JP2007299173A - Icカード、icカード作製方法及びicカード作製装置 - Google Patents

Icカード、icカード作製方法及びicカード作製装置 Download PDF

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Abstract

【課題】耐性及び視認性を向上させることができるICカード、ICカード作製方法及びICカード作製装置を提供する。
【解決手段】
ICカード1は、電子部品5を備えた基材上に情報含有画像又は偽変造防止加工部の少なくとも一方を備え、情報含有画像又は偽変造防止加工部上に、インクジェット記録装置により光硬化性化合物を含有する保護層用インクが吐出された後、光の照射により前記保護層用インクを硬化してなる保護層24を備えており、保護層24は、表面に生じた凹部形成箇所又は凸部形成箇所の温度又は湿度の少なくとも一方が制御されるように形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ICカード、ICカード作製方法及びICカードの作製装置に係り、特に保護層を有するICカード、ICカード作製方法及びICカードの作製装置に関する。
近年、身分証明書や、パスポート、クレジットカード、社員証、会員証、医療カード及び学生証などの発行に際し、カード表面に顔画像や文字情報などが記載されたIDカードが利用されている。かかるIDカードでは、偽変造防止を目的として、接触式又は非接触式のICカードが利用されており、カード上の顔画像や文字情報は、昇華型感熱転写方式、ハロゲン化銀写真方式、電子写真方式などによって形成されている。
しかし、前記の方式では、ICチップが配置された部分やアンテナの接続部分など電子部品の搭載によりカード表面に凹凸が生じ、凹凸が生じた部分において、顔画像にカスレが生じたり、文字欠けが生じてしまうことがある。
そこで、カード上の顔画像等の形成をインクジェット記録方式としたり(例えば、特許文献1参照)、カードそのものの形状を制御する(例えば、特許文献2参照)方法が考案されてきたが、どちらもカードに対する制約が多く、一般的なICカードに幅広く適用させるという点においては、極めて使いにくいものとなってしまう。
特開平8−2090号公報 特開平10−97172号公報
しかしながらこの場合、特許文献1に記載の方法では、カード用の材料としてアルミナ多孔質層を有さなければ良好に印字や印画ができず、被記録体を選択する必要がでてしまう問題があった。また、特許文献2に記載の方法では、カード表面の凹凸を20μm以下に規定することで印画性を向上させているものの、特定のカードにしか応用できない問題がある。
また、インクジェット記録方式による形成の場合、画像形成後のカード表面にインクの粒状感が残り、見栄えが悪くなるという特有な問題がある。これを解消するために、透明な硬化性の保護液をインクジェット記録方式で射出してカード表面に保護層を形成する方法があるものの、ICカードのように凹凸のある物体へ画像形成を施した場合、傾斜面に対してインクを吹き付けることになるため、画像や画像上に付与される保護層にムラが生じ、視認性を低下させてしまう。特に、カードを連続で数百枚以上作製する場合には、ヘッドのブレによる射出精度の悪化がよりひどくなり、一層視認性を低下させる傾向にある。
また、インクの粒状性により、高温保存性や溶剤及び傷に対する耐久性が他の画像形成方式より劣るという問題が生じている。
本発明は、前記した問題点に鑑みてなされたものであり、耐性及び視認性を向上させることができるICカード、ICカード作製方法及びICカード作製装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
電子部品を備えた基材上に情報含有画像又は偽変造防止加工部の少なくとも一方を備え、
前記情報含有画像又は偽変造防止加工部上に、インクジェット記録装置により光硬化性化合物を含有する保護層用インクが吐出された後、光の照射により前記保護層用インクを硬化してなる保護層を備えており、
前記保護層は、表面に生じた凹部形成箇所又は凸部形成箇所の温度又は湿度の少なくとも一方が制御されて形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、インクジェット記録装置を用いて表面に生じた凹部形成箇所又は凸部形成箇所の温度又は湿度の少なくとも一方が制御された保護層が形成されており、視認性の低下を防止しつつ、カード表面を平滑化させるようになっている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のICカードにおいて、
前記凹部形成箇所又は凸部形成箇所は、電子部品の配置位置周辺であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、電子部品の配置位置周辺の温度又は湿度の少なくとも一方が制御された保護層が形成されるようになっている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のICカードにおいて、
前記保護層は、形成時に前記凹部形成箇所又は凸部形成箇所の温度を下げた状態で前記保護層用インクが吐出されて硬化された後、前記凹部形成箇所又は凸部形成箇所の温度を上げた状態で前記保護層用インクが吐出されて硬化されるように制御されて形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、情報含有画像又は偽変造防止加工部の少なくとも一方の表面上に形成される保護層は、カード表面の凹部形成箇所又は凸部形成箇所では、温度を下げた状態で保護層用インクが硬化されることで、当該箇所のインクの粒状性を増すことができ、その後、当該箇所に対してインクの温度を上げた状態のインクが硬化されることで、当該箇所のインク粒の隙間が埋められ、視認性の低下を防止しつつ、カード表面を平滑化することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のICカードにおいて、
前記保護層は、前記凹部形成箇所又は凸部形成箇所の湿度を上げた状態で前記保護層用インクが吐出されて硬化された後、前記凹部形成箇所又は凸部形成箇所の湿度を下げた状態で前記保護層用インクが吐出されて硬化されるように制御されて形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、情報含有画像又は偽変造防止加工部の少なくとも一方の表面上に形成される保護層は、カード表面の凹部形成箇所又は凸部形成箇所では、湿度を上げた状態で保護層用インクが硬化されることで、当該箇所のインクの粒状性を増すことができ、その後、当該箇所に対してインクの温度を上げた状態のインクが硬化されることで、当該箇所のインク粒の隙間が埋められ、視認性の低下を防止しつつ、カード表面を平滑化することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のICカードにおいて、
前記光硬化性化合物は、カチオン重合性化合物であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、光硬化性化合物は、カチオン重合性化合物である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のICカードにおいて、
前記保護層の層厚が1〜40μmであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、保護層の層厚が1〜40μmである。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のICカードにおいて、
前記保護層は、前記保護層用インクが着弾した後、0.001〜2.0秒の間に前記光が照射されるように制御されて形成されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、保護層用インクが着弾した後、0.001〜2.0秒の間に光が照射される。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のICカード。において、
前記保護層用インクは、フッ素系活性剤又はシリコン系活性剤の少なくとも一方を含有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、保護層用インクは、フッ素系活性剤又はシリコン系活性剤の少なくとも一方を含有する。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のICカードにおいて、
前記保護層用インクは、25℃における空気に対する表面張力が10〜60mN/mであることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、保護層用インクは、25℃における空気に対する表面張力が10〜60mN/mである。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のICカードにおいて、
前記保護層用インクは、吐出時のインクの粘度が3〜10cpであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、保護層用インクは、インクジェット記録装置から吐出される時のインクの粘度が3〜10cpである。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のICカードにおいて、
前記保護層の表面粗さをRa1と、前記基材の表面粗さをRa2としたとき、前記保護層の表面粗さRa1と前記基材の表面粗さRa2との比率Ra1/Ra2が0.1以上0.8以下であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、保護層の表面粗さRa1と基材の表面粗さRa2との比率Ra1/Ra2が0.1以上0.8以下である。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載のICカードにおいて、
カード厚みの標準偏差が20μm以下であることを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、カード厚みの標準偏差が20μm以下である。
請求項13に記載の発明は、ICカード作製方法であって、
電子部品を備えた基材上に情報含有画像又は偽変造防止加工部の少なくとも一方を形成する情報含有画像・偽変造防止加工部形成手段と、
ICカードのカード厚みの標準偏差を検出するカード厚み検出手段と、
前記カード厚み検出手段により検出されたカード厚みの標準偏差に応じて、局所的に温度又は湿度の少なくとも一方を制御する温度・湿度制御工程と、を備え、
前記温度・湿度制御工程による制御下、前記情報含有画像・偽変造防止加工部形成手段により得られたICカードに対し、光硬化性化合物を含有する保護層を形成する保護層形成工程を備えることを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、ICカード作製方法は、前述の情報含有画像・偽変造防止加工部形成手段と、カード厚み検出手段と、温度・湿度制御工程と、保護層形成工程とを備えることで、視認性の低下を防止しつつ、カード表面を平滑化することができる。
請求項14に記載の発明は、ICカード作製装置であって、
電子部品を備えた基材上に情報含有画像又は偽変造防止加工部の少なくとも一方を形成する情報含有画像・偽変造防止加工部形成手段と、
前記情報含有画像又は偽変造防止加工部上に保護層を形成する保護層形成手段と、
を備え、
前記保護層形成手段が、
IDカードのカード厚みの標準偏差を検出するカード厚み検出手段と、
光硬化性化合物を含有する保護層用インクを吐出する保護層形成用記録ヘッドと、
前記保護層用インクが着弾した基材に対し、光を照射する光源と、
前記カード厚み検出手段により検出されたカード厚みの標準偏差に応じて、局所的に温度又は湿度の少なくとも一方を制御する温度・湿度制御手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項14に記載の発明によれば、ICカード作製装置は、前述のような情報含有画像・偽変造防止加工部形成手段と、保護層形成手段とを備えることで、視認性の低下を防止しつつ、カード表面を平滑化することができる。
請求項1に記載の発明によれば、視認性の低下を防止しつつ、カード表面を平滑化するので、耐性及び視認性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、電子部品の配置位置周辺の温度又は湿度の少なくとも一方が制御された保護層を形成することにより、耐性及び視認性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、前述のように温度を制御してインクが吐出された保護層とすることで、耐性及び視認性を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、前述のように湿度を制御してインクが吐出された保護層とすることで、耐性及び視認性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、光硬化性化合物は、カチオン重合性化合物であり、光の被照射によりカチオン重合反応を開始して保護層用インクは硬化する。
請求項6〜請求項12に記載の発明によれば、視認性の低下を防止しつつ、カード表面を平滑化するので、耐性及び視認性を向上させることができる。
請求項13に記載の発明によれば、視認性の低下を防止しつつ、カード表面を平滑化するので、耐性及び視認性を向上させることができる。
請求項14に記載の発明によれば、視認性の低下を防止しつつ、カード表面を平滑化するので、耐性及び視認性を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施形態について説明する。
まず、本発明の一実施形態であるICカード1は、図1に示すように、2枚のカード基材である第1のシート部材2aと第2のシート部材2bの間に接着層3を介してインレット4が配設されるようになっている。
以下の説明では、第1のシート部材2aをICカード1の表面とし、第2のシート部材2bをICカード1の裏面として扱うものとする。
まず、ICカード1の各構成部材について説明する。
第1のシート部材2aは、支持体20を備えている。
支持体20としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、等のポリフッ化エチレン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6.6等のポリアミド、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロン等のビニル重合体、生分解性脂肪族ポリエステル、生分解性ポリカーボネート、生分解性ポリ乳酸、生分解性ポリビニルアルコール、生分解性セルロースアセテート、生分解性ポリカプロラクトン等の生分解性樹脂、三酢酸セルロース、セロファン等のセルロース系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等の合成樹脂シート、または上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙等の紙、金属箔等の単層体或いはこれら2層以上の積層体の支持体が挙げられる。
支持体20は単層構造を有していてもよいし、多層構造を有していてもよい。この発明では、支持体20に蛍光物質を含有させることができる。また、支持体20には後の工程で形成される画像の鮮明性を高めるために、予め白色顔料、例えばチタンホワイト、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等が添加されているのが好ましい。
支持体20の厚みは30〜300μm、望ましくは50〜200μmである。50μm以下であると、第1のシート部材2aと第2のシート部材2bの貼り合わせ時に熱収縮等を起こし問題である。
支持体20の接着層形成面と反対側の表面には、受像層21が形成されている。
受像層21は、情報含有画像や偽変造防止加工部が形成可能な層であり、バインダーと各種の添加剤で形成することができる。尚、受像層21は、必要に応じて形成すればよく、無くてもよいし、あるいは、支持体20にその材料を含有させて一体化した層であってもよい。受像層21が無い場合、あるいは、支持体20と一体化されている層の場合には、支持体に直接情報含有画像や偽変造防止加工部を形成する構成とすればよい。
情報含有画像は、顔画像や文字情報を始めとする各種情報を含有する画像であり、概知のインクジェット記録装置に後述する性質を具備する情報含有画像形成用インク(以下、画像形成用インクという)を適用させて形成されるようになっている。
本発明に適用可能な画像形成用インクとしては、特に、「光硬化技術−樹脂・開始剤の選定と配合条件及び硬化度の測定・評価−(技術協会情報)」に記載の「光硬化システム(第4章)」の「光酸・塩基発生剤を利用する硬化システム(第1節)」、「光誘導型交互共重合(第2節)」等に適合するインクが適用可能であり、通常のラジカル重合により硬化するものであってもよい。
具体的には、本実施形態に用いられる画像形成用インクは、光としての紫外線の被照射により硬化する性質を具備する光硬化型インクであり、主成分として、重合性化合物(公知の重合性化合物を含む)と、光開始剤と、色材とを少なくとも含むものである。ただし、本実施形態に用いるインクとして、上記「光誘導型交互共重合(第2節)」に適合するインクを用いる場合には、光開始剤は除外されてもよい。
上記光硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。具体的な重合性化合物及び光開始剤としては、特開2004−223945号公報に記載の化合物が挙げられる。
また、画像形成用インクには、必要に応じて増感剤や重合促進剤などの各種添加剤が混合されていてもよい。
尚、情報含有画像には、オフセット印刷法により形成されるフォーマット印刷物を含む構成としてもよい。この場合、フォーマット印刷物は、光硬化型インクが適用可能である。
偽変造防止加工部は、偽変造防止加工が施された部位である。
偽変造防止加工とは、一般的に偽造、変造防止を目的として用いられる技術、手法であればよく、制限なく適用可能である。例えば、絵柄、バーコード、マット調柄、細紋、地紋、凹凸パターン、微小文字絵柄などで適時選択されたパターンを、可視光吸収色材、紫外線吸収材、赤外線吸収材、蛍光剤、ビーズ、光学変化素子、パール顔料、燐片顔料、金属光沢化合物、磁性材料で印刷したもの、エンボス、ホログラム、金銀などの箔押し(ホットスタンプ)等の加工などがあげられる。
ここでは、UV墨インクを用いたインクジェット法による透かし印刷技術やホログラム加工技術等で偽変造防止加工部を形成するのが好ましい。ホログラム加工技術で偽変造防止加工部を形成した場合には、当該偽変造防止加工部に赤外光を照射させることで偽変造の確認をすることができる。
また、受像層21の支持体形成面と反対側の表面には、保護層24が形成されており、保護層24は、インクジェット記録装置を用いて形成可能である。この保護層24の層厚は1〜40μmであり、特に2〜20μmであることが好ましい。これは、保護層24がインクジェット記録装置を利用して形成されるためにある程度厚みがあった方がよく、1μm以上、特に2μm以上が好ましい。1μm未満であると、ムラが生じやすくなり、保護層24に隙間が生じて溶剤等に対する耐性が低下する傾向にある。しかし、保護層24は、厚くなりすぎるとひび割れなどが生じやすくなることから、溶剤や擦り傷に対する耐性が低下するため、40μm以下にした方がよい。加えて、層厚が厚くなると、保護層24の透明度が悪化して視認性が低下する傾向にあることから、より好ましくは20μm以下である。
保護層24の形成に適用される保護層用インクは、光としての紫外線の被照射により硬化する性質を具備する光硬化型インクであり、主成分として、重合性化合物及び光開始剤(以下、光硬化性化合物という)とにより構成されている。保護層用インクに含まれる光硬化性化合物は、前述の画像形成用インクで記載した重合性化合物及び光開始剤と同様のものが適用可能であるが、重合性化合物としては、カチオン重合性化合物が好ましい。
また、この保護層用インクには、フッ素系界面活性剤を含有させることが好ましい。フッ素系界面活性剤を用いることにより、所望の保護層組成物の表面張力を得ることができ、極めて安定で、光沢ムラの少ない保護層形成を行うことができる。本発明に適用可能なフッ素系界面活性剤としては、アニオン型、ノニオン型、カチオン型のいずれでもよく、また、これらを2種以上併用しても構わないが、アニオン型およびノニオン型のフッ素系界面活性剤を使用することが好ましい。フッ素系界面活性剤の具体例としては、大日本インキ製造(株)製のメガファックF−110、F−120、F−142D、F−144D、F−177、178K、F−191、住友スリーエム(株)製のフロラードFC−93、FC−95、FC−129、FC−170C、FC−430、FC−431、共栄社科学製のPOA等が挙げられる。
また、保護層用インクは、25℃における空気に対する表面張力が10〜60mN/mである。
この他、第1のシート部材2aには、必要に応じてクッション層を設ける構成としてもよい。
クッション層とは、a)偽変造防止加工部によって形成された塗工層の凹凸影響を緩和する役割、b)後述するインレット4と受像層21の間に位置し、インレット4による凹凸影響を緩和する役割をはたす軟質の樹脂層を意味する。したがって、クッション層は、a)支持体20と偽変造防止加工部の間にクッション層、b)受像層21とインレット4の間にクッション層を有するかいずれの形態であれば特に制限はない。
一方、他方のカード基材、即ち第2のシート部材2bは、支持体20と同様の素材からなる支持体25を備えている。支持体25の接着層形成面と反対側表面には、必要に応じて筆記層26が形成されている。筆記層26は、ICカードの裏面に筆記をすることができるようにした層である。このような筆記層26としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、ケイソウ土、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機微細粉末を熱可塑性樹脂(ポリエチレン等のポリオレフィン類や、各種共重合体等)のフィルムに含有させることで形成することができる。また、筆記層26には、擦られた場合の破損や磨耗を防ぐ為にワックス等のすべり性を良好にする化合物を添加することが好ましい。また、筆記層26を形成する場合には、支持体25と筆記層26との間に前述のクッション層を形成させることが好ましい。
接着層3は、ホットメルト接着剤、熱可塑性樹脂、エポキシ接着剤、光硬化型接着剤などの低温接着剤等を塗布・塗設により形成されている。例えば、ホットメルト接着剤は、一般に使用されているものを用いることができる。ホットメルト接着剤の主成分としては、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系、ポリエステル系、ポリアミド系、熱可塑性エラストマー系、ポリオレフィン系等が挙げられる。反応型ホットメルト接着剤として湿気硬化型の材料で特開2000−036026号、特開2000−219855号、特開2000−211278号、特開2000−219855号、特開2000−369855号で開示されている。光硬化型接着剤として特開平10−316959号、特開平11−5964号等が開示されている。
インレット4は、アンテナ体5aとICチップ5bとからなる電子部品5が支持体6に設けられて構成されており、非接触状態で外部との通信が可能となっている。電子部品5及び支持体6は従来から用いられているものを適宜使用すればよいが、支持体6としては不織布を用いることが好ましい。支持体6に不織布を用いることで、加熱貼合時の接着剤の含浸性が良くなり、部材間の接着性が優位になる他、ICカード1全体を柔軟な構成とすることができ、折り曲げられた場合でも、カードの破損を防ぐことができるようになっている。また、このICチップ5bの近傍には、補強板7が配設されており、ICチップ5bの点圧強度を高める構成となっている。
前述の各構成部材により形成されるICカード1では、カード厚みの標準偏差が20μm以下になっている。標準偏差が20μmを超えると、保護層24の厚みのバラツキが大きくなるため、ICカード1を視認した際、保護層24の表面に散乱や反射が生じやすくなり、視認性が低下して好ましくない。より好ましい標準偏差としては10μm以下である。
ここで、本発明におけるカード厚みの標準偏差について説明する。
カード厚みの標準偏差とは、従来の発明にある、カード厚みの最大及び最小値を規定するようなICカードの厚みの範囲の定義とは異なり、ICカードの厚みの散らばり具合を定義したものであり、下記式(1)及び(2)を満たすものである。
すなわち、ICカード1の表面のうち、任意の箇所におけるICカード1の全体の厚みをX、X、…、Xとした場合、その相加平均は、
Figure 2007299173
と表せる。このとき、
Figure 2007299173
を分散といい、この値の平方根(σ)を標準偏差という。
標準偏差の測定方法は、カード表面全体のうち、等間隔に50点以上の点を測定すればよい。等間隔に50点以上の点を測定しないと、カード全体の厚みを正しく評価することができず、本発明におけるカード平滑性の性能を見たことにならない。したがって、標準偏差の測定点数は多いほうが良く、標準的なサイズの場合(85.6mm×54.0mmサイズ)、少なくともICカード1の表面のうち、縦方向横方向にそれぞれ5mm間隔、より好ましくは2mm間隔以下で測定点を選択し、各測定点でのICカード1の厚みを測定することが好ましい。
また、ICカード1では、保護層24の表面粗さをRa1と、基材の表面粗さをRa2としたとき、保護層24の表面粗さRa1が40μm以下であり、基材の表面粗さRa2が50μm以下であり、保護層24の表面粗さRa1と基材の表面粗さRa2との比率Ra1/Ra2が0.1以上0.8以下となっている。
ここで、上記「基材」とは、ICカード1の受像層21上に情報含有画像や偽変造防止加工部が形成されていない状態のICカードを指しており、第1のシート部材2a及び第2のシート部材2bに接着層3を介して電子部品5が挟持された状態のICカードである。
続いて、本発明に係る「ICカード作製方法」について説明をする。
まず、第1のシート部材2a及び第2のシート部材2bがそれぞれ長尺状になった第1シート及び第2シートを準備する。
第1シート及び第2シートの準備に際しては、長尺状の支持体20,25をそれぞれ用意し、その後、第1シートとなる支持体20に受像層21を塗布・塗設により形成する。その後、概知のインクジェット記録装置を用いて情報含有画像を形成するとともに、UV墨インクを用いたインクジェット法による透かし印刷を行ったり、ホログラムラベルを受像層上の所定位置に貼り付けたりして偽変造防止加工部を形成する(情報含有画像・偽変造防止加工部形成工程)。
その後、情報含有画像及び偽変造防止加工部が形成された受像層21に対し、吐出時のインクの粘度が3〜10cpとなるように前述の保護層用インクを吐出させることにより保護層24を形成する(保護層形成工程)。
このとき、保護層24は、ICカード1の表面に生じる凹部形成箇所として、電子部品5の配置位置周辺部の温度又は湿度の少なくとも一方が制御されるようにインクジェット記録装置から保護層用インクが吐出されて形成されるようになっている(温度・湿度制御工程)。
より具体的には、電子部品5の配置位置周辺部の温度を制御する場合、電子部品5の配置位置周辺部の温度を局所的に下げた状態で、インクジェット記録装置から保護層用インクを吐出するように制御する。図2は、湿度が30%の環境下で温度を変化させた場合に保護層用インクのドット径が変化する様子を表した図であり、温度を下げると保護層用インクのドット径が小さくなることが示されている。同一量のインクを着弾させた場合、ドット径が小さい程、粒状性が増すことから、図2に基づき、電子部品5の配置位置周辺部において吐出されるインクのドット径が他の保護層形成箇所において吐出されるインクのドット径より小さくなるように温度制御すればよい。
すると、受像層21上の電子部品5の配置位置周辺部に着弾したインクは、インク粒が盛り上がって粒状性が増し、カード作製過程において生じた凹部は解消される。しかしながら、インクの粒状性が増した箇所では、各インク粒の間に隙間が生じ、視認性が低下するため、凹部解消後、当該箇所に対して温度を上げた状態で保護層用インクを吐出するようにインクジェット記録装置を制御することで、この隙間が埋められる。
なお、前述の局所的に温度を制御する手段としては、クーラースポットや赤外線ヒーター、LED光源等の温度制御手段をインクジェット記録装置に備える構成とすればよい。
あるいは、電子部品5の配置位置周辺部の湿度を制御する場合、電子部品5の配置位置周辺部の湿度を局所的に上げた状態で、インクジェット記録装置から保護層用インクを吐出するように制御する。図3は、温度が23℃の環境下で湿度を変化させた場合に保護層用インクのドット径が変化する様子を表した図であり、湿度を上げると保護層用インクのドット径が小さくなることが示されている。同一量のインクを着弾させた場合、ドット径が小さい程、粒状性が増すことから、図3に基づき、電子部品5の配置位置周辺部において吐出されるインクのドット径が他の保護層形成箇所において吐出されるインクのドット径より小さくなるように湿度制御すればよい。
すると、受像層21上の電子部品5の配置位置周辺部に着弾したインクは、インク粒が盛り上がって粒状性が増し、カード作製過程において生じた凹部は解消される。しかしながら、インクの粒状性が増した箇所では、各インク粒の間に隙間が生じ、視認性が低下するため、凹部解消後、当該箇所に対して湿度を下げた状態で保護層用インクを吐出するようにインクジェット記録装置を制御することで、この隙間が埋められる。
なお、前述の局所的に湿度を制御する手段としては、加湿器など湿度が調整されたエアーを吹き付けることが可能な湿度制御手段をインクジェット記録装置に備える構成や、インクジェット記録装置に水分含有量の異なる保存層形成用インクを予め用意し、位置に応じて当該インクを使い分けて吐出させる構成とすればよい。
その結果、形成された保護層24では、視認性の低下を防止しつつ、カード表面を平滑化した状態になっている。
以上のような過程を経ることで、表面が平滑化された第1シートが得られる。
なお、当該保護層形成工程では、ICカード1の表面に生じる凹部形成箇所として電子部品5の配置位置周辺部が想定されるので、上記の通り、保護層24のうち、電子部品5の配置位置周辺部の温度又は湿度の少なくとも一方が制御されるようにインクジェット記録装置を制御して保護層24の形成を行ってもよいが、インクジェット記録装置に対しカード表面の凹部を検出するカード厚み検出手段を備えさせ、当該検出手段により検出された凹部に対して、前述のように保護層24の温度又は湿度を制御してもよい。この場合、カード面に対し1μmの凹部を検出したときに、他の保護層形成箇所で吐出するインクのドット径に対して1μmを減少させた保護層用インクを吐出する構成とすればよい。
また、ICカード1の表面に生じる「凹部形成箇所」とは、カード表面上の凹凸形状部分で発生する凹み部分(図4(a)矢印参照)のみならず、凸状部分の周囲に生じる裾の部分(図4(b)矢印参照)の凹み部分をも含むものである。
また、当該保護層形成工程では、上記の通りに凹部形成箇所の温度及び湿度を制御して保護層用インクを吐出するだけでなく、ICカード1の表面を平滑にする目的で、凸部形成箇所の温度及び湿度を制御しながら、当該凸部形成箇所に対し保護層用インクを吐出して当該凸部形成箇所の天頂部から裾の部分(図4(b)矢印参照)に保護層用インクを流出させ、ICカード1の表面全体をなだらかにするような構成としてもよい。
一方、第2シートとなる支持体25に対しては、長尺状の支持体25に筆記層26を塗布・塗設により形成することで第2シートが得られる。
そして、得られた第1シート及び第2シートに対し、それぞれその片面に接着剤を塗布して接着層3を形成する。なお、接着剤を塗布する面は、ICカード1の表面及び裏面とならない第1シート及び第2シートの表面であり、支持体20の受像層形成面と反対側表面及び支持体25の筆記層形成面と反対側表面である。
その後、接着層3が形成された第1シートに対し、インレット4を接着層上の所定位置に搭載し、インレット4が搭載された第1シートと前述の接着層3が形成された第2シートとをそれぞれ接着層3が形成された面を介して貼り合わせる。そして、この状態で加圧・加熱を行い、ICカード1の基材原版を作製する。作製された基材原版をICカードの所定の大きさに断裁することでICカード1を作製する。
ここで、一例として、前述のICカード作製方法のうち、保護層形成時に温度を局所的に制御してICカード1を作製するICカード作製装置について説明する。
ICカード作製装置は、第1シート及び第2シートを形成する第1シート形成手段及び第2シート形成手段を備えている。
第1シート形成手段は、図5に示すように、偽変造防止加工部形成手段33と、情報含有画像形成手段32と、保護層形成手段34とを備えている。当該第1シート形成手段は、図示しない搬送手段により受像層21が形成された長尺状の支持体20を、偽変造防止加工部形成手段33、情報含有画像形成手段32、保護層形成手段34の下方を順に通過させることで、支持体20上に、偽変造防止加工部と、情報含有画像と、保護層とをそれぞれ形成するようになっている。
偽変造防止加工部形成手段33は、図6(a)に示すように、偽変造防止加工部形成用記録ヘッド33aと、紫外線光源33bとをキャリッジ33c上に備えたシリアル型のインクジェット記録装置である。偽変造防止加工部形成用記録ヘッド32aは、搬送された支持体20の受像層21上に、UV墨インク等の偽変造防止加工部形成用インクを吐出して偽変造防止加工部を形成するように構成されている。紫外線光源33bは、偽変造防止加工部形成用インクが着弾した支持体20に対し、紫外線を照射して当該インクを硬化・定着させるように構成されている。
情報含有画像形成手段32は、図6(b)に示すように、情報含有画像用記録ヘッド32aと、紫外線光源32bとをキャリッジ32c上に備えたシリアル型のインクジェット記録装置である。情報含有画像用記録ヘッド32aは、搬送された支持体20の受像層21上に、外部機器等から送られた画像情報に基づき、Y,M,C,Kの各色のカラーインクを吐出して情報含有画像を形成するように構成されている。紫外線光源32bは、カラーインクが着弾した支持体20に対し、紫外線を照射して当該インクを硬化・定着させるように構成されている。
保護層形成手段34は、図6(c)に示すように、保護層形成用記録ヘッド34aと、紫外線光源34bとをキャリッジ34c上に備えたシリアル型のインクジェット記録装置である。保護層形成用記録ヘッド34aは、偽変造防止加工部と情報含有画像とが形成された受像層21に対し、保護層用インクを吐出し、紫外線光源34bは、保護層形成用インクが着弾した支持体20に対し、紫外線を照射して当該インクを硬化・定着させるように構成されている。
キャリッジ34c上の各紫外線光源34bの間には、上記保護層形成用記録ヘッド34aの他に、クーラースポット34d,赤外線ヒーター34e,加湿器34f,赤色レーザー発振器34gが備えられている。
クーラースポット34d及び赤外線ヒーター34eは、冷風及び温風を送出して保護層24の凹部を冷却及び加熱するようになっている。
加湿器34fは、蒸気を送出して保護層24の凹部を加湿するようになっている。
赤色レーザー発振器34gは、保護層24に対し赤色レーザーを発振するようになっている。
保護層形成手段34は、上記以外に、検出器34hと制御装置34iとを備えている。
検出器34hは、赤色レーザー発振器34gと制御装置34iとに接続されており、赤色レーザー発振器34gの発振結果を受けてICカード1のカード厚みの標準偏差を検出するようになっている。すなわち、ICカード作製装置では、赤色レーザー発振器34gと検出器34hとが、ICカード1のカード厚みの標準偏差を検出するカード厚み検出手段を構成している。
制御装置34iは、上記クーラースポット34d,赤外線ヒーター34e,加湿器34f,検出器34hとに接続されており、検出器34hの検出結果に応じてクーラースポット34d,赤外線ヒーター34e,加湿器34fの作動を制御し、保護層24の表面に生じた凹部形成箇所の温度又は湿度の少なくとも一方を局所的に制御するようになっている。すなわち、ICカード作製装置では、制御装置34iが、凹部形成箇所の温度又は湿度の少なくとも一方を局所的に制御する温度・湿度制御手段を構成している。
第2シート形成手段は、図示しない軸に巻回され、筆記層26が形成された長尺状の支持体25を備えており、第2シートは、軸を回転させることで軸から繰り出されるようになっている。
いる。
また、ICカード製造装置は、接着剤塗布手段及びインレット搭載手段、貼り合わせ手段(それぞれ図示せず)を備えている。
接着剤塗布手段は、第1及び第2シート形成手段から繰り出された第1シート及び第2シートに対し、それぞれその片面に接着剤を塗布して接着層3を形成するように構成されている。
インレット搭載手段は、接着層3が形成された第1シートに対し、インレット4を接着層上の所定位置に搭載するように構成されている。
貼り合わせ手段は、上下にローラを配したローラ対(共に図示せず)とを備えており、インレット4が搭載された第1シートと前述の接着層3が形成された第2シートとをそれぞれ接着層3が形成された面が対向するようにローラ対に送って、ローラ対を通過させるように構成されている。ローラ対は、ローラ面が加熱されており、第1及び第2のシートがローラ対を通過した際に、貼り合わされるようになっており、ICカード1の基材原版が作製される。
また、このICカード製造装置には、断裁手段が備えられており、断裁手段は、作製された基材原版をICカードの所定の大きさに断裁するようになっている。
前述のような構成により、ICカード製造装置では、まず、第1シート形成手段及び第2シート形成手段により、第1シート及び第2シートが形成された後、軸を回転して繰り出された第1及び第2シートに対し、接着剤塗布手段が接着剤を塗布し、その後、インレット搭載手段が第1シートにインレット4を搭載する。その後、貼り合わせ手段により両シートがローラ対に送られ、貼り合わせられる。その後、断裁手段が所定の大きさに断裁し、ICカード1が作製される。
次に、ICカード1により得られる作用について説明する。
ICカード1は、カード基材上に保護層24が形成されており、この保護層24は、その製造過程において、ICカード1の製造過程においてカード表面に凹部が形成されやすい電子部品5の配置位置周辺部の温度又は湿度の少なくとも一方が制御されて形成されることで、カード表面に生じた凹部を解消し、当該箇所の視認性を向上しつつ、カード表面を平滑化させることができる。
したがって、本実施形態にかかるICカード1によれば、前述のような保護層24を形成することにより画質及び耐性を向上させることができる。
また、この保護層24は、インクジェット記録装置31から保護層用インクを吐出させることで形成できるので、受像層21への情報含有画像の形成と同一の装置を利用することができ、ICカードの作製する際のコストを低減させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限らず、適宜変更可能であることはもちろんである。
例えば、本実施形態においては、第1のシート2aの受像層21への情報含有画像の形成及び保護層の形成は、第1及び第2のシート2a,2bを貼り合わせ前に行う構成としたが、第1及び第2のシート2a,2bの貼り合わせ後に行う構成や、貼り合わされた第1及び第2のシート2a,2bの断裁後に行う構成としてもよく、ICカード1を構成する各層の形成順序に特に制限はない。
また、受像層21上への情報含有画像、偽変造防止加工部の形成は、本実施形態のようにICカード1の基材原版の状態で行う構成でもよいし、ICカード1の所定サイズへの断裁後に行う構成としても構わない。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に示すように本発明に係るICカードとしてのサンプル1〜サンプル8及びその比較例であるサンプル9〜サンプル11を、上記実施形態中で説明したICカード作製装置と同様のICカード作製装置(図5,図6参照)を使用して作製した。
(1)サンプル1〜11の作製
第1及び第2のシートの支持体として帝人デュポンフィルム株式会社製U2L98W低熱収グレード188μmを準備し、下記(1.1)〜(1.7)の手順に従ってサンプル1〜11を作製した。
(1.1)第1のシートの作製
(1.1.1)受像層の形成
支持体に下記組成物からなる受像層を塗工乾燥し、その厚みが10μmとなるよう形成した。
<受像層>
ウレタンアクリレートオリゴマー〔新中村化学社製:NKオリゴUA512〕…55部
ポリエステルアクリレート〔東亞合成社製:アロニックスM6200〕…15部
ウレタンアクリレートオリゴマー〔新中村化学社製:NKオリゴUA4000〕…25部
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン〔チバ・スペシャリティーケミカルズ:イルガキュア184〕…5部
メチルエチルケトン…100部
塗布後の活性光線硬化性化合物は、90℃/30secで乾燥を行い、次いで水銀灯(300mJ/cm)で光硬化を行った。
(1.1.2)クッション層の形成
下記組成からなるクッション層形成用組成物をロールミルにより混合し、クッション層用インクを作製した。オフセット印刷法により受像層上にクッション層用インクを印刷してクッション層を形成した。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で200mj相当であった。
<クッション層形成用組成物>
ウレタンアクリレートオリゴマー…50部
脂肪族ポリエステルアクリレートオリゴマー…35部
ダイロキュア1173〔チバ・スペシャリティーケミカルズ社製〕…5部
トリメチロールプロパンアクリレート…10部
(1.1.3)フォーマット印刷物からなる情報含有画像の形成
次に、受像層とクッション層とを形成したシート上にオフセット印刷法によりフォーマット印刷(従業員証、氏名)を行った。印刷インクにはUV墨インキを用いた。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で200mj相当であった。
(1.2)第2のシートの作製(筆記層の作製)
支持体に下記組成の第1筆記層形成用塗工液、第2筆記層形成用塗工液及び第3筆記層形成用塗工液をこの順に塗布乾燥して、それぞれの厚みが5μm、15μm、0.2μmとなるように積層し、筆記層を形成した。
<第1筆記層形成用塗工液>
ポリエステル樹脂〔東洋紡績(株)製:バイロン200〕…8部
イソシアネート〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕…1部
カーボンブラック…微量
二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕…1部
メチルエチルケトン…80部
酢酸ブチル…10部
<第2筆記層形成用塗工液>
ポリエステル樹脂〔東洋紡績(株)製:バイロナールMD1200〕…4部
シリカ…5部
二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕…1部
水…90部
<第3筆記層形成用塗工液>
ポリアミド樹脂〔三和化学工業(株)製:サンマイド55〕…5部
メタノール…95部
得られた筆記層の中心線平均粗さは1.34μmであった。
(1.3)貼合せ・裁断
インレットとして、帝人デュポンフィルム(株)製Sシリーズテトロンフィルムの上に厚さ10μmのアルミニウム箔を蒸着させた後、アンテナ線の形態のようにエッチング処理をして得られたベースシート上にICチップ、補強板などを設置し、厚さに70μmとしたものを準備した。
その後、第1のシートと第2のシートとの間に上記インレットと接着剤とを挟み込み、これら第1のシートと第2のシートとを互いに貼り合わせた。
第1シート及び第2シートの貼り合わせ時には、ローラ対を圧力3kg/cm、ロール表面温度70℃に制御し、厚みが740μmに制御されたICカード基材原版を作製した。
その後、接着剤が硬化して支持体との十分な密着性が保持されたら、断裁手段としてのローターリカッターを用いて、フォーマット印刷による印刷部分に合わせてICカード基材原版をカードサイズ(85.6mm×54.0mm)に断裁した。
尚、その他のICカード作製時の作製条件(保護層の層厚)は下記表1に記載した。
(1.4)偽変造防止加工部の形成
カード上にUV墨インクを用いてインクジェット法による透かし印刷を行い、カード上に偽変造防止部を形成した。印刷時のUV照射条件は、照射強度を高圧水銀灯で200mj相当とし、UV墨インクの厚みを1.0μmとした。
(1.5)インクジェット記録法による情報含有画像の形成
下記組成からなるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の情報含有画像形成用インクを液滴サイズ7pl、ノズルピッチ360dpiとなるように記録ヘッドから吐出させ、カード上に情報含有画像を形成した。
(1.5.1)情報含有画像形成用インク(イエローインク)の作製
以下の配合でイエロー顔料分散物を得た。
C.I.Pigment Yellow−180…15質量部
分散剤(Avecia製、ソルスパース24000)…2質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成製)…83質量部
次いで、以下の配合を行い、0.8μmのメンブレンフィルターにて濾過し、50℃に加熱しながら減圧によって脱水し、イエローインクを得た。
前記イエロー顔料分散物…17質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成製)…70質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB製)…30質量部
UVI−6990(ダウケミカル製、光酸発生剤)…5質量部
(1.5.2)情報含有画像形成用インク(マゼンタインク)の作製
以下の配合でマゼンタ顔料分散物を得た。
C.I.Pigment Red−146…15質量部
分散剤(Avecia製、ソルスパース24000)…2質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成製)…83質量部
次いで、以下の配合を行い、0.8μmのメンブレンフィルターにて濾過し、50℃に加熱しながら減圧によって脱水し、マゼンタインクを得た。
前記マゼンタ顔料分散物…17質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成製)…70質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB製)…30質量部
UVI−6990(ダウケミカル製、光酸発生剤)…5質量部
(1.5.3)情報含有画像形成用インク(シアンインク)の作製
以下の配合でシアン顔料分散物を得た。
C.I.Pigment Blue15:4…20質量部
分散剤(Avecia製、ソルスパース24000)…3質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成製)…77質量部
次いで、以下の配合を行い、0.8μmのメンブレンフィルターにて濾過し、50℃に加熱しながら減圧によって脱水し、シアンインクを得た。
前記シアン顔料分散物…12質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成製)…70質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB製)…30質量部
UVI−6990(ダウケミカル製、光酸発生剤)…5質量部
(1.5.4)情報含有画像形成用インク(ブラックインク)の作製
以下の配合でブラック顔料分散物を得た。
C.I.Pigment Black7…20質量部
分散剤(Avecia製、ソルスパース24000)…3質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成製)…77質量部
次いで、以下の配合を行い、0.8μmのメンブレンフィルターにて濾過し、50℃に加熱しながら減圧によって脱水し、ブラックインクを得た。
前記ブラック顔料分散物…15質量部
アロンオキセタンOXT−221(東亜合成製)…70質量部
セロキサイド2021P(ダイセルUCB製)…30質量部
UVI−6990(ダウケミカル製、光酸発生剤)…5質量部
(1.6)保護層の形成
下記の各組成物を混合、攪拌した後、得られた溶液をフィルターでろ過した。
重合性化合物:脂環式エポキシ化合物(CEL2021P、ダイセル化学製)…22質量部
重合性化合物:オキセタン(OXT221、東亜合成製)…73質量部
光重合開始剤:ヨードニウム塩(IBPF、三和ケミカル製)…2.6質量部
光重合開始剤:チオキサントン(DETX、日本化薬製)…2.4質量部
上記の組成物計100質量部に対し、下記化合物を25℃における表面張力が下記表1に示す表面張力となるように添加し、保護層用インクを調整した。添加するF−142D及びPOAの添加量及び射出時の温度(55℃)における保護層用インクの粘度を測定し、下記表1に示す。
フッ素系活性剤:メガファックF−142D(大日本インキ製造(株)製)
重合性化合物:フェノキシエチルアクリレート(POA、共栄社科学製)
この保護層用インクを用いて、液滴サイズ7pl、ノズルピッチ360dpiとなるように記録ヘッドから吐出させるとともに、局所的な温度制御を行い、保護層を形成した。
(1.7)筆記層へのフォーマット印刷層の形成
一方、カードサイズへの断裁後、オフセット印刷法により、筆記層上にフォーマット印刷(罫線、発行者名、発行者電話番号)を行った。印刷インキはUV墨インキを用いた。印刷時のUV照射条件は、高圧水銀灯で200mj相当であった。
このようにして得られたものをサンプル1〜サンプル11として使用した。
(2)評価
以上の様にして得られたサンプル1〜サンプル11のそれぞれについて、表面粗さ、カード厚みの標準偏差を測定し、耐薬品性、擦過性、高温保存性、視認性について評価を行った。
(2.1)表面粗さの測定
サンプル1〜11の保護層の表面粗さ(Ra1)と、サンプル1〜11に使用された基材の表面粗さ(Ra2)とを表面粗さ計(RST/PLUS WYCO社製)によって測定した。次に、各サンプル1〜11について、保護層の表面粗さと基材の表面粗さとの比率(Ra1/Ra2)を算出し、その算出結果を下記表1に示した。
(2.2)カード厚み標準偏差の測定
サンプル1〜11において、カードの縦方向と横方向に2mm間隔おきに格子状になるように選択された各点のカード厚みを測定し、カードの平均厚みを計算する。そして、各点において平均厚みとの差を算出し、得られた平均厚みとの差の値の集合における標準偏差の値を算出した。結果を下記表1に示した。尚、カード厚み標準偏差は、20μm以下が好ましい値である。
(2.3)耐薬品の評価
サンプル1〜11を液温25℃のIPA50%溶液に1日浸積し、カード表面を観察した。評価は目視で下記のような基準で評価した。結果を下記表1に示した。
○:初期のカードと変化がない。
△:50%以上の画像情報がかすれている。
×:画像情報が消滅している。
(2.4)擦過性の評価
サンプル1〜11を水道水に24時間浸漬させた後、耐摩耗性試験機(HEIDON-18)を用い、0.1mmφのサファイア針で50gから250gまで付加荷重を変化させて、作製されたカードの保護層面を摺動させた。摺動時にカード表面に傷が付き始める付加荷重が何gであるか測定を行った。結果を下記表1に示した。尚、擦過性は、120g以上が好ましい値である。
(2.5)高温保存性の評価
サンプル1〜11について、夏場の日なたに締め切った車の中に3日ダッシュボード上に放置してその後にカード表面を観察した。評価は目視で下記のような基準で評価した。結果を下記表1に示した。
5:初期のカードと変化がない
4:カードにわずかに反りが発生する。
3:カードに大きな反りが発生して浮き上がる。
2:接着剤と表面シート或いは裏面シートの界面で剥がれている。または保護層が剥がれている。
1:カード基材の接着剤が溶けて剥がれている。
尚、4と5が実用可のレベルである。
(2.6)視認性の評価
サンプル1〜11について、サンプル毎に連続で形成されたカード1000枚に対し、顔画像及び詳細文字の判別識別性を目視観察し、下記のような基準で評価した。
○:識別に問題なし
×:識別に難がある、又は識別不可能
連続で形成されたサンプル全体に対する○のカード数をパーセンテージで表し、結果を下記表1に示した。尚、視認性は、99.5%以上が好ましい範囲である。
Figure 2007299173
(3)まとめ
上記表1に示す通り、サンプル1〜8は、比較例であるサンプル9〜11に比べ、耐薬品性、擦過性、高温保存性、視認性が優れていることがわかる。
本発明に係るICカードの縦断面図である。 湿度が30%の環境下で温度を変化させた場合に保護層用インクのドット径が変化する様子を表した図である。 温度が23℃の環境下で湿度を変化させた場合に保護層用インクのドット径が変化する様子を表した図である。 凹部形成箇所を説明する図面である。 本発明に係るICカード作製装置を構成する第1シート形成手段の概略構成図である。 (a)第1シート形成手段を構成する偽変造防止加工部形成手段の概略構成図であり、(b)第1シート形成手段を構成する情報含有画像形成手段の概略構成図であり、(c)第1シート形成手段を構成する保護層形成手段の概略構成図である。
符号の説明
1 ICカード
2a 第1のシート部材
2b 第2のシート部材
3 接着層
4 インレット
5 電子部品
5a アンテナ体
5b ICチップ
6 支持体
7 補強板
20,25 支持体
21 受像層
24 保護層
26 筆記層
32 情報含有画像形成手段
32a 情報含有画像用記録ヘッド
32b 紫外線光源
32c キャリッジ
33 偽変造防止加工部形成手段
33a 偽変造防止加工部形成用記録ヘッド
33b 紫外線光源
33c キャリッジ
34 保護層形成手段
34a 保護層形成用記録ヘッド
34b 紫外線光源
34c キャリッジ
34d クーラースポット
34e 赤外線ヒーター
34f 加湿器
34g 赤色レーザー発振器(カード厚み検出手段の一部)
34h 検出器(カード厚み検出手段の一部)
34i 制御装置(温度・湿度制御手段)

Claims (14)

  1. 電子部品を備えた基材上に情報含有画像又は偽変造防止加工部の少なくとも一方を備え、
    前記情報含有画像又は偽変造防止加工部上に、インクジェット記録装置により光硬化性化合物を含有する保護層用インクが吐出された後、光の照射により前記保護層用インクを硬化してなる保護層を備えており、
    前記保護層は、表面に生じた凹部形成箇所又は凸部形成箇所の温度又は湿度の少なくとも一方が制御されて形成されていることを特徴とするICカード。
  2. 前記凹部形成箇所又は凸部形成箇所は、電子部品の配置位置周辺であることを特徴とする請求項1に記載のICカード。
  3. 前記保護層は、形成時に前記凹部形成箇所又は凸部形成箇所の温度を下げた状態で前記保護層用インクが吐出されて硬化された後、前記凹部形成箇所又は凸部形成箇所の温度を上げた状態で前記保護層用インクが吐出されて硬化されるように制御されて形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のICカード。
  4. 前記保護層は、前記凹部形成箇所又は凸部形成箇所の湿度を上げた状態で前記保護層用インクが吐出されて硬化された後、前記凹部形成箇所又は凸部形成箇所の湿度を下げた状態で前記保護層用インクが吐出されて硬化されるように制御されて形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のICカード。
  5. 前記光硬化性化合物は、カチオン重合性化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のICカード。
  6. 前記保護層の層厚が1〜40μmであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のICカード。
  7. 前記保護層は、前記保護層用インクが着弾した後、0.001〜2.0秒の間に前記光が照射されるように制御されて形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のICカード。
  8. 前記保護層用インクは、フッ素系活性剤又はシリコン系活性剤の少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のICカード。
  9. 前記保護層用インクは、25℃における空気に対する表面張力が10〜60mN/mであることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のICカード。
  10. 前記保護層用インクは、吐出時のインクの粘度が3〜10cpであることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のICカード。
  11. 前記保護層の表面粗さをRa1と、前記基材の表面粗さをRa2としたとき、前記保護層の表面粗さRa1と前記基材の表面粗さRa2との比率Ra1/Ra2が0.1以上0.8以下であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のICカード。
  12. カード厚みの標準偏差が20μm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載のICカード。
  13. 電子部品を備えた基材上に情報含有画像又は偽変造防止加工部の少なくとも一方を形成する情報含有画像・偽変造防止加工部形成手段と、
    ICカードのカード厚みの標準偏差を検出するカード厚み検出手段と、
    前記カード厚み検出手段により検出されたカード厚みの標準偏差に応じて、局所的に温度又は湿度の少なくとも一方を制御する温度・湿度制御工程と、を備え、
    前記温度・湿度制御工程による制御下、前記情報含有画像・偽変造防止加工部形成手段により得られたICカードに対し、光硬化性化合物を含有する保護層を形成する保護層形成工程を備えることを特徴とするICカード作製方法。
  14. 電子部品を備えた基材上に情報含有画像又は偽変造防止加工部の少なくとも一方を形成する情報含有画像・偽変造防止加工部形成手段と、
    前記情報含有画像又は偽変造防止加工部上に保護層を形成する保護層形成手段と、
    を備え、
    前記保護層形成手段が、
    IDカードのカード厚みの標準偏差を検出するカード厚み検出手段と、
    光硬化性化合物を含有する保護層用インクを吐出する保護層形成用記録ヘッドと、
    前記保護層用インクが着弾した基材に対し、光を照射する光源と、
    前記カード厚み検出手段により検出されたカード厚みの標準偏差に応じて、局所的に温度又は湿度の少なくとも一方を制御する温度・湿度制御手段と、
    を備えることを特徴とするICカード作製装置。
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