JP2007297572A - アルキレンオキシド系重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルキレンオキシド系重合体を得るにあたり、低沸点で安価で且つ各種有機化合物や有機金属化合物等の機能性添加物が溶解しやすい溶媒中で、アルキレンオキシド系重合体を重合しうる製造方法を提供する。
【解決手段】1種又は2種以上の、置換基を有していてもよいオキシラン化合物を必須原料とする単量体を、溶媒の中で撹拌しながら重合触媒を用いて重合させることによりアルキレンオキシド系重合体を得るアルキレンオキシド系重合体の製造方法である。この製造方法においては、前記溶媒がケトン類、ケトン誘導体類、エステル類、エーテル類、ニトリル化合物及び有機ハロゲン化合物からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物からなる溶媒である。
【選択図】 なし
【解決手段】1種又は2種以上の、置換基を有していてもよいオキシラン化合物を必須原料とする単量体を、溶媒の中で撹拌しながら重合触媒を用いて重合させることによりアルキレンオキシド系重合体を得るアルキレンオキシド系重合体の製造方法である。この製造方法においては、前記溶媒がケトン類、ケトン誘導体類、エステル類、エーテル類、ニトリル化合物及び有機ハロゲン化合物からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物からなる溶媒である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、アルキレンオキシド系重合体の製造方法に関する。詳しくは、置換基を有していてもよいオキシラン化合物を含む単量体を開環重合させてなるアルキレンオキシド系重合体の製造方法に関する。
従来より、エチレンオキシドおよび置換オキシラン化合物群は、その豊かな反応性および高い工業利用性から、様々な高分子材料の原料単量体として使用されている。そして、上記原料単量体を重合することにより得られるエチレンオキシド系共重合体(例えば、非特許文献1参照。)等のエチレンオキシド系重合体は、高分子材料として、接着剤、粘着剤、塗料、シーリング剤、エラストマー、床剤等のポリウレタン樹脂の他、硬質、軟質もしくは半硬質のポリウレタン樹脂や、界面活性剤、サニタリー製品、脱墨剤、潤滑油、作動油、高分子電解質、電池材料、フレキソ印刷版材、カラーフィルターの保護膜等の各種機能性材料などといった、非常に広範囲にわたる用途で用いられている。
通常、高分子材料は各種用途ごとに求められる分子量が異なるため、その優れた物性等を発揮させるためには、各種用途に対応する分子量を有する高分子材料を、いかにばらつきの少ない状態で調製することができるかが重要となる。よって、エチレン
オキシド系共重合体を使用する場合も、各用途によって該共重合体の分子量をコントロールする必要があり、該共重合体の製造方法および調製技術などが非常に重要となっている。
オキシド系共重合体を使用する場合も、各用途によって該共重合体の分子量をコントロールする必要があり、該共重合体の製造方法および調製技術などが非常に重要となっている。
しかしながら、エチレンオキシド系重合体の原料単量体となる置換オキシラン化合物は、重合時に連鎖移動反応を伴いやすく、結果的に該重合体の分子量低下を容易に引き起こしてしまう問題があり、所望の分子量のエチレンオキシド系重合体を再現性良く得るということは非常に困難であった。
また、エチレンオキシド系重合体の上記用途であるサニタリー製品やフレキソ印刷版材、カラーフィルターの保護膜等の各種機能性材料等では、中間製品もしくは最終製品の製造工程においてキャスト法やコーティング法を用いる事がある。これらの場合、一旦溶液重合や沈殿重合にて得たエチレンオキシド系共重合体(特開2003−277496、特開平5−17566、特開平5−310908、)を溶媒と分離しペレットや粉体にした後、各種有機化合物や有機金属化合物等の機能性添加物と共に蒸発しやすい低沸点の安価な溶媒に溶解し、溶媒を蒸発させ、柔軟性が有りタックの少ないフィルムやシートを得ていた。もし重合溶媒にキャスト法やコーティング法に用いる蒸発しやすい低沸点の安価な溶媒を用いる事が出来れば、そのままキャストやコーティングに用いる事が出来る為、アルキレンオキシド系重合体と溶媒との分離や再度の蒸発しやすい低沸点の安価な溶媒への溶解などの工程を除く事により、経済的で環境負荷の少ない製造方法となる。
しかしながら、低沸点で安価で且つ各種有機化合物や有機金属化合物等の機能性添加物が溶解しやすい溶媒中で、柔軟性が有りタックの少ないフィルムやシートになる物性を有するアルキレンオキシド系重合体を再現性良く得るということは非常に困難であった。
Herman F.Mark、Norbert M.Bikales、Charles G.Overberger、Georg Menges 編,「エンサイクロぺディア オブ ポリマー サイエンス アンド エンジニアリング(Encyclopedia of Polymer science and engineering)」,volume 6,(米国),ウィリー インターサイエンス(Wiley Interscience),1986年,p.225−322
Herman F.Mark、Norbert M.Bikales、Charles G.Overberger、Georg Menges 編,「エンサイクロぺディア オブ ポリマー サイエンス アンド エンジニアリング(Encyclopedia of Polymer science and engineering)」,volume 6,(米国),ウィリー インターサイエンス(Wiley Interscience),1986年,p.225−322
本発明の解決しようとする課題は、上記アルキレンオキシド系重合体を得るにあたり、低沸点で安価で且つ各種有機化合物や有機金属化合物等の機能性添加物が溶解しやすい溶媒中でアルキレンオキシド系重合体を重合させうる製造方法を提供することにある。
本発明は、1種又は2種以上の、置換基を有していてもよいオキシラン化合物を必須原料とする単量体を、溶媒の中で撹拌しながら重合触媒を用いて重合させることによりアルキレンオキシド系重合体を得る方法において、前記溶媒がケトン類、ケトン誘導体類、エステル類、エーテル類、ニトリル化合物及び有機ハロゲン化合物からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物からなる溶媒であり、前記重合触媒が前記溶媒中においてアルキレンオキシドに対する重合活性を有する触媒であるアルキレンオキシド系重合体の製造方法である。
置換基を有していてもよいオキシラン化合物とは、例えば、下記構造式(1):
前記製造方法において、前記重合触媒は、前記溶媒(ケトン類、ケトン誘導体類、エステル類、エーテル類、ニトリル化合物及び有機ハロゲン化合物からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物からなる溶媒)中においてアルキレンオキシドに対する重合活性を有する触媒である。より好ましくは、前記重合触媒は、I群:IA族の水酸化物、IA族のアルコキシ化合物及びIA族のフェノキシ化合物からなる群、II群:IA族、IIA族、IIB族、IVB族又はVIII族の酸化物及びIA族、IIA族、IIB族、IVB族又はVIII族のカルボン酸塩からなる群、III群:RxM(式中、Rは炭素数1以上の炭化水素基;Mは、ポーリングの電気陰性度0.5〜3.0を示す金属;xは、Mの原子価である。)を有する化合物に炭素数1以上の活性水素を持つ化合物と水、リン酸化合物、ハロゲン化金属及びルイス塩基からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物とを反応させてなる化合物からなる群、IV群:金属がNa、Be、Zr、Fe、Zn、Al、Ti、Sn又はSbであるハロゲン化金属からなる群並びにV群:VB族のオニウム塩からなる群のI群からV群からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物からなる。
前記製造方法において、前記重合触媒は、Al、Zn、Sn、P、アルカリ金属、Ga、Zr及びTiからなる群より選択される1種又は2種以上の金属を含むのが好ましい。
前記製造方法において、前記溶媒がアセトンであるのが好ましい。
前記製造方法において、前記重合触媒が逐次投入されるのが好ましい。
本発明のアルキレンオキシド系重合体の製造方法により、低沸点で安価で且つ各種有機化合物や金属化合物等の機能性添加物が溶解しやすい溶媒中でアルキレンオキシド系重合体を重合させることができる。
以下、本発明にかかるアルキレンオキシド系重合体の製造方法(以下、本発明の製造方法と称することがある。)について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
本発明の製造方法においては、アルキレンオキシド系重合体を得るために、原料単量体として、置換基を有していてもよいオキシラン化合物を必須原料とする単量体を重合させる。好ましくは、この置換基を有していてもよいオキシラン化合物は、下記構造式(1):
本発明に係るアルキレンオキシド系重合体は、好ましくは、エチレンオキシド系共重合体である。このエチレンオキシド系共重合体は、例えば、原料単量体として、エチレンオキシドと、下記構造式(2):
で示される置換オキシラン化合物と、を必須原料とする単量体混合物を重合させた重合体である。
上記構造式(2)におけるR5基は、上記置換オキシラン化合物における置換基である。
原料単量体として用いる置換オキシラン化合物は、上記構造式(2)で示すことのできる置換オキシラン化合物1種のみであっても、2種以上を含むものであってもよい。更に、本発明に係る原料単量体は、置換基を有していてもよいオキシラン化合物とされてもよい。
上記構造式(2)で示される置換オキシラン化合物としては、例えば、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、1,2−エポキシペンタン、1,2−エポキシへキサン、1,2−エポキシオクタン、シクロヘキセンオキシドおよびスチレンオキシド、または、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、エチレングリコールメチルグリシジルエーテルなどを挙げることができるが、特に、置換基R5が架橋性の置換基である場合、エポキシブテン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエン、3,4−エポキシ−1−ビニルシクロへキセン、1,2−エポキシ−5−シクロオクテン、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、ソルビン酸グリシジルおよびグリシジル−4−ヘキサノエート、または、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、4−ビニルシクロヘキシルグリシジルエーテル、α−テルペニルグリシジルエーテル、シクロヘキセニルメチルグリシジルエーテル、4−ビニルベンジルグリシジルエーテル、4−アリルベンジルグリシジルエーテル、エチレングリコールアリルグリシジルエーテル、エチレングリコールビニルグリシジルエーテル、ジエチレングリコールアリルグリシジルエーテル、ジエチレングリコールビニルグリシジルエーテル、トリエチレングリコールアリルグリシジルエーテル、トリエチレングリコールビニルグリシジルエーテル、オリゴエチレングリコールアリルグリシジルエーテルおよびオリゴエチレングリコールビニルグリシジルエーテルなどを挙げることができる。
本発明で用いられる単量体混合物は、原料単量体として、上記置換基を有していてもよいオキシラン化合物のみではなく、他の単量体を含んでいてもよい。また、本発明で用いられる単量体混合物は、原料単量体として、上記アルキレンオキシド及び上記置換オキシラン化合物を含んでいてもよく、更に他の単量体を含む場合であってもよい。
原料単量体として、エチレンオキシドと置換オキシラン化合物とが選択される場合において、単量体混合物中のエチレンオキシドおよび置換オキシラン化合物それぞれの使用量については、特に限定はされるわけではなく、得られるアルキレンオキシド系共重合体が必要以上に粘度低下し、実用性に欠けることとならない程度で適宜設定すればよい。また、架橋性の置換基を有する置換オキシラン化合物を用いる場合は、置換オキシラン化合物全量に対して任意の割合で使用すればよく、特に限定されるわけではない。
単量体混合物中に上記単量体以外の他の単量体を含むようにする場合も同様に、得られるアルキレンオキシド系重合体を考慮して、各単量体の使用量を設定すればよい。
また、本発明のアルキレンオキシド系重合体は、柔軟性が有りタックが少ないフィルムやシートになる物性を有するものが好ましい。この点について、本発明者は鋭意検討を行った。その過程において、本発明者は、柔軟性が有りでタックの少ないフィルムやシートになる物性を有するアルキレンオキシド系重合体(特にエチレンオキシド系共重合体)を再現性良く得るためには、原料となる単量体を重合反応させる時の諸条件のコントロールが重要なのではないかと考え、種々の実験および検討を重ねた。
重合時の諸条件としては、低沸点で安価で且つ各種有機化合物や金属化合物等の機能性添加物が溶解しやすい重合溶媒の種類、重合触媒の種類、これらの組合せ、単量体の組合せ、重合釜の容量、総仕込み量、撹拌翼回転数、撹拌動力、単量体供給条件(単量体供給速度)、反応温度、圧力などの様々な設定すべきパラメータがある。そして、本発明者らは、重合時の重合溶媒の種類、重合触媒の種類、これらの組合せ、単量体の組合せ、反応容器内の内容物に対する撹拌動力(単位体積あたりの撹拌所要動力)、および重合中に存在する活性水素を持った化合物の量などが、柔軟性が有りタックの少ないフィルムやシートになる物性を有するアルキレンオキシド系重合体(特にエチレンオキシド系共重合体)を再現性良く得る際に、大きく関与していることを発見した。なかでも特に、上記重合溶媒の適当な種類、重合触媒の適当な種類、これらの適当な組合せ、単量体の適当な組合せを用いる事で、上記課題を一挙に解決できることを見出し、これを確認して本発明の好ましい形態を完成した。
本発明に係るエチレンオキシド系共重合体が柔軟性が有りタックの無いフィルムやシートになる物性を有するための好適な単量体としては、例えば、前記置換オキシラン化合物が、ブチレンオキシド、プロピレンオキシド、アリルグリシジルエーテルであることが好ましい。さらに、前記エチレンオキシド系共重合体の単量体比率は、前記エチレンオキシドが80〜99モル%、前記ブチレンオキシド単独または前記プロピレンオキシド単独または前記ブチレンオキシドと前記プロピレンオキシドの混合物が1〜20モル%、かつ、前記アリルグリシジルエーテルが0〜2モル%であることが、好ましい。更に、前記エチレンオキシド系共重合体の単量体比率は、前記エチレンオキシドが90〜99モル%、前記ブチレンオキシドが1〜10モル%、かつ、前記アリルグリシジルエーテルが0〜2モル%であることが、より好ましく、更に、前記エチレンオキシド系共重合体の単量体比率は、前記エチレンオキシドが92〜97モル%、前記ブチレンオキシドが4〜8モル%、かつ、前記アリルグリシジルエーテルが0〜2モル%であることが、より好ましい。
本発明の製造方法においては、アルキレンオキシド系重合体を得るにあたり、単量体混合物を溶媒の中で撹拌しながら重合するようにする。
上記溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、ジエチルケトン、エチルブチルケトン等のケトン類;ケタールやアセタール等のケトン誘導体類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルエチルエーテル、エチルブチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフラン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;シアン化メチル、シアン化エチル、シアン化プロピル、シアン化へキシル、シアン化ブチル等のニトリル化合物;メタンクロライド、メタンジクロライド、メタントリクロライド、メタンテトラクロライド、エタンクロライド、エタンジクロライド、エタントリクロライド、エタンテトラクロライド、エタンペンタクロライド、メタンブロマイド、メタンジブロマイド、メタントリブロマイド、メタンテトラブロマイド、エタンブロマイド、エタンジブロマイド、エタントリブロマイド、エタンテトラブロマイド、エタンペンタブロマイド等の有機ハロゲン化合物;から選ばれる1種又は2種以上であり、アミノ基、カルボキシル基、アルコール基等の活性水素を含まない溶媒が好ましく、中でもケトンとニトリル化合物がより好ましく、アセトンとシアン化メチルが特に好ましい。単量体の溶解性、沸点の低さ及び価格の安さを総合的に考慮すると、アセトンが特に好ましい。
上記溶媒のうち、ケトン類は、その互変異性体であるエノール類と平衡状態で存在する。つまり、ケトン類においては、ケト互変異性体とエノール互変異性体とが平衡状態となっている。エノール互変異性体は、水酸基を有する。この水酸基は、重合触媒の活性を低下させうる。この触媒活性低下作用のため、従来、ケトン類は、アルキレンオキシド系重合体を重合させるための溶媒として用いられていなかった。しかし、本発明によれば、重合溶媒としてケトン類(特にアセトン)が用いられた場合であっても、アルキレンオキシド系重合体の重合が可能となる。
本発明で用いられる溶媒は、水などの活性水素を持った化合物を全く含まないものが好ましい。しかしながら、通常一般的には、上記溶媒は、完全な除去処理を施さない限り、わずかであっても水などの活性水素を持った化合物を含む場合が多く、後述するように、本発明の製造方法においては、上記溶媒に含まれる水などの活性水素を持った化合物の量を一定量以下にコントールすることが重要であり好ましい。
本発明の製造方法においては、特に限定されるわけではないが、上記重合の際、さらに、従来汎用の酸化防止剤および可溶化剤などを添加して使用してもよい。
本発明で用いられる重合触媒としては、例えば、I群:IA族の水酸化物、IA族のアルコキシ化合物及びIA族のフェノキシ化合物からなる群、II群:IA族、IIA族、IIB族、IVB族又はVIII族の酸化物及びIA族、IIA族、IIB族、IVB族又はVIII族のカルボン酸塩からなる群、III群:RxM(式中、Rは炭素数1以上の炭化水素基;Mは、ポーリングの電気陰性度0.5〜3.0を示す金属;xは、Mの原子価である。)を有する化合物に炭素数1以上の活性水素を持つ化合物と水、リン酸化合物、ハロゲン化金属及びルイス塩基からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物とを反応させてなる化合物からなる群、IV群:金属がNa、Be、Zr、Fe、Zn、Al、Ti、Sn、Ga又はSbであるハロゲン化金属からなる群並びにV群:VB族のオニウム塩からなる群のI群からV群からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物を使用することが出来る。
上記I群、即ち、IA族の水酸化物、IA族のアルコキシ化合物及びIA族のフェノキシ化合物からなる群は、例えばKOH、アルコキシカリウム、NaOH、R3CONa、C6H5ONa等である。上記II群、即ち、IA族、IIA族、IIB族、IVB族又はVIII族の酸化物及びIA族、IIA族、IIB族、IVB族又はVIII族のカルボン酸塩からなる群は、例えば、SrO、CaO、ZnO、酢酸K、酢酸Ca、酢酸Ba、酢酸Mg、酢酸Cd、酢酸Ni、酢酸Co、酢酸Mn、酢酸Sr、酢酸Cr、酢酸Sn、酢酸Zn、蓚酸Sn等である。上記III群、即ち、RxM(式中、Rは炭素数1以上の炭化水素基;Mは、ポーリングの電気陰性度0.5〜3.0を示す金属;xは、Mの原子価である。)を有する化合物に炭素数1以上の活性水素を持つ化合物と水、リン酸化合物、ハロゲン化金属及びルイス塩基からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物とを反応させてなる化合物からなる群は、例えば、Ca(OR)2、Ga(OR)3、Ce(OR)3、Zr(OR)4、AlR3/水、AlR3/燐酸、AlR3/トリアルキルアミン、アルモキサン類、AlR3/ルイス塩基、AlR3/H2O/アセチルアセトン(acac)〔Vandenberg触媒(Vandenberg触媒とは、例えば、米国特許第3219591号公報記載の触媒を示す。)、Al(OR)3、Al(OR)3/1級アミン、R2AlOAlR2、Al(OR)3/ZnCl2、Al(OR)3/ZnR2、Al(OR)3/Zn(OCOCH3)2、R3Al/Ni(ジメチルグリオキシム)2、AlR3/スクシンイミド/ジオキサン、ZnR2/カテコール、ZnR2/ハロゲン化安息香酸、ZnR2/ピロガロール、ZnR2/レゾルシノール、ZnR2/水、ZnR2/フロログルシノール、ZnR2/ジハイドリックフェノール、ZnR2/ROH,ZnR2/グリコール、ZnR2/グリコール/アルコール、ZnR2/t−RNH2、R2Zn/トリアルキルアミン、(2,6−ジクロロフェノキシ)RZn、Zn(OR)2、Zn(CH2COCH2COCH3)2、AlR3/acac/ZnR2、R3SnCl/(RO)3PO、イモータル重合触媒[イモータル重合触媒とは、例えば、特開平4−323204号公報記載の触媒である。](上記のRは炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、又は炭素数4〜6のシクロアルキル基を示し、X/Yは、XとYとを反応させて成る重合触媒を示す。)等である。上記IV群、即ち、金属がNa、Be、Zr、Fe、Zn、Al、Ti、Sn、Ga又はSbであるハロゲン化金属からなる群は、例えば、AlCl3、AlCl3/FeCl3、AlCl3/NaF、AlCl3/アルミナ、AlCl3/FeCl3/置換フェノール、FeCl3/Al(OH)3、 ZnCl2、SnCl4、SbF5/ジオール類、ZrCl4、SbCl5、BeCl2、FeCl3、Fe3Cl3、FeBr3、TiCl4、GaCl3等である。上記V群、即ち、VB族のオニウム塩からなる群は、例えば、水酸化テトラアルキルアンモニウム、塩化テトラアルキルアンモニウム、水酸化テトラアルキルホスホニウム、塩化テトラアルキルホスホニウム等である。特にCa、Al、Zn及びSn金属を有する重合触媒が好ましく、特にAlR3/燐酸、AlR3/トリアルキルアミン、ZnR2/ROH,ZnR2/グリコール、ZnR2/グリコール/アルコール、Zn(OR)2、Zn(CH2COCH2COCH3)2、R3SnCl/(RO)3POがより好ましい。例えば、ZnR2はジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジ−n−プロピル亜鉛、ジ−i−プロピル亜鉛、ジブチル亜鉛、ジフェニル亜鉛、ジシクロブチル亜鉛等が上げられる。また、Zn(OR)2は、ジメトキシ亜鉛、ジエトキシ亜鉛、ジ−i−プロポキシ亜鉛、ジブトキシ亜鉛等が挙げられる。前記触媒群のうち、上記I群及び上記III群から選ばれる触媒群に含まれる触媒は、ケトン類、ケトン誘導体類、エステル類、エーテル類、ニトリル化合物及び有機ハロゲン化合物からなる群より選択される溶媒中において高い触媒活性を示すため好ましい。
これらの重合触媒に、シクロデキストリン等の包摂化合物やクラウンエーテル、キレート剤、アルミナ、シリカ、界面活性剤を添加することもできる。
重合触媒は、その使用量を調整することによって得られるポリマーの分子量を調整することができる。上記使用量は所望の分子量のポリマーが得られるように適宜判断すればよく特に限定はされないが、例えば、単量体混合物の仕込み量を基準として使用量を設定すればよい。具体的には、例えば、tert−ブトキシカリウムを重合触媒とする場合、単量体混合物の仕込み量1g当たりにtert−ブトキシカリウムを1μmol以上使用するよう設定することができる。一般に、高分子量のポリマーを得る場合は、重合触媒の使用量を少なくする必要があるが、使用量が少なすぎると、重合反応の進行が極端に遅くなり生産性を損なうこととなったり、反応系中の水分などの活性水素を有する化合物である重合阻害物質の混入に極めて敏感となり重合反応が進行しなくなったりする場合がある。また、高分子量のポリマーを得るためには、例えば、上記重合触媒の使用量を調整するとともに、水分などの活性水素を有する化合物である重合阻害物質および不純物を反応系から除いたり、上述した連鎖移動反応が引き起こされないような反応系にすることが重要となる。
重合触媒の添加方法は、単量体混合物を溶媒に供給し始める前に、予め溶媒と共に全使用量を仕込んでおいてもよいし、単量体混合物を供給し始めてから一括投入しても逐次投入(連続的投入及び/又は間欠的投入)してもよく、特に限定されるわけではない。特に、重合溶媒としてアセトン等のケトン類が用いられる場合には、重合触媒が逐次投入されるのが好ましい。逐次投入により、ケトン類の互変異性体であるエノール互変異性体と重合触媒との接触が少なくなり、触媒活性の低下が抑制される。
本発明の製造方法では、反応系内において含まれる活性水素を有する化合物量を調整することが好ましい。詳しくは、重合触媒を用いて単量体混合物を重合させる場合に、重合反応開始時に上記重合系に含まれる活性水素を有する化合物の量が、上記重合系中に含まれる活性水素を有する化合物の量が100モルPPM以下となるようにすることが好ましく、より好ましくは50モルPPM以下、さらに好ましくは10モルPPM以下、最も好ましくは0モルPPMである。上記活性水素を有する化合物量が100モルPPMを超える場合は、得られるポリマーの分子量が低下するおそれがあり、さらには、重合反応が進行しなくなるおそれがある。特に、溶媒としてアセトンやシアン化メチルを使用する場合は、上記活性水素を有する化合物の量の影響が非常に大きい。
活性水素を有する化合物とは、水、アルコール、アミン、カルボン酸、鉱酸等である。
上述のように、重合系中の活性水素を有する化合物量の量を調整しコントロールする方法としては、特に限定されるわけではないが、具体的には、例えば、モレキュラーシーブ処理および活性炭処理、蒸留精製等により除く物理的方法や、金属ナトリウムおよびアルキルアルミニウム等の活性水素を有する化合物に対して反応性の高い化合物を用いて活性水素を有する化合物の除去を行う化学反応による方法、などが好ましく挙げられるが、なかでも、工業的な実用性を考慮した場合、前者の物理的方法がより好ましく、さらに好ましい方法はモレキュラーシーブ処理や活性炭処理、蒸留精製である。
前記における重合反応・重合機構の種類は、特に限定されず、アニオン重合、カチオン重合、配位重合およびイモータル重合などが好ましく挙げられる。なかでも、アニオン重合と配位重合は、純度の高いものが工業的に容易に入手できるため再現性良くポリマーを得ることができるほか、重合触媒の取扱いが容易で分子量の調整が比較的容易であるため、より好ましい。
本発明の製造方法において、重合の際に用いる反応器としては、通常、重合反応によりポリマーを得る場合に用いることのできる反応器であればよく、耐熱性、耐薬品性、耐腐食性、除熱性および耐圧性などに優れたものであれば好ましいが、その種類は特に限定されるわけではない。
反応器は、仕込んだ溶媒や供給した単量体などの内容物を、撹拌できるものであればよく、撹拌翼を搭載し任意に所望の条件で内容物を撹拌できるようなものが好ましい。上記撹拌翼としては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、アンカー翼を搭載した撹拌槽、ヘリカルリボン翼を搭載した撹拌槽、ダブルヘリカルリボン翼を搭載した撹拌槽、ドラフトチューブ付きヘリカルスクリュー翼を搭載した撹拌槽、スーパーブレンド翼(内翼:マックスブレンド翼、外翼:螺旋状変形バッフル)を搭載した竪型同心二軸撹拌槽(例えば、製品名:スーパーブレンド、住友重機械工業(株)製)、マックスブレンド翼(住友重機械工業(株)製)を搭載した撹拌槽、フルゾーン翼(神鋼環境ソルーション社製)を搭載した撹拌槽、スーパーミックス翼(佐竹化学機械社製)を搭載した撹拌槽、Hi−Fミキサー(綜研化学社製)を搭載した撹拌槽、サンメーラ翼(三菱重工社製)を搭載した撹拌槽、ログボーン(神鋼パンテック社製)を搭載した撹拌槽、VCR(三菱重工社製)を搭載した撹拌槽、ねじり格子翼(日立製作所社製)、タービン翼、パドル翼、ファウドラー翼、ブルマージン翼、プロペラ翼などを搭載した撹拌槽などを好ましく挙げることができる。
反応器は、内容物を所望の反応温度下となるよう加熱し維持できる装備を有するものが好ましい。加熱、維持のできる装備としては、具体的には、ジャケット、コイル、外部循環型熱交換器などを好ましく挙げることができるが、特にこれらに限定されない。反応器は、上述した撹拌、加熱などに関する装備以外にも、例えば、バッフル、温度計および圧力計等の検出端、液中や気相中へ原料を均一分散させる供給装置、反応器・反応槽内の洗浄用の装置など、重合反応を効率良く行う等の理由により種々のいかなる装備をも任意に搭載することができる。
本発明の製造方法においては、単量体を重合する前に、反応器を上記溶媒で洗浄してから加熱乾燥し、その後、反応器内を不活性ガスで十分置換して、あるいは、反応器内を真空状態にして、用いることが好ましい。不活性ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガスおよびアルゴンガスなどが好ましい。上記溶媒や不活性ガスは高純度であることが好ましい。なぜなら、例えば、水等の活性水素を有する化合物が混入した場合は重合阻害や分子量低下の原因となるおそれがあるからであり、また、単量体としてエチレンオキシドが用いられた場合に、酸素が混入すると、エチレンオキシドの爆発の危険性が拡大するおそれがあるからである。
本発明の製造方法においては、上記洗浄等の後、単量体の重合をする前に、先に、反応器に溶媒を仕込んでおくことが好ましい。
溶媒等の仕込み量は、所望の重合体の物性や生産量などを考慮して適宜調整すればよく、特に限定はされない。
溶媒等を仕込んだ後、重合反応を行う前に再度、反応器内を不活性ガスで置換する、あるいは、反応器内を減圧状態、好ましくは真空状態にすることが好ましい。不活性ガスで置換した雰囲気下で重合する場合、反応器内の気相部において、不活性ガスが一定比率以上となるようにすることが好ましい。この際、同時に、反応器内部圧力(初期圧)を不活性ガスにより調整しておくことが好ましい。反応器内部圧力(初期圧)は、特に限定はされない。例えば、単量体としてエチレンオキシドを用いる場合には、反応器内のエチレンオキシドの存在量を考慮し、安全性を管理する程度で適宜調整すればよい。
本発明の製造方法においては、重合は、溶媒とともに単量体を撹拌しながら行うのが好ましい。
上記撹拌は、反応器に搭載した撹拌翼を回転させることなどにより、単量体を溶媒に供給する前から反応器内の溶媒等の内容物を撹拌しておくことが好ましいが、供給時あるいは供給開始時または重合開始時から撹拌し始めてもよく、撹拌開始のタイミングは特に限定されない。また、撹拌は、重合反応が完結するまで続けることが好ましい。
本発明の製造方法においては、上記撹拌は、撹拌動力が0.6kW/m3以上となるよう撹拌翼の回転数などをコントロールして行うことが好ましく且つ重要であり、より好ましくは1kW/m3以上、より好ましくは2kW/m3以上である。この撹拌動力のコントロールは、単量体の供給時も含め、重合を完結するまで行うことが好ましい。
ここで、一般に、撹拌動力とは、従来公知の技術常識である撹拌所要動力として算出される値のことであり、すなわち、反応器内の内容物の単位液量あたりの所要動力、詳しくは、内容物の容量および粘度、反応器形状、撹拌翼の形状および回転数などから算出される、内容物の単位液量あたりの所要動力のことであるが、本発明の好ましい製造方法においては、上記撹拌動力は、重合反応完結時における反応物(以下、反応混合物とも言う。)に対して上記範囲を満たすように規定しうる。よって、重合反応の開始から終了までの反応系全体において上記範囲を満たす撹拌動力を確保することが必ずしも必要とされるわけではない。
本発明の製造方法において、重合反応完結時に撹拌動力が上記範囲を満たすようにするためには、特に限定されるわけではないが、例えば、重合完結時における反応物の粘度やその容量および撹拌翼の形状などから、重合反応完結時に必要とされる撹拌回転数を算出しておき、重合反応開始から終了までその撹拌回転数を一定に保ったまま反応させればよい。ここで、重合反応完結時における反応物の粘度は、特に限定されないが、用いる単量体の種類や使用量を考慮して、例えば、200〜2,000,000センチポイズの範囲内で適宜設定した上で上記撹拌回転数を算出することができる。
上記撹拌動力が0.6kW/m3未満の場合は、内容物が均一に撹拌されないため、反応器内の流動状態が悪化し、ポリマーの生産性に欠けるとともに、局部的な蓄熱も生じ易く、反応液の温度分布や単量体等の濃度分布においても不均一となり、反応異常(反応暴走)を引き起こす可能性がある。
本発明の製造方法においては、重合反応時の反応温度について適宜調整・制御することが好ましく、反応器内部圧力の調整と同様に、単量体を溶媒に供給し、重合を開始する前に、予め調整・制御しておくことがより好ましい。詳しくは、反応器に仕込んだ溶媒等を、予め、所望の反応温度となるよう、いわゆる内温をコントロールしておくことが好ましい。この反応温度のコントロールは、単量体の供給時も含め、重合が終了するまで適用することが好ましい。
上記反応温度については、特に限定は無いが、200℃以下であることが好ましく、より好ましくは180℃以下、さらに好ましくは150℃以下である。また、上記反応温度は、温度調整の装備の種類や単量体供給時の温度変化等による影響のため、常に反応温度をコントロールしていたとしても、仕方なく多少の誤差は生じ得るが、その誤差が上記好ましい温度範囲の±5℃以内であれば、誤差のない場合の効果と同様の優れた効果を得ることができる。
上記反応温度が上記温度範囲外の場合は、得られるアルキレンオキシド系重合体の分子量において種々の不具合が生ずる場合がある。詳しくは、上記反応温度が前述の好ましい範囲より高い場合は、連鎖移動反応の頻度が大きくなり容易に分子量の低下が引き起こされ、顕著な場合では反応開始剤の添加量の調節ではコントロールできない程度に低分子量化することがある。
上記反応温度のコントロールについては、重合反応終了の時点まで一定にして行うことが好ましいが、反応操作上、場合によりまたは必要に応じて、上記温度範囲内で任意に変化させることもできる。この温度コントロールを変化させる例としては、特に限定はされないが、具体的には、単量体を逐次供給して重合させる場合に、供給開始段階で一旦温度設定をしてコントロールするが、その後、重合反応開始による発熱で反応系内温が上昇するため、以後はその上昇後の温度を設定温度としてコントロールすることなどが挙げられる。ここで、反応温度を一定にするとは、所望の反応温度を中心として±5℃の範囲でコントロールしていればよいとする。
上記反応温度の調整は、反応器の加熱などにより仕込んだ内容物の温度を調整・制御してもよいし、直接内容物を加熱したりすることで調整・制御してもよく、特に限定はされない。反応温度の調整が可能な装備としては、例えば、汎用のジャケット、コイルおよび外部循環型熱交換器などが好ましく挙げられるが、特にこれらに限定されない。
本発明の製造方法においては、上述のように、反応器に溶媒等を仕込むとともに、上記撹拌動力や、反応温度などを、特定範囲に調整・制御したうえで、単量体を溶媒に供給して、撹拌しながら重合することが好ましい。
単量体の使用量については、特に限定はされないが、具体的には、例えば、重合反応完結時の反応物中のアルキレンオキシド系重合体の濃度(ポリマー濃度)が10質量%を超える値となっていればよいし、あるいは20質量%を超える値となっていてもよい。上記単量体の使用量について、上記ポリマー濃度が10質量%以下であると、生産性が低く実用性に欠ける場合がある。
本発明の製造方法においては、単量体を溶媒の中で撹拌しながら重合させるが、溶媒への単量体の供給は、単量体全量を一括投入により供給して重合させても、単量体全量を分割してそれぞれを一括投入により供給して重合させても、単量体の少なくとも一部を供給しながら重合させてもよく、特に限定はされない。
上述の、単量体の少なくとも一部を供給しながら重合させる場合とは、単量体混合物の少なくとも一部を逐次投入により供給しながら重合させる、と考えることができる。
また、単量体の少なくとも一部を供給する、という操作は、例えば、単量体混合物の総仕込み量の一部を初期供給量(初期仕込み量)として予め溶媒に供給しておき、残りの分を供給しながら重合させてもよいし、単量体混合物全量を供給しながら重合させてもよい、ということを表す。
上記逐次投入については、連続的及び/又は間欠的に供給すること(以下、それぞれ「連続的供給」、「間欠的供給」と称することがある。)であり、「連続的供給」は、少しずつ連続的に供給することをいい、「間欠的供給」は、間欠的に、例えば2、3回に分けて供給するというように、仕込み量を任意の回数に分けて供給することをいうものとする。連続的供給をした場合、所望の反応温度で且つ一定に制御し易いためより好ましい。この反応温度の制御については、コポリマー原料の種類などに応じて供給速度を調整することが好ましく、詳しくは、上記供給速度は、用いる単量体の反応速度や、用いる反応器の徐熱能力や許容圧力などを考慮して調整することが好ましい。なお、連続的及び/又は間欠的な供給とは、全体としては間欠的供給であるが、その間欠的な各供給時においては連続的供給となっている等の、連続的供給と間欠的供給とを組み合わせた供給の仕方をも含むものとする。
本発明の製造方法においては、上述のように、単量体の少なくとも一部を溶媒中へ供給しながら重合させるようにする場合に、供給速度を一定にしたまま供給終了まで進行させてもよいが、例えば複数種類の単量体を混合した単量体混合物を重合させる場合、単量体混合物中の必須原料(例えば、エチレンオキシド及び置換オキシラン化合物等)のうちの少なくとも1種についてその供給速度を変化させることによって、可能な範囲でポリマーの融点の高さを調節することができる。供給速度の変化は、例えば、少なくとも1回任意の異なる速度に変更する変化であってもよく、この場合、速度の変更は、瞬時(連続的)に行っても、瞬時ではないが変更後の速度となるまで速度自体を変化させながら連続的に行っても、一時的に供給していない時間を介して行ってもよく、特に限定はされない。同様に、供給速度の変化は、例えば、速度自体を連続的に任意に変化させるものであってもよく、この場合、速度自体の変化速度が一定であってもそうでなくてもよく、特に限定はされない。また、供給速度の変化は、これらの各種変化の形態を組み合わせたものであってもよい。上記供給速度の変化は、上記必須原料となる各種単量体それぞれに関して、その供給開始から終了までの間で考慮するものとする。本発明において、単量体としてエチレンオキシドが用いられる場合、反応後期の高粘度化した状況では、反応系の液相にエチレンオキシドが吸収されにくくなるため、反応後期では供給速度を遅くすることが有効である。
さらに、本発明の製造方法において、複数種類の単量体を混合した単量体混合物を重合させる場合であって、この単量体混合物の少なくとも一部を溶媒中へ供給しながら重合させるようにする場合に、単量体混合物中の必須原料(例えば、エチレンオキシドおよび置換オキシラン化合物)のうちの少なくとも1種について供給しない期間を存在させることによって、可能な範囲でポリマーの融点の高さを調節することができる。上記期間は、単量体混合物に含まれる少なくとも1つの単量体の供給が開始されてから、単量体混合物に含まれる全ての単量体の供給が終了するまでの間で存在させることとする。
さらに、単量体としてエチレンオキシドと他の単量体(エチレンオキシド以外の単量体)を用いる場合、エチレンオキシドのみを供給して重合させる段階とエチレンオキシドと他の単量体とを供給して重合させる段階とをそれぞれ少なくとも1段階有するよう単量体を供給することができる。
本発明の製造方法においては、単量体の供給が終了した後、必要に応じて反応器内の反応物を熟成させることが好ましい。熟成の際の条件(温度、時間など)については、特に限定されるわけではなく、適宜設定すればよい。
上記供給後または熟成後の、反応器の解圧時には、気相中に溶媒や未反応原料単量体が存在する場合があるため、必要に応じ、廃ガス燃焼装置(例えば、燃焼炉、燃焼触媒)で完全燃焼させることが好ましい。また、この際に発生する熱を回収してスチーム(蒸気)を得ることができる。
本発明の製造方法においては、必要に応じ、上記供給後または熟成後に得られたアルキレンオキシド系重合体にさらに溶媒を加え、該重合体を所望の粘度、濃度となるよう溶解してもよい。この際用いる溶媒は、特に限定されないが、上記重合の際に用いた溶媒が好ましい。また、この溶媒とともに、必要に応じ、酸化防止剤等の各種安定剤や可溶化剤などを加えてもよい。各種安定剤および可溶化剤等は、前記溶媒と混合してから加えても、別々に加えてもよく、特に限定はされない。
本発明の製造方法においては、前述したような、単量体を溶媒に供給し撹拌しながら重合する重合工程や、重合工程において得られた反応物を熟成する熟成工程等の各種工程以外に、他の何らかの工程を備えていてもよく、特に限定はされない。例えば、上記重合工程および必要に応じて行う熟成工程に引き続き、得られた反応物から、溶媒成分の一部を加温下で揮発させ、アルキレンオキシド系重合体溶液の濃度を調整する工程(いわゆる脱揮工程)を備えていてもよい。
脱揮の方法、脱揮する際に用いる装置および各種条件としては、通常の脱揮の際に採り得る方法、使用可能な装置および設定される条件等を採用すればよい。詳しくは以下に示す。
脱揮する際に用いる装置(脱揮装置)としては、重合した釜をそのまま脱揮に用いる場合もあるものの、特に限定されるわけではないが、ヘリカル翼を搭載した撹拌槽、ダブルヘリカルリボン翼を搭載した撹拌槽、スーパーブレンド翼(内翼:マックスブレンド翼、外翼:螺旋状変形バッフル)を搭載した竪型同心二軸撹拌槽(例えば、製品名:スーパーブレンド、住友重機械工業株式会社製)、VCR逆円錐リボン翼式リアクター(三菱重工株式会社製)などの撹拌槽蒸発器;多管式熱交換器型(例えば、製品名:スルザーミキサー、住友重機械工業株式会社製;製品名:スタテックミキサー、ノリタケ社製)、プレート熱交換器型(例えば、製品名:Hiviscous Evaporator、三井造船株式会社製)などの下流液柱蒸発器;横型薄膜蒸発器(例えば、製品名:エバリアクター、関西化学機械製作株式会社製)、固定ブレード式の竪型薄膜蒸発器(例えば、製品名:EXEVA、株式会社神鋼環境ソルーション製)、可動ブレード式の竪型薄膜蒸発器(例えば、製品名:ワイプレン、株式会社神鋼環境ソルーション製)、槽型(鏡型)薄膜蒸発器(例えば、製品名:リカバリー、関西化学機械製作株式会社製)などの薄膜蒸発器;単軸型表面更新型重合器、二軸型表面更新型重合器(例えば、製品名:バイボラック、住友重機械工業株式会社製;製品名:日立メガネ翼重合機、株式会社日立製作所製;製品名:日立格子翼重合機、株式会社日立製作所製;製品名:SCプロセッサ、栗本鉄工所社製)などの表面更新型重合器;、ニーダー;ロールミキサー;インテンシブミキサー(いわゆるバンバリーミキサー);単軸型押出機、二軸型押出機(例えば、製品名:SUPERTEXαII、日本製鋼所製;製品名:BT−30−S2、プラスティック工学研究所製)、SCRセルフクリーニング式リアクター(三菱重工株式会社製)などの押出機などが好ましく挙げられ、これら装置のうち少なくとも1つの装置を用いて行うことが好ましい。また、用いる装置によって適宜使用条件を設定することができる。
重合終了後の適当な時期(溶媒を除いたり、溶媒を加えたりする工程中または、その前後等の適当な時期)に例えば活性水素を持つ化合物等の重合を停止する物質や例えば必要最小限の酸素等の触媒を不活性化する物質を混入する事ができる。
本発明の製造方法において柔軟性が有りタックの少ないフィルムやシートになる物性を有するアルキレンオキシド系重合体(好ましくは、アルキレンオキシド系共重合体)を得るためには、アルキレンオキシド系重合体の融点は、60℃以下である事が好ましく、55℃以下がより好ましく、51℃以下が特に好ましい。60℃を超えると柔軟性が有るフィルムやシートは得られない場合がある。
また、アルキレンオキシド系重合体(好ましくは、アルキレンオキシド系共重合体)の重量平均分子量(Mw)は、1万以上である事が好ましく、3万以上がより好ましく、6万以上が特に好ましい。重量平均分子量(Mw)が1万未満の場合は、フィルムやシートにタックが出てくる。また、キャストやコーティングを行う上で粘度が低い事が好適である為、アルキレンオキシド系共重合体の重量平均分子量(Mw)は、50万以下が好ましく、30万以下がより好ましく、15万以下が特に好ましい。
本発明により得られるアルキレンオキシド系重合体は、特に限定はされないが、具体的には、例えば、接着剤、粘着剤、塗料、シーリング剤、エラストマー、床剤等のポリウレタン樹脂の他、硬質、軟質もしくは半硬質のポリウレタン樹脂や、界面活性剤、サニタリー製品、脱墨剤、潤滑油、作動油、高分子電解質、電池材料、フレキソ印刷版材、カラーフィルターの保護膜等の各種機能性材料などといった、非常に広範囲な用途にて好ましく使用することができる。
以下に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
下記実施例および比較例での、各種測定、設定および処理の条件を以下に示す。なお、以下の記載において、「L」で示されるのは、「リットル」を意味する。
〔撹拌動力(Pv)の設定〕
重合反応完結時の反応混合物粘度、重合反応完結時の反応器内の反応混合物容量、翼形状等の反応器形状をから、所望の撹拌動力に必要な撹拌翼回転数を算出し、その回転数で実験した。
〔撹拌動力(Pv)の設定〕
重合反応完結時の反応混合物粘度、重合反応完結時の反応器内の反応混合物容量、翼形状等の反応器形状をから、所望の撹拌動力に必要な撹拌翼回転数を算出し、その回転数で実験した。
〔モレキュラーシーブによる脱水処理〕
乾燥しようとする原料単量体と溶媒に対して、10質量%のモレキュラーシーブを添加後、窒素置換した。
乾燥しようとする原料単量体と溶媒に対して、10質量%のモレキュラーシーブを添加後、窒素置換した。
なお、使用したモレキュラーシーブは、ユニオン昭和社製、製品名:モレキュラーシーブ(タイプ:4A 1.6)である。
〔溶媒中の含有水分量の測定〕
カールフィッシャー水分測定器(電量滴定法、平沼産業社製のAQ−7)を用いて測定した。
カールフィッシャー水分測定器(電量滴定法、平沼産業社製のAQ−7)を用いて測定した。
〔重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定〕
ポリエチレンオキシドの標準分子量サンプルを用いて検量線を作成したGPC装置により測定した。反応後に得られた反応混合物(ポリマーを含む)を所定の溶媒に溶解後、測定した。
ポリエチレンオキシドの標準分子量サンプルを用いて検量線を作成したGPC装置により測定した。反応後に得られた反応混合物(ポリマーを含む)を所定の溶媒に溶解後、測定した。
〔粘度平均分子量(Mv)の測定〕
ウベローデ粘度計を用いて、粘度平均分子量が5万、10万及び30万のポリエチレンオキシドを水に溶かした各溶液の極限粘度をそれぞれ測定し、この測定結果に基づき検量線を作成した。ウベローデ粘度計を用いて、重合反応で得たポリマーサンプルの水溶液の極限粘度を測定し、この測定結果と、上記検量線とから、粘度平均分子量(Mv)を計算した。
ウベローデ粘度計を用いて、粘度平均分子量が5万、10万及び30万のポリエチレンオキシドを水に溶かした各溶液の極限粘度をそれぞれ測定し、この測定結果に基づき検量線を作成した。ウベローデ粘度計を用いて、重合反応で得たポリマーサンプルの水溶液の極限粘度を測定し、この測定結果と、上記検量線とから、粘度平均分子量(Mv)を計算した。
〔柔軟性とタック〕
キャストにより得たシートを手で折り曲げる事により柔軟性を調べ、指で触れることでタックを調べた。良好なものを○、少し劣るものを△、悪いものを×とした。
キャストにより得たシートを手で折り曲げる事により柔軟性を調べ、指で触れることでタックを調べた。良好なものを○、少し劣るものを△、悪いものを×とした。
〔重合触媒調整例及び重合触媒〕
[重合触媒A1]
窒素置換されたフラスコ中に、n−へキサン18g、日本石油製0号ソルベント48g、ジエチル亜鉛7.4gを入れ、冷却下に強攪拌下1,4−ブタンジオール4.3gを少量ずつ徐々に滴下した。滴下終了後30℃で1時間、50℃で1時間攪拌して反応を完結させた。第二段階として、上記の反応液に内温20℃においてエチルアルコール3.6gを徐々に滴下し、反応した。その後40℃で1時間攪拌して反応を終わり、更に140℃で20分間加熱処理すると共に未反応成分の蒸留除去を行った。その結果、白濁したやや粘ちょうな液体の重合触媒A1を得た。
[重合触媒A1]
窒素置換されたフラスコ中に、n−へキサン18g、日本石油製0号ソルベント48g、ジエチル亜鉛7.4gを入れ、冷却下に強攪拌下1,4−ブタンジオール4.3gを少量ずつ徐々に滴下した。滴下終了後30℃で1時間、50℃で1時間攪拌して反応を完結させた。第二段階として、上記の反応液に内温20℃においてエチルアルコール3.6gを徐々に滴下し、反応した。その後40℃で1時間攪拌して反応を終わり、更に140℃で20分間加熱処理すると共に未反応成分の蒸留除去を行った。その結果、白濁したやや粘ちょうな液体の重合触媒A1を得た。
[重合触媒B1]
攪拌機付きオートクレーブを乾燥して窒素置換し、トリイソブチルアルミニウム158.7g、トルエン1170g及びジエチルエーテル296.4gを仕込んだ。内温30℃に設定し、攪拌しながらリン酸23.5gを10分間かけて一定速度で添加した。これにトリエチルアミン12.1gを添加し、60℃で2時間熟成反応し、重合触媒B1の触媒溶液を得た。
攪拌機付きオートクレーブを乾燥して窒素置換し、トリイソブチルアルミニウム158.7g、トルエン1170g及びジエチルエーテル296.4gを仕込んだ。内温30℃に設定し、攪拌しながらリン酸23.5gを10分間かけて一定速度で添加した。これにトリエチルアミン12.1gを添加し、60℃で2時間熟成反応し、重合触媒B1の触媒溶液を得た。
[重合触媒C1]
重合触媒C1は、t−ブトキシカリウム(カリウム−t−ブトキサイド)の12.6wt%テトラヒドロフラン(THF)溶液である。
重合触媒C1は、t−ブトキシカリウム(カリウム−t−ブトキサイド)の12.6wt%テトラヒドロフラン(THF)溶液である。
[重合触媒D1]
重合触媒D1は、蓚酸Sn(アルドリッチ試薬)である。なお、アルドリッチ試薬とは、シグマ−アルドリッチ(SIGMA−ALDRICH)社製の試薬を意味する。
重合触媒D1は、蓚酸Sn(アルドリッチ試薬)である。なお、アルドリッチ試薬とは、シグマ−アルドリッチ(SIGMA−ALDRICH)社製の試薬を意味する。
[重合触媒E1]
重合触媒E1は、水酸化テトラブチルアンモニウム・30H2O(アルドリッチ試薬)である。
重合触媒E1は、水酸化テトラブチルアンモニウム・30H2O(アルドリッチ試薬)である。
[重合触媒F1]
重合触媒F1は、SnCl4(アルドリッチ試薬)である。
重合触媒F1は、SnCl4(アルドリッチ試薬)である。
[重合触媒G1]
重合触媒G1は、t−ブトキシカリウム(カリウム−t−ブトキサイド)のTHF溶液(アルドリッチ試薬;1.0mol/l)である。
重合触媒G1は、t−ブトキシカリウム(カリウム−t−ブトキサイド)のTHF溶液(アルドリッチ試薬;1.0mol/l)である。
[重合触媒H1]
重合触媒H1は、アルミニウム−トリ−i−プロポキサイド(Al(O−i−Pr)3;和光純薬製試薬)である。
重合触媒H1は、アルミニウム−トリ−i−プロポキサイド(Al(O−i−Pr)3;和光純薬製試薬)である。
[重合触媒I1]
重合触媒I1は、ガリウム−トリ−i−プロポキサイド(Ga(O−i−Pr)3;和光純薬製試薬)である。
重合触媒I1は、ガリウム−トリ−i−プロポキサイド(Ga(O−i−Pr)3;和光純薬製試薬)である。
[重合触媒J1]
重合触媒J1は、セリウム−トリ−i−プロポキサイド(Ce(O−i−Pr)3);高純度化学研究所製試薬)である。
重合触媒J1は、セリウム−トリ−i−プロポキサイド(Ce(O−i−Pr)3);高純度化学研究所製試薬)である。
[重合触媒K1]
重合触媒K1は、ジエトキシ亜鉛(Zn(OEt)2;高純度化学研究所製試薬)である。
重合触媒K1は、ジエトキシ亜鉛(Zn(OEt)2;高純度化学研究所製試薬)である。
[重合触媒L1]
重合触媒L1は、ジルコニウム−テトラ−t−ブトキサイド(Zn(O−t−Bu)4;高純度化学研究所製試薬)である。
重合触媒L1は、ジルコニウム−テトラ−t−ブトキサイド(Zn(O−t−Bu)4;高純度化学研究所製試薬)である。
[重合触媒M1]
重合触媒M1は、アルミニウム−トリ−t−ブトキサイド(Al(O−t−Bu)3;高純度化学研究所製試薬)である。
重合触媒M1は、アルミニウム−トリ−t−ブトキサイド(Al(O−t−Bu)3;高純度化学研究所製試薬)である。
[重合触媒N1]
重合触媒N1は、ナトリウム−t−ブトキサイド(NaO−t−Bu;高純度化学研究所製試薬)である。
重合触媒N1は、ナトリウム−t−ブトキサイド(NaO−t−Bu;高純度化学研究所製試薬)である。
[重合触媒O1]
重合触媒O1は、カリウム−i−プロポキサイド(KO−i−Pr;高純度化学研究所製試薬)である。
重合触媒O1は、カリウム−i−プロポキサイド(KO−i−Pr;高純度化学研究所製試薬)である。
[重合触媒P1]
重合触媒P1は、カリウム−エトキサイド(KOEt;高純度化学研究所製試薬)である。
重合触媒P1は、カリウム−エトキサイド(KOEt;高純度化学研究所製試薬)である。
[重合触媒Q1]
重合触媒Q1は、塩化亜鉛(ZnCl2;和光純薬製試薬)である。
重合触媒Q1は、塩化亜鉛(ZnCl2;和光純薬製試薬)である。
[重合触媒R1]
重合触媒R1は、三塩化ガリウム(GaCl3;和光純薬製試薬)である。
重合触媒R1は、三塩化ガリウム(GaCl3;和光純薬製試薬)である。
[重合触媒S1]
重合触媒S1は、四塩化チタン(TiCl4;和光純薬製試薬)である。
重合触媒S1は、四塩化チタン(TiCl4;和光純薬製試薬)である。
[重合触媒T1]
重合触媒T1は、三塩化アルミニウム(AlCl3;和光純薬製試薬)である。
重合触媒T1は、三塩化アルミニウム(AlCl3;和光純薬製試薬)である。
[重合触媒U1]
重合触媒U1は、カルシウム−ジ−i−プロポキサイド(Ca(O−i−Pr)2;高純度化学研究所製試薬)である。
重合触媒U1は、カルシウム−ジ−i−プロポキサイド(Ca(O−i−Pr)2;高純度化学研究所製試薬)である。
[重合触媒V1]
重合触媒V1は、マグネシウム−ジ−エトキサイド(Mg(OEt)2;和光純薬製試薬)である。
重合触媒V1は、マグネシウム−ジ−エトキサイド(Mg(OEt)2;和光純薬製試薬)である。
[重合触媒W1]
重合触媒W1は、リチウム−メトキサイド(LiOMe;高純度化学研究所製試薬)である。
重合触媒W1は、リチウム−メトキサイド(LiOMe;高純度化学研究所製試薬)である。
[重合触媒X1]
重合触媒X1は、塩化マグネシウム(MgCl2;和光純薬製試薬)である。
重合触媒X1は、塩化マグネシウム(MgCl2;和光純薬製試薬)である。
[重合触媒Y1]
リービッヒ冷却器を備えた100ml三ッ口フラスコに、塩化トリブチルスズ(和光純薬製)6.09g及びリン酸トリブチル(和光純薬製)21.30gを仕込んだ。フラスコ内を窒素置換して充分に乾燥させた。さらに、フラスコ及び冷却器を窒素流通させながら、100ml三ッ口フラスコをシリコンオイルバスにより加熱した。オイルバスは、約260℃まで加熱した。オイルバスの温度上昇に伴い、フラスコ内の温度も上昇した。156℃になった時点で、縮合物が流出してきた。そのまま加熱を続けると、フラスコ内の温度が235℃になった。さらに、加熱を続けて、縮合物を流出させた。縮合物が少なくなってきても、そのまま、加熱を続けるとフラスコ内の透明液体が、固体に変化した。固化して、留出物がなくなったことを確認して終了とした。得られた固体をスパチュラで掻き出し、乳鉢ですり潰して重合触媒Y1を得た。
リービッヒ冷却器を備えた100ml三ッ口フラスコに、塩化トリブチルスズ(和光純薬製)6.09g及びリン酸トリブチル(和光純薬製)21.30gを仕込んだ。フラスコ内を窒素置換して充分に乾燥させた。さらに、フラスコ及び冷却器を窒素流通させながら、100ml三ッ口フラスコをシリコンオイルバスにより加熱した。オイルバスは、約260℃まで加熱した。オイルバスの温度上昇に伴い、フラスコ内の温度も上昇した。156℃になった時点で、縮合物が流出してきた。そのまま加熱を続けると、フラスコ内の温度が235℃になった。さらに、加熱を続けて、縮合物を流出させた。縮合物が少なくなってきても、そのまま、加熱を続けるとフラスコ内の透明液体が、固体に変化した。固化して、留出物がなくなったことを確認して終了とした。得られた固体をスパチュラで掻き出し、乳鉢ですり潰して重合触媒Y1を得た。
[重合触媒Z1]
以下に記載された重合触媒Z1に関する仕込み作業は、全て窒素流通しているグローブボックス内で行った。500mlナスフラスコに、脱水ヘキサン(和光純薬製)32g及び1.0mol/lトリエチルアルミニウム(和光純薬製)50mlを仕込んだ。500mlナスフラスコ内を攪拌子で攪拌しながら、氷冷した。蒸留水0.45gをTHF(和光純薬製)12.0gに溶かした調製液を、シリンジを用いてゆっくりと滴下した。気体の発生と発熱が確認された。引き続き、アセチルアセトン(和光純薬製)2.50gを脱水ヘキサン(和光純薬製)15.01gに溶かした調製液を、シリンジを用いてゆっくりと滴下した。気体の発生と発熱が確認された。氷冷を止めて、室温にてそのまま一晩攪拌を行った。得られたヘキサン溶液を重合触媒Z1とした。
以下に記載された重合触媒Z1に関する仕込み作業は、全て窒素流通しているグローブボックス内で行った。500mlナスフラスコに、脱水ヘキサン(和光純薬製)32g及び1.0mol/lトリエチルアルミニウム(和光純薬製)50mlを仕込んだ。500mlナスフラスコ内を攪拌子で攪拌しながら、氷冷した。蒸留水0.45gをTHF(和光純薬製)12.0gに溶かした調製液を、シリンジを用いてゆっくりと滴下した。気体の発生と発熱が確認された。引き続き、アセチルアセトン(和光純薬製)2.50gを脱水ヘキサン(和光純薬製)15.01gに溶かした調製液を、シリンジを用いてゆっくりと滴下した。気体の発生と発熱が確認された。氷冷を止めて、室温にてそのまま一晩攪拌を行った。得られたヘキサン溶液を重合触媒Z1とした。
[重合触媒A2]
以下に記載された重合触媒A2に関する仕込み作業は、全て窒素流通しているグローブボックス内で行った。500mlナスフラスコに、脱水ヘキサン(和光純薬製)32g及び1.0mol/lトリエチルアルミニウム(和光純薬製)50mlを仕込んだ。500mlナスフラスコ内を攪拌子で攪拌しながら、氷冷した。蒸留水0.45gをTHF(和光純薬製)12.12gに溶かした調製液を、シリンジを用いてゆっくりと滴下した。気体の発生と発熱が確認された。氷冷を止めて、室温にてそのまま一晩攪拌を行った。得られたヘキサン溶液を重合触媒A2とした。
以下に記載された重合触媒A2に関する仕込み作業は、全て窒素流通しているグローブボックス内で行った。500mlナスフラスコに、脱水ヘキサン(和光純薬製)32g及び1.0mol/lトリエチルアルミニウム(和光純薬製)50mlを仕込んだ。500mlナスフラスコ内を攪拌子で攪拌しながら、氷冷した。蒸留水0.45gをTHF(和光純薬製)12.12gに溶かした調製液を、シリンジを用いてゆっくりと滴下した。気体の発生と発熱が確認された。氷冷を止めて、室温にてそのまま一晩攪拌を行った。得られたヘキサン溶液を重合触媒A2とした。
[重合触媒B2]
重合触媒B2は、PMAO−S(ポリメチルアルモキサン−トルエン溶液:東ソー・ファインケム製;Al濃度7.6wt%)とした。
重合触媒B2は、PMAO−S(ポリメチルアルモキサン−トルエン溶液:東ソー・ファインケム製;Al濃度7.6wt%)とした。
[重合触媒C2]
重合触媒C2は、ジエチル亜鉛のトルエン溶液(濃度20.5質量%)とした。
重合触媒C2は、ジエチル亜鉛のトルエン溶液(濃度20.5質量%)とした。
[重合触媒D2]
以下に記載された重合触媒D2に関する仕込み作業は、全て窒素流通しているグローブボックス内で行った。100ml三ッ口フラスコに、蒸留水0.36g(19.98mmol)、脱水トルエン(和光純薬製)49.76g、及び、20.5wt%ジエチル亜鉛トルエン溶液12.12g(20.12mmol)を仕込んだ。100ml三ッ口フラスコ内を室温にて攪拌子で30分間攪拌した。発熱及び気体の発生が確認された。黄色いスラリーとなった。さらに、オイルバスでフラスコ内が60℃になるように加熱した。そのまま60℃で3時間加熱し続けた。気体の発生が確認されなくなり、反応の終了とした。最終的に得られたものを、重合触媒D2とした。
以下に記載された重合触媒D2に関する仕込み作業は、全て窒素流通しているグローブボックス内で行った。100ml三ッ口フラスコに、蒸留水0.36g(19.98mmol)、脱水トルエン(和光純薬製)49.76g、及び、20.5wt%ジエチル亜鉛トルエン溶液12.12g(20.12mmol)を仕込んだ。100ml三ッ口フラスコ内を室温にて攪拌子で30分間攪拌した。発熱及び気体の発生が確認された。黄色いスラリーとなった。さらに、オイルバスでフラスコ内が60℃になるように加熱した。そのまま60℃で3時間加熱し続けた。気体の発生が確認されなくなり、反応の終了とした。最終的に得られたものを、重合触媒D2とした。
[重合触媒E2]
以下に記載された重合触媒E2に関する仕込み作業は、全て窒素流通しているグローブボックス内で行った。500mlセパラブルフラスコに、脱水ヘキサン(和光純薬製)15ml及び1.0mol/lジエチル亜鉛ヘキサン溶液(和光純薬製)30mlを仕込んだ。フラスコ内を室温にて攪拌を開始した。テトラヒドラフラン(和光純薬製)15.65gに溶解させた1,4−ブタンジオール(和光純薬製)1.72gをシリンジを用いて、500mlセパラフラスコに約20分かけて滴下した。そのまま、室温で1時間攪拌を行った。さらに、50℃で1時間加熱攪拌した。室温に戻した後、脱水ヘキサン(和光純薬製)12.88gに溶解させた脱水メタノール(和光純薬製)0.70gをシリンジを用いて約5分間で滴下した。さらに、40℃で1時間加熱攪拌を行った。白色のスラリーとして、重合触媒E2が得られた。
以下に記載された重合触媒E2に関する仕込み作業は、全て窒素流通しているグローブボックス内で行った。500mlセパラブルフラスコに、脱水ヘキサン(和光純薬製)15ml及び1.0mol/lジエチル亜鉛ヘキサン溶液(和光純薬製)30mlを仕込んだ。フラスコ内を室温にて攪拌を開始した。テトラヒドラフラン(和光純薬製)15.65gに溶解させた1,4−ブタンジオール(和光純薬製)1.72gをシリンジを用いて、500mlセパラフラスコに約20分かけて滴下した。そのまま、室温で1時間攪拌を行った。さらに、50℃で1時間加熱攪拌した。室温に戻した後、脱水ヘキサン(和光純薬製)12.88gに溶解させた脱水メタノール(和光純薬製)0.70gをシリンジを用いて約5分間で滴下した。さらに、40℃で1時間加熱攪拌を行った。白色のスラリーとして、重合触媒E2が得られた。
〔実施例a1〕
マックスブレンド翼(住友重機械工業株式会社製)、ジャケット、添加口を備えた1Lの反応器を、溶媒で洗浄した後、加熱乾燥・窒素置換を行った。この反応器に、モレキュラーシーブにより脱水処理を施した酢酸エチル345gと、0.5gの重合触媒A1とを順次投入した。投入後、反応器内の窒素置換を行い、反応器内の圧力が0.4MPaになるまで窒素で加圧し、内温が30℃になったことを確認後、エチレンオキシド82gと、モレキュラーシーブにより脱水処理を施したブチレンオキシド8gとを6時間掛けて同じ供給速度で定量的に供給した。供給終了後、さらに30℃以上で5時間保持して熟成した。
以上の操作により、重量平均分子量Mwが450,000であるポリマーを含む反応混合物を得た。融点は、36℃と46℃の2つのピークを得た。
マックスブレンド翼(住友重機械工業株式会社製)、ジャケット、添加口を備えた1Lの反応器を、溶媒で洗浄した後、加熱乾燥・窒素置換を行った。この反応器に、モレキュラーシーブにより脱水処理を施した酢酸エチル345gと、0.5gの重合触媒A1とを順次投入した。投入後、反応器内の窒素置換を行い、反応器内の圧力が0.4MPaになるまで窒素で加圧し、内温が30℃になったことを確認後、エチレンオキシド82gと、モレキュラーシーブにより脱水処理を施したブチレンオキシド8gとを6時間掛けて同じ供給速度で定量的に供給した。供給終了後、さらに30℃以上で5時間保持して熟成した。
以上の操作により、重量平均分子量Mwが450,000であるポリマーを含む反応混合物を得た。融点は、36℃と46℃の2つのピークを得た。
〔実施例a2から実施例a7〕
重合溶媒の種類、重合触媒の種類と量、単量体の種類と量、重合系中の水分量、攪拌動力、単量体の供給方法を変える以外は実施例a1と同様の操作を行い、重合及び評価を行った。結果を表1に示す。なお、溶媒量は、実施例a1から実施例a7までの全てにおいて、345gである。
重合溶媒の種類、重合触媒の種類と量、単量体の種類と量、重合系中の水分量、攪拌動力、単量体の供給方法を変える以外は実施例a1と同様の操作を行い、重合及び評価を行った。結果を表1に示す。なお、溶媒量は、実施例a1から実施例a7までの全てにおいて、345gである。
[比較例a1及びa2]
〔比較例a1〕
(触媒調整例;重合触媒F2)
よく乾燥して、よく窒素置換した500mlフラスコに脱水ヘキサン17ml、20.7質量%のジエチル亜鉛ヘキサン溶液を25ml(約18.62g)仕込み、シリンジにて1,4−ブタンジオール1.79g(脱水テトラヒドロフラン9.0gと脱水ヘキサン15mlの混合溶液に溶かした物)を室温にて、約1時間かけて滴下する。気体を発生しながら、ミルク状の分散液になる。滴下終了後、室温で約1時間攪拌を行う。その後、50℃で約1時間攪拌する。室温まで冷却し、メタノール0.99gのヘキサン12.5g混合液をシリンジにて、約40分間で滴下する。その後、約40℃に加熱し、1時間攪拌を行った。触媒F2は、白色の粉末を含んだヘキサンスラリーとして得られた。
(比較例a1に係る重合例)
次に、1Lオートクレーブに脱水ヘキサン250mlを仕込み、上記操作で得られた触媒F2のスラリーの全量の1/10を入れ、エチレンオキサイドを50.5g仕込み20℃で重合反応を行った。発熱が始まってから約230分で重合が終わり、転化率約98%でポリエチレンオキシドのヘキサン分散体が得られた。分子量は約450万であった。
溶液は得られなかった。
〔比較例a1〕
(触媒調整例;重合触媒F2)
よく乾燥して、よく窒素置換した500mlフラスコに脱水ヘキサン17ml、20.7質量%のジエチル亜鉛ヘキサン溶液を25ml(約18.62g)仕込み、シリンジにて1,4−ブタンジオール1.79g(脱水テトラヒドロフラン9.0gと脱水ヘキサン15mlの混合溶液に溶かした物)を室温にて、約1時間かけて滴下する。気体を発生しながら、ミルク状の分散液になる。滴下終了後、室温で約1時間攪拌を行う。その後、50℃で約1時間攪拌する。室温まで冷却し、メタノール0.99gのヘキサン12.5g混合液をシリンジにて、約40分間で滴下する。その後、約40℃に加熱し、1時間攪拌を行った。触媒F2は、白色の粉末を含んだヘキサンスラリーとして得られた。
(比較例a1に係る重合例)
次に、1Lオートクレーブに脱水ヘキサン250mlを仕込み、上記操作で得られた触媒F2のスラリーの全量の1/10を入れ、エチレンオキサイドを50.5g仕込み20℃で重合反応を行った。発熱が始まってから約230分で重合が終わり、転化率約98%でポリエチレンオキシドのヘキサン分散体が得られた。分子量は約450万であった。
溶液は得られなかった。
〔比較例a2〕
(触媒調整例;重合触媒G2)
よく乾燥して、よく窒素置換した100ml三ツ口フラスコに、トリブチル錫クロライド 6.0g及びトリブチルホスフェート 21.0gを仕込んだ。続いて250℃に加熱し、液体を留出させた。内温が、230℃以上になってから約1.5時間後、留出がほぼ完了し、フラスコの底に触媒粉体が33.97g残った。この触媒粉体が、触媒G2である。
(比較例a2に係る重合例)
次に、1Lオートクレーブに脱水ヘキサン500gを仕込み、上記操作で得られた触媒粉体(触媒G2)0.50gを入れ、20℃に保った。エチレンオキサイドをフィードポンプにより連続的に100.0gを3時間かけて仕込んだ。発熱が無くなるまでさらに7時間攪拌を行った。転化率約95%でポリエチレンオキシドのヘキサン分散体が得られた。
溶液は得られなかった。
(触媒調整例;重合触媒G2)
よく乾燥して、よく窒素置換した100ml三ツ口フラスコに、トリブチル錫クロライド 6.0g及びトリブチルホスフェート 21.0gを仕込んだ。続いて250℃に加熱し、液体を留出させた。内温が、230℃以上になってから約1.5時間後、留出がほぼ完了し、フラスコの底に触媒粉体が33.97g残った。この触媒粉体が、触媒G2である。
(比較例a2に係る重合例)
次に、1Lオートクレーブに脱水ヘキサン500gを仕込み、上記操作で得られた触媒粉体(触媒G2)0.50gを入れ、20℃に保った。エチレンオキサイドをフィードポンプにより連続的に100.0gを3時間かけて仕込んだ。発熱が無くなるまでさらに7時間攪拌を行った。転化率約95%でポリエチレンオキシドのヘキサン分散体が得られた。
溶液は得られなかった。
なお、表1において「注−1」と示されている点に関し、実施例a3においては、単量体組成と量と供給法とを以下の様に実施例a1から変更した。
注−1:内温が30℃に達した後、エチレンオキシド0.6g加え反応し、次にモレキュラーシーブにより脱水処理を施したエチレンオキシド0.6gとプロピレンオキシド0.6gとを反応させ、シードを形成した。次に内温を60℃に設定後、このシードを形成した重合反応液に、エチレンオキシド47.8gと、モレキュラーシーブにより脱水処理を施したプロピレンオキシドとアリルグリシジルエーテルをそれぞれ5.4gと1.2gを6時間掛けて同じ供給速度で供給した。
注−1:内温が30℃に達した後、エチレンオキシド0.6g加え反応し、次にモレキュラーシーブにより脱水処理を施したエチレンオキシド0.6gとプロピレンオキシド0.6gとを反応させ、シードを形成した。次に内温を60℃に設定後、このシードを形成した重合反応液に、エチレンオキシド47.8gと、モレキュラーシーブにより脱水処理を施したプロピレンオキシドとアリルグリシジルエーテルをそれぞれ5.4gと1.2gを6時間掛けて同じ供給速度で供給した。
また、表1において「注−2」と示されている点に関し、実施例a4においては、単量体組成と量と供給法とを以下の様に実施例a1から変更した。
注−2:内温が100℃に達した後、エチレンオキシドのみ8.4gを30分間かけて供給した。次にエチレンオキシド50.4gとモレキュラーシーブにより脱水処理を施したブチレンオキシドを6gとモレキュラーシーブにより脱水処理を施したアリルグリシジルエーテル2gを3時間掛けて供給した。次にエチレンオキシドのみ25.2gを1時間30分間かけて供給した。供給終了後、さらに90℃以上で5時間保持して熟成した。
注−2:内温が100℃に達した後、エチレンオキシドのみ8.4gを30分間かけて供給した。次にエチレンオキシド50.4gとモレキュラーシーブにより脱水処理を施したブチレンオキシドを6gとモレキュラーシーブにより脱水処理を施したアリルグリシジルエーテル2gを3時間掛けて供給した。次にエチレンオキシドのみ25.2gを1時間30分間かけて供給した。供給終了後、さらに90℃以上で5時間保持して熟成した。
〔実施例b1〕
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに100mlオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その100mlオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、手締めで軽く締めた後、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、モンキーレンチにより増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として脱水アセトン(和光純薬製;水分量11.6ppm)30gを仕込んだ。次いで、触媒として上記重合触媒G1、即ち、カリウム−t−ブトキサイドのTHF溶液(Aldrich製試薬;1.0mol/l)を0.82g(0.9mmol)仕込んだ。次に、オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン5gを定量ポンプによってフィードした。オートクレーブ内の温度上昇や圧力上昇が治まったところで、さらに、5gの酸化エチレンを定量ポンプによってフィードした。その後、5時間オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
5時間の熟成反応の後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分をモンキーレンチで開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。モノマー(酸化エチレン)の転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ99%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は350であり、重量平均分子量(Mw)は430であった。この結果が下記の表2で示される。
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに100mlオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その100mlオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、手締めで軽く締めた後、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、モンキーレンチにより増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として脱水アセトン(和光純薬製;水分量11.6ppm)30gを仕込んだ。次いで、触媒として上記重合触媒G1、即ち、カリウム−t−ブトキサイドのTHF溶液(Aldrich製試薬;1.0mol/l)を0.82g(0.9mmol)仕込んだ。次に、オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン5gを定量ポンプによってフィードした。オートクレーブ内の温度上昇や圧力上昇が治まったところで、さらに、5gの酸化エチレンを定量ポンプによってフィードした。その後、5時間オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
5時間の熟成反応の後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分をモンキーレンチで開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。モノマー(酸化エチレン)の転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ99%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は350であり、重量平均分子量(Mw)は430であった。この結果が下記の表2で示される。
〔実施例b2からb15〕
重合触媒及び触媒量を表2で示されるように変更した以外は、実施例b1と同様にして、実施例b2からb15までを行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表2にまとめた。
重合触媒及び触媒量を表2で示されるように変更した以外は、実施例b1と同様にして、実施例b2からb15までを行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表2にまとめた。
なお、以下の表2〜表7において、「触媒量(g)」は、触媒を溶解する溶媒等を含む質量であり、「触媒量(mmol)」は、溶媒等を含まない触媒のみのモル数(単位はmmol)である。
〔実施例b16〕
反応温度(重合温度)を表2に示されるように変えた以外は、実施例b1と同様にして、実施例b16を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表2にまとめた。
反応温度(重合温度)を表2に示されるように変えた以外は、実施例b1と同様にして、実施例b16を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表2にまとめた。
〔実施例b17〕
反応温度(重合温度)及び反応時間(重合時間)を表2に示されるように変えた以外は、実施例b1と同様にして、実施例b17を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表2にまとめた。
反応温度(重合温度)及び反応時間(重合時間)を表2に示されるように変えた以外は、実施例b1と同様にして、実施例b17を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表2にまとめた。
〔比較例b1からb4〕
重合触媒が表3に示されるものに変更された以外は、実施例b1と同様にして、比較例b1、比較例b2、比較例b3及び比較例b4を行った。ただし、比較例b1、比較例b2、比較例b3及び比較例b4の全てにおいて、反応熱は確認されず、ポリマー成分も得られなかった。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表3にまとめた。
重合触媒が表3に示されるものに変更された以外は、実施例b1と同様にして、比較例b1、比較例b2、比較例b3及び比較例b4を行った。ただし、比較例b1、比較例b2、比較例b3及び比較例b4の全てにおいて、反応熱は確認されず、ポリマー成分も得られなかった。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表3にまとめた。
〔実施例b18〕
重合触媒として上記重合触媒Y1を用い、下記の表4で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b18を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表4にまとめた。
重合触媒として上記重合触媒Y1を用い、下記の表4で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b18を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表4にまとめた。
〔実施例b19及びb20〕
重合触媒として上記重合触媒Z1を用い、下記の表4で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b19及び実施例b20を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表4にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Al原子(質量)より算出した。分子量は、GPC測定できなかったため、粘度平均分子量(Mv)で決定した。
重合触媒として上記重合触媒Z1を用い、下記の表4で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b19及び実施例b20を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表4にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Al原子(質量)より算出した。分子量は、GPC測定できなかったため、粘度平均分子量(Mv)で決定した。
〔実施例b21及びb22〕
重合触媒として上記重合触媒A2を用い、下記の表4で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b21及び実施例b22を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表4にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Al原子(質量)より算出した。実施例B21については、分子量は、GPC測定できなかったため、粘度平均分子量(Mv)で決定した。
重合触媒として上記重合触媒A2を用い、下記の表4で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b21及び実施例b22を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表4にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Al原子(質量)より算出した。実施例B21については、分子量は、GPC測定できなかったため、粘度平均分子量(Mv)で決定した。
〔実施例b23〜b24〕
重合触媒として、上記重合触媒B2、即ち、PMAO−S(ポリメチルアルモキサン−トルエン溶液:東ソー・ファインケム製;Al濃度7.6wt%)を用い、下記の表4で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b23及び実施例b24を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表4にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Al原子(質量)より算出した。
重合触媒として、上記重合触媒B2、即ち、PMAO−S(ポリメチルアルモキサン−トルエン溶液:東ソー・ファインケム製;Al濃度7.6wt%)を用い、下記の表4で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b23及び実施例b24を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表4にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Al原子(質量)より算出した。
〔実施例b25〕
重合触媒として、上記重合触媒Z1を用い、この重合触媒Z1の触媒溶液及び酸化エチレンを、定量ポンプを用いて連続フィードして仕込んだ。その他は、実施例b1と同様に行った。フィード速度は、酸化エチレン0.05g/分、触媒0.08g/分で4時間かけて仕込んだ。フィード終了後、熟成反応を1時間行い、反応時間を合計5時間とした。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表4にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Al原子(質量)より算出した。分子量は、粘度平均分子量(Mv)で決定した。
重合触媒として、上記重合触媒Z1を用い、この重合触媒Z1の触媒溶液及び酸化エチレンを、定量ポンプを用いて連続フィードして仕込んだ。その他は、実施例b1と同様に行った。フィード速度は、酸化エチレン0.05g/分、触媒0.08g/分で4時間かけて仕込んだ。フィード終了後、熟成反応を1時間行い、反応時間を合計5時間とした。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表4にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Al原子(質量)より算出した。分子量は、粘度平均分子量(Mv)で決定した。
〔実施例b26〕
重合触媒として、上記重合触媒C2、即ち、20.5wt%ジエチル亜鉛トルエン溶液を用いた。ただし、20.5wt%ジエチル亜鉛トルエン溶液と、重合系内に存在する微量の水分との反応により生成した物が、触媒活性を示す。また、重合温度(反応温度)は30℃とし、重合時間は24時間とした。その他の条件は、実施例b1と同様にして、実施例b26を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表5にまとめた。
重合触媒として、上記重合触媒C2、即ち、20.5wt%ジエチル亜鉛トルエン溶液を用いた。ただし、20.5wt%ジエチル亜鉛トルエン溶液と、重合系内に存在する微量の水分との反応により生成した物が、触媒活性を示す。また、重合温度(反応温度)は30℃とし、重合時間は24時間とした。その他の条件は、実施例b1と同様にして、実施例b26を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表5にまとめた。
〔実施例b27〕
重合触媒として、上記重合触媒D2を用い、下記の表5で示される触媒量とした。重合温度(反応温度)は、30℃とした。その他の条件は、実施例b1と同様にして、実施例b27を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表5にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Zn原子(質量)より算出した。
重合触媒として、上記重合触媒D2を用い、下記の表5で示される触媒量とした。重合温度(反応温度)は、30℃とした。その他の条件は、実施例b1と同様にして、実施例b27を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表5にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Zn原子(質量)より算出した。
〔実施例b28〕
重合触媒として、上記重合触媒D2を用い、下記の表5で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b28を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表5にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Zn原子(質量)より算出した。
重合触媒として、上記重合触媒D2を用い、下記の表5で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b28を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表5にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Zn原子(質量)より算出した。
〔実施例b29〕
重合触媒として、上記重合触媒E2を用い、下記の表5で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b29を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表5にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Zn原子(質量)より算出した。
重合触媒として、上記重合触媒E2を用い、下記の表5で示される触媒量とした以外は、実施例b1と同様にして、実施例b29を行った。触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表5にまとめた。触媒量(触媒添加量)は、Zn原子(質量)より算出した。
〔実施例b30からb36〕
重合触媒として、上記重合触媒G1、即ち、カリウム−t−ブトキサイドのTHF溶液(アルドリッチ(Aldrich)試薬;1.0mol/l)を用いた。触媒及びアセトン溶媒を仕込む際に、表6で示す添加剤を仕込んだ。添加剤は、触媒と等しいモル数(即ち0.9mmol)仕込んだ。表6が示すように、添加剤として、18−クラウンエーテル−6(和光純薬製)、15−クラウンエーテル−5(和光純薬製)、12−クラウンエーテル−4(和光純薬製)、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド(東京化成工業製;表6において、「(n−Bu)4NCl」と表示)、及び、数平均分子量Mnが2000のポリエチレングリコールジメチルエーテル(Aldrich製;表6において「ジメトキシPEG」と表示)が用いられた。その他は、実施例b1と同様として、実施例b30、実施例b31、実施例b32、実施例b33、実施例b34、実施例b35及び実施例b36を行った。添加剤量、触媒等の仕様、条件及び結果を表6にまとめた。
重合触媒として、上記重合触媒G1、即ち、カリウム−t−ブトキサイドのTHF溶液(アルドリッチ(Aldrich)試薬;1.0mol/l)を用いた。触媒及びアセトン溶媒を仕込む際に、表6で示す添加剤を仕込んだ。添加剤は、触媒と等しいモル数(即ち0.9mmol)仕込んだ。表6が示すように、添加剤として、18−クラウンエーテル−6(和光純薬製)、15−クラウンエーテル−5(和光純薬製)、12−クラウンエーテル−4(和光純薬製)、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド(東京化成工業製;表6において、「(n−Bu)4NCl」と表示)、及び、数平均分子量Mnが2000のポリエチレングリコールジメチルエーテル(Aldrich製;表6において「ジメトキシPEG」と表示)が用いられた。その他は、実施例b1と同様として、実施例b30、実施例b31、実施例b32、実施例b33、実施例b34、実施例b35及び実施例b36を行った。添加剤量、触媒等の仕様、条件及び結果を表6にまとめた。
〔実施例b37〕
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに100mlオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その100mlオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、手締めで軽く締めた後、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、モンキーレンチにより増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製)30gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記重合触媒G1、即ち、カリウム−t−ブトキサイドのTHF溶液(Aldrich製試薬;1.0mol/l)を0.82g(0.9mmol)仕込んだ。さらに、酸化エチレンに対するコモノマーとして、プロピレンオキサイド(和光純薬製)を6.60g仕込んだ。
次に、オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン5gを定量ポンプによってフィードした。オートクレーブ内の温度上昇や圧力上昇が治まったところで、さらに、5gの酸化エチレンを定量ポンプによってフィードした。その後、5時間、オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
この5時間の熟成反応の後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分をモンキーレンチで開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ4%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)60、重量平均分子量(Mw)150であった。1H−NMRにより、共重合ポリマーの組成比を分析したところ、酸化エチレン:酸化プロピレン=62.3:37.7(モル比)であった。コモノマーの種類及び仕込み量、モノマー組成(質量比)、触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表7にまとめた。
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに100mlオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その100mlオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、手締めで軽く締めた後、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、モンキーレンチにより増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製)30gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記重合触媒G1、即ち、カリウム−t−ブトキサイドのTHF溶液(Aldrich製試薬;1.0mol/l)を0.82g(0.9mmol)仕込んだ。さらに、酸化エチレンに対するコモノマーとして、プロピレンオキサイド(和光純薬製)を6.60g仕込んだ。
次に、オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン5gを定量ポンプによってフィードした。オートクレーブ内の温度上昇や圧力上昇が治まったところで、さらに、5gの酸化エチレンを定量ポンプによってフィードした。その後、5時間、オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
この5時間の熟成反応の後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分をモンキーレンチで開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ4%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)60、重量平均分子量(Mw)150であった。1H−NMRにより、共重合ポリマーの組成比を分析したところ、酸化エチレン:酸化プロピレン=62.3:37.7(モル比)であった。コモノマーの種類及び仕込み量、モノマー組成(質量比)、触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表7にまとめた。
〔実施例b38及びb39〕
コモノマーの種類、コモノマーの仕込み量及びモノマー組成を下記の表7に記載のものに変えて、共重合を行う以外は、実施例b37と同様にして、実施例b38及び実施例b39を行った。コモノマーの種類及び仕込み量、モノマー組成(質量比)、触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表7にまとめた。
コモノマーの種類、コモノマーの仕込み量及びモノマー組成を下記の表7に記載のものに変えて、共重合を行う以外は、実施例b37と同様にして、実施例b38及び実施例b39を行った。コモノマーの種類及び仕込み量、モノマー組成(質量比)、触媒等の仕様、条件及び結果を下記の表7にまとめた。
〔実施例b40〕
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに1Lオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その1Lオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製:水分量9.9ppm)192.0gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記触媒G1、即ち、カリウム−t−ブトキサイドのTHF溶液(Aldrich製試薬;1.0mol/l)を15.11g仕込んだ。オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン及び酸化ブチレンを、定量ポンプによって5時間のフィード時間で連続フィードした。酸化エチレンのフィード速度は0.576g/分とされ、酸化ブチレンのフィード速度は0.064g/分とされた。二種類のモノマーのフィードが終了した時点で、重合反応の終了とした。重合中は、オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
重合反応終了後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分を開けて分離した。次に、ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ100%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は350であり、重量平均分子量(Mw)は600であった。1H−NMRにより、共重合ポリマーの組成比を分析したところ、酸化エチレン:酸化プロピレン=89.5:10.5(モル比)であった。
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに1Lオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その1Lオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製:水分量9.9ppm)192.0gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記触媒G1、即ち、カリウム−t−ブトキサイドのTHF溶液(Aldrich製試薬;1.0mol/l)を15.11g仕込んだ。オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン及び酸化ブチレンを、定量ポンプによって5時間のフィード時間で連続フィードした。酸化エチレンのフィード速度は0.576g/分とされ、酸化ブチレンのフィード速度は0.064g/分とされた。二種類のモノマーのフィードが終了した時点で、重合反応の終了とした。重合中は、オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
重合反応終了後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分を開けて分離した。次に、ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ100%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は350であり、重量平均分子量(Mw)は600であった。1H−NMRにより、共重合ポリマーの組成比を分析したところ、酸化エチレン:酸化プロピレン=89.5:10.5(モル比)であった。
〔実施例b41〕
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに1Lオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その1Lオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製)192.0gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記重合触媒Y1を12.29g仕込んだ。オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン及び酸化ブチレンを、定量ポンプによって5時間のフィード時間で連続フィードした。酸化エチレンのフィード速度は0.576g/分とされ、酸化ブチレンのフィード速度は0.064g/分とされた。二種類のモノマーのフィードが終了した時点で、重合反応の終了とした。重合中は、オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
重合反応終了後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分を開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ33%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は1,500であり、重量平均分子量(Mw)は14,700であった。1H−NMRにより、共重合ポリマーの組成比を分析したところ、酸化エチレン:酸化プロピレン=96.2:3.8(モル比)であった。
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに1Lオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その1Lオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製)192.0gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記重合触媒Y1を12.29g仕込んだ。オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン及び酸化ブチレンを、定量ポンプによって5時間のフィード時間で連続フィードした。酸化エチレンのフィード速度は0.576g/分とされ、酸化ブチレンのフィード速度は0.064g/分とされた。二種類のモノマーのフィードが終了した時点で、重合反応の終了とした。重合中は、オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
重合反応終了後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分を開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ33%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は1,500であり、重量平均分子量(Mw)は14,700であった。1H−NMRにより、共重合ポリマーの組成比を分析したところ、酸化エチレン:酸化プロピレン=96.2:3.8(モル比)であった。
〔実施例b42〕
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに1Lオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その1Lオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製)192.0gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記重合触媒Z1を28.94g仕込んだ。オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン及び酸化ブチレンを、定量ポンプによって5時間のフィード時間で連続フィードした。酸化エチレンのフィード速度は0.576g/分とされ、酸化ブチレンのフィード速度は0.064g/分とされた。
二種類のモノマーのフィードが終了した時点で、重合反応の終了とした。重合中は、オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
重合反応終了後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分を開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ8%であった。分子量は、粘度測定により求めたところ、Mv(粘度平均分子量)が44,500であった。1H−NMRにより、共重合ポリマーの組成比を分析したところ、酸化エチレン:酸化プロピレン=96.1:3.9(モル比)であった。
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに1Lオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その1Lオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製)192.0gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記重合触媒Z1を28.94g仕込んだ。オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン及び酸化ブチレンを、定量ポンプによって5時間のフィード時間で連続フィードした。酸化エチレンのフィード速度は0.576g/分とされ、酸化ブチレンのフィード速度は0.064g/分とされた。
二種類のモノマーのフィードが終了した時点で、重合反応の終了とした。重合中は、オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
重合反応終了後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分を開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ8%であった。分子量は、粘度測定により求めたところ、Mv(粘度平均分子量)が44,500であった。1H−NMRにより、共重合ポリマーの組成比を分析したところ、酸化エチレン:酸化プロピレン=96.1:3.9(モル比)であった。
〔実施例b43〕
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに1Lオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その1Lオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製)192.0gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記重合触媒B2、即ち、PMAO−S(ポリメチルアルモキサン−トルエン溶液:東ソー・ファインケム製;Al濃度7.6wt%)を5.95g仕込んだ。オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン及び酸化ブチレンを、定量ポンプによって5時間のフィード時間で連続フィードした。酸化エチレンのフィード速度は0.576g/分とされ、酸化ブチレンのフィード速度は0.064g/分とされた。
二種類のモノマーのフィードが終了した時点で、重合反応の終了とした。重合中は、オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
重合反応終了後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。 室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分を開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ7%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は230であり、重量平均分子量(Mw)は460であった。1H−NMRにより、共重合ポリマーの組成比を分析したところ、酸化エチレン:酸化プロピレン=98.4:1.6(モル比)であった。
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに1Lオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その1Lオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製)192.0gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記重合触媒B2、即ち、PMAO−S(ポリメチルアルモキサン−トルエン溶液:東ソー・ファインケム製;Al濃度7.6wt%)を5.95g仕込んだ。オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン及び酸化ブチレンを、定量ポンプによって5時間のフィード時間で連続フィードした。酸化エチレンのフィード速度は0.576g/分とされ、酸化ブチレンのフィード速度は0.064g/分とされた。
二種類のモノマーのフィードが終了した時点で、重合反応の終了とした。重合中は、オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
重合反応終了後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。 室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分を開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ7%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は230であり、重量平均分子量(Mw)は460であった。1H−NMRにより、共重合ポリマーの組成比を分析したところ、酸化エチレン:酸化プロピレン=98.4:1.6(モル比)であった。
〔実施例b44〕
脱水アセトンの代わりに脱水2−ブタノン(和光純薬製;水分量13.4ppm)を溶媒として用いた以外は、実施例b1と同様に行った。
分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は340であり、重量平均分子量(Mw)は450であった。
脱水アセトンの代わりに脱水2−ブタノン(和光純薬製;水分量13.4ppm)を溶媒として用いた以外は、実施例b1と同様に行った。
分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は340であり、重量平均分子量(Mw)は450であった。
〔実施例b45〕
脱水アセトンの代わりに脱水2−ブタノン(和光純薬製;水分量13.4ppm)を溶媒として用いた以外は、実施例b18と同様に行った。
分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は3,850であり、重量平均分子量(Mw)は34,000であった。
脱水アセトンの代わりに脱水2−ブタノン(和光純薬製;水分量13.4ppm)を溶媒として用いた以外は、実施例b18と同様に行った。
分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は3,850であり、重量平均分子量(Mw)は34,000であった。
〔実施例b46〕
脱水アセトンの代わりに脱水2−ブタノン(和光純薬製;水分量13.4ppm)を溶媒として用いた以外は、実施例b19と同様に行った。
分子量は、粘度測定より、Mv(粘度平均分子量)は150,000であった。
脱水アセトンの代わりに脱水2−ブタノン(和光純薬製;水分量13.4ppm)を溶媒として用いた以外は、実施例b19と同様に行った。
分子量は、粘度測定より、Mv(粘度平均分子量)は150,000であった。
〔実施例b47〕
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに100mlオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その100mlオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、手締めで軽く締めた後、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、モンキーレンチにより増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製;水分量10.9ppm)30gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記重合触媒Y1を0.1g仕込んだ。さらに、酸化エチレンに対するコモノマーとして、アリルグリシジルエーテル(和光純薬製)と、ジエチレングリコールグリシジルメチルエーテルとを仕込んだ。アリルグリシジルエーテル(和光純薬製)は0.3g仕込んだ。ジエチレングリコールグリシジルメチルエーテルは、2.0g仕込んだ。なお、ジエチレングリコールグリシジルメチルエーテルは、エピクロロヒドリンとジエチレングリコールモノメチルエーテルから合成した物を用いた。
次に、オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン5gを定量ポンプによってフィードした。オートクレーブ内の温度上昇や圧力上昇が治まったところで、さらに、5gの酸化エチレンを定量ポンプによってフィードした。その後、5時間オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
5時間の熟成反応の後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分をモンキーレンチで開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。モノマー(酸化エチレン)の転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ14%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は3,000であり、重量平均分子量(Mw)は31,000であった。
窒素流通により常に乾燥状態にあるグローブボックスに100mlオートクレーブ(耐圧硝子工業製)を入れ、その100mlオートクレーブを乾燥窒素により、1晩以上流通させ乾燥させる。オートクレーブは、反応液を仕込む容器の部分と、攪拌機やバルブが備えてある蓋の部分は、乾燥中は手締めで締めている。乾燥後、蓋の部分と容器の部分を外し、仕込み操作を行う。仕込んだ後は、手締めで軽く締めた後、オートクレーブをグローブボックスから取り出し、モンキーレンチにより増し締めを行う。
まず、オートクレーブの容器の部分に、溶媒として、脱水アセトン(和光純薬製;水分量10.9ppm)30gを仕込んだ。次いで、重合触媒として、上記重合触媒Y1を0.1g仕込んだ。さらに、酸化エチレンに対するコモノマーとして、アリルグリシジルエーテル(和光純薬製)と、ジエチレングリコールグリシジルメチルエーテルとを仕込んだ。アリルグリシジルエーテル(和光純薬製)は0.3g仕込んだ。ジエチレングリコールグリシジルメチルエーテルは、2.0g仕込んだ。なお、ジエチレングリコールグリシジルメチルエーテルは、エピクロロヒドリンとジエチレングリコールモノメチルエーテルから合成した物を用いた。
次に、オートクレーブ内を窒素ボンベより0.5MPaで3回窒素置換した後、さらに、0.5MPaで再加圧した。
次に、オートクレーブの容器部分を110℃オイルバスに浸漬し加熱を行った。その際、攪拌を開始した。
オートクレーブ内の温度が、95℃以上になったことを確認して、酸化エチレン5gを定量ポンプによってフィードした。オートクレーブ内の温度上昇や圧力上昇が治まったところで、さらに、5gの酸化エチレンを定量ポンプによってフィードした。その後、5時間オートクレーブ内の温度が100℃になるようにオイルバスの温度を調整して保った。
5時間の熟成反応の後、オートクレーブの容器部分に水を張ったバケツに浸漬させ冷却した。室温程度まで冷却が終了したことを確認後、バルブを開き内圧を開圧し常圧に戻した。
次に、オートクレーブの蓋の部分と容器の部分をモンキーレンチで開けて分離した。ポリマー溶液をガラス瓶に詰め替えて回収した。モノマー(酸化エチレン)の転化率は、溶媒を揮発させた後に残った質量変化(残存率)より求めたところ14%であった。分子量は、GPCにより測定した結果、数平均分子量(Mn)は3,000であり、重量平均分子量(Mw)は31,000であった。
なお、ジエチレングリコールグリシジルメチルエーテルは、次の構造式(3)で示される。
Claims (5)
- 1種又は2種以上の、置換基を有していてもよいオキシラン化合物を必須原料とする単量体を、溶媒の中で撹拌しながら重合触媒を用いて重合させることによりアルキレンオキシド系重合体を得る方法において、前記溶媒がケトン類、ケトン誘導体類、エステル類、エーテル類、ニトリル化合物及び有機ハロゲン化合物からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物からなる溶媒であり、前記重合触媒が前記溶媒中においてアルキレンオキシドに対する重合活性を有する触媒であるアルキレンオキシド系重合体の製造方法。
- 前記重合触媒が、I群:IA族の水酸化物、IA族のアルコキシ化合物及びIA族のフェノキシ化合物からなる群、II群:IA族、IIA族、IIB族、IVB族又はVIII族の酸化物及びIA族、IIA族、IIB族、IVB族又はVIII族のカルボン酸塩からなる群、III群:RxM(式中、Rは炭素数1以上の炭化水素基;Mは、ポーリングの電気陰性度0.5〜3.0を示す金属;xは、Mの原子価である。)を有する化合物に炭素数1以上の活性水素を持つ化合物と水、リン酸化合物、ハロゲン化金属及びルイス塩基からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物とを反応させてなる化合物からなる群、IV群:金属がNa、Be、Zr、Fe、Zn、Al、Ti、Sn、Ga又はSbであるハロゲン化金属からなる群並びにV群:VB族のオニウム塩からなる群のI群からV群からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物からなることを特徴とする請求項1に記載のアルキレンオキシド系重合体の製造方法。
- 前記重合触媒が、Al、Zn、Sn、P、アルカリ金属、Ga、Zr及びTiからなる群より選択される1種又は2種以上の金属を含む請求項2に記載のアルキレンオキシド系重合体の製造方法。
- 前記溶媒がアセトンである請求項1に記載のアルキレンオキシド系重合体の製造方法。
- 前記重合触媒が逐次投入されることを特徴とする請求項1に記載のアルキレンオキシド系重合体の製造方法。
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-
2006
- 2006-05-18 JP JP2006138763A patent/JP2007297572A/ja not_active Withdrawn
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