JP2007297387A - 皮膚の脱色素化法 - Google Patents

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Abstract

【課題】皮膚の脱色素化法の提供。
【解決手段】生理学的に許容し得る媒体中に、下記式(I)で表される化合物を少なくとも1つ含む化粧品組成物を皮膚に適用することを含む、ヒトの皮膚を脱色素化および/または美白化する化粧方法。
Figure 2007297387

【選択図】なし

Description

本発明は、アデノシン由来の化合物を使って皮膚を脱色素化および/または美白化する化粧方法に関する。
ヒトの皮膚の色は、種々の要因、特に1年の季節、人種および性などによって決まるが、主として、メラノサイトによって産生されるメラニンの性質および濃度によって決まる。メラノサイトは、特定の細胞小器官、メラノソームを介してメラニンを合成する特殊な細胞である。また、人々の中には、一生のそれぞれ異なる時期において、皮膚、特に手に、皮膚に異質な外観を付与する、黒ずんだ斑および/または他と較べて濃く着色した斑を目の当たりにする者もいる。これらの斑は、皮膚表面に位置するケラチノサイトのメラニン濃度が高いことも原因である。
妊娠期(「妊娠顔貌」もしくは肝斑)またはエストロン/プロゲストゲン避妊期に生じる特発性メラニン沈着などの、メラサイト機能亢進による局所色素沈着過度、日光性色素斑として知られている老人性色素斑などの良性メラノサイト機能亢進および増殖による限局性色素沈着過度、恐らくは光感作または病変後治癒によると思われる偶発性色素沈着過度、ならびに尋常性白斑などのある種の白斑などの治療を意図して、高い効果を有しながら無害の局所性脱色素物質の使用が求められている。後者の状態(皮膚を他と較べて白化させるような瘢痕をもたらす治癒)の場合、損傷した皮膚を再色素沈着することはできないため、最終的には、残りの正常な皮膚部位を脱色素化して皮膚全体を均質な白色にすることになる。
皮膚の色素沈着形成、すなわちメラニン形成のメカニズムは著しく複雑であるが、図式的に表すと、下記の主要な段階を含む。
チロシン → ドパ → ドパキノン → ドパクロム → メラニン
チロシナーゼ(モノフェニルジヒドロキシフェニルアラニン:酸素酸化還元酵素EC1.14.18.1)はこの一連の反応に関与する必須酵素である。特に、チロシナーゼは、そのヒドロキシラーゼ活性によって、チロシンの変換反応を触媒してドパ(ジヒドロキシフェニルアラニン)を生じ、そのオキシダーゼ活性によって、ドパの変換反応を触媒してドパキノンを生じる。このチロシナーゼは、なんらかの生物化学的要因の影響下で成熟した状態にあるときにのみ作用する。
ある物質が、メラニン形成に関与する酵素のうちの1つを阻害することによって、あるいはまた一連のメラニン合成における化学化合物のうちの1つの構造類似体として挿入され、次いでその一連の合成を遮断し、それによって脱色素を確実にすることによって、メラニン形成が起こる表皮メラノサイトの活力に直接作用するおよび/またはメラニン生合成におけるいくつかの段階のうちの1つを妨げるならば、その物質は脱色素性物質であると認められる。
最も一般的に脱色素剤として使われる物質は、詳しくはヒドロキノンとその誘導体、特にヒドロキノンモノメチルエーテルおよびヒドロキノンモノエチルエーテルなどのヒドロキノンのエーテル類である。これらの化合物は、ある程度の効果を発揮するが、残念ながらその毒性のため副作用があり、そのためそれら化合物の使用には問題が多く、実際危険ですらある。その毒性はそれら化合物に由来するものであり、それら化合物細胞死を伴いながらメラニン形成の基本的メカニズムに干渉し、それら細胞の生物学的環境をあえて崩壊し、結果として皮膚にそれらの排出を促し、毒素を生成する。
このように、ヒドロキノンはメラノサイトに対して細胞毒性である特に刺激性の化合物であり、そのような化合物を全面的にまたは部分的に取替えることを多くの論文の著者らがもくろんできた。
このように、メラニン形成のメカニズムは妨害しないが、チロシナーゼの活性化を妨げることによってその上流で作用し、それがゆえにより毒性が低い物質の探索が行われてきた。チロシナーゼ活性化の阻害剤として、一般にコウジ酸が利用されているが、コウジ酸はこの酵素の活性部位に存在する銅と錯体を形成する。残念ながらこの化合物は溶液中で不安定であり、このため、この組成物の製造は幾分複雑になっている。
知られている美白剤と同様に有効な作用を有しながらそれらの欠点は持ち合わせない新規ヒトの皮膚用美白剤、すなわち、非刺激性、非毒性および/または非アレルギー性であると同時に組成物中で安定な新規ヒトの皮膚用美白剤美白剤、またさもなければその作用が強化されており、その結果少量で使用することができ、したがって観察される副作用が大幅に低減されるような新規ヒトの皮膚用美白剤がいまだ求められている。
この点に関し、本出願人である当社は、驚くべきことにまた意外なことに、ある種のアデノシン化合物が、細胞毒性を示すことなく、低濃度であっても優れた脱色素活性を示すことを発見した。
WO-A-2004/037159 欧州特許第0852949号 米国特許願第4,367,390号 欧州特許願第863,145号 欧州特許願第517,104号 欧州特許願第570,838号 欧州特許願第796,851号 欧州特許願第775,698号 欧州特許願第878,469号 欧州特許願第933,376号 欧州特許願第507,691号 欧州特許願第507,692号 欧州特許願第790,243号 欧州特許願第944,624号 欧州特許願第669,323号 米国特許第2,463,264号 米国特許願第5,237,071号 米国特許願第5,166,355号 英国特許願第2,303,549号 独国特許願第19726184号 欧州特許願第893,119号 WO特許願第93/04665号 独国特許願第19855649号 欧州特許願第518,772号 欧州特許願第518,773号 仏公開特許第2,734,825号 Poppe, L他、「Synthethesis and characterization of (5'-deoxyadenosin-5'-yl)cobalamin (='adenosylcobalamin') analogs mimicking the transition-state geometry of coenzyme-B12-dependent rearrangements」、Helvetica Chimica Acta (1993)、76(6)、2367-83 Jones, A.S.他、「Synthetic analogs of polynucleotides. VII. Syntheses of 5'-O-acryloyl-nucleosides and copolymers of these with other acryloyl compounds」、Journal of the Chemical Society [Section] C: Organic (1971)、(19)、3183-7 Mornet, D.他、「The reaction of myosin with a bromoalkyl analog of adenosine triphosphate」、FEBS Letters (1977)、84(2)、362-6 Huber Gerhard、「Esters of adenosine with organic and inorganic acids」、Chem. Ber.、89、2853-62 (1956)、-ref CA52:2027g Takemoto, K.他、「Nucleic acid analogs: their specific interaction and applicability」、Polymeric Materials Science and Engineering (1988)、58、250-3 Purkayastha, Bhupesh C.; Bhattacharyya, S.N.、「Use of Ca oxalate monohydrate in the investigation of rare earth and thorium activities」、J. Indian. Chem. Soc.、34、427-33 (1957)、-ref CA52:2627h Peterli, Stefan他、「Nitrostyrene derivatives of adenosine 5'-glutarates as selective inhibitors of the epidermal growth factor receptor protein tyrosine kinase」、Helvetica Chimica Acta (1992)、75(3)、696-706 R. Schmidt、P. KrienおよびM. RegnierのAnal. Biochem.、235(2)、113-18、1996年に掲載の論文
より具体的には、本発明の課題は、生理学的に許容し得る媒体中に、下記式(I)で表される化合物、ならびにその塩、光学異性体および溶媒和物の少なくとも1つを含む化粧品組成物を皮膚に適用することを含む、ヒトの皮膚を脱色素化および/または美白化する化粧方法である。
Figure 2007297387
(式中、
-R1およびR2は、同一であり、飽和直鎖C1〜C6または不飽和直鎖C2〜C6または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C6の炭化水素基を示すか、あるいはまたそれらが結合している酸素原子と一緒になってイソプロピリデン基を形成し、
-R3は、
(i)-OR'、-NR'R''、-COOR'、-CONR'R''、-CF3、-F、-OCF3、-CNもしくは-NO2から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている、飽和直鎖C1〜C10または不飽和直鎖C2〜C10または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C10の炭化水素基を示すか、または
(ii)-COR4基(R4は、-OR'、-NR'R''、-COOR'、-CONR'R''、-CF3、-F、-OCF3、-CNもしくは-NO2から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている、飽和直鎖C1〜C9または不飽和直鎖C2〜C9または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C9の炭化水素基を示す)を示すか、または
(iii)ビオチン由来のエステル基を示し、
ここでR'およびR''は、水素原子、または-OZ、-NZZ'もしくは-COOZから選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている飽和直鎖C1〜C6または不飽和直鎖C2〜C6または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C6の炭化水素基を示し、ZおよびZ'は、それぞれ独立に水素原子または飽和直鎖C1〜C6または不飽和直鎖C2〜C6または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C6の炭化水素基を示す)。
本発明の式(I)で表される化合物は、ヒトの皮膚の効果的な脱色素化および/または皮膚の色を効果的に薄くすることを可能にする。それら化合物は、特に、加齢により茶色がかった色素沈着斑もしくは斑が見られる個々人の皮膚に、または、例えば紫外線照射後のメラニン形成により生じる茶色がかった色の発現と戦いたいと思っている個々人の皮膚に適用することを意図したものである。
本方法は、特に、加齢による茶色がかった色素沈着斑および/もしくは斑を除去するならびに/または茶色がかった皮膚の色を薄くするのに好適である。
本発明のさらなる課題は、上記式(I)で表される化合物を、皮膚用の、特に加齢による茶色がかった色素沈着斑もしくは斑の除去用の美白および/もしくは脱色素剤として、ならびに/または抗褐色化剤として化粧使用することである。
本発明のまた別の課題は、上記式(I)で表される化合物を、皮膚を脱色素化および/または美白化することを意図した皮膚科学的組成物の製造に使用することである。
式(I)で表される化合物の一部は従来の技術から知られており、下記の文献に記載されている。
WO-A-2004/037159は、肥満治療用の医薬組成物における2',3'-イソプロピリデン-5'-アセチルアデノシン(化合物265、203頁)について記載している。この文献は、皮膚の脱色素を行うために上記組成物を皮膚に局所的に塗布することについては記載していない。
Poppe, L他、「Synthethesis and characterization of (5'-deoxyadenosin-5'-yl)cobalamin (='adenosylcobalamin') analogs mimicking the transition-state geometry of coenzyme-B12-dependent rearrangements」、Helvetica Chimica Acta (1993)、76(6)、2367-83
Jones, A.S.他、「Synthetic analogs of polynucleotides. VII. Syntheses of 5'-O-acryloyl-nucleosides and copolymers of these with other acryloyl compounds」、Journal of the Chemical Society [Section] C: Organic (1971)、(19)、3183-7
Mornet, D.他、「The reaction of myosin with a bromoalkyl analog of adenosine triphosphate」、FEBS Letters (1977)、84(2)、362-6
Huber Gerhard、「Esters of adenosine with organic and inorganic acids」、Chem. Ber.、89、2853-62 (1956)、-ref CA52:2027g
Takemoto, K.他、「Nucleic acid analogs: their specific interaction and applicability」、Polymeric Materials Science and Engineering (1988)、58、250-3
Purkayastha, Bhupesh C.; Bhattacharyya, S.N.、「Use of Ca oxalate monohydrate in the investigation of rare earth and thorium activities」、J. Indian. Chem. Soc.、34、427-33 (1957)、-ref CA52:2627h
Peterli, Stefan他、「Nitrostyrene derivatives of adenosine 5'-glutarates as selective inhibitors of the epidermal growth factor receptor protein tyrosine kinase」、Helvetica Chimica Acta (1992)、75(3)、696-706
本発明に関連して、用語「アルキル」は、飽和または不飽和の炭化水素鎖を意味する。本発明を実施するのに好適なアルキル基の中では、特に、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n-プロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、ペンチル基、n-ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基またはアリル基が挙げることができる。
式(I)で表される化合物の塩としては、式(I)で表される化合物を無機酸、特に塩酸、硫酸およびリン酸から選択される無機酸に添加して得られる塩、または有機酸、特に酢酸、プロピオン酸、コハク酸、フマル酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸および酒石酸から選択される有機酸に添加して得られる塩を挙げることができる。
化合物(I)の塩は、塩酸または酢酸またはクエン酸から得られる塩から選択されることが好ましい。
式(I)において、炭化水素(またはアルキル)基は、事情に応じて、特にメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基またはデシル基から選択することができる。
上記好ましい基R1およびR2は、それらが結合している酸素原子と一緒になってイソプロピリデン基を形成するような基である。
式(I)で表される化合物の場合、下記の意味を有する化合物がより好ましい。すなわち、
-R1およびR2が、それらが結合している酸素原子と一緒になってイソプロピリデン基を形成し、
-R3が、
(i)飽和直鎖C1〜C10または不飽和直鎖C2〜C10または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C10の炭化水素基を示すか、または
(ii)-COR4基(R4は、飽和もしくは不飽和の、直鎖C1〜C9または枝分かれ鎖C3〜C9の炭化水素基を示す)を示すか、または
(iii)ビオチン由来のエステル基を示す。
好ましくは、
-R1およびR2が、それらが結合している酸素原子と一緒になってイソプロピリデン基を形成し、
-R3が、
(i)直鎖C1〜C10炭化水素基を示すか、または
(ii)-COR4基(R4は、飽和直鎖C1〜C9炭化水素基を示す)を示すか、または
(iii)ビオチン由来のエステル基を示す
式(I)で表される化合物が使用される。
より好ましくは、
-R1およびR2が、それらが結合している酸素原子と一緒になってイソプロピリデン基を形成し、
-R3が、
-COR4基(R4は、直鎖C1〜C9炭化水素基を示す)を示すか、または
ビオチン由来のエステル基を示す
式(I)で表される化合物が使用される。
化合物(I)は、基R1、R2およびR3が何を意味するかにより、以下に記載の4つの合成方法のうちの1つに従って調製することができる。
第1の方法
R1=R2およびR3が上記のような炭化水素基を示す式(I)で表される化合物は、特に下記反応スキームIに従って調製することができる。
Figure 2007297387
このような調製方法は、特にHelvetica Chimica Acta、1993年(76巻)、2367頁に記載されている。
段階1によれば、イソプロピリデンアデノシンをクロロトリメチルシランと特にピリジン中で反応させ、次いで、1.2モル当量の塩化ベンゾイルを添加する。相当するN-ベンゾイル誘導体が生成したら、フッ化ナトリウムの水/メタノール混合物溶液を酸性媒体に溶解したものを添加する。
段階2によれば、得られた化合物に、水素化ナトリウムのジメチルホルムアミド溶液を添加した後、式R3OTs(Tsはトシル基を示す)で表されるトシラートまたは式R3X(XはCl、BrまたはIを示す)で表されるハロゲン化合物を添加する。
段階3によれば、塩酸の10%水溶液とメタノールを添加し、その混合物を10分間還流する。
段階4によれば、水素化ナトリウムのジメチルホルムアミド溶液を添加した後、2モル当量の式R3OTs(Tsはトシル基を示す)で表されるトシラートまたは式R3X(XはCl、BrまたはIを示す)で表されるハロゲン化合物を添加する。
段階5によれば、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液を触媒量添加する。
第2の方法
R1およびR2が共にイソプロピリデン基を形成しかつR3が上記のような炭化水素基を示す式(I)で表される化合物は、特に下記反応スキームIIに従って調製することができる。
Figure 2007297387
段階1によれば、イソプロピリデンアデノシンをクロロトリメチルシランと特にピリジン中で反応させ、次いで、1.2モル当量の塩化ベンゾイルを添加する。相当するN-ベンゾイル誘導体が生成したら、フッ化ナトリウムの水/メタノール混合物溶液を酸性媒体に溶解したものを添加する。
段階2によれば、得られた化合物に、水素化ナトリウムのジメチルホルムアミド溶液を添加した後、式R3OTs(Tsはトシル基を示す)で表されるトシラートまたは式R3X(XはCl、BrまたはIを示す)で表されるハロゲン化合物を添加する。
段階3によれば、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液を触媒量添加する。
第3の方法
R1=R2であって両者が炭化水素基を示しかつR3が上記のように-COR4基またはビオチン由来のエステル基を示す式(I)で表される化合物は、特に下記反応スキームIIIに従って調製することができる。
Figure 2007297387
段階1によれば、イソプロピリデンアデノシンを2.1モル当量の塩化ベンゾイルと、特にピリジン中で反応させる。
段階2によれば、塩酸の10%水溶液とメタノールを添加し、その混合物を10分間還流する。
段階3によれば、水素化ナトリウムのジメチルホルムアミド溶液を添加した後、式R3X(XはCl、BrまたはIを示す)で表されるハロゲン化合物を2モル当量添加する。
段階4によれば、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液を触媒量添加する。
段階5によれば、式R4COOHで表される有機酸を、カルボニルジイミダゾールのジメチルホルムアミド溶液の存在下、約40℃の温度で添加する。
第4の方法
R1およびR2が共にイソプロピリデン基を形成しかつR3が上記のように-COR4基またはビオチン由来のエステル基を示す式(I)で表される化合物は、特に下記反応スキームIVに従って調製することができる。
Figure 2007297387
カルボン酸R4COOHを、カルボジイミド(CDI)のジメチルホルムアミド溶液の存在下、約40℃の温度で反応させ、イソプロピリデンアデノシンを添加する。
式(I)で表される化合物としては、下記の化合物を挙げることができる。
化合物A:2',3'-イソプロピリデン-5'-ブタノイルアデノシン
Figure 2007297387
化合物B:2',3'-イソプロピリデン-5'-オクタノイルアデノシン
Figure 2007297387
化合物C:2',3'-イソプロピリデン-5'-ビオチノイルアデノシン
Figure 2007297387
化合物D:2',3'-イソプロピリデン-5'-エチルアデノシン
Figure 2007297387
化合物E:2',3'-イソプロピリデン-5'-オクチルアデノシン
Figure 2007297387
化合物F:2',3'-ジメチル-5'-エチルアデノシン
Figure 2007297387
化合物G:2',3'-ジメチル-5'-ブタノイルアデノシン
Figure 2007297387
化合物H:2',3'-イソプロピリデン-5'-アセチルアデノシン(CAS登録番号15888-38-7)
Figure 2007297387
本発明の使用のための組成物は、皮膚への局所適用に好適である。生理学的に許容し得る媒体は、好ましくは化粧品としてまたは皮膚科学的に許容し得る媒体、すなわち、不快な臭い、色または外観を有さずかつユーザーにとって受け入れ難いひりひり感、こわばりまたは赤みを引き起こすことのない媒体である。
用語「生理学的に許容し得る媒体」は、皮膚、粘膜、爪、頭皮および/または毛髪などのヒトのケラチン物質に適合性の媒体を意味すると解される。
本発明の使用のための組成物は、化粧品用途、または医薬品、特に皮膚科用途に使うよう意図することができる。好ましくは、本発明の組成物は化粧品用途に使うよう意図される。
本発明に関連して使用し得る式(I)で表される化合物の量が、所望の効果によって決まることは明白である。
一例として挙げると、その量は、組成物の総量に対して0.001重量%〜10重量%の範囲、好ましくは0.01重量%〜5重量%の範囲、特に0.1重量%〜2重量%の範囲とすることができる。
前記組成物は、意図する用途において従来採用されてきた構成物質のいずれも含むことができる。
特に、水、溶媒、鉱物性、動物性および/または植物性油、ワックス、顔料、賦形剤、界面活性剤、化粧品または皮膚科学的活性成分、UVスクリーニング剤、ポリマー、ゲル化剤または防腐・防黴剤が挙げられる。
当然、当業者ならば、本発明の化合物の有利な諸特性が、意図して添加したものによって不利益を被ることがないまたは実質的にないように、添加する化合物および/またはそれらの量を注意して選択するであろう。
本発明の使用のための組成物は、化粧品および皮膚科学分野において通常使用されている剤形のいずれの形態でも提供することができる。特に、場合によってゲル化されることもある水溶液または水/アルコール溶液の形態、場合によって2相のローションタイプの分散液の形態、水中油もしくは油中水もしくは複合エマルジョンの形態、水性ゲルの形態、球状体を使った水性相への油の分散系の形態とすることができる。ここで、前記球状体は、ナノスフィアおよびナノカプセルなどのポリマーナノ粒子とすることができ、またイオン型および/または非イオン型の脂質ベシクルであればなおよい。
本発明の使用のための組成物がエマルジョンである場合、その脂肪相の割合は、組成物の総重量に対して、5〜80重量%の範囲とすることができ、好ましくは5〜50重量%の範囲である。エマルジョン形態の組成物に使用される油、乳化剤および場合によって補助乳化剤は、考慮している分野において従来使用されてきたものの中から選択される。乳化剤および補助乳化剤は、組成物の総重量に対して、0.3〜30重量%の範囲、好ましくは0.5〜20重量%の範囲の割合で組成物中に存在する。
この組成物は、事実上の流体とし、白色または有色のクリーム、軟膏、乳液、ローション、乳清、ペーストまたは泡の外観を有することができる。エアゾールの形態で皮膚に場合によっては適用することもできる。また、固体の形態で、例えば棒状で提供することもできる。
この組成物は、顔用、手用、足用、主要な解剖学的ヒダ用または身体用のクレンジング、保護、トリートメントまたはケアクリーム(例えば、昼用クリーム、夜用クリーム、メイクアップ落し用クリーム、ファンデーションクリームまたはサンスクリーン)、リキッドファンデーション、メイクアップ落し用乳液、保護もしくはケアボディー用乳液、サンミルクもしくはローション、クレンジングローションなどの皮膚のケア用ゲルもしくは泡などを構成することができる。
本発明の1つの有利な態様では、使用される組成物はさらに、落屑剤を少なくとも1つおよび/または無痛化剤を少なくとも1つおよび/または有機光防護剤を少なくとも1つおよび/または無機光防護剤を少なくとも1つ含むことができる。
用語「落屑剤」は、
-β-ヒドロキシ酸、特にサリチル酸およびその誘導体(5-(n-オクタノイル)サリチル酸を含む);グリコール酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸またはマンデル酸などのα-ヒドロキシ酸;尿素;ゲンチシン酸;オリゴフコース;桂皮酸;Saphora japonica(エンジュ)抽出物;レスベラトロールなどの、剥離を促進することによって直接落屑に作用することができるか、または
-グリコシダーゼ、角質層キモトリプシン様酵素(SCCE)またはその他のプロテアーゼ(トリプシン、キモトリプシン様)などの、落屑または角質デスモソームの分解に関与する酵素に作用することができる
化合物すべてを意味するものと解される。EDTA;N-アシル-N,N',N'-エチレンジアミン三酢酸;アミノスルホン酸化合物、特に4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-プロパンスルホン酸(HEPES);2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸(プロシステイン)誘導体;グリシンタイプのα-アミノ酸誘導体(欧州特許第0852949号に開示されているようなもの、また商品名Trilon MでBASF社から販売されているメチルグリシン二酢酸ナトリウム);はちみつ;またはO-オクタノイル-6-D-マルトースおよびN-アセチルグルコサミンなどの糖誘導体など、無機塩をキレート化する物質が挙げられる。
本発明の組成物に使用できる無痛化剤としては、β-グリチルレチン酸およびその塩および/またはその誘導体(グリチルレチン酸モノグルクロニド、グリチルレチン酸ステアリルまたは3-ステアロイルオキシグリチルレチン酸)、ウルソール酸およびその塩、オレアノール酸およびその塩、ベツリン酸およびその塩などの、五環性トリテルペン類およびそれらを含む植物抽出物(例えば、Glycyrrhiza glabra(カンゾウ))、Paeonia suffruticosa(牡丹)および/またはPaeonia lactiflora(芍薬)抽出物、サリチル酸の塩特にサリチル酸亜鉛、Codif社製Phycosaccharides、Laminaria saccharina(カラフトコンブ)抽出物、キャノーラ油、ビサボロール、カモミール抽出物、アラントイン、Seppic社製Sepivital EPC(ビタミンEおよびCのリン酸ジエステル)、ジャコウバラ、ブラックカラントシード、エキウムまたは魚油などのオメガ-3不飽和油、プランクトン抽出物、カプリロイルグリシン、Seppic社製Seppicalm VG(ナトリウムパルミトイルプロリンおよびNymphaea alba(セイヨウスイレン))、Pygeum(ピジウム)抽出物、Boswellia serrata(ボスウェリアセラタ)抽出物、Centipeda cunninghami(センチペダカニンガミ)抽出物、Helianthus annuus(ヒマワリ)抽出物、Linum usitatissimum(アマ)抽出物、トコトリエノール、Cola nitida(コラ種子)抽出物、ピペロナール、クローブ抽出物、Epilobium angustifolium(ヤナギラン)抽出物、アロエヴィエラ、Bacopa monnieri(オトメアゼナ)抽出物、フィトステロール、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、インドメタシンならびにベタメタゾンなどが挙げられる。
有機光防護剤は、特に、アントラニラート、桂皮酸誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、サリチル酸誘導体、カンフル誘導体、米国特許願第4,367,390号、欧州特許願第863,145号、欧州特許願第517,104号、欧州特許願第570,838号、欧州特許願第796,851号、欧州特許願第775,698号、欧州特許願第878,469号、欧州特許願第933,376号、欧州特許願第507,691号、欧州特許願第507,692号、欧州特許願第790,243号および欧州特許願第944,624号に開示されているようなトリアジン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、β,β-ジフェニルアクリラート誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、ベンザルマロネート誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾリン、欧州特許願第669,323号および米国特許第2,463,264号に開示されているようなビス-ベンゾアゾリル誘導体、p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体、米国特許願第5,237,071号、米国特許願第5,166,355号、英国特許願第2,303,549号、独国特許願第19726184号および欧州特許願第893,119号などに開示されているようなメチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体、WO特許願第93/04665号に開示されているようなスクリーニングポリマーおよびスクリーニングシリコーン、ならびに独国特許願第19855649号に開示されているようなα-アルキルスチレン由来のダイマーなどから選択される。
無機光防護剤は、顔料、あるいはまたそれ自体すべてUV光防護剤として良く知られている酸化チタン(ルチル型および/またはアナターゼ型のアモルファスまたは結晶性)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムまたは酸化セリウムナノ顔料などの、コーテッドまたはノンコーテッド酸化金属で構成されるナノ顔料(一次粒子の平均径:一般に5nm〜100nmの範囲、好ましくは10nm〜50nmの範囲)から選択される。また、従来のコーティング剤はアルミナおよび/またはステアリン酸アルミニウムである。このようなコーテッドまたはノンコーテッド酸化金属で構成されるナノ顔料は、特に、欧州特許願第518,772号および欧州特許願第518,773号などに開示されている。
一般に、光防護剤は、本発明の組成物中に、その組成物の総重量に対して、0.1〜20重量%の範囲の割合で、好ましくは0.2〜15重量%の範囲の割合で存在する。
以下に記載の実施例は、本発明を例によって説明するものであり本発明の範囲を制限するものではない。化合物は、事情に応じて、化学名またはCTFA(国際化粧品成分表示名称事典)名称で引用する。
(実施例)
(実施例1)
2',3'-イソプロピリデン-5'-ビオチノイルアデノシン(化合物C)の合成
Figure 2007297387
ジメチルホルムアミド150ml、ビオチン5g、次いでカルボニルジイミダゾール(CDIと記す)4gを、窒素下で三口フラスコに導入した。この混合物を40℃で1時間加熱した後、市販のイソプロピリデンアデノシン6.3gを添加し、次いでナトリウムアミド5gを添加した。この溶液を40℃で24時間加熱した。
ジメチルホルムアミド(DMFと記す)を、40℃を超えない温度で留去し、残渣にジクロロメタン200mlを加えた。
有機相を150mlの水で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で蒸発乾涸した。
残渣を、溶離剤としてジクロロメタンを使い、次いでジクロロメタン95/メタノール5混合物を使ってシリカカラムで精製し、固体生成物を得た。この生成物をジクロロメタン中に取り、ジエチルエーテルで沈殿させた。
得られた沈殿物を濾別し、エーテルで洗浄し、真空下で乾燥した。
収率=50%
分析
NMR DMSO 1H13C2D:スペクトル
元素分析:C51.3;H5.89;N18.2;O19.03;S5.92
(実施例2)
2',3'-イソプロピリデン-5'-ブタノイルアデノシン(化合物A)の合成
本化合物は、ビオチンの代わりに酪酸を使って、実施例1の手順と類似の手順によって調製される。
(実施例3)
2',3'-イソプロピリデン-5'-オクタノイルアデノシン(化合物B)の合成
本化合物は、ビオチンの代わりにオクタン酸を使って、実施例1の手順と類似の手順によって調製される。
(実施例4)
メラニン形成に対する活性の実証
生物学的試験によって、実施例2の化合物(化合物A)および知られている化合物Hの脱色素活性が立証された。
試験した化合物のメラニン形成に関するモジュレーション効果を、仏公開特許第2,734,825号ならびにR. Schmidt、P. KrienおよびM. RegnierのAnal. Biochem.、235(2)、113-18、1996年に掲載の論文に記載の方法に従って測定した。この試験は、ケラチノサイトとメラノサイトの共培養で実施する。
試験した化合物に関して、以下のことを測定した。
-ロイシンの取り込みを評価することによる細胞毒性の測定。
-コントロール(コントロールは、試験対象である化合物なしで実施した試験に相当する)を100%とした場合の、ロイシンの取り込みに対するチオウラシルの取り込みの割合を評価することによるメラニン合成に対する阻害活性の測定。IC50(メラニンの合成が50%阻害される濃度)値を測定した。
結果を下記表にて照合する。
Figure 2007297387
このように、実施例1の化合物および化合物Hはメラニン形成の阻害に有効である。
アデノシンを使った試験も実施した。アデノシンは著しい脱色素活性を有さない(100(Mの濃度で、メラニン合成は20%しか阻害されない)。
(実施例5)
下記成分(重量%)を含む、顔ケア用の水中油形美白クリームを調製する。
-実施例2の化合物 0.005%
-グリセリンステアラート 2%
-ポリソルベート60(ICI製Tween 60) 1%
-ステアリン酸 1.4%
-トリエタノールアミン 0.7%
-カルボマー 0.4%
-シアバターの液状フラクション 12%
-パーハイドロスクワレン 12%
-酸化防止剤 0.05%
-芳香剤、防腐・防黴剤 十分量
-水 100%とするに十分量
実施例1の化合物を使って類似の組成物を調製する。
(実施例6)
下記成分(重量%)を含む、皮膚用脱色素ジェルを調製する。
-化合物H 2%
-ヒドロキシプロピルセルロース(Hercules製Klucel H) 1%
-酸化防止剤 0.05%
-イソプロパノール 40%
-芳香剤、防腐・防黴剤 十分量
-水 100%とするに十分量
実施例3の化合物を使って類似の組成物を調製する。

Claims (8)

  1. 生理学的に許容し得る媒体中に、下記式(I)で表される化合物ならびにその塩、光学異性体および溶媒和物の少なくとも1つを含む化粧品組成物を皮膚に適用することを含む、ヒトの皮膚を脱色素化および/または美白化することを特徴とする化粧方法
    Figure 2007297387
    (式中、
    -R1およびR2は、同一であり、飽和直鎖C1〜C6または不飽和直鎖C2〜C6または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C6の炭化水素基を示すか、あるいはまたそれらが結合している酸素原子と一緒になってイソプロピリデン基を形成し、
    -R3は、
    (i)-OR'、-NR'R''、-COOR'、-CONR'R''、-CF3、-F、-OCF3、-CNもしくは-NO2から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている、飽和直鎖C1〜C10または不飽和直鎖C2〜C10または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C10の炭化水素基を示すか、または
    (ii)-COR4基(R4は、-OR'、-NR'R''、-COOR'、-CONR'R''、-CF3、-F、-OCF3、-CNもしくは-NO2から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている、飽和直鎖C1〜C9または不飽和直鎖C2〜C9または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C9の炭化水素基を示す)を示すか、または
    (iii)ビオチン由来のエステル基を示し、
    ここでR'およびR''は、水素原子、または-OZ、-NZZ'もしくは-COOZから選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている飽和直鎖C1〜C6または不飽和直鎖C2〜C6または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C6の炭化水素基を示し、ZおよびZ'は、それぞれ独立に水素原子または飽和直鎖C1〜C6または不飽和直鎖C2〜C6または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C6の炭化水素基を示す)。
  2. 前記化合物(I)が、
    -R1およびR2が、それらが結合している酸素原子と一緒になってイソプロピリデン基を形成し、
    -R3が、
    (i)飽和直鎖C1〜C10または不飽和直鎖C2〜C10または飽和もしくは不飽和枝分かれ鎖C3〜C10の炭化水素基を示すか、または
    (ii)-COR4基(R4は、飽和または不飽和の直鎖C1〜C9または枝分かれ鎖C3〜C9の炭化水素基を示す)を示すか、または
    (iii)ビオチン由来のエステル基を示す
    化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記化合物(I)が、
    -R1およびR2が、それらが結合している酸素原子と一緒になってイソプロピリデン基を形成し、
    -R3が、
    (i)直鎖C1〜C10炭化水素基を示すか、または
    (ii)-COR4基(R4は、飽和直鎖C1〜C9炭化水素基を示す)を示すか、または
    (iii)ビオチン由来のエステル基を示す
    化合物であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記化合物(I)が、
    -R1およびR2が、それらが結合している酸素原子と一緒になってイソプロピリデン基を形成し、
    -R3が、
    -COR4基(R4は、直鎖C1〜C9炭化水素基を示す)を示すか、または
    ビオチン由来のエステル基を示す
    化合物であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記化合物(I)が、
    -2',3'-イソプロピリデン-5'-ブタノイルアデノシン、
    -2',3'-イソプロピリデン-5'-オクタノイルアデノシン、
    -2',3'-イソプロピリデン-5'-ビオチノイルアデノシン、
    -2',3'-イソプロピリデン-5'-エチルアデノシン、
    -2',3'-イソプロピリデン-5'-オクチルアデノシン、
    -2',3'-ジメチル-5'-エチルアデノシン、
    -2',3'-ジメチル-5'-ブタノイルアデノシン、および
    -2',3'-イソプロピリデン-5'-アセチルアデノシン
    から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 式(I)で表される前記化合物が、組成物の総重量に対して、0.001重量%〜10重量%の範囲の量、好ましくは0.01重量%〜5重量%の範囲の量で存在することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 皮膚用の美白および/または脱色素剤としてであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の化粧使用。
  8. 皮膚を脱色素化および/または美白化することを意図した皮膚科学的組成物の製造におけるものであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)で表される化合物の使用。
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