JP2007297322A - サイトカイン産生の促進方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より優れたサイトカイン産生の促進方法を提供する。
【解決手段】強磁性酸化物粒子およびそれを被覆する免疫賦活剤、例えばβグルカンの層を有して成る磁性ビーズを細胞に接触させることによりサイトカイン産生が促進される。
【選択図】なし

Description

本発明は、サイトカイン産生を促進する磁性ビーズ、それを用いてサイトカインの産生を促進する手段および方法に関する。本発明は、そのような磁性ビーズを含んで成る医薬組成物および飲食品にも関する。
生体の免疫系は、外界からの細菌やウイルス等の微生物による感染や、生体内で発生する腫瘍等に対する防御機構として重要な役割を果している。免疫機能の低下は様々な疾病を誘発することから、疾患の予防や健康維持等の点からも免疫機能の向上を図ることは重要であると考えられる。
近年、健康志向の高まりとともに様々な機能性食品が開発されている。従来より、免疫機能を向上させる作用、すなわち免疫賦活能を有する素材として、例えば、βグルカンや乳酸菌等が知られており、これらを有効成分として含む免疫賦活剤や健康食品等の開発が積極的に行われている。
特に、キノコや酵母などから得られるβグルカンについては、古くから免疫力を高める作用が知られている。例えば、βグルカンを利用した免疫賦活剤として、特許文献1には、オウレオバシジウム プルランス(Aureobasidium pullulans)IFO4466菌株の培養上清から得られる、β−1,3結合グルコース残基を主鎖として、これにβ−1,6結合グルコース残基の分岐鎖を多数側鎖として有する数分子量1万〜500万の高分岐度β−グルカンが、経口的に高い抗腫瘍活性及び免疫賦活活性を有し、医薬、食品添加物、飼料添加物等として有用である旨が記載されている。また、特許文献2には、β−1,3−1,6グルカンを主成分とするアウレオバシジウム培養液が、各種疾病に対する医薬品として応用できる旨が記載されている。
一方、乳酸菌を利用した免疫賦活剤として、例えば、特許文献3には、エンテロコッカス フェカリス(Enterococcus faecalis)AD101菌株の死菌体を主成分とする免疫調整剤が開示されている。また、特許文献4には、エンテロコッカス属に属する乳酸菌および麹菌を液体培養によって培養された菌体を有効成分とすることを特徴とする免疫賦活素材が開示されている。
更に、βグルカンと乳酸菌を併用したものとして、例えば、特許文献5には、βグルカンを含有する素材と、乳酸産生菌の加熱処理菌体とを有効成分として含有することを特徴とする感染抑制組成物が開示されている。また、特許文献6には、体内におけるTNFをはじめとするサイトカインの産生を促進し、その作用を増強させ、抗体産生能或いは免疫作用全体を増強することによって各種感染症や腫瘍発生の予防に役立つ、低分子量の水溶性βグルカンが開示されており、このβグルカンと乳酸菌を併用することが記載されている。
しかしながら、上記のような従来の免疫賦活化方法は、その有効性において満足しうるものはない。特に、一部の細胞、生体の局所におけるサイトカイン産生の促進を促し、免疫賦活化を行う手段として、上記方法は有効な解決法となり得ない。これらを経口摂取した場合、顕著な効果が見られない場合が多いためである。1つの要因として、摂取したβグルカンのほとんどが、腸管で作用することなくすぐに排泄される点が上げられる。
薬物を直接生体の特定の部位に投与する方法が試みられている。例えば、薬物を含有させたリポソームやマイクロスフェアーを硝子体等の内眼部へ投与する技術が報告されている(特許文献7、特許文献8)。しかし、リポソームを用いて薬物の放出を制御することは、いまもって容易ではない。一方、薬物を経口投与する場合は、薬物が胃、小腸、大腸、肝臓等で吸収、消化代謝され易く、薬効を発揮させる程度の濃度になるまで特定部位に薬物を移行させることは困難である。
特開平6−340701号公報 特開2002−204687号公報 特開2001−48796号公報 特開2003−113114号公報 特開2003−40785号公報 特開2001−323001号公報 特表平6−508369号公報 特開平4−221322号公報
従来の免疫賦活化方法は、その有効性において満足しうるものはない。一方、免疫力低下に伴って生じる疾患には難治性疾患が多く、その効果的な治療法の開発が望まれている。疾患部位への薬物の移行がスムーズに進まないことが、疾患の治療をより困難にしている。従って、本発明の課題は、より優れたサイトカイン産生の促進手段を提供することであり、また、そのような手段を用いてより優れたサイトカイン産生の促進方法を提供することである。
本発明者らは、細胞あるいは生体による簡便かつ効果的にサイトカイン産生を促進することについて鋭意検討した結果、磁性微粒子の利便性を利用することが有効であることを見出した。即ち、もし、βグルカンが免疫力を活性化する状態でβグルカンを磁性微粒子に固定できるのであれば、経口摂取したβグルカン固定磁性微粒子を強力な磁力によって腸管に誘導し、そこで長期間固定し、腸管免疫を高めることが可能であることに気付いた。そして、βグルカン層を表面に形成するように処理した強磁性酸化物粒子を細胞に接触させたところ、サイトカイン産生の促進が確認され、本発明を完成させるに到った。
本発明は、第1の要旨において、強磁性酸化物粒子およびそれを被覆する免疫賦活剤の層を有して成る磁性ビーズを提供する。そのような磁性ビーズは、好ましくは5〜600nmの平均粒子サイズを有し、また、1〜90A・m2/kgの飽和磁化および15kA/m以下の保磁力を有するのが好ましい。
酸化物粒子を構成する強磁性酸化物としては、強磁性酸化鉄が好ましく、マグヘマイト、マグネタイトおよびマンガン亜鉛フェライトから構成される群から選ばれる少なくとも一種であるのが特に好ましい。本発明の磁性ビーズにおいて、1つの好ましい態様では、免疫賦活剤がβグルカンである。
本発明の磁性ビーズは、細胞と接触することによってその細胞が有する免疫作用を賦活化を促進できる。例えば細胞のサイトカインの産生を促進できる。尚、細胞は、生体内の細胞であっても、生体外の細胞、即ち、生体から取り出した細胞であってもよい。例えば、生体内において磁性ビーズを所定の部位、例えば腸管までを誘導してそこに存在する細胞に接触させてよい。
このように磁性ビーズを誘導するに際して、磁力を好都合に用いることができる。本発明の磁性ビーズは生体の外部から磁石を用いてそれによって生じる磁力を利用して生体内で移動させることができる。更に、磁力を作用させた状態で維持することによって、磁性ビーズを所定の部位に存在した状態、即ち、その部位の細胞と接触した状態を維持できる。即ち、磁界を作用させることによって、磁性ビーズを所定の部位に向かって移動させることができ、また、必要に応じてそのような部位に局在化させることができる。更に、磁性ビーズが分散した状態で存在する場合であっても、磁界を作用させることによって、磁性ビーズを集めることができる、即ち、捕集することができる。
本発明の磁性ビーズは、分散媒中で分散している状態であってよく、従って、本発明は、第2の要旨において、分散状態の磁性ビーズを提供する。更に、本発明は、そのような分散状態の磁性ビーズを調製するキットをも提供し、このキットは、容器に入れられた本発明の磁性ビーズ、および別の容器に入れられた分散媒から構成される。目的に応じて、磁性ビーズの量および分散媒の量を調節して、所定含量で磁性ビーズを含む、分散磁性ビーズを調製できる。
第3の要旨において、本発明は、上述の本発明の磁性ビーズを含んで成ることを特徴とする医薬組成物および飲食品を提供する。本発明の磁性ビーズは、上述および後述のように免疫賦活化を促進できるので、医療、治療、診断等の医学的処置に際して医薬組成物として使用でき、また、飲食品として生体内に取り込んだ場合には、磁性ビーズが接触する細胞にサイトカイン産生を促進できる。
第4の要旨において、本発明は、強磁性酸化物粒子の周囲の少なくとも一部分に免疫賦活剤の層を形成する工程を含んで成ることを特徴とする、上述および後述の本発明の磁性ビーズの製造方法を提供する。免疫賦活剤の層は、免疫賦活剤の溶解度差を利用して強磁性酸化物粒子に免疫賦活剤を析出させることによって形成することが好ましい。
本発明の磁性ビーズは、サイトカイン産生を促進できる。従って、そのような磁性ビーズは、サイトカイン産生を利用する医薬品の研究開発に好適に使用できる。勿論、医学的処置に、磁性ビーズを適用することによって、細胞の免疫賦活化を促進できる。従って、本発明は、磁性ビーズを用いる免疫賦活化方法、特に磁性ビーズを用いてサイトカイン産生を促進する方法を提供し、この方法は、本発明の磁性ビーズを所定の細胞と接触させ、必要に応じてその状態を保持することを含む。ここで、「細胞」は、上述のように、生体内の細胞であっても、生体から外部に取り出した細胞であってもよい。従って、上述の本発明のキットは、そのような免疫賦活化方法を実施する免疫賦活化用試薬キットということができる。
また、磁性ビーズの磁性を利用することによって、癌やその他の種々の疾病の治療に有用となり得るサイトカイン産生を促進すべき所定の細胞に磁性ビーズを輸送できる。即ち、本発明の磁性ビーズは、磁力を利用することによって所定の部位に移動させることができる。これは、サイトカイン産生を促進する薬剤を所定の細胞に送り込むことができることを意味し、このような送り込みは、ドラッグデリバリー手法であると言える。また、磁力によって、磁性ビーズを所定の箇所に滞留させておくことができるので、所定の細胞と接触した状態を長時間保持すると、サイトカイン産生が一層促進される。
発明を実施するための形態
本発明の磁性ビーズは、強磁性酸化物粒子およびその周囲の少なくとも一部分を被覆する免疫賦活剤(例えばβグルカン)の層を有して成る。本明細書においては、このように免疫賦活剤の層を有する粒子を意味することを意図して「ビーズ」なる用語を使用している。尚、用語「ビーズ」は、球形、管形またはそれに類似する形状のみに限定されるものではなく、広く種々の形状のものを含む、いわゆる「細かいもの」であり、基本的には、後述する種々の形状の強磁性粒子およびそれを被覆する免疫賦活剤の層によって結果的に形成され得るあらゆる形状のものを含むものとして理解すべきである。
本発明において強磁性酸化物粒子とは、強磁性を有する酸化物の粒子である。例えば金属製の粒子を酸化反応させて得ることができる、磁気応答性を有する粒状物である。尚、「磁気応答性を有する」とは、磁石等による外部磁界が存在するとき、磁界により磁化する、あるいは磁石に吸着するなど、磁界に対して感応性を示すことを意味する。
強磁性を有する酸化物としては、サイトカイン産生を促進できる状態で免疫賦活剤の被覆を有することができるものであれば、特に制限はない。例えば、鉄、コバルト、ニッケルなど、公知の金属の酸化物を例示できる。特に磁界に対する感応性に優れることから、酸化物としては強磁性酸化鉄であるのが好ましい。このように強磁性酸化鉄が特に好ましいが、超常磁性を有するものであっても磁界に対して感応するものであれば、使用できる。
強磁性酸化鉄としては、公知の種々の強磁性酸化鉄を使用することができる。中でも化学的安定性に優れることからマグヘマイト(γ−Fe)、マグネタイト(Fe)、マンガン亜鉛フェライト(Mn1−XZnFe)等のフェライトから選ばれる少なくとも一種であるのが好ましく、とりわけ大きな磁化量を有しているため磁界に対する感応性に優れるマグネタイトが特に好ましい。
このような強磁性酸化鉄粒子はいずれの適当な方法で製造されるものであってもよい。例えば、水中でFe(OH)等の粒子を酸化反応させる従来公知の方法にて製造することができる。尚、後述する実施例では、一例として、マグネタイト粒子の製造例を記載している。
本発明に使用する強磁性酸化物粒子は、その形状に特に制限はない。例えば、球状、楕円体状、粒状、板状、針状、立方体状等の多面体状の形状、あるいはこれらの形状の種々の組み合わせの形状であってよい。
本発明の磁性ビーズを構成する強磁性酸化物粒子の大きさは、取り扱いの点を考慮すると、5〜500nmの平均粒子サイズを有することが好ましい。ここで、「粒子サイズ」とは、当該粒子のあらゆる方向に関する長さのうち最大となる長さを意味し、また、「平均粒子サイズ」は、例えば、透過型電子顕微鏡写真上で各粒子300個の粒子サイズを測定し、その数平均として算出する。
本発明の磁性ビーズを構成する免疫賦活剤とは、動物や人の体が病気の原因になる細菌やウイルスに接触した時に、それを排除したり、あるいは殺したりする機能(自然免疫)を活性化して抵抗力を増強する物質のことである。例えば、微生物や甲殻類由来の多糖類、微生物由来のペプチドやペプチドグリカン、鉄結合性糖タンパク質などである。具体的には、シゾフィラン、レンチナン、ラミナランなどのβ−1,3グルカン、β−1,6グルカン、キチン、キトサン、牛乳中のラクトフェリン、細菌細胞壁等を免疫賦活剤として使用することができる。
1つの態様では、本発明の免疫賦活剤はβグルカンであるのが好ましい。本発明における免疫賦活剤層を形成するβグルカンとしては、特に制限はなく、β−1,3グルカン、β−1,6グルカンまたはβ−1,3−1,6グルカンおよびこれらの混合物等から選択される少なくとも1種を使用できる。一般的に、目的に応じサイトカイン産生の促進能、免疫賦活化活性を充分に有するものを適宜選択して使用すればよい。
本発明の磁性ビーズは、上述した強磁性酸化物粒子をβグルカン層のような免疫賦活剤にて被覆してなるもの、即ち、免疫賦活剤の被覆を有するものである。ここで「被覆」とは、強磁性酸化物粒子の外側の少なくとも一部分を覆って、磁性ビーズの最外に免疫賦活剤の層が形成されてなることを意味する。免疫賦活剤で形成された部分が存在すればよく、必ずしも層の形態である必要はなく、他の形状、例えば点状であってもよいが、便宜的に「層」と呼ぶ。例えば、当該免疫賦活剤層は、強磁性酸化物粒子(単一の粒子、または一体的となった複数の粒子)を完全に覆うように形成されていてもよく、また、細胞または生体と免疫賦活剤との親和的結合を阻害しない範囲であれば、そのような強磁性酸化物粒子の一部が露出してなるように形成されていてもよい。
また、免疫賦活剤層は、磁性ビーズの最外部に形成されていればよく、強磁性酸化物粒子により付与される磁性ビーズの磁気応答性が失われないならば、強磁性酸化物粒子とβグルカンのような免疫賦活剤層との間に別の材料の層が形成されていてもよい。具体的には、強磁性酸化物粒子をシリカ被膜で覆った磁性シリカビーズや、強磁性酸化物粒子をシリカ中に分散させるなどの加工を施して、粒子の周囲の少なくとも一部分にシリカ層を中間層として形成し、これに免疫賦活剤層を形成してなる磁性ビーズが例示される。このように強磁性酸化物粒子と免疫賦活剤層との間に、シリカにて形成された中間の層が存在すると、粒子形状が真球状に近いものが得られるというような利点を有する磁性ビーズを実現できる。
本発明の磁性ビーズにおいて、強磁性酸化物粒子を被覆する免疫賦活剤、例えばβグルカンの量は、強磁性酸化物粒子の重量を基準として0.5重量%〜50重量%であるのが好ましく、1重量%〜30重量%であるのがより好ましいが、これに限定されるものではない。
本発明の磁性ビーズにおいて、免疫賦活剤(例えばβグルカン)の被覆を形成する場合、その量が強磁性酸化物粒子に対して0.5重量%未満であると、磁性ビーズの細胞への結合性が低過ぎる場合があり、また、免疫賦活剤の量が強磁性酸化物粒子に対して50重量%を超えると、磁性ビーズの磁気特性に悪影響を及ぼすことがあり、その場合、磁界を利用した局在化の効率が低下する場合がある。
尚、本発明の磁性ビーズにおいて、単一の強磁性酸化物粒子が免疫賦活剤層によって少なくとも部分的に、好ましくは全体的に被覆されて単一の磁性ビーズとして形成されてもよく、別の態様では、複数個の強磁性酸化物粒子が免疫賦活剤層によって少なくとも部分的に、好ましくは全体的に被覆されることによって単一の磁性ビーズとして形成されていてもよい。勿論、酸化物粒子同士の間に免疫賦活剤が存在してもよい。
本発明の磁性ビーズは、強磁性酸化物粒子と同様に、その形状に特に制限はなく、針状、球状、楕円体状、板状等の種々の形状であってよいが、磁界を用いた磁性ビーズの局在化の際に、磁性ビーズとしての捕集性と分散性とのバランスがよく、操作性に優れる点から、球状、楕円体状または粒状の形状であるのが特に好ましい。
尚、本明細書を通じて、「球状」とは、アスペクト比(あらゆる方向で測定した場合の最小長さに対する最大長さの比)が1.0〜1.2(1.0以上1.2以下)の範囲内である形状を指し、「楕円体状」とは、アスペクト比が1.2を超えて1.5以下の範囲内である形状を指す。また、「粒状」とは、そのような球状および楕円体状の形状を除く形状であって、方向による長さの差異は球状および楕円体状の場合より大きいが、全体として形状に目立った異方性がない形状を意味する。
磁性ビーズの大きさも特に制限はないが、上記の形状と同様に、操作性が良好である点から、平均粒子サイズが5〜600nmであるのが好ましい。磁性ビーズの平均粒子サイズが600nmを超えると、磁性ビーズの比表面積が小さくなり、かつ沈降し易くなるため、細胞との結合機会が低下してしまう傾向にあり、また、細胞に比較して磁性ビーズが十分小さくないと、細胞に対する安全性、目的細胞以外の細胞に接触する危険性などの点で不利となる場合がある。尚、平均粒子サイズが、5nmより小さいと、小さ過ぎて磁界に対する感応性が低下するため、磁性ビーズとしての操作性が悪くなるという問題が生じることがある。
尚、磁性ビーズの「粒子サイズ」は、上述した強磁性酸化物粒子の粒子サイズと同義であり、磁性粒子の平均粒子サイズも上述した強磁性酸化物粒子の平均粒子サイズと同様にして算出できる。
また、後述のように、磁界を利用して本発明の磁性ビーズを利用してサイトカイン産生を促進する場合、即ち、サイトカインの産生の促進方法を実施する場合には、磁性ビーズの磁気特性が重要である。特に重要な磁気特性としては、磁性ビーズの捕集に主として関与する飽和磁化と、磁性ビーズの分散性に主として関与する保磁力とが挙げられる。
一般に、飽和磁化が高ければ高いほど磁界への感応性は大きく、従って、飽和磁化の高い磁性粒子は磁界を利用した局在化において磁性粒子の捕集性は向上するが、余りに高いと磁気的に凝集してしまう。即ち、局在化に際して、所定の部位に磁性ビーズを移動させる点、また、その部位で保持する点では飽和磁化が高いのが好ましいが、過度に磁性ビーズが過度に磁気的に凝集するのを避ける必要がある。
従って、本発明の磁性ビーズは、その飽和磁化が好ましくは1〜90A・m/kg(emu/g)であり、より好ましくは2〜50A・m/kg(emu/g)である。当該磁性ビーズの飽和磁化は、例えば振動試料型磁力計(東英工業(株)製)を用いて、796.5kA/m(10キロエルステッド)の磁界を印加したときの磁化量を測定することにより求めることができる。
また、磁性ビーズは、捕集するときに印加された磁界によってある程度磁化されるが、保磁力が大きくなるほど磁性ビーズ間の凝集力が大きくなり、磁性ビーズの分散性が低下する。その結果、磁性ビーズが磁気的に凝集し、実質的に大きな粒子のように挙動するため、磁性ビーズ表面に結合させたβグルカンの作用効率が低下する。そのため、再分散処理などが必要になって操作性が低下する傾向にある。この保磁力の値は、小さい分には特に問題とはならない。小さい保磁力は、使用する強磁性粒子の種類や、更には磁性粒子の合成方法等を適宜選択することによって得ることができる。
従って、本発明の磁性ビーズは、その保磁力が好ましくは15kA/m以下であり、より好ましくは10kA/m以下である。当該磁性ビーズの保磁力は、例えば振動試料型磁力計(東英工業(株)製)を用いて、796.5kA/m(10キロエルステッド)の磁界を印加して飽和磁化した後、磁界をゼロに戻し、さらに逆方向に磁界を徐々に増加させながら印加して、磁化の値がゼロになる印加磁界の強さから求めることができる。
本発明の磁性ビーズは、磁性ビーズを利用したサイトカイン産生の促進方法における磁性ビーズの捕集性と分散性、細胞に対する安全性および要すれば生体内での流動性等の種々のバランスを良好にする観点から、その飽和磁化が1〜90A・m/kg(emu/g)であって、かつその保磁力が15kA・m以下であるのが好ましい。
特に好ましい本発明の磁性ビーズは、強磁性酸化物粒子とそれを被覆する免疫賦活剤、特にβグルカンの層とを有して成り、15kA/m以下の保磁力および1〜90A・m2/kgの飽和磁化を有するものであり、好ましくは平均粒子サイズが5〜600nmであり、より好ましくは形状が球状、楕円体状または粒状のものである。中でも、このような磁性ビーズにおいて、強磁性酸化物粒子がマグネタイト粒子であるのが特に好ましい。
本発明の磁性ビーズを製造する方法は、免疫賦活剤の層によって強磁性酸化物粒子を被覆できる方法である限り、特に制限はない。例えば、βグルカンのような免疫賦活剤による強磁性酸化物粒子の被覆(例えばβグルカン層の形成)は、強磁性酸化物粒子を適当な分散媒中に分散させた分散液にβグルカンを添加した後、加熱して溶解させ、その後、冷却することによって粒子表面に析出させる方法にて行うことができる。このような本発明の磁性ビーズの製造方法は、温度によるβグルカンの溶解度の差異を利用して強磁性酸化物粒子をβグルカンにより被着処理してβグルカン層を形成する方法である。
本発明の磁性ビーズの製造方法における諸条件は、用いる強磁性酸化物粒子や免疫賦活剤によって適宜選択でき、特に限定されるものではない。以下、強磁性酸化物粒子としてマグネタイト粒子を用いる場合を例に挙げて、本発明の磁性ビーズの製造方法をより具体的に説明する。尚、本発明の磁性ビーズは、そのような製造方法で得られたものに限定されるものではなく、同様の構成を有するならば他の製造方法で製造されるものであってもよい。
まず、常温(20℃)でマグネタイト粒子を分散媒中に分散させて分散液を得る。分散媒としては特に制限はなく、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等を例示できる。製造コストを低くできるとの理由により水を用いるのが好ましい。分散媒に添加するマグネタイト粒子の量にも特に制限はないが、均一な分散液が得られやすいことから、1重量%〜50重量%の濃度となるよう添加することが好ましい。
次に、常温で攪拌しながら分散液にβグルカン、またはその水溶液を添加した後、加熱する。加熱温度は、40℃〜90℃が好ましく、より好ましくは40℃〜70℃、特に好ましくは45℃〜60℃である。一例として、50℃程度まで加熱してβグルカンを溶解させる。βグルカンのマグネタイト粒子(マグネタイト粒子の重量を100重量%とする)に対する添加量は、好ましくは1重量%〜30重量%、より好ましくは2重量%〜20重量%、特に好ましくは5重量%〜15重量%である。
例えば、マグネタイト粒子10gを水50gに分散させ、0.1g〜3g程度のβグルカンを添加すればよい。あるいは、マグネタイト粒子10gを水50gに分散させ、1重量%〜30重量%程度のβグルカン水溶液を10g添加すればよい。尚、βグルカンの添加後、10分間〜1時間程度常温で攪拌した後に上記温度に加熱し、さらに加熱した状態で10分間〜1時間攪拌を行うと、βグルカンも均一に分散されてその後溶解し、均一なβグルカン層を形成し易くなる上で好ましい。
続いて、βグルカン溶解分散液を攪拌しながら氷冷する。これにより、溶解していたβグルカンが徐々に析出してきて、マグネタイト粒子の表面に被着する。このようにすれば、マグネタイト粒子と、当該マグネタイト粒子を被覆するβグルカンにて形成されたβグルカン層とを備える本発明の磁性ビーズを製造できる。尚、加熱溶解に際して、全てのβグルカンが溶解しても、あるいは一部分のβグルカンが溶解しないで分散状態で存在してもよく、この分散状態のβグルカンが析出するβグルカンと一緒にマグネタイト粒子の表面に被着することも差し支えない。
その後、適当な方法によって、マグネタイト粒子を分散媒から取り出して乾燥し、本発明の磁性ビーズを得ることができる。例えば、βグルカンで被覆処理したマグネタイト粒子を、濾過によって分散媒から取り出した後、空気中で40℃にて乾燥し、その後、乳鉢等を用いて軽く砕いて凝集している状態から分散した状態とすることによって、磁性ビーズを得る。
本発明に用いる磁性ビーズは、適当な分散媒中に分散させた状態で、即ち、分散磁性ビーズの形態として調製してもよい。このような磁性ビーズは、例えばサイトカイン産生促進用の試薬として使用できる。磁性ビーズを分散させる分散媒としては、特に制限はないが、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)、TBS(トリス塩酸緩衝食塩水)、リン酸カリウムバッファー、リン酸ナトリウムバッファー、トリス塩酸バッファー、PIPES(ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸))バッファー、ホウ酸バッファーなどを使用するのが好ましい。
本発明の1つの形態では、当該磁性ビーズと、当該磁性ビーズを分散させて上記サイトカイン産生促進用試薬を調製するための分散媒とを、それぞれ容器(例えばチューブ等)に収容したサイトカイン産生促進用の試薬キットとして供されてもよい。このような試薬キットは、細胞または生体のサイトカイン産生を促進させる際に、必要な量の磁性ビーズだけを必要な量の分散媒中に分散させて分散磁性ビーズを調製できるので、種々の試薬を準備、調製する手間を省くことができる。
本願発明は、本発明の磁性ビーズを含む医薬組成物(例えば薬剤、医薬品等)をも提供する。そのような医薬組成物は、必要に応じて、他の成分、例えば製剤学上許容される担体、増量剤(又は希釈剤)等を含んでいてもよい。
そのような医薬組成物は、産生するサイトカインの種類に応じて、例示的には抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤及び抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等の治療剤等)等の薬剤として用いることができるが、これらに限定されるものではない。
また、本願発明の磁性ビーズは、飲食品の形態で使用することもできる。従って、本発明は、本発明の磁性ビーズを含む飲食品をも提供する。尚、飲食品とは、食品および飲料を含む広い概念であり、例えば健康食品、機能性食品、健康飲料、機能性飲料等に磁性ビーズを使用できるが、これらに限定されるものではない。
実施例1
<マグネタイト粒子の合成>
βグルカンで被着処理を行うマグネタイト粒子を、以下の方法により合成した。100gの硫酸第一鉄(FeSO・7HO)を1000ccの純水に溶解した。この硫酸第一鉄のモル数に等しい量である28.8gの水酸化ナトリウムを500ccの純水に溶解した。
次に、硫酸第一鉄水溶液を攪拌しながら、これに1時間かけて水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、水酸化第一鉄の沈殿物を生成させた。滴下終了後、攪拌しながら、水酸化第一鉄の沈殿物を含む懸濁液の温度を85℃まで昇温した。懸濁液の温度が85℃に達した後、200L/hrの速度で、エアーポンプを使用して空気を吹き込みながら、8時間酸化して、その後、濾過して乾燥し、マグネタイト粒子を生成させた。
得られたマグネタイト粒子は、ほぼ球形で、平均粒子サイズは、0.28μmであった。尚、マグネタイト粒子の平均粒子サイズは、透過型電子顕微鏡写真上、300個の粒子サイズを測定し、その数平均として求めた。
<βグルカンの被着処理>
上述のようにして合成したマグネタイト粒子10gを、50ccの純水中に分散させて分散液を得た。常温(20℃)にて、この分散液中にβグルカン(パン酵母由来、β1,3/1,6グルカン(複合型)、可溶化2%水溶液)を1g添加して30分間攪拌した後、攪拌しながら50℃まで加熱した。更に50℃で1時間攪拌した後、攪拌を続けながら氷温まで徐冷した。この冷却過程において、βグルカンがマグネタイト粒子の表面に析出した。その後、濾過して乾燥してマグネタイト粒子がβグルカンで形成された糖質層にて被覆されてなる磁性ビーズ(βグルカン被覆マグネタイト粒子)を調製した。
得られたβグルカン被覆マグネタイト粒子は、平均粒子サイズが0.3μmの球状あるいは粒状形状であり、振動試料型磁力計(東英工業(株)製)を用いて796.5kA/m(10キロエルステッド)の磁界を印加して測定したところ、飽和磁化が73.1A・m/kg(emu/g)であり、保磁力が7.34kA/m(90エルステッド)であった。
実施例2
水酸化第一鉄の沈殿物を含む懸濁液の加熱温度を85℃から60℃に変更してマグネタイト粒子を合成した以外は実施例1と同様にして、磁性ビーズ(βグルカン被覆マグネタイト粒子)を調製した。
得られたマグネタイト粒子は平均粒子サイズが0.13μmの球状形状であり、また、得られたβグルカン被覆マグネタイト粒子は、平均粒子サイズが0.18μmの球状あるいは粒状形状であり、実施例1と同様の方法にて測定された飽和磁化が72.8A・m/kg(emu/g)、保磁力が8.24kA/m(105エルステッド)であった。
実施例3
実施例1および実施玲2でそれぞれ調製したβグルカン被覆マグネタイト粒子を用いて、以下の手順にて、細胞のサイトカイン産生に及ぼすβグルカン被覆マグネタイト粒子の影響を調べた。
細胞として、マウスBALB/c由来マクロファージRAW264.7を取り上げた。本マクロファージを、RPMI−1640培地(10%FBS,100units/mlペニシリン,100mg/mlストレプトマイシン)にて、5%CO,37℃の条件下で2日間培養した。培養細胞を遠心分離にて回収し、新しいRPMI−1640培地に1.0×10cell/mlとなるよう懸濁した。
次に、βグルカン被覆マグネタイト粒子、およびコントロールとしてβグルカン被覆前のマグネタイト粒子を、それぞれ100mg/ml、10mg/mlの濃度となるよう細胞懸濁液に添加した。その後、5%CO,37℃の条件下で6時間接触し、遠心分離で細胞を除いて上清を回収した。この上清を試料として、サイトカインの一種であるTNF−α量を、Quantikine mouse TNF−α(R&D Systems製)を用いて測定した。結果を図1および図2に示す。
図1および図2から明らかなように、βグルカン被覆磁性ビーズを細胞と接触させるだけで、TNF−αの産生が促進されていることが確認された。即ち、上述の方法により得られた本発明の磁性ビーズは、サイトカイン産生を促進することが示された。これは、サイトカインの産生を促進できるほどに、強磁性酸化物粒子に免疫賦活剤を活性化可能状態で固定化できることが分かる。
上述のように、本発明は、優れたサイトカイン産生の促進する磁性ビーズを提供し、これを用いてサイトカイン産生の促進方法およびそのような方法に使用できる、サイトカイン産生の促進試薬を提供できる。その結果、本発明によって、医薬品の研究開発等に有用な手段として、免疫賦活化方法、免疫賦活化用試薬キット、癌やその他の疾病の治療に有用となる新規なドラッグデリバリー手法を提供することが可能となる。
図1は、実施例1のβグルカン被覆磁性ビーズによるTNF−αの産生促進結果を示すグラフである。 図2は、実施例2のβグルカン被覆磁性ビーズによるTNF−αの産生促進結果を示すグラフである。

Claims (14)

  1. 強磁性酸化物粒子およびそれを被覆する免疫賦活剤の層を有して成る磁性ビーズ。
  2. 5〜600nmの平均粒子サイズを有し、1〜90A・m/kgの飽和磁化および15kA/m以下の保磁力を有する、請求項1記載の磁性ビーズ。
  3. 粒子を構成する強磁性酸化物が強磁性酸化鉄である、請求項1又は2に記載の磁性ビーズ。
  4. 強磁性酸化鉄がマグヘマイト、マグネタイトおよびマンガン亜鉛フェライトから選ばれる少なくとも一種である、請求項3に記載の磁性ビーズ。
  5. 免疫賦活剤が、βグルカンであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の磁性ビーズ。
  6. 細胞との接触によって、細胞が有する免疫作用を賦活化する、例えばサイトカインの産生を促進することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の磁性ビーズ。
  7. 細胞は、生体中の所定の細胞であり、生体の外部から磁力を作用させることによって、所定の部位まで輸送され、その部位の細胞と接触することを特徴とする、請求項6に記載の磁性ビーズ。
  8. 生体の外部から磁力を作用させることによって、所定の細胞との接触状態が維持されることを特徴とする請求項7に記載の磁性ビーズ。
  9. 分散媒中で分散している状態であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の磁性ビーズ。
  10. 容器に収容された請求項1〜8のいずれかに記載の磁性ビーズ、および他の容器に収容された分散媒から構成されることを特徴とする、請求項7に記載の分散した状態の磁性ビーズを調製するキット。
  11. 請求項1〜9のいずれかに記載の磁性ビーズを含有して成ることを特徴とする医薬組成物。
  12. 請求項1〜9のいずれかに記載の磁性ビーズを含有して成ることを特徴とする飲食品。
  13. 強磁性酸化物粒子の周囲の少なくとも一部分に免疫賦活剤の層を形成する工程を含んで成ることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の磁性ビーズを製造する方法。
  14. 免疫賦活剤の層は、免疫賦活剤の溶解度差を利用して強磁性酸化物粒子に免疫賦活剤を析出させることによって形成することを特徴とする、請求項13に記載の磁性ビーズの製造方法。
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