JP2007297236A - ガラス板 - Google Patents

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Masashi Matsushita
正史 松下
Hirohisa Endo
裕寿 遠藤
Masayoshi Aoyama
正義 青山
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Abstract

【課題】可視光をよく透過し、紫外光と電磁波をよく遮蔽するガラス板を提供する。
【解決手段】ガラス基板2の表面に、透明導電性物質に強磁性物質が10atm%以下ドープされルチル構造をとる透明電磁波吸収膜3を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、可視光を透過し、紫外光と電磁波を遮蔽するガラス板に関する。
窓ガラスやディスプレイ装置のガラスパネルなどのように透明性と電磁波遮蔽能力を必要とするガラス板に関しては、従来、次のような技術文献が知られている。なお、本明細書では、透明とは可視光を低損失で透過することを言うものとする。
1)透明導電性酸化物を導電損失型電磁波吸収膜としてガラス基板の表面に成膜するもの(特許文献1)。透明導電性酸化物としては、ITO、TiO2、ZnOなどが知られている。これらの透明導電性酸化物は、通信に用いられているMHz〜GHz帯域の電磁波遮蔽用途だけでなく、可視光の波長よりも短波長の光を遮蔽するUVカット用途で広く用いられている。
2)導体をその導体の電磁波の反射機能を利用する電磁波シールドとしてガラス基板の表面に成膜するもの(特許文献2)。
3)網目状導電体をガラス基板に装着するもの(特許文献3)。網目状導電体は、目視で確認しづらい極めて細いものであり、この網目状導電体をガラス基板の表面に貼り付け、この網目状導電体の電磁波反射機能によって電磁波を遮蔽する。
特開2002−117735号公報 特開平8−264991号公報 特開2004−228057号公報 特公昭60−48461号公報 特開2005−205411号公報 Science,291,854(2001) Appl.Phys.lett.,79(2001)3467
従来技術における電磁波遮蔽機能は、導体が持つ電磁波反射機能と、導電損失型電磁波吸収膜が持つ導電損失機能に由来する。
これに対し、磁気損失型電磁波吸収膜は、それ自体が色を有するため、可視光域での透明性が要求される用途では使用が回避されている。
しかし、もし、上記透明導電性酸化物からなる導電損失型電磁波吸収膜に、透明性を損なうことなく磁気損失型電磁波吸収の能力を付与できれば、より高い電磁波吸収特性を有する透明膜が得られる。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、可視光をよく透過し、紫外光と電磁波をよく遮蔽するガラス板を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、ガラス基板の表面に、透明導電性物質に強磁性物質が10atm%以下ドープされルチル構造をとる透明電磁波吸収膜を設けたものである。
上記透明電磁波吸収膜を3μm以下の厚さとしてもよい。
上記透明導電性物質にTiO2を用い、上記強磁性物質にCo,Feのうち1種類以上を総計で10atm%以下となるよう用いてもよい。
上記ガラス基板をソーダガラスで形成してもよい。
上記ガラス基板を石英ガラスで形成してもよい。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)可視光をよく透過し、紫外光と電磁波をよく遮蔽する。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示されるように、本発明に係るガラス板1は、ガラス基板2の表面に、透明導電性物質に強磁性物質が10atm%以下ドープされルチル構造をとる透明電磁波吸収膜3を設けたものである。
このガラス板1は、導電損失の機能と磁気損失の機能を共に有する透明磁性半導体を透明電磁波吸収膜3としてガラス基板2の表面に設けたものである。この透明電磁波吸収膜3は、従来の透明導電性酸化物からなる導電損失型電磁波吸収膜が持っていた導電損失型の電磁波吸収機能に、磁気損失型の電磁波吸収機能を加えたものである。これにより、従来より高い電磁波吸収特性を有する透明膜が得られる。
具体的には、透明導電性物質にTiO2を用い、強磁性物質にCo,Feのうち1種類以上を総計で10atm%以下となるよう用いる。TiO2にCo,Feの1種類以上を総計で10atm%以下添加した材料(以下、コバルト/鉄添加チタン酸化物と言う)で透明電磁波吸収膜3を形成する。
コバルト/鉄添加チタン酸化物は、松本らによって2001年に発見され、非特許文献1に開示された。このうちCo添加TiO2はキュリー温度(Tc)>500Kであり、Tc以下では強磁性を持つ。また、最近、Coよりも原材料費が安価なFe添加によってもTcが常温を超えており、Tc以下では強磁性を持つことが報告された。
これらの発見以前に報告された強磁性半導体は、Tcが常温よりも低いものであったり、高価であったり、安全でなかったりしたため、常温での電磁波吸収材料としては検討されてこなかった。しかし、コバルト/鉄添加チタン酸化物は、常温以上でも強磁性を維持できる。すなわち、導電損失の機能を有する透明導電性物質であるチタン酸化物にコバルトや鉄を添加することで、磁気損失の機能を兼ね備えた透明電磁波吸収膜が得られることが期待できる。
しかしながら、本発明者は、チタン酸化物に単にコバルトや鉄を添加するだけでは望ましい透明性を有する膜が得られないという課題に気付き、ルチル構造をとることでその課題が解決されることを突き止めた。すなわち、チタン酸化物をベースとする物質は多様な結晶構造を取り得るが、それらの結晶構造のほとんどは透明性を損なう。そのなかでルチル構造のコバルト/鉄添加チタン酸化物だけが優れた透明性を有する。
さらに、本発明者は、コバルトや鉄の添加量(あるいは率)と透明性との関係を調べたところ、これらの添加物は総計で10atm%以下であることが好ましいことを突き止めた。すなわち、コバルトや鉄の添加による強磁性の発現現象は、酸素の欠損によって発生したキャリアによるRKKY相互作用によると非特許文献2に開示されている。そこで、本発明者は、キャリアを増やすこと、つまり添加するコバルトや鉄の量を増やすことで強磁性的相互作用をより強く伝播可能と考えた。しかし、コバルトや鉄の量を増やしすぎると透明性が失われることに気が付いた。さらに、コバルトや鉄の量を増やしすぎるとUVカット能力も低下することに気が付いた。
また、本発明者は、添加量を増やしすぎると、ルチル構造以外の構造が形成されやすいことに気が付いた。ルチル構造を有しないコバルト/鉄添加チタン酸化物は、透明性を有しないので、不適である。
以上のことから、添加率は10atm%以下が好ましい。
次に、透明電磁波吸収膜3の厚さについて述べる。
ルチル構造のコバルト/鉄添加チタン酸化物は、透明性を有するものの、無添加のチタン酸化物に比べれば透明性が劣る。反面、このコバルト/鉄添加チタン酸化物における電磁波吸収能力は、前述の磁気損失の機能が加わったことで無添加のチタン酸化物よりも高くなっている。そこで、本発明者は、コバルト/鉄添加チタン酸化物は、膜の厚さを薄くしても膜の厚い無添加のチタン酸化物と同等かそれ以上の電磁波吸収能力が実現できるので、膜の厚さを薄くすることによって透明性を高められることを突き止めた。
すなわち、透明電磁波吸収膜3は3μm以下の厚さであることが好ましい。
なお、膜の厚さを薄くしても膜の厚い無添加のチタン酸化物と同等かそれ以上の電磁波吸収能力が実現できるということは、成膜にかかる時間が短縮できるという点でも有利である。
透明電磁波吸収膜3を成膜する方法は、真空蒸着、スパッタリング、無電解めっき、電解めっきなどがある。
(実施例1)ガラス基板2として石英ガラス基板を600℃に加熱した後、RFスパッタ装置を用いたスパッタリングによって、Coを8atm%含むTiO2からなるルチル構造をとる透明電磁波吸収膜3を厚さ0.6μm成膜してガラス板1を得た。そのときのスパッタ雰囲気はArとO2からなり、総ガス圧は0.3Pa、酸素分圧は0.1Paである。
このガラス板1を自動車の窓ガラスとして用いる。ガラス板1により、外部からの電磁波(ノイズ)が車内に入らないので、自動車に備えられた種々の精密機器の電磁波による誤作動を防止できる。
(実施例2)ガラス基板2としてソーダガラス基板を500℃に加熱した後、RFスパッタ装置を用いたスパッタリングによって、Feを3atm%含むTiO2からなるルチル構造をとる透明電磁波吸収膜3を厚さ2μm成膜してガラス板1を得た。そのときのスパッタ雰囲気はArとO2からなり、総ガス圧は0.3Pa、酸素分圧は0.1Paである。
このガラス板1を飛行機の窓ガラスとして用いる。ガラス板1により、外部からの電磁波(ノイズ)が機内に入らないので、飛行機に備えられた種々の精密機器の電磁波による誤作動を防止できる。また、機内の携帯電話の使用も防止できる。
本発明に係るガラス板は、電磁波遮蔽能力が高く、UVカット能力が高く、しかも透明性が高いので、飛行機や自動車の窓ガラスに好適である。建造物の窓ガラスやディスプレイ装置のガラスパネルにも好適である。
本発明の一実施形態を示すガラス板の断面図である。
符号の説明
1 ガラス板
2 ガラス基板
3 透明電磁波吸収膜

Claims (5)

  1. ガラス基板の表面に、透明導電性物質に強磁性物質が10atm%以下ドープされルチル構造をとる透明電磁波吸収膜を設けたことを特徴とするガラス板。
  2. 上記透明電磁波吸収膜を3μm以下の厚さとしたことを特徴とする請求項1記載のガラス板。
  3. 上記透明導電性物質にTiO2を用い、上記強磁性物質にCo,Feのうち1種類以上を総計で10atm%以下となるよう用いたことを特徴とする請求項1又は2記載のガラス板。
  4. 上記ガラス基板をソーダガラスで形成したことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のガラス板。
  5. 上記ガラス基板を石英ガラスで形成したことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のガラス板。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5626649B2 (ja) * 2008-06-10 2014-11-19 独立行政法人物質・材料研究機構 電磁波吸収材料

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