JP2007296676A - 充填装置 - Google Patents

充填装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007296676A
JP2007296676A JP2006124767A JP2006124767A JP2007296676A JP 2007296676 A JP2007296676 A JP 2007296676A JP 2006124767 A JP2006124767 A JP 2006124767A JP 2006124767 A JP2006124767 A JP 2006124767A JP 2007296676 A JP2007296676 A JP 2007296676A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plunger
main pipe
mold
pipe nozzle
piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006124767A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Shimokawa
正昭 下川
Mitsuatsu Yamazumi
光温 山住
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP2006124767A priority Critical patent/JP2007296676A/ja
Publication of JP2007296676A publication Critical patent/JP2007296676A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】型内発泡成形用金型に装着される充填装置の改良。成形品のイジェクト機能を兼ねると共に組立作業及びメンテナンス作業が容易な充填装置の提供。
【解決手段】この充填装置10は、主管ノズル部71と、エアシリンダ部72と、エアシリンダ部72の内部に配置されたピストン76及びプランジャ73と、エアシリンダ部72の後端に設けられたコイルバネ74とを備えている。コイルバネ74は、シリンダ75の外部に設けられている。プランジャ73の後端部82は、エアシリンダ部72を貫通して後方に延びている。プランジャ73は、コイルバネ74により右側に付勢されている。コイルバネ74の弾性力に抗してプランジャ73のエンドプレート107が左側に押圧されることにより、プランジャ73の栓部93が突出する。
【選択図】図8

Description

本発明は、成形原料、特に型内発泡成形用金型に予備発泡ビーズを充填するための充填装置に関するものである。
型内発泡成形を実施する成形装置は、一般に、キャビティを有する成形金型と、キャビティに予備発泡ビーズを供給充填する充填装置とを備えている。成形金型は、雄中型及び雌中型を有し、両者が型閉めされることによって上記キャビティが区画される。また、中型は、蒸気室を構成するバックプレートを具備しており、蒸気室に蒸気が供給されることによってキャビティに充填された予備発泡ビーズが発泡する。充填装置は、一般に、予備発泡ビーズをキャビティ内に送り込むための主管ノズル部分と、予備発泡ビーズを主管ノズル部分に供給する分岐管部及びプランジャを往復移動させるシリンダ部を有する基管部分とを備えている。そして、充填装置は、主管ノズルがキャビティと連通するように成形金型に挿入固定される(例えば、特許文献1〜特許文献5参照)。
図11は、従来の成形装置の要部拡大図であり、充填装置の成形金型への取付構造が示されている。
同図が示すように、従来の成形装置900は、成形金型901と充填装置902とを備えている。充填装置902は、予備発泡ビーズをキャビティ903内に送り込むための主管ノズル904と、主管ノズル904に予備発泡ビーズ905を供給する分岐管路906と、プランジャ907を往復移動させるためのシリンダ部908とを備えている。主管ノズル904は筒状に形成されており、予備発泡ビーズ905が主管ノズル904の内側を流通するようになっている。分岐管路906は、主管ノズル904と連通されている。予備発泡ビーズ905は、分岐管路906に接続された原料ホース(不図示)を介して分岐管路906に供給され、さらに分岐管路906から主管ノズル904へ流入するようになっている。シリンダ部908により往復移動されるプランジャ907は、主管ノズル904の内部を先端から基端まで移動することができる。プランジャ907がシリンダ部908により主管ノズル904の先端まで前進されると、主管ノズル904の先端がプランジャ907により封止され、予備発泡ビーズ905の供給が停止される。また、プランジャ907が主管ノズル904の基端まで後退されると、予備発泡ビーズ905が分岐管路906から主管ノズル904へ流入して、主管ノズル904の先端から流出されるようになっている。なお、同図には示されていないが、充填装置902には、分岐管路906に接続される原料ホースの他、充填用エアーや、シリンダ部の駆動用エアーの供給用の複数のホース等が接続されている。
成形金型1は、キャビティ903を構成する中型909、910と、中型910の蒸気室911を構成するバックプレート912とを有する。なお、同図では、中型909側の蒸気室及びバックプレートの図示は省略されている。本明細書において、「蒸気室911等」とは、中型909側の蒸気室をも含めた成形金型901の蒸気室全体を意味する。中型909、910は、成形品を所定の形状に成形するための型枠であり、中型910に挿入孔913が穿設されている。予備発泡ビーズ905は、この挿入孔913を通じて中型909、910により区画される金型空間、すなわちキャビティ903内へ供給充填される。中型909、910には、蒸気室911等へ蒸気を流入させるための孔(不図示)や成形品を離型するためのイジェクトピン916等が設けられている。また、バックプレート912に挿通孔914が穿設されている。この挿通孔914は、上記中型910に設けられた挿入孔913と対向する位置に設けられており、上記主管ノズル904は、この挿通孔914に挿通されている。蒸気室911等は、中型909、910を収容できるものであり、中型909、910は、蒸気室911等に囲繞されるように配置されている。
充填装置902は、成形金型901に取り付けられる。具体的には、バックプレート912の挿通孔914にフランジ915が設けられており、このフランジ915に上記主管ノズル904が固定されている。主管ノズル904はフランジ915から挿通孔914へ挿通され、主管ノズル904の先端がキャビティ903に達するように挿入孔913に挿入される。この状態で、主管ノズル904は、フランジ915により径方向に緊締され、その結果、充填装置902がバックプレート912に固定される。同図では説明の便宜上、成形金型901に対して単一の充填装置902が取り付けられているが、実際には、1つの成形金型901に対して複数の充填装置902及び複数のイジェクトピン916が取り付けられる。
このように成形金型901に取り付けられた充填装置902によりキャビティ903内に予備発泡ビーズ905が充填される。この状態で、プランジャ907が主管ノズル904の先端まで前進され、主管ノズル904の先端がプランジャ907により封止されている。そして、蒸気室911等に蒸気が流入されることにより予備発泡ビーズ905が発泡成形される。成形後、成形金型901内が減圧され、さらに蒸気室911等に冷却水や冷却エアーが流入されることにより成形金型901が十分に冷却される。その後、イジェクトピン916が作動し、成形品が中型909、910から離脱される。
ところで、単一の成形金型901に複数の充填装置902および複数のイジェクトピン916が設けられると、成形装置900の構造がきわめて複雑になり、メンテナンスも困難となる。この問題を解決するため、従来の成形装置では、充填装置902がイジェクト機構を兼ね備えているものがある。具体的には、型内発泡成形後、型開きされる際にプランジャ907が主管ノズル904からキャビティ903内に突出される。これにより、プランジャ907がイジェクトピンとして機能し、成形品が離型されるので、離型装置としての上記イジェクトピン916が省略され得る(例えば、特許文献5参照)。
特開2005−288812号公報 特開2004−216650号公報 特開2002−316334号公報 特開2002−264150号公報 実公昭52−35966号公報
プランジャがイジェクトピンを兼ねている充填装置では、プランジャは、主管ノズルの先端を封止した状態からさらに主管ノズルから突出されるように構成されており、しかも、当該プランジャが主管ノズルの先端を封止した状態を維持するように弾性部材(典型的にはコイルバネ)が主管ノズルの内部に配置されている。すなわち、主管ノズルの先端を封止したプランジャが当該主管ノズルから突出されると、上記弾性部材が弾性変形し、プランジャが上記主管ノズルの先端を封止した状態に復帰するように当該プランジャを付勢する。
しかし、このような構造を有する従来の充填装置では、プランジャが主管ノズルの先端を封止した状態となるように付勢する弾性部材が主管ノズルに内蔵されている。このため、充填装置の組立作業が容易ではないうえ、組立後のメンテナンスも容易ではなかった。また、上記弾性部材が主管ノズルに内蔵されることにより、この弾性部材の変形量分だけシリンダ部908の外径寸法が長くならざるを得ない。このため、シリンダ部908の重量が大きくなり、組立作業時におけるハンドリング性が悪くなる。なお、既存の充填装置であっても、いわゆる後付工事により上記弾性部材が取り付けられるだけでプランジャがイジェクトピンとしての機能を持つことが可能であるから、この後付工事が簡単に行われ得ることが重要である。
本発明は、かかる背景のもとになされたものであり、型内発泡成形用金型に装着され、成形品のイジェクト機能を兼ねると共に組立作業及びメンテナンス作業が容易な充填装置を提供することである。
(1) 本発明に係る充填装置は、キャビティが区画される型内発泡成形用金型に装着され、キャビティに予備発泡ビーズを充填するための充填装置であって、予備発泡ビーズをキャビティに供給すべく先端がキャビティに挿入される主管ノズル部と、主管ノズル部の後端に設けられ、一対のエアポートが設けられたシリンダ及び先端が主管ノズル部内に配置され、シリンダにエアが供給されることによって当該先端が主管ノズル部の先端側へ移動した全伸長位置と当該先端が主管ノズル部の後端側へ移動した全縮短位置との間でスライドされるピストンを有するエアシリンダ部と、先端部及びシリンダを貫通する後端部を有し、ピストンのスライド方向にスライド自在な状態で当該ピストンに支持され、当該ピストンが全伸長位置にスライドすることによって上記先端部が主管ノズル部の先端を塞ぐと共に、上記後端部が押圧されることによってピストンに対して相対的にスライドされて上記先端部が主管ノズル部の先端からキャビティの内部に突出するプランジャと、シリンダの後端外側に設けられ、プランジャをピストンの先端に当接させるようにプランジャに弾性力を付与する弾性部材とを備えている。
型内発泡成形用金型が型閉めされることにより当該型内発泡成形用金型内にキャビティが形成される。この状態で、予備発泡ビーズが主管ノズル部を介してキャビティに供給される。なお、予備発泡ビーズの供給は、既知の手段により実現される。たとえば、主管ノズル部に通ずる予備発泡ビーズ供給管が設けられ、圧縮エアが主管ノズル部から上記キャビティへ勢いよく送り込まれることにより、予備発泡ビーズが当該圧縮エアと共にキャビティへ送り込まれる。キャビティが予備発泡ビーズにより充填されると、エアシリンダ部が作動し、ピストンが全縮短位置から全伸長位置へスライドする。このピストンはプランジャを支持しているから、このプランジャは、ピストンと共に移動して当該ピストンが全伸長位置へスライドした状態で主管ノズル部の先端を塞ぐ。これにより、キャビティが封止されると共に当該キャビティへの予備発泡ビーズの供給が停止される。
さらに、所定の要領でキャビティ内の予備発泡ビーズが発泡されて成形体が形成されると共に、所定の要領で型内発泡成形用金型が型開きされ、成形体が離型される。このとき、プランジャの後端部が押圧される。したがって、プランジャは、ピストンに対して相対的にスライドされ、プランジャの先端部は、主管ノズル部の先端からキャビティ内へ突出する。これにより、上記成形体は、プランジャの先端部に押されて離型される。すなわち、この充填装置が成形体を離型させるイジェクトピンの機能を兼ねている。
成形体が離型されると、再び型内発泡成形用金型が型閉めされる。これに連動して上記プランジャの後端部に作用する押圧力が解除される。このプランジャは、上記弾性部材によってピストンの先端に当接するように、すなわち、ピストン内に退避する方向に弾性的に付勢されているので、プランジャは、キャビティから退避してピストンの先端に当接する。この状態で、プランジャは、再び主管ノズル部の先端を塞ぐ。その後、エアシリンダ部が作動し、ピストンが全伸長位置から全縮短位置へスライドする。このとき、プランジャは、弾性部材によりピストンの先端に押し付けられているから、ピストンのスライドに追従してプランジャも主管ノズル部の後端側へ移動する。
(2) 上記型内発泡成形用金型は、一方の中型及び当該一方の中型に対して所定の型閉方向にスライドされることにより型閉めされると共に反型閉方向にスライドされることにより型開きされる他方の中型を有し、当該他方の中型の反型閉方向へのスライドに連動するプランジャ押圧部材によって上記プランジャの後端部が押圧されるように配置されているのが好ましい。
この場合、上記キャビティ内で成形体が発泡成形され、他方の中型が一方の中型に対して型開きされると、他方の中型と連動するプランジャ押圧部材が上記弾性部材による弾性力に抗してプランジャの後端部を押圧する。これにより、プランジャは、ピストンに対して相対的にスライドされ、プランジャの先端部は、主管ノズル部の先端からキャビティ内へ突出する。換言すれば、双方の中型の型開動作及び型閉動作に連動してプランジャが操作されるので、プランジャを駆動するための装置ないし部材が別途設けられる必要がない。したがって、この充填装置は、既存の成形装置にも適用可能である。
(3) 上記プランジャは、後端部が上記シリンダの後端壁部を貫通する軸部と、軸部の先端に設けられた栓部とを有して構成され得る。上記ピストンは、上記シリンダの内周面と気密的に摺動する円盤部と、円盤部の中央に設けられ、上記軸部を嵌合保持する筒状保持部とを有して構成され得る。
この構成では、プランジャ及びピストンの構造がきわめて簡単であるという利点がある。その結果、充填装置の製造コストが大幅に上昇することはない。
(4) 上記主管ノズル部は、外筒及び当該外筒の内部に配置された内筒とを有して構成され得る。外筒の内周面と内筒の外周面とによって予備発泡ビーズを搬送するための圧縮エアが流通されるエア流通路が形成されており、当該エア流通路の下流端に圧縮エアを外筒の先端に吹き出させるエア吹出孔が設けられ、当該エア流通路の上流端に圧縮エアが供給される第3のエアポートが設けられている。
この発明では、第3のエアポートに圧縮エアが導かれる。この圧縮エアは、外筒と内筒との間に形成されたエア流通路を通ってエア吹出孔から外筒の先端に向かって吹き出す。これにより、主管ノズル部の内筒内に供給された予備発泡ビーズは、この圧縮エアと共に主管ノズル部の先端からキャビティに送り込まれる。キャビティが予備発泡ビーズにより充填されると、前述のようにプランジャが主管ノズル部の先端を塞ぐ。このように、主管ノズル部の先端が塞がれると、上記エア吹出孔から吹き出したエアは、内筒の内側を通って主管ノズル部内を逆流する。この逆流するエアによって、内筒内に残存した予備発泡ビーズは、供給源側へ戻される。
(5) 上記主管ノズル部の後端部に予備発泡ビーズが導入される分岐管が接続され、当該主管ノズル部の先端部より後方部分の内径寸法は、上記プランジャが当該主管ノズル部の先端部より後方部分の内部に位置する場合に上記プランジャと当該主管ノズルとの間を予備発泡ビーズが円滑に通過することができるように設定されており、上記ピストンの全縮短位置は、上記プランジャが上記ピストンの先端に当接した状態で上記主管ノズル部の先端部よりも後方であって且つ上記分岐管よりも前方に位置するように設定されているのが好ましい。
この場合、ピストンが全縮短位置まで移動した場合であっても、プランジャは、主管ノズル部の先端部よりも後方であって且つ上記分岐管よりも前方に、すなわち主管ノズル部の中間部に位置することになる。つまり、プランジャは、全縮短位置にあるときでも、予備発泡ビーズが供給される経路内に配置されることになる。ただし、この場合であっても、予備発泡ビーズは、プランジャと主管ノズルとの間を通過して上記キャビティに円滑に供給される。したがって、ピストンのストロークが小さく抑えられ、その結果、充填装置が小型化、軽量化される。
(6) 上記主管ノズル部の先端面及び上記プランジャの先端面は、上記キャビティの上記主管ノズル部が挿入された部位の面と同一面を構成するように形成されているのが好ましい。
この構成では、主管ノズル部の先端がキャビティ内に突出したり、キャビティから退避したりすることがない。したがって、成形体の主管ノズル部に対応する部位に凹凸が形成されることがない。
本発明では、プランジャが成形体のイジェクトピンを兼ねるので、成形装置全体の構成をシンプルで小型化することができる。また、プランジャをイジェクトピンとして機能させるための弾性部材がエアシリンダ部の外部に配置されているから、充填装置の組立作業やメンテナンス作業も簡単である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る充填装置を搭載した成形装置の構造を模式的に示す図である。
この成形装置10は、予備発泡ビーズを金型ユニット13内で加熱することにより型内発泡成形を行うためのものである。予備発泡ビーズとしては、典型的には発泡剤が含浸されたポリスチレン粒子が採用される。成形装置10は、雄型11及び雌型12を備えた金型ユニット13と、雌型12に設けられ、予備発泡ビーズを金型ユニット13内に充填する充填装置14と、雄型11及び雌型12を加熱することにより、金型ユニット13内に充填された予備発泡ビーズを加熱して発泡させ且つ互いに融着させる加熱装置15と、雄型11及び雌型12を冷却することにより、金型ユニット13内で成形された型内発泡成形体を冷却する冷却装置16とを備えている。後に詳述されるが、この成形装置10では、雄型11が雌型12に対して型閉めされることによって形成されるキャビティ18(図6参照)に予備発泡ビーズが供給され、これが加熱されることにより型内発泡成形体が成形されるようになっている。型内発泡成形体が成形された後は、図1が示すように雄型11及び雌型12が型開きされ、当該型内発泡成形体が雌型12から取り出される。
この成形装置10が備える充填装置14の特徴とするところは、当該充填装置14が後述される構造を備えている点である。これにより、充填装置14が型内発泡成形体を雌型12から取り出すための離型装置としての機能を兼ねると共に、充填装置14がコンパクトに構成され、メンテナンスも容易に行われるようになっている。なお、説明の簡略化のために、図1では単一の充填装置14が図示されているが、複数の充填装置14がフレーム26に設けられていてもよいことは勿論である。
雌型12は、フレーム26と、中型28(型内発泡成形用金型の一方の中型)と、中型28が支持される座板27とを備えている。
フレーム26は、炭素鋼その他の機械的性質に優れた金属から構成され得る。フレーム26は、図1が示すように、型閉方向20の端面が開放された器状に形成されている。このフレーム26の開口近傍に座部29が設けられている。この座部29は、フレーム26の開口周縁に沿って鍔状に形成されている。座部29は、フレーム26と一体的に形成されており、フレーム26の内側に突出している。もっとも、この座部29は、フレーム26と別部材として構成され、これがフレーム26に溶接その他の固着手段により固着されていてもよい。
座板27は、アルミニウム合金等の熱伝導度に優れた金属から構成され、鍔状に形成されている。この座板27は上記座部29に設けられ、これにより、中型28が支持される支持部を構成している。中型28は、この座板27上に支持され、固定されている。
中型28を構成する材料はさまざまであるが、典型的にはアルミニウム合金等が採用される。中型28は、フレーム26と同様に器状に形成されている。中型28は、フレーム26に対して中子のように嵌め込まれている。これにより、中型28とフレーム26との間に蒸気室33が区画されている。上記加熱装置15によって蒸気室33に蒸気が供給され、また、上記冷却装置16によって蒸気室33に冷却水が供給されるようになっている。中型28の一端面は開放されており、この一端面が型閉方向20と対向している。そして、雄型11側の中型19(型内発泡成形用金型の他方の中型)が中型28の内部に嵌め込まれることにより型閉めされるようになっている。中型19と中型28とが型閉めされた状態で、両者間に上記キャビティ18(図6参照)が形成されるようになっている。
図1が示すように、雄型11は、上記中型19と、図示されていないが、中型19を型閉方向20及び型開方向21(反型閉方向)に移動させる型締装置とを備えている。この型締装置は、例えば油圧シリンダその他の既知のアクチュエータにより構成される。
中型19は、上記中型28と同様にアルミニウム合金等により構成され得る。中型19は、全体として凸状に形成されており、ベース部35と突出部36とを有する。ベース部35の断面形状は略矩形に形成されている。また、突出部36の断面形状も矩形に形成されており、この突出部36がベース部35の型閉方向20側の面に一体的に取り付けられている。ベース部35の外形寸法Lは、中型28の内径寸法Dに対応されている。したがって、この中型19が上記中型28に対して型閉めされると、中型19が中型28内に位置決めされた状態で挿入され、両者間に上記キャビティ18が形成される(図6参照)。中型19の内部に空洞が形成されており、この空洞により蒸気室37が構成されている。
また、雄型11に連動するプランジャ押圧部材107が設けられている。雄型11は上記型締装置により駆動され、前述のように中型19が中型28に対して型閉めされ、または型開きされる。中型19が型締装置により中型28に対して型閉めされた場合には、プランジャ押圧部材107がプランジャ73から型閉方向20に離反し、中型19が中型28に対して型開きされた場合には、プランジャ押圧部材107がプランジャ73を型開方向21に押圧するようになっている。このプランジャ押圧部材107は、既知の構造であって、典型的には平板からなる。プランジャ押圧部材のサイズは特に限定されるものではないが、複数の充填装置14が配置された場合であっても、すべてのプランジャ73を同時に押圧することができる程度の大きさが必要である。
図1が示すように、雄型11は、フレーム43及び中板44を備えている。フレーム43は、炭素鋼その他の機械的性質に優れた金属から構成され得る。フレーム43は、同図が示すように、型開方向21の端面が開放された器状に形成されている。このフレーム43の開口近傍に座部47が設けられている。この座部47は、フレーム43の開口周縁に沿って鍔状に形成されている。座部47は、フレーム43と一体的に形成されており、フレーム43の内側に突出している。もっとも、この座部47は、フレーム43と別部材として構成され、これがフレーム43に溶接その他の固着手段により固着されていてもよい。
中板44は、アルミニウム合金等の熱伝導度に優れた金属から構成されている。この中板44の外形形状は、フレーム43の開口の形状に対応されており、したがって、中板44は、この開口に嵌め合わされている。この中板44は、上記座部47上に支持され、固定されている。この中板44がフレーム43に取り付けられることにより、フレーム43の内部に蒸気供給路48が区画されている。また、中板44の中央部に開口49が設けられている。したがって、蒸気供給路48は、開口49を通じて中型19の蒸気室37に連通している。
図1が示すように、加熱装置15は、図示されていない蒸気発生装置と、蒸気を上記雄型11の蒸気供給路48及び上記雌型12の蒸気室33に導く蒸気管60と、蒸気管60を開閉する蒸気弁61と、上記蒸気供給路48及び蒸気室33に接続されたドレン管62と、ドレン管62に設けられたドレン弁63とを備えている。蒸気発生装置により生成された蒸気は、蒸気弁61が開放されることにより上記蒸気供給路48及び上記蒸気室33に導入される。また、蒸気供給路48に導入された蒸気は、さらに中板44の開口49を通じて中型19の内部に区画された蒸気室37に進入する。これにより、中型19及び中型28が加熱され、その結果、両者によって区画されるキャビティ18が加熱される。このようにキャビティ18が加熱されることによって当該キャビティ18内で予備発泡ビーズが発泡する。その後、ドレン弁63が開放されることにより、上記蒸気供給路48及び上記蒸気室33から蒸気が排出される。なお、このドレン弁63に安全弁が並設されていてもよい。その場合、上記蒸気は、上記蒸気供給路48及び上記蒸気室33に所定の圧力で常時供給されていてもよい。
また、冷却装置16は、図示されていない冷却水供給装置と、冷却水を上記雄型11の蒸気供給路48及び上記雌型12の蒸気室33に導く冷却水管64と、冷却水管64を開閉する冷却水弁65と、上記ドレン管62と、ドレン管62に設けられたドレン弁63とを備えている。すなわち、上記加熱装置15のドレン管62及びドレン弁63は、冷却装置16の一部を兼ねている。冷却水供給装置により供給された冷却水は、冷却水弁65が開放されることにより上記蒸気供給路48及び上記蒸気室33に導入される。蒸気供給路48に導入された冷却水は、さらに中板44の開口49を通じて中型19の内部に区画された蒸気室37に進入する。これにより、中型19及び中型28が冷却され、その結果、上記キャビティ18が冷却される。これにより、予備発泡ビーズを材料として型内発泡成形により成形された成形品が確実に冷却され、キャビティ18から容易に取り外すことができるようになる。その後、ドレン弁63が開放されることにより、上記蒸気供給路48及び上記蒸気室33から排水される。なお、このドレン弁63に安全弁が並設されている場合は、上記冷却水は、上記蒸気供給路48及び上記蒸気室33に所定の圧力で常時供給されていてもよい。
図2は、充填装置14の正面図である。図3は、充填装置14の内部構造を示す要部拡大断面図である。
充填装置14は、図1が示すようにフレーム26に着脱自在に設けられている。充填装置14は、主管ノズル部71と、エアシリンダ部72と、このエアシリンダ部72の内部に配置され、その後端部82がエアシリンダ部72を貫通して後方に延びているプランジャ73と、エアシリンダ部72の後端に設けられたコイルバネ74(弾性部材)とを備えている。
図4は、エアシリンダ部72の要部拡大断面図であり、シリンダ75の構造が詳細に示されている。
エアシリンダ部72は、図示されていないコンプレッサから供給される圧縮エアにより駆動されるようになっている。同図が示すように、エアシリンダ部72は、シリンダ75及びピストン76を備えている。なお、圧縮エアが供給されるためにエアシリンダ部72にエアホースが接続されているが、その図示は省略されている。
シリンダ75は、円筒状に形成されており、その後端を封鎖する後端壁部77が設けられている。この後端壁部77は、ピストン76の縮短側ストロークエンドを規定する。また、シリンダ75の内部に規制板78が設けられている。この規制板78は、ピストン76の伸長側ストロークエンドを規定する。さらに、シリンダ75の規制板78よりも先端側に先端壁部79が設けられている。この先端壁部79は、後端壁部77と協働して圧縮エアが供給されるエア室を構成する。シリンダ75の後端近傍及び先端近傍にそれぞれ第1ポート80(エアポート)及び第2ポート(エアポート)が設けられている。これら各ポート80、81のいずれか一方に圧縮エアが供給された場合は、いずれか他方からシリンダ部72内のエアが排出されるようになっており、これにより、ピストン76がストロークする。
ピストン76は、円盤部83と筒状保持部84とを備えている。本実施形態では、これら円盤部83及び筒状保持部84は一体的に形成されている。筒状保持部84は、本実施形態では円筒状に形成されている。筒状保持部84の長さ寸法は、ピストン76のストロークに対応されている。同図が示すように、筒状保持部84の先端部85は、シリンダ75の先端壁部79を貫通している。筒状保持部84は、先端壁部79と気密的に接触しており、しかも、先端壁部79に対して軸方向(同図では左右方向)にスライド自在となっている。また、筒状保持部84は、規制板78を貫通している。規制板78の中央に貫通孔86が設けられている。この貫通孔86の内径寸法は筒状保持部84の外径寸法よりも大きく設定されており、このため、両者間に隙間が形成されている。
円盤部83の外径寸法は、シリンダ75の内径寸法に対応されている。このため、円盤部83は、シリンダ75に対して気密的に接触している。円盤部83は、筒状保持部84の後端部87に設けられている。円盤部83は、筒状保持部84の後端部87の端面から所定長さだけ先端側に設けられている。このため、筒状保持部84の後端部87は、円盤部83から後方に所定長さだけ突出しており、ピストン76が縮短方向(同図において右側)に移動した場合は、当該後端部87の端面がシリンダ75の後端壁部77に当接するようになっている。
したがって、同図において、第1ポート80に圧縮エアが供給され、第2ポート81からエアが排出されることにより、ピストン76は伸長方向(同図において左方向)に移動する。そして、円盤部83が規制板78に当接することによってピストン76の移動が規制される(図7参照)。このときのピストン76の位置は、「全伸長位置」と定義される。一方、第2ポート81に圧縮エアが供給され(図7参照)、第1ポート80からエアが排出されることにより、ピストン76は縮短方向(図7において右方向)に移動する。そして、図4が示すように、筒状保持部84の後端部87が後端壁部77に当接することによってピストン76の移動が規制される。このときのピストン76の位置は、「全縮短位置」と定義される。
図3が示すように、主管ノズル部71は、エアシリンダ部72の先端に連続して設けられている。換言すれば、エアシリンダ部72は、主管ノズル部71の後端に設けられている。主管ノズル部71は、外筒94及び内筒95と、外筒94に設けられた分岐管88と、主管ノズル部71に圧縮エアを供給するための第3ポート89(第3のエアポート)とを備えている。同図が示すように、分岐管88は、主管ノズル部71とエアシリンダ部72との境界部分に設けられており、予備発泡ビーズが分岐管88を経て主管ノズル部71の内部に案内される。
図5は、エアシリンダ部72の要部拡大断面図であり、主管ノズル部71の構造が詳細に示されている。
外筒94は、所定の外形寸法に設定された円筒状に形成されており、大径部90、小径部91及びこれらを連続させる連続部92を有する。外筒94の長さ寸法は、図1が示すように、雌型12のフレーム26及び中型28を貫くことができる程度に設定されている。これら大径部90、小径部91及び連続部92は、一体的に形成されている。外筒94の中央部にフランジ102が設けられている。フランジ102の構造は既知であるため、図5ではフランジ102の構造が詳細に図示されていないが、フランジ102は、フレーム26(図1参照)に取り付けられる取付部と、外筒94を支持する支持部とを備えている。そして、支持部が外筒94を支持した状態で取付部がボルト等によってフレーム26に締結される。これにより、充填装置14が雌型12に位置決め固定される。本実施形態では、フランジ102が上記支持部を備えているので、フレーム26に対する外筒94の位置が調整され得る。これにより、次のような利点がある。すなわち、成形品の形状に応じて中型28の深さが変化するので、後述のように主管ノズル部71の先端面とキャビティ18の内壁面とが位置合わせされる際に、フレーム26に対する外筒94の相対的位置が自在に調整され得る。なお、外筒94をフレーム26に固定する手段としては、上記フランジ102に代えて種々の手段が採用され得る。例えば、フレーム26に、外筒94を把持固定するパイプ用ないしホース用クリップが設けられていてもよい。
このとき、主管ノズル部71の先端は、上記キャビティ18に挿入されており、主管ノズル71の先端面とキャビティ18の内壁面とは、いわゆる面一状態となっている。図5が示すように、大径部90の内径寸法D1は、小径部92の内径寸法D2に比べて十分に大きくなるように設定されている。小径部91の内径寸法D2は、後に詳述されるプランジャ73の栓部93(図4参照)の外径寸法d2に合致されており、このプランジャ73の栓部93は、所定のタイミングで小径部91に嵌め込まれるようになっている(図7参照)。したがって、図4が示すように、エアシリンダ部72のピストン76は、その先端部85が主管ノズル部71の内部に配置されており、ピストン76が全縮短位置にあるときは、ピストン76の先端が主管ノズル部71の後端側に移動し、一方、ピストン76が全伸長位置にあるときは(図7参照)、ピストン76の先端部85が主管ノズル部71の先端側に移動する。
図5が示すように、内筒95は、円筒状に形成されており、外筒94の内側に挿入されている。内筒95の後端は、外筒に設けられた座部96に当接されている。内筒95は、同図が示すように外筒94の軸方向に沿って延びており、内筒95の先端部97は、先端側に向かって漸次縮径されている。この先端部97は、フランジ状に形成されており、外筒94の大径部90と連続部92との境界部分に固定されている。内筒95の外径寸法は、外筒94の内径寸法よりも小さく設定されており、このため、内筒95の外周面99と外筒94の内周面100との間に隙間101(エア流通路)が形成されている。上記第3ポート89は、この隙間101の基端(エア流通路の上流端)に連通されている。したがって、第3ポート89に供給された圧縮エアは、この隙間101を通って主管ノズル部71の先端(エア流通路の下流端)側へ流れる。また、上記フランジ状に形成された内筒95の先端部97にエア吹出孔98が設けられている。このエア吹出孔98は、その中心軸が連続部92の先端部の中心に向かうように形成されている。したがって、上記隙間101を通過した圧縮エアは、エア吹出孔98から連続部92および小径部91の中心に向かって勢いよく吹き出すようになっている。なお、上記第3ポートには圧縮エアを導くためのホースが接続されているが、このホースの図示は省略されている。
図3が示すように、プランジャ73は、棒状に形成されており、軸部103と上記栓部93とを備えている。軸部103は、ピストン76の筒状保持部84に挿通されており、当該筒状保持部84によってピストン76のスライド方向にスライド自在に支持されている。つまり、プランジャ73は、ピストン76と共にスライドされ、且つ当該ピストン76に対してもスライドすることができる。前述のように、プランジャ73の後端部82は、ピストン76及びシリンダ75の後端壁部77を貫通して後方へ延びている。プランジャ73の長さ寸法は、シリンダ75の長さとピストン76のスライドストロークと、上記コイルバネ74の撓み量の合計に対応されている。そして、図2が示すように、軸部103の後端(すなわち、上記後端部82の後端)にエンドプレート105が設けられている。このエンドプレート105は、上記コイルバネ74の座部材として機能する。ただし、このエンドプレート105の位置は、軸部103の後端に限定されるものではなく、エンドプレート105は、軸部103の任意の位置に配置され得る。要するに、エンドプレート105がコイルバネ74の座部材として機能すればよい。上記栓部93は、プランジャ73の先端部に形成されている。栓部93の外径寸法d2は、軸部103の外径寸法よりも大きく設定されている。したがって、図4が示すように、プランジャ73がピストン76に対して相対的に右側にスライドすると、栓部93がピストン76の先端に当接するようになっている。
図2が示すように、コイルバネ74は、シリンダ75の後端外側に設けられており、シリンダ75の後端面106と上記エンドプレート105との間に介在されている。したがって、エンドプレート105は、コイルバネ74により所定の弾性力を受け、そのため、プランジャ73は、栓部93が常にピストン76の先端に当接するように弾性的に付勢されている(図4参照)。また、エンドプレート105またはプランジャ73の後端が上記弾性力に抗して図2において左方向に押圧されると、コイルバネ74が撓み、その結果、プランジャ73がピストン76に対して相対的に左側にスライドする(図3、図7および図8参照)。すなわち、栓部93がピストン76の先端から離反し、プランジャ73がピストン76から突出する。このようにプランジャ73が所定のタイミングでピストン76から突出することができるので、栓部93は、主管ノズル部71の小径部91に嵌め込まれた状態からキャビティ18内に突出することができる。これにより、後述されるように、キャビティ18内で成形された成形体は、上記プランジャ73によって中型28から押し出されるようになっている(図1及び図8参照)。
この成形装置10は、次の要領で予備発泡ビーズを材料として型内発泡成形を行う。図6は、金型ユニット13が型閉めされた状態を示す模式図である。
図1が示すように、雄型11と雌形12とが互いに離反された状態においては、プランジャ押圧部材107がプランジャ73のエンドプレート105を矢印21の方向に押圧しており、このとき、充填装置14のプランジャ73は、図8が示すように主管ノズル部71から突出し、キャビティ18内に突出している(図1参照)。
上記型締装置のアクチュエータが作動することにより雄型11が雌型12側へ移動する。これにより、図6が示すようにプランジャ押圧部材107が型閉方向20に移動される。このとき、図3が示すように、プランジャ73は、コイルバネ74の弾性力によって主管ノズル部71内に退避される。ただし、このとき、圧縮エアが第1ポート80から供給される。このため、栓部93は、図7が示すように主管ノズル部71の先端に位置する。雄型11が雌型12側へ移動すると、図6が示すように、中型19が中型28の内部に嵌め込まれる。これにより、中型19と中型28とが型閉状態となり、両者間にキャビティ18が形成される。
図7は、ピストン76が全伸長位置に変位した状態の充填装置14の内部構造を示す要部拡大断面図である。
上記予備閉め状態において充填装置14が作動されると、キャビティ18内に予備発泡ビーズが充填される。このとき、予備発泡ビーズの供給に先立って、第2ポート81から圧縮エアが供給され、ピストン76は、図3が示す位置までスライドする。その後、予備発泡ビーズは、前述の要領で圧縮エアによりキャビティ18内に供給充填される。キャビティ18が予備発泡ビーズにより充填されると、エアシリンダ部72が作動してピストンが全縮短位置(図3参照)から全伸長位置(図7参照)へスライドする。図7が示すように、ピストン76はプランジャ73を支持しており、且つ上記コイルバネ76がプランジャ73をピストン76内に退避させるように付勢しているから、このプランジャ73は、ピストン76と共に移動し、ピストン76が全伸長位置へスライドした状態で主管ノズル部71の先端を塞ぐ。これにより、キャビティ18が封止されると共にキャビティ18への予備発泡ビーズの供給が停止される。そして、主管ノズル部71の先端が封止されることにより、前述のように、圧縮エアが逆流して主管ノズル部71内の予備発泡ビーズが分岐管88側へ戻される。その後、再び上記アクチュエータが作動し、中型19と中型28とが所定の型締力で型締めされる。このとき、中型19及び中型28は、キャビティ18を維持するために位置決め状態で当接している。
加熱装置15が作動し、前述のようにキャビティ18内が加熱される。したがって、予備発泡ビーズが加熱され、型内発泡成形体が成形される。その後、冷却装置16が作動し、前述のようにキャビティ18が冷却され、型内発泡成形体が冷却される。
図8は、プランジャ73が主管ノズル部71から突出した状態の充填装置14の内部構造を示す要部拡大断面図である。
成形後、上記アクチュエータが作動することにより、雄型11が型開方向に移動する。すなわち、中型19が中型28から挿抜される。図1が示すように、中型19が中型28から完全に離反することによってキャビティ18が開放される。すなわち、中型19が中型28に対して型開きされ、型内発泡成形体が取り出される。
具体的には、図6が示すように、成形完了直後では、プランジャ押圧部材107がエンドプレート105またはプランジャ73の後端から離反しており、このため、コイルバネ74の弾性力によりプランジャ73がピストン76へ付勢されている。したがって、主管ノズル部71の先端から栓部93が突出していない。その後、雄型11が型開方向に移動するにしたがって、図8が示すように、プランジャ押圧部材107がコイルバネ76の弾性力に抗してエンドプレート105またはプランジャ73の後端を押圧する。これにより、コイルバネ76が撓み、プランジャ73は、ピストン76に対して相対的に左側へスライドする。その結果、プランジャ73の栓部93が主管ノズル部71の先端から突出してキャビティ18内へ進入し、成形体は、プランジャ73に押されて離型される。すなわち、この充填装置14が成形体を離型させるイジェクトピンの機能を兼ねている。
連続して型内発泡成形が行われる場合には、前述のように成形体が離型された後に、再び中型19及び中型28が型閉めされる。そして、これに連動してプランジャ押圧部材107がプランジャ73のエンドプレート105から離反し、プランジャ73に作用する押圧力が解除される。プランジャ73は、コイルバネ74によってピストン76の先端に当接するように、すなわち、ピストン76の内部に退避する方向に弾性的に付勢されているので、プランジャ73は、キャビティ18から退避してピストン76の先端に当接する(図6及び図7参照)。この状態で、プランジャ73の栓部93は、再び主管ノズル部71の先端を塞ぐ。その後、エアシリンダ部72が作動し、圧縮エアが第2ポート82へ供給されることにより、ピストン76が全伸長位置から全縮短位置へスライドする(図3参照)。このとき、プランジャ73は、コイルバネ74によりピストン76の先端に押し付けられているから、ピストン76のスライドに追従してプランジャも主管ノズル部71の後端側へ移動する。
このように本実施形態に係る成形装置10では、充填装置14のプランジャ73が成形体のイジェクトピンを兼ねるので、充填装置14のほかに離型装置が別途設けられる必要がなく、成形装置10がシンプルで小型化され得る。特に、プランジャ73をイジェクトピンとして機能させるためのコイルバネ74がエアシリンダ部72の外部に配置されているから、エアシリンダ部72が軽量小型化され、充填装置14の組立作業やメンテナンス作業が簡単になる。また、コイルバネ74がシリンダ75の外部に設けられるから、既存の充填装置であっても、いわゆる後付工事によりコイルバネ74が容易に取り付けられるという利点もある。
本実施形態では、充填装置14は、中型19に連動するプランジャ押圧部材107によりプランジャ73のエンドプレート105が押圧されるように雌型12側に配置されている。したがって、プランジャ73を押圧するための装置ないし部材が別途新規に設けられる必要がなく、その結果、充填装置14は、プランジャ押圧部材が既設されている従来の成形装置に対して互換性を有するという利点がある。しかも、本実施形態では、プランジャ73及びピストン76の構造がきわめて簡単であるから、充填装置14の構造も簡素化され、製造コストが大幅に上昇することはないという利点もある。
<第2の実施形態>
図9は、本発明の第2の実施形態に係る充填装置110の要部拡大断面図である。
本実施形態に係る充填装置110が上記第1の実施形態に係る充填装置14と異なるところは、主管ノズル部71の内筒95の内径寸法d1及びプランジャ73の栓部93の外径寸法d2が特に次のように設定されている点、及びピストン76が全縮短位置にあるときに、プランジャ73の栓部93が主管ノズル部71の大径部77の中間位置に配置されるようになっている点である。
本実施形態では、図9が示すように、内筒95の内径寸法d1は、プランジャ73の栓部93の外径寸法d2よりも十分に大きく設定されており、これにより、内筒95の内周面113と栓部93の外周面との間に所定の隙間111が形成されている。この隙間111は、内筒95に供給された予備発泡ビーズが円滑に流通することができる程度に設定されている。
ピストン76が全縮短位置まで移動すると、同図が示すように、プランジャ73の栓部93がピストン76の先端に当接する。この状態で、プランジャ73の栓部93は、主管ノズル部71の先端部すなわち大径部90の先端よりも後方であって、且つ分岐管88よりも前方に位置する。このように、ピストン76が全縮短位置にある場合でも、上記栓部93が上記大径部77の中間位置に配置されるから、上記第1の実施形態に係る充填装置14と比べてピストン76のストロークが小さく抑えられる。その結果、充填装置110がより小型化され、且つ軽量化される。
<第3の実施形態>
図10は、本発明の第3の実施形態に係る充填装置120の要部拡大断面図である。
本実施形態に係る充填装置120が上記第1の実施形態に係る充填装置14と異なるところは、主管ノズル部71の先端面121及びプランジャ71の先端面122が所定の形状に形成(同図では、所定の角度で傾斜)されており、これら先端面121、122がキャビティ18の内壁面(主管ノズル部が挿入された部位の面)と同一の面を構成するように形成されている点である。
充填装置120が金型ユニット13に取り付けられた状態で、上記先端面121及び先端面122がキャビティ18の内壁面と同一面を構成する。したがって、主管ノズル部71の先端がキャビティ18内に突出したり、キャビティ18から退避したりすることがない。このため、成形体の主管ノズル部71に対応する部位に凹凸が形成されることがないという利点がある。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る充填装置を搭載した成形装置の構造を模式的に示す図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る充填装置の正面図である。 図3は、本発明の第1の実施形態に係る充填装置の内部構造を示す要部拡大断面図である。 図4は、本発明の第1の実施形態に係る充填装置のエアシリンダ部の要部拡大断面図である。 図5は、本発明の第1の実施形態に係る充填装置のエアシリンダ部の要部拡大断面図である。 図6は、本発明の第1の実施形態に係る充填装置の金型ユニットが型閉めされた状態を示す模式図である。 図7は、本発明の第1の実施形態に係る充填装置の内部構造を示す要部拡大断面図である。 図8は、本発明の第1の実施形態に係る充填装置の内部構造を示す要部拡大断面図である。 図9は、本発明の第2の実施形態に係る充填装置の要部拡大断面図である。 図10は、本発明の第3の実施形態に係る充填装置の要部拡大断面図である。 図11は、従来の成形装置の要部拡大図である。
符号の説明
10・・・成形装置
14・・・充填装置
18・・・キャビティ
19・・・中型
20・・・型閉方向
21・・・型開方向
28・・・中型
71・・・主管ノズル部
72・・・エアシリンダ部
73・・・プランジャ
74・・・コイルバネ
75・・・シリンダ
76・・・ピストン
80・・・第1ポート
81・・・第2ポート
82・・・プランジャの後端部
83・・・円盤部
84・・・筒状保持部
85・・・筒状保持部の先端部
87・・・筒状保持部の後端部
88・・・分岐管
89・・・第3ポート
90・・・大径部
91・・・小径部
92・・・連続部
93・・・栓部
94・・・外筒
95・・・内筒
97・・・内筒の先端部
98・・・エア吹出孔
99・・・外周面
100・・・内周面
101・・・隙間
105・・・エンドプレート
106・・・シリンダの考案面
107・・・プランジャ押圧部材
110・・・充填装置
111・・・隙間
120・・・充填装置
121・・・主管ノズル部の先端面
122・・・プランジャの先端面

Claims (6)

  1. キャビティが区画される型内発泡成形用金型に装着され、キャビティに予備発泡ビーズを充填するための充填装置であって、
    予備発泡ビーズをキャビティに供給すべく先端がキャビティに挿入される主管ノズル部と、
    主管ノズル部の後端に設けられ、一対のエアポートが設けられたシリンダ及び先端が主管ノズル部内に配置され、シリンダにエアが供給されることによって当該先端が主管ノズル部の先端側へ移動した全伸長位置と当該先端が主管ノズル部の後端側へ移動した全縮短位置との間でスライドされるピストンを有するエアシリンダ部と、
    先端部及びシリンダを貫通する後端部を有し、ピストンのスライド方向にスライド自在な状態で当該ピストンに支持され、当該ピストンが全伸長位置にスライドすることによって上記先端部が主管ノズル部の先端を塞ぐと共に、上記後端部が押圧されることによってピストンに対して相対的にスライドされて上記先端部が主管ノズル部の先端からキャビティの内部に突出するプランジャと、
    シリンダの後端外側に設けられ、プランジャをピストンの先端に当接させるようにプランジャに弾性力を付与する弾性部材とを備えた充填装置。
  2. 上記型内発泡成形用金型は、一方の中型及び当該一方の中型に対して所定の型閉方向にスライドされることにより型閉めされると共に反型閉方向にスライドされることにより型開きされる他方の中型を有し、当該他方の中型の反型閉方向へのスライドに連動するプランジャ押圧部材によって上記プランジャの後端部が押圧されるように配置されている請求項1に記載の充填装置。
  3. 上記プランジャは、
    後端部が上記シリンダの後端壁部を貫通する軸部と、
    軸部の先端に設けられた栓部とを有し、
    上記ピストンは、
    上記シリンダの内周面と気密的に摺動する円盤部と、
    円盤部の中央に設けられ、上記軸部を嵌合保持する筒状保持部とを有する請求項1または2に記載の充填装置。
  4. 上記主管ノズル部は、外筒及び当該外筒の内部に配置された内筒とを有し、
    外筒の内周面と内筒の外周面とによって予備発泡ビーズを搬送するための圧縮エアが流通されるエア流通路が形成されており、当該エア流通路の下流端に圧縮エアを外筒の先端に吹き出させるエア吹出孔が設けられ、当該エア流通路の上流端に圧縮エアが供給される第3のエアポートが設けられている請求項1から3のいずれかに記載の充填装置。
  5. 上記主管ノズル部の後端部に予備発泡ビーズが導入される分岐管が接続され、当該主管ノズル部の先端部より後方部分の内径寸法は、上記プランジャが当該主管ノズル部の先端部より後方部分の内部に位置する場合に上記プランジャと当該主管ノズルとの間を予備発泡ビーズが円滑に通過することができるように設定されており、
    上記ピストンの全縮短位置は、上記プランジャが上記ピストンの先端に当接した状態で上記主管ノズル部の先端部よりも後方であって且つ上記分岐管よりも前方に位置するように設定されている請求項1から4のいずれかに記載の充填装置。
  6. 上記主管ノズル部の先端面及び上記プランジャの先端面は、上記キャビティの上記主管ノズル部が挿入された部位の面と同一面を構成するように形成されている請求項1から5のいずれかに記載の充填装置。
JP2006124767A 2006-04-28 2006-04-28 充填装置 Pending JP2007296676A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006124767A JP2007296676A (ja) 2006-04-28 2006-04-28 充填装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006124767A JP2007296676A (ja) 2006-04-28 2006-04-28 充填装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007296676A true JP2007296676A (ja) 2007-11-15

Family

ID=38766586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006124767A Pending JP2007296676A (ja) 2006-04-28 2006-04-28 充填装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007296676A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040877A (ja) * 2010-08-12 2012-03-01 Dongshin Industry Inc キャビティとコア交換式の発泡フォーム成形金型

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS567458Y2 (ja) * 1974-01-10 1981-02-18
JPS56117630A (en) * 1980-02-21 1981-09-16 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd Filling machine for foaming resin
JPS58147721A (ja) * 1982-02-26 1983-09-02 Canon Inc スチルビデオカメラ
JPH06246842A (ja) * 1993-02-25 1994-09-06 Toyo Mach & Metal Co Ltd 発泡成形における原料充填装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS567458Y2 (ja) * 1974-01-10 1981-02-18
JPS56117630A (en) * 1980-02-21 1981-09-16 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd Filling machine for foaming resin
JPS58147721A (ja) * 1982-02-26 1983-09-02 Canon Inc スチルビデオカメラ
JPH06246842A (ja) * 1993-02-25 1994-09-06 Toyo Mach & Metal Co Ltd 発泡成形における原料充填装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040877A (ja) * 2010-08-12 2012-03-01 Dongshin Industry Inc キャビティとコア交換式の発泡フォーム成形金型

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108834407B (zh) 模具装置、注射成型系统、成型制品的制造方法
US9346204B2 (en) Injection molding machine and injection molding method
JP2716557B2 (ja) 弁ゲート式高温湯道射出成形装置
CN107073783B (zh) 模具装置、注射成型系统、成型制品的制造方法
JP4146026B2 (ja) 成形装置及び成形方法
JP2007090221A (ja) スプレーノズル及びスプレーシステム
JP2012091488A (ja) 金型エジェクタ装置及びそれを用いる射出成形装置
US20060251757A1 (en) Needle shut-off nozzle for an injection molding machine
JP2009515731A (ja) 射出成型用ノズルおよび装置
CN202683721U (zh) 一种内高压成型装置
CN102764809B (zh) 一种内高压成型装置
JP2007296676A (ja) 充填装置
JP2006263753A (ja) 液圧成形方法と装置
JP2014140878A (ja) 鋳造用金型
JP4792492B2 (ja) 金型装置
JP5150605B2 (ja) 射出成型用金型
JPH0490315A (ja) 射出成形ノズル装置
EP3666418B1 (en) Casting device, method for manufacturing casting, and seal structure
KR101669496B1 (ko) 스티로폼 성형장치
JP2007283579A (ja) 型内発泡成形用金型
JP2005534501A (ja) 押し出し機のプレスシリンダー
KR20180047957A (ko) 작동 로드의 밀림 방지가 가능한 박형 실린더
US20080011154A1 (en) Pneumatic pump
KR101623931B1 (ko) 푸시 기능을 갖는 발포 성형 원료 공급장치
JP3249658B2 (ja) 発泡成形機用フィラー装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110531

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111004