JP2007296568A - 摩擦接合方法 - Google Patents

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俊行 玄道
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Abstract

【課題】複数の鋼製部材を摩擦接合により接合する際に、接合部の延性を高め接合強度を向上させることができる摩擦接合方法を提供する。
【解決手段】第1の鋼製部材W1と第2の鋼製部材W2とを重ね合わせ、回転工具10を回転させながら押し込むことによって発生した摩擦熱で第1及び第2の鋼製部材を軟化せしめて塑性流動させ、第1の鋼製部材と第2の鋼製部材とを接合する摩擦接合方法は、第1の鋼製部材と第2の鋼製部材とが接合された接合部Mを形成する接合ステップと、接合ステップによって形成され回転工具の押し込みによって発生した摩擦熱で加熱された接合部を冷却する冷却ステップとを備え、冷却ステップでは、接合部におけるマルテンサイト組織の生成を回避するように高周波加熱手段22によって接合部を加熱し接合部が徐冷されることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数の鋼製部材の接合に適用し得る摩擦接合方法に関する。
周知のように、例えば自動車等の車体は多くの車体構成部材が接合されて組み立てられている。鋼製の車体構成部材をスポット接合する場合には、複数の鋼製部材を重ね合わせ、該鋼製部材の重ね合わせ部を銅電極で上下から挟み込んで通電し、抵抗発熱により接合する抵抗スポット接合が一般に用いられている。
また、近年では抵抗スポット接合に比して低い温度で接合できる摩擦接合が知られている。かかる摩擦接合では、複数の鋼製部材を重ね合わせ、該鋼製部材の重ね合わせ部に回転工具を回転させながら押し込み、この回転工具の押し込みにより発生した摩擦熱で鋼製部材を軟化せしめて塑性流動させることにより複数の鋼製部材が接合される。
このような摩擦接合により鋼製部材を接合するものとして、例えば特許文献1には、接合ツールの摩耗を低減することを企図して、被接合部分に接合ツールが没入される前にレーザ光を照射して被接合部分を軟化させるスポット接合用摩擦撹拌接合装置が開示されている。
特開2006ー21217号公報
ところで、例えば自動車等の車体構成部材に関しては、車体の軽量化の要請に応える一環として、従来の軟鋼板に換えて高張力鋼板を鋼製部材として使用する割合が高まっている。高張力鋼板を使用する場合には、軟鋼板を使用する場合に比して、鋼板どうしを接合する際に接合部においてマルテンサイト組織が生成されやすくなる。
図10は、軟鋼板及び高張力鋼板の連続冷却変態(CCT)曲線を示す説明図である。図10では、冷却時間(対数目盛)を横軸にとり、温度を縦軸にとって表示し、軟鋼板及び高張力鋼板について温度と冷却時間の関係を図示したCCT曲線L1及びL2がそれぞれ示されている。また、図10では抵抗スポット接合により接合した接合部の冷却曲線S1が示されている。
図10に示すように、高張力鋼板のCCT曲線L2に基づくマルテンサイト変態開始温度T2は、軟鋼板のCCT曲線L1に基づく軟鋼板のマルテンサイト変態開始温度T1に比して温度が低く、また、高張力鋼板のCCT曲線L2に基づくマルテンサイト組織を生成する冷却時間tは、軟鋼板のCCT曲線L1に基づくマルテンサイト組織を生成する冷却時間tに比して冷却時間が長くなっている。
抵抗スポット接合により軟鋼板どうしを接合する際には、冷却水が内部に存在する銅電極への伝熱が大きいため接合部における冷却速度が大きく、冷却曲線S1に示すように、接合部においてマルテンサイト組織が生成されることになる。また、抵抗スポット接合により高張力鋼板どうしを接合する際においても、冷却曲線S1に示すように、接合部においてマルテンサイト組織が生成されることになる。なお、上記冷却曲線S1は一例として示したものであり、接合部の板厚や形状等に応じて冷却速度は変更される。
これに対し、摩擦接合により鋼板どうしを接合する場合には、抵抗スポット接合に比して低い温度で接合でき、回転工具への伝熱も大きくないため接合部における冷却速度が緩やかとなり、マルテンサイ組織の生成が生じにくくなるが、かかる場合においても、接合される板厚や形状等によってはマルテンサイト組織が生成される畏れがある。特に、焼入れ元素を含有する高張力鋼板を摩擦接合により接合する場合には、マルテンサイト組織を生成する冷却時間が長くなるので、接合部においてはマルテンサイト組織が生成され得る。
このように摩擦接合により鋼板どうしを接合する際に、接合部においてマルテンサイト組織が生成されると、接合部では硬さが上昇し延性が低下することになるので、接合部に応力が付与されると比較的低い応力で破壊される畏れがある。従って、摩擦接合により接合する際に、接合部においてはマルテンサイト組織が生成されることを抑制することが望まれる。
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたものであり、複数の鋼製部材を摩擦接合により接合する際に、接合部においてマルテンサイト組織が生成されることを抑制することができ、接合部の延性を高め接合強度を向上させることができるようにすることを目的とする。
このため、本願の請求項1に係る摩擦接合方法は、複数の鋼製部材の被接合部に回転工具を回転させながら押し込むことによって発生した摩擦熱で前記鋼製部材を軟化せしめて塑性流動させることにより、複数の前記鋼製部材を接合する摩擦接合方法であって、複数の鋼製部材の被接合部に回転工具を回転させながら押し込み、この前記回転工具の押し込みによって発生した摩擦熱で前記鋼製部材を軟化せしめて塑性流動させ、複数の前記鋼製部材が接合された接合部を形成する接合ステップと、前記接合ステップによって形成され、前記回転工具の押し込みによって発生した摩擦熱で加熱された前記接合部を冷却する冷却ステップとを備え、前記冷却ステップでは、前記接合部におけるマルテンサイト組織の生成を回避するように加熱手段によって前記接合部を加熱し前記接合部を徐冷することを特徴としたものである。
また、本願の請求項2に係る発明方法は、請求項1に係る発明方法において、前記冷却ステップでは、前記接合部の温度を測定し、この測定された前記接合部の温度に基づいて前記加熱手段の作動を制御し、前記接合部におけるマルテンサイト組織の生成を回避するように前記接合部を徐冷することを特徴としたものである。
更に、本願の請求項3に係る発明方法は、請求項1又は2に係る発明方法において、前記接合部は、複数の前記鋼製部材の重ね合わせ部をスポット状に接合したスポット接合部であることを特徴としたものである。
また更に、本願の請求項4に係る発明方法は、請求項1〜3の何れか一に係る発明方法において、前記鋼製部材が、焼入性を向上させる焼入れ元素を含有する高張力鋼板であることを特徴としたものである。
また更に、本願の請求項5に係る発明方法は、請求項1〜4の何れか一に係る発明方法において、前記加熱手段が、高周波加熱手段であることを特徴としたものである。
また更に、本願の請求項6に係る発明方法は、請求項1〜4の何れか一に係る発明方法において、前記加熱手段が、高密度エネルギを付与する高密度エネルギ熱源手段であることを特徴としたものである。
本願の請求項1に係る摩擦接合方法によれば、回転工具の押し込みによって発生した摩擦熱で加熱された接合部を冷却する冷却ステップでは、加熱手段によって接合部を加熱し接合部を徐冷することにより、接合部においてマルテンサイト組織が生成されることを抑制することができ、接合部の延性を高め接合強度を向上させることができる。
また、本願の請求項2の発明方法によれば、冷却ステップでは、接合部の温度を測定し、この測定された温度に基づいて加熱手段の作動を制御し接合部を徐冷することにより、接合部においてマルテンサイト組織が生成されることをより確実に抑制することができ、上記効果をより確実に奏することができる。
更に、本願の請求項3の発明方法によれば、接合部が複数の鋼製部材の重ね合わせ部をスポット状に接合したスポット接合部である場合においても、接合部の冷却を調整することができ、マルテンサイト組織が生成されることを抑制し、接合部の延性を高め接合強度を向上させることができる。
また更に、本願の請求項4の発明方法によれば、焼入性を向上させる焼入れ元素を含有する高張力鋼板を接合する場合においても、接合部の冷却を調整することができ、マルテンサイト組織が生成されることを抑制し、接合部の延性を高め接合強度を向上させることができる。
また更に、本願の請求項5の発明方法によれば、上記加熱手段として高周波加熱手段を用いることにより、上記効果を有効に実現し得る加熱手段を提供することができる。
また更に、本願の請求項6の発明方法によれば、上記加熱手段として高密度エネルギ熱源手段を用いることにより、上記効果を有効に実現し得る加熱手段を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る摩擦接合に用いられる接合ガンの構成を概略的に示す説明図である。この図に示すように、上記接合ガン1は、接合用の工具として回転工具10と受け具20とを備えている。
回転工具10は、その回転中心軸が接合ガン1の接合軸Xと一致するように配設されており、ガン本体2に固定された加圧軸モータ4により接合軸Xに沿って昇降させられ、且つ、回転軸モータ5により接合軸Xと一致した中心軸回りに回転させられるようになっている。回転軸モータ5としては、例えばインダクションモータやサーボモータを好適に用いることができ、また、加圧軸モータ4としては、例えばサーボモータを好適に用いることができる。
受け具20は、回転工具10に対向して配置されるもので、この配置状態は、ガン本体2の下部に位置する略L字状のアーム3の先端に受け具20を取り付けることにより保持されている。この受け具20及び回転工具10は共に、接合ガン1に対して着脱可能に取り付けられている。
なお、以上のような接合ガン1は、例えばロボット装置のアーム若しくは手首などに取り付けて、例えば自動車の車体等に用いられる鋼製部材を重ね合わせた状態で接合する接合工程などで用いることができる。
図2は、上記接合ガン1に取り付けられた回転工具10及び受け具20の要部を拡大して、接合される鋼製部材W1、W2と共に示した部分断面説明図である。本実施形態では、2枚の板状の鋼製部材W1、W2が重ね合わせられ、該鋼製部材W1、W2の被接合部である重ね合わせ部がスポット状に接合される。なお、回転工具10に対向して配置される鋼製部材を第1の鋼製部材(以下、第1の鋼板という)W1、受け具20に対向して配置される鋼製部材を第2の鋼製部材(以下、第2の鋼板という)W2とする。
回転工具10は、略円柱状の本体部11と、該本体部11の先端部12における中心から突出する円柱状のピン部13とを備えている。このピン部13の回転中心軸は本体部11の回転中心軸と一致しており、両中心軸は接合ガン1の接合軸Xと一致するものである。つまり、ピン部13は、回転工具10のセンタリング機能を有しているといえる。
一方、受け具20は、第2の鋼板W2を受承する受承面21を備えており、この受承面21は、好ましくは回転工具10の先端部12の外形寸法と略同一若しくはそれ以上の大きさで形成される。また、受け具20は、高周波加熱熱源22を備えており、この高周波加熱熱源22は、受け具20が第2の鋼板W2と当接した状態で第1の鋼板W1及び/又は第2の鋼板W2の所定位置を加熱できるように構成されている。すなわち、高周波加熱熱源22は、第1の鋼板W1と第2の鋼板W2とが接合される際にその接合部を加熱することができるように構成されている。
また、上記接合ガン1は、第1の鋼板W1と第2の鋼板W2とが接合される際にその接合部の温度を測定する、例えば温度センサ等の温度測定手段(不図示)を備えている。この温度測定手段は、好ましくは第1の鋼板W1と第2の鋼板W2との接合部近傍に位置する回転工具10又は受け具20に配設されるが、その他の位置に設けるようにしてもよい。
上記接合ガン1には、加圧軸モータ4及び回転軸モータ5の作動を制御する制御ユニット(不図示)が備えられ、該制御ユニットは、接合される第1及び第2の鋼板W1、W2の材質及び板厚等に応じて設定された接合条件に基づいて加圧軸モータ4及び回転軸モータ5の作動を制御するとともに、上記温度測定手段によって測定された温度データ等の制御情報に基づいて高周波加熱手段22の作動を制御する。なお、上記制御ユニットは、マイクロコンピュータを主要部として構成されている。
本実施形態では、摩擦接合により接合される第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2として、例えばSi、Mn、Cr等の焼入性を向上させる焼入れ元素を含有してなる高張力鋼板を使用し、第1の鋼板W1と第2の鋼板W2とは同一の鋼板を使用した。この高張力鋼板として、例えばDP980鋼板及びTRIP鋼板を使用し、第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2の板厚はそれぞれ1mmのものを使用した。
以下、本実施形態における摩擦接合について説明する。
図3〜図6は、図2の状態から引き続いて行われる一連の接合工程を示す部分断面説明図である。
まず、図2に示された状態から、図3に示すように、受け具20の受承面21で第2の鋼板W2及び第1の鋼板W1を順に受承させるとともに、回転工具10を回転させながら第1の鋼板W1側に(つまり、加圧方向に)前進させる。図3に示すように、回転工具10のピン部13が第1の鋼板W1の表面に当接し、その押し込みが開始されることにより、ピン部13の先端を中心にした一定範囲の領域Nが、ピン部13の回転による摩擦熱の作用で軟化し始める。
図3の状態から回転工具10の第1の鋼板W1内への押し込みが始まると、摩擦熱の作用による軟化の領域Nが更に広がるとともに温度も上昇し、摩擦熱で軟化した第1の鋼板W1の材料が塑性流動し始める。回転工具10が更に押し込まれると、図4に示すように、本体部11の先端部12で第1の鋼板W1に表面側から剪断応力が作用し、また、回転工具10の押し込みによる加圧力と摩擦熱及び塑性流動により、第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2が固相接合された接合部Mが形成される。
本実施形態では、第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2が固相接合された接合部Mが形成される際に、高周波加熱手段22を作動させ上記接合部Mを高周波加熱により加熱する。この後、設定された接合時間が経過すると、図5に示すように、回転工具10が、回転しながら第1の鋼板W1から離間させられるが、受け具20は第2の鋼板W2に当接した状態で保持される。
回転工具10が第1の鋼板W1から離間させられると、第1の鋼板W1と第2の鋼板W2とが接合された接合部Mの冷却が開始され、周囲温度に応じて接合部Mは冷却されるが、本実施形態では、受け具20を第2の鋼板W2に当接させた状態で高周波加熱手段22によって接合部Mを加熱することにより接合部Mの冷却速度が調整される。
第1の鋼板W1と第2の鋼板W2との接合部Mにおいては、高周波加熱手段22による加熱によってマルテンサイト組織が生成されることを回避するように徐冷される。上記温度測定手段によって測定される接合部Mの温度に基づいて、回転工具10が第1の鋼板W1から離間してからマルテンサイト変態開始温度までの冷却時間が算出され、この冷却時間が、CCT曲線データに基づくマルテンサイト組織を生成する冷却時間より長くなるまで高周波加熱手段22により加熱される。つまり、接合部Mにおいては、マルテンサイト組織が生成されることを回避するように高周波加熱手段22により加熱される。
上記接合部Mにおいて回転工具10が第1の鋼板W1から離間してからマルテンサイト変態開始温度までの冷却時間が、マルテンサイト組織を生成する冷却時間より長くなると、図6に示すように、受け具20が第2の鋼板W2から離間させられ、第1の鋼板W1と第2の鋼板W2との摩擦接合が完了される。
以上、説明したように、本実施形態に係る摩擦接合方法では、回転工具10の押し込みによって発生した摩擦熱で第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2を軟化せしめて塑性流動させ、第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2が接合された接合部Mを形成する接合ステップと、接合ステップによって形成され回転工具10の押し込みによって発生した摩擦熱で加熱された接合部Mを冷却する冷却ステップとを備え、冷却ステップでは、接合部Mにおけるマルテンサイト組織の生成を回避するように加熱手段22によって接合部Mを加熱し接合部Mを徐冷する。上記制御ユニットは、上記温度測定手段によって測定された接合部Mの温度に基づいて、マルテンサイト変態開始温度までの冷却時間を算出し、接合部Mにおけるマルテンサイト組織の生成を回避するように加熱手段22の作動を制御する。
図7は、上記摩擦接合の制御を示すフローチャートである。
本実施形態に係る摩擦接合では、先ず、接合される第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2に応じて接合条件が設定される(#1)。この接合条件は、第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2の材質に応じてCCT曲線データに基づいて設定されるとともに、接合される板厚等に応じて設定される。接合条件としては、例えば回転数、押し込み量及び接合時間等が設定され、例えば回転数2000rpm、押し込み量1.8mm、接合時間5秒等が設定される。
#1において接合条件が設定されると、回転工具10の回転が開始される(#2)。そして、受け具20で第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2が保持され、回転工具10により第1の鋼板W1側から第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2が加圧され、回転工具10の加圧が開始される(#3)。
#3において回転工具10の加圧が開始されると、第1の鋼板W1に回転工具10を回転させながら回転工具10を押し込むことによって発生した摩擦熱で第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2を軟化せしめて塑性流動させ、第1の鋼板W1と第2の鋼板W2とが摩擦接合される(#4)。次に、#4において第1の鋼板W1と第2の鋼板W2とが摩擦接合される際に、高周波加熱手段22を作動させ、第1の鋼板W1と第2の鋼板W2の接合部Mを加熱させる(#5)。
#1において設定された接合時間が経過すると、回転工具10が回転しながら第1の鋼板W1から離間させられ開放される(#6)。そして、この回転工具10の第1の鋼板W1からの離間に伴って接合部Mの冷却が開始される。なお、受け具20は、第2の鋼板W2に当接した状態で接合部Mを加熱している。
#6において回転工具10が第1の鋼板W1から離間し接合部Mの冷却が開始されると、上記温度測定手段によって接合部Mの温度が測定される(#7)。上記温度測定手段によって測定された接合部の温度に基づいて、上記制御ユニットでは、接合部Mにおいてマルテンサイト変態開始温度までの冷却時間が算出される(#8)。
そして、#8において算出された冷却時間が、CCT曲線データに基づくマルテンサイト組織を生成する冷却時間より長いか否かが判定される(#9)。#9での判定結果がNOの場合には、#7〜#9が繰り返される。一方、#9での判定結果がYESになると、受け具20が第2の鋼板W2から離間させられ開放され(#10)、高周波加熱手段22が停止されて第1の鋼板W1と第2の鋼板W2との摩擦接合が完了される(#11)。
図8は、上記摩擦接合により接合した接合部Mの冷却曲線を示す説明図である。図8では、冷却時間(対数目盛)を横軸にとり、温度を縦軸にとって表示し、本実施形態に係る摩擦接合により接合した接合部Mの冷却曲線を実施例として実線で示している。また、図8では、軟鋼板、DP980鋼板及びTRIP鋼板について温度と冷却時間の関係を図示したCCT曲線L1、L2及びL3がそれぞれ示されている。
なお、DP980鋼板及びTRIP鋼板のマルテンサイト変態開始温度については、DP980鋼板のマルテンサイト変態開始温度T2が約420℃(約693K)であり、TRIP鋼板のマルテンサイト変態開始温度T3が約450℃(約723K)である。また、DP980鋼板についてCCT曲線L2に基づくマルテンサイト組織を生成する冷却時間tが約9秒であり、TRIP鋼板についてCCT曲線L3に基づくマルテンサイト組織を生成する冷却時間tが約5秒である。
また、図8では、従来の摩擦接合により接合した接合部の冷却曲線を比較例として一点鎖線で示している。従来の摩擦接合は、上記実施形態と略同様に第1の鋼板と第2の鋼板とが接合されるが、高周波加熱手段による接合部の加熱を行わないものである。すなわち、回転工具が第1の鋼板から離間させられるとともに受け具が第2の鋼板から離間させられ、第1の鋼板と第2の鋼板との接合部が冷却されたものである。
図11は、従来の摩擦接合により接合された軟鋼板の接合部の硬さを示すグラフであり、図12は、従来の摩擦接合により接合された高張力鋼板の接合部の硬さを示すグラフである。図11及び図12では、硬さ測定位置を横軸にとり、0.3Kgの押付け荷重によるビッカース硬さを縦軸にとって表示し、回転工具が押し込まれる第1の鋼板の硬さを◆印で表示し、受け具で受承される第2の鋼板の硬さを■印で表示している。
図11に示すように、軟鋼板を摩擦接合により接合した場合には、第1の鋼板及び第2の鋼板ともに、軟鋼板の母材の硬さが約100Hvであるのに対し接合部の硬さが約2000Hvと比較的硬さの上昇が少ないが、図12に示すように、高張力鋼板を摩擦接合により接合した場合には、第1の鋼板及び第2の鋼板ともに、高張力鋼板の母材の硬さが約260Hvであるのに対し接合部の硬さが約450Hvと硬さが大きく上昇している。
図8における比較例の冷却曲線に示すように、従来の摩擦接合により軟鋼板どうしを接合する際には、接合部においてマルテンサイト組織が生成されないが、従来の摩擦接合により高張力鋼板どうしを接合する際には、接合部においてマルテンサイト組織が生成され、接合部の硬さが上昇している。
これに対し、本実施形態では、摩擦接合により接合された接合部Mを冷却する際に高周波加熱手段22により接合部Mを加熱し、図8における実施例の冷却曲線に示すように、比較例の冷却曲線に比して接合部Mの冷却曲線を矢印Aに示すように右側に移動させる、すなわち冷却速度を小さくし、マルテンサイト変態開始温度までの冷却時間を長くする。
第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2としてDP980鋼板を使用して第1の鋼板W1と第2の鋼板W2とを接合する場合には、マルテンサイト変態開始温度T2までの冷却時間を、DP980鋼板のCCT曲線L2に基づくマルテンサイト組織を生成する冷却時間tより長くし、接合部Mにおいてマルテンサイト組織が生成されることを回避している。
また、第1の鋼板W1及び第2の鋼板W2としてTRIP鋼板を使用して第1の鋼板W1と第2の鋼板W2とを接合する場合においても、マルテンサイト変態開始温度T3までの冷却時間を、TRIP鋼板のCCT曲線L3に基づくマルテンサイト組織を生成する冷却時間tより長くし、接合部Mにおいてマルテンサイト組織が生成されることを回避している。
このように、本実施形態に係る摩擦接合方法では、例えばDP980鋼板及びTRIP鋼板など、Si、Mn、Cr等の焼入れ元素を含有してなる高張力鋼板どうしを摩擦接合する際に、該高張力鋼板の接合部を高周波加熱手段22により加熱し接合部Mを徐冷することで、接合部においてマルテンサイト組織が生成されることを回避し、高周波加熱手段22の作動は、接合部Mにおいてマルテンサイト組織が生成されることを回避するように制御される。
上記第1の実施形態では、第1の鋼板W1と第2の鋼板W2との接合部Mを高周波加熱手段22により加熱しているが、その他の加熱手段を用いて接合部Mを加熱するようにしてもよい。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る摩擦接合に用いられる接合ガンの構成を概略的に示す説明図である。この図に示すように、上記接合ガン30は、図1に示した接合ガン1と略同様の構成を備えているが、受け具40は高周波加熱手段を備えていない。なお、図9では、上記接合ガン1と同様の構成については同一符号を付している。
上記接合ガン30は、高周波加熱手段に換えて、例えば電子ビームやレーザビーム等の高密度エネルギを付与する高密度エネルギ熱源50を備えている。この高密度エネルギ熱源50は、上記高周波加熱手段と同様に、鋼製部材を摩擦接合により接合する際に接合部を加熱するように構成され、接合部におけるマルテンサイト組織の生成を回避するように上記接合部を加熱する。この高密度エネルギ熱源50の作動は、第1の実施形態と同様に、制御ユニットによって、接合部の温度に基づいて制御される。
なお、本実施形態では2枚の鋼板を接合しているが、上記摩擦接合方法を3枚以上の鋼板を接合する際に適用することも可能である。また、本実施形態では、鋼板の重ね合わせ部がスポット状に接合されスポット接合部が形成されているが、連続的に接合する連続接合や、鋼板を突き合わせた突き合わせ部を接合する突き合わせ接合に適用することも可能である。
このように、本実施形態に係る摩擦接合方法によれば、回転工具10の押し込みによって発生した摩擦熱で加熱された接合部Mを冷却する冷却ステップでは、加熱手段22によって接合部Mを加熱し接合部Mを徐冷することにより、接合部においてマルテンサイト組織が生成されることを抑制することができ、接合部の延性を高め接合強度を向上させることができる。鋼製部材の板厚や材質等が異なる場合においても、上記鋼製部材に応じて接合部の冷却を調整することができ、上記効果を確実に奏することができる。
また、冷却ステップでは、接合部Mの温度を測定し、この測定された接合部Mの温度に基づいて加熱手段22の作動を制御し接合部Mを徐冷することにより、接合部においてマルテンサイト組織が生成されることをより確実に抑制することができ、上記効果をより確実に奏することができる。
更に、接合部Mが複数の鋼製部材W1、W2の重ね合わせ部をスポット状に接合したスポット接合部である場合においても、接合部の冷却を調整することができ、マルテンサイト組織が生成されることを抑制し、接合部の延性を高め接合強度を向上させることができる。
また更に、焼入性を向上させる焼入れ元素を含有する高張力鋼板を接合する場合においても、接合部の冷却を調整することができ、マルテンサイト組織が生成されることを抑制し、接合部の延性を高め接合強度を向上させることができる。
また更に、上記加熱手段として高周波加熱手段を用いることにより、上記効果を有効に実現し得る加熱手段を提供することができる。
また更に、上記加熱手段として高密度エネルギ熱源手段を用いることにより、上記効果を有効に実現し得る加熱手段を提供することができる。
なお、本実施形態では、高張力鋼板を摩擦接合により接合する際に、加熱手段により接合部を加熱し接合部を徐冷しているが、例えば軟鋼板などその他の鋼板を摩擦接合により接合する際に、加熱手段により接合部を加熱し、該接合部においてマルテンサイト組織が生成されることを回避するように接合部を徐冷することも可能である。
以上のように、本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
本発明は、複数の鋼製部材を摩擦接合により接合する際に、接合部の延性を高め接合強度を向上させることができる摩擦接合方法であり、特に、高張力鋼板を摩擦接合により接合する際に有効に利用することができる。
本発明の第1の実施形態に係る摩擦接合に用いられる接合ガンの構成を概略的に示す説明図である。 上記接合ガンに取り付けられた回転工具及び受け具の要部を拡大して、接合される鋼製部材と共に示した部分断面説明図である。 上記第1の実施形態に係る摩擦接合の接合工程の一部を示す部分断面説明図である。 上記摩擦接合の接合工程の一部を示す部分断面説明図である。 上記摩擦接合の接合工程の一部を示す部分断面説明図である。 上記摩擦接合の接合工程の一部を示す部分断面説明図である。 上記摩擦接合の制御を示すフローチャートである。 上記摩擦接合により接合された接合部Mの冷却曲線を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る摩擦接合に用いられる接合ガンの構成を概略的に示す説明図である。 軟鋼板及び高張力鋼板の連続冷却変態(CCT)曲線を示す説明図である。 従来の摩擦接合により接合された軟鋼板の接合部の硬さを示すグラフである。 従来の摩擦接合により接合された高張力鋼板の接合部の硬さを示すグラフである。
符号の説明
1 接合ガン
10 回転工具
20 受け具
22 高周波加熱手段
50 高密度エネルギ熱源手段
M 接合部
W1、W2 鋼製部材

Claims (6)

  1. 複数の鋼製部材の被接合部に回転工具を回転させながら押し込むことによって発生した摩擦熱で前記鋼製部材を軟化せしめて塑性流動させることにより、複数の前記鋼製部材を接合する摩擦接合方法であって、
    複数の鋼製部材の被接合部に回転工具を回転させながら押し込み、この前記回転工具の押し込みによって発生した摩擦熱で前記鋼製部材を軟化せしめて塑性流動させ、複数の前記鋼製部材が接合された接合部を形成する接合ステップと、
    前記接合ステップによって形成され、前記回転工具の押し込みによって発生した摩擦熱で加熱された前記接合部を冷却する冷却ステップと、
    を備え、
    前記冷却ステップでは、前記接合部におけるマルテンサイト組織の生成を回避するように加熱手段によって前記接合部を加熱し前記接合部を徐冷する、
    ことを特徴とする摩擦接合方法。
  2. 前記冷却ステップでは、前記接合部の温度を測定し、この測定された前記接合部の温度に基づいて前記加熱手段の作動を制御し、前記接合部におけるマルテンサイト組織の生成を回避するように前記接合部を徐冷することを特徴とする請求項1に記載の摩擦接合方法。
  3. 前記接合部は、複数の前記鋼製部材の重ね合わせ部をスポット状に接合したスポット接合部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の摩擦接合方法。
  4. 前記鋼製部材が、焼入性を向上させる焼入れ元素を含有する高張力鋼板であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一に記載の摩擦接合方法。
  5. 前記加熱手段が、高周波加熱手段であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一に記載の摩擦接合方法。
  6. 前記加熱手段が、高密度エネルギを付与する高密度エネルギ熱源手段であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一に記載の摩擦接合方法。
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