JP4868226B2 - 異種金属の接合方法 - Google Patents
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「溶接学会全国大会講演概要」、社団法人日本溶接学会、2003年4月、第72集、p.152 三菱自動車 テクニカルレビュー 2004、No.16、p.82
すなわち、車両の軽量化による燃費向上や運動性能向上を目的として、車体パネルにアルミニウム合金などの軽合金を用いた車体構造が求められているが、例えば低重心化による性能向上効果を高めるために、ルーフパネルにアルミニウム合金を用いた場合、車体骨格構造である鋼部材とアルミニウム合金部材との接合構造は、鋼部材の上から、アルミニウム合金から成るルーフパネルが重ねられ、レーザヘッドの近接性から、車体骨格構造の外側、つまりアルミニウム合金製ルーフパネルの側からレーザビームを照射しなければならない接合構造となる。また、ルーフパネルに限らず、他の車体外板パネルにアルミニウム合金を用いた場合も、鋼製の車体骨格構造の上にアルミニウム合金製の車体パネルを重ねる構造となるため、上記のように、鋼板側からレーザビームを照射するような方法は適用できないことになる。
また一方、上記のような異種材料継手においては、異種金属同士が接触する接合端部に水が浸入した場合、異種金属接触腐食が進行する可能性があるという問題があった。
そして、溶接手段としては、例えばレーザ溶接や抵抗溶接などを適用することができる。
すなわち、シール材は、第3の板材に対する加熱及び加圧によって、第2の板材と共に切断され、共に接合部から排出される結果、第1の板材と第3の板材が直接接触し、これら第1及び第3の板材、すなわち高融点材料同士の溶接が可能になる。そして、接合部から排出されたシール材によって、接合部端部の異種金属接触部分への水の浸入を防ぐことができ、防錆対策と接合強度向上を同時に実現することができる。
また、加圧ローラ5の加圧面5a(板材との接触面)には、中央部が凸となるような曲率を設けることによって、加圧部に中央部が高くなるような圧力分布を与えることができ、軟化した低融点材料を加圧部においてより効率的に切断すると共に、溶接進行方向の両側に向けて容易に排出することができるようになり、高融点材料同士が接触し易くなって、第1及び第3の板材1,3を容易に接合することができるようになる。
続いて、第3の板材3を加圧ローラ5によって第1の板材1に押し付ける方向に加圧し、図3(b)に示すように、低融点材料である第2の板材2とシール材Sとを部分的に切断して進行方向両側に排出し、第1及び第3の板材を直接接触させ、当該部分に溶接手段であるレーザビームBpを照射することによって、第3の板材3と第1の板材1とを溶接する(図3(c))。
また、凸部3aに幅(所定幅の平面)を持たせることによって、第3の板材3から第1の板材1への伝熱が効率的に行われるようになり、高融点材料同士の溶融接合を容易に行うことができるようになる。なお、この幅の寸法としては、熱が十分に伝わり、かつ見栄えが悪くならない程度とすることが望ましく、具体的には2〜5mm程度にすることが適当である。
このとき、上記ホットローラ6、7の加圧面(板材との接触面)は、加圧ローラ5と同様に、中央部が凸となるような曲面状に形成することが望ましく、これによって、軟化した低融点材料をより効率的に切断し、接合部から排出することができるようになる。
例えば、図7に示すように、加熱手段及び加圧手段としては、上記同様にヒータ付きのホットローラ6、7を使用し、溶接手段として抵抗シーム溶接を用いることができる。
図8は、加熱及び加圧手段として円筒状の圧子14、15を用い、溶接手段として抵抗スポット溶接機を用いた例を示す。圧子14、15には、内部にヒータが組み込まれており、熱伝達により第1及び第3の板材1及び3に挟持された第2の板材2を加熱することができるようになっている。また、必要に応じて、被接合材料を挟持した状態で圧子14、15の間に微弱な電流を流し、材料間に抵抗発熱を生じさせるような構造とすることも可能である。
すなわち、高周波コイル18、19に通電することによって、第1及び第3の板材1及び3を介して第2の板材2を加熱したのち、加熱された部位を1対のスポット溶接電極16、17で挟み、これら板材を相対的に加圧する。これによって、第2の板材2は切断されて、接合部位から排出され、その後、両電極16、17間に通電することにより、スポット溶接され、接合が完了する。
すなわち、接合に先立って鋼板を過熱した際に、外側の鋼板を溶融させずに、間に挟まれたアルミニウム合金板のみを溶融ないしは軟化させることができ、鋼板側からの加圧によって、アルミニウム合金板のみを加圧部位で切断して、接合部位から排出することができる。
図に示すように、いずれも鋼製のレールインナ21(板厚:1.4mm)と、レールアウタ22(板厚:0.8mm)と、サイドアウタ23(板厚:0.8mm)が溶接により組み立てられた車体部材20の上方から、6000系アルミニウム合金から成るルーフパネル31(板厚:1.0mm)が重ねられる。
さらに、ルーフパネル31の接合フランジ31aの上には、第3の板材として鋼製のリテーナ41(板厚:0.8mm)が重ねられる。
なお、これらレーザビームBp、レーザビームBw及び加圧ローラ5は、車体部材20に対して相対的に移動可能に配置されている。
続いて、デフォーカスさせた上記レーザビームBpによる照射位置の直後を、加圧面を凸状曲面とした加圧ローラ5を用いて、リテーナ41を車体部材20に対して押し付ける方向に加圧し、これによってルーフパネル31の接合フランジ31aを部分的に切断すると共に、これを溶接進行方向の両側に向かって排出し、リテーナ41と車体部材20のサイドアウタ23を直接接触させる。
具体的には、最大出力3kWのレーザ発振器と、焦点距離150mmのレンズを用い、先行レーザビームBdについては、レーザ出力を2.0kWとし、リテーナ41の表面上でのスポット径がφ5mmとなるようにデフォーカスすると共に、後行レーザビームBwについては、レーザ出力を1.0kWとし、リテーナ41の表面上においてジャストフォーカスとなるよう焦点を調整し、加圧ローラ5の加圧力を2.5kN、送り速度0.7〜1.0 m/minとして照射した。また、レーザ照射中はアルゴンガスを25L/minの流量で流し接合部をシールドした。
なお、加圧ローラ5の加圧面に、中央部が凸状となる曲面を設けることによって、加圧部に中央部が高くなるような圧力分布を与えることができ、軟化したルーフパネル31の接合フランジ31aに加圧力を効果的に付与して、当該フランジ31aの切断及び接合部位からの排出をより効率的におこなうことができるようになる。
すなわち、本発明は上記知見に基づくものであって、本発明の異種金属パネルの接合方法においては、互いに融点の異なる高融点金属パネルと低融点金属パネルを接合するに際し、これら両異種金属パネルの間にこれらの材料とは異なる第3の材料を介在させた状態で、デフォーカスさせた高エネルギービームを高融点金属パネル、又は高融点金属パネル及び低融点金属パネルの両方に照射しつつ、両パネルを相対加圧し、上記両パネルの少なくとも一方と第3の材料との間で共晶溶融を生じさせて両パネルを連続的又は断続的な線状にフレア接合することを特徴としている。
2、31 第2の板材(アルミニウム合金板:低融点材料)
3、41 第3の板材(鋼板:高融点材料)
3a 凸部(凸形状)
3b 凹部(凹形状)
S シール材
Claims (6)
- 高融点材料から成る第1の板材と低融点材料から成る第2の板材を重ね合わせて接合するに際し、第2の板材にさらに第1の板材と同種の高融点材料から成る第3の板材を重ね、第3の板材を加熱して伝熱により第2の板材を軟化させると共に、第3の板材側から加圧して軟化した第2の板材を切断して第1の板材と第3の板材を直接接触させ、これら第1及び第3の板材を溶接することを特徴とする異種金属の接合方法。
- 第1及び第3の板材と第2の板材の間にシール材を介在させ、該シール材を第2の板材と共に切断することを特徴とする請求項1に記載の異種金属の接合方法。
- 板材との接触面の中央部が突出した形状のローラを用いて加圧することを特徴とする請求項1又は2に記載の異種金属の接合方法。
- 第3の板材に対する加熱と加圧とを第3の板材の位置上で断続的に行い、ステッチ状に接合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の異種金属の接合方法。
- 上記第3の板材の接合線に沿って、第2の板材に向けて突出する凸形状をなすと共に、中央部に所定幅の平面を有し、さらにその両側が凹形状をなす断面形状のエンボスを断続的に形成しておくことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の異種金属の接合方法。
- 上記第1及び第3の板材が鋼板であると共に、第2の板材がアルミニウム合金板であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の異種金属の接合方法。
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