JP2007293822A - Lsi設計システム、該システムに用いられるアンテナダメージ回避方法及び回避制御プログラム - Google Patents

Lsi設計システム、該システムに用いられるアンテナダメージ回避方法及び回避制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】LSIなどの製造プロセスで形成される配線がアンテナとなることにより内部のMOSトランジスタに発生するダメージを回避するLSI設計システムを提供する。
【解決手段】レイアウト読み込み処理A1において、配線後のレイアウトデータを読み込み、サイジング候補テーブル作成処理A2により、予め各種ライブラリから機能セル毎にゲート面積昇順になるようにアップ・サイジング候補テーブルを作成する。そして、アンテナエラー・ネット検出処理A3により、各配線層についてアンテナエラーとなっているネットを検出する。ゲートピン・セル認識処理A4により、当該ネットに接続されるゲートピンと、そのインスタンスと、セルの種類とを認識し、セルサイジング処理A5により、アップ・サイジング候補テーブルからゲート面積を参照しながらエラーとならなくなるセルにアップ・サイジングする。
【選択図】図1

Description

この発明は、LSI設計システム、該システムに用いられるアンテナダメージ回避方法及び回避制御プログラムに係り、特に、LSI(大規模集積回路)などの半導体集積回路の製造プロセスで形成される配線がアンテナとなることにより内部のMIS(Metal Insulator Semiconductor 、絶縁ゲート電界効果)トランジスタのゲート絶縁膜(たとえば、MOSトランジスタのゲート酸化膜)に発生するダメージ(損傷)を回避する場合に用いて好適なLSI設計システム、該システムに用いられるアンテナダメージ回避方法及び回避制御プログラムに関する。
LSIなどの半導体集積回路の製造プロセスにおける配線メタル層処理において、プラズマ・エッチング工程時に、配線セグメントがアンテナとなって静電荷を吸収し、同静電荷が一定の値を超えるとき、同配線セグメントに繋がったMOSトランジスタのゲート電極を通じて放電し、ゲート酸化膜にダメージ(損傷)を与える現象が発生することがある。たとえば、図14に示すような配線構造の場合、配線層第1層(LayerM1)の形成工程では、配線セグメント(Seg)1,1は、ビア(VIA)を介してゲートピン(Gate)に接続されているため、ゲートダメージを与え得るメタル(以下、「アンテナ対象」という)となり、Seg1,2は、ゲートピンに接続されないため、アンテナ非対象となる。
以下、同様に、LayerM2の形成工程では、Seg2,1がアンテナ対象、及びSeg2,2がアンテナ非対象となり、LayerM3の形成工程では、Seg3,1及びSeg3,2が共にアンテナ対象候補となる。LSI設計システムでは、図14中のアンテナエラー判定計算式で定式化して、各配線層(Layer)について配線ネット毎に右辺値が左辺値を超えていないことが検証され、アンテナエラーの発生する配線セグメントが認識されてエラー修正される。左辺の基準値については、注目している配線セグメントにDiff(Diffusion、拡散)ピンの接続がある場合には、緩和基準値となる。上記図14では、Seg3,1及びSeg3,2はドライバーセル(Driver Cell)の出力ピン(Diffusion)に接続があるので、上記緩和基準値に基づいて検証される。従来では、このアンテナエラーをレイアウト時に修正する手法として、配線トポロジー(配線層割当て構造)変更によるアンテナダメージ回避方法(1)、又はダイオードを接続するアンテナダメージ回避方法(2)がある。
図15は、配線トポロジー変更によるアンテナダメージ回避方法(1)を説明する図である。
この方法(1)では、同図15(a)に示すように、先ず、アンテナエラー(antenna error)となっている配線セグメントを見つけ出す(修正前;配線Seg2,1)。エラー配線であるSeg2,1の両端で上層に配線を持ち上げて下層に落とすようなパタンとすることで、同図15(b)に示すように、修正後、配線Seg2,2、Seg3,1、Seg2,1、Seg3,2及びSeg2,3となる。この場合、エラーであった長い配線Seg2,1は、その形成時にはSeg3,1及びSeg3,2が未形成であるため、ゲートピン接続から分離され、アンテナエラーが修正される。このため、プラズマ・エッチング時、MOSトランジスタのゲート酸化膜にアンテナダメージが発生しない。
図16は、ダイオードを接続するアンテナダメージ回避方法(2)を説明する図である。
この方法(2)では、同図16(a)に示すように、方法(1)と同様にアンテナエラーとなっている配線セグメントを見つけ出す(修正前;配線Seg2,1)。そして、Seg2,1からの接続を見ると、出力ピン(Diffusion)に繋がりがないので、図14中のアンテナエラー判定計算式の左辺が緩和されない基準値となっている。修正後の同図16(b)に示すように、Seg1,1にダイオードセルの拡散ピンを接続することにより、判定計算式の左辺が緩和基準値となり、修正に至る。
上記のアンテナダメージ回避方法の他、従来、この種の技術としては、特許文献1に記載されたものがある。
特許文献1に記載された半導体集積回路配線経路修正方法では、アンテナ効果によるダメージの見積もり量が最大許容量を超えるゲートの1つが選択され、それに接続される配線が通過する小領域と同小領域内で同配線を新たに通過させる配線層が選択され、同小領域内の配線が引き剥がされ、その部分が上記選択された配線層を通過するように修正される。この修正によってもダメージの見積もり量が最大許容量よりも小さくならなければ、配線経路が配線修正前の状態に戻され、これらの処理が全ゲートのダメージの見積もり量が最大許容量よりも小さくなるまで繰り返される。
特許文献2に記載された自動配置配線装置では、第2層メタル配線における配線部分は2つの配線部分に分割され、これらの分割された配線部分の間には第3層メタル配線に係る新たな配線部分が接続される。
特開2000−114383号公報(要約書、図1) 特開2001−102458号公報(第5頁、図3)
しかしながら、上記従来のLSI設計システムに用いられるアンテナダメージ回避方法では、次のような問題点があった。
すなわち、方法(1)では、図15に示すように、修正前の配線セグメントSeg2,1がアンテナエラーであり、配線層(Layer)M2が最上層配線であると仮定すると、修正後のように、さらに上層の配線層M3を使って修正回避することができない。このため、信号配線で使用できる最上層で長く配線したい場合には、この方法(1)は使用不可能になるという問題点がある。
また、方法(2)では、図17(a)に示すように、修正前の配線セグメントSeg2,1がアンテナエラーであり、配線層M1のSeg1,2に拡散ピンが接続され、最上層配線に対して、ドライバーセルの拡散ピンが必ず接続されている状態となるので、図14中のアンテナエラー判定計算式の左辺は既に基準緩和値であり、修正後の図17(b)に示すように、ダイオードセルの拡散ピンをさらに接続しても、修正回避することができないという問題がある。以上のように、従来の方法では、低抵抗で遅延設計的に有利な最上層配線の線長を任意に長く設計することができないといった問題点がある。
また、特許文献1に記載された配線経路修正方法では、配線経路が変更されるのみであり、この発明とは方法が異なる。また、特許文献2に記載された自動配置配線装置では、アンテナ・ダメージ修正方法が、配線変更のみであり、この発明とは方法が異なる。
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、遅延設計的に有利な最上層配線を波形鈍りや出力容量制限付近の理論値に近い線長まで使用できるようにすること、及び従来のダイオード接続による手法を改良することにより、最上層で長く配線する場合でも、アンテナダメージが容易に回避されるLSI設計システム、該システムに用いられるアンテナダメージ回避方法及び回避制御プログラムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、MISトランジスタで構成されるLSIの内部の回路構成に対応した回路情報を入力して、前記回路構成に対応したレイアウト設計を行うLSI設計システムに係り、プラズマ・エッチングにより発生する電荷を吸収するアンテナ効果によって前記MISトランジスタのゲート絶縁膜にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントを検出し、検出された前記配線セグメントに接続される前記MISトランジスタのゲート電極の面積を、所定のシミュレーション結果又は所定の実験結果に基づいて、前記アンテナダメージを回避可能な値に修正するゲートサイズ修正手段が設けられていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のLSI設計システムに係り、前記ゲートサイズ修正手段は、前記回路構成に対応したセルの種類毎に、前記ゲート電極の面積の前記修正に用いられる修正用候補値を昇順に記録してサイジング候補セル・テーブルを作成するサイジング候補テーブル作成手段と、前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを検出するアンテナエラー・ネット検出手段と、前記ネットに接続されたゲートピン及び該ゲートピンに対応したセルの種類を認識するゲートピン・セル認識手段と、認識された前記セルの種類毎に、前記サイジング候補セル・テーブルに記録されている前記修正用候補値を昇順に用いて前記アンテナダメージを回避可能か否かを所定の判定基準に基づいて判定し、該アンテナダメージを回避可能な最小値を用いて前記ゲート電極の面積を修正するセルサイジング手段とから構成されていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のLSI設計システムに係り、当該LSIは、複数の配線層を有する構成とされ、前記アンテナエラー・ネット検出手段は、前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを前記各配線層毎に検出する構成とされ、前記セルサイジング手段は、前記各配線層毎に、当該配線層に含まれる前記ゲート電極の面積の総和に対するメタルの面積の総和の割合が予め設定された基準値以下であるか否かを判定し、該基準値以下のとき、前記アンテナダメージを回避可能と判定する構成とされていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、MISトランジスタで構成されるLSIの内部の回路構成に対応した回路情報を入力して、前記回路構成に対応したレイアウト設計を行うLSI設計システムに係り、プラズマ・エッチングにより発生する電荷を吸収するアンテナ効果によって前記MISトランジスタのゲート絶縁膜にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントを検出し、検出された前記配線セグメントに接続される前記MISトランジスタのゲート電極に、当該配線セグメントを介して、所定のゲート面積を付加すると共に前記配線セグメントに吸収された電荷を拡散させるアンテナエラー回避セルを、所定のシミュレーション結果又は所定の実験結果に基づいて、前記アンテナダメージを回避可能な数だけ接続するアンテナエラー回避手段が設けられている
ことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項4記載のLSI設計システムに係り、前記アンテナエラー回避手段は、前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを検出するアンテナエラー・ネット検出手段と、検出された前記配線セグメントに前記アンテナエラー回避セルを接続するアンテナエラー回避セル接続手段とから構成されていることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載のLSI設計システムに係り、当該LSIは、複数の配線層を有する構成とされ、前記アンテナエラー・ネット検出手段は、前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを前記各配線層毎に検出する構成とされ、前記アンテナエラー回避セル接続手段は、前記各配線層毎に検出された各配線セグメントに前記アンテナエラー回避セルをそれぞれ接続する構成とされていることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項4、5又は6記載のLSI設計システムに係り、前記アンテナエラー回避セルは、入力側に、前記ゲート面積を有するゲート回路、前記配線セグメントに吸収された電荷を拡散させる第1のダイオードのアノード及び第2のダイオードのカソードが接続されて構成されていることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、MISトランジスタで構成されるLSIの内部の回路構成に対応した回路情報を入力して、前記回路構成に対応したレイアウト設計を行うLSI設計システムに用いられ、前記MISトランジスタのゲート絶縁膜に発生するアンテナダメージを回避するアンテナダメージ回避方法に係り、プラズマ・エッチングにより発生する電荷を吸収するアンテナ効果によって前記MISトランジスタのゲート絶縁膜にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントを検出し、検出された前記配線セグメントに接続される前記MISトランジスタのゲート電極の面積を、所定のシミュレーション結果、又は所定の実験結果に基づいて、前記アンテナダメージを回避可能な値に修正することを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項8記載のアンテナダメージ回避方法に係り、前記回路構成に対応したセルの種類毎に、前記ゲート電極の面積の前記修正に用いられる修正用候補値を昇順に記録してサイジング候補セル・テーブルを作成するサイジング候補テーブル作成処理と、前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを検出するアンテナエラー・ネット検出処理と、前記ネットに接続されたゲートピン及び該ゲートピンに対応したセルの種類を認識するゲートピン・セル認識処理と、認識された前記セルの種類毎に、前記サイジング候補セル・テーブルに記録されている前記修正用候補値を昇順に用いて前記アンテナダメージを回避可能か否かを所定の判定基準に基づいて判定し、該アンテナダメージを回避可能な最小値を用いて前記ゲート電極の面積を修正するセルサイジング処理とを行うことを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項9記載のアンテナダメージ回避方法に係り、当該LSIは、複数の配線層を有する構成とされ、前記アンテナエラー・ネット検出処理では、前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを前記各配線層毎に検出し、前記セルサイジング処理では、前記各配線層毎に、当該配線層に含まれる前記ゲート電極の面積の総和に対するメタルの面積の総和の割合が予め設定された基準値以下であるか否かを判定し、該基準値以下のとき、前記アンテナダメージを回避可能と判定することを特徴としている。
請求項11記載の発明は、MISトランジスタで構成されるLSIの内部の回路構成に対応した回路情報を入力して、前記回路構成に対応したレイアウト設計を行うLSI設計システムに用いられ、前記MISトランジスタのゲート絶縁膜に発生するアンテナダメージを回避するアンテナダメージ回避方法に係り、プラズマ・エッチングにより発生する電荷を吸収するアンテナ効果によって前記MISトランジスタのゲート絶縁膜にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントを検出し、検出された前記配線セグメントに接続される前記MISトランジスタのゲート電極に、当該配線セグメントを介して、所定のゲート面積を付加すると共に前記配線セグメントに吸収された電荷を拡散させるアンテナエラー回避セルを、所定のシミュレーション結果又は所定の実験結果に基づいて、前記アンテナダメージを回避可能な数だけ接続することを特徴としている。
請求項12記載の発明は、請求項11記載のアンテナダメージ回避方法に係り、前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを検出するアンテナエラー・ネット検出処理と、検出された前記配線セグメントに前記アンテナエラー回避セルを接続するアンテナエラー回避セル接続処理とを行うことを特徴としている。
請求項13記載の発明は、請求項12記載のアンテナダメージ回避方法に係り、当該LSIは、複数の配線層を有する構成とされ、前記アンテナエラー・ネット検出処理では、前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを前記各配線層毎に検出し、前記アンテナエラー回避セル接続処理では、前記各配線層毎に検出された各配線セグメントに前記アンテナエラー回避セルをそれぞれ接続することを特徴としている。
請求項14記載の発明は、アンテナダメージ回避制御プログラムに係り、コンピュータに請求項1乃至7のいずれか一に記載のLSI設計システムの機能を実現させることを特徴としている。
この発明の構成によれば、ゲートサイズ修正手段により、プラズマ・エッチングにおいて発生する電荷を吸収するアンテナ効果によってMISトランジスタのゲート絶縁膜(たとえば、MOSトランジスタのゲート酸化膜)にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントが検出され、検出された配線セグメントに接続されるMISトランジスタのゲート電極の面積が、同MISトランジスタのゲート絶縁膜に発生するアンテナダメージを回避可能な値に修正(ゲートサイジング)されるので、低抵抗で遅延設計的に有利な最上層配線の線長を縮めることなく、アンテナダメージを回避できる。また、上記ゲートサイジングが行われるので、アンテナダメージの回避目的のみのダイオードセル設計を不要にできる。
また、アンテナエラー回避手段により、検出された配線セグメントに接続されるMISトランジスタのゲート電極に、当該配線セグメントを介してアンテナエラー回避セルが上記アンテナダメージを回避可能な数だけ接続されるので、ゲート面積総和を大きくできると共に、最上層配線の線長を縮めることなくアンテナダメージを回避でき、遅延設計及びレイアウト自由度をさらに高めることができる。また、上記アンテナエラー回避セルにより、当該配線セグメントに吸収された電荷が拡散されるので、最上層以下の中間層の配線セグメントにDiffusion(拡散)接続がない場合でも、アンテナエラーの修正結果を改善できる。
アンテナエラーとなった配線セグメントに接続されるゲートピン(レシーバセル入力ピン)を大きくする、すなわち、MOSトランジスタのゲート面積を大きくするようなセルへの置換を行い、図13中のアンテナエラー判定計算式の右辺の分母を大きくして左辺の基準値より小さくすることで、同MOSトランジスタのゲート酸化膜に掛かる電圧が低下することによりアンテナダメージが回避されるLSI設計システム、同システムに用いられるアンテナダメージ回避方法及び回避制御プログラムを提供する。
たとえば図1に示すように、レイアウト(Layout)読み込み処理において、配線後のレイアウトデータを読み込み(ステップA1)、サイジング候補テーブル作成処理により、予め各種ライブラリ(レイアウトライブラリ、論理ライブラリなど)から機能セル毎にゲート面積昇順になるようにアップ・サイジング候補テーブルを作成する(ステップA2)。これらの各種ライブラリは、所定のシミュレーション結果、又は所定の実験結果に基づいて、予め作成されている。そして、アンテナエラー・ネット検出処理により、各配線層についてアンテナエラーとなっているネットを検出する(ステップA3)。
ここで、図2(a)(修正前)に示すように、従来の方法(1)(配線層M2を最上層と仮定)でも方法(2)でも修正不能なアンテナエラー箇所があるとする。ゲートピン・セル認識処理により、当該ネットに接続されるゲートピンと、そのインスタンス(たとえば、バッファや論理演算スタンダード・セルのLSI全体の回路内の個々の実体)と、セルの種類とを認識し(ステップA4)、セルサイジング処理により、図2(b)(修正後)に示すように、アップ・サイジング候補テーブルからゲート面積を参照しながら図13中のアンテナエラー判定計算式による判定結果がエラーとならなくなるセルにアップ・サイジングする(ステップA5)。
また、多ファンアウトしている場合では、ファンアウト先それぞれのセルに対して、上記と同様の方法で順次アップ・サイジングしていき、アンテナエラーとならなくなるまで繰り返す。このような処理をアンテナエラーとなっているネットそれぞれに繰り返し、最後に、配置リーガライズ及びECO配線を実施する(ステップA6)。なお、配置リーガライズとは、配線セグメントなどの重なり配置やフリップ配置エラーを除去する処理であり、ECO配線とは、既存配線をなるべく保持して配線セグメントが部分的に切れた所を配線する処理である。
図3は、この発明の第1の実施例であるLSI設計システムの要部の構成を示すブロック図である。なお、この図では、各ブロックがフローチャートの処理記号で表示されている。
この例のLSI設計システムは、同図に示すように、データ処理装置1と、記憶装置2とから構成され、MOSトランジスタで構成されるLSIの内部の回路構成に対応した回路情報を入力して、同回路構成に対応したレイアウト設計を行う。記憶装置2は、情報を永続的に記憶するハードディスクなどで構成され、配線レイアウト21と、レイアウト・ライブラリ22と、論理・ライブラリ23と、配線レイアウト24とから構成されている。配線レイアウト21は、LSI内部の回路構成の各要素の配置及び配線後の遅延設計が収束したDRC(Design Rule Checking)エラーのないレイアウト情報を格納する。このDRCは、製造プロセス上の配線ルールに対応するチェックである。レイアウト・ライブラリ22は、たとえば、製造プロセスに依存した配線ルール、各配線層毎のアンテナ基準値(すなわち、図13中のアンテナエラー判定計算式の左辺)、VIA(ビア)の定義、セルの図形情報(たとえば、アンテナ計算用の入力ピン・ゲート面積値、拡散ピン識別情報を含む)などを格納する。論理・ライブラリ23は、たとえば、セルの機能(論理回路の種類に応じた機能)の定義、入力ピンの容量、遅延計算用テーブルなどを格納する。配線レイアウト24は、データ処理装置1から出力された配線レイアウト情報を格納する。
データ処理装置1は、アンテナダメージ回避制御プログラムの制御により動作するコンピュータで構成され、レイアウト(Layout)読み込み手段11と、サイジング候補テーブル作成手段12と、アンテナエラー・ネット検出手段13と、エラーネット順次処理手段14と、ゲートピン・セル認識手段15と、セルサイジング手段16と、エラーネット終了判定手段17と、配置リーガライズ・ECO配線手段18とから構成されている。レイアウト読み込み手段11は、配線レイアウト21を読み込み、以降のレイアウト編集操作に備える。サイジング候補テーブル作成手段12は、論理・ライブラリ23から、同一機能で駆動力の異なる複数のセルの種類を認識し、レイアウト・ライブラリ22の対応するセル情報を参照して入力ピン・ゲート面積値を読み込み、セルの種類毎に、ゲート電極の面積の修正に用いられる修正用候補値を昇順に記録してサイジング候補セル・テーブルを作成する。同テーブルの構成内容は、セル名、セル面積及びゲート面積である。セルの駆動力については任意なので、同一のゲート面積のセルが複数ある場合は、最小のセル面積のセルのみテーブルに記録される。また、多入力セルの場合は、入力ピン毎に同様な方法でサイジング候補セル・テーブルを作成する。
図4は、ライブラリ及びサイジング候補セル・テーブルのイメージの一例を示す図である。
この図では、レイアウト・ライブラリ22中のゲート面積や論理・ライブラリ23中のarea(面積)は、単位なしとして大小の区別がつく値とし、同論理・ライブラリ23中の論理機能表現も直感的なフォーマットとしている。たとえば、出力ピン(OUT)がイコール(=)入力ピン(IN)でバッファ論理が表現されている。
アンテナエラー・ネット検出手段13は、アンテナエラー、すなわちアンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを各配線層毎に検出し、ネットが複数層、又は複数の配線セグメントで多重にエラーが発生している場合では、エラーが発生しているそれぞれの配線層のセグメントについて、エラー値(図13中のアンテナエラー判定計算式の右辺−左辺)、当該エラー配線層、当該エラー配線セグメントのメタル面積総和、及び、アンテナ基準値を記憶する。エラーネット順次処理手段14は、アンテナエラー・ネット検出手段13で検出したネットの1つに注目し、以降の処理に備える。ゲートピン・セル認識手段15は、検出されたネットに接続されたゲートピン及び同ゲートピンに対応したセルの種類を認識し、特に、この実施例では、アンテナエラーが発生した配線セグメントから下層に接続をトレースしてゲート入力ピンと当該セルの種類を認識して記憶すると共に、ファンアウトがあれば、全て記憶する。
セルサイジング手段16は、ゲートピン・セル認識手段15で認識されたセルの種類毎に、サイジング候補セル・テーブルに記録されている修正用候補値を昇順に用いてアンテナダメージを回避可能か否かを所定の判定基準に基づいて判定し、同アンテナダメージを回避可能な最小値を用いてゲート電極の面積を修正する。この場合、セルサイジング手段16は、各配線層毎に、当該配線層に含まれるゲート電極の面積の総和に対するメタル(たとえば、銅;Cu)の面積の総和の割合が予め設定された基準値以下であるか否かを判定し、同基準値以下のとき、アンテナダメージを回避可能と判定する。特に、この実施例では、セルサイジング手段16は、アンテナエラー・ネット検出手段13で検出されて記憶されているエラー・メタル面積及びエラー配線層のアンテナ基準値から、必要なゲート面積値を求め、ゲートピン・セル認識手段15で認識済みのピンとセル情報とを用い、上記サイジング候補セル・テーブルからアップサイジングすべきセルを選択してゲートサイジングする。
また、多ファンアウトしている場合では、セルサイジング手段16は、ファンアウト先それぞれのセルを順次同様な方法でアップサイジングしていき、アンテナエラーとならなくなるまで繰り返し、1ネットにつき、複数の配線セグメントで多重にエラーが発生している場合では、各エラー配線セグメント毎に同様の処理を繰り返す。また、1ネットについて全てのエラー配線セグメント処理を終えたとき、エラーネット順次処理手段14に戻り、別なエラーネットに注目し、ゲートピン・セル認識手段15からセルサイジング手段16と同様の処理を全てのエラーネットについて繰り返す。
エラーネット終了判定手段17は、エラーネットの有無を判定する。配置リーガライズ・ECO配線手段18は、アップサイジングしたインスタンス周辺の重なり配置やフリップ配置エラーを除去し、配置移動により一部接続が切れた配線を部分配線する。
図5は、サイジング候補テーブル作成手段12によるサイジング候補テーブルの作成手順を説明する図、図6は、アンテナエラーの検出及び修正手順を説明する図、及び図7が、セルサイジングの処理を説明するフローチャートである。
これらの図を参照して、この例のLSI設計システムに用いられるアンテナダメージ回避方法の処理内容について説明する。
このLSI設計システムでは、プラズマ・エッチングにより発生する電荷を吸収するアンテナ効果によってMOSトランジスタのゲート酸化膜にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントが検出され、検出された配線セグメントに接続されるMOSトランジスタのゲート電極の面積が、同MOSトランジスタのゲート酸化膜に発生するアンテナダメージを回避可能な値に修正される。
すなわち、レイアウト読み込み手段11により、記憶装置2中から配線レイアウト21のレイアウト情報が読み込まれる。次に、サイジング候補テーブル作成手段12により、論理・ライブラリ23からセル名及び論理ファンクション(論理回路の種類に応じた機能)が読み込まれ、図5中の等価セルテーブル31が作成される(図5中のステップS121)。等価セルテーブル31は、サイジング候補テーブル作成手段12によるサイジング候補テーブル作成処理やセルサイジング手段16によるセルサイジング処理において、セル名に基づいてサイジング候補テーブルを素早く辿れるように、同セル名をキーとして論理(サイジング候補テーブルへのポインタを含む)をデータ保存した連想配列で構成されている。この連想配列とは、キー値(セル名)から一定の短い時間でデータが取り出せるハッシュデータ構造である。
さらに、サイジング候補テーブル作成手段12により、レイアウト・ライブラリ22から、セル名、ゲートピン名及びゲート面積が順次読み込まれ、サイジング候補テーブル例1及び例2が作成される(図5中のステップS122)。上記ステップS121直後の時点では、同一論理のポインタは、空のサイジング候補テーブルを指している。このとき、サイジング候補テーブル作成手段12でレイアウト・ライブラリ22を順次読み込むことにより、セル“BUF1W”が与えられたとすると、等価セルテーブル31から空のサイジング候補テーブルへと辿り、セル名、セル面積、入力INピンのゲート面積(area)が同サイジング候補テーブルに追加される。
同様に、セル“BUF2W”、セル“BUF6W”、セル“NAND1W”、セル“NAND3W”が処理され、サイジング候補テーブルへ追加されるが、この場合、ゲート面積の昇順となる位置とされる。また、セル“NAND1W”及びセル“NAND3W”は2入力セルなので、各入力ピン(gatePIN:A,gatePIN:B)毎にサイジング候補テーブルが作成される。サイジング候補テーブル作成手段12でレイアウト・ライブラリ22を最後まで読み終えたとき、各サイジング候補テーブルが走査されて、ゲート面積が同一のセルが複数ある場合は、セル面積が最小以外のセルが削除される。この実施例では、図4中のレイアウト・ライブラリ22により、セル“BUF1W”のゲート面積が“1”、及びセル“BUF2W”のゲート面積が“1”であり、図4中の論理・ライブラリ23により、セル“BUF1W”の論理セル面積が“3”、及びセル“BUF2W”の論理セル面積が“4”であるため、同セル“BUF2W”が削除され、図5中のサイジング候補テーブル例1及び例2が得られる(サイジング候補テーブル作成処理)。
次に、アンテナエラー・ネット検出手段13で、アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネット、すなわち、アンテナエラーとなっているネットが検出される(アンテナエラー・ネット検出処理)。複数層のネットでエラーが多重に発生している場合では、それぞれのエラーが発生している配線層のセグメントについて、エラー値(Error、図13中のアンテナエラー判定計算式の右辺−左辺)、同配線層のセグメントと同配線層のメタル面積総和(Σmetal面積)、及びアンテナ基準値が記憶される。
アンテナエラーが検出されたとき、たとえば、図6(a)に示すように、ネット(NET)Aでは、アンテナ・エラーがM5層でエラー値が“1500”となっている。また、ネットBでは、M6層でエラー値が“500”、及びM7層でエラー値が“2000”となっている。また、図6(a)では、論理的なネットリスト接続上のファンアウト先のインスタンス(instance)名、ピン(pin)名及びセル名が示され、これらに対して、各矢印は、エラーが発生している配線セグメントから物理的な配線接続の関係を表している。
次に、図7に示すように、エラーネット順次処理手段14に、図6(a)に示すアンテナエラー検出例のネットAが与えられる(ステップS141)。そして、ゲートピン・セル認識手段15に、最初のエラー配線セグメントが与えられ(ステップS151)、M5層の配線セグメントから下層に向かって配線がトレースされて、ファンアウト先であるインスタンス“insA”と入力ゲートピン“IN”、及び、セル“BUF1W”が認識される(ゲートピン・セル認識処理)。そして、セルサイジング手段16にて、アンテナエラー回避に必要なゲート面積総和が計算される(ステップS161)。この場合、用いられる計算式は、図13中のアンテナエラー判定計算式を元に変形すると、図7中のゲート面積計算式となる。この式を用いてエラーセグメントについて計算すると、必要ゲート面積が“2”(6000/3000)となる。
次に、セルサイジング手段16にて、セル“BUF1W”をキーとして、既に作成済みの図5中のサイジング候補テーブルが参照され、等価セルテーブル31のセル“BUF1W”の行からサイジング候補テーブル例1へと辿り、ゲート面積がセル“BUF1W”(ゲートarea;1)よりも大きいセル“BUF6W”(ゲートarea;2)が選択される(ステップS162)。そして、セルサイジング手段16にて、インスタンス“insA”がセル“BUF6W”にゲートサイジング(セル・サイジング)される(セルサイジング処理、ステップS163)。
次に、セルサイジング手段16にて、サイジング後のゲート面積総和が再計算されて“2”が得られ、ステップS161で求めた必要ゲート面積“2”以上となっているので(ステップS164)、ステップS165へ進む。ステップS165では、セルサイジング手段16にて、他のエラー配線セグメントがあるか否かが判定され、ネットAの場合は存在しないので、ステップS171へ進む。ステップS171では、次のアンテナエラーネットBに注目して、ステップS141へ戻り、同様の処理が繰り返される。
図6(a)に示すネットBについては、先ずM6層エラーがゲートピン・セル認識手段15に与えられ(ステップS151)、インスタンス“insB”、入力ゲートピン“B”及びセル“NAND1W”が認識され、セルサイジング手段16にて、アンテナ回避に必要なゲート面積総和が“2.5”(5000/2000)と計算される(ステップS161)。次に、セルサイジング手段16にて、セル“NAND1W”からサイジング候補テーブル例2のgatePIN:Bのテーブルに辿り、セル“NAND3W”が選択され(ステップS162)、ゲートサイジング(セル・サイジング)されて(ステップS163)ゲート面積総和が再計算されると(ステップS164)、セル“NAND3W”の“2”とセル“BUF1W”の“1”とで“3”となり、必要面積“2.5”を満たしているので、ステップS165へ進む。ここまでの修正を反映した途中経過が、図6(b)に示すネットBのM6エラーまで修正後の図に示されている。
ネットBの場合、別のM7層エラーが存在するため、同エラーに注目して、ステップS151に戻る。ステップS151では、ゲートピン・セル認識手段15にて、インスタンス“insB”と入力ゲートピン“B”とセル“NAND3W”(前処理でアップサイジング済み)、及びインスタンス“insC”と入力ゲートピン“IN”とセル“BUF1W”とが認識される。ステップS161では、セルサイジング手段16にて、ゲート面積総和が“4”(8000/2000)と計算され、ステップS162の1ループ目においては、セル“NAND3W”からサイジング候補テーブル例2のgatePIN:Bのテーブルに辿り、セル“NAND3W”が選択される。この場合、セルが同一であるため、ステップS163では、ゲートサイジングがスキップ(省略)され、ステップS164で、ゲート面積総和が再計算されると、セル“NAND3W”の“2”とセル“BUF1W”の“1”とで“3”となり、ステップS161で求めた“4”に満たないので、次のファンアウト候補であるインスタンス“insC”に注目し、ステップS162に戻る。
同様の手順でインスタンス“insC”がセル“BUF6W”にサイジングされ(ステップS162,S163)、ステップS164でゲート面積総和が再計算されて“4”(8000/2000)となり、ネットBの処理が完了する(ステップS165,S171)。図6(c)に示すネットBの全エラー修正後の図に最終的処理結果が示されている。
最後に、配置リーガライズ・ECO配線手段18によって、アップサイジングされたインスタンス“insA”,“insB”,“insC”と、その周辺の重なり配置やフリップ配置エラーが除去され、配置移動により一部接続が切れた配線が部分配線されて配線レイアウト情報が配線レイアウト24へ出力される。
以上のように、この第1の実施例では、プラズマ・エッチングにより発生する電荷を吸収するアンテナ効果によってMOSトランジスタのゲート酸化膜にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントが検出され、検出された配線セグメントに接続されるMOSトランジスタのゲート電極の面積が、同MOSトランジスタのゲート酸化膜に発生するアンテナダメージを回避可能な値に修正(ゲートサイジング)されるので、低抵抗で遅延設計的に有利な最上層配線の線長を縮めることなく、アンテナダメージが回避される。また、上記ゲートサイジングが行われるので、アンテナダメージの回避目的のみのダイオードセル設計が不要となる。
また、発明を実施するための他の形態として、従来のダイオード接続による手法を改良したものがある。
たとえば図8に示すように、レイアウト(Layout)読み込み処理において、配線後のレイアウトデータを読み込み(ステップB1)、アンテナエラー・ネット検出処理により、各配線層についてアンテナエラーとなっているネットを検出する(ステップB2)。ここで、図9(a)(修正前)に示すように、従来の方法(1)(配線層M2を最上層と仮定)でも方法(2)でも修正不能なアンテナエラー箇所があるとき、図9(b)(修正後)に示すように、アンテナエラーの原因となる配線セグメント(Seg2,1)に、アンテナエラー回避セル30を接続する。このアンテナエラー回避セル30は、配線セグメント(Seg2,1)に所定のゲート面積を付加すると共に同配線セグメント(Seg2,1)に吸収された電荷を拡散させる(ステップB3)。このような処理をアンテナエラーとなっているネットそれぞれに繰り返し、最後に、配置リーガライズ及びECO配線を実施する(ステップB4)。
配線セグメント(Seg2,1)にアンテナエラー回避セル30を接続することにより、図14中のアンテナエラー判定計算式の右辺の分母の値を大きくして左辺の基準値よりも小さくすることで、アンテナダメージを回避する。また、配線セグメント(Seg2,1)が中間層にあり、Diffusion接続がないケースでは、接続されたアンテナエラー回避セル30のダイオード効果により、図14中のアンテナエラー判定計算式の左辺の値も大幅に緩和される。
図10は、この発明の第2の実施例であるLSI設計システムの要部の構成を示すブロック図であり、第1の実施例を示す図3中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
この例のLSI設計システムは、同図10に示すように、図3中のデータ処理装置1及び記憶装置2に代えて、異なる構成のデータ処理装置1A及び記憶装置2Aから構成されている。データ処理装置1Aは、レイアウト読み込み手段11と、アンテナエラー・ネット検出手段13と、エラーネット順次処理手段14と、エラー回避セル接続手段19と、アンテナエラー・ネット検出手段13Aと、エラーネット終了判定手段17と、配置リーガライズ・ECO配線手段18とから構成され、図3中のサイジング候補テーブル作成手段12、ゲートピン・セル認識手段15及びセルサイジング手段16は削除されている。
エラー回避セル接続手段19は、アンテナエラー・ネット検出手段13により検出された配線セグメントに接続される前記MISトランジスタのゲート電極に、当該配線セグメントを介して所定の面積を有するゲート回路を接続すると共に同配線セグメントに吸収された電荷を拡散させるアンテナエラー回避セル30を、所定のシミュレーション結果又は所定の実験結果に基づいて、アンテナダメージを回避可能な数だけ接続する。アンテナエラー・ネット検出手段13Aは、アンテナエラー・ネット検出手段13と同様の機能を有し、エラー回避セル接続手段19により処理された配線セグメントが存在するネットとは別のネットを検出する。記憶装置2Aは、配線レイアウト21と、レイアウト・ライブラリ22と、配線レイアウト24とから構成され、図3中の論理・ライブラリ23は削除されている。
図11は、図10中のエラー回避セル接続手段19により接続されるアンテナエラー回避セル30の構成図である。
このアンテナエラー回避セル30では、同図11(a)に示すように、入力ピン(IN)31に、インバータ32の入力側(ゲート)、ダイオード33のカソード及びダイオード34のアノードが接続されて構成されている。また、同図11(b)に示すように、アンテナエラー回避セル30のレイアウト・ライブラリ35では、情報として、入力ピン“PIN”に対応した“IN”、インバータ32のゲートに対応した“ゲート面積1”、及び、ダイオード接続に対応した“Diffusion接続あり”が格納されている。
図12は、アンテナエラーの検出及びアンテナエラー回避セル30の接続手順を説明する図、及び図13が、アンテナエラー回避セル30の接続による効果を説明する図である。
これらの図を参照して、この例のLSI設計システムに用いられるアンテナダメージ回避方法の処理内容について説明する。
図12では、ダイオードが内蔵されたアンテナエラー回避セル30を接続することよる修正効果も表すために、アンテナエラーの配線セグメントからの接続(矢印)先に“Fanin”(Diffusion接続)列が追加されている。このLSI設計システムでは、図12(a)に示すように、ネット(NET)AのM5層でのアンテナエラーの配線セグメントがエラー回避セル接続手段19に与えられる。M5層からは“Fanin”に接続がないため、アンテナ基準は、たとえば“1500”のように、比較的厳しい値となっており、エラー(Error)が、たとえば“3000”となっている。ここで、図12(b)に示すように、M5層でのエラーの配線セグメントに回避セルA1(アンテナエラー回避セル30)を接続すると、ダイオードが接続されたことにより、アンテナ基準が“3000”に緩和されると同時に、ゲート接続も“1”増えることで、metal面積総和÷ゲート面積総和であるAR(Antenna Ratio )が“2250”(=4500/2)となり、アンテナエラーが修正(OK)される。
次に、ネットBのM6層でのエラーの配線セグメントがエラー回避セル接続手段19に与えられると、図12(c)に示すように、同配線セグメントに回避セルB1(アンテナエラー回避セル30)が接続され、ARが約“1666”(=5000/3)、アンテナ基準が“2000”となり、アンテナエラーが修正(OK)される。ここで、残りのエラーの配線セグメントからのFanout接続情報を更新する。回避セルB1には、M5層を介してM7層でのエラーの配線セグメントへも繋がることが認識される。この後、アンテナエラー・ネット検出手段13Aの機能を用いてネットBについてのみ再計算する。その結果、M7層は、ARが約2666(=8000/3)となり、Errorは“666”(=2666−2000)となる。最後に、ネットBの2つめのエラーであるM7層でのエラーの配線セグメントがエラー回避セル接続手段19に与えられると、回避セルB2(アンテナエラー回避セル30)が接続され、ARが“2000”(=8000/4)、アンテナ基準が“2000”であり、全エラー・ネットの修正(OK)が完了する。エラー・ネットの修正が全て完了すると、第1の実施例と同様に、配置リーガライズ・ECO配線手段18により、接続されているアンテナエラー回避セル30とその周辺の重なり配置やフリップ配置エラーが除去され、配置移動により一部接続が切れた配線が部分配線されて配線レイアウト情報が配線レイアウト24へ出力される。
以上のように、この第2の実施例では、アンテナエラー・ネット検出手段13によりエラーの配線セグメントが検出され、同配線セグメントに接続されるトランジスタのゲート電極に対して、同配線セグメントを介してエラー回避セル接続手段19によりアンテナダメージを回避可能な数のアンテナエラー回避セル30が接続され、同アンテナエラー回避セル30により、同配線セグメントに所定のゲート面積を有するゲート回路が接続されるので、ゲート面積総和が大きくなり、最上層配線の線長を縮めることなくアンテナダメージが回避され、遅延設計及びレイアウト自由度を高める利点が、さらに向上する。なお、第1の実施例では、ファンアウト先のセルのゲートサイズを最大値までアップ・サイジングすると、それ以上アンテナエラーを回避することはできない。
また、アンテナエラー・ネット検出手段13により検出された配線セグメントに吸収された電荷がアンテナエラー回避セル30により拡散されるので、ダイオードを接続してアンテナ基準が大幅に緩和される利点、及びゲート面積総和を大きくしてARが小さくなる利点が同時に得られ、最上層以下の中間層の配線セグメントにDiffusion接続がない場合でも、ダイオード接続によるアンテナエラーの修正結果が改善される。アンテナエラー回避セル30のゲート面積を標準的なサイズで設計した場合、たとえば図13に示すように、アンテナ基準が緩和される。
すなわち、ある配線層のDiffusion接続がない場合のアンテナ基準値(図14中のアンテナエラー判定計算式の左辺)をCとすると、Diffusion接続された場合には基準が2倍(2×C)に緩和される。また、アンテナエラー回避セル30の接続後のECO配線による配線の増加は微増であり、アンテナエラー判定計算式の右辺分子は不変と仮定し、この右辺分子をΣmetal面積=SMA、及び右辺分母をΣgate面積=SGAとすると、中間層でDiffusion接続がなく、アンテナエラーが発生している状態では、C>SMA/SGAとなる。ここで、アンテナエラー回避セル30を1つ接続すると、2×C>SMA/2×SGA、つまり、4×C>SMA/SGAとなり、アンテナ基準が4倍に緩和される。また、アンテナエラー回避セル30を2つ接続すると、2×C>SMA/3×SGA、つまり、6×C>SMA/SGAとなり、アンテナ基準が6倍に緩和される。また、最上位層では、アンテナ基準値が2×Cなので、効果が上記中間層の場合の1/2である2倍、3倍となる。このアンテナ基準の緩和により、配線長、配線パタン、レシーバセル数などのレイアウト自由度が高まる。なお、第1の実施例では、Diffusion接続されることがないので、アンテナ基準が緩和されることはない。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成は同実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても、この発明に含まれる。
たとえば、図2(a),(b)中の各配線セグメント(Seg)は、同図の構成に限定されない。また、各図中のゲート面積などの数値は一例であり、限定されない。また、上記実施例では、MOSトランジスタで構成されるLSIのレイアウト設計を例にして説明したが、この発明は、MOSトランジスタの他、たとえば、MNOS(Metal Nitride Oxide Silicon 、金属窒化酸化膜半導体)など、MISトランジスタ全般に適用できる。また、上記実施例では、ゲート絶縁膜としてゲート酸化膜を例にして説明したが、この発明は、ゲート窒化膜にも適用できる。
この発明は、MOSトランジスタなどのMISトランジスタで構成されるLSIの内部の回路構成に対応した回路情報を入力して、同回路構成に対応したレイアウト設計を行うLSI設計システム全般に適用でき、特に、LSIの最上層配線の線長を縮めることなく活用する場合に有効である。
この発明の基本原理を説明するフローチャートである。 図1中の各処理を説明する図である。 この発明の第1の実施例であるLSI設計システムの要部の構成を示すブロック図である。 ライブラリ及びサイジング候補セル・テーブルのイメージの一例を示す図である。 サイジング候補テーブル作成手段12によるサイジング候補テーブルの作成手順を説明する図である。 アンテナエラーの検出及び修正手順を説明する図である。 セルサイジングの処理を説明するフローチャートである。 この発明の他の基本原理を説明するフローチャートである。 図8中の各処理を説明する図である。 この発明の第2の実施例であるLSI設計システムの要部の構成を示すブロック図である。 図10中のエラー回避セル接続手段19により接続されるアンテナエラー回避セルの構成図である。 アンテナエラーの検出及びアンテナエラー回避セルの接続手順を説明する図である。 アンテナエラー回避セルの接続による効果を説明する図である。 プロセス・アンテナ効果を説明する図である。 配線トポロジー変更によるアンテナダメージ回避方法(1)を説明する図である。 ダイオードを挿入するアンテナダメージ回避方法(2)を説明する図である。 ダイオード挿入で修正できない例を説明する図である。
符号の説明
1,1A データ処理装置(LSI設計システムの一部)
2,2A 記憶装置(LSI設計システムの一部)
11 レイアウト読み込み手段(LSI設計システムの一部)
12 サイジング候補テーブル作成手段(ゲートサイズ修正手段の一部)
13,13A アンテナエラー・ネット検出手段(ゲートサイズ修正手段の一部、アンテナエラー回避手段の一部)
14 エラーネット順次処理手段(LSI設計システムの一部)
15 ゲートピン・セル認識手段(ゲートサイズ修正手段の一部)
16 セルサイジング手段(ゲートサイズ修正手段の一部)
17 エラーネット終了判定手段(LSI設計システムの一部)
18 配置リーガライズ・ECO配線手段(LSI設計システムの一部)
19 エラー回避セル接続手段(アンテナエラー回避手段の一部)
21 配線レイアウト(LSI設計システムの一部)
22 レイアウト・ライブラリ(LSI設計システムの一部)
23 論理・ライブラリ(LSI設計システムの一部)
24 配線レイアウト(LSI設計システムの一部)
30 アンテナエラー回避セル
31 入力ピン(IN)
32 インバータ(ゲート回路、アンテナエラー回避セルの一部)
33,34 ダイオード(アンテナエラー回避セルの一部)

Claims (14)

  1. MISトランジスタで構成されるLSIの内部の回路構成に対応した回路情報を入力して、前記回路構成に対応したレイアウト設計を行うLSI設計システムであって、
    プラズマ・エッチングにより発生する電荷を吸収するアンテナ効果によって前記MISトランジスタのゲート絶縁膜にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントを検出し、検出された前記配線セグメントに接続される前記MISトランジスタのゲート電極の面積を、所定のシミュレーション結果又は所定の実験結果に基づいて、前記アンテナダメージを回避可能な値に修正するゲートサイズ修正手段が設けられていることを特徴とするLSI設計システム。
  2. 前記ゲートサイズ修正手段は、
    前記回路構成に対応したセルの種類毎に、前記ゲート電極の面積の前記修正に用いられる修正用候補値を昇順に記録してサイジング候補セル・テーブルを作成するサイジング候補テーブル作成手段と、
    前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを検出するアンテナエラー・ネット検出手段と、
    前記ネットに接続されたゲートピン及び該ゲートピンに対応したセルの種類を認識するゲートピン・セル認識手段と、
    認識された前記セルの種類毎に、前記サイジング候補セル・テーブルに記録されている前記修正用候補値を昇順に用いて前記アンテナダメージを回避可能か否かを所定の判定基準に基づいて判定し、該アンテナダメージを回避可能な最小値を用いて前記ゲート電極の面積を修正するセルサイジング手段とから構成されていることを特徴とする請求項1記載のLSI設計システム。
  3. 当該LSIは、
    複数の配線層を有する構成とされ、
    前記アンテナエラー・ネット検出手段は、
    前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを前記各配線層毎に検出する構成とされ、
    前記セルサイジング手段は、
    前記各配線層毎に、当該配線層に含まれる前記ゲート電極の面積の総和に対するメタルの面積の総和の割合が予め設定された基準値以下であるか否かを判定し、該基準値以下のとき、前記アンテナダメージを回避可能と判定する構成とされていることを特徴とする請求項2記載のLSI設計システム。
  4. MISトランジスタで構成されるLSIの内部の回路構成に対応した回路情報を入力して、前記回路構成に対応したレイアウト設計を行うLSI設計システムであって、
    プラズマ・エッチングにより発生する電荷を吸収するアンテナ効果によって前記MISトランジスタのゲート絶縁膜にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントを検出し、検出された前記配線セグメントに接続される前記MISトランジスタのゲート電極に、当該配線セグメントを介して、所定のゲート面積を付加すると共に前記配線セグメントに吸収された電荷を拡散させるアンテナエラー回避セルを、所定のシミュレーション結果又は所定の実験結果に基づいて、前記アンテナダメージを回避可能な数だけ接続するアンテナエラー回避手段が設けられていることを特徴とするLSI設計システム。
  5. 前記アンテナエラー回避手段は、
    前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを検出するアンテナエラー・ネット検出手段と、
    検出された前記配線セグメントに前記アンテナエラー回避セルを接続するアンテナエラー回避セル接続手段とから構成されていることを特徴とする請求項4記載のLSI設計システム。
  6. 当該LSIは、複数の配線層を有する構成とされ、
    前記アンテナエラー・ネット検出手段は、
    前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを前記各配線層毎に検出する構成とされ、
    前記アンテナエラー回避セル接続手段は、
    前記各配線層毎に検出された各配線セグメントに前記アンテナエラー回避セルをそれぞれ接続する構成とされていることを特徴とする請求項5記載のLSI設計システム。
  7. 前記アンテナエラー回避セルは、
    入力側に、前記ゲート面積を有するゲート回路、前記配線セグメントに吸収された電荷を拡散させる第1のダイオードのアノード及び第2のダイオードのカソードが接続されて構成されていることを特徴とする請求項4、5又は6記載のLSI設計システム。
  8. MISトランジスタで構成されるLSIの内部の回路構成に対応した回路情報を入力して、前記回路構成に対応したレイアウト設計を行うLSI設計システムに用いられ、前記MISトランジスタのゲート絶縁膜に発生するアンテナダメージを回避するアンテナダメージ回避方法であって、
    プラズマ・エッチングにより発生する電荷を吸収するアンテナ効果によって前記MISトランジスタのゲート絶縁膜にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントを検出し、検出された前記配線セグメントに接続される前記MISトランジスタのゲート電極の面積を、所定のシミュレーション結果、又は所定の実験結果に基づいて、前記アンテナダメージを回避可能な値に修正することを特徴とするアンテナダメージ回避方法。
  9. 前記回路構成に対応したセルの種類毎に、前記ゲート電極の面積の前記修正に用いられる修正用候補値を昇順に記録してサイジング候補セル・テーブルを作成するサイジング候補テーブル作成処理と、
    前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを検出するアンテナエラー・ネット検出処理と、
    前記ネットに接続されたゲートピン及び該ゲートピンに対応したセルの種類を認識するゲートピン・セル認識処理と、
    認識された前記セルの種類毎に、前記サイジング候補セル・テーブルに記録されている前記修正用候補値を昇順に用いて前記アンテナダメージを回避可能か否かを所定の判定基準に基づいて判定し、該アンテナダメージを回避可能な最小値を用いて前記ゲート電極の面積を修正するセルサイジング処理とを行うことを特徴とする請求項8記載のアンテナダメージ回避方法。
  10. 当該LSIは、複数の配線層を有する構成とされ、
    前記アンテナエラー・ネット検出処理では、
    前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを前記各配線層毎に検出し、
    前記セルサイジング処理では、
    前記各配線層毎に、当該配線層に含まれる前記ゲート電極の面積の総和に対するメタルの面積の総和の割合が予め設定された基準値以下であるか否かを判定し、該基準値以下のとき、前記アンテナダメージを回避可能と判定することを特徴とする請求項9記載のアンテナダメージ回避方法。
  11. MISトランジスタで構成されるLSIの内部の回路構成に対応した回路情報を入力して、前記回路構成に対応したレイアウト設計を行うLSI設計システムに用いられ、前記MISトランジスタのゲート絶縁膜に発生するアンテナダメージを回避するアンテナダメージ回避方法であって、
    プラズマ・エッチングにより発生する電荷を吸収するアンテナ効果によって前記MISトランジスタのゲート絶縁膜にアンテナダメージを発生させることが予想される配線セグメントを検出し、検出された前記配線セグメントに接続される前記MISトランジスタのゲート電極に、当該配線セグメントを介して、所定のゲート面積を付加すると共に前記配線セグメントに吸収された電荷を拡散させるアンテナエラー回避セルを、所定のシミュレーション結果又は所定の実験結果に基づいて、前記アンテナダメージを回避可能な数だけ接続することを特徴とするアンテナダメージ回避方法。
  12. 前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを検出するアンテナエラー・ネット検出処理と、
    検出された前記配線セグメントに前記アンテナエラー回避セルを接続するアンテナエラー回避セル接続処理とを行うことを特徴とする請求項11記載のアンテナダメージ回避方法。
  13. 当該LSIは、複数の配線層を有する構成とされ、
    前記アンテナエラー・ネット検出処理では、
    前記アンテナダメージが発生することが予想される配線セグメントが存在するネットを前記各配線層毎に検出し、
    前記アンテナエラー回避セル接続処理では、
    前記各配線層毎に検出された各配線セグメントに前記アンテナエラー回避セルをそれぞれ接続することを特徴とする請求項12記載のアンテナダメージ回避方法。
  14. コンピュータに請求項1乃至7のいずれか一に記載のLSI設計システムの機能を実現させるためのアンテナダメージ回避制御プログラム。
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