JP2007292671A - 横風試験設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】 試験自動車の車高に応じて吹出口の開口面積を変更することにより経済的な運転ができる横風試験設備を提供すること。
【解決手段】 送風帯において所定風速の横風を送風する送風機2を試験路Rに沿って複数台並設し、この送風機2で試験自動車Mに横風を送風する吹出口8の上部に可変部12を設け、この可変部12に、前記試験自動車Mの車高に合わせて吹出口8の開口高さを変更する駆動装置14を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、走行中の試験自動車が横風を受けたときの自動車の空力特性や操縦安定性等の横風安定性を試験する横風試験設備に関するものである。
従来より、自動車の走行試験として、所定時速で走行中に所定の風速の横風を受けた時の自動車の空力特性や操縦安定性等を試験する横風試験が行われている。この横風試験は、「自動車−横風安定性試験方法(自動車規格 JASO Z108)」に規定されている。この規定によれば、例えば、試験車速100km/hで走行する試験自動車が、「自然風が1m/s以下の状態で平均値が(20±3)m/sの横風」を受けたときの「2秒間後の地点の横ずれ」、「最大ヨー角速度」、「最大横加速度」、「ロール角」等を試験することが規定されている。また、試験回数として、各車速ごとに5回以上試験することも規定されている。
この横風試験を行う試験路は、自動車規格JASO Z117−1(試験路)によって、「送風帯の前後にそれぞれ100m以上の直線路をもち、走路幅は送風帯突入前で5m以上、突入後で7m以上とする。」と規定されている。そのため、この直線の長い試験路を屋内に設置するのは難しく、通常、屋外に設けられている。また、試験路に設けられる横風試験設備は、試験路の横に送風機を複数台並べて設置することによって少なくとも15mの長さの送風帯が必要とされている。この15m以上の送風帯は、例えば、5台〜10台以上の送風機を並設することによって形成されている。そして、これらの送風機によって、一様の横風を送風帯の範囲で試験自動車に対して送風するように構成されている。
図10は、このような従来の横風試験設備を示す平面視の模式図である。図示するように、横風試験設備101による横風試験としては、通常、試験自動車Mの走行前に送風機102の風速を設定(例えば、送風機回転数)し、その風速で送風機102のノズル部103から横風Wを送風した後に試験自動車Mで試験路Rを走行し、横風試験設備101の前の送風帯で試験自動車Mが横風Wを受けたときの空力特性や操縦安定性等の挙動が試験されている。
なお、この種の関連技術として、吹出ノズルの上面に上下移動自在の縮流板を設け、両側面に着脱自在の縮流パットを設けることによって吹出面積を容易に変更できるようにした風洞試験装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、この種の関連技術として、非対称の縮流ノズルを設けた風洞試験設備において、吹出口の風速分布を均一にするために縮流ノズルの低速流風速域面に風速加速手段を設けたものや(例えば、特許文献2参照)、風洞用縮流ノズルの出口にラバール形の部分を設けて半径方向の流速分布を均一にしようとしたものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開平5−10847号公報(第2頁、図1) 特開2005−249705号公報 特開平8−201216号公報
ところで、前記横風試験設備による横風安定性試験は、自動車走行試験方法通則(JIS D 0101)で定義される乗用車、バン、トレーラ連結乗用車及びピックアップなどの試験自動車Mに対して行われる。そのため、前記図10に示すような横風試験設備101では、図11に示す従来の横風試験設備におけるノズル部の側面視の模式図のように、トレーラ連結乗用車などの車高の高い試験自動車に合わせた固定高さの吹出口108が形成されたノズル部103から横風を送風し、このトレーラ連結乗用車のように車高の高い試験自動車も、乗用車のように低い車高の試験自動車Mも同様の横風安定性試験が行われている。
しかしながら、車高の高い試験自動車Mに合わせた固定の開口高さHの吹出口108から横風Wを送風すると、小型自動車のような車高の低い試験自動車Mの場合には上方の試験自動車Mに横風が影響しない領域まで横風Wを送風することとなる。吹出口108から送風される横風Wの風量は、(吹出口面積×吹出口風速)で決まり、前記したような風速20m/secの横風を大きな吹出口108から送風する場合、非常に大量の空気を吹出す必要があり、前記送風機に大出力の電動機を設けなければならないとともに、その大出力の電動機を駆動するために多くの動力が必要となる。しかも、この送風機は前記したように5台〜10台以上並設されるので、非常に多くの動力が必要となる。そのため、前記したように、車高の低い試験自動車Mに対して、横風が影響しない領域まで横風を送風して試験するのは非常に不経済となっている。また、このような横風試験は各車速ごとに5回以上行わなければならないので、その横風試験の間に大量の空気を送風するには多くの動力を必要とし、この点でも非常に不経済となっている。
なお、前記特許文献1〜3は、いずれも風洞試験設備に関するものであり、本発明のような複数台の送風機が並設された横風試験設備において、試験自動車に合わせた風量にして消費動力を抑えるのは難しい。
そこで、本発明は、複数台併設された送風機の吹出口の開口高さを、試験自動車の車高に合わせて変更することにより、消費動力を抑えた経済的な運転ができる横風試験設備を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、試験路を走行する試験自動車に対して所定長さの送風帯から横風を送風して該試験自動車の横風安定性を試験する横風試験設備において、前記送風帯において所定風速の横風を送風する送風機を前記試験路に沿って複数台並設し、前記試験自動車に該送風機から横風を送風する吹出口の上部に可変部を設け、該可変部に、前記試験自動車の車高に合わせて吹出口の開口高さを変更する駆動装置を設けている。これにより、横風試験を行う試験自動車の車高に合わせて駆動装置で吹出口の開口高さを変更し、試験自動車の車高が低い場合には吹出口の開口高さを低くして、その吹出口の開口面積から必要風速を保ちつつ送風機の風量を下げた横風を送風することで送風機を駆動する動力を低減することができる。これにより、横風試験設備における電力設備の小型化と、消費動力を抑えた省エネルギ化を図ることができる。
また、前記複数台並設した送風機の可変部に、前記試験自動車の車高に合わせて該複数台の送風機の吹出口の開口高さを変更する同期手段を設けてもよい。これにより、並設した複数台の送風機の可動部を同期手段で同期させて迅速に変更し、横風試験設備の吹出口開口高さを一体的に変更することができる。
さらに、前記吹出口の上壁を可動上壁で構成し、前記試験自動車の車高に合わせて前記駆動装置で該可動上壁を制御して吹出口の開口高さを変更する制御装置を設けてもよい。これにより、横風試験を行う試験自動車に適した吹出口の開口高さに可動上壁を変更することが制御装置で容易にでき、試験自動車に合わせて動力を低減した横風試験を行うことがより安定してできる。
また、前記複数台並設した送風機の可変部によって変更する吹出口の開口高さを、車高の高い試験自動車に合わせた高開口高さと、車高の低い試験自動車に合わせた低開口高さとに変更するように構成してもよい。これにより、吹出口の開口高さ変更を高開口高さと低開口高さとの簡単な制御にして、より迅速な開口高さ変更ができる。
本発明は、以上説明したような手段により、試験自動車の車高に合わせて吹出口の開口高さを変更し、試験自動車に合わせて横風の風量を適切にした経済的な横風試験を行うことが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の説明において、横風試験設備の全体的構成としては、前記図10に示す従来の横風試験設備101と同様に、複数台(例えば、5台)の送風機2が横方向に並設されて所定長さの送風帯が形成され、これらの送風機2から所定風速の横風を試験路Rに向けて送風するように構成されたものとして説明する。図10と同一の構成には「100」を減じた符号を付して説明する。また、図示する左方の送風機2側を「上流側」、右方の吹出口8側を「下流側」ともいう。さらに、以下の実施の形態では、吹出口の開口高さを、高開口高さHと、低開口高さhとに変更する例を説明する。
図1は、本発明の第1実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を模式的に示す側面視の縦断面図であり、図2は、同ノズル部を示す平面図、図3は、同ノズル部を示す送風機側の図面、図4は、同ノズル部を示す吹出口側の図面である。この第1実施の形態は、簡単な構造で吹出口の開口高さを変更できるようにしたものである。また、この実施の形態は、横風試験設備1の吹出口側に偏流装置10を設けて送風機2の風向を変更できるようにしている。
図1に示すように、試験自動車Mが走行する試験路Rの所定位置に横風試験設備1が設けられている。この横風試験設備1に設けられた送風機2のノズル部3は、図示する送風機2側の変形部4に連続するように設けられている。このノズル部3の下流側端部が吹出口8である。変形部4は、図3に示すような丸形断面の上流側から、図4に示すような矩形断面の下流側に変形されている。ノズル部3は、この変形部4と連結された矩形断面部5から下流側は、ほぼ平行な上壁6と下壁7とで形成されている。
図2に示すように、前記変形部4は、平面視において上流側から下流側に向けて両側方に広がるように形成され、前記矩形断面部5から下流側のノズル部3は、ほぼ平行な側壁9で形成されている。この実施の形態のノズル部3の下流側には、試験自動車Mに向けて吹出す横風Wの水平方向の風向きを変更する偏流装置10が設けられている。この偏流装置10は、ルーバー11が縦向きに設けられ、このルーバー11を垂直軸周りで回動させることによって水平方向の風向を変更できるように構成されている。
そして、図1,2,4に示すように、この実施の形態では、前記矩形断面の吹出口8の上部であるノズル部3の上部に、可変部12が設けられている。この実施の形態の可変部12は、ノズル部3の上壁6が、下流側が揺動可能な可動上壁に形成されている。この上壁6は、前記矩形断面部5の上部に設けられた揺動軸13(ヒンジ)を中心に下流側が揺動可能に構成されており、図示するように、下流側端部を、試験自動車Mの車高に合わせて高開口高さH又は低開口高さhにして、吹出口8の開口高さを変更することができるように構成されている。
また、ノズル部3の上部には、上壁6を揺動させる駆動装置14が設けられている。この実施の形態の駆動装置14は、ノズル部3の上部に設けられた支持台15に支持されたアクチュエータ16で構成されている。このアクチュエータ16は、支持台15に揺動可能に支持され、下端は上壁6と連結軸18によって連結されている。アクチュエータ16としては、油圧ジャッキや空圧ジャッキ、電動モータ等、上壁6を所定角度範囲で揺動させることができるものであればよい。
さらに、前記上壁6は、横方向に並設された複数台の送風機2の吹出口8の開口高さhを同期して変更できるように構成されている。この吹出口8の開口高さを同期して変更させる手段としては、全ての上壁6に、その上壁6の移動状態を検出する検出器17(この例では、リミットスイッチ)を設け、それらの検出器17によって上壁6が最大開口位置(図の二点鎖線)か最小開口位置(図の実線)かを検出し、それらの検出器17からの信号に基いて全ての上壁6をアクチュエータ16で所定位置まで開動作又は閉動作させるように制御する方法が考えられる。この検出器17としては、上壁6の角度を検出するものや、アクチュエータ16の伸長量を検出するようなものが用いられる。
また、吹出口8の開口高さhを低くして送風する断面積を減らしたときには、送風機2の風量を低減させている。この送風機2の風量を低減させる方法としては、送風機2の回転数制御(例えば、インバータ制御)によって風量を減らす方法が用いられている。この風量を減らす方法としては、図示しないが、送風機2の吸込み側にインレットベーンを設け、このインレットベーンの角度調節によって吸込み風量を減らす方法や、送風機2の翼を可変ピッチ機構を備えた動翼とし、送風機2の回転数は一定にして動翼のピッチを変更して吐出仕事を減らす方法等でもよい。
さらに、横風試験を行う試験自動車Mの車高を制御装置(例えば、コントロール室に設けられた制御盤、図示略)に入力すれば、この制御装置が駆動装置14を制御して横風試験設備1の吹出口8の開口高さを変更するようにしてもよい。さらに、試験自動車Mの車高を検出する検出器(図示略)を試験路Rの上流側に設け、この検出器からの信号に基いて吹出口8の開口高さを変更するようにしてもよい。この検出器としては、例えば、光学式センサや画像センサのように、試験路Rを走行する試験自動車Mの車高を検出できるものであればよい。
このように構成された横風試験設備1によれば、アクチュエータ16で上壁6を水平状態に保てば、ノズル部3の吹出口8を高開口高さHとすることができる。また、アクチュエータ16で上壁6の下流側を下向きに揺動させれば、ノズル部3の吹出口8を低開口高さhとすることができる。この上壁6の揺動は、複数台の送風機2において同期して行われる。
したがって、試験自動車Mの車高に合わせて可変部12に設けられた全ての吹出口8を高開口高さHと低開口高さhとに変更できるので、車高の低い試験自動車Mの場合には吹出口8の上壁9の下流側を下げて開口断面積を減らすことで試験自動車Mに横風が影響しない領域まで横風を送風することをなくし、その減らした開口断面積での必要風速を保つことによって送風機2の回転数を低減して風量を下げることができるので、送風機2を駆動する電動機動力を低減することができ、横風試験設備1の省エネルギ化を図ることができる。例えば、車高の高い試験自動車Mのときの開口高さを3mとして、車高の低い試験自動車Mのときの開口高さを2mとすると、約30%の省エネルギを図ることができる。
図5は、本発明の第2実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。以下の実施の形態では、前記第1実施の形態における試験路Rと試験自動車Mとを省略している。また、可変部12における構成を説明し、前記第1実施の形態と同一の構成には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図示するように、この第2実施の形態の可変部12は、ノズル部3の可動上壁が上流側上壁22と下流側上壁23とで構成され、これら上流側上壁22と下流側上壁23とを揺動させることによって吹出口8を高開口高さHと低開口高さhとに変更できるようにしたものである。上流側上壁22は、矩形断面部5に設けられた揺動軸13によって下流側が揺動可能なように構成されている。下流側上壁23は、上流側が、前記上流側上壁22の下流側を下向きに揺動させたときの傾斜角と連続するように上流側が上向き傾斜状に形成され、下流側が、吹出口8を低開口高さhとしたときに下壁7とほぼ平行な上壁を形成するように形成され、これらの間は連続する湾曲面に形成されている。この下流側上壁23の上流側が上流側上壁22の上側に配置されている。また、ノズル部3の上部に設けられた支持台15に支持されたアクチュエータ16は、下端が下流側上壁23に連結されている。このアクチュエータ16で下流側上壁23を下降させることにより、この下流側上壁23で上流側上壁22の下流側が下向きに揺動させられるように構成されている。この実施の形態の場合、吹出口8の高開口高さHが低開口高さhとなるように下流側上壁23を所定位置まで下降させると、上流側上壁22と下流側上壁23とが連続して、スムーズなノズル部3の上壁が形成される。
このように構成された横風試験設備21によれば、車高の高い試験自動車Mの横風試験時には下流側上壁23を上部の位置に保持して吹出口8を高開口高さHとし、車高の低い試験自動車Mの横風試験時には下流側上壁23をアクチュエータ16で下降させることによって上流側上壁22を揺動させ、これら上流側上壁22と下流側上壁23とで吹出口8を低開口高さhとすることができる。したがって、試験自動車Mの車高が低い場合には吹出口8を低開口高さhとして、必要風速を保ちつつ送風機の風量を下げた横風を送風することで送風機を駆動する動力を低減し、横風試験設備における電力設備の小型化と、消費動力を抑えた省エネルギ化を図ることができる。また、この第2実施の形態の場合、高開口高さHと低開口高さhとで吹出口8の位置が変らないので、試験自動車Mの車高が変化しても同一の横風を送風して横風試験を行うことができる。また、吹出口8の横風吹出し方向を平行にできるので、車高の高い試験自動車Mと車高の低い試験自動車Mとに対して同一の横風を送風して横風試験を行うことができる。
図6は、本発明の第3実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。また、この第3実施の形態でも、可変部12における構成を説明し、前記第1実施の形態と同一の構成には同一符号を付して説明する。
図示するように、この第3実施の形態の可変部12は、ノズル部3の上壁の後端に可動上壁32が設けられ、この可動上壁32を揺動させることによって吹出口8の開口高さを変更できるようにしたものである。可動上壁32は、ノズル部3の上壁後端に設けられた揺動軸33(ヒンジ)を中心に下流側が揺動可能に構成されている。ノズル部3の上部には支持台34が設けられ、この支持台34に揺動可能に軸支されたアクチュエータ16の下端が可動上壁32と連結軸18によって連結されている。
このように構成された横風試験設備31によれば、車高の高い試験自動車Mの横風試験時には可動上壁32をほぼ水平に保持して吹出口8を高開口高さHとし、車高の低い試験自動車Mの横風試験時には可動上壁32の下流側をアクチュエータ16で下降させることによって、吹出口8を低開口高さhとすることができる。
したがって、試験自動車Mの車高が低い場合には吹出口8を高開口高さhとして、必要風速を保ちつつ送風機の風量を下げた横風を送風することで送風機を駆動する動力を低減し、横風試験設備における電力設備の小型化と、消費動力を抑えた省エネルギ化を図ることができる。
図7は、本発明の第4実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。また、この第4実施の形態でも、可変部12における構成を説明し、前記第1実施の形態と同一の構成には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図示するように、この第4実施の形態の可変部12は、ノズル部3の上壁6が可撓板で形成された可動上壁42となっている。また、ノズル部3の上部に設けられた支持台15には、ノズル部3の上流側から下流側に向けて複数本のアクチュエータ16が設けられている。この図では、流れ方向に複数列のアクチュエータ16が設けられている。これらのアクチュエータ16の下端は、可動上壁42に軸支されている。さらに、前記可動上壁42の上流側は、矩形断面部5に設けられた滑り機構43によって支持されており、前記アクチュエータ16で可動上壁42を下向きに押圧して変形させたときに、その変形によって生じる流れ方向の長さ変化分が変形部4側から補充されるように構成されている。つまり、この滑り機構43は、可動上壁42の変形部4側に変形による補充分を上流側に設けておき、可動上壁42の変形に伴ってノズル部3側へ補充、又は可動上壁42の戻り変形によってノズル部3側から変形部4側に戻るように構成されている。また、支持台15に軸支されたアクチュエータ16の下端が、可動上壁42と連結軸18によって連結されている。
このように構成された横風試験設備41によれば、アクチュエータ16で可動上壁42を下向きに押圧していない状態では、ノズル部3の吹出口8を高開口高さHとすることができる。また、アクチュエータ16で可動上壁42(可撓板)を下向きに押圧して弾性限度内で変形させることにより、ノズル部3の吹出口8を低開口高さhとすることができる。しかも、この実施の形態によれば、アクチュエータ16の本数や位置、押圧量等によって可動上壁42で形成するノズル部3の内面を最適な形状にすることができ、圧力損失の小さいノズル部3を形成することができる。
したがって、試験自動車Mの車高が低い場合には吹出口8を低開口高さhとして、必要風速を保ちつつ送風機の風量を下げた横風を送風することで送風機を駆動する動力を低減し、横風試験設備における電力設備の小型化と、消費動力を抑えた省エネルギ化を図ることができる。また、この第4実施の形態の場合も、高開口高さHと低開口高さhとで吹出口8の位置が変らないので、試験自動車Mの車高が変化しても同一の横風を送風して横風試験を行うことができる。また、吹出口8の横風吹出し方向を平行にできるので、車高の高い試験自動車Mと車高の低い試験自動車Mとに対して同一の横風を送風して横風試験を行うことができる。
図8は、本発明の第5実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。また、この第5実施の形態でも、可変部12における構成を説明し、前記第1実施の形態と同一の構成には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図示するように、この第5実施の形態の可変部12は、ノズル部3の上壁6として、高開口高さH用の大可動上壁52と、低開口高さh用の小可動上壁53とが設けられている。大可動上壁52は、ノズル部3の上壁後端に設けられた揺動軸54(ヒンジ)を中心に上流側が揺動可能なように構成され、小可動上壁53は、矩形断面部5に設けられた揺動軸55(ヒンジ)を中心に下流側が揺動可能なように構成されている。これらの揺動軸54,55には駆動装置56,57(例えば、電動モータ)が設けられている。そして、大可動上壁52によってノズル部3の上壁を形成すれば高開口高さHの吹出口8を形成することができ、小可動上壁53によってノズル部3の上壁を形成すれば低開口高さhの吹出口8を形成することができるように構成されている。また、小可動上壁53は、予めノズル部3の内面が最適な形状となるように形成することができ、圧力損失の小さいノズル部3を形成することができる。
このように構成された横風試験設備51によれば、駆動装置57で小可動上壁53を上向きに揺動させた状態とし、駆動装置56で大可動上壁52を下向きに揺動させてノズル部3の上壁とすることにより、ノズル部3の吹出口8を高開口高さHとすることができる。また、駆動装置56で大可動上壁52を上向きに揺動させた状態とし、駆動装置57で小可動上壁53を下向きに揺動させてノズル部3の上壁とすることにより、ノズル部3の吹出口8を低開口高さhとすることができる。
したがって、試験自動車Mの車高が低い場合には吹出口8を低開口高さhとして、必要風速を保ちつつ送風機の風量を下げた横風を送風することで送風機を駆動する動力を低減し、横風試験設備51における電力設備の小型化と、消費動力を抑えた省エネルギ化を図ることができる。また、この第5実施の形態の場合も、高開口高さHと低開口高さhとで吹出口8の位置が変らないので、試験自動車Mの車高が変化しても同一の横風を送風して横風試験を行うことができる。さらに、吹出口8の吹出し方向を平行にできるので、車高の高い試験自動車Mと車高の低い試験自動車Mとに対して同一の横風を送風して横風試験を行うことができる。
図9は、本発明の第6実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。また、この第6実施の形態でも、可変部12における構成を説明し、前記第1実施の形態と同一の構成には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図示するように、この第6実施の形態の可変部12は、ノズル部3が、大ノズル62と小ノズル63とに切換え可能なように構成されたものである。大ノズル62は吹出口8が高開口高さHとなるように形成されたものであり、小ノズル63は吹出口8が低開口高さhとなるように形成されたものである。この小ノズル63は、ノズル部3の上部に設けられた支持台15のアクチュエータ16によって大ノズル62の内部に挿入することが可能なように構成されている。
このように構成された横風試験設備61によれば、アクチュエータ16で小ノズル63を上昇させて大ノズル62の上部に位置させた状態では、ノズル部3の吹出口8を高開口高さHとすることができる。また、アクチュエータ16で小ノズル63を下降させて大ノズル62の内部に挿入することにより、ノズル部3の吹出口8を低開口高さhとすることができる。
したがって、試験自動車Mの車高が低い場合には吹出口8を低開口高さhとして、必要風速を保ちつつ送風機2の風量を下げた横風を送風することで送風機を駆動する動力を低減し、横風試験設備61における電力設備の小型化と、消費動力を抑えて省エネルギ化を図ることができる。また、この第6実施の形態の場合も、高開口高さHと低開口高さhとで吹出口8の位置が変らないので、試験自動車Mの車高が変化しても同一の横風を送風して横風試験を行うことができる。さらに、吹出口8の横風吹出し方向を平行にできるので、車高の高い試験自動車Mと車高の低い試験自動車Mとに対して同一の横風を送風して横風試験を行うことができる。
なお、前記実施の形態では、吹出口8の開口高さを、高開口高さHと低開口高さhとの2位置で変更する例を説明したが、開口高さは2位置に限定されるものではなく、複数の位置や、個々の試験自動車Mの車高に合わせた高さに変更するようにしてもよい。また、前記第1実施の形態では、吹出口8に偏流装置10を設けた例を説明したが、この偏流装置10は送風機2からの風向を変更する必要がある場合等、必要に応じて設ければよい。
さらに、前述した実施の形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではない。
本発明に係る横風試験設備は、試験自動車に対しより安定した横風試験を行う場合に有用である。
本発明の第1実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を模式的に示す側面視の縦断面図である。 図1に示す横風試験設備におけるノズル部を示す平面図である。 図1に示す横風試験設備におけるノズル部を示す送風機側の図面である。 図1に示す横風試験設備におけるノズル部を示す吹出口側の図面である。 本発明の第2実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。 本発明の第3実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。 本発明の第4実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。 本発明の第5実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。 本発明の第6実施の形態に係る横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。 従来の横風試験設備を示す平面視の模式図である。 従来の横風試験設備におけるノズル部を示す側面視の模式図である。
符号の説明
1…横風試験設備
2…送風機
3…ノズル部
4…変形部
5…矩形断面部
6…上壁
7…下壁
8…吹出口
9…側壁
10…偏流装置
11…ルーバー
12…可変部
13…揺動軸
14…駆動装置
15…支持台
16…アクチュエータ
17…検出器
18…連結軸
21…横風試験設備
22…上流側上壁
23…下流側上壁
31…横風試験設備
32…可動上壁
33…揺動軸
34…支持台
41…横風試験設備
42…可動上壁
43…滑り機構
51…横風試験設備
52…大可動上壁
53…小可動上壁
54,55…揺動軸
56,57…駆動装置
61…横風試験設備
62…大ノズル
63…小ノズル
M…試験自動車
R…試験路
W…横風
H,h…開口高さ

Claims (4)

  1. 試験路を走行する試験自動車に対して所定長さの送風帯から横風を送風して該試験自動車の横風安定性を試験する横風試験設備において、
    前記送風帯において所定風速の横風を送風する送風機を前記試験路に沿って複数台並設し、前記試験自動車に該送風機から横風を送風する吹出口の上部に可変部を設け、該可変部に、前記試験自動車の車高に合わせて吹出口の開口高さを変更する駆動装置を設けたことを特徴とする横風試験設備。
  2. 前記複数台並設した送風機の可変部に、前記試験自動車の車高に合わせて該複数台の送風機の吹出口の開口高さを変更する同期手段を設けた請求項1に記載の横風試験設備。
  3. 前記吹出口の上壁を可動上壁で構成し、前記試験自動車の車高に合わせて前記駆動装置で該可動上壁を制御して吹出口の開口高さを変更する制御装置を設けた請求項1又は請求項2に記載の横風試験設備。
  4. 前記複数台並設した送風機の可変部によって変更する吹出口の開口高さを、車高の高い試験自動車に合わせた高開口高さと、車高の低い試験自動車に合わせた低開口高さとに変更するように構成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の横風試験設備。

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