JP2007292097A - 駆動伝達機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストメリットを低下させることなく,大きな荷重が作用する負荷体を動かすのに適した駆動伝達機構を提供する。
【解決手段】入力歯車10と噛み合う歯部21,22および噛み合わない歯欠け部23,24を有する歯欠け歯車20と同軸上に設けられた係合部25,26に係脱し,係合部25,26に係合したとき歯欠け歯車20の回転を阻止し係合部25,26に対する係合を解除したとき歯欠け歯車20の回転を許す作動子30と,歯欠け歯車20が入力歯車10と噛み合う方向へ付勢する付勢部材40と,歯欠け歯車20とともに回転するカム27,28と,負荷体60による荷重ベクトルFに対し直交方向X1,X2にスライドするスライダであってカム27,28に連動してスライドするスライダ50を備え,カムの形状は,付勢部材40の付勢力で歯欠け歯車20が回転して歯欠け歯車20の歯部が入力歯車10に噛み合うまではスライダ50に対して力を作用させない形状となっている。
【選択図】図1

Description

本発明は,歯欠け歯車を用いた駆動伝達機構に関するものである。
従来の歯欠け歯車を用いた駆動伝達機構は,駆動力を入力する入力歯車と,
この入力歯車と噛み合う歯部および,入力歯車と噛み合わない歯欠け部とを有し,歯部が入力歯車に噛み合うことで従動回転する歯欠け歯車と,
この歯欠け歯車と同軸上に設けられていて歯欠け歯車とともに回転する係合部と,
この係合部に係脱し,係合部に係合したとき前記歯欠け歯車の回転を阻止し,係合部に対する係合を解除したとき前記歯欠け歯車の回転を許す作動子と,
この作動子を前記係合部に係脱させる作動手段と,
前記歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車と噛み合っていないとき,歯欠け歯車が入力歯車と噛み合う方向へ付勢する付勢部材とを備えている(例えば特許文献1,2)。
このような駆動伝達機構は,上記作動子が係合部から外れると,付勢部材の付勢力により歯欠け歯車が,その歯部が入力歯車と噛み合うように回転し,歯欠け歯車の歯部が入力歯車と噛み合って回転することで,入力歯車の動力が,歯欠け歯車に伝達される機構であり,例えば歯欠け歯車が固定されている軸に固定した給紙ローラを,給紙動作時に丁度1回転させるための機構として用いられている。
特開平7−144772号公報 特開平8−226517号公報
上述した従来の駆動伝達機構は,コストパフォーマンスが高いという利点は有しているが,大きな荷重が作用する負荷体を動かすのには適していなかった。歯欠け歯車に大荷重がかかっていると,歯欠け歯車を入力歯車に噛み合わせるための付勢部材に大きな付勢力が要求され,また,係合部に係脱する作動子を係合部から外す作動手段にも大きな力が要求されるため,これら付勢部材および作動手段が大型化してコストメリットが低下してしまうからである。
本発明の目的は,以上のような課題を解決し,コストメリットを低下させることなく,大きな荷重が作用する負荷体を動かすのに適した駆動伝達機構を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の駆動伝達機構は,駆動力を入力する入力歯車と,
この入力歯車と噛み合う歯部および,入力歯車と噛み合わない歯欠け部とを有し,歯部が入力歯車に噛み合うことで従動回転する歯欠け歯車と,
この歯欠け歯車と同軸上に設けられていて歯欠け歯車とともに回転する係合部と,
この係合部に係脱し,係合部に係合したとき前記歯欠け歯車の回転を阻止し,係合部に対する係合を解除したとき前記歯欠け歯車の回転を許す作動子と,
この作動子を前記係合部に係脱させる作動手段と,
前記歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車と噛み合っていないとき,歯欠け歯車が入力歯車と噛み合う方向へ付勢する付勢部材と,
前記歯欠け歯車とともに回転するカムと,
負荷体による荷重ベクトルに対し直交方向にスライドするスライダであって前記カムと連動してスライドするスライダと,を備え,
前記カムの形状は,前記付勢部材の付勢力で歯欠け歯車が回転して当該歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車に噛み合うまでは前記スライダに対して力を作用させない形状となっていることを特徴とする。
前記カムの形状は,前記付勢部材の付勢力で歯欠け歯車が回転して当該歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車に噛み合うまでは前記スライダに接触しない形状とし,あるいは,前記付勢部材の付勢力で歯欠け歯車が回転して当該歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車に噛み合うまでの輪郭線が歯欠け歯車の回転中心を中心とする円弧となっている形状とすることができる。
このような構成とすれば,歯欠け歯車が停止しているとき,歯欠け歯車は,負荷体の荷重ベクトルの影響を全く受けない。しかも,前記カムの形状は,前記付勢部材の付勢力で歯欠け歯車が回転して当該歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車に噛み合うまでは前記スライダに対して力を作用させない形状となっているので,作動手段で作動子を前記係合部から外し,付勢手段で歯欠け歯車を入力歯車に噛み合わせるべく回転させる際,歯欠け歯車には何らの負荷も作用しない。
したがって,この発明によれば,負荷体による大荷重が前記スライダにかかっていたとしても,歯欠け歯車を入力歯車に噛み合わせるための付勢部材に大きな付勢力は要求されず,また,係合部に係脱する作動子を係合部から外す作動手段にも大きな力は要求されないため,これら付勢部材および作動手段を小型化してコストメリットを向上させることができる。
また,前記スライダを,当該スライダに前記荷重を作用させる負荷体を変位させる直動カム等で構成することにより,大荷重の負荷体を動かすことができる。
以上のように,この本発明によれば,コストメリットを向上させつつ(少なくとも低下させることなく),大きな荷重が作用する負荷体を動かすことが可能となる。
望ましくは,前記カムの形状は,前記歯欠け歯車が1回転したとき前記スライダを原位置に戻す形状とする。
このように構成すれば,前記スライダを往復動させ,上記負荷体を繰り返し動かすことができる。
また,この発明は,上記カムを用いた構成に代え,前記スライダと前記歯欠け歯車の回転中心から偏倚した部位とを連結するリンクを設け,このリンクと前記スライダとの連結部または前記歯欠け歯車との連結部に,前記付勢部材の付勢力で歯欠け歯車が回転して当該歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車に噛み合うまでは前記スライダに対して力を作用させないためのガタを設けた構成とする。
このような構成とすれば,上述した作用効果に加え,スライダのスライド量を,歯欠け歯車の径を大きくすることなく増大させることが可能となる。
望ましくは,前記負荷体における前記スライダとの当接部にはコロを設け,さらに望ましくは,前記スライダと,このスライダをガイドするガイド体との間にコロを設ける。
このように構成すれば,スライダのスライドが円滑になされるので,歯欠け歯車の駆動トルクを低減させることができる。
以下,本発明に係る駆動伝達機構の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は,本発明に係る駆動伝達機構の一実施の形態を示す図で,(a)は斜視図,(b)は平面図,(c)は正面図,(d)は側面図,(e)は背面図,(f)は図(d)におけるf−f視図,(g)は図(d)におけるg−g視図である。
図1に示すように,この駆動伝達機構1は,駆動力を入力する入力歯車10と,
この入力歯車10と噛み合う2つの歯部21,22および,入力歯車10と噛み合わない2つの歯欠け部23,24とを有し,歯部21,22が入力歯車10に噛み合うことで従動回転する歯欠け歯車20と,
この歯欠け歯車20と同軸上に設けられていて歯欠け歯車20とともに回転する係合部25,26と,
この係合部25,26に係脱し,係合部25,26に係合したとき歯欠け歯車20の回転を阻止し,係合部25,26に対する係合を解除したとき歯欠け歯車20の回転を許す作動子30と,
この作動子30を係合部25,26に係脱させる作動手段31と,
前記歯欠け歯車20の歯部21,22が入力歯車10と噛み合っていないとき,歯欠け歯車20が入力歯車10と噛み合う方向へ付勢する付勢部材40と,
前記歯欠け歯車20とともに回転するカム27,28と,
負荷体60による荷重ベクトルFに対し直交方向X1,X2にスライドするスライダであって前記カム27,28に連動してスライドするスライダ50と,を備え,
前記カム27,28の形状は,付勢部材40の付勢力で歯欠け歯車20が回転して歯欠け歯車20の歯部が入力歯車10に噛み合うまではスライダ50に対して力を作用させない形状となっている。
カム27,28の形状は,付勢部材40の付勢力で歯欠け歯車20が回転して歯欠け歯車20の歯部21,22が入力歯車10に噛み合うまではスライダ50に接触しない形状とするか,あるいは,付勢部材40の付勢力で歯欠け歯車20が回転して歯欠け歯車20の歯部21,22が入力歯車10に噛み合うまでの輪郭線を,歯欠け歯車20の回転中心を中心とする円弧とする。
入力歯車10は,この駆動伝達機構1のフレームまたはこの駆動伝達機構1が組み込まれる装置(例えば画像形成装置)のフレーム70(図4参照)に回転可能に支持されており,駆動源である図示しないモータにより回転駆動される。なお,図示のフレーム70は駆動伝達機構1のフレームを示しているが,フレームは,駆動伝達機構1が組み込まれる装置(例えば画像形成装置)のフレームで構成することができる。
歯欠け歯車20は,上記フレームに設けられた軸71に回転可能に支持されている。
歯欠け歯車20は,上記歯部21,22,歯欠け部23,24,およびボス部29aとリング部29bが一体成型された歯車であり,リング部29bの周面に前記係合部25,26が一体的に設けられている。
作動子30および作動手段31は,上記フレームに取り付けられたフラッパーソレノイドで構成されている。
作動子30をなすフラッパーの先端は,係合部25または26に係脱するフック状に構成され,後端とソレノイド31との間には,作動子30の先端を係合部25または26との係合方向へ常時付勢しているコイルスプリング32(図1(c)参照)が設けられている。
したがって,ソレノイド31がOFF(通電されない)のとき,作動子30はその先端が歯欠け歯車20のリング部29bの周面に当接して係合部25または26と係合し得る状態となり,ソレノイド31がONする(通電される)と,作動子30はソレノイド31に吸引されてその先端が係合部25または26から外れることとなる。なお,コイルスプリング32は図1(c)以外の図では省略してある。
付勢部材40は,捩りバネで構成され,そのコイル部41(図4(b)参照)がフレーム70のピン72に装着されている。付勢部材40の一端42はフレーム70のフック部73(図4(b)参照)に掛け止めされ,屈曲した他端43は,歯欠け歯車20の前記ボス部29aとリング部29bとに跨って一体的に形成された当接部29cに当接可能となっていて,例えば図1に示すように歯欠け歯車20の歯部21,22が入力歯車10と噛み合っていないとき,歯欠け歯車20が入力歯車10と噛み合う方向(図1(c)矢印方向)へ付勢する。
スライダ50は,当該スライダ50に前記荷重Fを作用させる負荷体60を変位させる直動カムを構成している。52はカム部を構成する傾斜面,53はカム部を構成する水平面である。
スライダ50は,フレーム70でガイドされてスライドするようになっており,スライダ50とガイド体(この場合フレーム70)との間にはコロ74(図1(e)参照)が設けられている。
スライダ50の歯欠け歯車20側の端部にはピン51が設けられており,このピン51が,歯欠け歯車20の前記係合部25等が設けられている面と反対側の面に一体的に設けられたカム27,28と当接可能となっている。
図1(f)に示すように,フレーム70にはピン51を案内するガイド穴75が設けられている。
負荷体60は,例えば,この駆動伝達機構1が組み込まれる画像形成装置における,中間転写体に接離する二次転写ローラの軸,給紙部のリフト板をアップダウンさせるための軸,画像形成装置がタンデム機である場合に用紙を介して感光体に接離する一次転写ローラの軸,等々で構成することができる。
負荷体60におけるスライダ50との当接部にはコロ61が設けられている。
以下,駆動伝達機構1の作動について説明するが,ます,その初期状態(待機状態)について説明する。
図1は待機状態(初期状態)を示した図である。
図1に示すように待機状態にあっては,入力歯車10は歯欠け歯車20の歯欠け部23に対向しており,歯欠け歯車20の歯部21,22のいずれとも噛み合っていない。
付勢部材40は,歯欠け歯車20を図1(c)に矢印で示す回転方向に付勢している。
しかし,この待機状態にあっては,ソレノイド31がOFF状態であるため,作動子30が歯欠け歯車20の係合部25に係合していて歯欠け歯車20の回転を阻止している。
したがって,入力歯車10が回転しても(あるいは回転していても),その動力は,歯欠け歯車20には伝達されない。
図2(1)〜(3)および図3(4)〜(6)は以上のような駆動伝達機構1の作動を示す図で,(1)〜(6)はそれぞれ上記機構1を正面側から見た図を左側に,その側面図を中央部に,背面側から見た図を右側に描いてある。
駆動伝達機構1は上記待機状態から次のように作動する。
(1)図2(1)に示すように,ソレノイド31がONし,作動子30がソレノイド31に吸引されて係合部25に対する係合が解除されると,付勢部材40の付勢力により歯欠け歯車20が矢印方向へ回転する。
図2(a)はこのときのカム27とスライダ50のピン51との関係を示す図である。同図に示すように,カム27(以下内カムとも言う)には凹部27aが設けられていて,ピン51は内カム27に接触していない。少なくとも歯欠け歯車20の歯部21が入力歯車10に噛み合うまではピン51は内カム27に接触しない。
また,図2(1)から明らかなようにピン51はカム28(以下外カムとも言う)にも接触していない。歯欠け歯車20の歯部21が入力歯車10に噛み合うまではピン51は外カム28にも接触しない。
(2)図2(2)に示すように,付勢部材40の付勢力により歯欠け歯車20が矢印方向へ回してその歯部21が入力歯車10に噛み合うことにより,入力歯車10の動力が,歯欠け歯車20に伝達されることとなる。
また,歯欠け歯車20の歯部21が入力歯車10に噛み合うと,スライダ50のピンが外カム28との接触を開始する。
(3)図2(3)に示すように,歯欠け歯車20の係合部25が作動子30の先端を通過した後,次の係合部26が作動子30の先端に達する前に,ソレノイド31がOFFし,これによって,作動子30の先端がボス部29bの周面に当接して次の係合部26と係合し得る状態となる。
また,同図に示すように,歯欠け歯車20が回転し続けることで,ピン51が外カム28から力を受け,スライダ50が矢印X1方向へスライドし,負荷体60はスライダ50の傾斜面52に沿って下動する。
(4)図3(4)に示すように,歯部21と入力歯車10との噛み合いが終わり近くになると,スライダ50のピン51と外カム28との当接も終わり近くになる。
当接部29cは付勢部材40に当接し付勢部材40を撓ませる。
図2(3)に示す状態から図3(4)に示す状態に至る過程で,スライダ50はさらに矢印X1方向へスライドし,負荷体60はスライダ50の傾斜面52を下りきって水平面53に当接する。
(5)図3(5)に示すように,歯欠け歯車20の歯欠け部24が入力歯車10に対向する状態になる(歯部21が入力歯車10に噛み合わなくなる)と,入力歯車10から歯欠け歯車20への動力は断たれるが,このとき付勢部材40が歯欠け歯車20を矢印方向へ付勢する状態となっているので,その付勢力で,歯欠け歯車20が矢印方向に回転し,歯欠け歯車20の係合部26が作動子30に係合することにより歯欠け歯車20の回転が停止する。
図3(a)はこのときのカム27,28とスライダ50のピン51との関係を示す図である。同図に示すように,内カム27には凹部27bが設けられていて,ピン51は内カム27に接触していない。少なくとも歯欠け歯車20の歯部22が入力歯車10に噛み合うまではピン51は内カム27に接触しない。
また,同図から明らかなようにピン51は外カム28にも接触していない。歯欠け歯車20の歯部22が入力歯車10に噛み合うまではピン51は外カム28にも接触しない。
(6)図3(5)に示す状態から,ソレノイド31が再びONし,作動子30がソレノイド31に吸引されて係合部26に対する係合が解除されると,付勢部材40の付勢力により歯欠け歯車20が再び矢印方向に回転し,その歯部22が入力歯車10に噛み合う。
したがって,入力歯車10の動力が,歯欠け歯車20に再び伝達されることとなる。
また,歯欠け歯車20の歯部22が入力歯車10に噛み合うと,スライダ50のピンが内カム27との接触を開始する。
(7)図3(6)に示すように,歯欠け歯車20の係合部26が作動子30の先端を通過した後,次の係合部25が作動子30の先端に達する前に,ソレノイド31がOFFし,これによって,作動子30の先端がボス部29bの周面に当接して次の係合部25と係合し得る状態となる。
また,同図に示すように,歯欠け歯車20が回転し続けることで,ピン51が内カム27から力を受け,スライダ50が矢印X2方向へスライドし,負荷体60はスライダ50の傾斜面52に沿って上動する。
(8)図示はしないが、その後,歯部22と入力歯車10との噛み合いが終わり近くになると,スライダ50のピン51と内カム27との当接も終わり近くになる。
当接部29cは付勢部材40に当接し付勢部材40を撓ませる。
スライダ50はさらに矢印X2方向へスライドし,負荷体60はスライダ50の傾斜面52を上りきって水平面54に当接する。
(9)その後,図1に示すように,歯欠け歯車20の歯欠け部23が入力歯車10に対向する状態になる(歯部22が入力歯車10に噛み合わなくなる)と,入力歯車10から歯欠け歯車20への動力は断たれるが,このとき付勢部材40が歯欠け歯車20を矢印方向へ付勢する状態となっているので,その付勢力で,歯欠け歯車20が矢印方向に回転し,歯欠け歯車20の係合部25が作動子30に係合することにより歯欠け歯車20の回転が停止する。
これによって,駆動伝達機構1は初期状態に戻ったこととなり,歯欠け歯車20の1回転につきスライダ50が1往復して負荷体60が上下に1往復したこととなる。
以上のような駆動伝達機構1は,駆動力を入力する入力歯車10と, この入力歯車10と噛み合う2つの歯部21,22および,入力歯車10と噛み合わない2つの歯欠け部23,24とを有し,歯部21,22が入力歯車10に噛み合うことで従動回転する歯欠け歯車20と, この歯欠け歯車20と同軸上に設けられていて歯欠け歯車20とともに回転する係合部25,26と, この係合部25,26に係脱し,係合部25,26に係合したとき歯欠け歯車20の回転を阻止し,係合部25,26に対する係合を解除したとき歯欠け歯車20の回転を許す作動子30と, この作動子30を係合部25,26に係脱させる作動手段31と, 前記歯欠け歯車20の歯部21,22が入力歯車10と噛み合っていないとき,歯欠け歯車20が入力歯車10と噛み合う方向へ付勢する付勢部材40と, 前記歯欠け歯車20とともに回転するカム27,28と, 負荷体60による荷重ベクトルFに対し直交方向X1,X2にスライドするスライダであって前記カム27,28と連動してスライドするスライダ50と,を備え, 前記カム27,28の形状は,付勢部材40の付勢力で歯欠け歯車20が回転して歯欠け歯車20の歯部が入力歯車10に噛み合うまではスライダ50に対して力を作用させない形状となっているので,この駆動伝達機構1によれば次のような作用効果が得られる
すなわち,歯欠け歯車20が停止しているとき,歯欠け歯車20は,負荷体60の荷重ベクトルFの影響を全く受けない。しかも,カム27,28の形状は,付勢部材40の付勢力で歯欠け歯車20が回転して歯欠け歯車20の歯部21,22が入力歯車10に噛み合うまではスライダ50に対して力を作用させない形状となっているので,作動手段31で作動子30を係合部25,26から外し,付勢手段40で歯欠け歯車20を入力歯車10に噛み合わせるべく回転させる際,歯欠け歯車20には何らの負荷も作用しない。
したがって,この駆動伝達機構1によれば,負荷体60による大荷重Fがスライダ50にかかっていたとしても,歯欠け歯車20を入力歯車10に噛み合わせるための付勢部材40に大きな付勢力は要求されず,また,係合部25,26に係脱する作動子30を係合部25,26から外す作動手段31にも大きな力は要求されないため,これら付勢部材30および作動手段31を小型化してコストメリットを向上させることができる。
また,スライダ50を,スライダ50に荷重Fを作用させる負荷体60を変位させる直動カム等で構成することにより,大荷重Fの負荷体60を動かすことができる。
以上のように,この駆動伝達機構1によれば,コストメリットを向上させつつ(少なくとも低下させることなく),大きな荷重Fが作用する負荷体60を動かすことが可能となる。
カム27,28の形状は,歯欠け歯車20が1回転したときスライダ50を原位置(初期位置)に戻す形状としてあるので,スライダ50を往復動させ,上記負荷体60を繰り返し動かすことができる。
負荷体60におけるスライダ50との当接部にはコロ61を設け,スライダ50と,このスライダ50をガイドするガイド体70との間にコロ74を設けてあるので,スライダ50のスライドが円滑になされて,歯欠け歯車20の駆動トルクを低減させることができる。
図4は,本発明に係る駆動伝達機構の他の実施の形態を示す図で,(a)は正面図,(b)は分解斜視図である。図4において,上述した実施の形態と同一部分ないし相当する部分には同一の符号を付してある。
この実施の形態が上述した実施の形態と異なる点は,スライダ50における傾斜面52および水平面53をそれぞれ2箇所として負荷体60を2段階で上下動させることができるようにした点,フレームの片側を合成樹脂製のカバー76で構成した点にあり,その他の点に基本的な変わりはない。
この実施の形態によっても前述した作用効果が得られる。
図5(1)〜(3)は,本発明に係る駆動伝達機構の他の実施の形態の構成および作動を示す図で,(1)〜(3)はそれぞれこの実施の形態の駆動伝達機構を正面側から見た図を左側に,その側面図を中央部に,背面側から見た図を右側に描いてある。図5において,上述した実施の形態と同一部分ないし相当する部分には同一の符号を付してある。
この実施の形態が上述した実施の形態と異なる点は,カムを用いた構成に代え,スライダ50と歯欠け歯車20の回転中心71から偏倚した部位(この場合ピン)20eとを連結するリンク80を設け,このリンク80と歯欠け歯車20との連結部81に,付勢部材40の付勢力で歯欠け歯車20が回転して歯欠け歯車20の歯部21,22が入力歯車10に噛み合うまではスライダ50に対して力を作用させないためのガタ82を設けた点にあり,その他の点に基本的な変わりはない。
ガタ82は,リンク80における連結穴を長穴84とすることにより構成してある。
ガタ82を設けたことにより,図(1)に示すようにソレノイド31がONし,作動子30がソレノイド31に吸引されて係合部25に対する係合が解除されて付勢部材40の付勢力により歯欠け歯車20が矢印方向へ回転した際,歯欠け歯車20の歯部21が入力歯車10に噛み合うまでは歯欠け歯車20のピン20eは,リンク80の長穴84のガタ側端部84aに当接しない。
また,図(3)に示すように歯欠け歯車20が一旦停止した後,再びソレノイド31がONし,作動子30がソレノイド31に吸引されて係合部26に対する係合が解除されて付勢部材40の付勢力により歯欠け歯車20が矢印方向へ再び回転した際,歯欠け歯車20の歯部22が入力歯車10に噛み合うまでは歯欠け歯車20のピン20eは,リンク80の長穴84のガタ側端部84bに当接しない。
なお,ガタ82は,リンク80とスライダ50との連結部83に設けてもよい。
このような構成とすれば,上述した作用効果に加え,スライダ50のスライド量を,歯欠け歯車20の径を大きくすることなく増大させることが可能となる。
以上,本発明の実施の形態について説明したが,本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく,本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
例えば,歯車は平歯車に限らず斜歯歯車とすることができ,また段歯車とすることもできる。
本発明に係る駆動伝達機構の一実施の形態を示す図で,(a)は斜視図,(b)は平面図,(c)は正面図,(d)は側面図,(e)は背面図,(f)は図(d)におけるf−f視図,(g)は図(d)におけるg−g視図。 (1)〜(3)は作動説明図。 (4)〜(6)は作動説明図。 本発明に係る駆動伝達機構の他の実施の形態を示す図で,(a)は正面図,(b)は分解斜視図。 (1)〜(3)は,本発明に係る駆動伝達機構の他の実施の形態の構成および作動を示す図。
符号の説明
1:駆動伝達機構,10:入力歯車,20:歯欠け歯車,21,22歯部,23,24:歯欠け部,25,26:係合部,27,28:カム,30:作動子,31:作動手段,40:付勢部材,50:スライダ,60:負荷体,F:荷重ベクトル,80:リンク。

Claims (8)

  1. 駆動力を入力する入力歯車と,
    この入力歯車と噛み合う歯部および,入力歯車と噛み合わない歯欠け部とを有し,歯部が入力歯車に噛み合うことで従動回転する歯欠け歯車と,
    この歯欠け歯車と同軸上に設けられていて歯欠け歯車とともに回転する係合部と,
    この係合部に係脱し,係合部に係合したとき前記歯欠け歯車の回転を阻止し,係合部に対する係合を解除したとき前記歯欠け歯車の回転を許す作動子と,
    この作動子を前記係合部に係脱させる作動手段と,
    前記歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車と噛み合っていないとき,歯欠け歯車が入力歯車と噛み合う方向へ付勢する付勢部材と,
    前記歯欠け歯車とともに回転するカムと,
    負荷体による荷重ベクトルに対し直交方向にスライドするスライダであって前記カムと連動してスライドするスライダと,を備え,
    前記カムの形状は,前記付勢部材の付勢力で歯欠け歯車が回転して当該歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車に噛み合うまでは前記スライダに対して力を作用させない形状となっていることを特徴とする駆動伝達機構。
  2. 前記カムの形状は,前記付勢部材の付勢力で歯欠け歯車が回転して当該歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車に噛み合うまでは前記スライダに接触しない形状となっていることを特徴とする請求項1記載の駆動伝達機構。
  3. 前記カムの形状は,前記付勢部材の付勢力で歯欠け歯車が回転して当該歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車に噛み合うまでの輪郭線が歯欠け歯車の回転中心を中心とする円弧となっていることを特徴とする請求項1記載の駆動伝達機構。
  4. 前記カムの形状は,前記歯欠け歯車が1回転したとき前記スライダを原位置に戻す形状となっていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の駆動伝達機構。
  5. 駆動力を入力する入力歯車と,
    この入力歯車と噛み合う歯部および,入力歯車と噛み合わない歯欠け部とを有し,歯部が入力歯車に噛み合うことで従動回転する歯欠け歯車と,
    この歯欠け歯車と同軸上に設けられていて歯欠け歯車とともに回転する係合部と,
    この係合部に係脱し,係合部に係合したとき前記歯欠け歯車の回転を阻止し,係合部に対する係合を解除したとき前記歯欠け歯車の回転を許す作動子と,
    この作動子を前記係合部に係脱させる作動手段と,
    前記歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車と噛み合っていないとき,歯欠け歯車が入力歯車と噛み合う方向へ付勢する付勢部材と,
    負荷体による荷重ベクトルに対し直交方向にスライドするスライダと,
    このスライダと前記歯欠け歯車の回転中心から偏倚した部位とを連結するリンクと,を備え,
    このリンクと前記スライダとの連結部または前記歯欠け歯車との連結部には,前記付勢部材の付勢力で歯欠け歯車が回転して当該歯欠け歯車の歯部が前記入力歯車に噛み合うまでは前記スライダに対して力を作用させないためのガタが設けられていることを特徴とする駆動伝達機構。
  6. 前記スライダは,当該スライダに前記荷重を作用させる負荷体を変位させる直動カムを構成していることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載の駆動伝達機構。
  7. 前記負荷体における前記スライダとの当接部にはコロが設けられていることを特徴とする請求項6記載の駆動伝達機構。
  8. 前記スライダと,このスライダをガイドするガイド体との間にコロが設けられていることを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1項に記載の駆動伝達機構。
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