JP2007290535A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用シートについて、シートクッションの内部に備えられるクッション部材としてのパッドを分割した構造とした場合でも、安定したエアバッグの展開性能及び乗り心地性能を得られる構成とする。
【解決手段】車両用シート10のシートクッション14の内部に配置されるパッド15について、分離体部17とその前後左右の周囲を囲う一般部16とで構成し、分離体部17と一般部16とが接触する面となる境界部18と、分離体部17を更に前後方向で3つの分割体17A・17B・17Cから形成して、各分割体17A・17B・17C同士が接触する面となる境界部30とを、いずれも上方側に広がるようアーチ状に形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は自動車に搭載される車両用シートに関し、詳しくは、シートクッションの内部にエアバッグ装置を備えた車両用シートである。
自動車の正面に衝撃を受けるような衝突が発生した場合、該自動車に搭載される車両用シートに着座している乗員が、前方へ移動する現象が発生する場合がある。この現象はサブマリン現象と称される。この現象を抑制する手段として、従来、例えば特許文献1に記載の車両用シートが知られている。
特開2005−112000号公報
車両用シートに備えられるエアバッグ装置は、前述の特許文献1に記載されている構成のように、シートクッションの内部に搭載され、クッション部材としてのパッドの下側に配置されている。パッドは、乗り心地性能確保のためのクッション機能を有するべく、比較的厚い一枚の板状に構成される。ゆえに、エアバッグ装置が作動してエアバッグが膨張した際の勢いで、パッドが強い力で押されて潰れることを考慮して、パッドの潰れ代の分だけ、エアバッグの容量を大きめに設定しておく必要がある。また、パッドの潰れ変形が、エアバッグの膨張形状を多少なりともならしてしまう。すなわち、突出しようとするエアバッグの膨張形状を上方から押さえ込んで、なだらかな形状としてしまうため、車両用シートの外形形状を狙いの形状に突出及び変形させて乗員拘束性能を発揮させるために、更にエアバッグの容量を大きく設定することが必要となる場合もある。
エアバッグの容量が大きくなれば、当然エアバッグ自体も大型化することとなり、エアバッグを収納するケースも併せて大型化することとなる。しかし、エアバッグ装置を収納する空間が限られているシートクッションにおいては、前述のように大型化したエアバッグ装置の場合、その搭載性を成立させることが厳しくなるおそれがある。
本発明は、前述の課題を解決するために、下記のような構成を備える車両用シートであることを特徴とする。
本発明に係る車両用シートは、シートクッションの内部にエアバッグ装置を備えた車両用シートにおいて、エアバッグ装置は、エアバッグ装置の作動時に膨張可能なエアバッグを備え、シートクッションの内部に備えられて、上方側に乗員着座面を形成するパッドが、一般部と、該一般部に隣接して配されるとともに、該一般部に対して分離可能な分離体部とを備え、該分離体部がエアバッグ装置の作動時にエアバッグに押された際に、該分離体部における乗員着座面を、一般部における乗員着座面よりも上方側に突出可能とするように、該分離体部が上方側へ移動することを促進する、上方移動促進手段を設けたことを特徴とする。
この場合、パッドが、その下方側にシートフレーム対向面を形成し、通常時(すなわち、エアバッグ装置が作動していない状態)においては、分離体部におけるシートフレーム対向面が、一般部におけるシートフレーム対向面よりも下方側に突出することを抑制するように、分離体部が下方側へ移動することを抑制する、下方移動抑制手段を設けることが望ましい。
更に、この場合、上方移動促進手段が、下方移動抑制手段を兼ねていることが望ましい。
更にまた、この場合、下方移動抑制手段は、分離体部と一般部との境界部から形成されていることが望ましい。
また、これらの場合、上方移動促進手段は、分離体部と一般部との境界部から形成されていることが望ましい。
更に、これらの場合、境界部が、上方側に広がるように形成されていることが望ましい。
更にまた、これらの場合、パッドが、上方側に乗員着座面を有するとともに、下方側にシートフレーム対向面を有し、一般部が、分離体部における乗員着座面とシートフレーム対向面とを除いた周囲を囲むように形成されていることが望ましい。
更にまた、これらの場合、分離体部が、複数の分割体から形成されていることが望ましい。
本発明に係る車両用シートでは、シートクッションの内部にエアバッグ装置が備えられ、該エアバッグ装置が、その作動時に膨張可能なエアバッグを備えて、シートクッションの内部に備えられて、更に、上方側に乗員着座面を形成するパッドが、一般部と、該一般部に隣接して配されるとともに該一般部に対して分離可能な分離体部とを備えて、該分離体部がエアバッグ装置の作動時にエアバッグに押された際に、該分離体部における乗員着座面を、該一般部における乗員着座面よりも上方側に突出可能とするように、該分離体部が上方側へ移動することを促進する、上方移動促進手段が設けられている。ゆえに、乗員脚部の押し上げたい部分(領域)だけを、上方移動促進手段が設けられた分離体部で選択的に押し上げることが可能になることから、従来のようにパッドの広い領域を押し上げる必要のあるエアバッグに対して、エアバッグを小型化することができ、エアバッグ装置自体の小型化を図ることが可能となる。
また、本発明に係る車両用シートでは、パッドが、更にその下方側にシートフレーム対向面を形成しており、通常時においては、分離体部におけるシートフレーム対向面が、一般部におけるシートフレーム対向面よりも下方側に突出することを抑制するように、分離体部が下方側へ移動することを抑制する、下方移動抑制手段が設けられている。ゆえに、パッドにおける分離体部が、一般部に対して下方側に沈み込むような様態になること、すなわち、パッドの乗員着座面に段差を生じるような様態になることが抑制されることから、乗員の乗り心地性能を損なわずに済むこととなる。
また、本発明に係る車両用シートでは、上方移動促進手段が、下方移動抑制手段を兼ねるように構成されている。ゆえに、車両用シートの構成が、極度に複雑化せずに済むこととなる。
また、本発明に係る車両用シートでは、下方移動抑制手段は、分離体部と一般部との境界部から形成されている。すなわち、下方移動抑制手段を、パッドにおける分離体部と一般部との境界部の形状のみで、分離体部の下方移動が抑制するように形成することとなるため、一層、車両用シートの構成が、極度に複雑化せずに済むこととなる。
また、本発明に係る車両用シートでは、上方移動促進手段は、分離体部と一般部との境界部から形成されている。すなわち、上方移動促進手段を、パッドにおける分離体部と一般部との境界部の形状のみで、分離体部の上方移動が促進するように形成することとなるため、一層、車両用シートの構成が、極度に複雑化せずに済むこととなる。
また、本発明に係る車両用シートでは、境界部が、上方側に広がるように形成されている。すなわち、パッドにおける分離体部と一般部との境界部の形状を、単に上方側に広がるように形成するのみで、上方移動促進手段若しくは下方移動抑制手段を形成することとなるため、一層、車両用シートの構成が、極度に複雑化せずに済み、簡便な構成で達成されることとなる。
また、本発明に係る車両用シートでは、パッドが、上方側に乗員着座面を有するとともに、下方側にシートフレーム対向面を有し、一般部が、分離体部における乗員着座面とシートフレーム対向面とを除いた周囲を囲むように形成されている。すなわち、一般部は、パッドの一部を上下に貫通して繰り抜いた様態で形成され、分離体部は、その繰り抜かれた部分を埋めるような様態で形成されることとなるため、車両用シートの構成が、極度に複雑化せずに済み、簡便な構成で達成されることとなるとともに、通常時においては、分離体部が一般部に対する位置を逸脱し難い様態となる。
また、本発明に係る車両用シートでは、分離体部が、複数の分割体から形成されている。ゆえに、乗員脚部の押し上げたい部分(領域)について、更に選択的に押し上げ量を設定することが可能になることから、小型化したエアバッグであっても、きめの細かい、乗員脚部の押し上げ様態の設定を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1から図5は、第1実施形態の車両用シート10を示す。車両用シート10は、車両用シート10に着座する乗員Pにおける主に背中部分に対応するシートバック12と、車両用シート10に着座する乗員Pにおける主に臀部から太腿部及び膝関節近傍に対応するシートクッション14から構成される。シートバック12の上方側の端部には、車両用シート10に着座する乗員Pにおける主に頭部に対応するヘッドレスト11が装着されている。この車両用シート10は、車両としての自動車の、主に運転席や助手席に用いられる。なお、本明細書中における上下、前後、左右の各方向は、特にことわりのない限り、車両の通常の進行方向の側を前とし、車両に備えられた車両用シートに対して、車両の通常の進行方向の側を向いて着座している乗員から見た方向を基準としている。また、図1,図2,図5は、車両の左方側から見た図であり、図2から5においては、後述する表皮25及び乗員Pの図示を省略している。
シートバック12とシートクッション14は、シートバック12の下方側の端部と、シートクッション14の後方側の端部が、リクライニング機構13を介して連結されている。シートバック12は、リクライニング機構13の部位を回転軸として、シートバック12の上方側の端部を前後方向へ可動に構成されており、シートバック12の傾斜角度をリクライニング機構13によって任意の位置に選択して固定可能に構成されている。なお、シートバック12は、乗員Pの着座時においては、シートバック12の上方側の端部が、シートバック12の下方側の端部よりも後方となるように傾斜していることが一般的である。
シートクッション14は、パッド15と、シートフレーム19と、表皮25と、シートレール(図示せず)から構成される。シートレールはシートフレーム19の下方側に装着され、シートレールが車両側に固定されることにより、車両用シート10は車両に固定されることとなる。なお、シートレールは、通常、前後方向へのスライド機構(図示せず)を有する。また、前述のリクライニング機構13は、シートクッション14の後方側に予め備えられていることが一般的である。
パッド15は、ある程度の厚みを有した平板状の略直方体形状をなしており、対向する広い面を有する側が上下になるように、シートフレーム19の上方側に配置される。そしてパッド15は、その上方側に、乗員が着座する部位となる乗員着座面15Uを有し、その下方側に、後述するシートフレーム19と接触する部位となるシートフレーム対向面15Lを有している。更に、パッド15は、その前方側に偏った領域に、分離体部17を有し、該分離体部17の前後・左右の外周を囲むように隣接して、一般部16が配されている。つまり、一般部16は、パッド15の一部を上下に貫通して繰り抜いた様態(すなわち、穴状の様態)で形成され、分離体部17は、その繰り抜かれた部分(穴状の部分)を埋めるような様態で形成されている。従って、一般部16と分離体部17も、それぞれ、その上方側に、乗員が着座する部位となる乗員着座面16U及び乗員着座面17Uを有しており、この2つの乗員着座面16U・17Uにて、パッド15の乗員着座面15Uを形成するとともに、その下方側に、シートフレーム19と接触する部位となるシートフレーム対向面16L及びシートフレーム対向面17Lを有しており、この2つのシートフレーム対向面16L・17Lにて、パッド15のシートフレーム対向面15Lを形成している。すなわち、一般部16は、分離体部17における乗員着座面17Uと、シートフレーム対向面17Lとを除いた周囲(前後・左右の外周)を囲むように、隣接して配置されている。
図2に示されるように、一般部16と分離体部17とは、通常時(後述するエアバッグ装置Mが作動していない状態)は境界部18にて接触(密着)している。なお、図1から図3においては、一般部16と分離体部17との境界部18が、常にある程度の隙間を形成しているように描かれているが、これは構成の理解を促すために模式的に描いており、実際には、一般部16と分離体部17との境界部18におけるガタつきが出難いように、略隙間なく接触(密着)するように構成されている。境界部18は、分離体部17の前後・左右の外周の面を形成する境界面17Kと、一般部16における、該境界面17Kに対応した、内周の面(穴状の部分の内周の面)を形成する境界面16Kとが接触(密着)して形成されている。
更に、図2に示されるように、車両前方側に形成される境界部18FRは、分離体部17における、車両前方側の面を形成する境界面17KFRと、一般部16の穴状の部分の内周の面における、車両前方側の面を形成する境界面16KFRとが接触(密着)して形成されており、車両後方側に形成される境界部18RRは、分離体部17における、車両後方側の面を形成する境界面17KRRと、一般部16の穴状の部分の内周の面における、車両後方側の面を形成する境界面16KRRとが接触(密着)して形成されている。境界部18FR(すなわち、境界面16KFRと境界面17KFR)は、上方側を下方側よりも車両前方側の位置となるように直線状に傾斜して形成されており、また、境界部18RR(すなわち、境界面16KRRと境界面17KRR)は、上方側を下方側よりも車両後方側の位置となるように直線状に傾斜して形成されている。すなわち、境界部18(18FR・18RR)は、車両の左右方向から見て、上方側に広がるように形成されている。なお、図3は、図2における符号3−3部分の断面を、車両前方からみたものである。
また、図3に示されるように、車両右方側に形成される境界部18RHは、分離体部17における、車両右方側の面を形成する境界面17KRHと、一般部16の穴状部分の内周の面における、車両右方側の面を形成する境界面16KRHとが接触(密着)して形成されており、車両左方側に形成される境界部18LHは、分離体部17における、車両左方側の面を形成する境界面17KLHと、一般部16の穴状部分の内周の面における、車両左方側の面を形成する境界面16KLHとが接触(密着)して形成されている。境界部18RH(すなわち、境界面16KRHと境界面17KRH)は、上方側を下方側よりも車両右方側の位置となるように直線状に傾斜して形成されており、また、境界部18LH(すなわち、境界面16KLHと境界面17KLH)は、上方側を下方側よりも車両左方側の位置となるように直線状に傾斜して形成されている。すなわち、境界部18(18RH・18LH)は、車両の前後方向から見て、上方側に広がるように形成されている。
このように、パッド15における一般部16と分離体部17との境界部18は、上方側に広がるように形成されている。従って、後述するエアバッグ装置Mが作動した状態においては、分離体部17が一般部16に対して上方側に移動して突出するにあたり、その動きを抑制若しくは規制するものが無い状態(いわゆる、アンダーカットとなる部分が無い状態)となっており、一般部16の境界面16Kと分離体部17の境界面17Kとは、接触(密着)した状態から、簡単に分離できるようになっている。つまり、エアバッグ装置Mが作動して、膨張するエアバッグ27が、分離体部17におけるシートフレーム対向面17Lを含んで、分離体部17の下方側を押して、分離体部17を上方側へ押し上げるような様態となった際に、分離体部17が一般部16よりも上方側に突出することが促進されていることとなる。すなわち、分離体部17における乗員着座面17Uが、一般部16における乗員着座面16Uよりも上方側に突出することが促進されていることとなり、これらの境界面16K・17Kで形成される境界部18は、分離体部17の上方側への移動を促進する上方移動促進手段JSとして機能することとなる。従って、乗員脚部の押し上げたい部分(領域)だけを、上方移動促進手段JSが設けられた分離体部17で選択的に押し上げることが可能になることから、エアバッグ27を小型化することができ、エアバッグ装置M自体の小型化を図ることが可能となる。また、上方移動促進手段JSを、パッド15における分離体部17と一般部16との境界部18の形状のみで、分離体部17の上方側への移動を促進するように形成することとなるため、一層、車両用シート10の構成が、極度に複雑化せずに済むこととなる。また、パッド15における分離体部17と一般部16との境界部18の形状を、単に上方側に広がるように形成するのみで、上方移動促進手段JSを形成することとなるため、一層、車両用シート10の構成が、極度に複雑化せずに済み、簡便な構成で達成されることとなる。更に、一般部16は、パッド15の一部を上下に貫通して繰り抜いた様態で形成され、分離体部17は、その繰り抜かれた部分を埋めるような様態で形成されることとなるため、車両用シート10の構成が、極度に複雑化せずに済み、簡便な構成で達成されることとなる。なお、分離体部17が一般部16よりも上方側に突出した結果として、分離体部17と一般部16との段差部D0が形成されることとなる。(図5参照。)
また、一般部16の境界面16Kと、分離体部17の境界面17Kとが接触(密着)した状態にある通常時においては、境界部18が上方側に広がるように形成されていることから、分離体部17は、一般部16よりも下方側に移動して突出する動きを抑制若しくは規制されている状態(いわゆる、アンダーカットとなる部分が設けられた状態)となっている。すなわち、分離体部17におけるシートフレーム対向面17Lが、一般部16におけるシートフレーム対向面16Lよりも下方側に突出することが抑制されていることとなり、これらの境界面16K・17Kで形成される境界部18は、分離体部17の下方側への移動を抑制する下方移動抑制手段KY(KY1)として機能することとなる。ゆえに、通常時において、パッド15における分離体部17が、一般部16に対して下方側に沈み込むような様態になること、すなわち、パッド15の乗員着座面15Uに段差を生じるような様態になることが抑制されることから、乗員の乗り心地性能を損なわずに済むこととなる。また、下方移動抑制手段KY(KY1)を、パッド15における分離体部17と一般部16との境界部18の形状のみで、分離体部17の下方側への移動を抑制するように形成することとなるため、一層、車両用シート10の構成が、極度に複雑化せずに済むこととなる。また、パッドにおける分離体部17と一般部16との境界部18の形状を、単に上方側に広がるように形成するのみで、下方移動抑制手段KY(KY1)を形成することとなるため、一層、車両用シート10の構成が、極度に複雑化せずに済み、簡便な構成で達成されることとなる。(図2から図4参照。)
これらのことから、境界部18は、上方移動促進手段JSと、下方移動抑制手段KY(KY1)との、両方の機能を備えていることとなる。すなわち、上方移動促進手段JSが、下方移動抑制手段KY(KY1)を兼ねていることとなる。ゆえに、車両用シート10の構成が、極度に複雑化せずに済むこととなる。
この実施形態の場合、図2に示されるように、分離体部17は、更に前後方向に3つに分割されている。つまり分離体部17は、車両の前方側から順に並んだ3つの分割体17A、分割体17B、分割体17Cから構成される。これらの分割体17A・17B・17Cは、それぞれの上方側が分離体部17の乗員着座面17Uを形成し、それぞれの下方側が分離体部17のシートフレーム対向面17Lを形成し、それぞれの右方側が分離体部17の車両右方側の面を形成する境界面17KRHを形成し、それぞれの左方側が分離体部17の車両左方側の面を形成する境界面17KLHを形成している。そして、分割体17Aの車両前方側が、分離体部17の車両前方側の面を形成する境界面17KFRを形成し、分割体17Cの車両後方側が、分離体部17の車両後方側の面を形成する境界面17KRRを形成している。
また、これらの分割体17A・17B・17Cは、分割体17Aと分割体17Bとの間と、分割体17Bと分割体17Cとの間に、それぞれ境界部30としての境界部30ABと境界部30BCが形成されている。境界部30ABは、分割体17Aの車両後方側の面を形成する境界面17AKRRと、分割体17Bの車両後方側の面を形成する境界面17BKFRとが接触(密着)して形成され、境界部30BCは、分割体17Bの車両後方側の面を形成する境界面17BKRRと、分割体17Cの車両前方側の面を形成する境界面17CKFRとが接触(密着)して形成されている。更に、境界部30AB(すなわち、境界面17AKRRと境界面17BKFR)は、上方側を下方側よりも車両前方側の位置となるように直線状に傾斜して形成されており、また、境界部30BC(すなわち、境界面17BKRRと境界面17CKFR)は、上方側を下方側よりも車両後方側の位置となるように直線状に傾斜して形成されている。すなわち、境界部30(30AB・30BC)は、車両の左右方向から見て、上方側に広がるように形成されている。
このように、分離体部17における分割体17A・17B・17C同士の境界部30(30AB・30BC)は、上方側に広がるように形成されている。従って、後述するエアバッグ装置Mが作動した状態においては、分割体17Bが、その前後に隣接する分割体17A・17Cに対して上方側に移動して突出するにあたり、その動きを抑制若しくは規制するものが無い状態(いわゆる、アンダーカットとなる部分が無い状態)となっており、分割体17Bの境界面17BKFRと分割体17Aの境界面17AKRR、並びに、分割体17Bの境界面17BKRRと分割体17Cの境界面17CKFRとは、接触(密着)した状態から、簡単に分離できるようになっている。つまり、エアバッグ装置Mが作動して、膨張するエアバッグ27が、分離体部17におけるシートフレーム対向面17Lを含んで、分離体部17の下方側を押して、分離体部17を上方側へ押し上げるような様態となった際に、エアバッグ27の膨張形状として、分割体17Bをより多く押すような様態としておけば、分割体17Bが、その前後に隣接する分割体17A・17Cよりも上方側に突出することが促進されていることとなる。すなわち、分離体部17と一般部16に適用した上方移動促進手段JSの構成を、分離体部17そのものの分割体17A・17B・17Cに適用し、分離体部17における上方側への突出形状の様態を、よりきめ細かく設定することが可能となる。ゆえに、乗員脚部の押し上げたい部分(領域)について、更に選択的に押し上げ量を設定することが可能になることから、エアバッグ27を小型化したとしても、きめの細かい、乗員脚部の押し上げ様態の設定を図ることが可能となる。なお、分割体17Bが、その前後に隣接する分割体17A・17Cよりも上方側に突出した結果として、分割体17Bと、その前後に隣接する分割体17A・17Cとの段差部D1が形成されることとなる。(図5参照。)
また、分割体17Bの境界面17BKFRと分割体17Aの境界面17AKRR、並びに、分割体17Bの境界面17BKRRと分割体17Cの境界面17CKFRとが、接触(密着)した状態にある通常時においては、境界部30(30AB・30BC)が上方側に広がるように形成されていることから、分割体17Bは、その前後に隣接する分割体17A・17Cよりも下方側に移動して突出する動きを抑制若しくは規制されている状態(いわゆる、アンダーカットとなる部分が設けられた状態)となっている。すなわち、分離体部17と一般部16に適用した下方移動抑制手段KY(KY1)の構成を、分離体部17そのものの分割体17A・17B・17Cに適用し、各分割体17A・17B・17Cにおける下方側によって形成されている分離体部17におけるシートフレーム対向面17Lの、下方側への突出を抑制することが可能となる。(図2から図4参照。)
これらのことから、パッド15は、一般部16と分離体部17、並びに、分離体部17における分割体17A・17B・17Cについて、その境界部18(18FR・18RR)・30(30AB・30BC)を、いわゆるアーチ状を成すように配置することで、一般部16と分離体部17については、境界部18(18FR・18RR)が、上方移動促進手段JSと、下方移動抑制手段KY(KY1)との、両方の機能を備えている(すなわち、上方移動促進手段JSが、下方移動抑制手段KY(KY1)を兼ねている)こととなり、分離体部17における分割体17A・17B・17Cについても同様の効果が得られることとなる。
なお、この実施形態における分離体部17の分割体17A・17B・17Cは、しっかりとしたアーチ状を成すために、それぞれの分割体17A・17B・17Cにおいて、左右方向から見た際の、下方側の端部の前後方向の寸法に対し、上方側の端部の前後方向の寸法が長くなるように設定されており、分離体部17全体としても、左右方向から見た際の、下方側の端部の前後方向の寸法に対して、上方側の端部の前後方向の寸法が長くなるように設定されている。すなわち、隣接し合うそれぞれの境界部18(18FR・18RR)・30(30AB・30BC)の組合せ、つまり、境界部18FR・30AB間と、境界部30BC・18RR間においても、上方側に広がるように形成されている。
また、後述するエアバッグ装置Mは、パッド15の下方側に配置されており、エアバッグ装置Mにおけるケース28の開口部29の車両前後方向の寸法(開口寸法)LC1は、分離体部17の下方側の端部の前後方向の寸法L1に対して短く設定されているとともに、分離体部17の下方側における、前方側及び後方側のそれぞれの端部の部位について、開口部29から前後左右方向に伸びる受け面23によって分離体部17が支えられるような様態で、重なり代LFR及び重なり代LRRが設けられている。すなわち、分離体部17(左右方向から見た場合は、特に前後の端部に配される分割体17A・17C)は受け面23によっても下方側への移動を抑制されている様態となっており、この構成も、下方移動抑制手段KY(KY2)として機能していることとなる。
更に、図3・図4に示されるように、エアバッグ装置Mにおけるケース28の開口部29の車両左右方向の寸法(開口寸法)LC2は、分離体部17の下方側の端部の左右方向の寸法L2に対して短く設定されているとともに、分離体部17の下方側における、右方側及び左方側のそれぞれの端部の部位について、開口部29から前後左右方向に伸びる受け面23によって分離体部17が支えられるような様態で、重なり代LRH及び重なり代LLHが設けられている。すなわち、分離体部17(分割体17A・17B・17C)は受け面23によっても下方側への移動を抑制されている様態となっており、この構成も、下方移動抑制手段KY(KY3)として機能していることとなる。これらの下方移動抑制手段KY(KY1・KY2・KY3)によって、分離体部17は、一般部16に対して下方側へ移動することが抑制されており、また、分離体部17における分割体17A・17B・17Cも、同様に一般部16に対して下方側へ移動することが抑制されていることとなる。言い換えれば、ケース28の開口部29に対して、分離体部17が脱落することが抑制されていることとなる。
なお、この実施形態においては、下方移動抑制手段KY1を採用していれば、下方移動抑制手段KY2・KY3を併用しない構成としても、分離体部17の下方側への移動を抑制する機能は果たされる。従って、その場合は、ケース28の開口部29の周辺部を構成する受け面23が、分離体部17の下方側における前後左右(周縁)の端部の直下ではなく、少しずれた位置にオフセット配置されても良い。また、下方移動抑制手段KY3を採用する場合、若しくは、下方移動抑制手段KY2と下方移動抑制手段KY3とを併用する場合は、下方移動抑制手段KY1を併用しない構成としても、分離体部17の下方側への移動を抑制する機能は果たされる。但し、この場合は、ケース28の開口部29の周辺部を構成する受け面23、若しくは、それに相当する部材を、分離体部17の下方側における前後左右(周縁)の端部の直下に配する構成とすることとなる。なお、下方移動抑制手段KY2を採用する場合は、境界部18FR・18RRの少なくとも一方がその傾斜を鉛直とするか、双方の傾斜が平行となるように形成しても良く、上方移動促進手段JSとして成立する。また、下方移動抑制手段KY3を採用する場合も同様に、境界部18RH・18LHの少なくとも一方がその傾斜を鉛直とするか、双方の傾斜が平行となるように形成しても良く、上方移動促進手段JSとして成立する。
更に、この実施形態では、分離体部17を前後方向に3つの分割体17A、分割体17B、分割体17Cから構成するものとして説明に用いたが、上方移動促進手段JS、若しくは、下方移動抑制手段KY(KY1)として成立する構成(アーチ状を成す構成)であれば、分割する個数を2つとしたり、4つ以上としても良い。また、分離体部17を左右方向に分割する構成を採用したり、前後左右方向で分割する構成を併用したり、あるいは、上下方向から見て、環状に分割してゆくような構成を採用することも可能である。また、この実施形態では、分離体部17の前後左右の周囲が一般部16で囲まれ、境界部18(18FR・18RR・18RH・18LH)は平面で構成され、各平面の交差部位も略直線状に交差しているが、上方移動促進手段JS、若しくは、下方移動抑制手段KY(KY1)として成立する構成を逸脱しない範囲で、湾曲して連結させても良い。更に、この実施形態では、分離体部17の前後左右の周囲を一般部16で囲んだ様態としているが、一般部16と分離体部17とを、前後のみ隣接させる構成として、分離体部17の左右双方を一般部16で囲わない様態としても良い。
なお、パッド15の材質は、一般的なウレタン発泡材によるものであるが、車両用シートのクッション材としての弾性特性が得られるものであれば、特に材質は限定されない。また、パッド15の下方側や、前後左右の側面部、各境界部18・30には、図示しない補強部材を配しても良い。補強部材の材質は、一般的な布(織布・不織布など)によるものであるが、パッド15の形状保持や破壊を抑制し、エアバッグ装置Mが作動した際に、各境界部18・30が固着せずに、容易に分離するものであれば、特に材質は限定されない。また、前述の段差部D0・D1について、実際には分離体部17は、エアバッグ27の膨張によって押される力と、車両用シート10に着座する乗員Pによって押される力によって少なからず圧縮されるが、図5においては、実施形態の特徴と効果に対する理解を促進するために、圧縮を無視して、模式的に描いている。
図1から図3に示すように、シートフレーム19は、左右の側板20と、軸21と、バネ22と、受け面23とから構成される。受け面23は、シートフレーム19の中央よりも前方側に配され、軸21は、シートフレーム19の中央よりも後方側に配される。バネ22は、ワイヤーのような金属製の線状体を矩形波状に折り曲げて形成された弾性体として、受け面23と軸21との間に配されており、バネ22の前方側の端部は、受け面23の後方側の部位に固定され、バネ22の後方側の端部は、軸21に固定されている。側板20は、左側の側板20LHと右側の側板20RHからなり、受け面23と軸21を挟持するように配される。なお、この実施形態の場合は、軸21の更に後方側に、リクライニング機構13が備わっている。また、シートフレーム19を構成する部材の材質は、いずれも主に金属からなるが、車両用シートとして要求される強度特性(例えば、乗員や荷物の積載重量など)に耐え得れば、特に材質は限定されない。
軸21と、バネ22と、受け面23は、シートフレーム19の上方側の端部を構成しており、その上方側に、前述のパッド15が配される。なお、図1から図4においては、パッド15とシートフレーム19との間隙部35が、常にある程度の隙間を形成しているように描かれているが、これは構成の理解を促すために模式的に描いており、実際には、パッド15とシートフレーム19との接触部(間隙部35)におけるガタつきが出難いように、略隙間なく接触(密着)するように構成されている。
受け面23は、パッド15の下方側に配されている。この実施形態においては、受け面23は板金からなる板状の部材であり、その略中央部に、左右方向が長い略長方形状の開口部24を有する。この開口部24は、後述するエアバッグ27が展開及び膨張する際に、ケース28から突出していくための開口である。また、この開口部24は、受け面23における上方側と下方側を貫通するように空けられており、受け面23は、その板状の面の部分で、上方側に配されているパッド15を支えている。
表皮25は、パッド15の上方側と前後、左右(下方側を除いた全方位)を覆うように(すなわち、この実施形態においては、後述するエアバッグ27の展開及び膨張を阻害しないよう、パッド15の下方側を直接覆うことを避けて)配され、シートフレーム19における受け面23の前方側の端部と、軸21と、側板20とに固定される。なお、表皮25の固定部位は、後述するエアバッグ27の展開及び膨張を阻害しない部位であれば、前述以外の部位としても良い。また、表皮25の材質は、シート用表皮として採用可能なものであれば、特に材質は限定されない。一般的には、牛皮や合成皮革、及び、シート用の化学繊維生地(ファブリック)などが挙げられる。
エアバッグ装置Mは、リテーナ36と、インフレータ26と、エアバッグ27と、ケース28から構成される。リテーナ36とインフレータ26は、エアバッグ27の内部に内蔵されている。インフレータ26は、リテーナ36の内部に挿通されて固定されており、接続用ケーブル(図示せず)1本を有している。リテーナ36は、ガス吹出口37と固定用のボルト38(2本)を有している。エアバッグ27は、固定部側となる下方側にリテーナ36に備えられた固定用のボルト38を挿通する小穴(図示せず)を2箇所と、接続用ケーブルを挿通する小穴(図示せず)を1箇所とを有している。エアバッグ27は、後述するケース28の開口部29から大きくはみ出ないように(すなわち、車両用シート10として組み立てられた状態で、パッド15を著しく変形させて、表皮25とともに形成される意匠へ影響を及ぼすことのない程度のはみ出しに抑制するように)、若しくは、開口部29からはみ出ないように、展開及び膨張する部位を折り畳まれて、リテーナ36及びインフレータ26とともに、ケース28の中に収納されている。このとき、エアバッグ27の折り畳まれた状態が崩れないように、ラッピング部材(図示せず)でくるんでおいても良い。なお、エアバッグ27の折り畳まれた部位は、インフレータ26に対して、主に上方側、若しくは後方側、あるいは上方側から後方側にかけて配置される。また、図1から図4においては、パッド15とエアバッグ27(シートフレーム19)との間隙部35が、常にある程度の隙間を形成しているように描かれており、収納状態におけるエアバッグ27に関しては、周囲部品からの影響を受け難いため、この方が望ましい。但し、前述のように、意匠へ影響を及ぼすことのない程度のはみ出しに抑制されるのであれば、パッド15とエアバッグ27(シートフレーム19)との接触部(間隙部35)におけるガタつきが出難いように、多少接触するように構成されていても良い。
ケース28は、前方側壁部28FRと、後方側壁部28RRと、左方側壁部28LHと、右方側壁部28RHと、下方側に位置する底壁部28Tと、上方側に開口した開口部29からなる、左右方向に長い略直方体形状をなしている。底壁部28Tは、前述のリテーナ36に備えられた固定用のボルト38を挿通する小穴(図示せず)を2箇所を有している。すなわち、リテーナ36とエアバッグ27は、ケース28の底壁部28Tに対して、リテーナ36に備えられた固定用のボルト38(2本)を介して、それぞれ固定用のナット39を各1個づつ用いて固定されている(つまり、リテーナ36と底壁部28Tとで、エアバッグ27を挟持するように、固定用のボルト38及び固定用のナット39にて締結している)。なお、組付作業性やエアバッグ27の展開性能などを考慮しなければ、エアバッグ27のケース28への固定部位は、前方側壁部28FRや後方側壁部28RRなど、ケース28内の任意の位置に変更しても良い。また、ケース28は、エアバッグ27が有している接続用ケーブルを挿通する小穴1箇所に対応する部位に、同様に接続用ケーブルを挿通する小穴1箇所を有している。接続用ケーブルは車両側の制御装置(図示せず)に接続される。該制御装置からの駆動電流がインフレータ26に供給されると、インフレータ26がガスを放出し、リテーナ36のガス吹出口37を介してエアバッグ27へガスが流入し、エアバッグ27が展開及び膨張することとなる。
ケース28は、その開口部29を、前述の受け面23の開口部24に略一致させて、受け面23の下方側に取り付けられている。この実施形態においては、ケース28は板金からなり、受け面23と一体的に形成されている。後方側壁部28RRの上方側の端部は、後方側壁部28RRと受け面23とで構成されて、略直角状の屈曲部をなしている。一体形成の方法としては、1枚の金属板からの絞り加工や、複数の金属板を溶接によって組み立てることなどが挙げられる。なお、受け面23及びケース28の材質や形成方法については、エアバッグ27の展開及び膨張に耐えられる強度特性が得られれば、特に限定されない。また、ケース28は受け面23と別体として構成しても良く、それらを締結する方法は、エアバッグ27の展開及び膨張に耐えられる強度特性が得られれば、特に限定されない。
なお、この実施形態においては、エアバッグ27の膨張完了形状を前後方向の略中央部が突出した山型の形状とし、パッド15の前方側における分離体部17が占めていた領域内で膨らむように図示(図5参照)しているが、エアバッグ27の膨張完了形状は任意に設定可能であり、エアバッグ27の膨張する領域としての、パッド15における分離体部17の範囲及び位置も任意に設定可能である。
また、この実施形態では、エアバッグ装置Mの作動条件を、いわゆる前面衝突としては説明しているが、実際の衝突では様々な様態が考えられるため、作動条件自体は特に限定されない。更に、この実施形態においては、車両用シート10について、ヘッドレスト11、シートバック12、シートクッション14を別体構成としているが、これらが一体形成されているもの(いわゆるバケットシート)にも適用可能である。また、前後方向に2列以上の席を有する自動車における中間席や後席にも適用可能である。更に、自動車以外の車両用シートにも、適用可能である。
図6から図8に、左右方向から見たパッド15における境界部18の別例を示す。図6に示す別例では、左右方向から見た境界部18が、分離体部17に向かって突出するように湾曲した面から構成されている。次に、図7に示す別例では、左右方向から見た境界部18が、一般部16に向かって突出するように湾曲した面から構成されている。更に、次の図8に示す別例では、左右方向から見た境界部18が、階段状の面を形成している。いずれの変形例も、境界部18が上方側に広がっている様態であり、直線状に傾斜した面で構成された実施形態と同様な応用形態が可能である。また、前述のアーチ状を成す構成から逸脱しない範囲で、適宜、組み合わせて適用することも可能である。
更に、全ての実施形態において、乗り心地性能の向上のための手段のひとつとして、公知の文献(例えば、実開昭58−013166)に示されるように、パッド15における一般部16や分離体部17及び各分割体17A・17B・17Cの硬度を、別々に設定することとしても良い。
本発明に係る第1実施形態の車両用シートの、左方側からみた構成を示す断面図である。 図1に示す実施形態の車両用シートの、部分拡大図である。 図2に示す実施形態の車両用シートにおける、前方側からみた構成を示す断面図である。 図1に示す実施形態の車両用シートにおける、シートクッション部分の斜視図である。 図1に示す実施形態の車両用シートの、エアバッグ装置作動時における、部分拡大図である。 図1に示す実施形態の車両用シートの、別例を示す部分拡大図である。 図1に示す実施形態の車両用シートの、更に別例を示す部分拡大図である。 図1に示す実施形態の車両用シートの、更に別例を示す部分拡大図である。
符号の説明
D0 : (一般部16と分離体部17との)段差部
D1 : (分割体17Bと、その前後に隣接する分割体17A・17Cとの)
段差部
JS : 上方移動促進手段
KY : 下方移動規制手段
KY1 : (一般部16と分離体部17との境界部18によって形成される)
下方移動規制手段
KY2 : (開口部29の前後方向に伸びる受け面23によって形成される)
下方移動規制手段
KY3 : (開口部29の左右方向に伸びる受け面23によって形成される)
下方移動規制手段
L1 : (分離体部17の下方側の端部の前後方向の)寸法
L2 : (分離体部17の下方側の端部の左右方向の)寸法
LC1 : (ケース28の開口部29の車両前後方向の)寸法
LC2 : (ケース28の開口部29の車両左右方向の)寸法
LFR : (受け面23における、分離体部17の下方側の前方側の端部を
支える)重なり代
LLH : (受け面23における、分離体部17の下方側の左方側の端部を
支える)重なり代
LRH : (受け面23によって、分離体部17の下方側の右方側の端部を
支える)重なり代
LRR : (受け面23によって、分離体部17の下方側の後方側の端部を
支える)重なり代
M : エアバッグ装置
P : 乗員
10 : 車両用シート
11 : ヘッドレスト
12 : シートバック
13 : リクライニング機構
14 : シートクッション
15 : パッド
15L : (パッド15における)シートフレーム対向面
15U : (パッド15における)乗員着座面
16 : (パッド15における)一般部
16K : (一般部16における)境界面
16KFR : (一般部16における前方側の)境界面
16KLH : (一般部16における左方側の)境界面
16KRH : (一般部16における右方側の)境界面
16KRR : (一般部16における後方側の)境界面
16L : (一般部16における)シートフレーム対向面
16U : (一般部16における)乗員着座面
17 : (パッド15における)分離体部
17A : (分離体部17の前後方向における前方側の)分割体
17AKRR: (分割体17Aにおける後方側の)境界面
17B : (分離体部17の前後方向における中間部の)分割体
17BKFR: (分割体17Bにおける前方側の)境界面
17BKRR: (分割体17Bにおける後方側の)境界面
17C : (分離体部17の前後方向における後方側の)分割体
17CKFR: (分割体17Cにおける前方側の)境界面
17K : (分離体部17における)境界面
17KFR : (分離体部17における前方側の)境界面
17KLH : (分離体部17における左方側の)境界面
17KRH : (分離体部17における右方側の)境界面
17KRR : (分離体部17における後方側の)境界面
17L : (分離体部17における)シートフレーム対向面
17U : (分離体部17における)乗員着座面
18 : (一般部16と分離体部17との)境界部
18FR : (前方側の)境界部
18LH : (左方側の)境界部
18RH : (右方側の)境界部
18RR : (後方側の)境界部
19 : シートフレーム
20 : 側板
20LH : 左側の側板
20RH : 右側の側板
21 : 軸
22 : バネ
23 : 受け面
24 : (受け面23の)開口部
25 : 表皮
26 : インフレータ
27 : エアバッグ
28 : ケース
28FR : (ケース28の)前方側壁部
28LH : (ケース28の)左方側壁部
28RH : (ケース28の)右方側壁部
28RR : (ケース28の)後方側壁部
28T : (ケース28の)底壁部
29 : (ケース28の)開口部
30 : (分割体17A・17B・17C同士の)境界部
30AB : (分割体17A・17B同士の)境界部
30BC : (分割体17A・17C同士の)境界部
35 : (パッド15とシートフレーム19との)間隙部
36 : リテーナ
37 : ガス吹出口
38 : (リテーナ36の)ボルト
39 : (リテーナ36固定用の)ナット






























Claims (8)

  1. シートクッションの内部にエアバッグ装置を備えた車両用シートにおいて、
    前記エアバッグ装置は、前記エアバッグ装置の作動時に膨張可能なエアバッグを備え、
    前記シートクッションの内部に備えられて、上方側に乗員着座面を有するパッドが、一般部と、前記一般部に隣接して配されるとともに、前記一般部に対して分離可能な分離体部とを備え、
    前記分離体部が前記エアバッグ装置の作動時に前記エアバッグに押された際に、前記分離体部における前記乗員着座面を、前記一般部における前記乗員着座面よりも上方側に突出可能とするように、前記分離体部が上方側へ移動することを促進する、上方移動促進手段を設けたことを特徴とする車両用シート。
  2. 前記パッドが、その下方側にシートフレーム対向面を有し、
    通常時においては、前記分離体部における前記シートフレーム対向面が、前記一般部における前記シートフレーム対向面よりも下方側に突出することを抑制するように、前記分離体部が下方側へ移動することを抑制する、下方移動抑制手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記上方移動促進手段が、前記下方移動抑制手段を兼ねていることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記下方移動抑制手段は、前記分離体部と前記一般部との境界部から形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート。
  5. 前記上方移動促進手段は、前記分離体部と前記一般部との境界部から形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の車両用シート。
  6. 前記境界部が、上方側に広がるように形成されていることを特徴とする請求項4乃至請求項5に記載の車両用シート。
  7. 前記パッドが、上方側に前記乗員着座面を有するとともに、下方側にシートフレーム対向面を有し、
    前記一般部が、前記分離体部における前記乗員着座面と前記シートフレーム対向面とを除いた周囲を囲むように形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載の車両用シート。
  8. 前記分離体部が、複数の分割体から形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の車両用シート。



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