JP2007290532A - 車体構造部材の結合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1車体構造部材の長手方向中間部に第2車体構造部材を結合するにあたり、第1車体構造部材の幅方向に対して長手方向に傾斜した向きからの外力に対する結合強度を確保又は向上できる車体構造部材の結合構造を得る。
【解決手段】ロッカ本体16のピラー本体42との連結部分には、挿込部72〜76が形成されている。この挿込部72〜76にピラー本体42の下端側を挿し込むと、第1後壁48の後方で縁部20C、22C、30C、36Cが第1後壁48に当接し、第2後壁52の後方で縁部22D、縁部24Cが第2後壁52に当接し、更に、仕切壁66の後方で縁部26C、30C、32C、36Cが仕切壁66に当接する。これにより、略車両前方側からの荷重が、上記の縁部20C〜36C及び縁部22Dに受け止められるため、ロッカ本体16のピラー本体42との連結部分における結合強度を向上できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車体を構成するピラー、ロッカ、サイドメンバ、バンパリインフォース等、骨格部材や補強部材を互いに結合するための車体構造部材の結合構造に関する。
下記特許文献1に開示された自動車用ピラーの結合部構造では、略車両前後方向に沿って長手で中空のロッカ(サイドシル)は断面形状が略車幅方向中間部よりも外方側よりも内方側が高い階段形状に形成されている。このロッカの長手方向中間部にてロッカに結合される略車両高さ方向に沿って長手で中空のセンターピラーには、その内側を略車幅方向に二分する中間壁が設けられている。
また、センターピラーの下端側は、ロッカの断面形状に対応して車幅方向内方側よりも外方側が下方へ延設された階段形状に形成されており、断面形状が階段状のロッカの上段側の上壁と下段側の上壁とを繋ぐ側壁に対して、センターピラーの中間壁が略車幅方向外方から当接している。また、ロッカの車幅方向内方側の側壁は、上段側の上壁よりも上方へ延出され、センターピラーの略車幅方向内方側の側壁が略車幅方向外方から当接している。
さらに、センターピラーの略車幅方向外方側の側壁は、ロッカの下段の上壁よりも下方へ延出されており、略車幅方向外方からロッカの略車幅方向外方側の側壁に当接している。このため、このようにロッカに結合されたセンターピラーが結合されることで、略車幅方向外側、すなわち、ロッカの幅方向側方からの荷重がセンターピラーに作用した際に、ロッカがセンターピラーを受け止め、ロッカとセンターピラーとの結合を維持している。
特開2000−118441公報
このように、特許文献1に開示された構造では、略車幅方向外方側からの外力に対しては強いが、略車両前後方向、すなわち、ロッカの長手方向に沿った荷重に対してはロッカとセンターピラーとを結合するボルトや溶接だけで耐えなくてはならず、強度の維持及び向上という意味では改良の余地が多分に残されていた。
本発明は、上記事実を考慮して、第1車体構造部材の長手方向中間部に第2車体構造部材を結合するにあたり、第1車体構造部材の幅方向に対して長手方向に傾斜した向きからの外力に対する結合強度を確保又は向上できる車体構造部材の結合構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造は、中空筒形状の第1車体構造部材の長手方向に対して長手方向が交差した中空筒形状の第2車体構造部材の長手方向一端部を、前記第1車体構造部材の長手方向中間部に結合するための車体構造部材の結合構造であって、前記第1車体構造部材の外側から内側へ前記第2車体構造部材の長手方向一端側を挿し込み可能に前記第1車体構造部材に形成された挿込部を前記第1車体構造部材の長手方向中間部に形成することによって前記第1車体構造部材に形成され、前記挿込部から前記第1車体構造部材の内側に挿し込まれた前記第2車体構造部材の外周部に対し前記第2車体構造部材の長手方向に対して交差した所定の方向から対向して当接する当接部を備える、ことを特徴としている。
請求項1に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、第2車体構造部材を第1車体構造部材に結合するために第1車体構造部材に挿込部が形成される。第2車体構造部材を第1車体構造部材に結合するにあたっては、第2車体構造部材の長手方向一端側が挿込部から第1車体構造部材の内側に挿し込まれる。この状態で、ボルト等の締結手段や溶接等の固着手段により第2車体構造部材が第1車体構造部材に一体的に結合される。
一方、上記のように、第1車体構造部材に挿込部が形成されることで、第1車体構造部材には当接部が形成される。挿込部から第2車体構造部材を第1車体構造部材の内側に挿し込むと、第1車体構造部材の当接部が第2車体構造部材の外周部に対し第2車体構造部材の長手方向に対して交差した所定の方向から第2車体構造部材の外周部に対向して当接する。このため、当接部と第2車体構造部材の外周部との対向方向に沿った外力(荷重)が第2車体構造部材に作用した場合には、第2車体構造部材の長手方向一端側が当接部に受け止められる。これにより、上記の外力の作用方向に沿った第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合強度をボルトや溶接だけで確保する構造に比べて高い結合強度を確保できる。
なお、本発明において、第1車体構造部材や第2車体構造部材はサイドメンバやロッカ、ピラー等の骨格部材やリインフォース等の補強部材として車体構造部材を構成していれば、その名称や配置位置等の具体的な態様に限定されるものではない。
また、本発明において第2車体構造部材はその長手方向が第1車体構造部材の長手方向に対して傾斜(交差)した状態で、その長手方向一端が第1車体構造部材の長手方向中間部に結合される構成であればよく、車両を基準とした第1車体構造部材や第2車体構造部材の長手方向の向きに関しては特に限定するものではない。
さらに、本発明において、第1車体構造部材に形成される当接部は第2車体構造部材の長手方向に対して交差した方向に沿って第2車体構造部材の外周部に対向する構成であればよく、第1車体構造部材における形成位置に関してはなんら限定されるものではない。
請求項2に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造は、請求項1に記載の本発明において、外周壁を構成する筒形状の構造部材本体を含めて前記第1車体構造部材を構成すると共に、前記挿込部を形成することで前記構造部材本体の長手方向に沿って前記構造部材の一部が途切れた部分における前記構造部材本体の端部を含めて前記当接部を構成した、ことを特徴としている。
請求項2に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、第1車体構造部材の外周壁を構成する筒状の構造部材本体に第2車体構造部材が挿し込まれる挿込部を形成すると、構造部材本体の一部には構造部材本体の長手方向に沿って途切れる部分が形成される。この途切れた部分における構造部材本体の端部は構造部材本体の当接部を構成しており、挿込部に第2車体構造部材を挿し込むと構造部材本体の当接部が第2車体構造部材の外周部に当接する。
これにより、構造部材本体の当接部と第2車体構造部材の外周部との対向方向に沿った外力(荷重)が第2車体構造部材に作用した場合には、第2車体構造部材の長手方向一端側が構造部材本体の当接部に受け止められる。これにより、上記の外力の作用方向に沿った第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合強度をボルトや溶接だけで確保する構造に比べて高い結合強度を確保できる。
請求項3に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造は、請求項2に記載の本発明において、前記構造部材本体の内側に設けられ、前記構造部材本体の内側を前記構造部材本体の長手方向に対して交差する方向に複数に仕切ると共に、前記挿込部に応じて前記第2車体構造部材の長手方向一端部が入り込み可能な切欠部が形成された仕切壁を含めて前記第1車体構造部材を構成し、且つ、前記切欠部の内側端を含めて前記当接部を構成した、ことを特徴としている。
請求項3に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、構造部材本体の内側には仕切壁が設けられており、この仕切壁によって構造部材本体の内部は構造部材本体の長手方向に対して交差する方向に仕切られている。仕切壁には挿込部に応じて前記第2車体構造部材の長手方向一端部が入り込み可能な切欠部が形成されており、第2車体構造部材を第1車体構造部材の挿込部に挿し込むと、第2車体構造部材の長手方向一端側は切欠部の内側に入り込む。
切欠部の内側に第1車体構造部材の一端が入り込んだ状態では、当接部を構成する切欠部の内側端が第2車体構造部材に当接する。すなわち、本発明では、構造部材本体に挿込部を形成することで途切れた部分と仕切壁に形成された切欠部の内側端の双方が当接部として第2車体構造部材の外周部に当接する。このため、当接部と第2車体構造部材の外周部との対向方向に沿った外力(荷重)が第2車体構造部材に作用した場合には、第2車体構造部材の長手方向一端側が構造部材本体の当接部に受け止められる。
これにより、上記の外力の作用方向に沿った第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合強度をボルトや溶接だけで確保する構造に比べて高い結合強度を確保できる。しかも、構造部材本体にのみ当接部を設定する構成よりも当接部の第2車体構造部材に対する当接面積を広げることができるため、更に高い結合強度を確保できる。
請求項4に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の本発明において、前記第1車体構造部材の長手方向に沿って前記当接部が前記第2車体構造部材の外周部と対向して当接することを特徴としている。
請求項4に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、当接部と第2車体構造部材とが第1車体構造部材の長手方向に沿って対向して当接する。このため、第1車体構造部材の長手方向に沿った外力(荷重)が第2車体構造部材に作用した場合に当接部が第2車体構造部材を受け止める。これにより、第1車体構造部材の長手方向に沿った第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合強度を確保又は向上させることができる。
請求項5に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造は、請求項4に記載の本発明において、前記第1車体構造部材及び前記第2車体構造部材の各長手方向に対して直交した方向から前記第1車体構造部材及び前記第2車体構造部材の何れか一方に対向した状態で当接する規制部を前記第1車体構造部材及び前記第2車体構造部材の何れか他方に形成することを特徴としている。
請求項5に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、第1車体構造部材及び第2車体構造部材の何れか他方に規制部が形成され、第1車体構造部材及び第2車体構造部材の双方の長手方向に対して直交する方向からの規制部が第1車体構造部材及び第2車体構造部材の何れか他方に当接している。これにより、第1車体構造部材及び第2車体構造部材の双方の長手方向に対して直交する方向に沿った外力に対する第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合強度が確保又は向上される。
ここで、本発明では、そもそも第1車体構造部材の長手方向に沿った外力に対する結合強度が当接部を設けることで確保又は向上されている。したがって、本発明では、第2車体構造部材の長手方向を中心軸線とする半径方向に沿った外力に対する結合強度が確保又は向上される。
請求項6に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の本発明において、略車両前後方向に沿って長手とされ、車体の車幅方向側端に沿って設けられたロッカを前記第1車体構造部材とし、略車両上下方向に沿って長手方向とされ、車体の車幅方向側端における車両の前部座席と後部座席との間に設けられ、長手方向下端が前記ロッカの長手方向中間部に結合されるピラーを前記第2車体構造部材とした、ことを特徴としている。
請求項6に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、第1車体構造部材としてのロッカの長手方向中間部に第2車体構造部材としてのピラーの下端部が結合される。このため、少なくとも、略車幅方向に対して略車両前後方向に傾斜した方向に沿った外力(略車両前後方向に沿った外力も含む)に対するロッカとピラーとの結合強度が確保又は向上される。特に、請求項6に記載の本発明が請求項5に記載の本発明に従属する構成の場合には、略車両前後方向及び略車幅方向の双方(すなわち、略車両上下方向に対して直交するあらゆる方向)からの外力に対するロッカとピラーとの結合強度が確保又は向上される。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、第1車体構造部材の当接部と第2車体構造部材の外周部との対向方向に沿った外力に対する第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合強度を確保又は向上できる。
請求項2に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、第1車体構造部材を構成する構造部材本体の当接部と第2車体構造部材の外周部との対向方向に沿った外力に対する第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合強度を確保又は向上できる。
請求項3に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、当接部と第2車体構造部材との当接面積を広くできるため、更に高い結合強度を確保できる。
請求項4に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、第1車体構造部材の長手方向に沿った外力に対する第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合強度を確保又は向上できる。
請求項5に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、第2車体構造部材の長手方向を中心軸線とする半径方向に沿った外力に対する第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合強度を確保又は向上できる。
請求項6に記載の本発明に係る車体構造部材の結合構造では、略車幅方向に対して略車両前後方向に傾斜した方向に沿った外力(略車両前後方向に沿った外力も含む)に対するロッカとピラーとの結合強度を確保又は向上できる。
<本実施の形態の構成>
以下、図1乃至図9を用いて本発明の一実施の形態に係る車体構造部材の結合構造を、骨格部材として第1車体構造部材(車体構造部材)を構成するロッカ12と骨格部材として第2車体構造部材(車体構造部材)を構成するセンターピラー14との結合構造に適用した車体10に関して説明する。
ロッカ12は構造部材本体としてのロッカ本体16を備えている。ロッカ本体16は略車両前後方向に沿って長手とされた平板状の下壁18を備えている。下壁18はその厚さ方向が略車両上下方向に沿っていると共に、幅方向が略車幅方向に沿っている。車幅方向内方側における下壁18の端部からは側壁20が略車両上方へ向けて立設されている。側壁20は厚さ方向が略車幅方向に沿い、幅方向が略車両上下方向に沿った平板状に形成されている。側壁20の幅方向上端部(下壁18とは反対側の端部)からは略車幅方向外方へ向けて上段上壁22が延出されている。上段上壁22は幅方向が略車幅方向に沿い、厚さ方向が略車両上下方向に沿った平板状で、下壁18に対して平行に形成されている。
上段上壁22は幅寸法が下壁18よりも短く、車幅方向外側を向く上段上壁22の幅方向端部は下壁18の幅方向中間部の上方に位置している。車幅方向外側を向く上段上壁22の幅方向端部からは略車両下方へ向けて上段側壁24が延出されている。上段側壁24は、厚さ方向が略車幅方向に沿い、幅方向が略車両上下方向に沿った平板状で、側壁20に対して平行に設けられている。上段側壁24の幅寸法は側壁20の幅寸法よりも短く、上段側壁24の下端部(上段上壁22とは反対側の端部)は略車幅方向に沿って側壁20の幅方向中間部と対向している。上段側壁24の下端部からは下段上壁26が延出されている。
下段上壁26は幅方向が略車幅方向に対して略車両上下方向に傾斜した平板状の斜壁とされており、上段側壁24の下端部との連結部分である略車幅方向内側の下段上壁26の幅方向端部よりも、略車幅方向外側の下段上壁26の幅方向端部の方が略車両下方に位置している。略車幅方向外側の下段上壁26の幅方向端部は、略車幅方向外側の下壁18の幅方向端部から側壁20に対して平行に立設された平板状の下段側壁28の上端部に繋がっており、ロッカ本体16は全体的に下壁18、側壁20、上段上壁22、上段側壁24、下段上壁26、下段側壁28を周壁とする筒形状に形成されている。
また、側壁20と下段側壁28との間には仕切壁30が設けられている。仕切壁30は幅方向及び厚さ方向が側壁20の幅方向及び厚さ方向と同方向の平板状とされており、基本的にはロッカ本体16の長手方向の全域に設けられている。仕切壁30の幅方向上端部は上段上壁22に繋がっており、仕切壁30の幅方向下端部は下壁18に繋がっている。これにより、ロッカ本体16の内側の空間が仕切壁30よりも側壁20の側と下段側壁28の側とに仕切られている。
さらに、仕切壁30よりも下段側壁28の側には仕切壁32が設けられている。仕切壁32は幅方向及び厚さが側壁20の幅方向及び厚さ方向と同方向の平板状とされている。また、仕切壁32は上段側壁24の幅方向下端部の延長上に形成されている。したがって、仕切壁32の幅方向上端部は下段上壁26の上端部に繋がっている。さらに、仕切壁32の幅方向下端部は下壁18に繋がっている。このため、ロッカ本体16の内側は仕切壁32によって仕切壁32よりも仕切壁30の側と下段側壁28の側とに仕切られている。
また、下壁18と上段上壁22との間には仕切壁34が設けられている。仕切壁34は幅方向及び厚さ方向が下壁18の幅方向及び厚さ方向と同方向の平板状とされており、基本的にはロッカ本体16の長手方向の全域に設けられている。仕切壁34の幅方向一端部は側壁20に繋がっており、仕切壁34の幅方向他端部は下段側壁28に繋がっている。これにより、ロッカ本体16の内側の空間が仕切壁34よりも下壁18の側と上段上壁22の側とに仕切られている。さらに、仕切壁34よりも上段上壁22の側には仕切壁36が設けられている。
仕切壁36は幅方向及び厚さが上段上壁22の幅方向及び厚さ方向と同方向の平板状とされており、基本的にロッカ本体16の長手方向の全域に設けられている。また、仕切壁36の幅方向一端部は側壁20に繋がっており、仕切壁36の幅方向他端部は上段側壁24の下端部(下段上壁26の上端部)に繋がっている。このため、ロッカ本体16の内側は仕切壁36よりも上段上壁22の側と仕切壁34の側とに仕切られている。以上の構成のロッカ本体16は車幅方向外側から被覆部材としてのアウタパネル38により覆われ、車両室内側ではフロアパネル等によって覆われている。
一方、センターピラー14は構造部材本体としてのピラー本体42を備えている。ピラー本体42は略車両前後方向に沿って長手とされた平板状の前壁44を備えている。前壁44はその厚さ方向が略車両上下方向に沿っていると共に、幅方向が略車幅方向に沿っている。車幅方向内方側における前壁44の端部からは第1側壁46が略車両後方へ向けて延設されている。第1側壁46は厚さ方向が略車幅方向に沿い、幅方向が略車両前後方向に沿った平板状に形成されている。第1側壁46の幅方向後端部(前壁44とは反対側の端部)からは略車幅方向外方へ向けて第1後壁48が延出されている。
第1後壁48は幅方向が略車幅方向に沿い、厚さ方向が略車両前後方向に沿った平板状で、前壁44に対して平行に形成されている。第1後壁48は幅寸法が前壁44よりも短く、車幅方向外側を向く第1後壁48の幅方向端部は前壁44の幅方向中間部の後方に位置している。車幅方向外側を向く第1後壁48の幅方向端部からは略車両後方へ向けて第2側壁50が延出されている。第2側壁50は、厚さ方向が略車幅方向に沿い、幅方向が略車両前後方向に沿った平板状に形成されている。第2側壁50の幅方向後端部からは略車幅方向外方へ向けて第2後壁52が延設されている。第2後壁52は幅方向が略車幅方向に沿い、厚さ方向が略車両前後方向に沿った平板状で、前壁44に対して平行に形成されている。
第2後壁52は幅寸法が第2後壁52よりも短く、車幅方向外側を向く第2後壁52の幅方向内方側の端部は前壁44の幅方向中間部の後方に位置している。第2後壁52の幅方向外方側の端部からは略車両前方側へ向けて側壁54が延設されている。側壁54は幅方向が略車両前後方向に沿い、厚さ方向が略車幅方向に沿った平板状とされている。側壁54は幅寸法が第2側壁50の幅寸法よりも短く、略車両前後方向前方側の側壁54の幅方向端部は第2側壁50の幅方向中間部で略車幅方向に沿って対向している。側壁54の幅方向前方側の端部からは斜壁56が連続して形成されている。斜壁56は、幅方向が略車幅方向に対して略車両前後方向に傾斜した平板状に形成されており、側壁54との連結部分である略車両後方側の端部よりも前方側の端部が車幅方向外側に位置している。
斜壁56の幅方向前端部からは外壁58が形成されている。外壁58は幅方向が略車両前後方向に沿い、厚さ方向が略車幅方向に沿った平板状で、第1側壁46や第2側壁50に対して平行に形成されている。外壁58の幅方向前端部からは斜壁60が延設されている。斜壁60は幅方向が略車幅方向に対して略車両前後方向に傾斜した平板状に形成されており、外壁58との連結部分である斜壁60の幅方向後端部よりも幅方向前端部は略車幅方向内方側に位置している。この斜壁60は幅方向前端部が前壁44の幅方向外端部に繋がっている。このため、ピラー本体42は全体的に前壁44、第1側壁46、第1後壁48、第2側壁50、第2後壁52、側壁54、斜壁56、外壁58、斜壁60を周壁とする筒形状に形成されている。
また、第1側壁46と外壁58との間には仕切壁62が設けられている。仕切壁62は、幅方向が略車両前後方向に沿い、厚さ方向が略車幅方向に沿った平板状に形成されている。仕切壁62は第2側壁50の幅方向前端部の延長上に形成されており、仕切壁62の幅方向前端部は前壁44に繋がっている。これにより、ピラー本体42の内側は仕切壁62よりも第1側壁46の側と外壁58の側とに仕切られている。また、仕切壁62と外壁58との間には仕切壁64が設けられている。仕切壁64は、幅方向が略車両前後方向に沿い、厚さ方向が略車幅方向に沿った平板状に形成されている。仕切壁64は側壁54の幅方向前端部の延長上に形成されており、仕切壁64の幅方向前端部は前壁44の幅方向外端部(斜壁60の幅方向前端部)に繋がっている。これにより、ピラー本体42の内側は仕切壁64よりも仕切壁62の側と外壁58の側とに仕切られている。
また、ピラー本体42の内側のうち、前壁44と第2後壁52との間は仕切壁66が設けられている。仕切壁66は幅方向及び厚さ方向が第2後壁52の幅方向及び厚さ方向と同方向の平板状に形成されている。仕切壁66は第1後壁48の幅方向外端部の延長上に形成されており、仕切壁66の幅方向外端部は仕切壁64の幅方向中間部に繋がっている。この仕切壁66により前壁44と第2後壁52との間が仕切壁66よりも前壁44側と第2後壁52側とに仕切られている。以上の構成のピラー本体42は車幅方向外側から被覆部材としてのアウタパネル68により覆われ、車両室内側ではフロアパネル等によって覆われている。
また、以上のピラー本体42の下端部はロッカ本体16の長手方向中間部に連結されている。この連結部分に対応してロッカ本体16の長手方向中間部には挿込部としての第1挿込部72が形成されている。さらに、この第1挿込部72の車幅方向外側には挿込部としての第2挿込部74が連続して形成され、この第2挿込部74よりも略車両後方側には挿込部としての第3挿込部76が連続して形成されている。これらの第1挿込部72、74、76が形成された部分では、ロッカ本体16の略車両上下方向中間部よりも上側が略車両上方へ向けて開口した凹形状になっている。また、第1挿込部72、74が形成された部分では、ロッカ本体16の車両上下方向中間部よりも上側が車幅方向に沿って連続して開口しており、第3挿込部76が形成された部分では仕切壁36よりも略車両上方側と仕切壁30よりも車幅方向外側とが開口している。
以上の第1挿込部72、74、76を形成することで、上段上壁22及び仕切壁36は第1挿込部72、74、76を形成した部分よりも略車両前方側と後方側とに分割されている。さらに、側壁20、仕切壁30、仕切壁32、下段上壁26には略車両上方側へ向けて略矩形に開口した凹形状の切欠が形成される。さらに、第1挿込部72、74、76を形成することで、仕切壁36よりも略車両下方側ではピラー本体42のうち、前壁44、第1側壁46、第1後壁48、仕切壁66、仕切壁64で囲まれる部分に対応した平面視矩形の空間部が形成される。これに対して、仕切壁36よりも略車両上方側ではピラー本体42のうち、前壁44、第1側壁46、第1後壁48、第2側壁50、第2後壁52、側壁54、仕切壁64で囲まれる部分に対応した平面視階段形状の空間部が形成される。
第1挿込部72、74、76にピラー本体42の下端側を挿し込むと、前壁44及び第1後壁48の下端部が、第1挿込部72、74の内側で略車両上方側を向いた側壁20の縁部20A、仕切壁30の縁部30A、仕切壁32の縁部32A、及び下段上壁26の縁部26Aに突き当たる。また、前壁44及び第1後壁48の下端部が、縁部20A、30A、32A、26Aに突き当たった状態では、前壁44及び第1後壁48の下端部よりも略車両上方側に位置する仕切壁66及び第2側壁50の両下端部と、第2後壁52の幅方向中間部よりも略車両内方側での第2後壁52の下端部とが仕切壁36の上面に突き当たる。さらに、この状態では、第2後壁52の幅方向中間部よりも略車両外方側での第2後壁52の下端部と、側壁54、斜壁56、及び斜壁60の各下端部が下段上壁26の上面に突き当たっている。
以上のような第1挿込部72、74、76へのピラー本体42の挿し込み状態では、第1挿込部72、74の内側で略車両後方側を向いて各々が前側当接部として当接部を構成する上段上壁22の縁部22B、仕切壁36の縁部36B、側壁20の縁部20B、仕切壁30の縁部30B、仕切壁32の縁部32B、上段側壁24の縁部24B、及び下段上壁26の縁部26Bが前壁44の略車両前方側の面に当接する。また、この状態では、第1挿込部72、74の内側で略車両前方側を向いて各々が後側当接部として当接部を構成する上段上壁22の縁部22Cと仕切壁36の縁部36Cの幅方向中間部よりも略車両内方側の部分、側壁20の縁部20C、及び仕切壁30の縁部30Cが第1後壁48の略車両後方側を向いた面に当接する。
さらに、この状態では、第2側壁50の略車幅方向内方を向いた面が第3挿込部76においてロッカ本体16の外部に露出した仕切壁32の略車幅方向外方を向いた面に当接する。また、この状態では、第3挿込部76の内側で略車両前方側を向いて各々が後側当接部として当接部を構成する上段上壁22の縁部22D及び上段側壁24の縁部24Cに第2後壁52の略車両後方側を向いた面に当接する。さらに、第2挿込部74の内側で略車両前方側を向いて各々が後側当接部として当接部を構成する仕切壁30の縁部30C、仕切壁36の縁部36C、下段上壁26の縁部26C、及び仕切壁32の縁部32Cが仕切壁66の略車両後方側を向いた面に当接する。
一方、外壁58の下端部からは規制部としての平板状の当接片78が略車両下方へ向けて延出されており、第1挿込部72、74、76へのピラー本体42の挿し込み状態では、当接片78の略車幅方向内方側を向いた面に下段側壁28の略車両外方を向いた面が当接する。さらに、このように、第1挿込部72、74、76へのピラー本体42の挿し込み状態ではピラー本体42の外周部のうち、外部に露出した部分の下端部とロッカ本体16の外周部とが溶接により接合されている。
<本実施の形態の作用、効果>
以上のようにロッカ本体16にピラー本体42が結合された車体10に対して側面衝突が生じた際等、略車幅方向外方側からの外力がピラー本体42に作用すると、ピラー本体42が略車幅方向内方側へ変位しようとする。この場合には、略車幅方向内方側へ変位しようとする当接片78を下段側壁28が受け止め、第2側壁50を仕切壁30が受け止める。このように、本車体10では、車幅方向外方側からの外力を下段側壁28や仕切壁30で受け止めることができるため、ロッカ本体16とピラー本体42との溶接部分だけで車幅方向外方側からの外力に対抗する構成に比べてロッカ本体16とピラー本体42との結合を高い強度で維持できる。
一方、車体10に対して正面衝突が生じた際等、略略車両前方側からの外力がピラー本体42に作用すると、ピラー本体42が略車両後方側へ変位しようとする。この場合には、略車両後方側へ変位しようとする第1後壁48を縁部22C、36C、20C、30Cが受け止めると共に、第2後壁52を縁部22D、24Cが受け止め、更に、仕切壁66を縁部36C、26Cが受け止める。このように、本車体10では、車幅方向前方側からの外力を上段上壁22、仕切壁36、側壁20、仕切壁30、仕切壁32、及び下段上壁26で受け止めることができる。このため、ロッカ本体16とピラー本体42との溶接部分だけで車幅方向前方側からの外力に対抗する構成に比べてロッカ本体16とピラー本体42との結合を高い強度で維持できる。
また、ロッカ本体16に仕切壁30〜36を設けずに周壁のみで略車両前方側の外力で略車両後方側へ移動しようとするピラー本体42を受け止める構成に比べて、ロッカ本体16に仕切壁30〜36を設けることで、ピラー本体42に対する当接面積を大きくできる。これによっても、ロッカ本体16とピラー本体42との結合を高い強度で維持できる。
本発明の一実施の形態に係る車体構造部材の結合構造を適用した車体の斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る車体構造部材の結合構造を適用した車体を構成する第1車体構造部材及び第2車体構造部材の要部を拡大した分解斜視図である。 第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合状態を示す図2に対応した斜視図である。 第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合状態の要部を示す拡大側面図である。 図3の5−5線に沿った図4に対応する拡大側面断面図である。 図3の6−6線に沿った図4に対応する拡大側面断面図である。 第1車体構造部材と第2車体構造部材との結合状態の要部を示す拡大正面図である。 図4の8−8線に沿った図7に対応する拡大側面断面図である。 図4の9−9線に沿った図7に対応する拡大側面断面図である。
符号の説明
12 ロッカ(第1車体構造部材、車体構造部材)
14 センターピラー(第2車体構造部材、車体構造部材)
16 ロッカ本体(構造部材本体)
20B、C 縁部(当接部)
22B、C、D 縁部(当接部)
24B、C 縁部(当接部)
26B、C 縁部(当接部)
30B、C 縁部(当接部)
32B、C 縁部(当接部)
36B、C 縁部(当接部)
42 ピラー本体(構造部材本体)
72、74、76 挿込部
78 当接片(規制部)

Claims (6)

  1. 中空筒形状の第1車体構造部材の長手方向に対して長手方向が交差した中空筒形状の第2車体構造部材の長手方向一端部を、前記第1車体構造部材の長手方向中間部に結合するための車体構造部材の結合構造であって、
    前記第1車体構造部材の外側から内側へ前記第2車体構造部材の長手方向一端側を挿し込み可能に前記第1車体構造部材に形成された挿込部を前記第1車体構造部材の長手方向中間部に形成することによって前記第1車体構造部材に形成され、前記挿込部から前記第1車体構造部材の内側に挿し込まれた前記第2車体構造部材の外周部に対し前記第2車体構造部材の長手方向に対して交差した所定の方向から対向して当接する当接部を備える、
    ことを特徴とする車体構造部材の結合構造。
  2. 外周壁を構成する筒形状の構造部材本体を含めて前記第1車体構造部材を構成すると共に、前記挿込部を形成することで前記構造部材本体の長手方向に沿って前記構造部材の一部が途切れた部分における前記構造部材本体の端部を含めて前記当接部を構成した、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車体構造部材の結合構造。
  3. 前記構造部材本体の内側に設けられ、前記構造部材本体の内側を前記構造部材本体の長手方向に対して交差する方向に複数に仕切ると共に、前記挿込部に応じて前記第2車体構造部材の長手方向一端部が入り込み可能な切欠部が形成された仕切壁を含めて前記第1車体構造部材を構成し、且つ、前記切欠部の内側端を含めて前記当接部を構成した、
    ことを特徴とする請求項2に記載の車体構造部材の結合構造。
  4. 前記第1車体構造部材の長手方向に沿って前記当接部が前記第2車体構造部材の外周部と対向して当接することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車体構造部材の結合構造。
  5. 前記第1車体構造部材及び前記第2車体構造部材の各長手方向に対して直交した方向から前記第1車体構造部材及び前記第2車体構造部材の何れか一方に対向した状態で当接する規制部を前記第1車体構造部材及び前記第2車体構造部材の何れか他方に形成することを特徴とする請求項4に記載の車体構造部材の結合構造。
  6. 略車両前後方向に沿って長手とされ、車体の車幅方向側端に沿って設けられたロッカを前記第1車体構造部材とし、略車両上下方向に沿って長手方向とされ、車体の車幅方向側端における車両の前部座席と後部座席との間に設けられ、長手方向下端が前記ロッカの長手方向中間部に結合されるピラーを前記第2車体構造部材とした、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の結合構造。
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