JP2007290077A - 自律移動体および情報構築システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 観光地などで特定人物を撮影する際、特定人物を撮影した画像の情報を観光地の情報として有効活用することができる自律移動体を提供する。
【解決手段】 モビルロボットRは、特定人物Mを含む画像情報、画像を撮影した際の撮影方向、および自己の位置を送信部18から基地局Bに送信する。基地局Bでは、受信部21で受信したこれらの情報に基づいて、モビルロボットRが撮影した撮影対象を特定し、この撮影対象を観光対象として保存蓄積して観光情報を構築する。
【選択図】 図4
【解決手段】 モビルロボットRは、特定人物Mを含む画像情報、画像を撮影した際の撮影方向、および自己の位置を送信部18から基地局Bに送信する。基地局Bでは、受信部21で受信したこれらの情報に基づいて、モビルロボットRが撮影した撮影対象を特定し、この撮影対象を観光対象として保存蓄積して観光情報を構築する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、特定人物とともに移動する自律移動体およびこの自立移動体を用いた情報構築システムに関する。
近年、走行装置や歩行装置などの移動装置により自律的に移動して各種の作業を行うロボットの研究開発が盛んに行われており、各種の自律移動体が提案されている。このような自律移動体として、たとえば、特許文献1(特開2001−287183号公報)に開示された案内ロボットがある。この案内ロボットは、案内先までの経路を生成するとともに、案内対象となる被案内者の歩行状態を検出して、被案内者の歩行状態に応じて走行速度を変化させながら、被案内者を案内するというものである。
特開2001−287183号公報
しかし、上記特許文献1に開示された案内ロボットは、単に被案内者を案内先まで案内する機能を有しているに過ぎなかった。このため、たとえば被案内者を観光地に案内し撮影して得られる情報に基づいて、たとえば観光案内ガイドを作成するとしても、案内ロボットから得られる情報を有効に活用することができないという問題があった。
そこで、本発明の課題は、観光地などで特定人物を撮影する際、特定人物を撮影した画像の情報を観光地の情報として有効活用することができる自律移動体を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る自律移動体は、特定人物を含む周辺状況を検出する周辺状況検出手段と、周辺状況検出手段で検出された周辺状況に基づいて、特定人物と所定の位置関係を保ちながら移動する移動手段と、特定人物を含む画像を撮影する撮影手段と、現在位置を検出する位置情報検出手段と、撮影手段で撮影する被写体に対する撮影手段の撮影方向を検出する撮影方向検出手段と、位置情報検出手段で検出された位置に基づく位置情報、撮影手段で撮影された画像に基づく画像情報、および撮影方向検出手段で検出された撮影方向に基づく撮影方向情報を撮影情報として基地局に送信する送信手段と、を備えるものである。
本発明に係る自律移動体においては、位置情報検出手段で検出された位置に基づく位置情報、撮影手段で撮影された画像に基づく画像情報、および撮影方向検出手段で検出された撮影方向に基づく撮影方向情報を撮影情報として基地局に送信している。観光地などでは、特定人物は、観光対象を含めて撮影を行うことが多いので、これらの位置情報、画像情報、および撮影方向情報に基づいて、観光対象を特定することができる。この観光対象を蓄積することにより、特定人物を撮影した画像の情報を観光地の情報として有効活用することができる。
また、上記課題を解決した本発明に係る情報構築システムは、上記の自律移動体と、自律移動体から送信される情報を受信する基地局と、が設けられ、基地局は、自律移動体における送信手段から送信される撮影情報を受信する受信手段と、自律移動体が移動可能な地域の地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、撮影情報を地図情報に関連付けて記憶する撮影情報記憶手段と、を備えるものである。
本発明に係る情報構築システムは、自律移動体から送信される観光地の情報を基地局に記憶している。こうして、観光対象を蓄積することができ、特定人物を撮影した画像の情報を観光地の情報として有効活用して、観光地情報を構築することができる。
ここで、基地局は、撮影情報を地図情報に参照することにより、興味対象を特定する興味対象特定手段をさらに備える態様とすることができる。
基地局は地図情報記憶手段に記憶された地図情報に撮影情報を参照することにより、興味対象となった観光対象を特定することができる。したがって、興味対象となる観光対象を具体的に特定することができる。
また、興味対象特定手段は、地図情報に基づいて作成される地図上に、位置情報に基づいて定められる位置から、撮影方向情報に基づいて生成作成される半直線上にあるものを興味対象として特定する態様とすることもできる。
このように、地図情報に基づいて作成される地図上に、位置情報に基づいて定められる位置から、撮影方向情報に基づいて生成作成される半直線上を生成することにより、興味対象を確実に特定することができる。
さらに、自律移動体は、撮影手段で撮影された画像の画角を検出する画角検出手段を備えるとともに、撮影情報に、画角検出手段で検出された画角に基づく画角情報が含まれており、基地局における興味対象特定手段は、地図情報に基づいて作成される地図上に、位置情報に基づいて定められる位置から、自律移動体から送信された画角情報に基づいて作成される扇形領域を生成し、扇形領域内にあるものを興味対象として特定態様とすることもできる。
そして、自律移動体は、撮影手段で撮影された画像のフォーカス点までの距離を検出するフォーカス距離検出手段を備えるとともに、撮影情報に、フォーカス距離検出手段で検出されたフォーカス距離に基づくフォーカス距離情報が含まれており、基地局における興味対象特定手段は、地図情報に基づいて作成される地図上に、位置情報に基づいて定められる位置から、自律移動体から送信されたフォーカス距離情報に基づいて作成されるフォーカス位置を生成し、フォーカス位置にあるものを興味対象として特定する態様とすることもできる。
これらのように、位置情報に基づいて定められる位置から、自律移動体から送信された画角情報に基づいて生成される扇形領域や、位置情報に基づいて定められる位置から、自律移動体から送信されたフォーカス距離情報に基づいて生成されるフォーカス位置を用いても、観光対象を具体的に特定することができる。
本発明に係る自律移動体によれば、観光地などで特定人物を撮影する際、特定人物を撮影した画像の情報を観光地の情報として有効活用することができる。
以下、図面を参照して本発明に係る自律移動体および情報構築システムの実施形態を説明するなお、同一の部材、要素については、その説明を省略することがある。
図1は本発明の第一の実施形態に係る自律移動体としてのモビルロボットおよびその主人としての特定人物を模式的に示す平面図、図2はモビルロボットの構造を示す側面図、図3はモビルロボットと基地局との関係を示す模式図、図4はモビルロボットにおける制御装置の構成を示すブロック図である。
モビルロボットRは、図1に示すように、主人としての特定人物Mと所定の位置関係を保ちながら移動する移動体として構成されている。このモビルロボットRは、特定人物Mの近傍において、特定人物Mおよびその周辺状況を観測しつつその観測情報に基づいて特定人物Mを先導し、あるいは特定人物Mに追従する。
図2に示すように、モビルロボットRは、移動手段であり、撮影位置調整手段である走行装置1により移動可能なボディR1と、このボディR1に対して回転可能に接続されたヘッドR2とを備えており、ボディR1には、報知、警報、案内などの各種のメッセージを画像や文字により表示可能なディスプレイ2が設置されている。また、ボディR1には、電源としてのバッテリ3、ヘッドR2を回転駆動するためのヘッド駆動モータ4の他、走行装置1、ディスプレイ2、ヘッド駆動モータ4などを制御するための制御装置5が内蔵されている。
一方、モビルロボットRのヘッドR2には、特定人物Mおよびその周辺に存在する障害物(他の人物や動物、構造物、設置物、車両等)などを含む周辺状況をステレオ画像として観測するための左右一対のCCDカメラ(または赤外線カメラ)6A,6Bと、報知、警報、案内などの各種メッセージの音声を発声可能なスピーカ7とが設置されている。
また、ヘッドR2には、他のモビルロボットや基地局との間で送受信を行うためのアンテナ8が設けられている。さらに、ボディR1には、モビルロボットRが自己位置を検出する自己位置検出手段となる位置センサ9が設けられている。位置センサ9は、たとえばGPS装置からなり、衛星と通信などをすることによって、自己の位置を検出している。また、ヘッドR2には、方位を検出する撮影方向検出手段である方位センサ10が設けられている。この方位センサ10によって、ヘッドR2が向いている方位を検出する。この方位検出手段によって、特定人物Mに対するCCDカメラ6A,6Bの撮影方向を検出する。
また、図3に示すように、モビルロボットR同士、およびモビルロボットRと基地局Bとの間では、信号の送受信が可能となっている。基地局Bは、センタ制御装置B1、モニタB2、キーボードB3、および送受信用のアンテナB4などを備えている。これらの複数のモビルロボットおよび基地局Bによって、情報構築システムが構成される。
図1および図2に示すように、走行装置1は、たとえば、ホイールインモータ1A,1Bにより回転方向および回転速度が左右独立に制御される左右一対の駆動車輪1C,1Dと、360度の旋回が可能なキャスタ車輪1Eと、を有する。
この走行装置1は、左右一対の駆動車輪1C,1Dが同方向に前転駆動または後転駆動されることでモビルロボットRを前進または後退させる。その際、左右一対の駆動車輪1C,1Dの回転速度が同速度であればモビルロボットRを直進させ、左右一対の駆動車輪1C,1Dの回転速度に差があれば駆動車輪1C,1Dのうち回転速度の遅い側にモビルロボットRを旋回させる。そして、この走行装置1は、左右一対の駆動車輪1C,1Dが同速度で相互に逆方向に回転駆動されると、モビルロボットRをその場で左右の何れかに回転させる。
ここで、制御装置5は、ECU(Electric Control Unit)等のマイクロコンピュータのハードウェアおよびソフトウェアを利用して構成されている。この制御装置5は、ホイールインモータ1A,1Bやヘッド駆動モータ4の駆動回路、ディスプレイ2、CCDカメラ6A,6B、スピーカ7等との間の入出力インターフェースI/OおよびA/Dコンバータの他、プログラムおよびデータを記憶したROM(ReadOnly Memory)、入力データ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、プログラムを実行するCPU(Central ProcessingUnit)等をハードウェアとして備えている。
そして、この制御装置5においては、図4に示すように、画像生成部11、特定人物検出部12、ヘッド駆動モータ制御部13、走行障害物検出部14、ホイールインモータ制御部15、報知情報作成部16、自己位置検出部17、送信部18、および画像保存部19がソフトウェアとして構成されている。
CCDカメラ6A,6Bは、特定人物Mを含む周辺状況を撮影し、撮影データを計測時刻情報とともに画像生成部11に所定時間毎に出力する。CCDカメラ6A,6Bが本発明の周辺状況検出手段および撮影手段となる。画像生成部11は、左右のCCDカメラ6A,6Bから出力される左右の撮影データおよび計測時刻情報に基づいて各計測時刻におけるステレオ画像を順次生成し、その画像データを計測時刻情報とともに特定人物検出部12、走行障害物検出部14、および送信部18へ所定時間毎に繰り返して出力する。
特定人物検出部12は、画像生成部11から順次出力される画像データに基づいて撮影画像のエッジ処理を行い、予め記憶されている特定人物Mの輪郭モデルとのマッチング処理により特定人物Mを検出する。特定人物検出部12は、検出された特定人物Mのステレオ画像をステレオマッチング処理することにより、特定人物Mの3次元位置を三角測量の原理で所定時間毎に推測して特定人物Mの3次元データを検出する。特定人物検出部12は、検出した特定人物Mの3次元位置データをヘッド駆動モータ制御部13、ホイールインモータ制御部15、および送信部18に出力する。
ヘッド駆動モータ制御部13は、出力された特定人物Mの3次元位置データに基づき、特定人物Mがたとえば画像中央に位置するようにヘッド駆動モータ4の回転を制御してモビルロボットRのヘッドR2を回転させる。
走行障害物検出部14は、画像生成部11から所定時間毎に順次出力された画像データに基づいて撮影画像のエッジ処理を行うことにより、撮影画像中に存在する障害物(他の人物や動物、構造物、設置物、車両等)を検出する。走行障害物検出部14は、検出された障害物のステレオ画像をステレオマッチング処理することにより、障害物の3次元位置を三角測量の原理で所定時間毎に推測して障害物の3次元データを検出する。走行障害物検出部14は、検出した障害物の3次元位置データをホイールインモータ制御部15および報知情報作成部16に出力する。
ホイールインモータ制御部15は、出力された特定人物Mおよび障害物の3次元位置データに基づいて、モビルロボットRが特定人物Mの近傍において障害物を避けつつ特定人物Mを先導し、あるいは特定人物Mに追従するように、ホイールインモータ1A,1Bの回転を個別に制御して走行装置1の駆動車輪1C,1Dの回転方向および回転速度を個別に制御する。また、自己位置検出部17から撮影位置の変更を行うための移動位置が出力された場合には、これらの移動位置に基づいて移動制御する。
報知情報作成部16は、特定人物検出部12から出力された特定人物Mおよび走行障害物検出部14から出力された障害物の3次元位置データに基づき、モビルロボットRが特定人物Mの近傍において障害物があるか否かを検出する。また、障害物が検出された場合には、スピーカ7に障害物がある旨を報知させるとともに、ディスプレイ2に表示させて、特定人物Mに障害物の存在を知らせる。
自己位置検出部17には、所定時間毎にGPS位置情報が位置情報検出手段である位置センサ9から出力されるとともに、撮影方向となる方位情報が方位センサ10から出力される。自己位置検出部17では、位置センサ9から出力されるGPS位置情報および方位センサ10から出力される方位情報に基づいて、モビルロボットRの位置(自己位置)およびモビルロボットRが向く方位を検出している。自己位置検出部17は、検出した自己位置および方位を送信部18に出力している。
送信部18は、画像生成部11から出力される画像情報、特定人物検出部12から出力される画像内における特定人物情報、および自己位置検出部17から出力される自己位置および方位情報を入力する。送信部18には、アンテナ8が接続されており、これらの画像情報、特定人物情報、自己位置情報および方位情報を、アンテナ8を介して基地局Bに送信する。
画像保存部19は、画像生成部から出力される画像情報を保存している。画像保存部19は、モビルロボットRに設けられた図示しないプリント装置を特定人物M等が操作することにより、画像保存部19に保存された画像情報をプリントすることができるようになっている。
一方、図5に示すように、基地局Bにおけるセンタ制御装置B1には、受信部21、受信情報追加部22、地図データベース23、興味対象特定手段である観光対象特定部24、および撮影情報記憶手段である観光対象保存部25が設けられている。受信部21には、アンテナB4が接続されており、モビルロボットRから送信される画像情報、特定人物情報、自己位置および方位情報を取得する。受信部21は、取得した画像情報、特定人物情報、自己位置および方位情報を受信情報追加部22に出力する。
地図データベース23には、モビルロボットRが移動可能な地域の地図情報が記憶されている。本実施形態での地図情報としては、いわゆる観光地の地図情報が記憶されているが、その他の地域の地図情報が記憶されている態様とすることもできる。地図データベース23は、受信情報追加部22および観光対象特定部24の要求に応じて、それぞれ地図情報を出力している。
受信情報追加部22は、受信部21から出力された特定人物情報および自己位置に基づいて、地図データベース23に対して、特定人物MおよびモビルロボットRがいる位置の地図を出力させる。受信情報追加部22では、地図データベース23から出力された地図情報に基づいて、地図上におけるモビルロボットRがいる位置(撮影位置)およびモビルロボットRの向き(撮影方向)を特定する。受信情報追加部22は、地図上に追加したモビルロボットRの位置と向きを観光対象特定部24に出力する。
観光対象特定部24は、地図データベース23から出力された地図情報および受信情報追加部22から出力されたモビルロボットRの位置と向きをその都度記憶する。観光対象特定部24では、地図上における複数のモビルロボットRの位置と向きに基づいて、興味対象となる観光対象を特定する。観光対象特定部24は、特定した観光対象に基づく観光対象情報(観光対象ポイント)を観光対象保存部25に出力する。観光対象保存部25では、観光対象保存部25から出力される観光対象ポイントが蓄積されて保存されている。この観光対象ポイントによって観光情報が構築される。
以上の構成を有する本実施形態に係る情報構築システムの制御について説明する。まず、情報構築システムにおけるモビルロボットRの制御手順について説明する。図6は、モビルロボットRにおける制御装置の制御手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、モビルロボットRにおける制御装置5では、まず、特定人物検出部12において、画像生成部11から出力される画像情報の中から特定人物Mの映像を検出する(S1)。続いて、特定人物Mが検出されたか否かを判断(S2)。画像情報の中から特定人物Mが検出されないと判断した場合には、ホイールインモータ制御部15に移動信号を出力し、モビルロボットRを移動させる(S9)。こうして、画像情報の中から特定人物Mが検出されるまで移動を継続する。
一方、画像情報の中から特定人物Mが検出されたと判断した場合には、特定人物Mの追従する(S3)制御を行うように、ホイールインモータ制御部15に移動信号を出力する。その後、撮影指示があったか否かを判断する(S4)。撮影指示がない場合には、特定人物Mに追従する制御を継続する。
また、撮影指示があった場合には、特定人物Mを含む静止画像をCCDカメラ6A,6Bによって撮影する(S5)。静止画像を撮影したら、自己位置検出部17において、撮影が行われた撮影位置および撮影方向を保存する(S6)。ここでの撮影が行われた位置は、位置センサ9から出力されたGPS位置情報に基づいて判断され、撮影方向は、方位センサ10から出力された方位情報に基づいて判断される。
撮影位置および撮影方向を保存したら、撮影画像を画像保存部19に保存する(S7)。それから、自己位置検出部17から撮影位置情報および撮影方向情報を送信部18に出力するとともに、画像保存部19から画像情報を送信部18に出力する。送信部18は、これらの撮影位置情報、撮影方向情報、および撮影画像情報を撮影情報として基地局Bに向けて送信する(S8)。また、こうして、モビルロボットRにおける制御が終了する。
次に、基地局Bのセンタ制御装置B1におけるについて説明する。図7は、センタ制御装置における制御の手順を示すフローチャートである。図7に示すように、センタ制御装置B1においては、受信部21で受信した撮影情報を受信情報追加部22に出力する。受信情報追加部22では、出力された撮影情報に基づいて、特定人物Mの位置、モビルロボットRの位置(撮影位置)、および撮影方向を検出する。
また、地図データベース23には、世界各地の地図が保存されている。受信情報追加部22は、特定人物MおよびモビルロボットRの位置から、その位置を含む地図を地図データベース23に出力させる。受信情報追加部22は、モビルロボットRの位置および撮影方向を地図データベース23から出力された地図情報にそれぞれ追加する(S11)。受信情報追加部22は、地図情報におけるモビルロボットRの位置(撮影位置)および撮影方向を観光対象特定部24に出力する。
また、観光対象特定部24は、地図データベース23に対して、受信情報追加部22から出力された地図と同位置の地図を出力させる。観光対象特定部24では、受信情報追加部22から出力された撮影位置および撮影方向をその都度記憶しており、撮影位置および撮影方向によって観光対象を特定する。具体的に、観光対象特定部24では、受信情報追加部22から出力された複数の撮影位置および撮影方向に基づいて、それぞれの撮影位置および撮影方向に対応する半直線を地図上に生成する(S12)。半直線は、撮影位置を起点として、撮影方向に延びる所定の長さのものとする。こうして、複数の半直線が地図上に生成される。
複数の半直線を地図上に形成したら、複数の半直線についての交点を求める(S13)。たとえば、図8に模式的に示す地図P上において、撮影位置RAが複数検出され、この複数の撮影位置RAから撮影方向を参照して複数の半直線Lが生成される。これらの複数の半直線について、それぞれの交点を求め、所定の範囲内における半直線の交点数を求め、交点の数が所定のしきい値となる数、たとえば5個以上あるか否かを判断する(S14)。
図8に示す例では、エリアX1〜X5が設定されているが、第一エリアX1に複数の半直線の交点Kが5個以上あり、他の第二〜第五エリアX2〜X5には半直線の交点がない。このように、しきい値である5個以上の交点があるエリア、ここでは第一エリアX1を観光対象ポイントと特定する。観光対象特定部24は、観光対象ポイントと特定したエリアを観光対象保存部25に出力する。観光対象保存部25では、出力された観光対象ポイントを記憶して保存する(S15)。
その一方で、観光対象特定部24では、観光対象ポイントとなる第一エリアX1を撮影する撮影位置RAを特定し、これらの撮影位置RAを撮影ポイントとして特定する。観光対象特定部24では、特定した撮影ポイントも同時に観光対象保存部25に出力する。こうして、観光対象ポイントおよび撮影ポイントが同時に記憶され、保存される。
観光ポイントを記憶したら、観光対象保存部25において、記憶された観光対象ポイントがラベルを有するか否かを判断する(S16)。ここでのラベルとは、著名な観光名所の名称などを示し、地図データベース23上に予め登録されているものである。その結果、ラベルを有していると判断した場合には、記憶した観光対象ポイントとともにラベルも登録して(S17)、処理を終了する。また、ラベルを有していないと判断した場合には、そのまま処理を終了する。観光対象保存部25に記憶される観光対象ポイントが蓄積されることにより、観光情報データが構築される。
このように、本実施形態に係る情報構築システムでは、モビルロボットRが撮影した画像やモビルロボットRの位置などの撮影情報に基づいて、観光地の情報を保存することができる。このような観光地の情報を随時追加更新することにより、観光地情報を構築することができる。したがって、モビルロボットRによって特定人物を撮影した画像の情報を観光地の情報として有効活用することができる。また、観光対象を特定するにあたり、地図上に半直線を生成し、この半直線の交点に基づいて観光対象を特定している。このため、観光対象を具体的かつ容易に特定することができる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。本実施形態に係る情報構築システムでは、上記第一の実施形態と比較して、モビルロボットRにおける制御装置5に代えて、制御装置30が設けられている点において主に異なるものであり、その他の構成については上記第一の実施形態と同様の構成を有している。図9は、本実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
図9に示すように、本実施形態に係る制御装置30においては、自己位置検出部17に代えて、画角検出部31が設けられている。画角検出部31には、上記第一の実施形態のける自己位置検出部17と同様、所定時間毎にGPS位置情報が位置センサ9から出力されるとともに、撮影方向となる方位情報が方位センサ10から出力される。画角検出部31では、位置センサ9から出力されるGPS位置情報および方位センサ10から出力される方位情報に基づいて、モビルロボットRの位置(自己位置)およびモビルロボットRが向く方位を検出している。
また、画像生成部11は、画角検出部31にも画像情報を出力している。画角検出部31は、画像生成部11から出力される画像に基づいて、撮影される画像の画角を検出している。画角検出部31は、検出した自己位置情報、自己位置情報、および画角情報を送信部18に出力する。
送信部18は、画像生成部11から出力される画像情報、特定人物検出部12から出力される画像内における特定人物情報のほか、画角検出部31から出力される自己位置情報、方位情報、および画角情報を入力する。送信部18には、アンテナ8が接続されており、これらの画像情報、特定人物情報、自己位置情報、方位情報、および画角情報を撮影情報として、アンテナ8を介して基地局Bに送信する。
基地局Bにおけるセンタ制御装置B1の受信部21では、モビルロボットRにおける制御装置5の送信部18から送信される撮影情報を受信する。受信情報追加部22は、受信部21から出力された撮影情報と、地図データベース23から出力された地図情報に基づいて、地図上におけるモビルロボットRがいる位置(撮影位置)およびモビルロボットRの向き(方位)、さらに特定人物の位置を特定する。また、地図上にモビルロボットRの位置と向き、および画角を観光対象特定部24に出力する。
観光対象特定部24では、地図データベース23から出力される地図情報および受信情報追加部22から出力される撮影位置、撮影方向、および画角に基づいて、観光対象を特定する。
次に、本実施形態に係る情報構築システムの制御手順について、上記第一の実施形態と異なる部分について主に説明する。モビルロボットRにおいては、画角検出部31において、撮影画像の画角を検出し、画角情報を基地局Bに送信する点において異なる。また、基地局Bでは、観光対象特定部24において、観光対象を特定するにあたり、半直線に代えて画角を用いる点において異なる。
観光対象特定部24における観光対象の特定手順について説明すると、観光対象特定部24では、地図データベース23から出力された地図情報上におけるモビルロボットRの位置および向きを特定するとともに、このモビルロボットRの向きに合わせた画角の範囲内を表す扇形領域を生成する。この扇形領域を、複数のモビルロボットRのそれぞれについて生成する。それから、扇状領域の重複範囲を特定し、所定のしきい値以上の数の扇状領域が重複した範囲を観光対象ポイントとして特定する。その他の手順は、上記第一の実施形態と同様である。
このように、本実施形態に係る情報構築システムでは、上記第一の実施形態における半直線に代えて、扇形領域を利用して観光対象ポイントを特定している。このような扇形領域を利用しても、観光対象ポイントを良好に特定することができる。
続いて、本発明の第三の実施形態について説明する。本実施形態に係る情報構築システムでは、上記第一の実施形態と比較して、モビルロボットRにおける制御装置5に代えて、制御装置40が設けられている点において主に異なるものであり、その他の構成については上記第一の実施形態と同様の構成を有している。図10は、本実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
図10に示すように、本実施形態に係る制御装置40においては、自己位置検出部17に代えて、フォーカス距離検出部41が設けられている。フォーカス距離検出部41には、上記第一の実施形態のける自己位置検出部17と同様、所定時間毎にGPS位置情報が位置センサ9から出力されるとともに、撮影方向となる方位情報が方位センサ10から出力される。フォーカス距離検出部41では、位置センサ9から出力されるGPS位置情報および方位センサ10から出力される方位情報に基づいて、モビルロボットRの位置(自己位置)およびモビルロボットRが向く方位を検出している。
また、画像生成部11は、フォーカス距離検出部41にも画像情報を出力している。フォーカス距離検出部41は、画像生成部11から出力される画像に基づいて、撮影される画像のフォーカス距離を検出している。フォーカス距離検出部41は、検出した自己位置情報、自己位置情報、およびフォーカス距離検出情報を送信部18に出力する。
送信部18は、画像生成部11から出力される画像情報、特定人物検出部12から出力される画像内における特定人物情報のほか、フォーカス距離検出部41から出力される自己位置情報、方位情報、およびフォーカス距離情報を入力する。送信部18には、アンテナ8が接続されており、これらの画像情報、特定人物情報、自己位置情報、方位情報、およびフォーカス距離情報を撮影情報として、アンテナ8を介して基地局Bに送信する。
基地局Bにおけるセンタ制御装置B1の受信部21では、モビルロボットRにおける制御装置5の送信部18から送信される撮影情報を受信する。受信情報追加部22は、受信部21から出力された撮影情報と、地図データベース23から出力された地図情報に基づいて、地図上におけるモビルロボットRがいる位置(撮影位置)およびモビルロボットRの向き(方位)、さらに特定人物の位置を特定する。また、地図上にモビルロボットRの位置と向き、および画角を観光対象特定部24に出力する。
観光対象特定部24では、地図データベース23から出力される地図情報および受信情報追加部22から出力される撮影位置、撮影方向、およびフォーカス距離に基づいて、観光対象を特定する。
次に、本実施形態に係る情報構築システムの制御手順について、上記第一の実施形態と異なる部分について主に説明する。モビルロボットRにおいては、フォーカス距離検出部41において、撮影画像のフォーカス距離を検出し、画角情報を基地局Bに送信する点において異なる。また、基地局Bでは、観光対象特定部24において、観光対象を特定するにあたり、半直線に代えてフォーカス距離を用いる点において異なる。
観光対象特定部24における観光対象の特定手順について説明すると、観光対象特定部24では、地図データベース23から出力された地図情報上におけるモビルロボットRの位置および向きを特定するとともに、このモビルロボットRの向きに合わせた撮影を行った際のフォーカス距離を経た位置を含む所定範囲(以下「フォーカス距離範囲」という)の領域を生成する。このフォーカス距離範囲を、複数のモビルロボットRのそれぞれについて生成する。それから、フォーカス距離範囲の重複範囲を特定し、所定のしきい値以上の数のフォーカス距離範囲が重複した範囲を観光対象ポイントとして特定する。その他の手順は、上記第一の実施形態と同様である。
このように、本実施形態に係る情報構築システムでは、上記第一の実施形態における半直線に代えて、フォーカス距離範囲を利用して観光対象ポイントを特定している。このようなフォーカス距離範囲を利用しても、観光対象ポイントを良好に特定することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、特定人物Mを撮影するためにCCDカメラ6A,6Bを用いているが、撮影専用のカメラを用いることができる。また、上記実施形態では、興味対象として観光地の観光対象を挙げているが、興味対象はこれに限定されるものではなく、たとえば娯楽施設や競技場などとすることもできる。
1…走行装置、2…ディスプレイ、5…制御装置、6A,6B…カメラ、11…画像生成部、12…特定人物検出部、15…ホイールインモータ制御部、17…自己位置検出部、18…送信部、19…画像保存部、21…受信部、22…受信情報追加部、23…地図データベース、24…観光対象特定部、25…観光対象保存部、31…画角検出部、41…フォーカス距離検出部、B…基地局、B1…センタ制御装置、M…特定人物、R…モビルロボット。
Claims (6)
- 特定人物を含む周辺状況を検出する周辺状況検出手段と、
前記周辺状況検出手段で検出された周辺状況に基づいて、前記特定人物と所定の位置関係を保ちながら移動する移動手段と、
前記特定人物を含む画像を撮影する撮影手段と、
現在位置を検出する位置情報検出手段と、
前記撮影手段で撮影する被写体に対する前記撮影手段の撮影方向を検出する撮影方向検出手段と、
前記位置情報検出手段で検出された位置に基づく位置情報、前記撮影手段で撮影された画像に基づく画像情報、および前記撮影方向検出手段で検出された撮影方向に基づく撮影方向情報を撮影情報として基地局に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする自律移動体。 - 請求項1に記載された自律移動体と、前記自律移動体から送信される情報を受信する基地局と、が設けられ、
前記基地局は、
前記自律移動体における前記送信手段から送信される撮影情報を受信する受信手段と、
前記自律移動体が移動可能な地域の地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
前記撮影情報を前記地図情報に関連付けて記憶する撮影情報記憶手段と、
を備えることを特徴とする情報構築システム。 - 前記基地局は、前記撮影情報を前記地図情報に参照することにより、興味対象を特定する興味対象特定手段をさらに備える請求項2に記載の情報構築システム。
- 前記興味対象特定手段は、前記地図情報に基づいて作成される地図上に、前記位置情報に基づいて定められる位置から、前記撮影方向情報に基づいて生成作成される半直線上にあるものを興味対象として特定する請求項3に記載の情報構築システム。
- 前記自律移動体は、前記撮影手段で撮影された画像の画角を検出する画角検出手段を備えるとともに、前記撮影情報に、前記画角検出手段で検出された画角に基づく画角情報が含まれており、
前記基地局における前記興味対象特定手段は、前記地図情報に基づいて作成される地図上に、前記位置情報に基づいて定められる位置から、前記自律移動体から送信された画角情報に基づいて作成される扇形領域を生成し、前記扇形領域内にあるものを興味対象として特定する請求項3に記載の情報構築システム。 - 前記自律移動体は、前記撮影手段で撮影された画像のフォーカス点までの距離を検出するフォーカス距離検出手段を備えるとともに、前記撮影情報に、前記フォーカス距離検出手段で検出されたフォーカス距離に基づくフォーカス距離情報が含まれており、
前記基地局における前記興味対象特定手段は、前記地図情報に基づいて作成される地図上に、前記位置情報に基づいて定められる位置から、前記自律移動体から送信されたフォーカス距離情報に基づいて作成されるフォーカス位置を生成し、前記フォーカス位置にあるものを興味対象として特定する請求項3に記載の情報構築システム。
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2006
- 2006-04-25 JP JP2006121105A patent/JP2007290077A/ja active Pending
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