以下、本発明の最良の実施形態を図面に従って詳細を説明する。
図1は本発明のパイプベンダーの実施形態1の全景を示す正面図、図2は同じく本実施形態1のパイプベンダーの平面図、図3同じく本実施形態1のパイプベンダーの側面図、図4は同じく本実施形態1のパイプベンダーを説明的に示す側面図、図5は同じく本実施形態1のパイプベンダーの曲げ型手段を構成する拡大断面図、図6は同じく曲げ型手段の拡大側面図、図7は同じく曲げ型手段の駆動機構部を示す拡大水平断面図、図8は同じく本実施形態1のパイプベンダーを構成するクランプ手段を示し、曲げ型の回動軸に対してクランプホルダー取付台が降下している状態の拡大正面図、図9同じく回動軸に対してクランプ手段のクランプホルダー取付台が上昇している状態の拡大正面図、図10は同じくクランプ型手段の拡大平面図、図11は同じくクランプ型手段の駆動部分を示す拡大底面図、図12は同じく曲げ型手段の曲げ型にクランプ型手段のクランプ型が近接した状態の説明的な拡大正面図、図13は同じく本実施形態1を構成するプレッシャ型と曲げ型との関係を説明的に示す拡大側面図、図14は同じく本実施形態1を構成するプレッシャ型と曲げ型との関係を説明的に示す拡大正面図、図15は同じくプレッシャ型の管軸方向への駆動機構を示す拡大正面図、図16は同じく本実施形態1のパイプベンダーの移動手段を示す拡大側面図、図17は同じく移動手段を説明的に示す拡大平面図、図18は同じく移動手段に搭載されたチャック台昇降機構を示す拡大断面図、図19は同じく移動手段に搭載されるチャックを示す拡大平面図、図20は同じくチャックを示す拡大断面図、図21は同じくチャックの側面図、図22は同じく本実施形態1のパイプベンダーを構成するマンドレルの駆動機構を示す拡大断面図、図23は同じくマンドレルの駆動機構を示す説明的な拡大側面図、図24は同じく本実施形態1を構成するマンドレル昇降機構部を示す拡大側面図、図25は同じくマンドレル昇降機構部を示す拡大正面図、図26は同じくマンドレル昇降機構部を裏面側から見た拡大側面図、図27は同じくマンドレル昇降機構部の内部構造を示す拡大正面図、図28は同じく本実施形態1を構成するパイプ支持機構部を示す拡大側面図、図29は同じくパイプ支持機構部を示す拡大背面図、図30は同じくパイプの曲げ加工時の一例を示す説明的な拡大平面図、図31は本発明のパイプベンダーの曲げ加工制御方法のフローシートの一例を示す流れ図、図32は本発明のパイプベンダーによりパイプの曲げ加工を行う場合の、フローシートの一例であり、図33は同じくディスプレイの画面に表示された設計データ入力画面を示す正面図、図34は同じく設計データの各個操作入力画面を示す正面図、図35は同じく設計データの各個操作入力画面の他例を示す正面図、図36は同じく設計データに基づいて加工データ入力画面の一例を示す正面図、図37は同じく設計データに基づいて治具情報を入力してする加工データ入力画面の一例を示す正面図、図38は同じく曲げ半径におけるX軸、Y軸、Z軸の三次元方向での座標を入力する座標入力画面を示す正面図、図39は同じくティーチングを行うティーチング初期画面の一例を示す正面図、図40は同じく編集シーケンス作成の初期画面の一例を示す正面図、図41は同じく編集シーケンス使用画面の一例を示す正面図である。
図示する実施形態1のパイプベンダーは、曲げ予定部に曲げ加工を施すパイプPを把持するチャック2と、該パイプPの曲げを案内して回動する曲げ型手段3と、前記パイプPを前記曲げ型手段3に押付けて前記曲げ型手段3と共に回動するクランプ型手段4と、前記パイプPを前記曲げ型手段3に押圧保持するプレッシャ型手段5と、前記パイプPを管軸方向Iに直線移動する移動手段1と、前記パイプPを回動軸6を中心に回動する回動手段7と、前記チャック2、前記クランプ型手段4、前記プレッシャ型手段5、前記移動手段1、前記回動手段7の動作を制御する制御手段8とを備えたパイプベンダーにおいて、前記クランプ型手段4、パイプPの曲げの進行に応じてパイプPを管軸方向Iに移動可能となす管軸方向作動機構部9とパイプPの曲げの進行に応じてパイプPの曲げ角度、パイプPを管芯方向Jに移動可能となす管芯方向作動機構部10とを備える前記プレッシャ型手段5、前記移動手段1、前記回動手段7がモータM ・・・にて駆動され、該モータM・・・が前記制御手段8により始動、停止、正転、逆転、回転速度、トルク等が制御、駆動されることを特徴とする。
前記モータM ・・・としては、本実施形態1では例えばパルスモータが使用され、エンコーダにて回転数に応じて発振するパルスを検出することにより前記制御手段8を通じてモータM ・・・の始動、停止、正転、逆転、回転速度、トルク等が制御、駆動されるようになっている。
また、前記移動手段1が、図1乃至図3に示すようにテーブル11と、該テーブル11上に長手方向I′に平行に設けられた案内レール12,12と、該案内レール12,12に沿って移動可能に設けられた移動台13と、該移動台13上に搭載された前記チャック2、および駆動源としての移動台送りモータM1と、該移動台送りモータM1を制御、駆動する前記制御手段8と、前記移動台送りモータM1のモータシャフト14に装着された駆動ピニオン15と、該駆動ピニオン15が噛合されて前記移動台送りモータM1からの駆動力を受動して前記移動台13をテーブル11上の長手方向I′に移動自在に前記案内レール12,12に平行に設けられたラック材16と、により構成される。
また、前記曲げ型手段3が、図1乃至図7に示すように駆動源としてのモータM2と、該モータM2を制御、駆動する前記制御手段8と、前記モータM2のモータシャフト17に同軸に設ける受動軸18に装着された例えばスプロケット19、および、前記モータシャフト17に平行に設けた前記回動軸6に装着されたスプロケット20、該スプロケット20と前記スプロケット19とに捲回されたチェーン21等の動力伝達部品と、該回動軸6に着脱可能に取付けられる曲げ型3Aとにより構成される。
そして、駆動源としてのモータM2が回転されると、前記モータM2のモータシャフト17に同軸に設ける受動軸18に装着されたスプロケット19が回転し、このスプロケット19に捲回されているチェーン21を介してモータM2の駆動力はモータシャフト17に平行に設けた前記回動軸6に受動されて受動軸18は回転され、曲げ型3Aも回転される。
また、前記クランプ型手段4が、図8乃至図11に示すようにテーブル11の前端に配設される保持枠体22に枢支軸23を中心に傾動可能に支持された駆動源としてのモータM3と、該モータM3を制御、駆動する前記制御手段8と、例えば前記モータM3のモータシャフト24に装着された回転伝達部品としてのスプロケット25、および、前記モータシャフトに平行に設けられて前記枢支軸23を中心に傾動可能となる駆動軸26に装着されたスプロケット27、該スプロケット27と前記スプロケット25とに捲回されたチェーン28等の動力伝達部品、前記駆動軸26の外周に斜設された複数条の案内溝26a、および該案内溝26a内に転動自在に設けられたボール29よりなる係止手段を介して前記駆動軸26の上方部に摺動自在に下方部が外嵌された昇降可能な昇降筒30と、多節のリンク機構31を介して前記回動軸7に対して接離可能に略水平方向に移動可能に昇降筒30の上端部に連係されたクランプホルダー取付台32と、該クランプホルダー取付台32に取付けられたクランプ型4Aとにより構成される。
また、曲げ型3A、およびクランプ型4Aは、本実施形態1では、例えば図12に示すように加工するパイプPの外径に合わせて複数段の加工溝3a1,3a2,3a3,3a4・・・; 4a1,4a2,4a3,4a4・・・が対応して設けられた多段式のものが使用されるが、これは例示であり、曲げ型3A、およびクランプ型4Aの形状、加工溝の段数、および内径は図示のものに制限されない。
前記リンク機構31は、前記昇降筒30の頂上部に一端がピン33にて枢着されたL形リンク34と、該L形リンク34の他端に一端がピン35にて枢着され、他端が前記クランプホルダー取付台32の一側にピン36にて枢着された第1短リンク37と、前記L形リンク34の中間部に一端がピン38にて枢着され他端が前記クランプホルダー取付台32の他側にピン39にて枢着された第2短リンク40と、該第2短リンク40の一端に前記ピン39に重合して前記クランプホルダー取付台32の他側に枢着され、他端が前記保持枠体22にピン41にて枢着された第3短リンク42とにより構成される。
そして、モータM3が回転、駆動してモータシャフト24が回転されると、例えばスプロケット25、27、チェーン28等の動力伝達部品を介して駆動軸26が回転駆動されるので、この駆動軸26の外周に斜設された案内溝26aと、この案内溝26a内に転動可能に設けられたボール29による係止手段を介して昇降筒30が上下動するため、この昇降筒30の頂上部にリンク機構31を介して枢着されているクランプホルダー取付台32は、回動軸6に取付けられている曲げ型3Aに対して斜め上方へ上昇しながら水平方向へ接離する。
すなわち、モータM3が回転、駆動することにより昇降筒30が枢支軸23を中心に傾動しながら上昇して行くと、リンク機構31のL形リンク34は昇降筒30の頂上部に一端が枢着されているピン33を中心として図において時計方向に回動されるので、ピン35により第1短リンク37に枢着されているL形リンク34の一端側が下方へと変位されて行くため、第1短リンク37は起立されてクランプホルダー取付台32の一側は斜め上方へ上昇されて行く。
同時に、L形リンク34の中間部にピン38にて一端が枢着され、他端がピン39によりクランプホルダー取付台32に枢着されている第2短リンク40は枢動することによりクランプホルダー取付台32の他側を斜め上方へ上昇させて行く。
従って、第1短リンク37と、第3短リンク42とが略平行に起立するまでクランプホルダー取付台32は回動軸6に対して斜め方向へ上昇されながら水平方向へ移動され、回動軸6に近接する。
この際、第1短リンク37と、第3短リンク42とが図9に示すように略平行に起立して最上部に到達する間、昇降筒30による上昇力に応じてL形リンク34がピン33を中心に狭い設置空間において回動することによりこのL形リンク34の中間部から第1短リンク37の枢着点までの他側と、第2短リンク40とが略一直線になるまで少ない動力伝達ロスにて効率良く第1短リンク37と、第3短リンク42とが協同してクランプホルダー取付台32を常に水平状態に維持したまま斜め上方へと上昇させることができ、曲げ型3Aとクランプ型4AとでパイプPを確実にクランプすることができる。しかも、保持枠体22に対して枢支軸22を中心にモータM3、昇降筒30は傾動することによりリンク機構31の枢動操作を滑らかにしてクランプホルダー取付台32の水平姿勢を正確に保つ工夫が施されている。
また、前記プレッシャ型手段5が、駆動源としてのモータM4と、該モータM4を制御、駆動する前記制御手段8と、パイプPの曲げ角度θ、移動距離l等に伴い前記制御手段8を介して制御、駆動される前記モータM4の駆動力にて駆動される駆動軸43と、該駆動軸43の外周に斜設された案内溝43Aおよび該案内溝43A内に挿入したボール45よりなる係止手段を介してテーブル11上のレールr1,r1に沿って管芯方向Jに移動可能となすプレッシャ型取付台46と、該プレッシャ型取付台46上に設けたプレッシャ型ホルダー47と、該プレッシャ型ホルダー47の前端に着脱自在に取付けられるプレッシャ型5Aとを備える前記管芯方向作動機構部10と、管芯方向作動機構部10とは異なる駆動源としての個別のモータM5と、該モータM5を制御、駆動する前記制御手段8と、パイプPの移動距離lに伴い前記制御手段8を介して制御、駆動される前記モータM5の駆動力により例えばラック49、および該ラック49に噛合するピニオン50による動力伝達部品を介してレールr2,r2に沿ってパイプPを管軸方向Iに移動可能となす管軸方向作動機構部9と、により構成される。
そして、パイプPの曲げ加工時にパイプPの曲げ予定部が曲げ型3Aとクランプ型4Aとで挟持されると、制御手段8を介してモータM4が制御、駆動されて駆動軸43が回転され、この駆動軸43の外周に斜設された案内溝43A内に挿入したボール45による係止手段を介して管芯方向作動機構部10のプレッシャ型取付台46はパイプPの管芯方向Jに移動し、押付けられる。なお、モータM4の回転駆動力を駆動軸43に伝達するのには、例えばスプロケット44A,44Bと、これらのスプロケット44A,44Bに捲回されるチェーン44C等よりなる動力伝達部品が挙げられる。また、6a,32aは回動軸6の上端外周と、クランプホルダー取付台32の対向面とに形成された斜面部であり、この斜面部6a,32aが相互に摺動することによりクランプホルダー取付台32の水平度を発揮させるものである。
また、パイプの曲げ加工時に、図13乃至図15に示すようにプレッシャー型ホルダー47は、例えばラック49と、制御手段8を介して制御、駆動されるモータM5のシャフトに取付けられて該ラック49に噛合するピニオン50による動力伝達部品を介して管軸方向Iに移動する構成なので、制御手段8によりモータM4を駆動、制御すればパイプPの管軸方向Iの推力を制御することができる。
従って、例えば、図30に示すようにパイプPの曲げ角度θ、移動距離l等に伴い制御手段8を介して管芯方向作動機構部10、および管軸方向作動機構部9の個々のモータM4、M5を制御、駆動することによりパイプPに信頼性が高い高精度の曲げ加工が行える。そして、製品の生産効率が向上でき、製品の歩留まりが良くなって製品の製作精度は高くなり、さらには、モータ駆動であるため、消費電力も少なく、省エネルギー化に適う。
また、前記曲げ型手段3が、図1、図3、図6に示すようにテーブル11の前端下部に設けられた曲げ型ホルダースライドモータM6と、該曲げ型ホルダースライドモータM6のモータシャフト52に装着されたプーリ53、該プーリ53とともにベルト54等の動力伝達部品が捲回されるプーリ55が装着されて前記曲げ型ホルダースライドモータM6の回転駆動力を受動して回転可能に設けられた受動軸56と、係止手段として該受動軸56の外周に斜設された案内溝57、および該案内溝57内に転動されるボール58よりなる係止手段を介して曲げ型型ホルダー59を受動軸56に平行に配置したレール60,60に管芯方向jに案内移送可能に設けている。
また、前記チャック2が、図17乃至図21に示すように前記移動台13と、該移動台13上に設けられた駆動源としてのシリンダS1と、該シリンダS1のシリンダ・ロッド70にリンク71を介して軸長方向に移動可能に連係されて先端側には径大の受口72Aが設けられた外管部材72と、該外管部材72内に起伏可能に挿入された内管部材73と、該内管部材73の先端には前記受口72A内に装着された複数個のコロ体74が摺動可能に圧接されることによりパイプPの管端部を把持可能に斜面部75が先端側外周に設けられて基端部が前記内管部材73の先端部に枢着された複数個の把持爪76と、により構成される。sは一端を前記把持爪76に、他端を前記内管部材73に取付けることにより、前記把持爪76に常時、開方向の縮力を附与するためのスプリングである。
また、前記チャック2が、前記移動台13上に縦に取付けられて前記制御手段8により制御、駆動される駆動源としてのチャック台昇降モータM7と、該チャック台昇降モータM7のモータシャフト77に装着されたプーリ78、前記チャック台昇降モータM7のモータシャフト77に平行して縦に設置され前記プーリ78とともにベルト79が捲回わされるプーリ80が装設され前記チャック台昇降モータM7の回転を受動して回転可能に設けられたスクリュウロッド81と、該スクリュウロッド81の外周に設けられた雄ねじ82に螺合されて外周には半径方向に取付部83が突設された筒状の昇降部材84と、該昇降部材84の端部に取付けられて縦に平行に設置されたレール材85,85に沿って昇降自在となる継手部材86とを備えたチャック台昇降機構部87により昇降可能に設けられている。
また、前記チャック2には、図22、図23に示すように前記テーブル11に取付けられて前記制御手段8により制御、駆動される駆動源としてのマンドレル移送モータM8のモータシャフト88に継手部材89を介して接続されるマンドレル90が必要に応じて前記内管部材73内に進退可能に配挿され、該マンドレル90はパイプPの曲げ時にパイプP内に挿入される。
また、前記チャック2が、前記移動台13上に搭載される駆動源としての捻りモータM9と、該捻りモータM9のモータシャフト91に装着される駆動ピニオン92、該駆動ピニオン92が噛合されて前記内管部材73の外周に装着された受動ピニオン93よりなる動力伝達部材を備えている。
そして、捻りモータM9が、制御手段8を介しての始動、停止、正転、逆転、回転速度等を制御駆動することにより、パイプPに複数回の連続した曲げ加工を高精度に、しかも高効率に行うことができる。
また、前記マンドレル90は、前記テーブル11上のチャック2の後段において、前記マンドレル移送モータM8のモータシャフト88に連係して移動可能な移動台13′上に設け縦に取付けられて前記制御手段8により制御、駆動されるマンドレル昇降モータM10と、該マンドレル昇降モータM10のモータシャフト94に装着された例えばプーリ95、前記マンドレル昇降モータM10のモータシャフト94に平行して縦に設置され前記プーリ95とともにベルト96が捲回わされる他のプーリ97等の動力伝達部品を介して前記マンドレル昇降モータM10の回転を受動して回転可能に設けられたスクリュウロッド98と、該スクリュウロッド98の外周に設けられた雄ねじ99に螺合されて外周には半径方向に取付部100が突設された筒状の昇降部材101と、該昇降部材101の端部に取付けられて縦に平行に設置されたレール材102に沿って昇降自在となる前記継手部材89,89とを備えたマンドレル昇降機構部103により昇降可能に設けられている(図24乃至図27参照)。
そして、制御手段8を介してマンドレル台昇降モータM10は制御、駆動されることによりスクリュウロッド98は、プーリ95,97、ベルト96等の動力伝達部品を介してマンドレル台昇降モータM10の回転を受動して回転されるため、スクリュウロッド98の外周に設けられた雄ねじ99に螺合されて外周には半径方向に取付部100が突設された筒状の昇降部材101が昇降され、曲げ加工を行う曲げ型3Aの設置高さに応じてチャック2により把持されているパイプPに対してマンドレル90は迅速かつ高精度に昇降されてパイプP内に挿入されて高精度に所望位置に挿入される。
また、図37、および図36において105は前記テーブル11の側面に縦に設けられて前記制御手段8により制御、駆動される駆動源としてのパイプサポート駆動モータM11と、該パイプサポート駆動モータM11のモータシャフト106の駆動力を受動して回転可能に設けられ外周には雄ねじ107が設けられたスクリュウロッド108と、該スクリュウロッド108の前記雄ねじ107に螺合される雌ねじ109を一側の筒部110の内周に設け、該筒部110の他側にはパイプ支持部111を片持支持した支持ロッド112を挟持することにより昇降可能にパイプPは支持される。
また、前記制御手段8は、本実施形態1では各種操作釦201が並設された手元用操作盤200と、各種操作釦202が並設され、画像を表示するディスプレイ203が設けられた操作盤204との内部に設けられ、具体的にはコンピュータCが用いられることによりオペレータにより操作されるとともに、この制御手段8には常用の記憶媒体205が備えられる。
すなわち、オペレータは、パイプの曲げ加工を行う事前に、制御手段8として手元用操作盤200の各種操作釦201、または操作盤204による各種操作釦202による釦操作を行うことにより、図31に示す如く第1入力手段207によりパイプ曲げ加工製品における設計データDa、例えばパイプPの展開長、パイプPの全長、曲始長さ、曲げ回数、パイプ供給位置、曲始位置、曲始位置の移動、曲げ原点位置、パイプPの投入時ヒネリ角度等を入力する。
例えば、図33に示すようにディスプレイ203の画面Gに表示される入力欄206aに、パイプ曲げ加工製品における設計データDa、例えばパイプPの展開長を、また入力欄206bによりパイプPの全長を、また入力欄206cにより曲始長さを、スイッチ欄206dにより曲終長さを、入力欄206eにより曲げ回数を、入力欄206fによりパイプ供給位置を、入力欄206gによりパイプPの曲始位置の送り量を、入力欄206hによりパイプPの捻り量を、入力欄206iによりパイプの曲始位置を、入力欄206jによりパイプの曲げ原点位置を、入力欄206kによりパイプ投入時の捻り角度等を入力を行う。
また、オペレータは、図34に示すように、ディスプレイ203の画面Gに表示される入力欄206a′によりパイプPの曲始位置の設定値を、また、入力欄206b′によりその速度の度合いを、また、入力欄206c′によりパイプPの供給完位置の設定値を、そして、入力欄206d′によりその速度の度合いを、また、入力欄206e′によりパイプ供給位置を、そして、入力欄206f′によりその速度の度合いを、また、入力欄206g′によりチャック2の締め位置を、そして、入力欄206h′によりその度合いを、また、入力欄206i′によりパイプPの送りを、また、入力欄206j′によりパイプPの捻りを、また、入力欄206k′によりパイプPの曲げの度合いを、また入力欄206l′によりパイプPの送りの設定値を、また、入力欄206m′によりパイプPの捻りの設定値を、また、入力欄206n′によりパイプPの曲げの設定値を、また、入力欄206o′によりクランプ型手段4による締めの設定値を、また、入力欄206p′によりマンドレル90の前進の設定値を、また、入力欄206q′によりクランプ型枠4の緩めの設定値を、また、入力欄206r′によりマンドレル90の後退の設定値を、また、入力欄206s′によりプレッシャ型手段5の締めの設定値を、また、入力欄t′によりプレッシャ型枠5Aの緩めの設定値を、また、入力欄206u′によりプレッシャ型手段5の前進の設定値を、また、入力欄206v′によりプレッシャ型手段5の後退の設定値を、また、入力欄206w′によりヘッドの横移動の前進の設定値を、入力欄206x′によりヘッドの横移動の後退の設定値等を入力する。
また、オペレータは、図35に示すように、前記ディスプレイ203の画面Gに表示されるベンダーBの三次元画像表示による構成部材、例えば曲げ型手段3、クランプ型手段4、チャック2、マンドレル90の各部所毎に設けられたパネルタッチスイッチ形式の入力欄208a,208b,208c・・・に第1入力手段と207としてパイプ曲げ加工製品における設計データDa、例えばクランプ型手段4のクランプ型4Aでの締めによる設定値、曲げについての速度、および設定値等を入力する。
そして、この設計データDaに基づいて加工データ作成手段209、または第2入力手段210により加工を行うことによりベンダーBの制御用の加工データDbを作成し、この加工データDbにより制御手段8を介してベンダーBの各構成部材における移動送りモータM1、モータM2、M3、M4、M5、M6、チャック昇降台モータM7、マンドレル移送モータM8、捻りモータM9、マンドレル昇降モータM10、パイプサポート駆動モータM11をそれぞれ制御してベンダーBを動かしてパイプPの曲げ予定部に自動的に曲げ加工が行われることになる。
この際、前記第1入力手段207により入力した前記設計データDaに基づきベンダーBを実際に任意に動作させることによりベンダーBの各構成部材の各動作を目視により確認しながら前記加工データ作成手段209により加工データDaをティーチングにより内部作成し、制御手段8の常用記憶媒体205に入力する。
そして、図35の如き前述のディスプレイ203の画面Gに表示されるベンダーBの前記三次元画像表示は、一見して動作させようとするベンダーBの各構成部材を認識できるので、動作させたい部所の各構成部材の各部所毎に設けられたパネルタッチスイッチ形式の入力欄208a,208b,208c・・・に設計データDaを入力すればオペレータが未熟練者であったとしても入力操作を簡単に行うことができる。
このように、設計データDaに基づきベンダーBを実際に任意に動作させることによりベンダーBの各構成部材の各動作を目視により確認しながら例えばベンダーBの移動手段1によるパイプPの送り、曲げ型手段3とクランプ型手段4とにより挟持されたパイプPの曲げ、曲げ回数、曲げ半径、捻りモータM9の駆動によるパイプPの捻り、チャック2による締めと解放、クランプ型手段4のクランプ型4AによるパイプPの締めと緩め、マンドレル90の前進、または後退、プレッシャ型手段5の駆動状態、パイプPの干渉位置、曲げ型3A等の治具情報等の加工データDbは、前記加工データ作成手段209を用いて作成され、ティーチングされるので、ベンダーBの製作精度、組付精度に制限されずに変化する構成部材相互、または構成部材と他物との干渉を生ずることなく高精度の調整を行うことができる。
このティーチング操作は、例えば、図36に示されるように、ディスプレイ203の画面Gでにおいて、入力欄211aによりパイプPの曲げ回数を、また、入力欄211bによりパイプPの1回目の曲げの曲げ半径R1を、また、入力欄211cによりパイプPの2回目の曲げの曲げ半径R2を、また、入力欄211dによりパイプPの3回目の曲げの曲げ半径R3を、また、入力欄211eによりパイプPの4回目の曲げの曲げ半径R4を、また、入力欄211fによりパイプPの5回目の曲げの曲げ半径R5を、入力欄211gによりパイプPの供給位置を、入力欄211g′ではその速度度合いを、入力欄211hによりパイプPの有効長を、さらに、入力欄211iではパイプPの1番目の曲げの曲げ半径R1の前方での干渉位置を、入力欄211jではパイプPの1番目の曲げの曲げ半径R1の後方での干渉位置を、入力欄211k、211lではパイプPの2番目の曲げの曲げ半径R2の前方および後方での干渉位置を、入力欄211m、211nではパイプPの3番目の曲げの曲げ半径R3の前方および後方での干渉位置を、入力欄211o、211pではパイプPの4番目の曲げの曲げ半径R4の前方および後方での干渉位置を、211q,211rではパイプPの5番目の曲げの曲げ半径R5の前方および後方での干渉位置をそれぞれ入力する。
また、図37は曲げ型3A等の治具に関する加工データDbを入力するディスプレイ203の画面Gである。
図38はディスプレイ203の画面Gでにおいて、曲げ加工を行う曲げ回数の入力欄212と、各曲げ半径R1,R2,R3,R4,R5の入力欄212a,212b,212c,212d,212eと、各曲げ半径R1,R2,R3,R4,R5におけるX軸、Y軸、Z軸の三次元方向での座標を入力するための入力欄213a,213b,213c; 214a,214b,214c; 215a,215b,215c; 216a,216b,216c; 217a,217b,217c; 218a,218b,218c; 219a,219b,219c; 220a,220b,220c; 221a,221b,221c; 222a,222b,222cとが設けられ、曲げ回数は入力欄212に、また各曲げ半径R1,R2,R3,R4,R5の入力欄212a,212b,212c,212d,212eに曲げ半径R1,R2,R3,R4,R5が入力され、入力欄213a,213b,213c; 214a,214b,214c; 215a,215b,215c; 216a,216b,216c; 217a,217b,217c; 218a,218b,218c; 219a,219b,219c; 220a,220b,220c; 221a,221b,221c; 222a,222b,222cに各曲げ半径R1,R2,R3,R4,R5における三次元の座標が入力される。
そして、これらのティーチング時における調整は、第1入力手段207により入力した前記設計データDaに基づきベンダーBを実際に任意に動作させることによりベンダーBの各構成部材の各動作を目視により確認しながら前記加工データ作成手段209により加工データDaをティーチングにより作成するものであり、例えばベンダーBの移動手段1によるパイプPの送り、曲げ型手段3とクランプ型手段4とにより挟持されたパイプPの曲げ、また、捻りモータM9の駆動によるパイプPの捻り等の位置を0.01mm、0.01°の単位で設定できるため、必要最小限の動きでベンダーBの構成部材相互、または構成部材と他物との干渉を確実に回避することができるとともに、ベンダーBの製作精度や組付精度に捕らわれない。
このようにして加工データ作成手段209により作成された加工データDaは、図39によるディスプレイ203の画面Gに初期画面として表示され、パイプPの曲げ加工を行うプログラムとして活用される。
223は上記のように加工データ作成手段209により作成された加工データDaを取り出すための加工データ取出手段であり、この加工データ取出手段223により加工データDaは取り出されて、磁気テープ、磁気ディスク等のデータ用リムーバブル記憶媒体224に記憶されて外部にデータが移送される。また、インターネットによる通信ネット225により外部にデータが隔地に通信され、隔地におけるベンダーBのパイプの曲げ加工の制御に使用される。
226は加工データ編集手段であり、この加工データ編集手段226は、前述のように加工データ作成手段209により内部作成された加工データDbと、または前記第2入力手段210により入力した加工データDbとの何れか一方に基づいてベンダーBの構成部材の動作の追加を行うとか、または、ベンダーBの通常(メインシーケンス)動作を変更をするとか、もしくは編集を行うことにより、ベンダーBの機外のパイプ供給装置やパイプ排出装置、ロボット等との機外装置との動作の整合性がはかるためである。
このように加工データ作成手段209により作成されて加工データ編集手段226にて動作の追加、変更が行われて編集された加工データDaは、加工データ編集取出手段227により取り出され、磁気テープ、磁気ディスク等のデータ用リムーバブル記憶媒体228に記憶されて内部から外部に、または外部から内部にデータが移送されるとか、またはインターネットによる通信ネット229により、I/Oのデータのやりとりが実施されることにより隔地間におけるパイプPの曲げ加工の制御に使用される。
また、図40は加工データ作成手段209により内部作成した加工データDaと、または第2入力手段223により入力した加工データDaとの何れか一方に基づいて作成された加工データDaを編集する場合に、ディスプレイ203の画面Gに表示される編集シーケンス作成の初期画面である。
この画面Gには、ベンダーBの各構成部材、例えば移動手段1、曲げ型手段3、クランプ型手段4等が予め決められたステップ動作毎に部品化されて複数種のサブプログラムを表すサブプログラム表示欄300a,300b,300c,300d・・・として識別用の番号が付されて分類され、画面G上のサブプログラム表示部欄300に表示される。また、これらのサブプログラム表示欄300a,300b,300c,300d・・・に表示されるサブプログラムは、前述の加工データDaによりベンダーBの各構成部材を通常動作させるメインシーケンスの中の予め決められた空エリアの中に手動操作に対応して追加されて再びメインシーケンスに戻ることによりベンダーBを動作させるもの、メインシーケンスの中の予め決められたエリアの中にベンダーBの自動運転と平行して手動操作に対応して編集シーケンスが処理されてベンダーBを動作させるもの、電源を入れた時点で有効な編集シーケンスを予め決められたエリア内に組み込み可能になされるもの、ベンダーBの曲げ前直前および曲げ後直前に編集シーケンスが予め決められたエリア内に追加されて編集が行われるものがある。画面G上において、301は作成されたプログラムをセットアップするためのセットアップ入力欄である。
また、図41は編集シーケンス使用画面であり、この編集シーケンス使用画面では、画面G上に部品表示・選択欄302に編集シーケンスで使用するベンダーBの部品が分類毎に一覧表示される。また、画面Gにはステップ番号入力欄303a、303b、303c・・・、ベンダーBの部品を動作させるのに同時処理させる編集シーケンスの個数入力欄304a、304b、304c・・・、命令入力欄305a、305b、305c・・・、設定値入力欄306a、306b、306c・・・、速度入力欄307a、307b、307c・・・が表示される。同時に複数の部品を処理させたい場合には、同時に処理されたい部品を選択して該当部品の表示欄を指定して例えば青色に反転させてから追加させたい新しい部品を選択して反転個所に入力させることによりベンダーBの複数の部品は同時動作される。
308はフロー表示欄であり、このフロー表示欄308はフローシートを表示するためのものである。309は追加される編集シーケンスを入力するための追加入力欄であり、この追加入力欄309に入力がなされると、部品名称、部品番号入力画面(図には示さず)が開かれ、必要な設定値が入力される。この設定値を間違えて入力した場合には、キャンセル入力欄312を入力操作することによりキャンセルがなされる。
また、図41に表示される画面Gおいて、310は挿入入力欄であり、この挿入入力欄310を入力操作することにより設定されたプログラムの間に、ベンダーBの動作を追加したい時に使用されるものである。このベンダーBの追加操作を行うのには、画面G上に表示されるステップ番号入力欄303a、303b、303c・・・、命令入力欄305a、305b、305c・・・のうち、ベンダーBの動作を追加したい該当個所の表示を選択して表中を押すことにより、例えば入力画面欄を青色に反転表示させる。そして、該当する反転表示欄に挿入することにより動作させたいベンダーBの部品を部品表示・選択欄302から選択して挿入させる。
また、図41に表示される画面Gおいて、311は削除入力欄であり、ステップ番号入力欄303a、303b、303c・・・、命令入力欄305a、305b、305c・・・から消去したいプログラムを選択して該当部品の表示欄を青色に反転表示させ、この削除入力欄311を入力操作することにより消去したいプログラムを削除する。
図41に表示される画面Gにおいて、312はキャンセル入力欄であり、このキャンセル入力欄312を押すことにより作成したプログラムは保存されずに終了される。また、完了入力欄313を入力操作されることにより作成されたプログラムは保存される。
また、加工データ作成手段209により作成されて加工データ編集手段226にて動作の追加、変更が行われて編集された加工データDbは、磁気テープ、磁気ディスク等のデータ用リムーバブル記憶媒体228に記憶されて内部から外部に、または外部から内部にデータが移送されるか、またはインターネットによる通信ネット229により、I/Oのデータのやりとりが実施されることによりパイプPの曲げ加工の制御に使用される等の幅広い動作やシステムを構築することができ、また、構築されるデータはベンダーの運転の実績、製品管理、部品の保守・管理に便利である。
本発明のパイプベンダーの実施形態1は以上の構成からなり、オペレータは、パイプの曲げ加工を行う事前に、制御手段8として手元用操作盤200の各種操作釦201、または操作盤204による各種操作釦202による釦操作を行うことにより、図33に示すようにディスプレイ203の画面Gに表示される入力欄206aに、パイプ曲げ加工製品における設計データDa、例えばパイプPの展開長を、また、入力欄206bによりパイプPの全長を、また入力欄206cにより曲始長さを、入力欄206dにより曲終長さを、入力欄206eにより曲げ回数を、入力欄206fによりパイプ供給位置を、入力欄206gによりパイプPの曲始位置の移動量を、入力欄206hによりパイプPの捻り量を、入力欄206iによりパイプの曲始位置を、入力欄206jによりパイプの曲げ原点位置を、入力欄206kによりパイプ投入時の捻り角度等をそれぞれ入力する。
また、パイプ曲げ加工製品における設計データDaは、例えば図34に示すようにディスプレイ203の画面Gに表示される入力欄206a′によりパイプPの曲始位置の設定値を、また、入力欄206b′により速度の度合いを、また、入力欄206c′によりパイプPの供給完位置の設定値を、そして、入力欄206d′によりその速度の度合いを、また、入力欄206e′によりパイプ供給位置を、そして、入力欄206f′によりその速度の度合いを、また、入力欄206g′によりチャック2の締め位置を、そして、入力欄206h′によりその速度の度合いを、また、入力欄206i′によりパイプPの送りの度合いを、また、入力欄206j′によりパイプPの捻りの度合いを、また、入力欄206k′によりパイプPの曲げの度合いを、また、入力欄206l′によりパイプPの送りの設定値を、また、入力欄206m′によりパイプPの捻りの設定値を、また、入力欄206n′によりパイプPの曲げの設定値をそれぞれ入力する。また、入力欄206o′によりクランプ型手段4による締めの設定値を、また、入力欄206p′によりマンドレル90の前進の設定値を、また、入力欄206q′によりクランプ型手段4の緩めの設定値を、また、入力欄206r′によりマンドレル90の後退の設定値を、また、入力欄206s′によりプレッシャ型手段5の締めの設定値を、また、入力欄206t′によりプレッシャ型枠5Aの緩めの設定値を、また、入力欄206u′によりプレッシャ型手段5の前進の設定値を、また、入力欄206v′によりプレッシャ型手段5の後退の設定値を、入力欄206w′によりヘッドの横移動の前進の設定値を、入力欄206x′によりヘッドの横移動の後退の設定値等を入力する。
また、図35に示すようにディスプレイ203の画面Gに表示されるベンダーBの三次元画像表示による構成部材、例えば曲げ型手段3、クランプ型手段4、チャック2、マンドレル90の各部所毎にパネルタッチスイッチ形式の入力欄208a,208b,208c・・・が設けられているので、未熟練者でもこの入力欄208a,208b,208c・・・に第1入力手段と207としてパイプ曲げ加工製品における設計データDa、例えばクランプ型手段4の締めによる設定値、曲げについての速度、設定値等を容易に入力することができる。
そして、これらの設計データDaに基づいて加工データ作成手段209、または第2入力手段210により加工してベンダーBの制御用の加工データDbを作成し、この加工データDbにより制御手段8を介してベンダーBの各構成部材における移動送りモータM1、モータM2、M3、M4、M5、M6、チャック台昇降モータM7、マンドレル移送モータM8、捻りモータM9、マンドレル昇降モータM10、パイプサポート駆動モータM11を制御してベンダーBを動かしてパイプPの曲げ予定部に自動的に曲げ加工が行われることになる。
この際、前記第1入力手段207により入力した前記設計データDaに基づきベンダーBを実際に任意に動作させることによりベンダーBの各構成部材の各動作を目視により確認しながら前記加工データ作成手段209により加工データDaをティーチングにより内部作成し、制御手段8の常用記憶媒体205に入力する。
このティーチング操作は、設計データDaに基づきベンダーBを実際に任意に動作させることによりベンダーBの各構成部材の各動作を目視により確認しながら例えばベンダーBの移動手段1によるパイプPの送り、曲げ型手段3とクランプ型手段4とにより挟持されたパイプPの曲げ、曲げ回数、曲げ半径、捻りモータM9の駆動によるパイプPの捻り、チャック2による締めと解放、クランプ型手段4によるパイプPの締めと緩め、マンドレル90の前進、または後退、プレッシャ型手段5の駆動状態、パイプの干渉位置、曲げ型3A等の治具情報等の加工データDbは、前記加工データ作成手段209を用いて作成され、ティーチングされるので、ベンダーBの製作精度、組付精度に制限されずに変化する構成部材相互、または構成部材と他物との干渉を生ずることなく高精度の調整を行うことができる。
すなわち、図36に示されるように、ディスプレイ203の画面Gでにおいて、入力欄211aによりパイプPの曲げ回数を、入力欄211bによりパイプPの第1回の曲げの曲げ半径R1を、入力欄211cによりパイプPの第2回目の曲げの曲げ半径R2を、入力欄211dによりパイプPの第3回目の曲げの曲げ半径R3を、入力欄211eによりパイプPの第4回目の曲げの曲げ半径R4を、入力欄211fによりパイプPの5回目の曲げの曲げ半径R5をそれぞれ入力する。また、入力欄211gによりパイプPの供給位置を、入力欄211hによりパイプPの有効長を、入力欄211iではパイプPの1番目の曲げ半径R1の前方での干渉位置を、入力欄211jではパイプPの1番目の曲げ半径R1の後方での干渉位置を、入力欄211k、211lではパイプPの2番目の曲げ半径R2の前方および後方での干渉位置を、入力欄211m、211nではパイプPの3番目の曲げ半径R3の前方および後方での干渉位置を、入力欄211o、211pではパイプPの4番目の曲げ半径R4の前方および後方での干渉位置を、211q,211rではパイプPの5番目の曲げ半径R5の前方および後方での干渉位置をそれぞれベンダーBを動かしながら入力する。
図37に示されるディスプレイ203の画面Gは、曲げ型3A等の治具に関する加工データDbを入力するのに用いられる。
図38はディスプレイ203の画面Gでにおいて、曲げ回数の入力欄212にはパイプPに曲げ加工を行う曲げ回数が入力され、各曲げ半径R1,R2,R3,R4,R5の入力欄212a,212b,212c,212d,212eには各曲げ回数に対応する曲げ半径が入力される。また、各曲げ半径R1,R2,R3,R4,R5におけるX軸、Y軸、Z軸の三次元方向での座標を入力するための入力欄213a,213b,213c; 214a,214b,214c; 215a,215b,215c; 216a,216b,216c; 217a,217b,217c; 218a,218b,218c; 219a,219b,219c; 220a,220b,220c; 221a,221b,221c; 222a,222b,222cには、各曲げ半径R1,R2,R3,R4,R5におけるX軸、Y軸、Z軸の三次元方向での座標が入力される。
これらの調整は、例えばベンダーBの移動手段1によるパイプPの送り、曲げ型手段3とクランプ型手段4とにより挟持されたパイプPの曲げ、捻りモータM9の駆動によるパイプPの捻り等の位置を0.01mm、0.01°の単位で設定できるため、必要最小限の動きで構成部材相互、または構成部材と他物との干渉を確実に回避することができ、ベンダーB自体の製作精度や組付精度に制限されずに高精度の曲げ加工が行える。
そして、加工データ作成手段209により作成された加工データDaは、図40によるディスプレイ203の画面Gに初期画面として表示され、パイプPの曲げ加工に活用される。
また、このような加工データDbは、加工データ取出手段223により取り出されて、磁気テープ、磁気ディスク等のデータ用リムーバブル記憶媒体224に記憶されて外部にデータが移送される。また、インターネットによる通信ネット225により外部にデータが隔地に通信され、隔地におけるベンダーBのパイプの曲げ加工の制御に使用される。
また、ベンダーBの構成部材の動作の追加を行うか、またはベンダーBの通常(メインシーケンス)動作を変更をするか、もしくは、ベンダーBの機外のパイプ供給装置やパイプ排出装置、ロボット等との機外装置との動作の整合性がはかる場合には、加工データ作成手段209により内部作成した加工データDaと、または第2入力手段223により入力した加工データDaとの何れか一方に基づいて加工手段編集手段227により編集が行われることにより、ベンダーBのパイプPの曲げ加工の制御を実施できる。
図40に示す如くされるディスプレイ203の画面Gに表示される編集シーケンス作成の初期画面は、加工データ作成手段209により内部作成した加工データDaと、または第2入力手段223により入力した加工データDaとの何れか一方に基づいて作成された加工データDaを編集する場合に使用される。
この画面Gには、ベンダーBの各構成部材、例えば移動手段1、曲げ型手段3、クランプ型手段4等が予め決められたステップ動作毎に部品化されて複数種のサブプログラムを表すサブプログラム表示欄300a,300b,300c,300d・・・として識別用の番号が付されて分類され、画面G上のサブプログラム表示部欄300に表示される。そして、これらのサブプログラム表示欄300a,300b,300c,300d・・・に表示されるサブプログラムは、前述の加工データDaによりベンダーBの各構成部材を通常動作させるメインシーケンスの中の予め決められたエリアの中に手動操作に対応して追加されて再びメインシーケンスに戻ることによりベンダーBを動作るもの、メインシーケンスの中の予め決められたエリアの中にベンダーBの自動運転と平行して手動操作に対応して編集シーケンスが処理されてベンダーBを動作るもの、電源を入れた時点で有効な編集シーケンスを予め決められたエリア内に組み込み可能になされるもの、ベンダーBの曲げ前直前および曲げ後直前に編集シーケンスが予め決められたエリア内に追加されて編集が行われるものがある。画面G上において、セットアップ入力欄301を入力操作することにより作成されたプログラムはセットアップされる。
図41は編集シーケンス使用画面であり、この編集シーケンス使用画面では、画面G上に部品表示・選択欄302に編集シーケンスで使用するベンダーBの部品が分類毎に一覧表示される。また、画面Gにはステップ番号入力欄303a、303b、303c・・・、ベンダーBの部品を動作させるのに同時処理させる編集シーケンスの個数入力欄304a、304b、304c・・・、命令入力欄305a、305b、305c・・・、設定値入力欄306a、306b、306c・・・、速度入力欄307a、307b、307c・・・が表示される。同時に複数の部品を処理させたい場合には、同時に処理されたい部品を選択して該当部品の表示欄を指定して例えば青色に反転させてから追加させたい新しい部品を選択して反転個所に入力させることによりベンダーBの複数の部品は同時動作されるようになる。
また、フロー表示欄308を入力操作することによりフローシートが表示される。また、追加入力欄309に入力がなされると、部品名称、部品番号入力画面が開かれ、必要な設定値が入力される。設定値が間違えて入力した場合にはキャンセル入力欄312を入力操作することによりキャンセルがなされる。
また、図41に表示される画面Gおいて、挿入入力欄310を入力操作することにより設定されたプログラムの間に、ベンダーBの追加したい動作が入力されてプログラムされる。このベンダーBの追加操作を行うのには、画面G上に表示されるステップ番号入力欄303a、303b、303c・・・、命令入力欄305a、305b、305c・・・のうち、ベンダーBの動作を追加したい該当個所の表示を選択して表中を押すことにより、例えば入力画面欄を青色に反転表示させる。そして、該当する反転表示欄に挿入することにより動作させたいベンダーBの部品を部品表示・選択欄302から選択して挿入させる。
また、図41に表示される画面Gおいて、ステップ番号入力欄303a、303b、303c・・・、命令入力欄305a、305b、305c・・・からプログラムを消去する場合には、消去したいプログラムを選択して該当部品の表示欄を青色に反転表示させ、この削除入力欄311を入力操作することにより消去したいプログラムを削除する。
また、図41に表示される画面Gにおいて、キャンセル入力欄312を押すことにより作成したプログラムは保存されずにキャンセルされて終了される。また、完了入力欄313を入力操作されることにより作成されたプログラムは保存される。
また、加工データ作成手段209により作成されて加工データ編集手段226にて動作の追加、変更が行われて編集された加工データDbは、磁気テープ、磁気ディスク等のデータ用リムーバブル記憶媒体228に記憶されて内部から外部に、または外部から内部にデータが移送されるか、またはインターネットによる通信ネット229により、I/Oのデータのやりとりが実施されることによりパイプPの曲げ加工の制御に使用される等の幅広い動作やシステムを構築することができ、また、構築されるデータはベンダーの運転の実績、製品管理、部品の保守・管理に便利である。
このようにして実際にチィーチングや編集が行われた加工データDbに基づいてベンダーBを駆動してパイプPの曲げ予定部に曲げ加工を行う場合の一例を以下述べる。
先ず、制御手段8として手元用操作盤200の操作釦201、または操作盤204による操作釦202による釦操作を行ってスタートさせ、キースイッチをONさせると、図32のフローシートに示すように、ベンダーBは原点復帰して自動スタートし、自動運転モードになる。
それから、曲げ加工を行おうとするパイプPをベンダーPに投入し、パイプPの管端部をチャック2にて把持する。これには、移動台13上に設けられた駆動源としてのシリンダS1が駆動すると、シリンダ・ロッド70が縮むので、このシリンダ・ロッド70に一端を連係しているにリンク71を介して外管部材72は軸長方向に後退して移動されるため、この外管部材72の先端側に設けた径大の受口72Aに基端側が枢着されている複数個の把持爪76は斜面部75へのコロ体74による押付けが解放されてスプリングsの縮力により引かれることにより開かれている。
そして、パイプPの管端部が、開かれている複数個の把持爪76内に挿入されたことが確認されると、シリンダS1が駆動されてシリンダ・ロッド70が伸長するので、このシリンダ・ロッド70に一端が連係されているリンク71を介して外管部材72が軸長方向に進出するため、外管部材72の受口72Aに設けられているコロ体74が把持爪76の背面に設けられている斜面部75に摺動可能に圧接されることによりスプリングsの縮力に抗して把持爪76が閉じられ、パイプPの管端部はチャック2により把持され、パイプPの位置決めがなされる。
この際、制御手段8を介してチャック台昇降モータM7は制御、駆動されることによりスクリュウロッド81はプーリ78、ベルト79等の動力伝達部品を介してチャック台昇降モータM7の回転を受動して回転されるため、スクリュウロッド81の外周に設けられた雄ねじ82に螺合されて外周には半径方向に取付部83が突設された筒状の昇降部材84が昇降され、曲げ加工を行う曲げ型3Aの高さに応じてパイプPを把持するたチャック2の設置高さを調整する。
次いで、移動手段1の移動台送りモータM1が駆動されると、移動台送りモータM1のモータシャフト14に装着された駆動ピニオン15が回転するので、該駆動ピニオン15がラック材16に噛合されることにより移動台送りモータM1からの駆動力を受動してパイプPの管端部を把持しているチャック2は移動台13とともにテーブル11上を長手方向I′に案内レール12,12により案内、移動される。
この際、本実施形態1では、移動台送りモータM1としては、例えばパルスモータが使用され、エンコーダにて回転数に応じて発振するパルスを検出されるようになっているので、前記制御手段8を通じて移動台送りモータM1は始動、停止、正転、逆転、回転速度、移動速度、トルク等がパイプPの曲げ加工条件にあわせて制御、駆動される。
そして、移動台13の前進によって管端部がチャック2の把持爪76により把持されたパイプPの先端側が曲げ型手段3に到ると、前記曲げ型手段3が、テーブル11の前端下部に設けられた曲げ型ホルダースライドモータM6が回転駆動され、該曲げ型ホルダースライドモータM6のモータシャフト52に装着されたプーリ53、該プーリ53とともにベルト54が捲回されるプーリ55が装着されている受動軸56は前記曲げ型ホルダースライドモータM6の回転駆動力を受動して回転されるので、該受動軸56の外周に斜設された案内溝57、および該案内溝57内に転動されるボール58等の係止部材を介して曲げ型ホルダー59が前記受動軸56に平行に配置したレール60,60に案内移送されることにより曲げ型3AはパイプPの一側に向けて管芯方向Jに移動される。
同時に、クランプ型手段4のモータM3が、駆動されてモータシャフト24が回転されると、スプロケット25、および、スプロケット27、該スプロケット27と前記スプロケット25とに捲回されたチェーン28等の動力伝達部品を介して前記モータシャフト24に平行に設けられた駆動軸26はモータM3の駆動力を受動して回転される。そして、駆動軸26が回転されると、この駆動軸26の外周に斜設された複数条の案内溝26a、および該案内溝26a内に転動自在に設けられたボール29を介して前記駆動軸26の上方部に摺動自在に下方部が外嵌された昇降筒30は上昇される。そして、昇降筒30の上方に多節のリンク機構31を介して連係されているクランプホルダー取付台32に取付けられたクランプ型4Aは、回動軸6の上部に取付けられている曲げ型3Aに対して昇降筒30が上昇するのにつれてリンク機構31が伸長されるのに伴い、枢支軸23を中心に斜め上方へ移動し、曲げ型3Aに接する。
この際、リンク機構31は、モータM3が回転、駆動して昇降筒30が枢支軸23を中心に傾動しながら上昇して行くと、L形リンク34は昇降筒30の頂上部に一端が枢着されているピン33を中心として時計方向に回動されるため、ピン35により第1短リンク37に枢着されているL形リンク34の一端側が下方へと変位され、第1短リンク37は起立されてクランプホルダー取付台32の一側を斜め上方へ上昇させて行く。
同時に、L形リンク34の中間部にピン38にて一端が枢着され、他端がピン39によりクランプホルダー取付台32に枢着されている第2短リンク40は起立されてクランプホルダー取付台32の他側を斜め上方へ上昇させて行く。
従って、第1短リンク37と、第3短リンク42とが略平行に起立するまでクランプホルダー取付台32は回動軸7に対して斜め方向へ上昇しながら結果として略水平方向へ移動され、クランプ型4Aが曲げ型3Aに近接する。
この際、第1短リンク37と、第3短リンク42とが略平行に起立して最上部に到達する間、昇降筒30による上昇力に応じてL形リンク34がピン33を中心に保持枠体22内の狭い設置空間内において回動することによりこのL形リンク34の中間部から第1短リンク37の枢着点までの他側と、第2短リンク40とが略一直線になるまで少ない動力伝達ロスにて効率良く第1短リンク37と、第3短リンク42とが協同してクランプホルダー取付台32を効率良く上昇させることができるとともに、回動軸6と、クランプホルダー取付台32との対向面には斜面部6a、32aが形成されているので、この斜面部6a、32aが相互に摺動することによりクランプホルダー取付台32の水平度が保たれ、曲げ型3Aにクランプ型4Aを強く圧接させることができ、パイプPを両側から不用意な滑動がなく、確実に挟持することができ、パイプPはクランプされる。また、クランプ型手段4は、保持枠体22内にコンパクトに組立てられてテーブル11の前端に設けられているので、部品の交換や修繕等、保守、管理に優れている。
その後、曲げ型手段3の駆動源としてのモータM2が駆動されると、モータM2のモータシャフト17に同軸に設ける受動軸18に装着された動力伝達部品としてのスプロケット19が回転し、このスプロケット19に捲回されているチェーン21を介してモータM2の駆動力はモータシャフト17に平行に設けた回動軸6に受動されるので、この曲げ型3Aと、該曲げ型3Aと協同してパイプPを挟持しているクランプ型4Aは回動軸6を中心に回動されるため、この曲げ型3Aとクランプ型4Aとに挟持されているパイプPは現在の移動位置が検出されてから前進側に移動されながら曲げられて行く。
この時、曲げ加工を行うパイプPに対して曲げ型手段3の曲げ型3Aを回動軸6と一緒に任意位置で始動、停止、再始動、連続曲げ加工等を加工条件に応じてモータM2を駆動、制御したり,またはクランプ手段4のモータM3を制御、駆動するようにすれば、きめ細かな制御が可能となり、構成部材相互の干渉がなくなり、信頼性が高くなる。従って、製品の生産効率が向上でき、製品の歩留まりが良くなって製品の製作精度は高くなり、さらにはモータ駆動であるため、消費電力も少なく、省エネルギー化に適う。また、曲げ型もパイプの外径や硬軟等の加工条件に応じて容易に交換でき、保守管理も容易である。
それから、プレシャ型手段5の駆動源としての管芯方向作動機構部10のモータM4が回転、駆動されると、スプロケット44A,44Bと、これらのスプロケット44A,44Bに捲回されるチェーン44C等よりなる動力伝達部品を介してモータM4の回転駆動力は駆動軸43に受動されて回転されるため、この駆動軸43の外周に斜設された案内溝43Aと、該案内溝43A内に挿入したボール45より成る係止手段を介して管芯方向作動機構部10のプレッシャ型取付台46はパイプPの管芯方向Jに移動し、プレッシャ型5AはパイプPの外周に押付けられ、締め移動が行われる。従って、パイプPの曲げ加工の進行に応じてパイプPの曲げ角度θの相違、前記曲げ型手段3とクランプ型手段4のモータM2,3のトルクの相違、パイプ素材の硬軟やパイプPの管径の相違にもとずいてプレッシャー型5Aによる曲げ型3Aに対するパイプPの管芯方向Jへのクランプ力をモータM4を制御、駆動することにより高精度にきめ細かに制御することができる。
また、プレッシャ型手段5には、前記モータM4とは個別のモータM5を管軸方向作動機構部9に備えているので、モータM5が駆動、回転されることにより、ピニオン50が回転されてラック49が噛合されることによりプレッシャ型取付台46に対してプレッシャ型ホルダー47は移動手段1の移動送りモータM1によるパイプPの管芯方向Jへの移動と協同してパイプPの管軸方向Iに移動することによりパイプPの曲げ加工時の管軸方向Iへの推力等を高精度にきめ細かに制御することができる。
従って、例えばパイプPの所望の曲げ加工予定部に、複数回の曲げ加工を施す場合には、モータM3が逆転することにより、クランプ型手段4によるパイプPの締付けが緩み、モータM4が逆転することによりプレッシャ型手段5によるパイプPの締め移動が開放された後に、フローシート上の前述の現在移動位置に戻り、再び同様操作が繰り返されることにより、パイプPの曲げ予定部に所望複数回の曲げ加工を施すことができる。
そして、管芯方向作動機構部48のモータM4、管軸方向作動機構部10のモータM5の始動、停止、正転、逆転、回転速度、トルク等を制御手段8を通じて加工条件に合わせて制御、駆動することにより高精度の曲げ加工を連続して行うことができ、信頼性が高くなる。しかも、各構成部材の駆動に伴う応答性が良くなり、そのうえ、製品の生産効率が向上でき、製品の歩留まりが良くなって製品の製作精度は高くなり、さらにはモータ駆動であるため、消費電力も少なく、省エネルギー化に適う。
また、チャック2が搭載されている移動台13には、捻りモータM9が設けられているので、該捻りモータM9が制御、駆動されると、モータシャフト91に装着される駆動ピニオン92、該駆動ピニオン92が噛合されている内管部材73の外周に装着した受動ピニオン93を介してチャック2とともにパイプPが軸回りに回転されるので、パイプPに曲がり方向が異なる曲げ加工を行うことができる。従って、モータM9を制御手段8を介して始動、停止、正転、逆転、回転速度等を制御、駆動するようにすれば、パイプPに複数回の連続した曲げ加工を高精度に、しかも高効率に行うことができる。
上記説明は、パイプPの曲げ予定部に通常の曲げ加工を行う場合を代表的に説明したが、パイプPの曲げ加工方法はこれに限ることなく、パイプPを急な曲率で曲げ加工を行う締め曲げ、また、パイプPを緩い曲率で曲げ加工を行う緩み曲げ、パイプPに変動伸び率を加味した補正曲げ、また、ベンダーBの各構成部材相互の干渉を考慮した曲げ加工方法、さらには、これらの組み合わせ等の多彩なパイプPの曲げ加工方法を実施することができる。
また、曲げ型3A、およびクランプ型4Aは、本実施形態1では、加工するパイプPの外径に合わせて複数段の加工溝3a1,3a2,3a3,3a4・・・; 4a1,4a2,4a3,4a4・・・が対応して設けられた多段式のものが使用されるので、1つの曲げ型3Aに対して曲げ加工を行うパイプPの設置高さやパイプPの外径を選択することによりパイプPに所望の曲げ加工を行うことができ、経済的である。
また、図示する本実施形態1ではテーブル1上に、前記制御手段8により制御、駆動される駆動源としてのマンドレル移送モータM8のモータシャフト88に継手部材89を介して接続されるマンドレル90が設けられているので、パイプPの曲げ加工時に内管部材73を通じてパイプP内にマンドレル90に迅速に且つ所望位置に挿入されることにより、パイプPが不用意に変形したり、皺を生ずることがなく、高精度の曲げ加工を行うことができる。
また、制御手段8を介してマンドレル台昇降モータM10が制御、駆動することによりスクリュウロッド98はプーリ95,97、ベルト96等の動力伝達部品を介してマンドレル昇降モータM10の回転を受動して回転されるので、このスクリュウロッド98の外周に設けられた雄ねじ99に螺合されて外周には半径方向に取付部100が突設された筒状の昇降部材101が昇降されるため、マンドレル90は、迅速かつ高精度に昇降されて設置高さが調整され、曲げ加工を行う曲げ型3Aの設置高さに応じてチャック2により把持されているパイプP内に挿入することができる。
また、前記テーブル1の側面には、縦にパイプ支持機構部105が設けられているので、制御手段8によりパイプサポート駆動モータM11が制御、駆動されると、該モータM11のモータシャフト106の駆動力を受動してスクリュウロッド108が回転され、該スクリュウロッド108の外周に設けた雄ねじ107に螺合される雌ねじ109を一側の筒部110の内周に設けている筒部110は上昇または降下するため、パイプサポート駆動モータM11を制御、駆動されることにより該筒部110の他側に挟持されている支持ロッド112に設けたパイプ支持部111の高さを調整することにより曲げ型3A、クランプ型4Aに対してパイプPの支持高さを迅速かつ正確に支持することができる。なお、パイプ支持機構部105の設置数、設置場所は図示するものに限らず、自由に設定される。
このようにして、パイプPの所望の曲げ予定部に所望回数の曲げ加工が行われると、プレッシャー型5のモータM5が逆転して曲げ型3Aから離れ、また、モータM3が逆転してリンク機構31が縮小してクランプホルダー取付台32が降下し、曲げ型3Aからクランプ型4Aが離れることによりパイプPのクランプが解放され、曲げ型ホルダースライドモータM6が逆転してパイプPから遠ざかり、移動送りモータM1が逆転して移動手段1は旧位に復し、シリンダS1が駆動し、シリンダ・ロッド70が縮むと、外管部材72が後退し、把持爪76が開かれることにより曲げ加工が済んだパイプPの把持が解放され、1工程が終了する。このようにして、パイプPの曲げ予定部に曲げ加工が行われるが、所定手順に同様動作が連続して行われる全自動も可能である。