JP2007287506A - 回路遮断器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回路遮断器のケース1には、ホルダ室を各相ごとに区画する相間隔壁8が設けられ、貫通孔を通して相間隔壁8を貫通するように構成された開閉軸4には、熱可塑性樹脂からなるリング7を開閉軸4の全周に渡るようにして設ける。
【選択図】 図2
Description
また、例えば、特許文献1には、オン状態で電路に過電流が流れると、過電流引外し装置がホルダの鎖錠を外すことにより、トグルリンクを介してホルダに連結された可動接触子を固定接触子から開離させて電流遮断を行わせる方法が開示されている。
そこで、本発明の目的は、ホルダおよび開閉軸の機械的強度を確保しつつ、アークの発生に伴う耐電圧の低下を抑制するとともに、内部圧力の上昇を抑制することが可能な回路遮断器を提供することである。
これにより、可動接点と固定接点との間に発生したアークやアーク光が開閉軸に到達した場合においても、開閉軸の全周に渡って表面金属層や表面炭化層が形成されるのを防止することができ、相間短絡を防止することが可能となるとともに、強度に無関係なリング構造とすることができ、熱硬化性樹脂の持つクリープ特性などの機械的強度を維持することが可能となる。
これにより、可動接点と固定接点との間に発生したアークに起因するアーク光がホルダおよび開閉軸に到達した場合においても、アーク光の露光部が炭化されるのを防止することができ、耐電圧の低下を抑制することが可能となるとともに、強度に無関係な板を表面に形成すればよく、熱硬化性樹脂の持つクリープ特性などの機械的強度を維持することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る回路遮断器の概略構成を示す断面図である。
図1において、回路遮断器には、固定接点6aが設けられた固定接触子6、固定接点6aと開閉可能な可動接点5aが設けられた可動接触子5、可動接触子5を保持するホルダ3、ホルダ3に連結された開閉軸4、固定接点6aと可動接点5aとを接離させる開閉機構が設けられている。そして、これらの部品はケース1とカバー2とからなる箱形の絶縁容器に収納されている。なお、ケース1およびカバー2は合成樹脂で形成することができ、ホルダ3および開閉軸4は、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂で形成することができる。そして、開閉軸4には、不飽和ポリエステルなどの熱可塑性樹脂からなるリング状部材が設けられている。
図2において、ケース1には、ホルダ室を各相ごとに区画する相間隔壁8が設けられ、開閉軸4は貫通孔を通して相間隔壁8を貫通するように構成されている。そして、開閉軸4には熱可塑性樹脂からなるリング7が設けられている。なお、リング7はホルダ3の可動性を損なわない範囲で任意の位置に配置することができるが、リング7は開閉軸4の全周に渡るようにして相関隔壁8の近傍に配置することが好ましい。また、リング7の形状についても、高温アーク暴露による溶発や変形を考慮して任意の形状を選択することができる。さらに、リング7は相間に最低1箇所以上設けることが好ましく、例えば、相関隔壁8を挟むように複数箇所に設けるようにしてもよい。
図3(b)において、可動接点5aと固定接点6aとの間にアークが発生すると、アークにより溶融した接点金属がホルダ3や開閉軸4の表面に付着して表面金属層が形成される。また、可動接点5aと固定接点6aとの間に発生したアークの一部はホルダ3や開閉軸4に到達し、ホルダ3や開閉軸4が高温アークに曝されると、ホルダ3や開閉軸4に表面炭化層10が形成される。これらの表面金属層や表面炭化層10はどちらも導電性を有することから、これらの表面金属層や表面炭化層10がホルダ3や開閉軸4に形成されると、ホルダ3や開閉軸4の耐電圧の低下の原因となる。さらに、アーク暴露以外にも、アークに伴う発光によっても表面炭化層10が形成されることがあり、アークが到達しない部分であっても、アーク光照射によって耐電圧の低下を引き起こすことがある。また、多極遮断器では、開閉軸4は貫通孔を通して相間隔壁8を貫通するように構成され、開閉軸4と貫通孔との間の隙間にアークやアーク光が侵入した場合には、互いに隣接する相間に連続した表面金属層や表面炭化層10が形成され、互いに隣接する相間に電流経路が形成されて、相間短絡を引き起こす。
図4(a)において、ケース1には、可動接点5aと固定接点6aとの間に発生するアーク17およびアーク光18を遮断する遮断室12およびホルダ3を収容するホルダ室13が設けられるとともに、遮断室12およびホルダ室13を各相ごとに区画する相間隔壁8が設けられておる。そして、ホルダ3を連結する開閉軸4は、貫通孔を通して相間隔壁8を貫通するように構成されている。また、遮断室12とホルダ室13との境界には、アーク17に起因して発生したガスを下流に移動させるための開口部16が形成されている。
一方、図4(b)において、ホルダ3の表面やホルダ室13の内壁には、アーク光18の照射に起因する表面炭化を防止する表面被覆板15が形成されている。なお、表面被覆板15の材質はとして、例えば、熱可塑性樹脂またはシリコンゴムを用いることができる。また、表面被覆板15はホルダ3の可動性を損なわない範囲で任意の位置に配置することができるが、アーク光18の露光部に重点的に配置することが好ましい。また、表面被覆板15の形状についても、高温アーク暴露による溶発や変形を考慮して任意の形状を選択することができる。
2 カバー
3 ホルダ
4 開閉軸
5 固定接触子
5a 固定接点
6 可動接触子
6 可動接点
7 リング
8 相間隔壁
10 表面炭化層
11 グラファイト層
12 遮断室
13 ホルダ室
15 表面被覆板
16 開口部
17 アーク
18 アーク光
Claims (4)
- 固定接点が設けられた固定接触子と、
前記固定接点と開閉可能な可動接点が設けられた可動接触子と、
前記可動接触子を保持する熱硬化性樹脂で構成されたホルダと、
前記ホルダに連結された熱硬化性樹脂で構成された開閉軸と、
前記固定接点と前記可動接点とを接離させる開閉機構と、
前記開閉軸に設けられた熱可塑性樹脂からなるリング状部材とを備えることを特徴とする回路遮断器。 - 前記リング状部材は前記開閉軸の全周に渡るようにして相関隔壁の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
- 固定接点が設けられた固定接触子と、
前記固定接点と開閉可能な可動接点が設けられた可動接触子と、
前記可動接触子を保持する熱硬化性樹脂で構成されたホルダと、
前記ホルダに連結された熱硬化性樹脂で構成された開閉軸と、
前記固定接点と前記可動接点とを接離させる開閉機構と、
前記ホルダおよび前記開閉軸の少なくとも一部の表面に設けられ、前記ホルダおよび前記開閉軸の表面炭化を防止する表面被覆材とを備えることを特徴とする回路遮断器。 - 前記表面被覆材は熱可塑性樹脂またはシリコンゴムからなる表面被覆板であり、アーク光の露光部に取り付けられていることを特徴とする請求項3記載の回路遮断器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006114265A JP2007287506A (ja) | 2006-04-18 | 2006-04-18 | 回路遮断器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006114265A JP2007287506A (ja) | 2006-04-18 | 2006-04-18 | 回路遮断器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007287506A true JP2007287506A (ja) | 2007-11-01 |
Family
ID=38759085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006114265A Pending JP2007287506A (ja) | 2006-04-18 | 2006-04-18 | 回路遮断器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007287506A (ja) |
-
2006
- 2006-04-18 JP JP2006114265A patent/JP2007287506A/ja active Pending
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