JP2007287276A - 光ヘッドの調整方法、光ヘッド及び光記録再生装置 - Google Patents

光ヘッドの調整方法、光ヘッド及び光記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来からある部品及び誤差信号検出方法を用いたままでマルチドライブ用光ヘッドの小型化、低価格を図る。
【解決手段】 この光ヘッドの調整方法は、互いに波長が異なる第1,第2の光ビームを出射する第1,第2の発光領域を有する半導体レーザ3と、互いに物理的トラックピッチが異なる光記録媒体2a〜2cに第1,第2の光ビームを集光させる対物レンズ8と、光記録媒体2a〜2cで反射された第1,第2の光ビームを検出する光検出器12,13a,13b,14,15a及び15bと、第1,第2の光ビームの共通光路中に配置され、第1,第2の光ビームを主ビーム17、±1次の副ビーム18a、18bに分割する回折格子4とを有する光ヘッド1に関する。この光ヘッドの調整方法では、光記録媒体2aの再生時に得られる主ビーム17、±1次の副ビーム18a、18bに基づいて、回折格子4を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク等の光記録媒体にデータの記録又は再生を行う光ヘッドの調整方法、この調整方法により調整された光ヘッド及びこの光ヘッドを備えた光記録再生装置に関する。
従来の光ヘッドには、互いに波長が異なる第1及び第2の光ビームをそれぞれ出射する第1及び第2の半導体レーザと、第1及び第2の光ビームを光ディスクにそれぞれ集光させる対物レンズと、光ディスクで反射された第1及び第2の光ビームをそれぞれ検出する光検出器とを搭載したものがある。この光ヘッドでは、第1及び第2の光ビームの共通光路中に1つの3分割特殊回折格子を配置している。
この3分割特殊回折格子は、第1〜第3の少なくとも3つの領域に分割されており、第1の領域は第2と第3の領域との間に配置され、第1の領域内における周期構造の位相は第2及び第3の領域内における周期構造の位相に対して略90度異なっているとともに、第2の領域内における周期構造の位相は第3の領域内における周期構造の位相に対して略180度異なっている。
そして、トラックピッチが略0.74μmの光ディスクに対しては、上記3分割特殊回折格子によって回折分離した第1の光ビームを用いて差動プッシュプル方式によるトラッキング誤差信号を生成するための電気信号を出力し、トラックピッチが略1.6μmの光ディスクに対しては、上記3分割特殊回折格子によって回折分離した第2の光ビームを用いて3スポット方式又は差動プッシュプル方式によるトラッキング誤差信号を生成するための電気信号を出力している(例えば、特許文献1参照。)。以下、この技術を第1の従来例と呼ぶ。
また、従来の光ヘッドには、上記した第1の従来例の構成に加えて、光検出器の前段に上記第1の光ビームと上記第2の光ビームの光軸を一致させる同軸化素子を配置したものもある(例えば、特許文献1参照。)。以下、この技術を第2の従来例と呼ぶ。
特開2006−4499号公報(請求項2,[0026]〜[0035]、図1,図8,図9)
上記した第1及び第2の従来例では、3分割特殊回折格子や同軸化素子という特殊な光学部品を用いているため、この光ヘッド自体及びこの光ヘッドを備えた光記録再生装置がコストアップになるという問題があった。
また、上記第1及び第2の半導体レーザに対して1つの光検出器を共用した光学ヘッドを用いて、それぞれ異なる種類及び異なる規格の光記録媒体、例えば、CD(Compact Disc)−ROM、CD−R/RW、DVD(Digital Versatile Disk)−R/RW、DVD−RAM等を記録又は再生する場合(マルチドライブ用光ヘッド)、上記光検出器は、上記特許文献1の図3及び図7に示すように、18〜28個の受光領域を有している。また、一般に、上記光検出器と、上記光検出器の各受光領域から出力された電気信号をそれぞれ差動演算する複数の差動演算部、各差動演算部から出力された出力信号を加算して焦点ズレ誤差信号FES、トラッキング誤差信号TES及び情報読み取り信号SUMを生成する複数の加算部とからなる信号演算回路とを1個のICで構成したPD−ICが用いられている。
上記したように、18〜28個の受光領域と信号演算回路とを1個のPD−ICで構成した場合、各々の入出力信号をそのまま外部端子に接続すると、電源端子及び接地端子を含めて端子数が非常に多くなる。これに伴って、PD−ICのパッケージサイズが大きくなるため、光ヘッドの小型化、低価格化の障害となる。そこで、最近では、上記光検出器を構成する複数の受光領域のいくつかを電気的に接続することにより、上記PD−ICの端子数を削減する手法がとられている。
この手法を用いて、例えば、光記録媒体の情報記録面によって反射された+1次の副ビームに基づくプッシュプル信号と、上記光記録媒体の情報記録面によって反射された−1次の副ビームに基づくプッシュプル信号とを加算するように構成した場合、以下に示す不都合がある。即ち、回折格子の角度を調整しても、光記録媒体の情報記録面での主ビームと±1次の副ビームとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合において、主ビームに基づくプッシュプル信号の位相と±1次の副ビームに基づくプッシュプル信号の位相との差(以下、「MS位相差」という。)は、常に略0度(0±180度)となり、MS位相差が回折格子の角度を調整する指標とはなり得なくなってしまう。
そこで、従来からある部品及び誤差信号検出方法を用いたままで光ヘッドの小型化、低価格を図ることが要請されるが、上記した第1及び第2の従来例では、この要請に応えることができない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、上述のような課題を解決することができる光ヘッドの調整方法、光ヘッド及び光記録再生装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係る光ヘッドの調整方法は、互いに波長が異なる第1及び第2の光ビームをそれぞれ出射する第1及び第2の半導体レーザと、互いに物理的トラックピッチが異なる第1乃至第3の光記録媒体に前記第1又は第2の光ビームをそれぞれ集光させる対物レンズと、前記第1乃至第3の光記録媒体でそれぞれ反射された前記第1及び第2の光ビームをそれぞれ検出する第1及び第2の光検出器と、前記第1及び第2の光ビームの共通光路中に配置され、前記第1又は第2の光ビームを主ビーム並びに第1及び第2の副ビームに分割する回折格子とを有する光ヘッドの調整方法に係り、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに基づいて、前記回折格子を調整することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の光ヘッドの調整方法に係り、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビームに基づくプッシュプル信号の位相と前記第1及び第2の副ビームに基づくプッシュプル信号の位相との差が所定の範囲に収まるように、前記回折格子を調整することを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1に記載の光ヘッドの調整方法に係り、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビームの全加算信号の位相と前記第1又は第2の副ビームのいずれかの加算信号の位相との差が所定の範囲に収まるように、前記回折格子を調整することを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の光ヘッドの調整方法に係り、前記回折格子の片面には、前記第1及び第2の光ビームをそれぞれ前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成されていることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1に記載の光ヘッドの調整方法に係り、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに基づいて、前記第1の光記録媒体の情報記録面での前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームとのスポット間隔が最適な位置となるように、前記回折格子を調整することを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1又は5に記載の光ヘッドの調整方法に係り、前記回折格子の一方の面には、前記第1の光ビームを前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成され、前記回折格子の他方の面には、前記第2の光ビームを前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成されていることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の光ヘッドの調整方法に係り、前記第2の光検出器は、前記第1及び第2の副ビームを受光する受光部がそれぞれ4分割されているとともに、対応する受光領域が互いに電気的に接続されていることを特徴としている。
また、請求項8記載の発明に係る光ヘッドは、互いに波長が異なる第1及び第2の光ビームをそれぞれ出射する第1及び第2の半導体レーザと、互いに物理的トラックピッチが異なる第1乃至第3の光記録媒体に前記第1又は第2の光ビームをそれぞれ集光させる対物レンズと、前記第1乃至第3の光記録媒体でそれぞれ反射された前記第1及び第2の光ビームをそれぞれ検出する第1及び第2の光検出器と、前記第1及び第2の光ビームの共通光路中に配置され、前記第1又は第2の光ビームを主ビーム並びに第1及び第2の副ビームに分割する回折格子とを有する光ヘッドに係り、前記回折格子は、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに基づいて、調整されていることを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、請求項8に記載の光ヘッドに係り、前記回折格子は、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビームに基づくプッシュプル信号の位相と前記第1及び第2の副ビームに基づくプッシュプル信号の位相との差が所定の範囲に収まるように、調整されていることを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、請求項8に記載の光ヘッドに係り、前記回折格子は、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビームの全加算信号の位相と前記第1又は第2の副ビームのいずれかの加算信号の位相との差が所定の範囲に収まるように調整されていることを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、請求項8乃至10のいずれかに記載の光ヘッドに係り、前記回折格子の片面には、前記第1及び第2の光ビームをそれぞれ前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成されていることを特徴としている。
また、請求項12記載の発明は、請求項8に記載の光ヘッドに係り、前記回折格子は、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに基づいて、前記第1の光記録媒体の情報記録面での前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームとのスポット間隔が最適な位置となるように、調整されていることを特徴としている。
また、請求項13記載の発明は、請求項8又は12に記載の光ヘッドに係り、前記回折格子の一方の面には、前記第1の光ビームを前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成され、前記回折格子の他方の面には、前記第2の光ビームを前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成されていることを特徴としている。
また、請求項14記載の発明は、請求項8乃至13のいずれかに記載の光ヘッドに係り、前記第2の光検出器は、前記第1及び第2の副ビームを受光する受光部がそれぞれ4分割されているとともに、対応する受光領域が互いに電気的に接続されていることを特徴としている。
また、請求項15記載の発明に係る光記録再生装置は、請求項8乃至14のいずれかに記載の光ヘッドを備えることを特徴としている。
本発明によれば、請求項1記載の発明に係る光ヘッドの調整方法は、互いに波長が異なる第1及び第2の光ビームをそれぞれ出射する第1及び第2の半導体レーザと、互いに物理的トラックピッチが異なる第1乃至第3の光記録媒体に前記第1又は第2の光ビームをそれぞれ集光させる対物レンズと、前記第1乃至第3の光記録媒体でそれぞれ反射された前記第1及び第2の光ビームをそれぞれ検出する第1及び第2の光検出器と、前記第1及び第2の光ビームの共通光路中に配置され、前記第1又は第2の光ビームを主ビーム並びに第1及び第2の副ビームに分割する回折格子とを有する光ヘッドの調整方法に係り、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに基づいて、前記回折格子を調整している。従って、従来からある部品及び誤差信号検出方法を用いているので、光ヘッド自体及びこの光ヘッドを備えた光記録再生装置のコストを削減することができる。また、第1乃至第3の光記録媒体を記録又は再生するのに良好なトラッキング誤差信号TESを得ることができる。
また、本発明によれば、請求項8記載の発明に係る光ヘッドは、互いに波長が異なる第1及び第2の光ビームをそれぞれ出射する第1及び第2の半導体レーザと、互いに物理的トラックピッチが異なる第1乃至第3の光記録媒体に前記第1又は第2の光ビームをそれぞれ集光させる対物レンズと、前記第1乃至第3の光記録媒体でそれぞれ反射された前記第1及び第2の光ビームをそれぞれ検出する第1及び第2の光検出器と、前記第1及び第2の光ビームの共通光路中に配置され、前記第1又は第2の光ビームを主ビーム並びに第1及び第2の副ビームに分割する回折格子とを有する光ヘッドに係り、前記回折格子は、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに基づいて、調整されている。従って、従来からある部品及び誤差信号検出方法を用いているので、光ヘッド自体及びこの光ヘッドを備えた光記録再生装置のコストを削減することができる。また、第1乃至第3の光記録媒体を記録又は再生するのに良好なトラッキング誤差信号TESを得ることができる。
また、本発明によれば、請求項15記載の発明に係る光記録再生装置は、請求項8乃至14のいずれかに記載の光ヘッドを備えている。従って、コストを削減することができる。また、第1乃至第3の光記録媒体を記録又は再生するのに良好なトラッキング誤差信号TESを得ることができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る光ヘッドの調整方法が適用される光ヘッド1の光学系の構成を示す概略図である。この光ヘッド1は、物理的トラックピッチが異なる3種類の光記録媒体2(2a〜2c)のそれぞれに情報の記録又は再生を行うことができるように構成されている。
第1の光記録媒体2aは、CD−ROM、CD−R/RW及びこれと同等の物理的トラックピッチを備えた光記録媒体である。また、第2の光記録媒体2bは、DVD−ROM、片面2.6GBのDVD−RAM、DVD±R/RW及びこれらと同等の物理的トラックピッチを備えた光記録媒体である。さらに、第3の光記録媒体2cは、片面4.7GBのDVD−RAM及びこれと同等の物理的トラックピッチを備えた光記録媒体である。
図2に示すように、第1の光記録媒体2aの物理的トラックピッチP1の半分P1/2は0.8μm、第2の光記録媒体2bの物理的トラックピッチP2は0.74μm、第3の光記録媒体2cの物理的トラックピッチP3は0.615μm、第2の光記録媒体2bの物理的トラックピッチP2の半分P2/2は0.37μmである。
光ヘッド1は、図1に示すように、光ビームを出射する光源として半導体レーザ3を有している。半導体レーザ3は、CDを記録再生するための波長780nmの光ビーム(第1の光ビーム)を発光する第1の発光領域と、DVDを記録再生するための波長650nmの光ビーム(第2の光ビーム)を発光する第2の発光領域とが略110μm隔てて形成され、1つのパッケージに収容されている。
半導体レーザ3の光出射側の所定位置には、回折格子4が配置されている。この回折格子4の片面には、半導体レーザ3から出射された、波長780nmの光ビーム及び波長650nmの光ビームをそれぞれ3本の光ビーム(0次の主ビーム17と±1次の副ビーム18a、18b)に分割するために最適化された回折格子パターンが形成されている。即ち、回折格子4は、光記録媒体2の表面(情報記録面)において、主ビーム17の集光位置を中心にトラック方向に所定距離隔てて対称な位置に±1次の副ビーム18a及び18bが集光されるように、半導体レーザ3から出射された光ビームを分割する。回折格子4は、例えば、透過率が90%以上、反射率が0.5%以下、格子ピッチが30.0±1.0μm、格子角度が1.5±0.5°である。
半導体レーザ3から見て回折格子4の光透過側には、偏光ビームスプリッタ5、4分の1波長板6、コリメートレンズ7及び対物レンズ8がこの順に並んで配置されている。偏光ビームスプリッタ5では、回折格子4からの主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bのP偏光の直線偏光成分が90%以上透過して4分の1波長板6に入射するとともに、P偏光の直線偏光成分の残りの数%程度が反射してフロントモニタ用光検出器9に入射する。また、偏光ビームスプリッタ5では、4分の1波長板6からのS偏光の直線偏光成分がほぼ100%反射して、後述するセンサレンズ10に入射する。
4分の1波長板6は、偏光ビームスプリッタ5からの主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bのP偏光の直線偏光成分(以下、「往路光ビーム」という。)を円偏光成分に変換するとともに、コリメートレンズ7からの円偏光成分を上記往路光ビームの偏光方位と直交する方向の直線偏光成分、即ち、上記S偏光の直線偏光成分に変換する。
コリメートレンズ7は、4分の1波長板6からの発散光線束を平行光線束に変換するとともに、対物レンズ8からの平行光線束を集束光線束に変換する。また、コリメートレンズ7は、光軸方向に移動可能に構成されている。光記録媒体2の光透過層の厚みに応じて光記録媒体2の情報記録面に集光する光ビームに付加される球面収差が基準値と異なる場合には、コリメートレンズ7を光軸方向に移動することにより、上記球面収差の基準値からのずれを打ち消すことができるように構成されている。
対物レンズ8は、コリメートレンズ7からの平行光線束を光記録媒体2の情報記録面に集光するとともに、光記録媒体2からの反射光を平行光線束に変換する。フロントモニタ用光検出器9は、半導体レーザ3から出射された光ビームの光強度を計測する。このフロントモニタ用光検出器9の出力に基づいて半導体レーザ3の出力が調整される。
一方、4分の1波長板6から見て偏光ビームスプリッタ5の光反射側には、センサレンズ10、シリンドリカルレンズ11並びに受光素子12、13a、13b、14、15a及び15bがこの順に配置されている。センサレンズ10は、光記録媒体2で反射された主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bを所定の光学系倍率で拡大する。また、センサレンズ10は、この光ヘッド1の組立調整時には、光軸方向に移動可能に構成されている。即ち、センサレンズ10を光軸方向に移動することにより、光記録媒体2で反射された主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bの受光素子12、13a、13b、14、15a及び15bの各受光面上における合焦位置を光学的に調整することができるように構成されている。
シリンドリカルレンズ11は、センサレンズ10からの光ビームに焦点ズレ誤差検出のための非点収差を与えるために、上記光ビームに対し、幅方向(曲率方向)にのみ変化を与え、長さ方向には変化を与えずに線状のビームを形成し、受光素子12、13a、13b、14、15a及び15b上にそれぞれ個別に結像させる。センサレンズ10及びシリンドリカルレンズ11は、両者の機能を備える1個のアナモフィックレンズと置き換えても良い。
受光素子12は、半導体レーザ3の第2の発光領域で発光された波長650nmの光ビームのうち、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cの情報記録面によってそれぞれ反射された主ビーム17を受光する。同様に、受光素子13aは、半導体レーザ3の第2の発光領域で発光された波長650nmの光ビームのうち、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cの情報記録面によってそれぞれ反射された+1次の副ビーム18aを受光する。受光素子13bは、半導体レーザ3の第2の発光領域で発光された波長650nmの光ビームのうち、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cの情報記録面によってそれぞれ反射された−1次の副ビーム18bを受光する。
一方、受光素子14は、半導体レーザ3の第1の発光領域で発光された波長780nmの光ビームのうち、第1の光記録媒体2aの情報記録面によって反射された主ビーム17を受光する。同様に、受光素子15aは、半導体レーザ3の第1の発光領域で発光された波長780nmの光ビームのうち、第1の光記録媒体2aの情報記録面によって反射された+1次の副ビーム18aを受光する。受光素子15bは、半導体レーザ3の第1の発光領域で発光された波長780nmの光ビームのうち、第1の光記録媒体2aの情報記録面によって反射された−1次の副ビーム18bを受光する。受光素子12、13a、13b、14、15a及び15bは、受光した各光ビームをそれぞれ分割された各受光領域においてそれぞれ独立に光電変換して電気信号を出力する。
次に、受光素子12、13a、13b、14、15a及び15bの構成について、図3を参照して説明する。受光素子12、13a、13b、14、15a及び15bは、例えば、フォトダイオードやフォトトランジスタ等から構成されている。受光素子12は、正方形状を呈する受光領域内を光記録媒体2(図1参照)のトラックの接線方向にほぼ平行な分割線12aと、分割線12aにほぼ直交する分割線12bとで分割して、隣接してマトリクス状に配置された正方形状を呈する4つの受光領域A〜Dを有している。受光領域Aは、分割線12aを介して受光領域Bに隣接するとともに、分割線12bを介して受光領域Dに隣接し、かつ、受光領域Cに対角に位置して配置されている。受光領域Cは、分割線12aを介して受光領域Dに隣接し、分割線12bを介して受光領域Bに隣接して配置されている。
同様に、受光素子13aは、正方形状を呈する受光領域内を第2又は第3の光記録媒体2b又は2c(図1参照)のトラックの接線方向にほぼ平行な分割線13aaと、分割線13aaにほぼ直交する分割線13abとで分割して、隣接してマトリクス状に配置された正方形状を呈する4つの受光領域F1〜F4を有している。受光領域F1は、分割線13aaを介して受光領域F2に隣接するとともに、分割線13abを介して受光領域F4に隣接し、かつ、受光領域F3に対角に位置して配置されている。受光領域F3は、分割線13abを介してF2に隣接するとともに、分割線13aaを介してF4に隣接して配置されている。
同様に、受光素子13bは、正方形状を呈する受光領域内を第2又は第3の光記録媒体2b又は2c(図1参照)のトラックの接線方向にほぼ平行な分割線13baと、分割線13baにほぼ直交する分割線13bbとで分割して、隣接してマトリクス状に配置された正方形状を呈する4つの受光領域E1〜E4を有している。受光領域E1は、分割線13baを介して受光領域E2に隣接するとともに、分割線13bbを介して受光領域E4に隣接し、かつ、受光領域E3に対角に位置して配置されている。受光領域E3は、分割線13bbを介してE2に隣接するとともに、分割線13baを介してE4に隣接して配置されている。
受光素子12、13a及び13bは、第2又は第3の光記録媒体2b又は2c(図1参照)の情報記録面での主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bのスポット位置が異なることにより生じる光路のズレに対応させて、ラジアル方向に若干ずらして配置されている。また、分割線12a、13aa及び13baは、それぞれ略平行に配置され、分割線12b、13ab及び13bbはそれぞれ略平行に配置されている。
受光素子14、15a及び15bは、受光素子12、13a及び13bとは、半導体レーザ3における第1の発光領域と第2の発光領域との距離(略110μm)の光学的倍率に応じた距離だけ隔てて形成されている。受光素子14は、正方形状を呈する受光領域内を第1の光記録媒体2a(図1参照)のトラックの接線方向にほぼ平行な分割線14aと、分割線14aにほぼ直交する分割線14bとで分割して、隣接してマトリクス状に配置された正方形状を呈する4つの受光領域a、b、c及びdを有している。受光領域aは、分割線14aを介して受光領域bに隣接するとともに、分割線14bを介して受光領域dに隣接し、かつ、受光領域cに対角に位置して配置されている。受光領域cは、分割線14aを介して受光領域dに隣接し、分割線14bを介して受光領域bに隣接して配置されている。
一方、受光素子15aは、正方形状を呈する受光領域内を第1の光記録媒体2a(図1参照)のトラックの接線方向にほぼ直交する分割線15aaで分割して、隣接して配置された長方形状を呈する2つの受光領域f1及びf2を有している。受光領域f1は、分割線15aaを介して受光領域f2に隣接して配置されている。同様に、受光素子15bは、正方形状を呈する受光領域内を第1の光記録媒体2a(図1参照)のトラックの接線方向にほぼ直交する分割線15baで分割して、隣接して配置された長方形状を呈する2つの受光領域e1及びe2を有している。受光領域e1は、分割線15baを介して受光領域e2に隣接して配置されている。
受光素子14、15a及び15bは、第1の光記録媒体2a(図1参照)の情報記録面での主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bのスポット位置が異なることにより生じる光路のズレに対応させて、ラジアル方向に若干ずらして配置されている。また、分割線14b、15aa及び13baはそれぞれ略平行に配置されている。
光学系が上記構成を有する光ヘッド1には、上記受光素子12、13a、13b、14、15a及び15bと、上記受光素子12、13a、13b、14、15a及び15bの各受光領域から出力された電気信号を演算して焦点ズレ誤差信号FES、トラッキング誤差信号TES及び情報読み取り信号SUMを生成する信号演算回路16とを1個のICで構成したPD−ICが設けられている。信号演算回路16は、図4に示すように、信号演算部16aと、信号演算部16bとから構成されている。
図4(a)は、上記受光素子12、13a及び13bと信号演算部16aとの接続状態を示している。受光領域F1〜F4及びE1〜F4からは各1本ずつ配線が引き出されている。受光素子13aの受光領域内での相対位置と、受光領域13bの受光領域内での相対位置とが同じ受光領域同士が接続されるように、各配線は接続されている。即ち、受光領域F1及びE1から引き出された配線同士、受光領域F2及びE2から引き出された配線同士、受光領域F3及びE3から引き出された配線同士及び受光領域F4及びE4から引き出された配線同士は接続されている。当該配線は信号演算部16aに接続されている。
受光領域A〜Dから各1本ずつ引き出された配線は、信号演算部16aに接続されている。信号演算部16aは、受光領域A〜D、E1〜E4及びF1〜F4から出力された電気信号を用いて所定の演算処理を行い、焦点ズレ誤差信号FES、トラッキング誤差信号TES及び情報読み取り信号SUMをそれぞれ生成する。
図4(b)は、上記受光素子14、15a及び15bと信号演算部16bとの接続状態を示している。受光領域a〜d、e1、e2、f1及びf2から各1本ずつ引き出された配線は、信号演算部16bに接続されている。信号演算部16bは、受光領域a〜d、e1、e2、f1及びf2から出力された電気信号を用いて所定の演算処理を行い、焦点ズレ誤差信号FES、トラッキング誤差信号TES及び情報読み取り信号SUMをそれぞれ生成する。
図5は、信号演算部16aの電気的構成の一例を示す回路図である。加算部21aは、受光領域F1及びE1からそれぞれ出力された電気信号と、受光領域F3及びE3からそれぞれ出力された電気信号とを加算する。加算部21bは、受光領域F2及びE2からそれぞれ出力された電気信号と、受光領域F4及びE4からそれぞれ出力された電気信号とを加算する。減算部21cは、加算部21aの出力信号から加算部21bの出力信号を減算する。減算部21cの出力信号は、±1次の副ビーム18a及び18bに基づく非点収差信号である。
加算部22aは、受光領域Aから出力された電気信号と、受光領域Cから出力された電気信号とを加算する。加算部22bは、受光領域Bから出力された電気信号と、受光領域Dから出力された電気信号とを加算する。減算部22cは、加算部22aの出力信号から加算部22bの出力信号を減算する。減算部22cの出力信号は、主ビーム17に基づく非点収差信号である。
信号増幅部23は、減算部21cの出力信号を増幅率(係数k1)で増幅する。信号増幅部23の増幅率(係数k1)は、±1次の副ビーム18a及び18bに基づく非点収差信号に混入したトラッククロスノイズと、主ビーム17に基づく非点収差信号に混入したトラッククロスノイズとが相殺できるように所定の値に設定される。ここで、トラッククロスノイズとは、焦点ズレ誤差信号FESに混入してしまうトラッキング誤差信号TESのノイズ成分を焦点ズレ誤差信号FESの振幅で除算したものをいい、単位は%である。
なお、係数k1は、正負のいずれも取り得る係数である。係数k1が正(+)の場合は、減算部21cの出力信号と同位相、かつ、振幅が(k1)倍された信号が、信号増幅部23から出力される。一方、係数k1が負(−)の場合は、減算部21cの位相と180度位相が異なり、かつ、振幅が(k1)倍された信号が、信号増幅部23から出力される。
加算部24は、信号増幅部23の出力信号と減算部22cの出力信号とを加算して焦点ズレ誤差信号FESとして出力する。焦点ズレ誤差信号FESは、式(1)で表される。
FES={(A+C)−(B+D)}+k1×{(E1+E3+F1+F3)−(E2+E4+F2+F4)}…(1)
式(1)に示す係数k1を最適な値に設定することにより、主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bにそれぞれ混入したトラッククロスノイズが減衰された焦点ズレ誤差信号FESを生成することができる。
加算部25は、加算部22aの出力信号と、加算部22bの出力信号とを加算して情報読み取り信号SUMとして出力する。情報読み取り信号SUMは、式(2)で表される。
SUM=A+B+C+D…(2)
加算部26aは、受光領域F1及びE1からそれぞれ出力された電気信号と、受光領域F2及びE2からそれぞれ出力された電気信号とを加算する。加算部26bは、受光領域F3及びE3からそれぞれ出力された電気信号と、受光領域F4及びE4からそれぞれ出力された電気信号とを加算する。減算部26cは、加算部26aの出力信号から加算部26bの出力信号を減算する。減算部26cの出力信号は、±1次の副ビーム18a及び18bに基づくプッシュプル信号SPPである。
加算部27aは、受光領域Aから出力された電気信号と、受光領域Bから出力された電気信号とを加算する。加算部27bは、受光領域Cから出力された電気信号と、受光領域Dから出力された電気信号とを加算する。減算部27cは、加算部27aの出力信号から加算部27bの出力信号を減算する。減算部27cの出力信号は、主ビーム17に基づくプッシュプル信号MPPである。
信号増幅部28は、減算部26cの出力信号を増幅率(係数k2)で増幅する。信号増幅部28の増幅率(係数k2)は、対物レンズ8の光記録媒体2のラジアル方向へのシフトによって生じる直流オフセット成分を主ビーム17に基づくプッシュプル信号MPPと±1次の副ビーム18a及び18bに基づくプッシュプル信号SPPとを用いて相殺するために所定の値に設定される。なお、係数k2は、正負のいずれも取り得る係数である。係数k2が正(+)の場合は、減算部26cと同位相、かつ、振幅が(k2)倍された信号が、信号増幅部28から出力される。係数k2が負(−)の場合は、減算部26cの位相と180度位相が異なり、かつ、振幅が(k2)倍された信号が、信号増幅部28から出力される。
減算部29は、減算部27cの出力信号から信号増幅部28の出力信号を減算してトラッキング誤差信号TESとして出力する。トラッキング誤差信号TESは、式(3)で表される。
TES={(A+B)−(C+D)}−k2×{(E1+E2+F1+F2)−(E3+E4+F3+F4)}…(3)
式(3)に示す係数k2を最適な値に設定することにより、対物レンズ8のラジアル方向への変位によってトラッキング誤差信号TESに生じる直流オフセット成分を効果的に除去することができる。
図6は、信号演算部16bの電気的構成の一例を示す回路図である。加算部31aは、受光領域e1から出力された電気信号と、受光領域f1から出力された電気信号とを加算する。加算部31bは、受光領域e2から出力された電気信号と、受光領域f2から出力された電気信号とを加算する。減算部31cは、加算部31aの出力信号から加算部31bの出力信号を減算する。減算部31cの出力信号は、±1次の副ビーム18a及び18bに基づく非点収差信号である。
加算部32aは、受光領域aから出力された電気信号と、受光領域cから出力された電気信号とを加算する。加算部32bは、受光領域bから出力された電気信号と、受光領域dから出力された電気信号とを加算する。減算部32cは、加算部32aの出力信号から加算部32bの出力信号を減算する。減算部32cの出力信号は、主ビーム17に基づく非点収差信号である。
信号増幅部33は、減算部31cの出力信号を増幅率(係数k3)で増幅する。信号増幅部33の増幅率(係数k3)は、±1次の副ビーム18a及び18bに基づく非点収差信号に混入したトラッククロスノイズと、主ビーム17に基づく非点収差信号に混入したトラッククロスノイズとが相殺できるように所定の値に設定される。なお、係数k3は、正負のいずれも取り得る係数である。係数k3が正(+)の場合は、減算部31cの出力信号と同位相、かつ、振幅が(k3)倍された信号が、信号増幅部33から出力される。一方、係数k3が負(−)の場合は、減算部31cの位相と180度位相が異なり、かつ、振幅が(k3)倍された信号が、信号増幅部33から出力される。
加算部34は、信号増幅部33の出力信号と減算部32cの出力信号とを加算して焦点ズレ誤差信号FESとして出力する。焦点ズレ誤差信号FESは、式(4)で表される。
FES={(a+c)−(b+d)}+k3×{(e1+f1)−(e2+f2)}…(4)
式(4)に示す係数k3を最適な値に設定することにより、主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bにそれぞれ混入したトラッククロスノイズが減衰された焦点ズレ誤差信号FESを生成することができる。
加算部35は、加算部32aの出力信号と、加算部32bの出力信号とを加算して情報読み取り信号SUMとして出力する。情報読み取り信号SUMは、式(5)で表される。
SUM=a+b+c+d…(5)
加算部36aは、受光領域e1から出力された電気信号と、受光領域f1から出力された電気信号とを加算する。加算部36bは、受光領域e2から出力された電気信号と、受光領域f2から出力された電気信号とを加算する。減算部36cは、加算部36aの出力信号から加算部36bの出力信号を減算する。減算部36cの出力信号は、±1次の副ビーム18a及び18bに基づくプッシュプル信号SPPである。
加算部37aは、受光領域aから出力された電気信号と、受光領域bから出力された電気信号とを加算する。加算部37bは、受光領域cから出力された電気信号と、受光領域dから出力された電気信号とを加算する。減算部37cは、加算部37aの出力信号から加算部37bの出力信号を減算する。減算部37cの出力信号は、主ビーム17に基づくプッシュプル信号MPPである。
信号増幅部38は、減算部36cの出力信号を増幅率(係数k4)で増幅する。信号増幅部38の増幅率(係数k4)は、対物レンズ8の光記録媒体2のラジアル方向へのシフトによって生じる直流オフセット成分を主ビーム17に基づくプッシュプル信号MPPと±1次の副ビーム18a及び18bに基づくプッシュプル信号SPPとを用いて相殺するために所定の値に設定される。なお、係数k4は、正負のいずれも取り得る係数である。係数k4が正(+)の場合は、減算部36cと同位相、かつ、振幅が(k4)倍された信号が、信号増幅部38から出力される。係数k4が負(−)の場合は、減算部36cの位相と180度位相が異なり、かつ、振幅が(k4)倍された信号が、信号増幅部38から出力される。
減算部39は、減算部37cの出力信号から信号増幅部38の出力信号を減算してトラッキング誤差信号TESとして出力する。トラッキング誤差信号TESは、式(6)で表される。
TES={(a+b)−(c+d)}−k4×{(e1+f1)−(e2+f2)}…(6)
式(6)に示す係数k4を最適な値に設定することにより、対物レンズ8のラジアル方向への変位によってトラッキング誤差信号TESに生じる直流オフセット成分を効果的に除去することができる。
次に、上記光ヘッド1を備えた光記録再生装置の概略構成について、図6を参照して説明する。この光記録再生装置は、上記光ヘッド1と、スピンドルモータ41と、スピンドルモータ駆動回路42と、コントローラ43と、送りモータ44と、送りモータ駆動回路45と、レーザ駆動回路46と、レンズ駆動回路47とから概略構成されている。
光ヘッド51は、図1に示す光学系の他、図示しないが、対物レンズ8を駆動する対物レンズ駆動装置と、ハウジングとを有している。ハウジングは、例えば、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)あるいはマグネシウム(Mg)等の金属や液晶ポリマ(LCP)等の合成樹脂などからなる。ハウジングには、上記対物レンズ駆動装置の外周形状と略相似形状であって、上記対物レンズ駆動装置が遊嵌される貫通部が形成されている。対物レンズ駆動装置は、ハウジングの貫通部に遊嵌された状態で、ハウジングとは、貫通部の上周縁部の数箇所、貫通部の下周縁部の数箇所において接着剤等により固着されている。これにより、ハウジングは、上記対物レンズ駆動装置を支持する。
スピンドルモータ駆動回路42は、コントローラ43の制御の下、スピンドルモータ41を駆動して光記録媒体2を回転させる。コントローラ43は、光ヘッド1から供給されるトラッキング誤差信号TES、焦点ズレ誤差信号FES及び情報読み取り信号SUMに基づいて、スピンドルモータ駆動回路42、送りモータ駆動回路45、レーザ駆動回路46及びレンズ駆動回路47をそれぞれ制御する。
送りモータ駆動回路45は、コントローラ43の制御の下、送りモータ44を駆動して光ヘッド1を光記録媒体2の半径方向に移動させる。レーザ駆動回路46は、コントローラ43の制御の下、光ヘッド1を構成する半導体レーザ3(図1参照)を駆動するためのレーザ駆動信号を生成し、光ヘッド1に供給する。レンズ駆動回路47は、コントローラ43の制御の下、光ヘッド1を構成する対物レンズ8のフォーカシング、トラッキング及びチルトを制御するためのレンズ駆動信号を生成し、光ヘッド1に供給する。
コントローラ43は、フォーカスサーボ追従回路51と、トラッキングサーボ追従回路52と、スキュー調整回路53と、レーザコントロール回路54とを有している。フォーカスサーボ追従回路51は、光ヘッド1から供給される焦点ズレ誤差信号FESに基づいて、回転している光記録媒体2の情報記録面に光ヘッド1から出射された光ビームのフォーカスをかけるためのフォーカスサーボ信号を生成し、レンズ駆動回路47に供給する。
トラッキングサーボ追従回路52は、光ヘッド1から供給されるトラッキング誤差信号TESに基づいて、光記録媒体2の偏芯している信号トラックに対して、光ヘッド1から出射された光ビームのビームスポットを追従させるためのトラッキングサーボ信号を生成し、レンズ駆動回路47に供給する。スキュー調整回路53は、光ヘッド1から供給されるトラッキング誤差信号TES等に基づいて、光ヘッド1を構成する対物レンズ8(図1参照)をラジアル方向やタンジェンシャル方向に傾斜させるためのスキュー調整信号を生成し、レンズ駆動回路47に供給する。レーザコントロール回路54は、光ヘッド1から供給される情報読み取り信号SUMから抽出された光記録媒体2に記録されている記録条件設定情報に基づいて、適切なレーザ駆動信号の生成を行う。
コントローラ43は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、シーケンサ等のハードウェアで構成しも良いし、CPU(中央処理装置)が上記フォーカスサーボ追従回路51、上記トラッキングサーボ追従回路52、上記スキュー調整回路53及び上記レーザコントロール回路54が行う処理をプログラムに基づいて実行するように構成しても良い。
次に、上記構成を有する光ヘッド1の調整方法について、図を参照して説明する。既に図2を用いて説明したように、第1〜第3の光記録媒体2a〜2cの物理的トラックピッチは、異なっている。これに伴って、光記録媒体2a〜2cの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合において、主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bを結ぶ直線が光記録媒体2a〜2cの各トラックの接線となす角度も以下に示すように異なっている。
図2において、直線L1は、第1の光記録媒体2aの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合において、主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bを結ぶ直線である。また、角度θ1は、上記直線L1が光記録媒体2aのトラックの接線となす角度である。角度θ1は、2.2度である。
同様に、直線L2は、第2の光記録媒体2bの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合において、主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bを結ぶ直線である。また、角度θ2は、上記直線L2が第3の光記録媒体2bのトラックの接線となす角度である。角度θ2は、1.23度である。
さらに、直線L3は、第3の光記録媒体2cの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合において、主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bを結ぶ直線である。また、角度θ3は、上記直線L3が第3の光記録媒体2cのトラックの接線となす角度である。角度θ3は、2.05度である。
従って、光ヘッド1の調整時に回折格子4を回転させることにより、例えば、第3の光記録媒体2cの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合、第2の光記録媒体2bの情報記録面における主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔は、最適な位置からずれてしまう。
第3の光記録媒体2cの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整しているので、図8(a)に示すように、予め意図的に偏芯させた第3の光記録媒体2cを図7に示す光記録再生装置で再生した場合に得られるトラッキング誤差信号TESは高品質である。これに対し、第2の光記録媒体2bの情報記録面における主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔は、最適な位置からずれているため、図8(b)に示すように、予め意図的に偏芯させた第2の光記録媒体2bを図7に示す光記録再生装置で再生した場合に得られるトラッキング誤差信号TESは高品質とはいえない。
ここで、トラッキング誤差信号TESが高品質であると言えるためには、式(7)によって表される比率ARが60%以上である必要がある。
AR=N/M×100(%)…(7)
式(7)において、Mはトラッキング誤差信号TESの最大振幅、Nはトラッキング誤差信号TESの最小振幅を表している。
図8(a)に示すトラッキング誤差信号TESの比率ARは76.6%であり、60%以上であるが、図8(b)に示すトラッキング誤差信号TESの比率ARは47.9%であり、60%を下回っている。なお、図8(a)及び(b)において、下側の波形は、それぞれ±1次の副ビーム18a及び18bに基づくプッシュプル信号SPPの波形を示している。
また、図9は、第3の光記録媒体2cの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合において、上記MS位相差に対するトラッキング誤差信号TESの比率ARの特性の一例を示す。
図9において、■印を結ぶ曲線aは、予め意図的に偏芯させた第3の光記録媒体2cを図7に示す光記録再生装置で再生した場合に得られるトラッキング誤差信号TESの比率ARのMS位相差に対する特性の一例を示している。一方、◆印を結ぶ曲線bは、予め意図的に偏芯させた第2の光記録媒体2bを図7に示す光記録再生装置で再生した場合に得られるトラッキング誤差信号TESの比率ARのMS位相差に対する特性の一例を示している。
図9から分かるように、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cのいずれのトラッキング誤差信号TESの比率ARも60%以上である範囲は、極めて狭い。また、第3の光記録媒体2cの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット角度を任意に変化させた場合、図10に示すように、トラッククロスノイズは、第2の光記録媒体2bの最適な特性が得られる回折格子角度(CD−MS位相差でみた場合、−79度)に調整を行ってしまうと15%を超えてしまい、良好な焦点ズレ誤差信号FESが得られなくなってしまう。
さらに、光ヘッドの小型化、低価格化の観点からPD−ICの端子数を削減するために、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cのそれぞれの情報記録面からの反射光を受光する受光素子13a及び13bについては、PD−IC内部において、図4(a)に示すように、受光素子13aの受光領域F1と受光素子13bの受光領域E1、受光素子13aの受光領域F2と受光素子13bの受光領域E2、受光素子13aの受光領域F3と受光素子13bの受光領域E3、受光素子13aの受光領域F4と受光素子13bの受光領域E4がそれぞれ既に電気的に接続されている。
このような場合、上記したMS位相差は、主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔に依存せず、常に0度又は180度(即ち、同位相又は逆位相)となる。上記したように、第2の光記録媒体2b再生時に得られる主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔は、第2の光記録媒体2bの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合における主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bを結ぶ直線L2と第2の光記録媒体2bのトラックの接線となす角度θ2に対応している。同様に、第3の光記録媒体2c再生時に得られる主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔は、第3の光記録媒体2cの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合における主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bを結ぶ直線L3と第3の光記録媒体2cのトラックの接線となす角度θ3に対応している。
従って、上記したMS位相差(以下、「DVD−MS位相差」という。)は、上記角度θ2及び上記角度θ3を表す指標とはなり得ない。これにより、上記DVD−MS位相差の値に基づいて、回折格子4を調整することにより、上記角度θ2と上記角度θ3とについて、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cのいずれの記録又は再生にも特性上支障のない妥当な位置に調整することはできない。
一方、第1の光記録媒体2aの情報記録面からの反射光を受光する受光素子15a及び15bについては、PD−IC内部において、図4(b)に示すように、いずれの受光領域e1、e2、f1及びf2も互いに電気的に接続されていない。従って、この場合に得られる上記MS位相差(以下、「CD−MS位相差」という。)は、第1の光記録媒体2a再生時に得られる主ビーム17並びに±1次の副ビーム18a及び18bを結ぶ直線L2と第1の光記録媒体2aのトラックの接線となす角度θ1を表す指標となり得る。
そこで、本発明の実施の形態1に係る光ヘッド1の調整方法では、上記したCD−MS位相差の特徴を利用して、上記角度θ2及びθ3を上記θ1から推定するために、上記CD−MS位相差を指標として回折格子4の調整を行う。上記CD−MS位相差は、第1の光記録媒体2a再生時に得られる主ビーム17に基づくプッシュプル信号MPPの位相と±1次の副ビーム18a及び18bに基づくプッシュプル信号SPPの位相との差である。±1次の副ビーム18a及び18bに基づくプッシュプル信号SPPは、+1次の副ビーム18a又は−次の副ビーム18bのいずれか一方を使用する。
なお、上記CD−MS位相差は、第1の光記録媒体2a再生時に得られる情報読み取り信号SUM(式(5)参照)の位相と+1次の副ビーム18aの加算信号(f1+f2)の位相との差又は、第1の光記録媒体2a再生時に得られる情報読み取り信号SUM(式(5)参照)の位相と−1次の副ビーム18bの加算信号(e1+e2)の位相との差からも求めることができる。
ここで、図11には、第1の光記録媒体2aの上記角度θ1(=2.2度)を基準(=0.00)として換算した、第2の光記録媒体2bの角度θ2(以下、「換算角度θ2」という。)、第3の光記録媒体2cの角度θ3(以下、「換算角度θ3」という。)、本発明の実施の形態1に係る光ヘッドの調整方法を用いて調整した場合の調整位置における角度(以下、「換算角度θ4」という。)が記載されている。
また、図11には、第1の光記録媒体2aの上記CD−MS位相差と、第2の光記録媒体2bの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合における回折格子角度の状態で得られるCD−MS位相差(以下、「第1位相差」という。)と、第3の光記録媒体2cの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔を最適な位置に調整した場合における回折格子角度の状態で得られるCD−MS位相差(以下、「第2位相差」という。)と、本発明の実施の形態1に係る光ヘッドの調整方法を用いて調整した場合における回折格子角度の状態で得られるCD−MS位相差が記載されている。
図11から分かるように、第1位相差は−79度、第2位相差は−12度であるから、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cのいずれの記録又は再生にも特性上支障のない妥当なCD−MS位相差の範囲は、−12〜−79度である。しかし、発明者らが鋭意検討した結果、予め意図的に偏芯させた第3の光記録媒体2cを図7に示す光記録再生装置で再生した場合に得られるトラッキング誤差信号TESの比率ARのMS位相差に対する特性が良好となるためには、CD−MS位相差の範囲は、約−60〜−80度であることが分かった。
以上のことから、本発明の実施の形態1では、以下に示す方法により光ヘッド1の調整を行う。まず、図1に示す光ヘッド1を組み立て、回折格子4以外の部品を固定した後、図7に示す光記録再生装置に搭載する。次に、図7に示す光記録再生装置により第1の光記録媒体2aを再生しつつ、上記CD−MS位相差の範囲が約−60〜−80度の範囲に収まるように回折格子4の格子面を回折格子4の光軸回りに回転させて調整した後、回折格子4を接着剤等を用いて固定する。
このように、本発明の実施の形態1によれば、従来からある部品及び誤差信号検出方法を用いているので、光ヘッド1自体及びこの光ヘッド1を備えた光記録再生装置のコストを削減することができる。また、本発明の実施の形態1によれば、端子数が削減されたPD−ICを用いた場合でも、上記した第1〜第3の光記録媒体2a〜2cを記録又は再生するのに良好なトラッキング誤差信号TESを得ることができる。
実施の形態2.
図12は、本発明の実施の形態2に係る光ヘッドの調整方法が適用される光ヘッド61の光学系の構成を示す概略図である。図12において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図12に示す光ヘッド61が図1に示す光ヘッド1と異なる点は、回折格子4に換えて回折格子62が新たに設けられている点である。
回折格子62の表面及び裏面には、格子ピッチが互いに異なる第1及び第2の回折格子パターンがそれぞれ形成されている。上記第1及び第2の回折格子パターンにおける格子ピッチは、それぞれ対象となる光ビームの波長(今の場合、波長780nm及び波長650nm)に応じて最適化されている。回折格子62の透過率は、例えば、第1の光記録媒体2aに対して90%以上、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cに対して85%以上、反射率が0.5%以下である。また、回折格子62の格子ピッチは、例えば、第1の光記録媒体2aに対して27.5±0.25μm、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cに対して31.0±0.25μmである。さらに、回折格子62の格子角度は、例えば、第1の光記録媒体2aに対して1.5°、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cに対して2.2°である。また、回折格子62の相対格子角度は、例えば、0.7±0.05°である。
本発明の実施の形態2では、以下に示す方法により光ヘッド61の調整を行う。まず、図12に示す光ヘッド61を組み立て、回折格子62以外の部品を固定した後、図7に示す光記録再生装置に搭載する。次に、図7に示す光記録再生装置により第1の光記録媒体2aを再生しつつ、第1の光記録媒体2aの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔が最適な位置となるように回折格子62の格子面を回折格子62の光軸回りに回転させて調整した後、回折格子62を接着剤等を用いて固定する。これにより、第2及び第3の光記録媒体2b及び2cの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのそれぞれのスポット間隔も最適な位置となる。
このように、本発明の実施の形態2によれば、表面及び裏面に格子ピッチが互いに異なる第1及び第2の回折格子パターンがそれぞれ形成された回折格子62を用いるとともに、図7に示す光記録再生装置により第1の光記録媒体2aを再生しつつ、第1の光記録媒体2aの情報記録面での主ビーム17と±1次の副ビーム18a及び18bとのスポット間隔が最適な位置となるように回折格子62を調整している。このため、本発明の実施の形態2によれば、上記した実施の形態1で得られる効果と同様の効果が得られる。また、上記した実施の形態1では、第1の光記録媒体2aに対する特性が多少犠牲となることは否めないが、本発明の実施の形態2によれば、第1〜第3の光記録媒体2a〜2cに対する最適な特性が得られる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
本発明の実施の形態1に係る光ヘッドの調整方法を適用した光ヘッドの光学系の構成を示す概略図である。 第1〜第3の光記録媒体の物理的トラックピッチ及びその半分並びに、第1〜第3の光記録媒体を記録又は再生する際の対応する主ビーム及び±1次の副ビームを通る各直線が対応する光記録媒体のトラックの接線とそれぞれなす角度θ1〜θ3の関係を説明するための概念図である。 受光素子の構成の一例を示す図である。 受光素子と信号演算部との接続状態を示す回路図である。 信号演算部の電気的構成の一例を示す回路図である。 信号演算部の電気的構成の一例を示す回路図である。 図1に示す光ヘッドを備えた光記録再生装置の構成を示す概略図である。 トラッキング誤差信号TES及びプッシュプル信号SPPの波形の一例を示す図である。 第2及び第3の光記録媒体の情報記録面での主ビーム及び±1次の副ビームのスポット角度を任意に変化させて調整した場合において、CD−MS位相差に対するトラッキング誤差信号TESの比率AR特性の一例を示す図である。 第3の光記録媒体の情報記録面での主ビーム及び±1次の副ビームのスポット角度を任意に変化させて調整した場合において、CD−MS位相差に対するトラッククロスノイズの特性の一例を示す図である。 第1の光記録媒体の角度θ1を基準とした第2の光記録媒体の換算角度θ2、第3の光記録媒体の換算角度θ3及び換算角度θ4の一例と、第1の光記録媒体のCD−MS位相差を基準とした第2の光記録媒体の第1換算位相差、第3の光記録媒体の第2換算位相差及び最適調整換算位相差の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る光ヘッドの調整方法を適用した光ヘッドの光学系の構成を示す概略図である。
符号の説明
1,61 光ヘッド
2 光記録媒体
2a 第1の光記録媒体
2b 第2の光記録媒体
2c 第3の光記録媒体
3 半導体レーザ(第1及び第2の半導体レーザ)
4,62 回折格子
5 偏光ビームスプリッタ
6 4分の1波長板
7 コリメートレンズ
8 対物レンズ
9 フロントモニタ用光検出器
10 センサレンズ
11 シリンドリカルレンズ
12,13a,13b 受光素子(第2の光検出器)
14,15a,15b 受光素子(第1の光検出器)
12a,12b,13aa,13ab,13ba,13bb,14a,14b,15aa,15ba 分割線
16 信号演算回路
16a,16b 信号演算部
17 0次の主ビーム
18a +1次の副ビーム(第1の副ビーム)
18b −1次の副ビーム(第2の副ビーム)
21a,21b,22a,22b,24,25,26a,26b,27a,27b,29,31a,31b,32a,32b,34,35,36a,36b,37a,37b,39 加算部
21c,22c,26c,27c,29,31c,32c,36c,37c,39 減算部
23,28,33,38 信号増幅部
41 スピンドルモータ
42 スピンドルモータ駆動回路
43 コントローラ
44 送りモータ
45 送りモータ駆動回路
46 レーザ駆動回路
47 レンズ駆動回路
51 フォーカスサーボ追従回路
52 トラッキングサーボ追従回路
53 スキュー調整回路
54 レーザコントロール回路

Claims (15)

  1. 互いに波長が異なる第1及び第2の光ビームをそれぞれ出射する第1及び第2の半導体レーザと、互いに物理的トラックピッチが異なる第1乃至第3の光記録媒体に前記第1又は第2の光ビームをそれぞれ集光させる対物レンズと、前記第1乃至第3の光記録媒体でそれぞれ反射された前記第1及び第2の光ビームをそれぞれ検出する第1及び第2の光検出器と、前記第1及び第2の光ビームの共通光路中に配置され、前記第1又は第2の光ビームを主ビーム並びに第1及び第2の副ビームに分割する回折格子とを有する光ヘッドの調整方法において、
    前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに基づいて、前記回折格子を調整することを特徴とする光ヘッドの調整方法。
  2. 前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビームに基づくプッシュプル信号の位相と前記第1及び第2の副ビームに基づくプッシュプル信号の位相との差が所定の範囲に収まるように、前記回折格子を調整することを特徴とする請求項1に記載の光ヘッドの調整方法。
  3. 前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビームの全加算信号の位相と前記第1又は第2の副ビームのいずれかの加算信号の位相との差が所定の範囲に収まるように、前記回折格子を調整することを特徴とする請求項1に記載の光ヘッドの調整方法。
  4. 前記回折格子の片面には、前記第1及び第2の光ビームをそれぞれ前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ヘッドの調整方法。
  5. 前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに基づいて、前記第1の光記録媒体の情報記録面での前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームとのスポット間隔が最適な位置となるように、前記回折格子を調整することを特徴とする請求項1に記載の光ヘッドの調整方法。
  6. 前記回折格子の一方の面には、前記第1の光ビームを前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成され、前記回折格子の他方の面には、前記第2の光ビームを前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成されていることを特徴とする請求項1又は5に記載の光ヘッドの調整方法。
  7. 前記第2の光検出器は、前記第1及び第2の副ビームを受光する受光部がそれぞれ4分割されているとともに、対応する受光領域が互いに電気的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光ヘッドの調整方法。
  8. 互いに波長が異なる第1及び第2の光ビームをそれぞれ出射する第1及び第2の半導体レーザと、互いに物理的トラックピッチが異なる第1乃至第3の光記録媒体に前記第1又は第2の光ビームをそれぞれ集光させる対物レンズと、前記第1乃至第3の光記録媒体でそれぞれ反射された前記第1及び第2の光ビームをそれぞれ検出する第1及び第2の光検出器と、前記第1及び第2の光ビームの共通光路中に配置され、前記第1又は第2の光ビームを主ビーム並びに第1及び第2の副ビームに分割する回折格子とを有する光ヘッドにおいて、
    前記回折格子は、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに基づいて、調整されていることを特徴とする光ヘッド。
  9. 前記回折格子は、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビームに基づくプッシュプル信号の位相と前記第1及び第2の副ビームに基づくプッシュプル信号の位相との差が所定の範囲に収まるように、調整されていることを特徴とする請求項8に記載の光ヘッド。
  10. 前記回折格子は、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビームの全加算信号の位相と前記第1又は第2の副ビームのいずれかの加算信号の位相との差が所定の範囲に収まるように調整されていることを特徴とする請求項8に記載の光ヘッド。
  11. 前記回折格子の片面には、前記第1及び第2の光ビームをそれぞれ前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成されていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の光ヘッド。
  12. 前記回折格子は、前記第1の光記録媒体の再生時に得られる前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに基づいて、前記第1の光記録媒体の情報記録面での前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームとのスポット間隔が最適な位置となるように、調整されていることを特徴とする請求項8に記載の光ヘッド。
  13. 前記回折格子の一方の面には、前記第1の光ビームを前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成され、前記回折格子の他方の面には、前記第2の光ビームを前記主ビーム並びに前記第1及び第2の副ビームに分割するための回折格子パターンが形成されていることを特徴とする請求項8又は12に記載の光ヘッド。
  14. 前記第2の光検出器は、前記第1及び第2の副ビームを受光する受光部がそれぞれ4分割されているとともに、対応する受光領域が互いに電気的に接続されていることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の光ヘッド。
  15. 請求項8乃至14のいずれかに記載の光ヘッドを備えることを特徴とする光記録再生装置。
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