JP2007285944A - 熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法 - Google Patents

熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易、迅速、低コストで、精度良く熱可塑性樹脂の水分を定量することができ、熱可塑性樹脂の溶融成形法による成形加工の現場で採用するのに適した水分測定方法を提供すること。
【解決手段】加熱室中の天秤上に支持された試料皿を備えた水分測定装置を用いて、該試料皿上に広げた粉末、ペレットまたは粉砕物の形状の熱可塑性樹脂試料を加熱して水分を蒸発させ、加熱前の該熱可塑性樹脂試料の質量からの減少量を検知して水分を定量する熱天秤法よる熱可塑性樹脂の水分測定方法において、試料皿上に広げた熱可塑性樹脂試料を加熱する前に、該熱可塑性樹脂試料から静電気の除去処理を行う熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法
【選択図】なし

Description

本発明は、熱天秤法を用いた熱可塑性樹脂の水分測定方法に関し、さらに詳しくは、熱天秤法により、簡易、迅速、低コストで、正確に熱可塑性樹脂の水分を定量することができる水分測定方法に関する。
射出成形や押出成形などの溶融成形法により熱可塑性樹脂を成形加工して各種成形品を製造する場合、成形加工機に供給する熱可塑性樹脂の水分管理を行うことが、成形品の品質管理にとって重要である。熱可塑性樹脂の水分が多いと、成形品の表面が荒れたり、ボイドやシルバーストリークが生じたりする。これに加えて、ポリエステルやポリアミドの場合には、水分が多いと、成形加工時に加水分解が生じて成形品の物性が低下する。
熱可塑性樹脂は、その製造工程で水分が混入したり、水分が表面に付着したりすることがある。そのため、一般に、熱可塑性樹脂の製造工程では、乾燥工程を配置して、熱可塑性樹脂から水分を除去している。しかし、製造時の乾燥工程だけでは、熱可塑性樹脂から十分に水分が除去されていない場合がある。製造後の貯蔵または輸送中に、熱可塑性樹脂が吸湿して水分が増大することがある。一般に、熱可塑性樹脂は、粉末、ペレット、粉砕物などの形状で成形加工機に供給されているが、これらの表面には雰囲気中の水分が付着しやすい。
そこで、溶融成形法による成形加工の直前に、成形加工機に供給する熱可塑性樹脂の水分を正確に測定することが、成形品の品質管理において重要となっている。水分測定の結果、熱可塑性樹脂の水分が多いことが判明した場合には、成形加工前に乾燥を行って水分を減少させる必要がある。水分測定の結果、熱可塑性樹脂の水分が少ないことが判明した場合であっても、成形品の品質管理上、同品質の成形品を生産するために、ある特定の範囲内に水分を調節することが望ましいことが多い。特に、ポリエステルやポリアミドの場合には、微量の水分が成形品の物性に影響を及ぼしやすいため、成形加工機に供給する熱可塑性樹脂の水分が通常500ppm以下、好ましくは400ppm以下、より好ましくは300ppm以下となるように、厳密に水分管理を行うことが求められている。
熱可塑性樹脂の水分測定方法には、微量の水分を正確に測定できるだけではなく、簡易かつ迅速に測定できることが求められている。熱可塑性樹脂の水分測定を正確に行うには、同じ熱可塑性樹脂から採取した複数の試料について、それぞれ水分測定を行い、その平均値を算出することが望ましい。水分測定に複雑な装置や高価な試薬、煩雑な操作が必要であると、成形加工の現場で簡易に水分測定を行うことが困難になり、測定コストも高くなる。水分測定に時間がかかりすぎると、その間にも成形原料の熱可塑性樹脂が吸湿したり、表面に水分が付着したりして、成形加工までの間に水分量が変動することがある。
従来、熱可塑性樹脂の水分測定方法として、例えば、カールフィッシャー法、誘電率法、熱天秤法などが知られているが、いずれの方法にも長所とともに短所があり、熱可塑性樹脂の成形加工の現場で、簡易、迅速、低コストで、正確に微量の水分を測定する方法としては必ずしも適していない。
カールフィッシャー法による熱可塑性樹脂の水分測定では、加熱した熱可塑性樹脂試料から蒸発(気化)した水分を試薬と反応させ、反応率から水分を定量している。カールフィッシャー法は、水分を化学的に定量するため、測定精度が高いという利点を有しているものの、特殊な試薬を必要とする上、測定中にキャリアガスとして不活性ガス(例えば、乾燥窒素)を流す必要がある。
誘電率法による熱可塑性樹脂の水分測定では、熱可塑性樹脂試料を封入した試料ビンを不活性ガスによりパージし、所定の温度で加熱することにより、試料から気化した水分及び揮発成分を取り出して分析セル内に送り込み、水分だけに反応するセンサーに水分を吸着させ、センサーの誘電率の変化から水分を定量している。誘電率法は、水分を物理化学的に定量するため、測定精度が高いものの、特殊な試料ビンが必要な上、窒素ガスの如き不活性ガスが必要となる。
熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定では、加熱室中の天秤上に支持された試料皿を備えた水分測定装置を用いて、該試料皿上で熱可塑性樹脂試料を加熱して水分を蒸発させ、加熱前後の質量変化から水分を定量している。熱天秤法は、カールフィッシャー法や誘電率法に比べて、特殊な試薬や試料ビンを用いる必要がなく、不活性ガスを流すための付属装置も必要としないため、簡易、迅速、低コストで水分を定量することができる。したがって、熱天秤法は、熱可塑性樹脂の成形加工現場での水分測定に最も適した水分測定方法である。しかし、熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法は、水分量が比較的多い場合には測定精度が高いものの、500ppm以下、特に300ppm以下の極微量の水分領域では、測定値にばらつきが生じて、正確に水分を定量することが極めて困難であることが判明した。
熱天秤法による水分測定では、ASTM D6980−04(Standard Test Method for Determination of Moisture in Plastics by Loss in Weight:非特許文献1)に規格化されているように、加熱室中の天秤上に支持された試料皿を備えた水分測定装置を用いて、該試料皿上に広げた粉末、ペレットまたは粉砕物の形状の熱可塑性樹脂試料を加熱して水分を蒸発させ、加熱前の該熱可塑性樹脂試料の質量からの減少量を検知して水分を定量している。
ASTM D6980−04には、熱天秤法により、50ppmまでの水分を測定できることが示されている。しかし、熱可塑性樹脂の水分が500ppm以下、特に300ppm以下の極微量になると、熱天秤法による水分測定では、加熱の初期には質量の減少が見られても、途中で質量の増加が見られるなど、測定が実質的に不可能となることがある。しかも、複数回の測定結果に大きなばらつきが生じて、正確な水分の定量が困難になる。
熱可塑性樹脂の中でもポリエステルやポリアミドの溶融成形法による成形加工では、通常500ppm以下、好ましくは400ppm以下、より好ましくは300ppm以下の微量な水分領域での正確な水分管理が求められている。カールフィッシャー法や誘電率法は、高精度で水分測定を行うことができるものの、成形加工現場での簡易、迅速、低コストの要求に十分に応えることができない。他方、熱天秤法は、簡易、迅速、低コストの要求に応えることができるものの、微量水分の高精度での定量が困難であり、熱可塑性樹脂の水分管理を正確に行うことが極めて困難である。
ASTM D6980−04
本発明の課題は、熱可塑性樹脂の溶融成形法による成形加工の現場で採用するのに適した熱可塑性樹脂の水分測定方法を提供することにある。特に、本発明の課題は、熱天秤法により、簡易、迅速、低コストで、精度良く熱可塑性樹脂の水分を定量することができる水分測定方法を提供することにある。
本発明者らは、熱可塑性樹脂の水分測定方法として、カールフィッシャー法や誘電率法は、測定精度に優れているものの、測定原理や測定装置などの制約からみて、簡易、迅速、低コストの要求に十分に応えることができないこと、それに対して、熱天秤法は、簡易、迅速、低コストの要求に応えることができることに着目した。
本発明者らは、カールフィッシャー法により、水分が300ppm以下であると正確に定量した熱可塑性樹脂試料について、熱天秤法により水分を測定したところ、測定中に測定装置が示す熱可塑性樹脂試料の質量値が経時的に上下に変動することを見出した。熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法を工夫することにより、微量水分の正確な定量が可能となれば、熱可塑性樹脂の溶融成形法による成形加工の現場で採用するのに適した熱可塑性樹脂の水分測定方法が得られるのではないかと考えた。
そこで、本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、熱可塑性樹脂試料から静電気の除去処理を行った後に、熱天秤法により水分測定を行ったところ、驚くべきことに、測定中に測定装置が示す熱可塑性樹脂試料の質量値が経時的に上下変動することがなく、しかもカールフィッシャー法に匹敵する測定精度で、再現性良く水分測定を行うことができることを見出した。従来、熱天秤法による水分測定において、熱可塑性樹脂試料の静電気が測定値に影響を及ぼすことは、当業界で知られていなかった技術的事項である。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
本発明によれば、加熱室中の天秤上に支持された試料皿を備えた水分測定装置を用いて、該試料皿上に広げた粉末、ペレットまたは粉砕物の形状の熱可塑性樹脂試料を加熱して水分を蒸発させ、加熱前の該熱可塑性樹脂試料の質量からの減少量を検知して水分を定量する熱天秤法よる熱可塑性樹脂の水分測定方法において、試料皿上に広げた熱可塑性樹脂試料を加熱する前に、該熱可塑性樹脂試料から静電気の除去処理を行うことを特徴とする熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法が提供される。
本発明の水分測定方法によれば、熱天秤法により、簡易、迅速、低コストで、正確に熱可塑性樹脂の水分を定量することができる。したがって、本発明の水分測定法によれば、熱可塑性樹脂の溶融成形法による成形加工に際し、熱可塑性樹脂の水分管理を正確に行うことができ、成形品の品質管理の向上に寄与することができる。
熱天秤法による水分測定は、加熱室中の天秤上に支持された試料皿を備えた水分測定装置を用いて、該試料皿上に広げた粉末、ペレットまたは粉砕物の形状の熱可塑性樹脂試料を加熱して水分を蒸発させ、加熱前の該熱可塑性樹脂試料の質量からの減少量を検知して水分を定量する方法である。
熱天秤法による水分測定装置は、加熱室中に精密な天秤が設置されており、該天秤によって支持された試料皿を備えている。試料皿上に広げて載置した試料を加熱することにより水分が蒸発して質量が減少するが、それを正確に測り取り、加熱前の質量からの減少量を水分として求める。測定は、初期から試料を一定温度で加熱するか、あるいは試料を試料皿上に載せた後に昇温して一定温度に到達させる。加熱により、質量変化が一定の変化速度に達した時点を終点とし、そのときの試料の質量と初めの質量との差異を水分とする。
ASTM D6980−04には、0.0001gまで測定可能な天秤を用いることが示されている。一般に、熱天秤法による測定装置は、例えば、25℃から275℃まで1℃刻みで加熱温度を任意に設定できる加熱装置を備えている。加熱時に、熱対流によって試料皿が持ち上げられる現象が発生する。低水分を測定する場合、この持ち上がり分を補正するための電気的または機械的なリフト補正機能を備えていることが必要となる。測定装置は、一般に、質量減少をデジタルデータに変換するためのプロセッサと、測定した水分のデジタル表示装置とを備えている。予測機能を備えた水分測定装置では、測定試料を加熱し、水分が蒸発することによる減衰量を質量センサーが検知し、試料の減量を標準乾燥曲線と比較することにより、最終水分率を予測している。
米国では、前記したとおり、熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法は、ASTM D6980−04として標準化されている。ASTM D6980−04には、50ppmまでの水分が測定できると記載されている。ASTM D6980−04では、アリゾナ・インスツルメント・LLC(Arizona Instrument, LLC)の「Computrac MAX 2000XL」(商品名)、及びオムニマーク・インスツルメント・コーポレーション(Omnimark Instrument Corporation)の「Mark 2HP」(商品名)が測定装置として適合していることが記載されている。最近、オムニマーク・インスツルメント・コーポレーションは、「Mark 2HP」の後継機種となる「Mark 3HP」を販売している。本願明細書の実施例では、この最新機種の「Mark 3HP」を用いて実験を行っている。本発明では、ASTM D6980−04に準拠した熱天秤法による水分測定装置であれば、如何なる機種の水分測定装置でも使用することができる。その具体例としては、CHINO社製の乾量式水分計「CZA−2100」及び「CZA−1000」が挙げられる。
本発明の水分測定方法に適用される熱可塑性樹脂の種類は、特に限定されず、例えば、ポリエステル(例えば、芳香族ポリエステル、脂肪族ポリエステル)、ポリアミド、ポリアセタール、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテン、エチレン共重合体、プロピレン共重合体)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、熱可塑性ポリウレタン、ポリジメチルシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂(例えば、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル)、ABS樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、フッ素樹脂、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
本発明の水分測定方法は、これらの熱可塑性樹脂の中でも、微量の水分が加水分解に関与することから、徹底した水分管理が求められるポリエステル及びポリアミドに好適に適用することができる。ポリエステル及びポリアミドは、成形加工時に極微量にまで水分を減少させる必要があり、しかも静電気を帯びやすい性質を有している。ポリエステルとしては、芳香族ポリエステルや脂肪族ポリエステルが代表的なものである。ポリアミドとしては、各種ナイロンを挙げることができる。
芳香族ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート・イソフタレート、及びこれらのコポリエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の芳香族ポリエステルを挙げることができる。ポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)は、エチレングリコールとテレフタル酸の縮合物の構造を繰り返し単位として有する単独重合体または共重合体(コポリエステル)である。ポリプロピレンテレフタレート(PPT樹脂)は、プロピレングリコールとテレフタル酸の縮合物の構造を繰り返し単位として有する単独重合体または共重合体である。ポリブチレンテレフタレート(PBT樹脂)は、ブチレングリコールとテレフタル酸の縮合物の構造を繰り返し単位として有する単独重合体または共重合体である。ポリエチレンナフタレート(PEN樹脂)は、エチレングリコールとナフタレンジカルボン酸の縮合物の構造を繰り返し単位として有する単独重合体または共重合体である。ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート・イソフタレート(PCTA樹脂)は、1,4−シクロヘキサンジメタノールとテレフタル酸とイソフタル酸との縮合物の構造を繰り返し単位として有する単独重合体または共重合体である。共重合体としては、テレフタル酸の一部をイソフタル酸やナフタレン酸で置き換えたコポリエステルや、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールで置き換えたコポリエステルなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
脂肪族ポリエステルとしては、ポリグリコール酸(ポリグリコリドを含む)、ポリ乳酸(ポリラクチドを含む)、ポリラクトン、及びこれらのコポリエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の脂肪族ポリエステルを挙げることができる。これらの脂肪族ポリエステルは、生分解性樹脂の一種である。
ポリグリコール酸は、グリコール酸の縮合物の構造を繰り返し単位として有する重縮合物である。ポリグリコリドは、グリコリドの開環重合体である。ポリグリコール酸とポリグリコリドは、同じ繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル樹脂(PGA樹脂)である。ポリ乳酸は、乳酸の縮合物の構造を繰り返し単位として有する重縮合物である。ポリラクチドは、ラクチドの開環重合体である。ポリ乳酸とポリラクチドは、同じ繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステル(PLA樹脂)である。PGA樹脂及びPLA樹脂は、その他の脂肪族ポリエステルの繰り返し単位を有する共重合体であってもよい。ポリラクトンは、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、ピバロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどのラクトン類の開環重合体である。ポリラクトンは、他の環状エステルとの共重合体であってもよい。
ポリエステルとしては、以上のほかに、例えば、エチレングリコール及び/またはブチレングリコールとコハク酸との縮合物の構造を繰り返し単位として有する共重合物を含めたコハク酸系重縮合樹脂、PET樹脂に生分解性を付与した樹脂(DuPont社製のBiomax樹脂)などが挙げられる。
ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロンMXD−6、全芳香族ナイロン、ナイロン6T/66、ナイロン6T/6I、ナイロン6T/6I/66、ナイロン6T/6、ナイロン6T/M−5Tなどが挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、PET樹脂、PBT樹脂などの芳香族ポリエステル;PGA樹脂、PLA樹脂などの脂肪族ポリエステルが好ましく、PET樹脂及びPGA樹脂がより好ましい。
熱天秤法による水分測定において使用する熱可塑性樹脂試料の形状は、粉末、ペレットまたは粉砕物(ground material)である。粉末には、微粉末のものから顆粒状のものまで含まれる。ペレットは、熱可塑性樹脂単独または熱可塑性樹脂と各種副資材とを混練したブレンドを、ペレタイザを用いて、直径もしくは一辺が2〜5mm程度の球形、円柱形、角柱形などに造粒した成形材料である。粉砕物には、粉末、顆粒、フレークなどが含まれる。粉砕物には、熱可塑性樹脂に各種副資材をブレンドしたものの粉砕物も含まれる。
本発明では、熱天秤法よる熱可塑性樹脂の水分測定方法において、試料皿上に広げた熱可塑性樹脂試料を加熱する前に、該熱可塑性樹脂試料から静電気の除去処理を行う。熱可塑性樹脂の水分測定の目的は、成形加工時の水分管理にあるため、成形加工直前の熱可塑性樹脂を試料として用いることが望ましい。熱可塑性樹脂試料は、密封可能な容器(密封容器)内に採取する。密封容器は、予め真空乾燥や空気乾燥などにより、内部の水分量が測定値に影響しないように水分を除去しておく。
熱可塑性樹脂試料からの静電気の除去処理は、熱天秤法による水分測定において、該試料の初期の質量が求められる前に実施しなければならない。そのため、試料皿上に広げた熱可塑性樹脂試料を加熱する前に、該熱可塑性樹脂試料から静電気の除去処理を行う。静電気の除去処理(以下、「除電処理」ということがある)の時期は、熱可塑性樹脂試料を加熱室中の天秤上に支持された試料皿上に載せる前、該試料を該試料皿上に載せるために移動中、該試料を該試料皿上に載せた後のいずれでもよい。操作の容易性の観点からは、熱可塑性樹脂試料を該試料皿上に載せる前に除電処理を行うことが望ましい。熱可塑性樹脂試料を試料皿上に載せてから静電気を除く操作は、測定環境が絶乾状態ではなく絶えず吸湿のおそれがあるため、吸湿させないように環境条件を整える必要がある。他方、加熱室中にある天秤と試料皿の温度が室温より高い場合、測定開始前に水分の蒸発が開始することがあるため、乾燥しないように注意する必要がある。試料皿上に試料を移動中に除電する場合も、除電を効果的に行おうとすると試料皿上に試料が移動するまでの時間が長くなる傾向になるため、吸湿や乾燥に注意を有する。天秤に支持された試料皿上に試料を載せる前に除電作業を完了させておき、試料の試料皿上への載置以降の操作を短時間かつ一定に保つことで、水分測定の結果を高精度とし、かつ、測定結果の再現性を良好とすることができる。
熱可塑性樹脂試料を除電処理する方法としては、例えば、(1)熱可塑性樹脂試料に導電性物質を添加して、該試料を導電性物質と接触させる方法、(2)熱可塑性樹脂試料をアースされた導電性容器内に投入し、該試料を導電性容器と接触させる方法が挙げられる。
熱可塑性樹脂試料を採取する密封容器として、アースされた導電性の密封容器を用いることにより、該試料の除電処理が可能であり、操作も簡便である。導電性密封容器は、通常、ステンレス鋼やアルミニウム合金などの導電性金属により形成されたものである。導電性密封容器のアースは、導電線を用いて地面に対して施すことが望ましいが、熱可塑性樹脂試料が有する静電気は極微量であることが殆どであるため、導電性密封容器の外壁等を人間が素手で掴んでいる程度でも除電効果を得ることができる。したがって、アースは、導電性容器の外壁等を人間が素手で掴むことにより、内部の静電気を逃がす場合をも含むものとする。密封容器の内壁面に熱可塑性樹脂試料を十分に接触させるため、手動や自動の攪拌装置を使用することも有効であるが、単に密封容器を転がしたり、手で振ったりする方法が簡便で好ましい。
導電性の密封容器内に投入する熱可塑性樹脂試料の量は、該密封容器の容積の通常80%以下、好ましくは60%以下とする。その下限値は、通常10容積%程度である。接触時間は、熱可塑性樹脂試料の量や帯電量などにもよるが、通常10秒間から1分間まで、長くても10分間程度までで十分である。熱可塑性樹脂試料は、密封容器内では吸湿し難いため、接触時間を10分間を超えて長くしても測定値に影響しないので、密封容器を自動転がり装置などにセットして、しばらく転がしてから測定する方法も簡便で望ましい。
熱可塑性樹脂試料の除電処理は、炭素材料などの導電性物質を密封容器内で熱可塑性樹脂試料と接触させることによって行うことができる。該炭素材料としては、例えば、カーボンブラック、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛、熱硬化性樹脂を炭素化した炭素化物などが挙げられる。この方法によれば、密封容器が導電性でなくても、除電処理を行うことができる。導電性物質を用いて除電処理を行うには、導電性物質を予め密封容器内に入れておいてから熱可塑性樹脂試料を採取する方法、熱可塑性樹脂試料を密封容器内に採取後に導電性物質を添加する方法、これらを組み合わせる方法、あるいは導電性密封容器を用いる方法と導電性物質を接触させる方法と組み合わせる方法を採用することができる。
導電性物質自身が保持する水分が測定結果に影響を与える可能性があるため、導電性物質の添加量は、熱可塑性樹脂試料の除電に必要な量を越えないようにすることが好ましい。熱可塑性樹脂試料に対する導電性物質の添加量は、該試料の通常5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。例えば、300ppmの水分を含有するカーボンブラックを熱可塑性樹脂試料の1質量%に相当する添加量で用いた場合、カーボンブラック自身の水分が測定結果に影響する割合は、最大で3ppm程度である。水分の少ない導電性物質を用いることが好ましく、水分が300ppm以下の導電性物質がより好ましい。水分が1000ppm程度と比較的多い導電性物質を用いる場合は、その添加量を熱可塑性樹脂試料の0.5質量%以下にすることで、測定結果に対する影響を最大で5ppm程度に抑えることができる。導電性物質の添加量の下限値は、通常0.1質量%、好ましくは0.2質量%である。
導電性物質の使用量が少ないほど、水分測定結果に対する影響が小さくなるので、導電性物質として、表面積の大きい小粒子径の炭素材料を用いることが好ましい。すなわち、少量で熱可塑性樹脂試料との接触点を多くすることができる小粒子径の炭素材料が好ましい。炭素材料などの導電性物質の粒径は、好ましくは0.01〜30μmの範囲から選ばれる。カーボンブラック(一次粒子)の平均粒子径は、好ましくは0.01〜1μmである。天然黒鉛及び人造黒鉛の平均粒子径は、好ましくは1〜30μmである。カーボンブラックのように、一般にサブミクロンの大きさの粒子径を持つ導電性物質の平均粒子径は、電子顕微鏡により観察して、各粒子の直径の平均値として測定することができる。具体的には、超深度形状測定顕微鏡(キーエンス社製VK−8500)を用いて、画像処理することにより測定することができる。天然黒鉛や人造黒鉛のように、粒子径が1μm以上の導電性物質の平均粒子径は、島津レーザ回折式粒度分布測定装置SALD−300を用いて、メディアン径(D50)として測定することができる。カーボンブラックとしては、導電性オイルファーネスブラック、アセチレンブラックなどの導電性カーボンブラックが好ましい。導電性カーボンブラックの窒素比表面積〔液体窒素吸着法(BET吸着等温式)による値〕は、好ましくは60〜2000m/g、より好ましくは100〜1500m/gである。
導電性物質を熱可塑性樹脂試料と十分に接触させるため、手動や自動の攪拌装置を用いることが有効であるが、これらを入れた密封容器を転がしたり、手で振ったりする方法が簡便で好ましい。密封容器内で熱可塑性樹脂試料の占める割合は、密封容器の容積の通常80%以下、好ましくは60%以下である。密封容器は容器壁面と試料が十分に接触するように手動や自動の攪拌装置を有しておくことも有効であるが、容器を転がす、手で振るなどの方法も簡便で好ましい。この場合は試料は容器の容積の80%以下、特に60%以下であることが好ましい。その下限値は、通常10容積%程度である。接触時間は、熱可塑性樹脂試料の量などにもよるが、通常10秒間から1分間程度、長くても10分間程度で十分である。熱可塑性樹脂試料は、密封容器内では吸湿し難いため、接触時間を10分間を超えて長くしても測定値に影響しないので、密封容器を自動転がり装置などにセットして、しばらく転がしてから測定する方法も簡便で望ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。
<カールフィッシャー法>
カールフィッシャー法は、熱可塑性樹脂の水分を高精度で測定することができるため、カールフィッシャー法による水分測定結果を熱天秤法による水分測定結果の精度の評価に使用する。ASTM D6980−04においても、熱天秤法による測定条件の最適化のために、カールフィッシャー法による測定結果が対比結果として採用されている。カールフィッシャー法による熱可塑性樹脂の水分測定は、ASTM D6869に従って行う。測定条件の最適化は、熱可塑性樹脂の特性に応じて実施されなければならない。PET樹脂及びPGA樹脂における詳細な条件を以下に示す。
(1)カールフィッシャー水分計(気化装置付き): 三菱ダイヤインスツルメンツ(株)社製「CA−100/VA−100」
(2)キャリヤーガス: 乾燥窒素、流量=250m1/min
(3)測定条件
a)試料量: 5g
b)測定温度: 230℃(PET樹脂)、220℃(PGA樹脂)、230℃(カーボンブラック使用の場合)
c)測定開始までの遅延時間: 1分間
d)終点の判断: 0.1マイクログラム毎秒
e)パージ時間: 1分間
f)余熱時間: 2分間
g)冷却時間: 2分間
h)終点の判断について: カールフィッシャー水分計による水分の定量積算値の変化が0.1マイクログラム毎秒以下になった時点を終点とする。
<熱天秤法>
熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定は、ASTM D6980−04に従って行った。測定条件の最適化は、使用する熱可塑性樹脂の特性に応じて実施する。PET樹脂及びPGA樹脂における詳細な条件を以下に示す。
(1)熱天秤法による水分測定装置: Omnimark Instrument Corporation 製「Mark 3HP」
(2)測定条件:
a)試料量: 70g(PET樹脂)、60g(PGA樹脂)
b)測定温度: 150℃で一定(PET樹脂)、開始温度80℃−昇温後温度140℃(PGA樹脂)
c)測定開始までの遅延時間: 9秒間
d)終点の判断: 0.005%/2分(PET樹脂)、0.002%/1分(PGA樹脂)
e)終点の判断について: 質量減少量から算出される水分量の値が質量変化とともにその都度計算されるが、その値の変化が例えばPET樹脂の場合、2分間で0.005%以下に達した時点を終点とした。
<実施例に用いた試料>
PET樹脂: KOSA社製グレード名1101(ペレット)
PGA樹脂: 株式会社クレハ製〔ポリグリコリド;融点=221℃、ガラス転移温度=38℃、溶融粘度(240℃、剪断速度100sec−1)=500Pa・s;ペレット〕
<試料準備1>
上記のPET樹脂及びPGA樹脂のそれぞれを、乾燥条件を変えて水分量の違う樹脂試料を用意した。PET樹脂試料は70g、PGA樹脂試料は60gをそれぞれ密栓のできるガラス製の200ml容積の密封容器に入れて、密栓した。カールフィッシャー法により、各樹脂試料中の水分を3回ずつ測定した。3回の測定値と平均値を表1に示す。
Figure 2007285944
[実施例1]
試料準備1で得られたものと同様にして得た各樹脂試料の入っているガラス製の200ml容積の密封容器の栓を開け、直ちに300ppmの水分を含有する人造黒鉛〔平均粒子径が約10μm;株式会社クレハ製、商品名「カーボトロンPS(F)〕0.2gを加えて再び栓をした。人造黒鉛中の水分が樹脂試料中の水分測定結果に与える影響は、最大で1ppm程度である。密封容器を手で上下に揺さぶり、樹脂試料が満遍なく人造黒鉛により黒味を帯びるまで揺さぶりを続けた。約1分後、揺さぶりをやめ、除電処理の終了とし、熱天秤法にて水分を測定した。同様の測定を3回ずつ行い、その平均値も求めた。結果を表2に示す。
Figure 2007285944
表1と表2の測定結果を対比すると、PET樹脂及びPGA樹脂とも、水分が500ppmを超える場合はもとより、300ppm以下の場合にも、除電処理を行うことにより、熱天秤法によって、カールフィッシャー法に匹敵する高精度で水分を測定できることがわかる。除電処理した樹脂試料を用いた熱天秤法による水分測定結果は、ばらつきが小さく、再現性が良好である。
[比較例1]
試料準備1で得られたものと同様にして得たガラス製の200ml容積の密封容器に入っている各樹脂試料をそのまま熱天秤法にて水分を測定した。最初、樹脂試料の質量は、初期値から減少始めるが、途中から増加を示す場合があった。その場合は、水分測定値のばらつきが大きすぎるため、水分が「測定不能」であると評価した。同様の測定を3回ずつ行い、3回とも測定できた場合のみ、水分の平均値を求めた。結果を表3に示す。
Figure 2007285944
表2と表3との対比結果から、除電処理をしていない樹脂試料を用いた場合には、熱天秤法による水分測定値のばらつきが大きく、特に、水分が300ppm以下の樹脂試料を用いた場合には、加熱の初期には質量の減少が見られても、途中で質量の増加が見られるなど、測定が実質的に不可能となる場合のあることがわかる。
<試料準備2>
前記のPET樹脂及びPGA樹脂のそれぞれを、乾燥条件を変えて水分量の違う樹脂試料を用意した。PET樹脂試料は70g、PGA樹脂試料は60gをそれぞれ密栓のできる金属製(SUS316)の200ml容積の密封容器に入れて、密栓した。カールフィッシャー法により、各樹脂試料中の水分を3回ずつ測定した。3回の測定値と平均値を表4に示す。
Figure 2007285944
[実施例2]
試料準備2で得られたものと同様にして得た各樹脂試料の入っている金属(SUS316)製の200ml容積の密封容器の外壁を素手で掴み、上下に1分間揺さぶり、樹脂試料が満遍なく除電されるようにした。揺さぶりを続けた約1分間の後、揺さぶりをやめて、除電処理の終了とし、そして、熱天秤法により各樹脂試料の水分を測定した。同様の測定を3回ずつ行い、その平均値を求めた。結果を表5に示す。
Figure 2007285944
表4と表5の測定結果を対比すると、PET樹脂及びPGA樹脂とも、水分が500ppmを超える場合はもとより、300ppm以下の場合にも、除電処理を行うことにより、熱天秤法によって、カールフィッシャー法に匹敵する高精度で水分を測定できることがわかる。除電処理した樹脂試料を用いた熱天秤法による水分測定結果は、ばらつきが小さく、再現性が良好である。
[比較例2]
試料準備2で得られたものと同様にして得た各樹脂試料をガラス製の200ml容積の密封容器に入れた。この各樹脂試料をそのまま熱天秤法にて水分を測定した。最初、樹脂試料の質量は、初期値から減少始めるが、途中から増加を示す場合があった。その場合は、水分測定値のばらつきが大きすぎるため、水分が「測定不能」であると評価した。同様の測定を3回ずつ行い、3回とも測定できた場合のみ、水分の平均値を求めた。結果を表6に示す。
Figure 2007285944
表5と表6との対比結果から、除電処理をしていない樹脂試料を用いた場合には、熱天秤法による水分測定値のばらつきが大きく、特に、水分が300ppm以下の樹脂試料を用いた場合には、加熱の初期には質量の減少が見られても、途中で質量の増加が見られるなど、測定が実質的に不可能となる場合のあることがわかる。
本発明の水分測定方法によれば、簡易、迅速、低コストで、正確に熱可塑性樹脂の水分を定量することができる。したがって、本発明の水分測定法は、熱可塑性樹脂の溶融成形法による成形加工に際し、熱可塑性樹脂の水分管理を正確に行うのに利用することができる。

Claims (9)

  1. 加熱室中の天秤上に支持された試料皿を備えた水分測定装置を用いて、該試料皿上に広げた粉末、ペレットまたは粉砕物の形状の熱可塑性樹脂試料を加熱して水分を蒸発させ、加熱前の該熱可塑性樹脂試料の質量からの減少量を検知して水分を定量する熱天秤法よる熱可塑性樹脂の水分測定方法において、試料皿上に広げた熱可塑性樹脂試料を加熱する前に、該熱可塑性樹脂試料から静電気の除去処理を行うことを特徴とする熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法。
  2. 該熱可塑性樹脂試料から静電気の除去処理を行う方法が、該熱可塑性樹脂試料に導電性物質を添加して、該試料を該導電性物質と接触させる方法である請求項1記載の水分測定方法。
  3. 該導電性物質が、炭素材料である請求項2記載の熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法。
  4. 該熱可塑性樹脂試料から静電気の除去処理を行う方法が、該熱可塑性樹脂試料をアースされた導電性容器内に投入し、該試料を該導電性容器と接触させる方法である請求項1記載の熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法。
  5. 該導電性容器が、金属製容器である請求項4記載の熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法。
  6. 該熱可塑性樹脂が、ポリエステルまたはポリアミドである請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法。
  7. 該ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート・イソフタレート、及びこれらのコポリエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の芳香族ポリエステルである請求項6記載の熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法。
  8. 該ポリステルが、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリラクトン、及びこれらのコポリエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種の脂肪族ポリエステルである請求項6記載の熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法。
  9. 該熱可塑性樹脂が、500ppm以下の水分を含有する熱可塑性樹脂である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱天秤法による熱可塑性樹脂の水分測定方法。
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