JP2007285537A - 連続式加熱炉群 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼材などの被加熱物を、連続式加熱炉において目標抽出温度に対して精度を良くかつ効率的に加熱することで、被加熱物の品質、燃料原単位及び生産効率の向上が可能である連続式加熱炉群を提供する。
【解決手段】連続式加熱炉群に全てのバーナーが蓄熱式切り替えバーナーである連続式加熱炉と、全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉とからなる連続式加熱炉群を備え、数量の少ない被加熱物を全てのバーナーが蓄熱式切り替えバーナーである連続式加熱炉で加熱する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱間圧延の前に被加熱物を加熱するバーナーを備えた複数の連続式加熱炉から構成される連続式加熱炉群に関する。
鋼やアルミニウムなどの金属では、製品への製造過程においてスラブなどの金属材料を薄く延ばしたり、中空管などの形状にしたりするために熱間圧延が行われる。連続式加熱炉は、この熱間圧延の前に、設定された目標抽出温度までスラブ等の被加熱物を加熱するために使用される。この目標抽出温度は、熱間圧延時の被加熱物の温度の違いにより金属の性質が異なってくることから、その被加熱物から製造される最終製品に必要な性能により決定される。通常、連続式加熱炉の内部は複数の燃焼制御帯に分けられ、各燃焼制御帯には複数のバーナーが備えられている。被加熱物は、搬送装置により連続式加熱炉内を搬送され、装入口から装入されて、内部の予熱帯、加熱帯及び均熱帯などの各燃焼制御帯でバーナーにより連続加熱されて目標抽出温度となり抽出口から抽出される。この目標抽出温度は、例えば鋼では一般的に1000℃〜1250℃程度であるが、800℃〜1000℃の物もあり、これらの被加熱物が同一の連続式加熱炉内部に混在することもある。そのため、各燃焼制御帯でバーナーの燃焼を制御することで、目標抽出温度の調整を行っている。
バーナーには、連続加熱バーナー及び蓄熱式切り替えバーナー(以下単に「蓄熱式バーナー」ということがある。)があり、連続式加熱炉ではこれら二種類のバーナーが単独又は組み合わされて使用されている。連続加熱バーナーは、燃焼用空気と燃焼ガスとをバーナーノズル内部で混合して炉内へ連続的に噴射し、燃焼させる。連続式加熱炉の排ガスを排出する煙道には、レキュペレーターと呼ばれる熱交換器が設置され、燃焼用空気はこの熱交換器を通過する時に排ガスと熱交換を行うことで約300℃〜600℃に加熱される。この燃焼用空気がバーナーに供給されることで、連続式加熱炉の熱効率が上げられている。一方、蓄熱式バーナーは、バーナーに備えられた蓄熱体を通過して燃焼用空気の供給及び炉内排ガスの排出が行われ、この燃焼用空気と燃焼ガスとをバーナーノズル内部で混合して炉内へ連続的に噴射し、燃焼させる。蓄熱式バーナーは2基で1組であり、第一のバーナーが燃焼している時は、第二のバーナーは燃焼せずに炉内排ガスを吸引し、蓄熱体へ排ガスの熱を蓄熱する。第一のバーナーの燃焼が終了すると、第二のバーナーは燃焼を開始する。この時、燃焼用空気は、排ガスが蓄熱体を通過する際に、蓄熱体が排ガスから蓄熱した熱により加熱され、通常800℃〜1000℃となる。そのため、連続加熱バーナーでの燃焼用空気よりも高温の燃焼用空気を用いることができる。また、一定の範囲で燃料流量、燃焼時間、燃焼の有無を制御することで連続加熱バーナーに比べ緻密な燃焼制御ができるため、各燃焼制御帯で細かい炉温制御が可能である。したがって、これらにより連続式加熱炉の熱効率をさらに向上させることができる。
ここで、全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉は、炉内排ガスが抽出側から装入側へ排出されるため、炉内排ガスの排出が困難であることから熱慣性が大きい。そのため、連続加熱バーナーの燃焼が制御されても、短時間で炉内の温度を調整することは困難である。また、炉内排ガスが各燃焼制御帯を通過するため、隣接する燃焼制御帯で温度差を設けることは困難である。そこで、例えば1250℃の目標抽出温度の高い被加熱物と、1000℃の目標抽出温度の低い被加熱物とを加熱するためには、これらの被加熱物の間に、1000℃〜1250℃のような目標抽出温度の幅が広い被加熱物を装入することで、炉温調整をしている。しかし、被加熱物の目標抽出温度から連続式加熱炉の装入順序を決定する必要があるため生産管理が複雑となる。また、目標抽出温度の幅が広い被加熱物が無い時は、目標抽出温度の高い被加熱物と目標抽出温度の低い被加熱物との間を空けて炉温調整を行っているため、連続式加熱炉の熱効率が低下することで燃料原単位が低下し、また生産効率が著しく低下するという問題があった。さらに、並列して複数の連続式加熱炉で被加熱物を加熱する場合、生産管理の面からこれら連続式加熱炉からの被加熱物の抽出順序は、これら連続式加熱炉への被加熱物の装入順序との関係等により決められている場合があるが、炉温の調整または炉内を空けることによって特定の連続式加熱炉から予定時間での抽出ができなくなることで、他の連続式加熱炉からの被加熱物の抽出にも影響を与えることとなる。これにより、連続式加熱炉だけでなく、その後の工程を含めて生産効率の低下を生じるという問題があった。一方、複数の連続式加熱炉の炉温を、例えば1000℃、1250度のようにそれぞれ固定することで炉温の調整を不要とすることが可能であるが、各目標抽出温度で被加熱物の数量に違いがあると特定の連続式加熱炉の稼動率が低下し、生産効率が低下することとなる。これらの問題を解決するため、特許文献1には、仕切壁での分割により少なくとも上下各二つの均熱帯を設け、分割された均熱帯ごとに燃焼制御を行うことで、生産性を低下させることなく、異なる目標抽出温度の鋼材を精度よく加熱する連続加熱装置が開示されている。また、特許文献2には、省エネルギー等のために一対または複数対の蓄熱式バーナーを配置した連続式加熱炉が開示されている。この連続式加熱炉によれば、開示されている省エネルギー等の効果に加え、各蓄熱式バーナーが蓄熱器を介して多くの炉内排ガスを炉外へ排出するため、連続式加熱炉の熱慣性が小さくなるとともに、他の燃焼制御帯との独立性が高く、隣接する燃焼制御帯で温度差を設けることが可能となることから、炉温を調整することが容易となる。
特開2000−273530号公報 特開平11−51369号公報
しかし、特許文献1に開示されている単体の連続式加熱炉では、熱慣性の影響を完全に排除することはできないため、目標抽出温度の精度、燃料原単位及び生産性の低下の問題を完全に解決するには至っていない。また、特許文献2に開示されている蓄熱式バーナーを配置した連続式加熱炉では、炉温の調整が容易となることで、目標抽出温度に対する炉温精度の向上により品質の良い製品を、効率良く生産することができるが、既存の連続式加熱炉には全てのバーナーが連続加熱バーナーである物が多く、これらを蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉にすることは次の点から困難であるという問題がある。第一に、構造の違いから、全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉を、蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉に改修することは困難である。次に、新たに蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉を設置することは、既存の施設内に設置場所を確保できないことから困難な場合が多く、一方、既存の連続式加熱炉を撤去して新たに設置することは、その間の施設全体の生産性を低下させるとともに、現状で使用可能な設備の有効活用という経済的及び環境的な面からも好ましくない。さらに、設備投資の制約からも新しい連続式加熱炉を容易に設置することはできない。したがって、これらの点から、蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉を増やすことは困難である。
そこで、本発明は上記問題を解決するため、既存設備をできる限り有効に活用するとともに、必要最小限の用地及び費用等で、品質、燃料原単位及び生産効率の向上を得ることができる連続式加熱炉群を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、被加熱物(4a〜4d)を加熱するバーナーを内部に備えた複数の連続式加熱炉により構成される連続式加熱炉群(1)において、全てのバーナーが蓄熱式切り替えバーナー(39、39、…)である連続式加熱炉(3)と、全てのバーナーが連続加熱バーナー(20〜22)である連続式加熱炉(2a〜2c)とを備えることを特徴とする連続式加熱炉群を提供することにより前記課題を解決する。
ここで、「被加熱物」とは、鋼及びアルミニウムなどの連続式加熱炉で加熱される物品を意味しており、材質及びインゴット、スラブなどの形態は問わない。
請求項1に記載の発明によれば、被加熱物が制御又は作業員等により各連続式加熱炉へ振り分けられ、数量の少ない被加熱物(以下単に「小ロット品」という。)は、炉温調整が容易な全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉へ装入される。そのため、全てのバーナーが連続加熱バーナーである炉温調整の困難な連続式加熱炉では、数量の多い被加熱物(以下単に「大ロット品」という。)を加熱するため、炉温調整を少なくすることができる。これにより、全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉の炉温精度が向上し、かつ炉温調整の時間が短縮されるため、品質、燃料原単位及び生産効率の向上が可能である。また、連続式加熱炉から予定通りの時間で被加熱物の抽出が可能となるため、抽出時間の遅れにより生産管理の面から生じていた生産効率の低下を解消することができる。なお、蓄熱式バーナーを備えた連続式加熱炉は、一部でなく全バーナーを蓄熱式バーナーとすることで、さらに熱効率が良くなり、また幅広い目標抽出温度に迅速に対応できるため、品質、燃料原単位及び生産効率をより向上させることが可能である。また、既存の全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉を有効に活用することができるため、設置が困難である全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉は少なくとも1基備えられていれば良く、必要最小限の用地及び設備費用等で、上述した品質、燃料原単位及び生産効率の向上を得ることが可能である。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下、図面に示す実施形態に基づき、本発明による連続式加熱炉群の一例として、全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉1基と、全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉3基とで構成される連続式加熱炉群の場合を説明するが、以下に説明するものは本発明の実施形態の一例であって、本発明はその要旨を超えない限り以下の説明になんら限定されるものではない。
図1は、1つの実施形態にかかる本発明の連続式加熱炉群1を模式的に示した平面図である。全てのバーナーが連続加熱バーナーである3基の連続式加熱炉2a〜2c及び全てのバーナーが蓄熱式バーナーである1基の連続式加熱炉3が、加熱前の被加熱物を搬入する搬送装置5及び加熱後の被加熱物を搬出する搬送装置6に対して並列に配置されている。搬送装置5には、連続式加熱炉2a〜2c、3の装入口付近に装入装置(図示省略)が備えられている。なお、図1では、被加熱物4a〜4dが搬送されている場合を示しており、被加熱物4a〜4cは大ロット品であり、被加熱物4dは小ロット品である。なお、矢印は、被加熱物の搬送経路を示している。かかる構成により、被加熱物4a〜4dは、材料置場から搬送装置5により搬入され、制御器での制御または作業員の操作等により作動する装入装置により、連続式加熱炉2a〜2c、3へ割り振られて装入される。各連続式加熱炉では、被加熱物4a〜4dはバーナーにより加熱され、目標抽出温度に達した後に抽出されて、搬送装置6により熱間圧延機へ搬出される。ここで、被加熱物4a〜4dの連続式加熱炉への割り振りは、各被加熱物の数量に応じて行われ、小ロット品が全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉へ装入されるようにするため、小ロット品4dが連続式加熱炉3へ装入される。これにより、炉温調節の容易な連続式加熱炉3で細かな炉温調整を行うことで、炉温調節の困難な連続式加熱炉2a〜2cの炉温調整を少なくすることができるため、連続式加熱炉2a〜2cの炉温精度が向上し、かつ炉温調整の時間が短縮されることで、品質、燃料原単位及び生産効率の向上が可能である。なお、小ロット品4dは、連続式加熱炉3へ装入されることが必要であるが、大ロット品4a〜4cが装入される連続式加熱炉は任意で良い。ただし、大ロット品4a〜4cは、品質、燃料原単位及び生産効率の向上のため、炉温調節が少なくなるように連続式加熱炉2a〜2c、3へ装入されることが好ましい。
図2は、全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉2aの炉長方向の内部を模式図に示した図である。ここで、炉長方向とは、被加熱物が搬送される方向である(以下同じ。)。連続式加熱炉2aは、被加熱物4a、4a、…を搬送する炉内搬送装置11の両端に配置された装入口12及び抽出口13を備え、内部は装入口12側から熱還流領域14並びに予熱帯15、加熱帯16及び均熱帯17の各燃料制御帯に分けられている。熱還流領域14には、バーナーが設置されておらず、下部には煙道18が設けられ、この煙道18には熱交換器であるレキュペーター19が取り付けられている。一方、予熱帯15、加熱帯16及び均熱帯17の炉幅側の両側面下部には、連続加熱バーナーが炉幅方向から被加熱物4a、4a、…を加熱するようにして取り付けられたサイドバーナー20、20、…が備えられている。ここで、炉幅方向とは、炉長方向に直交し、かつ床面に水平な方向である(以下同じ。)。また、予熱帯15及び加熱帯16の抽出口13側の側面上部には、連続加熱バーナーが装入口12側方向斜め下向きに取り付けられた軸流バーナー21、21、…が備えられている。さらに、均熱帯17の上部には、連続加熱バーナーが天井から下方に向けて取り付けられたルーフバーナー22、22、…が備えられている。かかる構成により、被加熱物4a、4a、…は、装入口12から装入され、炉内搬送装置11により予熱帯15、加熱帯16及び均熱帯17を通過して抽出口から抽出される。各燃料制御帯は、独立して連続加熱バーナーの燃焼制御が可能であり、予熱帯15及び加熱帯16においては、被加熱物4a、4a、…は、サイドバーナー20、20、…及び軸流バーナー21、21、…により加熱されて、温度が上昇する。均熱帯17においては、被加熱物4a、4a、…は、サイドバーナー20、20、…及びルーフバーナー22、22、…により加熱されて、温度が均一になる。なお、炉内排ガスは、抽出口13側から装入口12側へ流れ、煙道18を通って排出される。そのため、煙道18に設置されたレキュペーター19が、排ガスから蓄熱した熱により燃焼用空気を加熱し、この燃焼用空気が各連続加熱バーナーに供給される。これにより、燃焼用空気は約300℃〜600℃に温められることで、連続式加熱炉2aの熱効率が上げられている。なお、連続式加熱炉2b及び2cについても同様であるが、上記実施形態は一例であって、他の構成とすることも可能である。また、連続式加熱炉2a、2b、及び2cは、同一の構成であっても、異なる構成であっても良い。
図3は、全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉3の炉長方向の内部を模式的に示した図である。連続式加熱炉3は、被加熱物4d、4d…を搬送する炉内搬送装置31の両端に配置された装入口32及び抽出口33を備え、内部は装入口32側から熱還流領域34並びに予熱帯35、加熱帯36及び均熱帯37の各燃料制御帯に分けられている。熱還流領域34には、バーナーが設置されておらず、下部には煙道38が設けられている。一方、予熱帯35、加熱帯36及び均熱帯37の上部及び下部には、炉幅側の両側面に、蓄熱式バーナー39、39、…が、炉幅方向から被加熱物4d、4d…を加熱するように取り付けられている。蓄熱式バーナー39、39、…は、両側面に対応して取り付けられた2基で1組を構成しており、図3においては、一方の側面に取り付けられた蓄熱式バーナー39、39、…のみが示されている。かかる構成により、被加熱物4d、4d…は、装入口32から装入され、炉内搬送装置31により搬送されて予熱帯35、加熱帯36及び均熱帯37を通過し、抽出口33から抽出される。各燃料制御帯は、独立して蓄熱式バーナーの燃焼制御が可能であり、被加熱物4d、4d…を蓄熱式バーナー39、39、…で加熱することにより、予熱帯35及び加熱帯36においては、被加熱物4d、4d…の温度が上昇し、均熱帯37においては、被加熱物4d、4d…の温度が均一になる。蓄熱式バーナー39、39、…には蓄熱体が備えられ、この蓄熱体を通過して燃焼用空気の供給及び炉内排ガスの排出が行われる。蓄熱式バーナー39、39、…の各組における第一のバーナーが燃焼している時は、第二のバーナーは燃焼せずに炉内排ガスを吸引し、蓄熱体へ排ガスの熱を蓄熱する。第一のバーナーの燃焼が終了すると、第二のバーナーは燃焼を開始する。この時、燃焼用空気は、蓄熱体を通過する際に、蓄熱体が排ガスから蓄熱した熱により加熱され、通常800℃〜1000℃となるため、連続加熱バーナーでの連続式加熱炉よりも熱効率が向上されている。また、炉内排ガスの多くが蓄熱式バーナー39、39、…により排出されるため、連続式加熱炉の熱慣性が小さくなり、他の燃焼制御帯との独立性が高くなることから、隣接する各燃料制御帯での温度差を設けることも可能である。さらに、一般的に蓄熱式バーナーは、一定の範囲で燃料流量、燃焼時間、燃焼の有無を制御することで連続加熱バーナーに比べ緻密な燃焼制御ができるため、各燃焼制御帯で細かい炉温制御が可能である。したがって、連続式加熱炉3は、炉温調整が容易である。
図4は、連続式加熱炉2a〜2c、3への被加熱物4a〜4dの装入口周辺部を示す図である。全てのバーナーが連続加熱バーナーである3基の連続式加熱炉2a〜2c及び全てのバーナーが蓄熱式バーナーである1基の連続式加熱炉3が、被加熱物の搬送装置5に対して並列に配置されている。ここでは、搬送装置5としてウォーキングビームが用いられ、これにより被加熱物4a〜4dが搬送されている。また、搬送装置5は、装入口12a〜12c、32付近に装入装置(図示省略)を備えている。なお、矢印は、被加熱物4a〜4dの搬送方向を示している。かかる構成により、材料置場から搬送装置5により搬入されてきた被加熱物4a〜4dは、制御器での制御または作業員の操作等により作動する装入装置により、連続式加熱炉2a〜2c、3へ装入される。ここで、被加熱物4a〜4dの装入は、被加熱物の数量に応じて行われ、小ロット品4dは連続式加熱炉3へ装入される。これにより、炉温調節の容易な連続式加熱炉3で細かな炉温調整を行うことで、炉温調節の困難な連続式加熱炉2a〜2cの炉温調整を少なくすることができるため、連続式加熱炉2a〜2cの炉温精度が向上し、かつ炉温調整の時間が短縮されるため、品質、燃料原単位及び生産効率の向上が可能である。
図5は、ある一定の時間t1〜t9における連続式加熱炉2a〜2c、3への被加熱物の装入状況を示す図である。矢印は、時間tの経過方向を示しており、図5では、時間t1〜t9において連続式加熱炉2a〜2c、3へ装入される被加熱物41〜46が示されている。なお、被加熱物41〜46は、小ロット品41、42及び大ロット品43〜46からなり、被加熱物41〜46の目標抽出温度は、それぞれ異なっている。かかる状況では、時間t1では、連続式加熱炉2aへは大ロット品43が、連続式加熱炉2bへは大ロット品45が、連続式加熱炉2c及び3へは、大ロット品46が装入されている。連続式加熱炉3では、被加熱物が、時間t3で小ロット品41へ、時間t5で小ロット品41へ、時間t8で大ロット品46へ変更されている。連続式加熱炉2aでは、被加熱物が時間t7で大ロット品44へ変更され、連続式加熱炉2bでは、被加熱物が時間t7で大ロット品46へ変更されている。このように、炉温調整の容易な連続式加熱炉3へ小ロット品41、42を装入して炉温調整を行うことで、炉温調節の困難な連続式加熱炉2a〜2cでは炉温調整を少なくすることができる。これにより、連続式加熱炉2a〜2cの炉温精度が向上し、かつ炉温調整の時間が短縮されるため、品質、燃料原単位及び生産効率の向上が可能である。なお、大ロット品が装入される連続式加熱炉は任意で良いが、例えば時間t7における連続式加熱炉2a、2bのように、大ロット品44、46を装入する連続式加熱炉の選択が可能である場合は、時間t6における被加熱物の目標抽出温度との関係で、炉温調整が少なくなるように被加熱物を装入することが、品質、燃料原単位及び生産効率を向上させるためには好ましい。
なお、上記の実施形態においては、一例として全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉3が1基であり、全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉2が3基である連続式加熱炉4基で構成される連続式加熱炉群の場合を示したが、本発明は、全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉3が1基以上であり、全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉2が1基以上である、連続式加熱炉2基以上で構成される連続式加熱炉群であれば良い。また、本発明では、幅広い目標抽出温度に迅速に対応することで、品質、燃料原単位及び生産効率をより向上させるために全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉を備えることとしたが、取り扱う被加熱物の目標抽出温度などにより、一部のバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉であっても炉温調整が十分可能であれば、そのような連続式加熱炉を用いても本発明の効果を得ることは可能である。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う連続式加熱炉群もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
連続式加熱炉群の構成図である。 全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉の炉長方向の内部を示す図である。 全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉の炉長方向の内部を示す図である。 連続式加熱炉群の装入口周辺部を示す図である。 各連続式加熱炉への被加熱物の装入状況を示す図である。
符号の説明
1 連続式加熱炉群
2 全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉
3 全てのバーナーが蓄熱式バーナーである連続式加熱炉
4 被加熱物

Claims (1)

  1. 被加熱物を加熱するバーナーを内部に備えた複数の連続式加熱炉により構成される連続式加熱炉群において、
    全てのバーナーが蓄熱式切り替えバーナーである連続式加熱炉と、
    全てのバーナーが連続加熱バーナーである連続式加熱炉と
    を備えることを特徴とする連続式加熱炉群。
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