JP2007285204A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関において、簡単な構成で運転状態に応じて容易に燃料噴射角度を変更可能として燃焼状態の改善を図る。
【解決手段】燃焼室16に燃料を噴射するインジェクタ33を設け、このインジェクタ33の噴射口33aの近傍に、上下方向に対向して燃料噴射方向に広角する上下のテーパ面41a,41bを有するスペーサ41を配置し、アクチュエータ42により上下に移動可能とし、エンジンの運転状態に応じてこのアクチュエータ42によりスペーサ41を上方または下方に移動し、上下のテーパ面41a,41bをインジェクタ33の噴射口33aに対して接近離間することで、このテーパ面41a,41bのコアンダ効果により燃料噴射方向を変更可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所定量の燃料を燃焼室に噴射可能とした内燃機関に関するものである。
燃料を吸気ポートではなく、燃焼室に直接噴射する筒内噴射式内燃機関が従来から知られている。この筒内噴射式内燃機関では、吸気弁の開放時に、空気が吸気ポートから燃焼室に吸入されてピストンにより圧縮され、この高圧空気に対して内燃機関から燃料が直接噴射される。すると、燃焼室にて、高圧空気と霧状の燃料とが混合し、この混合気が点火プラグに導かれて着火して爆発することで駆動力を得ることができ、排気弁の開放時に、燃焼後の排気ガスが吸気ポートから排出される。
そして、この筒内噴射式内燃機関は、吸気行程中に燃焼室に燃料を噴射して均一な混合気を形成する均質燃焼が実現可能となっている。即ち、ピストンの吸気行程における吸気弁の開放時に、吸気ポートの空気を燃焼室に吸入すると共に、この吸入空気に対して燃料噴射を行うことで、燃焼室全体に分散した混合気を形成し、この混合気が点火プラグにより着火され、この着火混合気が火種となって燃焼室全体に分散した混合気が燃焼、均質燃焼が実現される。
ところで、上述した筒内噴射式内燃機関では、燃焼室内に吸気のタンブル流を形成し、このタンブル流に対して燃料を噴射し、その混合気を点火プラグに導いて着火するようにしている。しかし、内燃機関の運転状態、特に、内燃機関の回転速度(回転数)によりタンブル流の形成状態が異なり、吸気と燃料噴霧が効果的に混合せず、良好な燃焼状態を確保することができない場合がある。
そこで、内燃機関の低回転域から高回転域にわたって燃料の混合状態を良好にするものとして、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された燃料噴射装置は、ハウジング内に可動円柱体を回転自在に支持し、この可動円柱体内に燃料噴射弁を設けると共に、可動円柱体をアクチュエータにより回転可能に構成し、エンジン回転速度に応じてアクチュエータにより可動円柱体と共に燃料噴射弁を回転することで、その燃料噴射方向を変更可能としている。
特開平05−052162号公報
上述した従来の燃料噴射装置にあっては、燃料噴射弁を可動円柱体内に装着し、この可動円柱体をハウジング内に回転自在に支持しており、構造が複雑で装置が大型化すると共に、製造コストが増加してしまうという問題がある。また、燃料噴射弁には、燃料配管が連結されたり、信号配線が接続されており、回転する燃料噴射弁に対して燃料配管を連結したり、信号配線を接続することは困難であり、脱落や断線の可能性があり、十分な信頼性を確保することができない。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、簡単な構成で運転状態に応じて容易に燃料噴射角度を変更可能として燃焼状態の改善を図った内燃機関を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の内燃機関は、燃焼室と、該燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートと、前記吸気ポート及び前記排気ポートを開閉する吸気弁及び排気弁と、前記燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、前記燃料噴射弁の噴射口の近傍に位置して上下方向に対向して広角する上下のテーパ面を有するスペーサと、内燃機関の運転状態に応じて前記スペーサのテーパ面を前記燃料噴射弁の噴射口に対して接近離間する移動手段とを具えたことを特徴とするものである。
本発明の内燃機関では、前記スペーサは、前記燃料噴射弁の噴射口の周囲を覆って筒形状をなすスペーサ本体と、該スペーサ本体の上下の内面に設けられて前記上下のテーパ面を有する上下の突出部を有することを特徴としている。
本発明の内燃機関では、前記上下のテーパ面は、燃料噴射方向に対して湾曲した形状をなすことを特徴としている。
本発明の内燃機関では、前記燃料噴射弁の噴射口は、水平線に対して所定角度下方に傾斜して指向しており、前記移動手段は、前記内燃機関の低中回転領域で、前記スペーサを中立位置から上テーパ面が前記噴射口に接近するように移動することを特徴としている。
本発明の内燃機関では、前記燃料噴射弁の噴射口は、水平線に対して所定角度下方に傾斜して指向しており、前記移動手段は、前記内燃機関の高回転領域で、前記スペーサを中立位置に移動することを特徴としている。
本発明の内燃機関では、前記燃料噴射弁の噴射口は、水平線に対して所定角度下方に傾斜して指向しており、前記移動手段は、前記内燃機関の超高回転領域で前記スペーサの上下のテーパ面が前記噴射口に交互に接近離反するように連続して移動することを特徴としている。
本発明の内燃機関では、前記燃料噴射弁の噴射口は、水平線に対して所定角度下方に傾斜して指向しており、前記移動手段は、前記内燃機関の始動時に前記スペーサを中立位置から下テーパ面が前記噴射口に接近するように移動することを特徴としている。
本発明の内燃機関によれば、燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁を設け、この燃料噴射弁の噴射口の近傍に、上下方向に対向して広角する上下のテーパ面を有するスペーサを配置し、移動手段により内燃機関の運転状態に応じてスペーサのテーパ面を燃料噴射弁の噴射口に対して接近離間可能としたので、内燃機関の運転状態、例えば、エンジン回転数に応じて移動手段によりスペーサを移動することとなり、スペーサの上テーパ面を噴射口に接近すると、噴射された燃料は上方のテーパ面のコアンダ効果により上方に向かってその噴射方向が変更される一方、スペーサの下テーパ面を噴射口に接近すると、噴射された燃料は、下方のテーパ面のコアンダ効果により下方に向かってその噴射方向が変更されることとなり、内燃機関の運転状態に応じて燃料と空気との良好な混合状態を確保することができ、簡単な構成で運転状態に応じて容易に燃料噴射角度を変更することができ、燃焼状態を大幅に改善することができる。
以下に、本発明に係る内燃機関の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る内燃機関を表す燃焼室の断面図、図2は、実施例1の内燃機関を表す概略断面図、図3は、実施例1の内燃機関における低中回転領域の燃料噴射状態を表す概略断面図、図4は、実施例1の内燃機関における高回転領域の燃料噴射状態を表す概略断面図、図5は、実施例1の内燃機関における超高回転領域の燃料噴射状態を表す概略断面図、図6は、実施例1の内燃機関における始動時の燃料噴射状態を表す概略断面図である。
本実施例の内燃機関が適用されたエンジンにおいて、図2に示すように、シリンダヘッド11の下部にシリンダブロック12が組み付けられ、複数の図示しない締結ボルトにより締結されている。シリンダブロック12には複数のシリンダボア13が形成され、各シリンダボア13にピストン14が摺動自在に嵌合している。そして、シリンダブロック12の下部に図示しないクランクシャフトが回転自在に支持されており、各ピストン14はコネクティングロッド15を介してこのクランクシャフトに連結されている。
燃焼室16は、シリンダブロック12に形成されたシリンダボア13と、シリンダヘッド11の下面と、ピストン14の頂面により構成されており、天井部(シリンダヘッド11の下面)の中央部が高くなるように傾斜したペントルーフ形状をなしている。そして、この燃焼室16の上部、つまり、シリンダヘッド11の下面に吸気ポート17及び排気ポート18が対向して形成されており、この吸気ポート17及び排気ポート18に対して吸気弁19及び排気弁20がそれぞれ位置している。この吸気弁19及び排気弁20は、シリンダヘッド11に固定された各ステムガイド21,22により軸方向に沿って移動自在に支持されると共に、各バルブスプリング23,24により吸気ポート17及び排気ポート18を閉止する方向に付勢支持されている。
また、吸気弁19及び排気弁20は、上端部にローラロッカアーム25,26の一端部が連結され、このローラロッカアーム25,26の他端部はシリンダヘッド11に固定されたラッシュアジャスタ27,28に連結されており、吸気カムシャフト29の吸気カム30及び排気カムシャフト31の排気カム32が各ローラロッカアーム25,26に接触している。
従って、内燃機関に同期して吸気カムシャフト29及び排気カムシャフト31が回転すると、吸気カム30及び排気カム32がローラロッカアーム25,26を作動させ、各吸気弁19及び排気弁20が所定のタイミングで上下移動することで、吸気ポート17及び排気ポート18を開閉し、吸気ポート17と燃焼室16、燃焼室16と排気ポート18とをそれぞれ連通することができる。
燃焼室16の側部、つまり、吸気ポート17側のシリンダヘッド11の下面には、この燃焼室16に直接燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)33が装着されている。また、燃焼室16の天井部中央、つまり、各吸気ポート17及び各排気ポート18の間のシリンダヘッド11の下面には、点火プラグ34が装着されている。そして、車両には、電子制御ユニット(ECU)が搭載されており、このECUは、インジェクタ33の燃料噴射量や噴射時期、点火プラグ34による点火時期などを制御可能となっており、検出した吸入空気量、エンジン回転数、スロットル開度(アクセル開度)などのエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを決定している。
そして、本実施例では、インジェクタ33の噴射口33aの近傍に、エンジン運転状態に基づいて燃料の噴射方向を変更するスペーサ41が設けられている。
インジェクタ33は、図1に示すように、先端部に噴射口33aを有し、この噴射口33aから水平線Hに対して所定の燃料噴射角度θ1で設定された燃料噴霧Q1を燃焼室16に噴射することができる。上述したスペーサ41は、このインジェクタ33の噴射口33aの近傍に位置し、上下方向に対向して燃料噴射方向に広角する上下のテーパ面41a,41bを有している。そして、移動手段としてのアクチュエータ42によりこのスペーサ41を上方または下方に移動することで、各テーパ面41a,41bを噴射口33aに対して接近離間し、この各テーパ面41a,41bのコアンダ効果により燃料の噴射方向を上方または下方に変更することができる。
つまり、スペーサ41は、インジェクタ33の噴射口33aの周囲を覆って筒形状をなすスペーサ本体43と、このスペーサ本体43の上下の内面に一体に設けられた突出部44,45とから構成されている。そして、この突出部44,45は、燃料噴射方向に対して湾曲した形状をなし、この表面に上述した上下のテーパ面41a,41bが形成されている。
従って、アクチュエータ42を収縮駆動すると、スペーサ41が下方に移動して上テーパ面41aが噴射口33aに接近し、噴射された燃料を上テーパ面41aのコアンダ効果により上方に向かってその噴射方向を変更することができる。一方、アクチュエータ42を伸張駆動すると、スペーサ41が上方に移動して下テーパ面41bが噴射口33aに接近し、噴射された燃料を下テーパ面41bのコアンダ効果により下方に向かってその噴射方向を変更することができる。
本実施例では、スペーサ41がインジェクタ33の噴射口33aに対して中立位置にあるとき、所定の燃料噴射角度θ1で燃料噴霧Q1を燃焼室16に噴射することができる。そして、スペーサ41を下方に移動することで、この燃料噴射角度θ1に対して、上方に噴射角度θ2だけ変更された燃料噴霧Q2を燃焼室16に噴射することができ、一方、スペーサ41を上方に移動することで、燃料噴射角度θ1に対して、下方に噴射角度θ3だけ変更された燃料噴霧Q3を燃焼室16に噴射することができる。
また、ECUは、エンジン運転状態、例えば、エンジン回転数(エンジン回転速度)に基づいてアクチュエータ42を駆動制御してスペーサ41を移動することで、エンジン回転数に応じて最適な燃料の噴射角度を設定することができる。
ここで、スペーサ41の移動によってインジェクタ33からの燃料噴射角度を最適に制御する具体例について詳細に説明する。
エンジンの低中回転領域(例えば、3000rpm以下)では、図3に示すように、アクチュエータ42を収縮駆動し、スペーサ41を下方に移動して上テーパ面41aを噴射口33aに接近することで、噴射された燃料を上テーパ面41aのコアンダ効果により上方に誘導する。即ち、インジェクタ33の燃料噴霧を、初期値の燃料噴射角度θ1に対して、上方に噴射角度θ2だけ変更された燃料噴霧Q2として燃焼室16に噴射する。このエンジンの低中回転領域では、吸気弁19の開放時に吸気ポート17から燃焼室16に吸気が吸入され、この燃焼室16内にタンブル流Tが生成される。そのため、インジェクタ33の燃料噴霧Q2を上方に変更し、水平線Hからの噴射角度を小さくすることで、燃料噴霧Q2をタンブル流Tに沿わせることができ、空気と燃料との混合を促進して均質性を向上することができる。
一方、エンジンの高回転領域(例えば、3000rpm〜5000rpm)では、図4に示すように、アクチュエータ42を伸張駆動し、スペーサ41を中立位置に移動することで、噴射された燃料を各テーパ面41a,41bのコアンダ効果を利用せずに噴射する。即ち、インジェクタ33の燃料噴霧を、初期値の燃料噴射角度θ1として燃焼室16に噴射する。このエンジンの高回転領域では、吸気弁19の開放時に吸気ポート17から燃焼室16に吸気が吸入され、この燃焼室16内にタンブル流Tが生成されるが、ピストン14が高速移動しているために吸気・圧縮行程の実時間が短く、タンブル流Tに沿わせて燃料を噴射してもその混合気が燃焼室16内を十分に回りきらない。そのため、インジェクタ33の燃料噴霧Q1を中立位置とすることで、燃料噴霧Q1をタンブル流Tに衝突させることができ、空気と燃料との混合を促進して均質性を向上することができる。
そして、エンジンの超高回転領域(例えば、5000rpm以上)では、図5に示すように、アクチュエータ42の収縮と伸張を繰り返し連続して駆動し、スペーサ41を上下に繰り返し移動して各テーパ面41a,41bを噴射口33aに交互に接近離反することで、噴射された燃料を各テーパ面41a,41bのコアンダ効果により上下に誘導する。即ち、インジェクタ33の燃料噴霧を、上方に噴射角度θ2だけ変更された燃料噴霧Q2と下方に噴射角度θ3だけ変更された燃料噴霧Q3との間に変更しながら燃焼室16に噴射する。このエンジンの超高回転領域では、ピストン14が超高速移動しているために吸気・圧縮行程の実時間が更に短く、噴射された燃料が十分に拡散することができない。そのため、インジェクタ33の燃料噴霧Q2、Q3を上下に変更して多方向に噴射することができ、燃料噴霧の拡散を促進して均質性を向上することができる。
また、エンジンの始動時では、図6に示すように、アクチュエータ42を伸張駆動し、スペーサ41を上方に移動して下テーパ面41bを噴射口33aに接近することで、噴射された燃料を下テーパ面41bのコアンダ効果により下方に誘導する。即ち、インジェクタ33の燃料噴霧を、初期値の燃料噴射角度θ1に対して、下方に噴射角度θ3だけ変更された燃料噴霧Q3として燃焼室16に噴射する。このエンジンの始動時には、点火時期を大幅に遅角することで、排気ガスの温度を高めて触媒の暖機性を高めてNOxやHCなどの有害物質の発生を低減しているものの、着火性が低下するために燃料噴霧を点火プラグ34の近傍に集中させる必要がある。そのため、インジェクタ33の燃料噴霧Q3を下方に変更し、水平線Hからの噴射角度を大きくすることで、燃料噴霧Q3をピストン14のキャビティ14aに向け、この燃料噴霧Q3をキャビティ14aの形状により点火プラグ34の近傍に集中させることができ、始動性を向上することができる。
このように実施例1の内燃機関にあっては、燃焼室16に燃料を噴射するインジェクタ33を設け、このインジェクタ33の噴射口33aの近傍に、上下方向に対向して燃料噴射方向に広角する上下のテーパ面41a,41bを有するスペーサ41を配置し、アクチュエータ42により上下に移動可能とし、エンジンの運転状態に応じてこのアクチュエータ42によりスペーサ41を上方または下方に移動し、上下のテーパ面41a,41bをインジェクタ33の噴射口33aに対して接近離間することで、このテーパ面41a,41bのコアンダ効果により燃料噴射方向を変更可能としている。
従って、エンジンの運転状態、例えば、エンジン回転数に応じてアクチュエータ42によりスペーサ41を上下に移動することとなり、スペーサ41の上テーパ面41aを噴射口33aに接近すると、噴射された燃料は上方のテーパ面41aのコアンダ効果により上方に向かってその噴射方向が変更される一方、スペーサ41の下テーパ面41bを噴射口33aに接近すると、噴射された燃料は、下方のテーパ面41bのコアンダ効果により下方に向かってその噴射方向が変更されることとなり、エンジンの運転状態に応じて燃料と空気との良好な混合状態を確保することができ、簡単な構成で運転状態に応じて容易に燃料噴射角度を変更することができ、燃焼状態を大幅に改善することができる。
また、本実施例では、スペーサ41を、インジェクタ33の噴射口33aの周囲を覆って筒形状をなすスペーサ本体43と、このスペーサ本体43の上下の内面に設けられて上下のテーパ面41a,41bを有する上下の突出部44,45とから構成しており、簡単な構成で容易に燃料噴射角度を変更することができる。また、上下のテーパ面41a,41bを、燃料噴射方向に対して湾曲した形状とすることで、簡単な構成で確実に燃料噴射角度を変更することができる。
そして、本実施例の内燃機関にあっては、エンジンの低中回転領域では、スペーサ41を下方に移動して上テーパ面41aを噴射口33aに接近することで、この上テーパ面41aのコアンダ効果によりインジェクタ33の燃料噴霧Q2を上方に変更して燃焼室16に噴射している。従って、燃料噴霧Q2を吸気のタンブル流Tに沿わせて空気と燃料との混合を促進し、均質性を向上することができる。また、エンジンの高回転領域では、スペーサ41を中立位置に移動することで、各テーパ面41a,41bのコアンダ効果を利用せずに、インジェクタ33の燃料噴霧Q1を燃焼室16に噴射している。従って、燃料噴霧Q1をタンブル流Tに衝突させて空気と燃料との混合を促進して均質性を向上することができる。更に、エンジンの超高回転領域では、スペーサ41を上下に繰り返し移動して各テーパ面41a,41bを噴射口33aに交互に接近離反することで、各テーパ面41a,41bのコアンダ効果によりインジェクタ33の燃料噴霧Q2、Q3を燃焼室16における多方向に噴射して燃料噴霧の拡散を促進し、均質性を向上することができる。
そして、エンジンの始動時には、スペーサ41を上方に移動して下テーパ面41bを噴射口33aに接近することで、この下テーパ面41bのコアンダ効果によりインジェクタ33の燃料噴霧Q3を下方に変更して燃焼室16に噴射している。従って、点火時期を大幅に遅角しても、燃料噴霧Q3をピストン14のキャビティ14aに向けることで、この燃料噴霧Q3がキャビティ14aにより点火プラグ34の近傍に集中させることができ、始動性を向上することができる。
図7は、本発明の実施例2に係る内燃機関におけるスペーサを表す概略図、図8は、実施例2の内燃機関における燃料噴射角度を上方に変更する作用説明図、図9は、実施例2の内燃機関における燃料噴射角度を下方に変更する作用説明図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の内燃機関において、図7に示すように、インジェクタ33の噴射口33aの近傍には、エンジン運転状態に基づいて燃料の噴射方向を変更するスペーサ51が設けられている。
インジェクタ33は、先端部に噴射口33aを有し、この噴射口33aから所定の燃料噴射角度に設定された燃料噴霧Q1を燃焼室16に噴射することができる。上述したスペーサ51は、このインジェクタ33の噴射口33aの近傍に位置し、上下方向に対向し、且つ、燃料噴射方向にずれてこの燃料噴射方向に広角する上下のテーパ面51a,51bを有している。そして、移動手段としてのアクチュエータ52によりこのスペーサ51を前方または後方に移動することで、各テーパ面51a,51bを噴射口33aに対して接近離間し、この各テーパ面51a,51bのコアンダ効果により燃料の噴射方向を上方または下方に変更することができる。
つまり、スペーサ51は、インジェクタ33の噴射口33aの周囲を覆って筒形状をなすスペーサ本体53と、このスペーサ本体53の上下の内面に一体に設けられた突出部54,55とから構成されている。そして、この突出部54,55は、燃料噴射方向の前後にずれ、この燃料噴射方向に対して湾曲した形状をなしており、この表面に上述した上下のテーパ面51a,51bが形成されている。
従って、アクチュエータ52を収縮駆動し、スペーサ51を後退位置に移動すると、上下のテーパ面51a,51bが噴射口33aから離間し、噴射された燃料を上下のテーパ面51a,51bのコアンダ効果を利用することなく、その噴射方向を水平位置(燃料噴霧Q1)に変更することができる。そして、図8に示すように、アクチュエータ52を半ストローク伸張駆動し、スペーサ51を中間位置に移動すると、上テーパ面51aが噴射口33aに接近し、噴射された燃料を上テーパ面51aのコアンダ効果によりその噴射方向を上方位置(燃料噴霧Q2)に変更することができる。また、図9に示すように、アクチュエータ52を全ストローク伸張駆動し、スペーサ51を前進位置に移動すると、下テーパ面51bが噴射口33aに接近し、噴射された燃料を下テーパ面51bのコアンダ効果によりその噴射方向を下方位置(燃料噴霧Q3)に変更することができる。
また、ECUは、エンジン運転状態、例えば、エンジン回転数(エンジン回転速度)に基づいてアクチュエータ52を駆動制御してスペーサ51を移動することで、エンジン回転数に応じて最適な燃料の噴射角度を設定することができる。即ち、前述した実施例1と同様に、エンジンの低中回転領域では、スペーサ51を移動して上テーパ面51aを噴射口33aに接近し、噴射された燃料を上方位置に向ける。一方、エンジンの高回転領域では、スペーサ51を移動して各テーパ面51a,51bを噴射口33aから離間し、噴射された燃料を水平位置に向ける。そして、エンジンの超高回転領域では、スペーサ51を前後に繰り返し移動して各テーパ面51a,51bを噴射口33aに交互に接近離反し、噴射された燃料を上下に連続して向ける。更に、エンジンの始動時では、スペーサ51を移動して下テーパ面51bを噴射口33aに接近し、噴射された燃料を下方位置に向ける。
このように実施例2の内燃機関にあっては、燃焼室16に燃料を噴射するインジェクタ33を設け、このインジェクタ33の噴射口33aの近傍に、上下方向に対向して燃料噴射方向に広角する上下のテーパ面51a,51bを有するスペーサ51を配置し、アクチュエータ52により前後に移動可能とし、エンジンの運転状態に応じてこのアクチュエータ52によりスペーサ51を前後に移動し、上下のテーパ面51a,51bをインジェクタ33の噴射口33aに対して接近離間することで、このテーパ面51a,51bのコアンダ効果により燃料噴射方向を変更可能としている。
従って、エンジンの運転状態、例えば、エンジン回転数に応じてアクチュエータ52によりスペーサ51を前後に移動することとなり、スペーサ51の上テーパ面51aを噴射口33aに接近すると、噴射された燃料は上方のテーパ面51aのコアンダ効果により上方に向かってその噴射方向が変更される一方、スペーサ51の下テーパ面51bを噴射口33aに接近すると、噴射された燃料は、下方のテーパ面51bのコアンダ効果により下方に向かってその噴射方向が変更されることとなり、エンジンの運転状態に応じて燃料と空気との良好な混合状態を確保することができ、簡単な構成で運転状態に応じて容易に燃料噴射角度を変更することができ、燃焼状態を大幅に改善することができる。
また、本実施例では、スペーサ51を、インジェクタ33の噴射口33aの周囲を覆って筒形状をなすスペーサ本体53と、このスペーサ53本体の上下の内面に前後にずれて設けられて上下のテーパ面51a,51bを有する上下の突出部54,55とから構成しており、簡単な構成で容易に燃料噴射角度を変更することができる。この場合、アクチュエータ52によりスペーサ51を前後に移動して燃料の噴射方向を変更することで、アクチュエータ52の配置位置をシリンダヘッドに容易に確保することができる。
なお、上述した各実施例では、スペーサ41,51を上下方向または前後方向に移動することで、テーパ面41a,41b,51a,51bをインジェクタ33の噴射口33aに対して接近離反自在としたが、この移動方法に限定されるものではなく、例えば、周方向に回転することで、テーパ面をインジェクタの噴射口に対して接近離反自在としてもよい。また、スペーサ41,51を移動する移動手段として、アクチュエータ42,52に限らず、油圧シリンダや駆動モータなどを適用してもよい。更に、インジェクタ33をシリンダヘッド11の吸気ポート17側に設けたが、燃焼室16の天井中央部や排気ポート18側に設けてもよい。
以上のように、本発明に係る内燃機関は、運転状態に応じてスペーサを移動してそのテーパ面のコアンダ効果により燃料噴射方向を変更可能としたものであり、いずれの種類の内燃機関に用いても好適である。
本発明の実施例1に係る内燃機関を表す燃焼室の断面図である。 実施例1の内燃機関を表す概略断面図である。 実施例1の内燃機関における低中回転領域の燃料噴射状態を表す概略断面図である。 実施例1の内燃機関における高回転領域の燃料噴射状態を表す概略断面図である。 実施例1の内燃機関における超高回転領域の燃料噴射状態を表す概略断面図である。 実施例1の内燃機関における始動時の燃料噴射状態を表す概略断面図である。 本発明の実施例2に係る内燃機関におけるスペーサを表す概略図である。 実施例2の内燃機関における燃料噴射角度を上方に変更する作用説明図である。 実施例2の内燃機関における燃料噴射角度を下方に変更する作用説明図である。
符号の説明
16 燃焼室
17 吸気ポート
18 排気ポート
33 インジェクタ(燃料噴射弁)
33a 噴射口
34 点火プラグ
41,51 スペーサ
41a,51a 上テーパ面
41b,51b 下テーパ面
42,52 アクチュエータ(移動手段)
43,53 スペーサ本体
44,45,54,55 突出部

Claims (7)

  1. 燃焼室と、該燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートと、前記吸気ポート及び前記排気ポートを開閉する吸気弁及び排気弁と、前記燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記燃焼室内の混合気に点火する点火プラグと、前記燃料噴射弁の噴射口の近傍に位置して上下方向に対向して広角する上下のテーパ面を有するスペーサと、内燃機関の運転状態に応じて前記スペーサのテーパ面を前記燃料噴射弁の噴射口に対して接近離間する移動手段とを具えたことを特徴とする内燃機関。
  2. 請求項1に記載の内燃機関において、前記スペーサは、前記燃料噴射弁の噴射口の周囲を覆って筒形状をなすスペーサ本体と、該スペーサ本体の上下の内面に設けられて前記上下のテーパ面を有する上下の突出部を有することを特徴とする内燃機関。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関において、前記上下のテーパ面は、燃料噴射方向に対して湾曲した形状をなすことを特徴とする内燃機関。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関において、前記燃料噴射弁の噴射口は、水平線に対して所定角度下方に傾斜して指向しており、前記移動手段は、前記内燃機関の低中回転領域で、前記スペーサを中立位置から上テーパ面が前記噴射口に接近するように移動することを特徴とする内燃機関。
  5. 請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関において、前記燃料噴射弁の噴射口は、水平線に対して所定角度下方に傾斜して指向しており、前記移動手段は、前記内燃機関の高回転領域で、前記スペーサを中立位置に移動することを特徴とする内燃機関。
  6. 請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関において、前記燃料噴射弁の噴射口は、水平線に対して所定角度下方に傾斜して指向しており、前記移動手段は、前記内燃機関の超高回転領域で前記スペーサの上下のテーパ面が前記噴射口に交互に接近離反するように連続して移動することを特徴とする内燃機関。
  7. 請求項1から3のいずれか一つに記載の内燃機関において、前記燃料噴射弁の噴射口は、水平線に対して所定角度下方に傾斜して指向しており、前記移動手段は、前記内燃機関の始動時に前記スペーサを中立位置から下テーパ面が前記噴射口に接近するように移動することを特徴とする内燃機関。
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