JP2007284418A - エネルギー回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化反応排ガスの総合的なエネルギー回収方法を提供する。
【解決手段】加圧下、有機物を含酸素ガスにより酸化する酸化工程で発生する酸化反応排ガスの熱および圧力エネルギーを下記第1工程〜第4工程を含む工程により回収することを特徴とするエネルギー回収方法。
第1工程:酸化反応排ガス中の凝縮成分を分離する工程
第2工程:凝縮成分を分離した酸化反応排ガスを必要に応じて加熱する工程
第3工程:第1工程において凝縮成分を分離した、または第2工程において加熱した酸化反応排ガスをガスタービンに導き、その熱および圧力エネルギーを回収する工程
第4工程:第3工程において温度の低下した酸化反応排ガスの冷熱を利用する工程
【選択図】図1
【解決手段】加圧下、有機物を含酸素ガスにより酸化する酸化工程で発生する酸化反応排ガスの熱および圧力エネルギーを下記第1工程〜第4工程を含む工程により回収することを特徴とするエネルギー回収方法。
第1工程:酸化反応排ガス中の凝縮成分を分離する工程
第2工程:凝縮成分を分離した酸化反応排ガスを必要に応じて加熱する工程
第3工程:第1工程において凝縮成分を分離した、または第2工程において加熱した酸化反応排ガスをガスタービンに導き、その熱および圧力エネルギーを回収する工程
第4工程:第3工程において温度の低下した酸化反応排ガスの冷熱を利用する工程
【選択図】図1
Description
本発明は、酸化反応排ガスのエネルギー回収方法に関する。さらに詳しくは、加圧下、有機物を含酸素ガスにより酸化する酸化工程で発生する酸化反応器排ガスの熱および圧力エネルギーを回収するエネルギー回収方法に関するものである。
加圧下に有機物の酸化反応を行った後の酸化反応排ガスは、可燃性の未反応原料ガスや副生ガスを含むため、さらに燃焼処理を行って浄化し排出している場合が多い。このようなガスの燃焼処理を行うには、補助燃料を加えることが必要であるため多量の熱と圧力エネルギーを伴うガスとなるので、燃焼処理を行った後にエネルギー回収を行って排出する方法が提案されている。例えば、酸化反応器中、加圧下に、酢酸溶媒を用いて、パラキシレンをコバルト、マンガン及び臭素を含む触媒の存在下、分子状の酸素を含有する気体により液相酸化して、テレフタル酸を製造する際に、酸化反応器から発生する臭化メチルと共に可燃性物質を含む酸化反応排ガスを燃焼処理する排ガスの処理方法において、燃料と共に、分子状酸素を含む気体を排ガスに加え、800℃以上の温度に上げ、触媒の不存在下に、上記燃料と共に、臭化メチルと上記可燃性物質とを燃焼処理した後、その燃焼排ガスをガスタービンに導いて熱及び圧力エネルギーを回収する排ガスの処理方法(特許文献1参照)等が提案されている。しかし、酸化反応ガス中に残存している有効成分をさらに回収したり、熱および圧力エネルギーを回収した後の冷熱を利用するなどの資源およびエネルギーの一層の合理化が求められている。
かかる状況において、本発明は、加圧下、有機物を含酸素ガスにより酸化する酸化工程から発生する酸化反応排ガス中の残存有効成分、熱および圧力エネルギーを回収すると共に圧力エネルギー回収後の冷熱の利用を含めた総合的なエネルギー回収方法の提供を目的とする。
すなわち本発明は、
(1)加圧下、有機物を含酸素ガスにより酸化する酸化工程で発生する酸化反応排ガスの熱および圧力エネルギーを下記第1工程〜第4工程を含む工程により回収することを特徴とするエネルギー回収方法、
第1工程:酸化反応排ガス中の凝縮成分を分離する工程
第2工程:凝縮成分を分離した酸化反応排ガスを必要に応じて加熱する工程
第3工程:第1工程において凝縮成分を分離した、または第2工程において加熱した酸化反応排ガスをガスタービンに導き、その熱および圧力エネルギーを回収する工程
第4工程:第3工程において温度の低下した酸化反応排ガスの冷熱を利用する工程
(2)第2工程における酸化反応排ガスの加熱源が、酸化反応器出口ガスである(1)のエネルギー回収方法、
(3)第4工程における冷熱の利用先が第1工程の凝縮分離の少なくとも一部に利用される(1)または(2)のエネルギー回収方法、
(4)酸化工程で酸化される有機物の主成分がアルキルベンゼンである(1)から(3)のいずれかのエネルギー回収方法、
(5)酸化工程で酸化される有機物の主成分がクメンまたはエチルベンゼンである(1)から(4)のいずれかのエネルギー回収方法、
に係るものである。
(1)加圧下、有機物を含酸素ガスにより酸化する酸化工程で発生する酸化反応排ガスの熱および圧力エネルギーを下記第1工程〜第4工程を含む工程により回収することを特徴とするエネルギー回収方法、
第1工程:酸化反応排ガス中の凝縮成分を分離する工程
第2工程:凝縮成分を分離した酸化反応排ガスを必要に応じて加熱する工程
第3工程:第1工程において凝縮成分を分離した、または第2工程において加熱した酸化反応排ガスをガスタービンに導き、その熱および圧力エネルギーを回収する工程
第4工程:第3工程において温度の低下した酸化反応排ガスの冷熱を利用する工程
(2)第2工程における酸化反応排ガスの加熱源が、酸化反応器出口ガスである(1)のエネルギー回収方法、
(3)第4工程における冷熱の利用先が第1工程の凝縮分離の少なくとも一部に利用される(1)または(2)のエネルギー回収方法、
(4)酸化工程で酸化される有機物の主成分がアルキルベンゼンである(1)から(3)のいずれかのエネルギー回収方法、
(5)酸化工程で酸化される有機物の主成分がクメンまたはエチルベンゼンである(1)から(4)のいずれかのエネルギー回収方法、
に係るものである。
加圧下、有機物を含酸素ガスにより酸化する酸化反応工程から発生する酸化反応排ガス中の残存有効成分の凝縮分離を行った後、熱および圧力エネルギーを回収すると共にガス膨張により温度低下したガスの冷熱の利用を図ることにより酸化反応排ガスの総合的なエネルギー回収方法の提供が可能になった。
加圧下、有機物を含酸素ガスにより酸化する反応としては、例えばアルキルベンゼンを酸化してアルキルベンゼンハイドロパーオキサイドを得る酸化反応等がある。特にエチルベンゼンを酸化してエチルベンゼンハイドロパーオキサイドを得る酸化反応や、クメンを酸化してクメンハイドロパーオキサイドを得る酸化反応は工業的に広く用いられていることから、含酸素ガスにより有機物を酸化する反応の代表的な例としてあげることができるが、本発明はこれらの反応に限らず広く用いることができる。
酸化反応工程の操作圧力は、反応に寄与する酸素を充分供給するために酸素分圧を反応速度に見合った値以上に維持する目的、寄与する有効反応液量を多く得る観点から気体の実体積を圧縮して気泡率を下げる目的等で、工業的には加圧下に実施されることが一般的である。圧力が高すぎる場合、酸素分圧は反応に影響を与えず、有効反応液量の改善幅が小さくなるばかりか、酸化工程に供給される含酸素ガスの圧縮に多くのエネルギーが必要となるため、0.1〜5MPaGであることが望ましい。
酸化反応工程の操作温度は、対象とする系および生産設備と生産量、さらには目的の有機過酸化物の収率や選択率で決定すればよいが、特にエチルベンゼンを酸化してエチルベンゼンハイドロパーオキサイドを得る酸化反応や、クメンを酸化してクメンハイドロパーオキサイドを得る酸化反応においては、得られる有機化酸化物の取り扱いの観点から50〜200℃が一般的である。
この酸化反応工程から発生する酸化反応排ガスのもつエネルギーを有効利用するには、作業流体が凝縮しない条件が好ましい。作業流体である酸化反応排ガス中の凝縮成分が凝縮し、ドレンが許容量以上発生すると、動力回収のためのガスタービンに損傷を与え、設備の寿命を著しく縮めるためである。
さらに、減圧に際して膨張により温度低下したガスタービン出口ガスを冷媒として冷熱回収することにより冷熱を必要とする個所においても冷熱源として有効利用できるため、総合的なエネルギーの最適化が可能になる。本発明は、かかる酸化反応工程から発生する酸化反応排ガスを下記第1工程〜第4工程を含む工程により、その熱および圧力エネルギーを回収するものである。
以下、本発明の実施態様の一例を示す流れ図(図1)に基づいて本発明を詳細に説明する。第1工程は、酸化反応器1から排出される酸化反応排ガス19中の有効成分を含む凝縮成分を、熱交換器3、4、7、および冷熱回収器10で冷却して凝縮分離器5で凝縮液6として分離する工程である。熱交換器3は必須ではないが、例えば酸化反応に用いる原料の予熱を行い、冷熱回収器10では本発明のプロセスで回収すべき冷熱を利用することができる。また、本発明のプロセスで回収すべき冷熱は、冷却器4、7においても必要に応じて利用することができるし、その他の設備、工程で冷却の要求があればそこで用いてもよい。
凝縮成分としては、前記のクメンを酸化してクメンハイドロパーオキサイドを得る酸化反応の例では、クメン、副生するアルコール類、ケトン類、有機酸類、過酸化物類、その他酸化反応にアルカリ水を使用している場合は水等がある。
第2工程は、第1工程で凝縮成分を分離した酸化反応排ガスを加熱器8で加熱する工程である。加熱を行うのは、酸化反応排ガスを膨張させてガスタービン9で圧力エネルギーを回収する際にガスが温度低下し、凝縮成分が許容量以上のドレンを生じた場合、ドレンアタックによるガスタービンブレードの損傷が起こるため、これを防止する目的である。ただし、作業流体条件およびガスタービンの設計条件から、加熱をしなくても許容ドレン量を超えない場合は、本工程を省略してもよい。加熱源として、熱交換器3の上流の酸化反応排ガス19を利用してもよい。
第3工程は、加熱された酸化反応排ガスをガスタービン9に導き、液が凝縮しない、または凝縮しても設備の許容ドレン量以下である条件で膨張させてその熱および圧力エネルギーを回収する工程である。
第4工程は、ガスタービンで膨張し温度の低下した酸化反応排ガスの冷熱を利用する工程である。さらに、熱回収率を上げるために、自己熱回収してもよい。
以下、本発明を実施例により、さらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
窒素73.0mol%、酸素3.8mol%および主たる凝縮成分としてクメン3.6mol%、水19.0mol%、メタノール0.5mol%、エチルベンゼン0.1mol%、その他微量成分等を含む、107℃、0.5MPaGの酸化反応排ガス12(68.7T/h)と第1工程で凝縮成分を分離した酸化工程排ガス15を熱交換器8で1529kWの熱交換を行い、ついで熱交換器3で酸化原料であるクメン2と2651kWの熱交換を行ったのち、熱交換器4で、3452kWの冷却をすると、40℃の気液混合流体13となる。これを凝縮分離器5で気液分離し、39℃の酸化反応排ガス14(51.1T/h)を得て、ついで熱交換器7で706kWの冷却を行い10℃としたのち、−19℃のガスタービンガス18を利用して、冷熱回収器10で336kWの冷却を行うと、−6℃の酸化反応排ガス15と、凝縮液16が得られる。凝縮液16は凝縮分離器5に返送し、酸化反応排ガス15は熱交換器8で加熱して97℃のガスタービン入口ガス17(50.2T/h)とする。続いてガスタービン9にてエネルギー回収し、−19℃まで温度の低下したガスタービン出口ガス18は、冷熱回収器10の冷媒として使用する。この場合、第2工程における加熱器8の熱源としては酸化反応ガス19を利用するものとする。
窒素73.0mol%、酸素3.8mol%および主たる凝縮成分としてクメン3.6mol%、水19.0mol%、メタノール0.5mol%、エチルベンゼン0.1mol%、その他微量成分等を含む、107℃、0.5MPaGの酸化反応排ガス12(68.7T/h)と第1工程で凝縮成分を分離した酸化工程排ガス15を熱交換器8で1529kWの熱交換を行い、ついで熱交換器3で酸化原料であるクメン2と2651kWの熱交換を行ったのち、熱交換器4で、3452kWの冷却をすると、40℃の気液混合流体13となる。これを凝縮分離器5で気液分離し、39℃の酸化反応排ガス14(51.1T/h)を得て、ついで熱交換器7で706kWの冷却を行い10℃としたのち、−19℃のガスタービンガス18を利用して、冷熱回収器10で336kWの冷却を行うと、−6℃の酸化反応排ガス15と、凝縮液16が得られる。凝縮液16は凝縮分離器5に返送し、酸化反応排ガス15は熱交換器8で加熱して97℃のガスタービン入口ガス17(50.2T/h)とする。続いてガスタービン9にてエネルギー回収し、−19℃まで温度の低下したガスタービン出口ガス18は、冷熱回収器10の冷媒として使用する。この場合、第2工程における加熱器8の熱源としては酸化反応ガス19を利用するものとする。
その結果、ガスタービン9では97℃、0.5MPaGから−19℃、14.9kPaGまで酸化反応排ガスを膨張させることにより、1577kWの動力が回収でき、さらに冷熱回収器10で336kWの冷熱負荷を得て、第1工程での酸化反応排ガス温度を−6℃まで下げることができ、比較例1に対して、有効成分であるクメン51kg/hの回収増となる。
実施例2
窒素73.0mol%、酸素3.8mol%および主たる凝縮成分としてクメン3.6mol%、水19.0mol%、メタノール0.5mol%、エチルベンゼン0.1mol%、その他微量成分等を含む、107℃、0.5MPaGの酸化工程排ガス12(68.7T/h)と第1工程で凝縮成分を分離した酸化反応排ガス15を熱交換器8で1058kWの熱交換し、ついで熱交換器3で酸化原料であるクメン2と2651kWの熱交換を行い、熱交換器4で、3926kWの冷却をすると、40℃の気液混合流体13となる。これを凝縮分離器5で気液分離し、39℃の酸化反応排ガス14(51.1T/h)を得て、ついで熱交換器7で冷媒として冷却水を使用するかわりに冷熱回収器10において冷却された酸化反応排ガス15を再利用することにより332kWの冷却を行い28℃としたのち、−19℃のガスタービン出口ガス18を利用して545kWの冷却を行うと、1℃の酸化反応排ガス15と、凝縮液16が得られる。凝縮液16は凝縮分離器5に返送し、酸化反応排ガス15は熱交換器7の冷媒として使用することで24℃となり、さらに熱交換器8で加熱して97℃のガスタービン入口ガス17(50.2T/h)とする。続いてガスタービン9にてエネルギー回収し、−19℃まで温度の低下したガスタービン出口ガス18は、冷熱回収器10の冷媒として使用する。この場合、第2工程における加熱器8の熱源としては酸化反応排ガス19を利用するものとし、図では示されていないが熱交換器7の冷媒は冷熱回収器10で冷却された酸化反応排ガス15を利用するものとする。
窒素73.0mol%、酸素3.8mol%および主たる凝縮成分としてクメン3.6mol%、水19.0mol%、メタノール0.5mol%、エチルベンゼン0.1mol%、その他微量成分等を含む、107℃、0.5MPaGの酸化工程排ガス12(68.7T/h)と第1工程で凝縮成分を分離した酸化反応排ガス15を熱交換器8で1058kWの熱交換し、ついで熱交換器3で酸化原料であるクメン2と2651kWの熱交換を行い、熱交換器4で、3926kWの冷却をすると、40℃の気液混合流体13となる。これを凝縮分離器5で気液分離し、39℃の酸化反応排ガス14(51.1T/h)を得て、ついで熱交換器7で冷媒として冷却水を使用するかわりに冷熱回収器10において冷却された酸化反応排ガス15を再利用することにより332kWの冷却を行い28℃としたのち、−19℃のガスタービン出口ガス18を利用して545kWの冷却を行うと、1℃の酸化反応排ガス15と、凝縮液16が得られる。凝縮液16は凝縮分離器5に返送し、酸化反応排ガス15は熱交換器7の冷媒として使用することで24℃となり、さらに熱交換器8で加熱して97℃のガスタービン入口ガス17(50.2T/h)とする。続いてガスタービン9にてエネルギー回収し、−19℃まで温度の低下したガスタービン出口ガス18は、冷熱回収器10の冷媒として使用する。この場合、第2工程における加熱器8の熱源としては酸化反応排ガス19を利用するものとし、図では示されていないが熱交換器7の冷媒は冷熱回収器10で冷却された酸化反応排ガス15を利用するものとする。
その結果、ガスタービン9では97℃、0.5MPaGから−19℃、14.9kPaGまで酸化排ガスを膨張させることにより、1597kWのエネルギーが回収でき、冷熱回収器10で332kW、冷却器7で545kWの冷熱負荷を得て、第1工程での酸化反応排ガス温度を1℃まで下げることができ、比較例1に対して、有効成分であるクメン36kg/hの回収増と冷却水の熱負荷約700kW削減になる。
比較例1
窒素73.0mol%、酸素3.8mol%および主たる凝縮成分としてクメン3.6mol%、水19.0mol%、メタノール0.5mol%、エチルベンゼン0.1mol%、その他微量成分等を含む、107℃、0.5MPaGの酸化工程排ガス12(68.7T/h)と第1工程で凝縮成分を分離した酸化工程排ガス15を熱交換器8で1261kWの熱交換し、ついで熱交換器3で酸化原料であるクメン2と2651kWの熱交換を行い、熱交換器4で、3721kWの冷却をすると、40℃の気液混合流体13となる。これを凝縮分離器5で気液分離し、40℃の酸化反応排ガス14(51.2T/h)を得て、ついで熱交換器7で717kWの冷却を行い10℃酸化反応排ガス15と、凝縮液16が得られる。凝縮液16は凝縮分離器5に返送し、酸化反応排ガス15は熱交換器8で加熱して97℃の酸化反応排ガス17(50.4T/h)とする。続いてガスタービン9にてエネルギー回収するが、−10℃まで温度の低下したガスタービン出口ガス18は冷熱の回収を行わない。この場合、第2工程における加熱器8の熱源としては酸化反応排ガス19を利用するものとし、図の上では示されているが、比較例においては冷熱回収器10は用いられず、凝縮液16は直接熱交換器7より凝縮分離器5へ返送されるものとする。
窒素73.0mol%、酸素3.8mol%および主たる凝縮成分としてクメン3.6mol%、水19.0mol%、メタノール0.5mol%、エチルベンゼン0.1mol%、その他微量成分等を含む、107℃、0.5MPaGの酸化工程排ガス12(68.7T/h)と第1工程で凝縮成分を分離した酸化工程排ガス15を熱交換器8で1261kWの熱交換し、ついで熱交換器3で酸化原料であるクメン2と2651kWの熱交換を行い、熱交換器4で、3721kWの冷却をすると、40℃の気液混合流体13となる。これを凝縮分離器5で気液分離し、40℃の酸化反応排ガス14(51.2T/h)を得て、ついで熱交換器7で717kWの冷却を行い10℃酸化反応排ガス15と、凝縮液16が得られる。凝縮液16は凝縮分離器5に返送し、酸化反応排ガス15は熱交換器8で加熱して97℃の酸化反応排ガス17(50.4T/h)とする。続いてガスタービン9にてエネルギー回収するが、−10℃まで温度の低下したガスタービン出口ガス18は冷熱の回収を行わない。この場合、第2工程における加熱器8の熱源としては酸化反応排ガス19を利用するものとし、図の上では示されているが、比較例においては冷熱回収器10は用いられず、凝縮液16は直接熱交換器7より凝縮分離器5へ返送されるものとする。
この結果、ガスタービン9では97℃、0.5MPaGから−10℃、36kPaGまで酸化排ガスを膨張させることにより、1471kWの動力を回収することができるが、第1工程での酸化反応排ガス温度は10℃であり、有効成分であるクメンの回収増メリットや冷却器7で使用されるべき冷媒の熱負荷削減メリットは得られない。
1…酸化反応器、2…酸化反応原料、3…熱交換器、4…熱交換器、5…凝縮分離器、6…凝縮液、7…熱交換器、8…加熱器、9…ガスタービン、10…冷熱回収器、11…排ガス、12…酸化反応排ガス、13…気液混合流体、14…酸化反応排ガス、15…酸化反応排ガス、16…凝縮液、17…ガスタービン入口ガス、18ガスタービン出口ガス、19…酸化反応排ガス
Claims (5)
- 加圧下、有機物を含酸素ガスにより酸化する酸化工程で発生する酸化反応排ガスの熱および圧力エネルギーを下記第1工程〜第4工程を含む工程により回収することを特徴とするエネルギー回収方法。
第1工程:酸化反応排ガス中の凝縮成分を分離する工程
第2工程:凝縮成分を分離した酸化反応排ガスを必要に応じて加熱する工程
第3工程:第1工程において凝縮成分を分離した、または第2工程において加熱した酸化反応排ガスをガスタービンに導き、その熱および圧力エネルギーを回収する工程
第4工程:第3工程において温度の低下した酸化反応排ガスの冷熱を利用する工程 - 第2工程における酸化反応排ガスの加熱源が、酸化反応器出口ガスである請求項1に記載のエネルギー回収方法。
- 第4工程における冷熱の利用先が第1工程の凝縮分離の少なくとも一部に利用される請求項1または2に記載のエネルギー回収方法。
- 酸化工程で酸化される有機物の主成分がアルキルベンゼンである請求項1から3のいずれかに記載のエネルギー回収方法。
- 酸化工程で酸化される有機物の主成分がクメンまたはエチルベンゼンである請求項1から4のいずれかに記載のエネルギー回収方法。
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