JP2007283486A - 犠牲材料を用いるマイクロデバイス作成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】空間光変調器などに用いられるマイクロ構造を提供すること。
【解決手段】第一の高さを有する第一の構造部分と、該第一の高さより高い第二の高さを有する第二の構造部分とを備える基板を形成することと、該基板の上に、ポリアリーレン、水素シルセスキオキサンなどの第一の犠牲材料を堆積することであって、該犠牲材料は、該第一の構造部分を少なくともカバーする、ことと、該第一の犠牲材料の上に、第一の構造材料の層を堆積することと、該第一の構造材料の該層の中に、開口部を形成することであって、該開口部は、外側から該第一の構造材料の該層の下の該第一の犠牲材料へのアクセスを提供する、ことと、該第一の犠牲材料を除去して、該第二の構造部分と接続する第三の構造部分を形成することであって、該第三の構造部分の少なくとも一部は、該第一の構造部分の上にある、こととを包含する、マイクロ構造を作成する方法。
【選択図】なし
【解決手段】第一の高さを有する第一の構造部分と、該第一の高さより高い第二の高さを有する第二の構造部分とを備える基板を形成することと、該基板の上に、ポリアリーレン、水素シルセスキオキサンなどの第一の犠牲材料を堆積することであって、該犠牲材料は、該第一の構造部分を少なくともカバーする、ことと、該第一の犠牲材料の上に、第一の構造材料の層を堆積することと、該第一の構造材料の該層の中に、開口部を形成することであって、該開口部は、外側から該第一の構造材料の該層の下の該第一の犠牲材料へのアクセスを提供する、ことと、該第一の犠牲材料を除去して、該第二の構造部分と接続する第三の構造部分を形成することであって、該第三の構造部分の少なくとも一部は、該第一の構造部分の上にある、こととを包含する、マイクロ構造を作成する方法。
【選択図】なし
Description
(背景)
本開示は、マイクロ構造およびマイクロデバイスの作成に関する。
本開示は、マイクロ構造およびマイクロデバイスの作成に関する。
犠牲材料は、マイクロデバイスを作成するために、一般に使用される。平面マイクロ作成技術は、ボトムアップ方式のように、基板の上にマイクロ構造を通常構築する。下部層は、堆積され、処理され、その後、上部層が続く。マイクロ構造が、上部構造部分と下部構造部分との間に空隙を含むときに、犠牲材料は、使用され得る。犠牲材料は、下部構造部分の上に配置される。上部構造部分は、引き続き、犠牲材料および下部構造部分の上に形成される。犠牲材料は、最終的には除去され、上部構造部分と下部構造部分との間に空隙を形成する。フォトレジストが、一般的に犠牲材料に使用される材料である。
犠牲材料としてフォトレジストを使用することには、幾つかの欠点がある。フォトレジストは、約150℃を超えると安定でなくなり、そのため、フォトレジスト犠牲材料を付与した後に、150℃を超える温度で、いかなる処理工程も使用することができない。フォトレジストが硬化すると、機械的強度は制限され、上部構造部分に対する十分な機械的サポートを、特に、上部構造部分が薄い場合において、提供し得ない。硬化したフォトレジストから適切な機械的サポートが得られないと、薄い上部構造部分は、化学機械研磨(CMP)のような処理中に、機械的ストレスに耐えることができないこともあり得る。さらに、フォトレジストは、通常、酸素または窒素のような不純物を有し、このことが、ある種のデバイスアプリケーションにおける汚染の原因となり得る。
(概要)
一つの一般的な局面において、本発明は、チルト可能なマイクロミラープレートを製造する方法に関する。該方法は、上部表面と、該上部表面と接続するヒンジサポートポストとを備える基板を形成することと、該基板の上に、アモルファスカーボン、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択される第一の犠牲材料を堆積することと、該第一の犠牲材料の上に、構造材料からなる1つ以上の層を堆積することと、該構造材料からなる1つ以上の層の中に、開口部を形成することであって、該開口部は、外側から該構造材料からなる1つ以上の層の下の該第一の犠牲材料へのアクセスを提供する、ことと、該第一の犠牲材料を除去して、該ヒンジサポートポストと接続する該チルト可能なマイクロミラープレートを形成することとを含む。
一つの一般的な局面において、本発明は、チルト可能なマイクロミラープレートを製造する方法に関する。該方法は、上部表面と、該上部表面と接続するヒンジサポートポストとを備える基板を形成することと、該基板の上に、アモルファスカーボン、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択される第一の犠牲材料を堆積することと、該第一の犠牲材料の上に、構造材料からなる1つ以上の層を堆積することと、該構造材料からなる1つ以上の層の中に、開口部を形成することであって、該開口部は、外側から該構造材料からなる1つ以上の層の下の該第一の犠牲材料へのアクセスを提供する、ことと、該第一の犠牲材料を除去して、該ヒンジサポートポストと接続する該チルト可能なマイクロミラープレートを形成することとを含む。
別の一般的な局面において、本発明は、マイクロ構造を製造する方法に関連する。該方法は、第一の高さを有する第一の構造部分と、該第一の高さより高い第二の高さを有する第二の構造部分とを備える基板を形成することと、該基板の上に、アモルファスカーボン、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択される第一の犠牲材料を堆積することであって、該犠牲材料は、該第一の構造部分を少なくともカバーする、ことと、該第一の犠牲材料の上に、第一の構造材料の層を堆積することと、該第一の構造材料の該層の中に、開口部を形成することであって、該開口部は、外側から該第一の構造材料の該層の下の該第一の犠牲材料へのアクセスを提供し得る、ことと、該第一の犠牲材料を除去して、該第二の構造部分と接続する第三の構造部分を形成することであって、該第三の構造部分の少なくとも一部は、該第一の構造部分の上にある、こととを含む。
システムのインプリメンテーションは、以下の1つ以上を含み得る。上記基板の上に上記第一の犠牲材料を堆積することは、CVDまたはPECVDによって、該基板の上にアモルファスカーボンを堆積することを含み得る。該基板の上に該第一の犠牲材料を堆積することは、該基板の上にポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル、または水素シルセスキオキサンのうちの少なくとも1つをスピンコーティングすることを含み得る。上記方法は、上記構造材料からなる1つ以上の層の中の上記開口部を介して、プラズマエッチングにより、上記第一の犠牲材料を除去することをさらに含み得る。該方法は、該第一の犠牲材料の上に該構造材料からなる1つ以上の層を堆積する前に、該第一の犠牲材料を平坦化することをさらに含み得る。該方法は、該第一の犠牲材料を上記ヒンジサポートポストの上表面と同じ高さに平坦化することと、該ヒンジサポートポストの該上表面の上に、該構造材料からなる1つ以上の層を堆積することとを、さらに含み得る。該第一の犠牲材料を平坦化することは、化学機械研磨することを含み得る。該方法は、該構造材料からなる1つ以上の層の上にマスクを形成することと、該マスクによってカバーされていない該構造材料からなる1つ以上の層を選択的に除去し、該構造材料からなる1つ以上の層に、該開口部を形成することとをさらに含み得る。
上記基板は、上記上部表面と接続する着地チップをさらに含み得て、該着地チップは、上記チルト可能なマイクロミラープレートの上記下部表面と接触するようになることで、該チルト可能なマイクロミラープレートのチルト運動をストップするように構成される。該基板は、該チルト可能なマイクロミラープレートのチルト運動を制御するように構成された電気回路を含み得る。上記第一の犠牲材料の上に上記構造材料からなる1つ以上の層を堆積することは、導電性材料を堆積し、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する下部層を形成することと、該下部層の上に構造材料を堆積し、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する中間層を形成することと、該中間層の上に反射性材料を堆積し、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する上部層を形成することとを含み得る。上記方法は、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する該下部層の中に空洞を形成することと、該構造材料を堆積して、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する該中間層を形成する前に、該空洞をアモルファスカーボン、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル、および水素シルセスキオキサンからなる群から選択される第二の犠牲材料で充填することとをさらに含み得る。該方法は、該第一の犠牲材料および該第二の犠牲材料を除去して、該下部層の前記下部表面内に開口部と、上記ヒンジサポートポストと接続するヒンジコンポーネントとを有する該チルト可能なマイクロミラープレートを形成することをさらに含み得、該ヒンジコンポーネントは、該下部層内の該空洞の中に延伸し、該チルト可能なミラープレートは、該ヒンジコンポーネントによって規定される回転軸の周りをチルトするように構成される。該基板は、該基板の該上部表面の上に、電極を含み得、該チルト可能なマイクロミラープレートは、該ミラープレートの該下部層の該導電性材料と、該基板の該上部表面の上の該電極との間に電圧が印加されるとき、チルトするように作動可能である。該構造材料は、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、合金、アルミニウム、アルミニウムシリコン合金、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、およびシリサイドからなる群から選択される材料を含み得る。
インプリメンテーションは、以下の利点を1つ以上含み得る。本明細書は、従来の犠牲材料の欠点を克服し得る犠牲材料および方法を開示する。開示される犠牲材料は、優れた熱安定性および低い熱膨張率を提供する。これらの材料は、フォトレジストが使用され得る温度範囲より高い500℃までの温度で、機械的強度を維持し得る。動作温度を高くすることで、開示される犠牲材料の導入および硬化後に、高温で処理を実行することが可能になる。
開示される犠牲材料は、乾式プロセスの等方性エッチングによって除去され得る。この乾式プロセスは、従来の犠牲材料をクリーンにするための湿式プロセスよりもシンプルである。等方性エッチングによって、またミラープレートのような上部構造層の下に位置された開示される犠牲材料を都合よく除去できる。これは、乾式異方性エッチングプロセスによっては容易に達成され得ない。
開示されるアモルファスカーボンは、標準的な半導体プロセスによって、犠牲材料として堆積され、除去され得る。アモルファスカーボンは、化学気相堆積(CVD)またはプラズマ強化化学気相堆積(PECVD)によって堆積され得る。アモルファスカーボンは、等方性プラズマエッチング、マイクロ波、または活性ガス蒸気のような乾式プロセスによって除去され得る。除去は、シリコンおよび二酸化シリコンのような一般的な半導体コンポーネントに対し、非常に選択的である。
開示される犠牲材料は、また、硬化後に、フォトレジストに比べ、改善された機械的強度を提供する。このため、犠牲材料の上に形成された構造は、CMPのようなプロセス工程での高い機械的ストレスに耐えることができる。開示される犠牲材料は、また、改善された機械的磨耗抵抗性も有する。
本発明は、複数の実施形態を参照して、特に図示され、記載されるが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、これらの実施形態で、形式および詳細における様々な変更がなされ得ることは、当業者によって理解される。
本発明は、さらに、以下の手段を提供する。
(項目1)
第一の高さを有する第一の構造部分と、該第一の高さより高い第二の高さを有する第二の構造部分とを備える基板を形成することと、
該基板の上に第一の犠牲材料を堆積することであって、該第一の犠牲材料は、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択され、該犠牲材料は、該第一の構造部分を少なくともカバーする、ことと、
該第一の犠牲材料の上に、第一の構造材料の層を堆積することと、
該第一の構造材料の該層の中に、開口部を形成することであって、該開口部は、外側から該第一の構造材料の該層の下の該第一の犠牲材料へのアクセスを提供する、ことと、
該第一の犠牲材料を除去して、該第二の構造部分と接続する第三の構造部分を形成することであって、該第三の構造部分の少なくとも一部は、該第一の構造部分の上にある、ことと
を包含する、マイクロ構造を作成する方法。
(項目2)
上記第三の構造部分は、上記基板に対して移動可能である、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記第一の犠牲材料を除去することは、プラズマエッチングによって、上記第一の構造材料の上記層の中の上記開口部を介して該第一の犠牲材料を除去し、上記第三の構造部分を形成することを包含する、項目1に記載の方法。
(項目4)
上記第一の犠牲材料の上に、上記第一の構造材料の上記層を堆積する前に、該第一の犠牲材料を平坦化することをさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目5)
上記第一の犠牲材料を上記第二の構造部分の上表面と同じ高さに平坦化することと、
該第二の構造部分の該上表面の上に、第一の構造材料の上記層を堆積することと
をさらに包含する、項目4に記載の方法。
(項目6)
上記第一の犠牲材料を平坦化することは、化学機械研磨することを包含する、項目4に記載の方法。
(項目7)
上記第一の構造材料の上記層の上にマスクを形成することと、
該マスクにカバーされていない該第一の構造材料の該層を選択的に除去し、該第一の構造材料の該層に、上記開口部を形成することと
をさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目8)
上記基板は、電極をさらに備え、上記第一の構造材料は、電気伝導性である、項目1に記載の方法。
(項目9)
電圧が、上記電極と上記第三の構造部分との間に印加されるとき、該第三の構造部分は、移動するように作動可能である、項目8に記載の方法。
(項目10)
上記第一の構造部分、上記第二の構造部分、または上記第三の構造部分のうちの少なくとも一つは、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、合金、アルミニウム、アルミニウムシリコン合金、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、およびシリサイドからなる群から選択される材料を備える、項目1に記載の方法。
(項目11)
上記第二の構造部分は、ヒンジサポートポストであり、
上記第三の構造部分は、チルト可能なミラープレートである、項目1に記載の方法。
(項目12)
上記第一の犠牲材料の上に上記構造材料の層を堆積することは、
導電性材料を堆積して、上記チルト可能なマイクロミラープレートに対する下部層を形成することと、
該下部層の上に該構造材料を堆積して、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する中間層を形成することと、
該中間層の上に反射性材料を堆積して、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する上部層を形成することと
を包含する、項目11に記載の方法。
(項目13)
上記チルト可能なマイクロミラープレートに対する上記下部層に空洞を形成することと、
上記構造材料を堆積して該チルト可能なマイクロミラープレートに対する上記中間層を形成する前に、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択される第二の犠牲材料で、該空洞を充填することと
をさらに包含する、項目12に記載の方法。
(項目14)
上記第一の犠牲材料および上記第二の犠牲材料を除去して、上記下部層の上記下部表面内に開口部と、上記ヒンジサポートポストと接続するヒンジコンポーネントとを有する上記チルト可能なマイクロミラープレートを形成することをさらに包含し、
該ヒンジコンポーネントは、該下部層内の上記空洞の中に延伸し、
該チルト可能なミラープレートは、該ヒンジコンポーネントによって規定される回転軸の周りをチルトするように構成される、項目13に記載の方法。
(項目15)
上記基板は、該基板の上記上部表面の上に、電極を備え、
上記チルト可能なマイクロミラープレートは、該ミラープレートの上記下部層の上記導電性材料と、該基板の該上部表面の上の該電極との間に電圧が印加されるとき、チルトするように作動可能である、項目12に記載の方法。
(項目1)
第一の高さを有する第一の構造部分と、該第一の高さより高い第二の高さを有する第二の構造部分とを備える基板を形成することと、
該基板の上に第一の犠牲材料を堆積することであって、該第一の犠牲材料は、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択され、該犠牲材料は、該第一の構造部分を少なくともカバーする、ことと、
該第一の犠牲材料の上に、第一の構造材料の層を堆積することと、
該第一の構造材料の該層の中に、開口部を形成することであって、該開口部は、外側から該第一の構造材料の該層の下の該第一の犠牲材料へのアクセスを提供する、ことと、
該第一の犠牲材料を除去して、該第二の構造部分と接続する第三の構造部分を形成することであって、該第三の構造部分の少なくとも一部は、該第一の構造部分の上にある、ことと
を包含する、マイクロ構造を作成する方法。
(項目2)
上記第三の構造部分は、上記基板に対して移動可能である、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記第一の犠牲材料を除去することは、プラズマエッチングによって、上記第一の構造材料の上記層の中の上記開口部を介して該第一の犠牲材料を除去し、上記第三の構造部分を形成することを包含する、項目1に記載の方法。
(項目4)
上記第一の犠牲材料の上に、上記第一の構造材料の上記層を堆積する前に、該第一の犠牲材料を平坦化することをさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目5)
上記第一の犠牲材料を上記第二の構造部分の上表面と同じ高さに平坦化することと、
該第二の構造部分の該上表面の上に、第一の構造材料の上記層を堆積することと
をさらに包含する、項目4に記載の方法。
(項目6)
上記第一の犠牲材料を平坦化することは、化学機械研磨することを包含する、項目4に記載の方法。
(項目7)
上記第一の構造材料の上記層の上にマスクを形成することと、
該マスクにカバーされていない該第一の構造材料の該層を選択的に除去し、該第一の構造材料の該層に、上記開口部を形成することと
をさらに包含する、項目1に記載の方法。
(項目8)
上記基板は、電極をさらに備え、上記第一の構造材料は、電気伝導性である、項目1に記載の方法。
(項目9)
電圧が、上記電極と上記第三の構造部分との間に印加されるとき、該第三の構造部分は、移動するように作動可能である、項目8に記載の方法。
(項目10)
上記第一の構造部分、上記第二の構造部分、または上記第三の構造部分のうちの少なくとも一つは、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、合金、アルミニウム、アルミニウムシリコン合金、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、およびシリサイドからなる群から選択される材料を備える、項目1に記載の方法。
(項目11)
上記第二の構造部分は、ヒンジサポートポストであり、
上記第三の構造部分は、チルト可能なミラープレートである、項目1に記載の方法。
(項目12)
上記第一の犠牲材料の上に上記構造材料の層を堆積することは、
導電性材料を堆積して、上記チルト可能なマイクロミラープレートに対する下部層を形成することと、
該下部層の上に該構造材料を堆積して、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する中間層を形成することと、
該中間層の上に反射性材料を堆積して、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する上部層を形成することと
を包含する、項目11に記載の方法。
(項目13)
上記チルト可能なマイクロミラープレートに対する上記下部層に空洞を形成することと、
上記構造材料を堆積して該チルト可能なマイクロミラープレートに対する上記中間層を形成する前に、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択される第二の犠牲材料で、該空洞を充填することと
をさらに包含する、項目12に記載の方法。
(項目14)
上記第一の犠牲材料および上記第二の犠牲材料を除去して、上記下部層の上記下部表面内に開口部と、上記ヒンジサポートポストと接続するヒンジコンポーネントとを有する上記チルト可能なマイクロミラープレートを形成することをさらに包含し、
該ヒンジコンポーネントは、該下部層内の上記空洞の中に延伸し、
該チルト可能なミラープレートは、該ヒンジコンポーネントによって規定される回転軸の周りをチルトするように構成される、項目13に記載の方法。
(項目15)
上記基板は、該基板の上記上部表面の上に、電極を備え、
上記チルト可能なマイクロミラープレートは、該ミラープレートの上記下部層の上記導電性材料と、該基板の該上部表面の上の該電極との間に電圧が印加されるとき、チルトするように作動可能である、項目12に記載の方法。
(摘要)
チルト可能なマイクロミラープレートを製造する方法は、上部表面と、該上部表面と接続するヒンジサポートポストとを備える基板を形成することと、該基板の上に、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択される第一の犠牲材料を堆積することと、該第一の犠牲材料の上に、構造材料からなる1つ以上の層を堆積することと、該構造材料からなる1つ以上の層の中に、開口部を形成することであって、該開口部は、外側から該構造材料からなる1つ以上の層の下の該第一の犠牲材料へのアクセスを提供する、ことと、該第一の犠牲材料を除去して、該ヒンジサポートポートポストと接続する該チルト可能なマイクロミラープレートを形成することとを含む。
チルト可能なマイクロミラープレートを製造する方法は、上部表面と、該上部表面と接続するヒンジサポートポストとを備える基板を形成することと、該基板の上に、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択される第一の犠牲材料を堆積することと、該第一の犠牲材料の上に、構造材料からなる1つ以上の層を堆積することと、該構造材料からなる1つ以上の層の中に、開口部を形成することであって、該開口部は、外側から該構造材料からなる1つ以上の層の下の該第一の犠牲材料へのアクセスを提供する、ことと、該第一の犠牲材料を除去して、該ヒンジサポートポートポストと接続する該チルト可能なマイクロミラープレートを形成することとを含む。
(詳細な説明)
一例において、開示される材料および方法は、マイクロミラーアレイに基づく空間光変調器(SLM)の作成によって示される。マイクロミラーアレイは、セルのアレイを典型的に含み、このセルのそれぞれは、軸周りにチルトされ得るマイクロミラープレートと、さらに、そのマイクロミラープレートをチルトする静電気力を生成する回路網を典型的に含む。デジタルモードの動作において、マイクロミラープレートは、2つの位置で留まるようにチルトされ得る。「オン」位置において、マイクロミラープレートは、入射光を導き、表示画像に割り当てられた画素を形成する。「オフ」位置において、マイクロミラープレートは、入射光を表示画像から遠ざけるように導く。
一例において、開示される材料および方法は、マイクロミラーアレイに基づく空間光変調器(SLM)の作成によって示される。マイクロミラーアレイは、セルのアレイを典型的に含み、このセルのそれぞれは、軸周りにチルトされ得るマイクロミラープレートと、さらに、そのマイクロミラープレートをチルトする静電気力を生成する回路網を典型的に含む。デジタルモードの動作において、マイクロミラープレートは、2つの位置で留まるようにチルトされ得る。「オン」位置において、マイクロミラープレートは、入射光を導き、表示画像に割り当てられた画素を形成する。「オフ」位置において、マイクロミラープレートは、入射光を表示画像から遠ざけるように導く。
セルは、「オン」位置および「オフ」位置で、マイクロミラープレートを機械的にストップする構造を含み得る。これらの構造は、本明細書において、機械的ストップと称される。SLMは、マイクロミラーのうちの選択された組み合わせをチルトすることによって動作して、光を投影し、表示画像の中に適切なイメージピクセルを形成する。SLMに基づく表示デバイスは、通常、ビデオアプリケーションでは典型的に高頻度でイメージフレームをリフレッシュすることを要求される。イメージフレームをリフレッシュする各インスタンスは、マイクロミラーの全部または一部を新たなそれぞれの向きにチルトすることを伴い得る。高速でのミラーチルトの運動を提供することは、それゆえ、任意の機能SLMベースの表示デバイスにとって、極めて重要なことである。
図1Aは、マイクロミラープレートが「オン」位置にある空間光変調器400の一部分の断面図を示す。ここで、光源401からの入射光411は、入射角θiで導かれ、反射光412として、角θoで反射され、投射瞳403を介して、ディスプレイ表面に向かう。図1Bは、空間光変調器の同じ一部分の断面図を示すが、これは、ミラープレートが、ヒンジ106の他方の側の下にある別の電極に向けて回転する間におけるものである。同じ入射光411は、反射され、図1Aにおいてよりも、かなり大きな角θiおよびθoで、反射光412を形成する。屈折光412の屈折角は、ミラープレート102の寸法と、ミラープレート102の下部表面からバネ状着地チップ(springy landing tip)222aおよび222bまでの間の空隙間隔の寸法とによって規定される。屈折光412は、光吸収体402に向かって出て行く。
図1Aおよび図1Bを参照すると、SLM400は、3つの主要部分を含む。制御回路網からなるボトム部分、複数のステップ電極、着地チップ、ヒンジサポートポストからなる中央部分、ならびに隠れ捩れヒンジ(hidden torsion hinge)および空洞(cavity)を有する複数のミラープレートで覆われた上部部分である。
ボトム部分は、アドレシング回路網を有する制御基板300を含み、SLM400内のミラープレートの動作を選択的に制御する。アドレシング回路網は、メモリセルのアレイ、および通信信号用のワード線/ビット線相互接続を含む。シリコンウェハ基板上の電気的アドレシング回路網は、標準的なCMOS技術を用いて作成され得、低密度メモリアレイと似ている。
ハイコントラストSLM400の中央部分は、ステップ電極221aおよび221b、着地チップ222aおよび222b、ヒンジサポートポスト105、およびヒンジサポートフレーム202を含む。マルチレベルのステップ電極221aおよび221bは、角度交差変移(angular cross over transition)の間に、静電トルクの静電結合効率を改善するように設計される。ヒンジ106エリア近傍のステップ電極221aおよび221bの表面を高くすると、ミラープレート102とステップ電極221aおよび221bとの間の空隙間隔は、効率的に狭くなる。静電引力は、ミラープレートと電極との間の距離の2乗に反比例するので、この効果は、ミラープレートがその着地位置でチルトされるとき、明らかになる。アナログモードで動作するとき、高効率の静電結合によって、空間光変調器の個々のマイクロミラープレートのチルト角をより厳密に安定に制御できる。デジタルモードにおいて、SLMは、アドレシング回路網が動作するのに、かなり低い駆動電位を要求する。ステップ電極221aおよび221bの第一のレベルと第二のレベルとの高さの差は、第一のレベルの電極からミラープレートまでの間の空隙の相対高さに依存して、0.2マイクロメートル〜3マイクロメートルまで変動し得る。
制御基板の上表面に、一対の静止着地チップ222aおよび222bは、製造をシンプルにするために、ステップ電極221aおよび221bの第二のレベルと同じ高さを有するように設計される。着地チップ222aおよび222bは、ミラープレートに対して穏やかな機械的接地(touch−down)を提供し、正確に所定の角度で、各角度交差変移で着地する。制御基板の表面上に静止着地チップ222aおよび222bを追加すると、動作のロボティクスを強化し、デバイスの信頼性を長持ちさせる。さらに、静止着地チップ222aおよび222bによって、ミラープレート102とその着地チップ222aおよび222bとの間の分離を容易にできる。このため、SLM400のデジタル動作の間、コンタクト表面の接着(adhesion)することがなくなる。例えば、角度交差変移を開始するため、シャープなバイポーラパルス電圧Vbが、バイアス電極303に印加される。このバイアス電極303は、典型的には、そのヒンジ106およびヒンジサポートポスト105を介して、各ミラープレート102に接続される。バイポーラバイアスVbによって確立された電位は、ヒンジ106の両側で静電気力を強化する。この強化は、空隙間隔に大きな差があるために、着地位置で両側に等しくはない。ミラープレート102の下部表面103c上のバイアス電圧Vbが増加しても、ミラープレート102が回転して向かう方向へ与える影響は少ないが、ミラープレート102全体への静電気力Fがシャープに増加すると、動的励磁が提供される。これは、電気機械的運動エネルギを、変形されたヒンジ106および変形された着地チップ222aまたは222bに蓄えられた弾性歪みエネルギに変換することによる。バイポーラパルスが、共通のバイアスVbをリリースされる(released)と、変形された着地チップ222aまたは222bおよび変形されたヒンジ106の弾性歪みエネルギは、ミラープレートが着地チップ222aおよび222bをはじいて(spring)、跳ねるように遠ざかる(bounce away)ようにして、ミラープレートの運動エネルギに戻るように変換される。ミラープレートがこの摂動(perturbation)から静止状態になることで、ミラープレート102が一方の状態から他方の状態へと角度交差変移するためのアドレス電位Vaをかなり小さくすることが可能になる。
制御基板300の表面上のヒンジサポートフレーム202は、対となったヒンジサポートポスト105の機械的安定性を強化するように設計され、静電気電位を局所的に保持する。簡略化のために、ヒンジサポートフレーム202の高さは、ステップ電極221aおよび221bの第一のレベルと同じ高さであるように設計される。ミラープレート102のサイズが固定されると、一対のヒンジサポートポスト105の高さは、マイクロミラーアレイの最大偏角(deflection angle)θを決定する。
SLM400の上部部分は、上部表面上に平坦な光学反射層103aと、ミラープレート102の下部部分内の空洞の下に一対のヒンジ106とを有するマイクロミラーのアレイを含む。ミラープレート102内の一対のヒンジ106は、ミラープレート102の一部となるように作成され、反射表面の下の距離を最小に保ち、所定の角度回転に対する空隙のみを許容する。一対のヒンジ106によって規定される回転軸から上部反射表面103aまでの間の距離を最小にすることによって、空間光変調器は、角度変移の間における各ミラープレートの水平移動を効率的に排除する。一部のインプリメンテーションにおいて、SLMのアレイ内の隣接するミラープレート間の空隙は、0.2マイクロメートル未満に低減され、高い有効反射面積充填比(fill−ratio)を達成する。
マイクロ偏向(deflection)デバイスに使用される構造材料は、導電性があり、安定であり、適切な硬度、弾性およびストレスを有することが好ましい。理想的には、単一の材料は、ミラープレート102の剛性(stiffness)と、ヒンジ106の可塑性との双方を提供し、破壊することなく、偏向させる(deflect)のに十分な強度を有し得る。本明細書において、このような構造材料は、電気機械材料と称される。さらに、マイクロミラーアレイを構成するために使用される材料の全ては、500℃までの温度で処理され得る。これは、制御基板内に事前に作成された回路網を損傷することない典型的な処理温度範囲である。
図1Aおよび図1Bに示されるインプリメンテーションにおいて、ミラープレート102は、3つの層を含む。反射トップ層103aは、アルミニウム製であり、典型的には約600オングストロームの厚さである。中間層103bは、シリコンベースの材料製であり得、例えば、アモルファスシリコン製であり、典型的には約2000〜5000オングストロームの厚さである。ボトム層103cは、チタン製であり、典型的には約600オングストロームの厚さである。図1Aおよび図1Bから理解されるように、ヒンジ106は、ボトム層103cの一部として、インプリメントされ得る。ミラープレート102は、以下に記載されるように作成され得る。
代替の実施形態に従うと、ミラープレート102、ヒンジ106、およびヒンジサポートポスト105の材料は、アルミニウム、シリコン、ポリシリコン、アモルファスシリコン、およびアルミニウムシリコン合金を含み得る。堆積は、温度を500℃未満に制御されたチャンバ内で、アルミニウムおよびシリコンの一方または双方を含む単一のターゲットを物理的気相堆積(PVD)マグネトロンスパッタリングすることによって達成され得る。同じ構造の層は、また、PECVDによっても形成され得る。
別の代替の実施形態に従うと、ミラープレート102、ヒンジ106、およびヒンジサポートポスト105の材料は、シリコン、ポリシリコン、アモルファスシリコン、アルミニウム、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、およびアルミニウム、チタン、タンタル、タングステン、モリブデンのシリサイドまたは合金のような材料から製造され得る。耐熱金属およびそのシリサイドは、CMOS半導体処理と両立し、比較的良好な機械的特性を有する。これらの材料は、PVD、CVD、およびPECVDによって堆積され得る。光学反射率は、ミラープレート102の表面上に、用途に応じて、アルミニウム、金、またはそれらの合金のような金属薄膜の層をさらに堆積することによって向上され得る。
偏向されたビデオイメージの高いコントラスト比を達成するために、マイクロミラーアレイからの散乱光はいずれも、低減または排除されるべきである。最も一般的な干渉は、個々のミラープレートの前縁および後縁からの光の散乱によって発生する回折パターンから生じる。回折問題に対する解決策は、回折パターン強度を低減し、各画素の無効エリアからの散乱光を異なる方向に導き、投射瞳から遠ざけることである。一つの方法は、入射光411を正方形のミラープレート102の縁に対し、45°に導くことである。これは、ときどき、対角線ヒンジまたは対角線照明構成と称される。図2は、対角線照明システムを用いる正方形を有する各ミラープレート102を備えたミラーアレイの一部のトップを示す斜視図を示す。アレイ内のミラープレートのヒンジ106は、ミラープレートの2つの向かい合うコーナーに沿った対角線方向に、入射光411に垂直に作成される。対角線ヒンジ軸を有する正方形ミラープレートの有利な点は、前縁および後縁45°からの散乱光を屈折させ、投射瞳403から遠ざけることができる点である。不利な点は、この正方形ミラープレートは、投影プリズムアセンブリシステムがSLMの縁にチルトされることを要求する点である。対角線照明は、従来の長方形TIRプリズムシステムが、それぞれ「オン」状態および「オフ」状態でのミラープレート102によって反射される光ビームを分離するために使用されるとき、低い光学結合効率を有する。捩れ焦点スポット(twisted focusing spot)は、全ての有効画素アレイをカバーするために、長方形マイクロミラーアレイ表面のサイズより大きい照明を要求する。より大きな長方形TIRプリズムは、コスト高になり、サイズが大きくなり、投影ディスプレイの重量を重くする。
図3は、対角線照明構成を有する投影システムに対する制御回路網基板の一部のトップの斜視図を示す。一対のステップ電極221aおよび221bが、それに従って対角線に配置され、ミラープレート102への静電結合の静電効率を向上させる。2つの着地チップ222aおよび222bは、ミラープレート102の機械的着地の着地ストップとして機能し、チルト角θの精度を保証し、接触静止摩擦力を克服する。高いバネ定数の材料から作成されたこれらの着地チップ222aおよび222bは、着地バネとして機能し、ミラープレートがスナップダウン(snap down)するときに、接触面積を減らす。2レベルのステップ電極221aおよび221bの縁にあるこれらの着地チップ222の第二の機能は、ミラープレート102から、それ自身を分離する自身のバネ効果である。シャープなバイポーラパルス電位Vbが、ミラーアレイの共通バイアス電極303を介してミラープレート102に印加されるとき、ミラープレート102全体にかかる静電気力Fのシャープな増加は、電気機械的運動エネルギを、変形されたヒンジ106の中に蓄えられた弾性歪みエネルギに変換させることによって、動的励起を提供する。弾性歪みエネルギは、ミラープレート102が着地チップ222aまたは222bをはじいて、跳ねるように遠ざかるようにして、運動エネルギに変換されて戻る。
周期的なアレイのミラープレートの直角な縁またはコーナーは、固定角での入射光411の散乱によって投影されるイメージのコントラストを低下させる傾向のある回折パターンを生成し得る。アレイのミラープレートの湾曲した前縁および後縁は、ミラープレートの縁上への入射光411の散乱角の変動による回折を低減し得る。別の実施形態に従うと、対角線照明光学システムを相変わらず維持していても、投射瞳403の中への回折強度を低減することは、長方形の直角または固定角のコーナー形状の縁を、反対側に凹部(recess)および延伸部(extension)を有する少なくとも1つまたは一連の湾曲形状の前縁および後縁で置き換えることによって達成される。入射光411に垂直な湾曲した前縁および後縁は、投影システムの中への回折光を低減し得る。
直交照明は、より高い光学システム結合効率を有し、より安価で、より小さいサイズで、より軽いTIRプリズムを必要とする。しかしながら、ミラープレートの前縁および後縁の双方からの散乱光が、投射瞳403の中へと真っ直ぐに散乱されるので、散乱光は、回折パターンを形成し、SLMのコントラスト比を小さくする。図4は、直角照明構成を有する投影システムに対し、長方形ミラーを有するミラーアレイの一部のトップの斜視図を示す。ヒンジ106は、ミラープレートの前縁および後縁に平行で、入射光411に垂直であるので、SLM内のミラー画素は、直角に照明される。図4において、アレイ内の各ミラープレートは、前縁延伸部および後縁凹部に一連の湾曲を有する。この原理は、湾曲縁は、散乱光の回折強度を弱め、その湾曲縁は、さらに様々な角度で散乱光の大部分を回折させ、光学投射瞳403から遠ざけることである。各ミラープレートの前縁および後縁の曲率半径rは、選択された湾曲の数に依存して変動し得る。曲率半径rが小さくなるにつれて、回折低減効果は、より顕著になる。回折低減効果を最大にするためには、別の実施形態に従い、一連の曲率半径rが、アレイ内の各ミラープレートの前縁および後縁を形成するように設計される。湾曲の数は、ミラー画素のサイズに依存して変動し得、サイズ10マイクロメートルの正方形ミラー画素において、各前縁および後縁上の2つ〜4つの湾曲が、最適の結果をもたらし、低い回折を現行の製造能力の範囲内で提供する。
図5は、直交照明構成を有する投影システムに対する制御基板300の一部のトップを示す斜視図である。従来の平坦な電極と異なり、制御基板300の表面の上で、ヒンジ軸の近くに浮き彫りになった2レベルのステップ電極221aおよび221bは、平坦なミラープレート102とステップ電極221aおよび221bのステップ電極のうちの下部ステップとの間の有効空隙間隔を狭めるので、ミラープレート102の静電結合の静電効率を著しく向上させる。ステップ電極221aおよび221bに対するレベルの数は、1〜10で変動し得る。しかしながら、ステップ電極221aおよび221bに対するレベルの数が多くなれば、デバイスの製造をより複雑にし、よりコスト高にする。より実用的な数は、2〜3である。図5は、また制御基板300の表面に垂直に向いた着地チップ222aおよび222bを含む機械的着地ストップを示す。これらの着地チップ222aおよび222bは、角度交差変移の着地動作の間に、機械的ストップを提供する。ステップ電極221aおよび221bの縁にある着地チップ222aおよび222bは、着地チップとして機能し、さらに接触表面付着を克服する。この低電圧駆動で、高効率なマイクロミラーアレイの設計によって、マイクロミラーがより大きな絶対屈折角(|θ|>15°)で動作して、SLMの輝度およびコントラスト比を改善することができる。
この反射空間光変調器のもう一つの利点は、ミラープレート102の下部部分の中の空洞の下にヒンジ106を設けることによって、高い有効反射面積充填比が得られることである。これによって、角度交差変移の間におけるミラープレート102の水平移動がほぼ完全に排除される。図6は、直交照明構成を有する投影システムに対し、4つの湾曲前縁および後縁を用い、回折強度を低減するように設計されたミラーアレイの一部の拡大裏面図を示す。再び、対となったヒンジ106が、ミラー下部部分103cの一部として、2つの空洞の下に置かれ、ヒンジサポートフレーム202のトップにある一対のヒンジサポートポスト105によって、サポートされている。一対のヒンジサポートポスト105は、断面で幅Wを有し、この幅Wは、ヒンジ106の幅よりかなり大きい。一対のヒンジ106の間の軸と、ミラープレートの反射表面との間の距離が最小に保たれているので、平行移動を気にすることなく、個々のミラー画素を稠密にすることによって、高い有効反射面積充填比が達成される。一つの実施形態において、ミラー画素サイズ(a×b)は、約10マイクロメートル×10マイクロメートルであり、一方、曲率半径rは、約2.5マイクロメートルである。
図7は、ミラープレート102の下部部分の中の空洞の下のヒンジ106およびヒンジサポートポスト105を示すミラープレートの一部の拡大裏面図を示す。最適性能を達成するために、ヒンジ106が生成される空洞内の空隙Gを最小に維持することが重要である。ヒンジ106の寸法は、ミラープレート102のサイズに依存して変動する。一つのインプリメンテーションにおいて、各ヒンジ106の寸法は、約0.1×0.2×3.5マイクロメートルであり、一方、ヒンジサポートポスト105は、各側面Wが約1.0マイクロメートル幅である正方形の断面を有する。ヒンジサポートポスト105の上表面は、またミラープレート102の下部部分として空洞の下にあるので、空洞内の空隙Gは、より高いヒンジサポートポスト105に接触することなく、所定の角度θで、ミラープレート102の角回転に適合するように、十分に高い必要がある。ミラープレートが、ヒンジサポートポスト105に接触することなく、所定の角度θ回転するために、ヒンジ106が設けられる空洞の空隙は、G=0.5×W×SIN(θ)より大きくなくてはならない。ここで、Wは、ヒンジサポートポスト105の断面幅である。
図8は、一方向に15°回転したとき、ミラープレート102のヒンジ106の周りの最小空隙間隔Gを示す。計算によって、空洞内のヒンジ106の空隙間隔Gは、G=0.13Wより大きくなければならないことが示される。正方形ヒンジサポートポスト105の各側面Wの幅が、1.0マイクロメートルである場合、空洞内の各空隙間隔Gは、0.13マイクロメートルより大きくなくてはならない。角度変移動作の間における平行移動がないので、マイクロミラーアレイ内の個々のミラープレート間の水平ギャップは、0.2ミクロン未満に小さくなり得る。これによって、本明細書に記載のSLMの有効反射面積充填比は、96%に達する。
一つのインプリメンテーションにおいて、ハイコントラスト空間光変調器の作成は、標準的なCMOS技術を用いる4つのシーケンシャルプロセスとしてインプリメントされる。第一のプロセスは、自身の基板表面上にサポートフレームおよび第一のレベル電極のアレイを有する制御シリコンウェハ基板を形成する。第一のレベル電極は、ウェハ内のアドレシング回路網内のメモリセルに接続される。第二のプロセスは、制御基板の表面上に複数の第二のレベル電極、着地チップ、およびヒンジサポートポストを形成する。第三のプロセスは、各対のサポートポスト上に隠れヒンジを有する複数のミラープレートを形成する。最後に、第四のプロセスで、作成されたウェハは、個々の空間光変調デバイスのダイに分離され、その後、最終的に、残された犠牲材料が除去される。
図9は、ハイコントラスト空間光変調器を製造するプロセスを示す流れ図である。製造プロセスは、複数のメモリセルと、一般的な半導体技術を用いる制御基板として、信号を通信するためのワード線/ビット線相互接続構造を有するCMOS回路網ウェハを作成することから始まる(ステップ810)。
複数の第一のレベル電極およびサポートフレームは、制御基板内にアドレシングノードを開けている(opening up)回路網のパッシベーション層を介して、複数のビアをパターニングすることによって形成される(ステップ820)。引き続く電気化学層の接着性を向上させるために、ビアおよびコンタクト開口部は、2000ワットのRFまたはマイクロ波プラズマで、全圧2TorrのO2、CF4およびH2Oの比率が40:1:5の混合ガスで、温度約250℃、5分未満の間、露出される。電気機械層は、ビアを充填し、制御基板の表面上の電極層を形成するために選択された材料に依存して、物理気相堆積(PVD)、プラズマ強化化学気相堆積(PEVCD)によって堆積される(ステップ821)。電気機械層の堆積、および引き続くビアの形成は、図10および図11に示され、図10および図11と関連して以下に議論される。
次いで、電気機械層が、パターニングされ、異方性エッチングされ、複数の電極およびサポートフレームを形成する(ステップ822)。部分的に作成されたウェハは、さらなるプロセスに進む前に、電気的機能性を保証するためにテストされる(ステップ823)。電極およびサポートフレームの形成は、図12および図13に示され、図12および図13と関連して以下に議論される。
一つの実施形態に従うと、ステップ821および822で堆積され、パターニングされた電気機械層は、金属(例えば、純Al、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン膜、Al/ポリSi化合物、Al−Cu合金、またはAl−Si合金)を含み得る。これら金属のそれぞれは、わずかに異なるエッチング特性を有するが、これらの金属全ては、Alのプラズマエッチングと同様に化学でエッチングされる。2ステップのプロセスが、アルミニウムメタライゼーション層を異方性エッチングするために実行され得る。最初に、ウェハは、BCl3、Cl2、およびArの混合物をそれぞれ100sccm、20sccm、および20sccmの流量で流しながら、誘導結合プラズマでエッチングされる。動作圧力は、10〜50mTorrの範囲であり、誘導結合プラズマのバイアス電力は、300ワットであり、ソース電力は、1000ワットである。エッチングプロセスの間、ウェハは、圧力1Torr、裏面ヘリウムガス流量20sccmで冷却される。Alのパターンは、エッチングチャンバから周辺環境の中へと、単純に除去され得ないので、第二の酸素プラズマ処理ステップが、Al表面をクリーンにし、パッシベートするために実行されなくてはならない。パッシベーションプロセスにおいて、部分的に作成されたウェハの表面は、2000ワットのRFまたはマイクロ波プラズマで、圧力2torrの3000sccmのH2O蒸気で、温度約250℃で3分未満にわたって、露出される。
別の実施形態に従うと、電気機械層は、シリコンメタライゼーションであり、これは、ポリシリコン、ポリサイド、またはシリサイドの形態をとり得る。これらの電気機械層のそれぞれは、わずかに異なるエッチング特性を有するが、これらの電気機械層の全ては、ポリシリコンのプラズマエッチングと同様の化学でエッチングされる。ポリシリコンの異方性エッチングは、ClおよびFをベースとする原材料(例えば、Cl2、BCl3、CF4、NF3、SF6、HBr、ならびに、それらのAr、N2、O2、およびH2との混合物)のほとんどから達成され得る。ポリシリコン層またはシリサイド層(WSix、またはTiSix、あるいはTaSi)は、Cl2、BCl3、HBr、およびHeO2ガスをそれぞれ100sccm、50sccm、20sccm、および10sccmの流量で流す間に、誘導デカップリングプラズマで異方性エッチングされる。別の実施形態において、ポリサイド層は、Cl2、SF6、HBr、およびHeO2ガスがそれぞれ50sccm、40sccm、40sccm、および10sccmの流量で流れるリアクティブイオンエッチングチャンバの中で、プラズマで異方性エッチングされる。双方の場合とも、動作圧力は、10〜30mTorrの範囲であり、誘導結合プラズマのバイアス電力は、100ワットで、ソース電力は、1200ワットである。エッチングプロセスの間、ウェハは、圧力1Torr、裏面ヘリウムガスフロー20sccmで冷却される。典型的なエッチング速度は、毎分9000オングストロームに達し得る。
複数の第二のレベル電極は、制御基板の表面上に作成され得、ミラープレートと基板上の電極との間の距離を短くするので、静電効率(electrostatic efficiency)が改善される。着地チップも、また、基板上に作成され、ミラープレートと基板との間の静止摩擦力を低減し得る。
犠牲材料の層は、部分的に作成されたウェハの表面上に、所定の厚さで堆積される(ステップ830)。本明細書に従うと、犠牲材料は、アモルファスカーボン、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル(SILKと称され得る)、および水素シルセスキオキサン(HSQ)を含み得る。アモルファスカーボンは、CVDまたはPECVDによって堆積され得る。ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル、および水素シルセスキオキサンは、表面上に、スピンコーティングされ得る。犠牲層は、その後に構築される前に、最初に硬化され、堆積されたアモルファスカーボンは、CVDまたはPECVDプロセスによって堆積された後に、熱アニールによって硬化され得る。SILKまたはHSQは、UV露光、ならびに随意に熱処理およびプラズマ処理によって硬化され得る。
犠牲層は、次いで、パターニングされ、複数の第二のレベル電極、着地チップ、およびサポートポストに対するビアおよびコンタクト開口部を形成する(ステップ831)。第二の電気機械層は、次いで、複数の第二のレベル電極、着地チップ、およびサポートポストを形成するために選択された材料に依存して、PVDまたはPECVDによって堆積される(ステップ832)。最後に、第二の電気機械層は、所定の厚さに、CMPによって平坦化される(ステップ833)。第二のレベル電極および着地チップの高さは、1マイクロメートル未満であり得る。ステップ830〜833は、ステップ電極221aおよび221bのステップ数を構築するために繰り返され得る。ステップ830〜833の繰り返される回数は、ステップ電極221aおよび221bのステップ数によって決定される。平坦な電極が、制御基板上に作成されるとき、ステップ830〜833は、バイパスされ得る(すなわち、ステップ823から直接ステップ840へ)。
一度、この浮き彫りになったマルチレベルのステップ電極および着地チップが、CMOS制御回路網基板上に形成されると、サポートポストの各対上に隠れヒンジを有する複数のミラープレートが、作成される。このプロセスは、部分的に作成されたウェハの表面上に所定の厚さを有する犠牲材料を堆積することで開始する(ステップ840)。次いで、犠牲層は、パターニングされ、複数のヒンジサポートポストに対するビアを形成する(ステップ841)。犠牲層は、PVDまたはPECVDで電気機械材料を堆積される前に、選択された材料に依存して、さらに硬化され、その後、ビアを充填し、、捩れヒンジおよびミラープレートの一部に対する薄い層を形成する(ステップ842)。電気機械層は、所定の厚さにCMPによって平坦化される(ステップ843)。電気機械層は、複数の開口部を用いてパターニングされ、複数の捩れヒンジを形成する(ステップ850)。ミラープレートの下部部分に複数の空洞と、その空洞の下に位置される捩れヒンジとを形成するために、犠牲材料が再び堆積され、捩れヒンジの周りの開口部ギャップを充填し、ヒンジのトップ上に、所定の厚さを有する薄い層を形成する(ステップ851)。その厚さは、G=0.5×W×SIN(θ)より、わずかに大きくあり得る。ここで、Wは、ヒンジサポートポスト105の断面幅である。犠牲層は、パターニングされ、各捩れヒンジのトップに複数のスペーサを形成する(ステップ852)。さらなる電気機械材料が、堆積され、部分的に作成されたウェハの表面をカバーする(ステップ853)。
ステップ840〜851の犠牲材料は、また、上記で開示された材料から選択され得、アモルファスカーボン、ポリアリーレンおよびポリアリーレンエーテル(SILK)、ならびに水素シルセスキオキサン(HSQ)を含む。アモルファスカーボンは、CVDまたはPECVDによって堆積され得る。ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル、および水素シルセスキオキサンは、表面上にスピンコーティングされ得る。さらに、異なる犠牲材料も、作成プロセスの異なるステップでインプリメントされ得る。
電気機械層は、複数の開口部がパターニングされる前に、CMPによって、所定の厚さに平坦化される(ステップ854)。犠牲材料は、開口部を介して除去され、複数の空隙を個々のミラープレートの間に形成する(ステップ870)。
ミラー表面の反射率は、アルミニウム、金、およびその組み合わせからなる群から選択される400オングストローム以下の反射層をPVD堆積することによって、改善され得る(ステップ860)。
本明細書の中で開示される犠牲材料は、等方性プラズマエッチング、マイクロ波プラズマ、または活性化ガス蒸気のような乾式プロセスで、容易に除去され得る。犠牲材料は、他の材料の層の下方から除去され得る。除去は、また、通常の半導体コンポーネントと比較し、非常に選択的であり得る。例えば、アモルファスカーボンは、シリコンに対し、8:1の選択比で、シリコン酸化物に対し、15:1の選択比で除去され得る。したがって、開示される犠牲材料は、目的とするマイクロ構造に対しては最小の損耗で除去され得る。
開示される犠牲材料の別の利点は、これらの犠牲材料が、乾式プロセスでの等方性エッチングによって除去され得ることである。乾式除去プロセスは、従来の犠牲材料をクリーンにするにあたって、湿式プロセスよりシンプルである。等方性エッチングによって、ミラープレートのような上部構造層の下に位置される開示された犠牲材料を都合よく除去することができる。このようなことは、乾式異方性エッチングプロセスによって容易に達成され得ない。
アモルファスカーボンをベースとする犠牲材料の別の利点は、この犠牲材料が、従来のCMOSプロセスによって堆積され、除去され得ることである。アモルファスカーボンを犠牲材料として使用する更なる別の利点は、高いカーボン純度を維持し得ること、および、カーボンは、通常ほとんどのマイクロデバイスを汚染しないことである。
作成されたウェハを個々の空間光変調デバイスのダイに分離するために、犠牲材料の厚い層が堆積され、作成されたウェハ表面を保護するためにカバーする(ステップ880)。次いで、作成されたウェハは、部分的にソーで切られ(saw)(ステップ881)、その後、スクライビングおよびブレーキングによって、個々のダイに分離される(ステップ882)。空間光変調デバイスのダイは、チップベースにワイヤボンディングで取り付けられ、相互接続され(ステップ883)、その後、RFまたはマイクロ波プラズマで残留犠牲材料を剥離する(ステップ884)。SLMデバイスのダイは、ミラープレートと、電極および着地チップの表面との間の界面において、潤滑剤のPECVDコーティングに露出されて、さらに潤滑にされ(ステップ885)、その後、電気光学機能テスト(ステップ886)が行われる。最後に、SLMデバイスは、ガラスウィンドーリップ(glass window lip)で密封され(ステップ887)、信頼性および確固たる品質管理のために、バーンインプロセスに送られる(ステップ888)。
マイクロミラーアレイの動作における一つの問題は、機械的着地位置でのマイクロミラーの静止摩擦力である。表面接触付着は、制御回路網の静電気力を超えて増加し得、その結果、デバイスは、湿度環境において、静止摩擦力不良を起こし得る。ミラープレート102と着地チップ222aおよび222bとの間の接触付着を低減し、接地時の界面の機械的損耗劣化および角度交差変移の衝撃から保護するために、薄い潤滑コーティングが、ミラープレート102の下部部分上に、ステップ電極221aおよび221bならびに着地チップ222aおよび222bの表面上に堆積される。選択される潤滑剤は、熱的に安定であり、蒸気圧が低く、マイクロアレイデバイスを形成するメタライゼーションおよび電気機械材料と反応しないものであるべきである。
フルオロカーボン材料の厚い材料は、ミラープレートの下部部分の表面上に、ならびに、電極および着地チップの表面上にコーティングされ得る。SLMデバイスのダイは、CF4のようなフルオロカーボンのプラズマに、約200℃の基板温度で5分未満にわたって露出される。表面103c上のフッ素は、ミラープレートとその下の電極および着地チップの界面に水が付着または付着するのを防止するのに役立つ。これによって、着地動作の間におけるミラープレートの静止摩擦力における湿気の影響を排除できる。フルオロカーボン膜をミラープレート102と、ステップ電極221aおよび221bならびに着地チップ222aおよび222bとの間の界面内にコーティングすることで、露出表面近くに存在するフッ素原子による水を十分にはじく性能が提供される。
別の実施形態において、ペルフルオロポリエーテル(PFPE)またはPFPE混合物、あるいはフォスファザイン誘導体が、ミラープレート102と、ステップ電極221aおよび221bならびに着地チップ222aおよび222bとの間の界面に、温度約200℃の基板温度で5分未満にわたって、PECVDで堆積される。PFPE分子は、1×10−6〜1×10−11atmの範囲の凝集(aggregate)蒸気圧を有する。潤滑剤膜の厚さは、1000オングストローム未満である。メタライゼーションまたは電気機械層の表面上での付着および潤滑性能を改善するために、リン酸エステルが、その金属的な表面との親和性のために、選択され得る。
ハイコントラスト空間光変調器を作成するための各プロセスのより詳細な説明は、一連の断面図に示される。図10〜図13は、アドレシング回路網内に、複数のサポートフレーム、およびメモリセルに接続された第一のレベル電極を作成する一つの方法を示す空間光変調器の一部の断面側面図である。図14〜図17は、制御基板の表面上に、複数のサポートポスト、第二のレベル電極、および着地チップを作成する一つの方法を示す空間光変調器の一部の断面側面図である。図18〜図20は、サポートフレーム上に複数の捩れヒンジおよびそのサポートを作成する一つの方法を示す空間光変調器の一部の断面側面図である。図21〜図23は、複数の隠れヒンジを有するミラープレートを作成する一つの方法を示す空間光変調器の一部の断面側面図である。図24〜図26は、反射ミラーを形成し、マイクロミラーアレイの個々のミラープレートをリリースする一つの方法を示す空間光変調器の一部の断面側面図である。
図10は、標準的なCMOS作成技術を用いた後の制御シリコンウェハ基板600を示す断面図である。一つの実施形態において、制御基板内の制御回路網は、メモリセルのアレイ、通信信号用のワード線/ビット線相互接続を含む。アドレシング機能を実行する電気回路網を作成するには、多くの異なる方法がある。一般に周知であるDRAM、SRAM、およびラッチデバイスは、その全てがアドレシング機能を実行し得る。ミラープレート102の面積は、半導体スケールで比較的大きくあり得る(例えば、ミラープレート102は、100平方マイクロメートルより大きい面積を有し得る)ので、複雑な回路網が、マイクロミラー102の下に製造され得る。考えられる回路網には、時間シーケンシャル画素情報を格納するストレージバッファ、およびパルス幅変調変換を実行する回路網を含むが、これらに限定されない。
典型的なCMOS作成プロセスにおいて、制御シリコンウェハ基板は、シリコン酸化物またはシリコン窒化物のようなパッシベーション層601でカバーされている。パッシベートされた制御基板600は、パターニングされ、異方性エッチングされ、図11に示されるアドレシング回路網内のワード線/ビット線相互接続に接続されるビア621を形成する。別の実施形態に従うと、シリコン酸化物またはシリコン窒化物のような誘電性材料の異方性エッチングは、C2F6およびCHF3ベースの原材料、ならびにそのHeおよびO2との混合物で達成される。例示的な非常に選択的な誘電性エッチングプロセスは、誘導電源電力1200ワット、バイアス電力600ワットで、全圧100mTorrのC2F6、CHF3、HeおよびO2ガスの比率が10:10:5:2の混合物を流すことを含む。次いで、ウェハは、2Torrの裏面ヘリウムガス流れ20sccmで冷却される。典型的なシリコン酸化物のエッチング速度は、毎分8000オングストロームに達し得る。
次いで、図12は、選択された電気機械材料に依存して、PVDまたはPECVDによって堆積された電気機械層602を示す。この電気機械層602がパターニングされ、各ミラープレート102に対応するヒンジサポートフレーム622およびステップ電極623の第一のステップが位置される領域を、図13に示されるように規定するためである。電気機械層602のパターニングは、以下のステップを用いて実行され得る。最初に、犠牲材料の層が、スピンコーティングされ、基板表面をカバーする。次いで、犠牲層は、標準的なフォトリソグラフィに露光され、現像されて、所定のパターンを形成する。電気機械層は、異方性エッチングされ、複数のビアおよび開口部を形成する。一度、ビアおよび開口部が形成されると、部分的に作成されたウェハは、表面および開口部の内部から残渣を除去することによって、クリーンにされる。これは、パターニングされたウェハを、2000ワットのRFまたはマイクロ波プラズマで、全圧2TorrのO2、CF4およびH2Oの比率が40:1:5の混合ガスに、温度約250℃、5分未満にわたって露出することによって達成され得る。最後に、電気機械層の表面は、2000ワットのRFまたはマイクロ波プラズマで、圧力2Torrの3000sccmのH2O蒸気に温度約250℃で3分未満にわたって、露出されることによって、パッシベートされる。
ステップ電極221aおよび221bの複数の第二のステップ、着地チップ222aおよび222b、およびヒンジサポートポスト105は、以下のステップを介して、部分的に形成されたウェハの表面上に形成される。厚さ1マイクロメートルの犠牲材料が、基板表面上に堆積またはスピンコーティングされ、図14に示されるような犠牲層604を形成する。アモルファスカーボンによって構築された犠牲層604は、CVDまたはPECVDの後に、熱アニールによって硬化され得る。HSQまたはSILKに基づく犠牲層604は、UV露光、ならびに随意で熱処理およびプラズマ処理によって硬化され得る。
次いで、犠牲層604は、パターニングされ、図15に示されるように、第二のレベル電極632、着地チップ633、ならびにサポートポスト631に対する複数のビアおよび開口部(サポートポスト631に対する開口部の位置は破線で示されている)を形成する。引き続く電気機械層に対する付着を強化するために、ビアおよびコンタクト開口部は、2000ワットのRFまたはマイクロ波プラズマで、全圧2TorrのO2、CF4およびH2Oガスの比率が40:1:5の混合物で、温度約250℃、5分未満にわたって露出される。次いで、電気機械材料603が堆積され、ビアおよびコンタクト開口部を充填する。充填は、選択された材料に依存して、PECVDまたはPVDのいずれかで行われる。アルミニウム、チタン、モリブデン、およびそれらの合金からなる群から選択される材料に対しては、PVDが半導体産業での一般的な堆積方法である。シリコン、ポリシリコン、シリサイド、ポリサイド、タングステン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料に対しては、PECVDが堆積の方法として選択される。部分的に作成されたウェハは、さらにCMPによって平坦化され、図16に示されるように、わずかに1マイクロメートルより薄い所定の厚さになる。
CMP平坦化の後、図17は、犠牲材料の別の層が、所定の厚さに堆積(アモルファスカーボンの場合)またはスピンコーティング(HSQまたはSILKの場合)され、硬化されて、捩れヒンジの下に空隙スペーサを形成することを示す。犠牲層604は、パターニングされ、図18に示されるように、ヒンジサポートポスト(破線で図示)に対する複数のビア641またはコンタクト開口部を形成する。図19において、電気機械材料が堆積され、ビア641を充填して、サポートポスト642(破線で図示)を形成し、表面上に捩れヒンジ層605を形成する。次いで、このヒンジ層605は、CMPによって所定の厚さに平坦化される。ここで形成された電気機械層605の厚さは、捩れヒンジバーの厚さおよび後のミラープレートの機械的性能を規定する。
ヒンジ層605は、約400〜1200オングストロームの範囲の厚さを有し得る。CMPによる平坦化は、薄いヒンジ層605上に著しい機械的歪みを付与し得る。フォトレジストに基づく従来の犠牲材料の欠点は、この材料がヒンジ層605をサポートする機械的強度を提供できないこともあり得ることである。対照的に、本明細書に開示される犠牲材料(アモルファスカーボン、HSQ、またはSILK)は、硬化されたフォトレジストに比べ、硬化後も高い機械的強度を有する。開示される犠牲材料は、ヒンジ層605の平坦化の間も、かなり良好にヒンジ層605をサポートし得る。このため、ヒンジ層605は、物理的に損なわれず、作成における不良率を低減することができる。
部分的に作成されたウェハのヒンジ層605は、パターニングされ、開口部643を用いて異方性エッチングされ、図20に示されるように、電気機械層605の中に複数のヒンジ106を形成する。更なる犠牲材料が、堆積され、各ヒンジを取り囲む開口部643を充填し、図21に示されるように、表面上に所定の厚さを有する薄い犠牲層620を形成する。この層620の厚さは、各ヒンジ106のトップにあるスペーサの高さを規定する。次いで、犠牲層620がパターニングされ、図22に示されるように、各ヒンジのトップに複数のスペーサ622を形成する。サポートポスト642の上表面は、またミラープレート102の下部部分として、空洞の下にもあるので、空洞の中の空隙Gは、所定の角度θで、より大きなヒンジサポートポスト105に接触することなく、ミラープレート102の角回転に適合するように十分高い必要がある。ミラープレートが、ヒンジサポートポスト105に接触することなく、所定の角度θ回転するためには、ヒンジが位置される空洞の空隙は、G=0.5×W×SIN(θ)より大きくなければならない。ここで、Wは、ヒンジサポートポスト105の断面幅である。アレイ内の各ミラープレートは、各方向に15°回転し得る。計算によって、空洞内のヒンジ106の空隙間隔Gは、G=0.13Wより大きくなければならない。正方形のヒンジサポートポスト105の各側面の幅Wが、1.0マイクロメートルの場合、空隙間隔Gは、0.13マイクロメートルより大きくなければならない。
ミラープレート102の下部部分の各空洞の下のヒンジを有するミラープレートを形成するために、更なる電気機械材料623が堆積され、図23に示されるように、複数の犠牲スペーサをカバーする。一部の場合において、CMPによる平坦化ステップは、電気機械層605の平坦な反射表面を保証するために追加される、その後、エッチングによって個々のミラーの形成が実行される。電気機械層605、623の全厚は、最終的に作成されるミラープレート102の厚さと、究極的にほぼ同じになる。部分的に作成されたウェハは、ミラープレート102の所定の厚さに、CMPによって平坦化され得る。ミラープレート102の厚さは、0.3マイクロメートル〜0.5マイクロメートルの間であり得る。電気機械材料が、アルミニウムまたはその合金の場合、ミラーの反射率は、ほとんどのディスプレイの用途に対して十分な厚さである。一部の他の電気機械材料に対して、または、他の用途に対して、ミラー表面の反射率は、図24に示されるように、アルミニウム、金、これらの合金、および組み合わせから選択される400オングストローム以下の厚さの反射層606の堆積によって強化され得る。電気機械層の反射表面606は、次いで、パターニングされ、異方性エッチングされて、凹部628を形成する。図25に示すように、この凹部628は、複数の個々のミラープレートの境界を規定する。
図26は、残っている犠牲材料604、620が除去され、残渣がアレイ内の個々のミラープレートの間の複数の空隙を介してクリーンにされ、空間光変調器をベースとする機能マイクロミラーアレイを形成するのを示す。実際の生産環境において、ビデオディスプレイ用途の機能空間光変調器を出荷する前に、より多くのプロセスが要求される。電気機械層605上の反射表面606が、パターニングされ、異方性エッチングされて、複数の個々のミラープレートを形成された後に、より多くの犠牲材料が堆積され、作成されるウェハの表面をカバーする。作成されるウェハは、そのウェハ表面を犠牲材料の層によって保護されることで、従来の半導体プロセス方法を用いて、個々のデバイスのダイを形成する。パッケージングプロセスにおいて、作成されるウェハは、特に、ソーで切られ(ステップ881)が、これは、スクライビングおよびブレーキングによって、個々のダイに分離される(ステップ882)前である。空間光変調器デバイスのダイは、チップのベースに、ワイヤボンディングおよび相互接続で取り付けられる(ステップ883)が、これは、構造内に残っている犠牲材料および残渣を剥離する(ステップ884)前である。クリーニングは、パターニングされたウェハを、2000ワットのRFまたはマイクロ波プラズマで、全圧2TorrのO2、CF4およびH2Oの比率が40:1:5の混合ガスに、温度約250℃、5分未満にわたって露出することで達成され得る。最後に、電気機械およびメタライゼーション構造の表面は、2000ワットのRFまたはマイクロ波プラズマで、圧力2Torrの3000sccmのH2O蒸気に温度約250℃で3分未満にわたって露出することでパッシベートされる。
SLMデバイスのダイは、フルオロカーボンのPECVDに温度約200℃で5分未満にわたって露出することによって、さらに静止摩擦力防止層でコーティングされ(ステップ885)、その後、プラズマクリーニングおよび電気光学機能テスト(ステップ886)が行われる。最後に、SLMデバイスは、ガラス窓リップで密封され(ステップ887)、信頼性および確固たる品質管理のために、バーンインプロセスに送られる(ステップ888)。
別の例において、図27A〜図27Hは、開示される犠牲材料を1つ以上用いて、カンチレバを作成する生産プロセスを示す。図27Aに示されるように、材料の層2710が、最初に基板2700上に堆積される。層2710の材料には、シリコン窒化物を含み得る。基板2700は、シリコンまたは相補型金属酸化物半導体(CMOS)から作成され得る。図27Bに示されるように、ビアホール2720が層2710を介して、基板2700の中へとエッチングされる。エッチングは、標準的な半導体プロセスによって実行され得る。すなわち、フォトレジストのスピンコーティング、パターニングされたフォトマスクの作成、フォトマスクでカバーされていない層2710および基板2700内の材料の選択的除去、および最後に、フォトマスクの除去である。図27Cに示されるように、次いで、ビアホール2720は、タングステンのような電気伝導性材料2730で充填される。
図27Dに示されるように、次いで、犠牲材料2740が、層2710および電気伝導性材料2730の上に導入される。犠牲材料2730には、アモルファスカーボン、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル(SILKとも称され得る)、および水素シルセスキオキサン(HSQ)が含まれ得る。既に述べたように、アモルファスカーボンは、CVDまたはPECVDによって堆積され得る。ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテル、および水素シルセスキオキサンは、表面上にスピンコーティングされ得る。堆積されたアモルファスカーボンは、熱アニールによって硬化され得る。SILKまたはHSQは、UV露光、ならびに随意に熱処理およびプラズマ処理によって硬化され得る
次いで、凹穴2750が、標準的なエッチングプロセスを用いて犠牲材料2740の層の中をエッチングされ、図27Eに示されるように、電気伝導性材料2730の上部表面を露出する。次いで、カンチレバ材料が、堆積され、凹穴2750を充填して、図27Fに示されるように、犠牲材料2740の上にカンチレバ層2760を形成する。カンチレバ材料は、チタンのように電気伝導性材料であり得る。
次いで、凹穴2750が、標準的なエッチングプロセスを用いて犠牲材料2740の層の中をエッチングされ、図27Eに示されるように、電気伝導性材料2730の上部表面を露出する。次いで、カンチレバ材料が、堆積され、凹穴2750を充填して、図27Fに示されるように、犠牲材料2740の上にカンチレバ層2760を形成する。カンチレバ材料は、チタンのように電気伝導性材料であり得る。
次いで、カンチレバ層2760内のカンチレバ材料は、エリア2770をエッチングされ、図27Gに示されるように、犠牲材料2740の層の上部表面を露出する。犠牲材料2740は、異方性エッチング、マイクロ波プラズマ、または活性ガス蒸気のような乾式プロセスを用いて、除去され、図27Hに示されるように、カンチレバ2780を形成する。
カンチレバ2780は、カンチレバ層2790およびカンチレバサポートポスト2795を含む。基板2700は、電気伝導材料2730およびカンチレバサポートポスト2795を介して、カンチレバプレート2790の電位を制御し得る制御回路を含み得る。一つの実施形態において、電位差が、カンチレバプレート2790と層2710の上の電極(図示せず)との間に生じ得る。カンチレバプレート2790は、電位差によって生じる静電気力によって移動するように作用し得る。
複数の実施形態が、図示され、記載されてきたが、その精神および範囲から逸脱することなく、これらの実施形態において形式および詳細に様々な変更がなされ得ることは、当業者には理解される。開示された犠牲材料は、上述された例に加え、多くの他のタイプのマイクロデバイスにも適用され得る。例えば、開示された犠牲材料および方法は、マイクロ機械デバイス、マイクロ電気機械デバイス(MEMS)、マイクロ流体デバイス、マイクロセンサ、マイクロアクチュエータ、マイクロ表示デバイス、印刷デバイス、および光導波管を形成するために、使用され得る。開示された犠牲材料および方法は、空洞、凹部、マイクロブリッジ、マイクロトンネル、またはカンチレバのような張り出しマイクロ構造を備えるマイクロデバイスの作成に、一般的に適する。開示された犠牲材料および方法は、電気回路を含む基板の上に、このようなマイクロデバイスを作成するために、有利に適用され得る。さらに、開示された犠牲材料および方法は、非常なプロセスが要求される電気回路を含む基板の上に、マイクロデバイスを作成するのに、特に適している。
102 ミラープレート
105 ヒンジサポートポスト
106 ヒンジ
202 ヒンジサポートフレーム
221a、221b ステップ電極
222a、222b 着地チップ
300 制御基板
400 空間光変調器
401 光源
402 光吸収体
403 投射瞳
411 入射光
412 反射光
105 ヒンジサポートポスト
106 ヒンジ
202 ヒンジサポートフレーム
221a、221b ステップ電極
222a、222b 着地チップ
300 制御基板
400 空間光変調器
401 光源
402 光吸収体
403 投射瞳
411 入射光
412 反射光
Claims (15)
- 第一の高さを有する第一の構造部分と、該第一の高さより高い第二の高さを有する第二の構造部分とを備える基板を形成することと、
該基板の上に第一の犠牲材料を堆積することであって、該第一の犠牲材料は、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択され、該犠牲材料は、該第一の構造部分を少なくともカバーする、ことと、
該第一の犠牲材料の上に、第一の構造材料の層を堆積することと、
該第一の構造材料の該層の中に、開口部を形成することであって、該開口部は、外側から該第一の構造材料の該層の下の該第一の犠牲材料へのアクセスを提供する、ことと、
該第一の犠牲材料を除去して、該第二の構造部分と接続する第三の構造部分を形成することであって、該第三の構造部分の少なくとも一部は、該第一の構造部分の上にある、ことと
を包含する、マイクロ構造を作成する方法。 - 前記第三の構造部分は、前記基板に対して移動可能である、請求項1に記載の方法。
- 前記第一の犠牲材料を除去することは、プラズマエッチングによって、前記第一の構造材料の前記層の中の前記開口部を介して該第一の犠牲材料を除去し、前記第三の構造部分を形成することを包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記第一の犠牲材料の上に、前記第一の構造材料の前記層を堆積する前に、該第一の犠牲材料を平坦化することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記第一の犠牲材料を前記第二の構造部分の上表面と同じ高さに平坦化することと、
該第二の構造部分の該上表面の上に、第一の構造材料の前記層を堆積することと
をさらに包含する、請求項4に記載の方法。 - 前記第一の犠牲材料を平坦化することは、化学機械研磨することを包含する、請求項4に記載の方法。
- 前記第一の構造材料の前記層の上にマスクを形成することと、
該マスクにカバーされていない該第一の構造材料の該層を選択的に除去し、該第一の構造材料の該層に、前記開口部を形成することと
をさらに包含する、請求項1に記載の方法。 - 前記基板は、電極をさらに備え、前記第一の構造材料は、電気伝導性である、請求項1に記載の方法。
- 電圧が、前記電極と前記第三の構造部分との間に印加されるとき、該第三の構造部分は、移動するように作動可能である、請求項8に記載の方法。
- 前記第一の構造部分、前記第二の構造部分、または前記第三の構造部分のうちの少なくとも一つは、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、合金、アルミニウム、アルミニウムシリコン合金、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、およびシリサイドからなる群から選択される材料を備える、請求項1に記載の方法。
- 前記第二の構造部分は、ヒンジサポートポストであり、
前記第三の構造部分は、チルト可能なミラープレートである、請求項1に記載の方法。 - 前記第一の犠牲材料の上に前記構造材料の層を堆積することは、
導電性材料を堆積して、前記チルト可能なマイクロミラープレートに対する下部層を形成することと、
該下部層の上に該構造材料を堆積して、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する中間層を形成することと、
該中間層の上に反射性材料を堆積して、該チルト可能なマイクロミラープレートに対する上部層を形成することと
を包含する、請求項11に記載の方法。 - 前記チルト可能なマイクロミラープレートに対する前記下部層に空洞を形成することと、
前記構造材料を堆積して該チルト可能なマイクロミラープレートに対する前記中間層を形成する前に、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルおよび水素シルセスキオキサンからなる群から選択される第二の犠牲材料で、該空洞を充填することと
をさらに包含する、請求項12に記載の方法。 - 前記第一の犠牲材料および前記第二の犠牲材料を除去して、前記下部層の前記下部表面内に開口部と、前記ヒンジサポートポストと接続するヒンジコンポーネントとを有する前記チルト可能なマイクロミラープレートを形成することをさらに包含し、
該ヒンジコンポーネントは、該下部層内の前記空洞の中に延伸し、
該チルト可能なミラープレートは、該ヒンジコンポーネントによって規定される回転軸の周りをチルトするように構成される、請求項13に記載の方法。 - 前記基板は、該基板の前記上部表面の上に、電極を備え、
前記チルト可能なマイクロミラープレートは、該ミラープレートの前記下部層の前記導電性材料と、該基板の該上部表面の上の該電極との間に電圧が印加されるとき、チルトするように作動可能である、請求項12に記載の方法。
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