JP2007281775A - 偏波変換器 - Google Patents

偏波変換器 Download PDF

Info

Publication number
JP2007281775A
JP2007281775A JP2006104276A JP2006104276A JP2007281775A JP 2007281775 A JP2007281775 A JP 2007281775A JP 2006104276 A JP2006104276 A JP 2006104276A JP 2006104276 A JP2006104276 A JP 2006104276A JP 2007281775 A JP2007281775 A JP 2007281775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polarization
ladder
polarization converter
shaped conductor
conductor plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006104276A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4502967B2 (ja
Inventor
Tomohiro Mizuno
友宏 水野
Shuji Kono
修治 河野
Shuji Nuimura
修次 縫村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2006104276A priority Critical patent/JP4502967B2/ja
Publication of JP2007281775A publication Critical patent/JP2007281775A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4502967B2 publication Critical patent/JP4502967B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】円形導波管内に偏波間相対位相差を実現するため、管内に特殊な加工を施して偏波変換器を構成する場合、波長が短い高周波数帯では加工する寸法が小さくなり、寸法公差も厳しくなって囲うが難しくなるという課題があった。
【解決手段】円形導波管1の内部に、梯子形の導体板3を用いて所望の偏波間相対位相差を実現するサセプタンス素子を平面的に構成した。梯子形導体板3の板厚tを極めて薄くするとともに、適当な切り込み20を管軸に直交する方向に複数設けることにより、サセプタンス素子の寸法が比較的大きくなり、加工が容易,寸法精度の確保が容易となった。
【選択図】図1

Description

この発明はマイクロ波帯やミリ波帯などの周波数で、導波管内を通過する電磁波の偏波面を変換する偏波変換器に関するものである。
導波管を用いてマイクロ波帯やミリ波帯の電波を送信する際、導波管内の電波の偏波面を変換させる必要があるときがある。例えばアンテナから放射された電波の偏波面は、受信側の設備に対応した偏波面でなければならないから、送信側の導波管から送信用パラボラアンテナの反射器に電波を放射する前に、適切な偏波面に変換してから放射しなければならない。衛星通信設備、レーダなどの送信設備の他にも、電波望遠鏡や、ある種の科学実験設備などでも偏波面を変換しなければならない場合は多々、例がある。
特許文献1の図9、図10には、円形導波管内の管軸を含む面内に誘電体の板を、管軸方向に所定の長さ挿入して偏波面を回転させるものが示されている。
非特許文献1の図1には円形導波管内にその管軸を含む面内の管壁に所定の長さのポストを配列することで偏波面を回転させるものが示されている。
上記特許文献1、非特許文献1に開示されたものは、いずれも前記誘電体板または前記ポストの存在する面内の偏波成分有する通過波には位相遅れが生じ、それと直交する面の偏波成分を有する通過波には位相遅れが生じないことを利用している。即ち、導波管に送り込む電磁波の偏波面を前記誘電体、または前記ポストを含む面に対して斜め(一般には45度)にして送り込むと、送り込まれた電磁波は前記誘電体、または前記ポストを含む面の成分と、これに直交する成分の2つに分けて考えることが出来る、そして前記誘電体板または前記ポストの存在する面内の成分の電磁波は通過波に位相遅れが生じ、それと直交する面内の成分には位相遅れが生じない(相対位相差が生じるという)ので結果として偏波面がもとの偏波面に対して回転するのである。そして前記誘電体の板の管軸方向の長さ、または前記ポストの管軸方向の配列長さを適切に設定することにより、希望する任意の偏波面角度を得ることが出来る。
非特許文献2の図1.57には、導波管内に誘電体板を挿入して偏波変換器を構成するものが開示されている。上述のとおり偏波変換器を実現するには直交する2つの偏波の相対位相差を所定の値に設定する必要がある。これはポストを用いる場合にはその太さと長さ寸法および位置を、誘電体板を用いる場合には選択した誘電体材料の比誘電率に応じて厚みおよび長さ寸法を適切に設計/加工することに帰着する。これら寸法は使用する周波数帯における波長に応じて定められるため、周波数が高くなると物理的に寸法が小さくなる。
例えば非特許文献1に示されたポスト(導体ポストとも言う)を用いた事例では、導体ポストの直径0。04波長、間隔0。19波長の設計例が示されているが、これらの寸法は例えばミリ波帯である周波数100GHzにおいては1波長が約3mmとなるため、直径は0.12mm,間隔は0.57mmとなって極めて小さいため、導体ポストを実現する導体ネジの頭部や固定用のナットが物理的に干渉して設計が困難となるとか、加工そのものが困難となるという課題があった。
また加工の寸法精度は、使用する周波数帯における波長に応じて定められるため、高い周波数帯においては相対的に要求される公差が厳しくなる。Ku帯以上の高い周波数帯では±50μm以下の寸法公差が要求されることが多く、実現不可能ではないものの、特にポストとして導体ネジを用いる場合にはその挿入長の調整に多くの時間を要し、また、誘電体板を用いる場合には、入手の容易な市場で流通しているものでは寸法公差が充分で無く、再加工を要するなどの工数の増加を招いてしまう。いずれの場合も高周波数化によって歩留まりの劣化によるコスト増加や、加工精度の高い工作機械を要することによる生産性への制約が生じるという課題があった。
特開平7−74503号公報 武田、他、「金属ポスト形円偏波発生器」、三菱電機技報、Vol。55、No。6、1981、p。448−451。 Takashi Kitsuregawa、「Advanced Technology in Satellite Communication Antennas」、Artech House、Boston、1990、p。81−86。
従来の偏波変換器は、使用する周波数帯における波長に応じて定められるため、周波数が高くなると物理的に寸法が小さくなり、導体ポストを用いる場合にはその寸法および位置を、誘電体板を用いる場合には選択した誘電体材料の比誘電率に応じて厚みおよび長さを精度よく下降しなければならないが、要求されるその寸法精度が周波数が高くなるときわめて厳しくなり加工が難しいという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、使用する周波数が高くなっても、高性能で生産性が良く低コストな偏波変換器を実現することを目的とする。
この発明の偏波変換器は、内径D、板厚dなる円形導波管、この円形導波管の内壁に管軸に平行に設けた深さがdより浅い第1の溝、この第1の溝の位置の管軸に対して対称な内壁位置に設けた深さがdより浅い第2の溝、
前記第1の溝と前記第2の溝に挿入され、前記管軸に直交する方向の長さがDなる複数の切り込みを有する梯子形導体板を備えたものである。
この発明の偏波変換器は、偏波変換器として複数の誘導性サセプタンス素子を一体の梯子形の導体板として構成するため平面的に加工すればよく、通常のワイヤカット、旋盤やNC加工機などでの容易に加工可能で寸法精度の確保が容易となる効果を有する。
また、偏波変換器として複数の誘導性サセプタンス素子を一体の梯子形の導体膜により構成し、その厚みを18μm程度と極めて薄くできるため、導体膜を有する誘電体基板に直交する偏波成分に対する影響が極めて小さく、設計精度を向上する効果を有する。またフォトエッチング等により導体膜形状を加工すれば、その寸法誤差を導体厚み程度に抑圧することが可能である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による偏波変換器の構成を示す斜視図で、一部を切断して内部を示した図である。図2は図1の断面図、図3は図2のものの左正面図、図4は同じく右正面図である。なお、以後の説明の都合上、管軸方向にZ軸、これに直交する方向に図1に記載のようにX軸、Y軸をとる。各図において断面がほぼ真円状の円形導波管1のZ軸とX軸が含まれる面内でX軸方向に正対する管内壁に一対の溝2を管軸に平行に設けている。即ち2つの溝2は互いに180度の対称位置にある。この2つの溝2の中に、溝2に沿ってZ−X面内に梯子形導体板3を挿入する。円形導波管1の管壁の厚みはdである。溝2の幅は梯子形導体板3の板厚tと同じか、ごくわずか大きくしてある。溝2の深さ(X方向の管壁への溝の深さ)は管壁の板厚dより小さい。
梯子形導体板3はX軸方向に設けた複数の切り込み20によって仕切られた複数の段4をもっている。切り込み20の長さ(X軸方向の長さ)は管の内径Dと同寸法である。段4は図ではX軸に平行に図示しているが厳密に平行でなくてもそれなりの性能は得られる。梯子形導体板3の厚みtは前述のとおり溝2の幅と同じかわずか小さい。wiはi番目の段4の幅、pは各々の段の間隔で図2ではほぼ等間隔としている。S1は入力側の管端、S2は出力側の管端、E1は導体板の挿入面に垂直であるy軸に対して角度αをなす方向に偏波面を有する入力端における励振偏波の偏波面の方向、Ex1およびEy1はそれぞれ入力側管端S1における励振偏波のx方向成分およびy方向成分、E2は出力側管端S2における励振偏波面のなす角を示す。Ex2およびEy2は、それぞれ出力端における励振偏波のx方向成分およびy方向成分である。なお、図3は図2のものを図に向かって左側から見た図、図4は図2のものを図に向かって右側から見た図なので、図3のy軸は右向きが正、図4のy軸は左向が正となっている。
動作原理について説明を行う。まず円形導波管1の直径Dは使用する周波数帯域において基本モードであるTE11モードのみが伝搬し、他の高次モードは遮断となる径を与える。また段4の長さ(X方向の寸法、切り込み20のX方向寸法と同じ)は円形導波管の直径Dと同一とする。
次に入力端における励振偏波E1を、図3に示すように、その偏波面αがy軸から45度傾いた方向(梯子形導体板3の面に対しても45度)となるようにTE11モードにて励振する。この場合、励振偏波E1のx方向成分Ex1およびy方向成分Ey1は等振幅かつ同位相となる。ここで梯子形導体板3が有する各々の段4は、これに平行なx方向成分に対しては誘導性サセプタンスを呈するサセプタンス素子として機能し、通過位相を進める。一方でy方向成分の電界に対しては梯子形導体板3が直交するため、その厚み寸法tが波長に比して充分に短ければ位相にはほとんど影響がない。
したがって管軸方向に伝搬し、出力端P2に到達した梯子形導体板3に平行な偏波成分Exoと、梯子形導体板3に垂直な偏波成分Eyoが等振幅かつ90度の位相差となるよう、個々の段4の厚みt、幅wi、数量n、間隔pを与えることにより、出力端での励振偏波E2が円偏波となり、円偏波発生器が実現できる。
また管軸方向に伝搬し出力端P2に到達した段4に平行な偏波成分Exoと、垂直な偏波成分Eyoの通過移相差が180度となるよう各部の寸法を与えた場合には、入力端と出力端でx方向の偏波成分が逆向きとなるため、出力端での励振偏波E2と入力端での励振偏波E1はy軸に対して線対称となり、等価的に偏波角が2αだけ回転する。よってこの場合には直線偏波の偏波面変換器が実現でき、図4に示すようにβの角度となる。この場合には偏波面の回転角βは上述のように2αに等しい。
図5および図6に、それぞれ実施の形態1による偏波変換器の、xおよびy方向偏波成分に対する等価回路を示す。図において、5および7は梯子形導体板3のi番目の段4が成すサセプタンス素子、6および8は各々の段の間の円形導波管部に対応する伝送線路部であり、pはサセプタンス素子5および7の管軸方向の間隔である。
ここでi番目の段4におけるxおよびy方向偏波成分の通過移相量φxiおよびφyiは次式で表される。
Figure 2007281775
式(1)および(2)においてλgx、Y0x、Bxiはそれぞれx方向偏波成分の円形導波管における管内波長、特性アドミタンス、i番目の段4のサセプタンスである。
また、λgy、Y0y、Byiはそれぞれy方向偏波成分の円形導波管における管内波長、特性アドミタンス、i番目の段4のサセプタンスである。
上述のとおり、y方向偏波成分に対するサセプタンスByiが無視でき(Byi=0)、x方向偏波成分に対するサセプタンスBxiも、結果として良好な反射特性に調整された後には円形導波管の特性アドミタンスに対して充分に小さく設定される(Bxi<<Y0x)ことを考えると、λ0を自由空間中の波長としてi番目の段4における偏波間位相差△φiは以下のように近似できる。
Figure 2007281775
ここでλgxおよびλgyはそれぞれxおよびy方向偏波成分の管内波長である。本実施の形態1においては、中空の円形導波管であるためxおよびy方向偏波成分の実効誘電率εxおよびεyはいずれも1で、式(4)および式(5)の値は一致する。よって式(3)は(6)式のとおりさらに簡略化できる。
式(6)を用いて、偏波変換器が有する1からn番目までの全てのサセプタンス素子5を通過した場合の偏波間位相差△φについて以下のように表すことができる。
Figure 2007281775
ここでBx0はx方向成分に対するサセプタンス全ての平均値であり、式(7)によって定められる。したがって、偏波変換器として動作するために必要なサセプタンスの総和が定められることから、良好な反射整合特性を得るために必要な各々のサセプタンス値Bxiを有する段4の幅wi、厚みt、数量nおよび間隔pを与えればよい。
図1の場合について、具体例により説明する。例えば管径Dが0.7λ程度の場合、段4の数nは、反射を極力減らすという観点から、少なくとも6以上に設定する。また、加工があまりに複雑化するのを避けるという観点からnは30以下とすることが好ましい。即ち、切り込み20の数は段4の数より1つ少ない5〜29程度となる。
nを6〜30程度とした場合、梯子形導体板3の厚みtは銅板又はアルミ板を活用するという観点から、例えば50μm〜0.5mm程度のものを用いたとすると、wnは0.5〜数λ程度、Pは数λとなる。なお、wnは図1に示すように導波管の軸方向中央に対して対称に、徐々に寸法を変化させておくことが、反射を軽減するためには好ましい。
この発明の偏波変換器によれば、各サセプタンス素子を一体の梯子形の導体板3にて実現しているため、平面的な加工で済むことから工作性が良く、また相対位置の誤差も最小限に抑えることができる。
なお、図では2つの溝2は同一寸法であるかのように図示しているが、必ずしも同一である必要はない。例えば一方の溝を第1の溝、他方を第2の溝と呼ぶ場合、第1の溝の深さと第2の溝の深さとは異なっていてもよい。幅も同様に異なる幅としてもよいが、溝2の幅よりも梯子形導体板3の板厚が極端に薄い場合には、導体板3が固定されないという不具合と、管内壁の沿面距離が大きくなってしまうという不具合が生じるので、隙間に導電性の詰め物、例えば導電性塗料を塗布したり、楔を打ち込むなどしてもよい。切り込み20は図では矩形としているが、例えば打ち抜き加工を容易にするため四隅の角に丸みをつけるなど多少の変更は行ってもよい。
実施の形態2.
実施の形態1における梯子形導体板3の板厚を極端に薄くすると円形導波管1の溝2に梯子形導体板3を挿入することが難しくなる。これを解決した偏波変換器の構成を図7に示す。図7は理解を助けるため分解した状態を示している。管軸を含む1つの面で対称に2分割された一対の導波管ブロック10(2分割管)を用いて梯子形導体板3を挟み込むことにより偏波変換器を構成しても発明の実施例1と同様の効果が得られる。導波管ブロック10は組み立てた後に真円となるようにするため、各ブロックの深さfは円形導波管1を2分割したD/2よりも、梯子形導体板3の板厚tの1/2だけ寸法を小さくしてある。
円形導波管1に溝加工を施す際には、ワイヤカットが有力な加工方法であるが、長さの上限制約やワイヤ径による制約があるため、一般に30cm以上の管軸長を有するものや、梯子形の導体板3の厚みがワイヤ径の0.4mm程度より薄い場合には、実施の形態2の加工方法の方が製作が容易となる。この本実施の形態の偏波変換器は、複数の誘導性サセプタンス素子を成す梯子形の導体板と、円形導波管を管軸が含まれる面で二等分割し組立後の導波管断面形状が真円となる内面形状を有する一対の導体ブロック10を有し、両導体ブロックの分割面に導体板3を挟んで固定したものである。固定方法は例えば両ブロックにねじ止め用の金具を取り付けておいたり、バンドで互いを結束するなど、いろいろな方法が容易に考えられるので、図示説明は省略する。
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3による偏波変換器の構成を示す断面面図である。図8は図7の入力端S1から見た正面図、図9は図7の出力端S2から見た正面図である。この発明の実施の形態3による偏波変換器の構成を示す断面面図および正面図である。図において1は円形導波管、2は円形導波管1に設けられた管軸(z軸)が含まれる面内でx軸方向に正対する一対の溝、12は円形導波管1に設けられた溝2に沿ってz−x面内に挿入された誘電体基板、13は誘電体基板12の片面に設けられた梯子形の導体膜(基板パターン)、14は梯子形の導体膜13が有する段、tは誘電体板12の厚み、t0は梯子形の導体膜13の厚み、wiはi番目の段14の幅(管軸方向の長さ)、pは各々の段の間隔、S1は入力端、S2は出力端、E1は導体板の挿入面に垂直であるy軸に対して角度αをなす方向に偏波面を有する入力端における励振偏波、Ex1およびEy1はそれぞれ入力端における励振偏波のx方向成分およびy方向成分、E2は出力端における励振偏波であり、Ex2およびEy2はそれぞれ出力端における励振偏波のx方向成分およびy方向成分である。なお、図9ではy軸の正は左向きになる。
次に動作について説明する。偏波変換器の動作原理としては発明の実施の形態1と概ね同様で、誘電体基板12が有する梯子形の導体膜13を構成する各段14が、これに平行なx方向成分に対しては誘導性サセプタンスを呈するサセプタンス素子として機能することで、直交偏波成分間の通過位相の相対差を所望の値とするものであるが、誘電体基板12の影響を加味して設計を行う必要がある。
具体的に説明を行う。図7の偏波変換器の等価回路は実施の形態1の図5および図6と全く同一であり、i番目の段14による偏波間位相差△φiも式(3)から式(5)を用いて表現できる。本実施の形態3においては、式(4)および式(5)におけるxおよびy方向偏波成分の実効誘電率εxおよびεyが異なり、誘電体の挿入方向と同一の偏波方向となるx方向偏波成分に対する実効誘電率εxが相対的に大きくなる。したがって、本実施の形態においては、式(3)を式(6)のように簡略化することは出来ないため、偏波変換器が有する1からn番目までの全てのサセプタンス素子を通過した場合の偏波間位相差△φは以下のように表される。
Figure 2007281775
ここでBx0はx方向成分に対するサセプタンス全ての平均値である。したがって偏波変換器として動作するために必要なサセプタンスの総和が定められることから、良好な反射整合特性を得るために必要な各々のサセプタンス値Bxiを有する段14の幅wi、厚みt0、数量n、間隔pと誘電体基板の誘電率εおよび基板厚tによって定められる管内波長λgxおよびλgyを与えればよい。
本実施の形態3の偏波変換器によれば、発明の実施の形態1の偏波変換器の効果に加えて、偏波間位相差△φの内の誘電体基板による成分と梯子形の導体膜13が有する段14のサセプタンスによる成分を任意に選定できることから設計の自由度が増すため、広帯域化や加工性の良い寸法の制約条件を加えるなど高性能化を施すことが可能となる効果を有する。また、導体膜の機械的強度が誘電体基板で保持されるので、導体膜の厚みを18μm程度と極めて薄くすることができるため、導体膜を有する誘電体基板に直交する偏波成分に対する影響が極めて小さく、加工精度を向上し、偏波変換精度を向上する効果を有する。またフォトエッチング等により導体膜形状を加工すれば、その寸法誤差を導体厚み程度に抑圧することが可能であるため、より高精度な加工がより容易に行うことが出来る。
この発明の実施の形態1の偏波変換器の外観を示す斜視図である。 図1の偏波変換器の断面図である。 図1の偏波変換器のS1側正面図である。 図1の偏波変換器のS2側正面図である。 図1の偏波変換器のx方向偏波成分に対する等価回路図である。 図1の偏波変換器のy方向偏波成分に対する等価回路図である。 実施の形態2の偏波変換器の分解図である。 この発明の実施の形態3の偏波変換器の構成を示す断面図である。 図8の偏波変換器のS1側正面図である。 図8の偏波変換器のS2側正面図である。
符号の説明
1 円形導波管、 2 溝、 3 梯子形導体板、 4 段、
5、7 サセプタンス素子、
6、8 伝送線路部、 10 2分割導波管、
12 誘電体基板、 13 導体膜、 20 切り込み。

Claims (6)

  1. 内径D、板厚dなる円形導波管、この円形導波管の内壁に管軸に平行に設けた深さがdより浅い第1の溝、この第1の溝の位置の前記管軸に対して対称な内壁位置に設けた深さがdより浅い第2の溝、
    前記第1の溝と前記第2の溝に挿入され、前記管軸に直交する方向の長さがDなる複数の切り込みを有する梯子形導体板を備えたことを特徴とする偏波変換器。
  2. 管の内径Dなる円形導波管を管軸に対象に2分割して得られた2つの2分割管、
    互いに平行し、それぞれの長さがDなる複数の切り込みを有する梯子形導体板、
    前記切り込みの方向が前記円形導波管の管軸に直交するように前記梯子形導体板を間にはさんで、前記2つの2分割管を保持したことを特徴とする偏波変換器。
  3. 前記2分割管の深さは、前記Dの1/2の寸法から前記梯子形導体板の板厚の1/2の寸法を除した寸法であることを特徴とする請求項2に記載の偏波変換器。
  4. 前記切り込みの数は5以上、30以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の偏波変換器。
  5. 前記梯子形導体板の板厚はこの偏波変換器を通過させる波長の1/10以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の偏波変換器。
  6. 前記梯子形導体板は,誘電体基板の一面に構成された導体膜であることを特徴とする請求項1、4、5のいずれか一項に記載の偏波変換器。
JP2006104276A 2006-04-05 2006-04-05 偏波変換器 Expired - Fee Related JP4502967B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006104276A JP4502967B2 (ja) 2006-04-05 2006-04-05 偏波変換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006104276A JP4502967B2 (ja) 2006-04-05 2006-04-05 偏波変換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007281775A true JP2007281775A (ja) 2007-10-25
JP4502967B2 JP4502967B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=38682784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006104276A Expired - Fee Related JP4502967B2 (ja) 2006-04-05 2006-04-05 偏波変換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4502967B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014189583A2 (en) * 2013-03-11 2014-11-27 Andrew Llc Twist septum polarization rotator
US11023151B2 (en) 2013-04-18 2021-06-01 Ruslan SHIGABUTDINOV Systems and methods for file management by mobile computing devices

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51127655A (en) * 1975-04-30 1976-11-06 Hitachi Denshi Ltd Cut-off filter of wave divider for mm-wave region
US4503379A (en) * 1983-04-12 1985-03-05 Chaparral Communications, Inc. Rotation of microwave signal polarization using a twistable, serpentine-shaped filament
JPS63100801A (ja) * 1986-09-18 1988-05-02 アルカテル・トムソン・フエソー・エルチアン E面形広帯域の複合フイルタ
US4755777A (en) * 1986-03-03 1988-07-05 General Dynamics Corp./Convair Division Variable power divider
JPS63173901U (ja) * 1987-05-06 1988-11-11
JPS6460002A (en) * 1987-08-31 1989-03-07 Nec Corp Polarized wave converter
JPH01264001A (ja) * 1988-04-14 1989-10-20 Mitsubishi Electric Corp 位相差板
WO1991020106A1 (en) * 1990-06-21 1991-12-26 Continental Microwave (Holdings) Plc Polarised microwave generator
JP2000106534A (ja) * 1998-05-29 2000-04-11 Thomson Multimedia Sa 信号送受信装置
JP2003023301A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Mitsubishi Electric Corp 円筒導波管装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51127655A (en) * 1975-04-30 1976-11-06 Hitachi Denshi Ltd Cut-off filter of wave divider for mm-wave region
US4503379A (en) * 1983-04-12 1985-03-05 Chaparral Communications, Inc. Rotation of microwave signal polarization using a twistable, serpentine-shaped filament
US4755777A (en) * 1986-03-03 1988-07-05 General Dynamics Corp./Convair Division Variable power divider
JPS63100801A (ja) * 1986-09-18 1988-05-02 アルカテル・トムソン・フエソー・エルチアン E面形広帯域の複合フイルタ
JPS63173901U (ja) * 1987-05-06 1988-11-11
JPS6460002A (en) * 1987-08-31 1989-03-07 Nec Corp Polarized wave converter
JPH01264001A (ja) * 1988-04-14 1989-10-20 Mitsubishi Electric Corp 位相差板
WO1991020106A1 (en) * 1990-06-21 1991-12-26 Continental Microwave (Holdings) Plc Polarised microwave generator
JP2000106534A (ja) * 1998-05-29 2000-04-11 Thomson Multimedia Sa 信号送受信装置
JP2003023301A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Mitsubishi Electric Corp 円筒導波管装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014189583A2 (en) * 2013-03-11 2014-11-27 Andrew Llc Twist septum polarization rotator
WO2014189583A3 (en) * 2013-03-11 2015-02-05 Andrew Llc Twist septum polarization rotator
US9214711B2 (en) 2013-03-11 2015-12-15 Commscope Technologies Llc Twist septum polarization rotator
US11023151B2 (en) 2013-04-18 2021-06-01 Ruslan SHIGABUTDINOV Systems and methods for file management by mobile computing devices
US11520511B2 (en) 2013-04-18 2022-12-06 Ruslan SHIGABUTDINOV Systems and methods for file management by mobile computing devices
US11868634B2 (en) 2013-04-18 2024-01-09 Ruslan SHIGABUTDINOV Systems and methods for file management by mobile computing devices

Also Published As

Publication number Publication date
JP4502967B2 (ja) 2010-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6522247B2 (ja) アレーアンテナ装置及びアレーアンテナ装置の製造方法
US9331371B2 (en) Waveguide connecting structure, antenna device and radar device
US10218076B1 (en) Hexagonal waveguide based circularly polarized horn antennas
US9147921B2 (en) Compact OMT device
WO2003079483A1 (fr) Transducteur en mode ortho du type guide d'ondes
Tekkouk et al. SIW pillbox antenna for monopulse radar applications
CN111211394A (zh) 同轴-波导管转换器阵列、天线阵列及波导装置的制造方法
Ma et al. Waveguide-based differentially fed dual-polarized magnetoelectric dipole antennas
Cheng et al. Analysis and design of a low-cost circularly polarized horn antenna
EP3618172B1 (en) Antenna device and array antenna device
WO2021034270A1 (en) A linear-to-circular polarizer, feeding network, antenna and antenna assembly
JP4502967B2 (ja) 偏波変換器
Lucci et al. A stackable constant-width corrugated horn design for high-performance and low-cost feed arrays at millimeter wavelengths
US20190148808A1 (en) Hollow-waveguide-to-planar-waveguide transition circuit
US11791530B2 (en) Waveguide power divider
JP6031999B2 (ja) 偏波分離回路
EP1158594B1 (en) Generator of circularly polarized wave
Cano et al. Wideband dual-mode waveguide bends for linear and circular polarizations
JP4980248B2 (ja) アレーアンテナ装置
EP3595082B1 (en) Integrated device and manufacturing method thereof
JP6490358B2 (ja) 同軸偏光子での使用のための対向する浅いキャビティを備えた内側チューブ
CN103066392B (zh) 一种毫米波段的多模波纹喇叭
Meng et al. Design and fabrication of w-band waveguide slotted array antenna based on milling process
CN109616721B (zh) 小型化圆极化器
Muriel‐Barrado et al. H‐plane corporate waveguide‐fed 4‐aperture‐stacked circular microstrip patch linear array for Ku band applications

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100114

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100216

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20100413

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20100420

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees