JP2007281607A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で良好な出力音圧等の音響性能を確保するとともに、デザインや形状に対しての制約を緩和できる電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器の受話器100は、音孔13が形成された第1の筐体11と、第1の筐体11と結合され、第1の筐体11とともに箱状の枠体を形成する第2の筐体12と、音孔13の外側を覆うとともに、第1の筐体11の音孔13周辺部との間に空間18を形成した状態で取り付けられる平板状のパネル14と、第1の筐体11及び第2の筐体12の内部に配設され、供給される電気信号に応じて音を放射する電気機械音響変換器10とを備え、電気機械音響変換器10から放射された音が音孔13を介して空間19に伝達され、パネル14が振動可能なように構成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、携帯端末装置等の電子機器に関する。
一般に、携帯端末装置等の電子機器では、部品点数の削減、組立てやメンテナンスの簡易性を確保するために、次のような構造がとられている。図10は従来例の電子機器の構造を示す断面図である。
この従来例の電子機器は、第1の筐体61及び第2の筐体62からなる。第1の筐体61には、音孔63が形成されており、またその内側には電気機械音響変換器60が取り付けられている。この場合、第1の筐体61の裏側に、両面テープ等の粘着材で直接貼り付けられて固定される構造となっている。
近年、携帯電話機に代表される携帯端末装置等の小型の電子機器では、急速に小型化が進むにつれて、全てのユーザ(人間)の耳を覆うような十分大きな第1の筐体を形成することは困難であり、耳と第1の筐体との気密を確保することも困難となる。その結果、耳と第1の筐体との間で音漏れが生じ、耳と第1の筐体との押し付け度合いによって音量や音質等が大きく変動するため、安定した音響性能の提供が困難となる。例えば、屋外で携帯電話機を使用しているとき、環境騒音が煩くて聞き難い場合には携帯電話機を耳に強く押し付けることで、受話音声はある程度聞きやすくなるなど、耳への押し付け度合いによって音響性能が変化してしまう。
この改善策として、電気機械音響変換器が受話器内部の空間へ放射した音を、音響的な結合をさせることによって、低い音響出力インピーダンスが得られ、音漏れを補償可能とする手段が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、上記いずれの手段であっても、複数の音孔を必要とするため、デザインや形状に対しての制約や、筐体内部空間に対しての構造的な制約が発生するため、商品開発や装置設計における簡易性や実現性という点で問題となることがあった。
特開2000−49920号公報 特表2002−501683号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、簡単な構造で良好な音量や音質等の音響性能を確保するとともに、デザインや形状に対しての制約を緩和させることが可能な電子機器を提供することを目的とする。
本発明の電子機器は、音孔が形成された筐体と、前記音孔の外側を覆うとともに、前記筐体の音孔周辺部との間に空間を形成した状態で取り付けられる平板状のパネルと、前記筐体の内部に配設され、供給される電気信号に応じて音を放射する電気機械音響変換器とを備えるものである。
これにより、使用者が電子機器のパネルに耳を押し当てて聴取する場合、電子機器から出力される音は、点状の音孔からではなく、面状のパネルから放射されて耳へ届くことになるため、受聴範囲が拡張されていることになる。また、パネルへの耳の押し付け度合いに合わせて、パネルの挙動が適切に作用するため、耳の押し付け度合いに依存して音量や音質等が大きく変動することなく、安定した音響性能を実現することが可能となる。さらに、パネルによって音孔が覆われて外観からは見えなくなるため、デザインや形状に関してより自由度を向上させるとともに、防塵、防磁性能を向上させることも可能となる。また、電気機械音響変換器の配置に関してより自由度を向上させることも可能である。
また、本発明の一態様として、上記の電子機器であって、前記パネルは、外縁部に突出形成された側壁部材を有し、前記筐体は、前記パネルを収納する凹部を有し、前記パネルの側壁部材が前記筐体の凹部に当接した状態で結合されることにより前記筐体との間の空間が形成されるものとする。これにより、簡単な構成で筐体の音孔周辺部とパネルとの間に空間を形成する構成が可能となる。
また、本発明の一態様として、上記の電子機器であって、前記筐体と前記電気機械音響変換器との間に、弾性体が設けられるものとする。これにより、筐体と電気機械音響変換器との間の取り付け部の気密性をより高く確保でき、音響性能を向上可能となる。
また、本発明の一態様として、上記の電子機器であって、前記筐体と前記電気機械音響変換器との間に、前記電気機械音響変換器から放射された音を前記筐体に伝達する音通路が設けられるものとする。これにより、電気機械音響変換器から放射された音を音通路を介して音を効率良く出力でき、音響性能を向上可能となる。
また、本発明の一態様として、上記の電子機器であって、前記筐体には、前記音孔及び前記電気機械音響変換器を有してなる音出力部が複数組設けられるものとする。これにより、複数組のスピーカ等を有する音出力部を備える構成であっても、上記目的は達成され、簡単な構造で良好な音量や音質等の音響性能を確保するとともに、デザインや形状に対しての制約を緩和させることが可能となる。
本発明によれば、簡単な構造で良好な音量や音質等の音響性能を確保するとともに、デザインや形状に対しての制約を緩和させることが可能な電子機器を提供できる。
本実施形態では、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)に代表される携帯端末装置等の小型の電子機器に搭載される受話器の構成例を示す。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る受話器が搭載された電子機器である携帯端末装置の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の携帯端末装置1は、通信機能を有する携帯電話機等の例であり、ヒンジ43によって折り畳み自在な第1の筐体40及び第2の筐体41を有して構成される。第1の筐体40には、液晶表示パネル等による表示部44と、後で詳述する受話器100とが配設されている。また、第1の筐体40の一端面(図中上面)には、受信用アンテナ42が設けられている。一方、第2の筐体41には、複数の押しボタン等による操作部45が配設されている。
図2は第1の実施形態の携帯端末装置1における音声出力部の電気的構成を示す図である。この音声出力部は、受信アンテナ42、受信信号の復調等の信号処理を行う受信回路46、受信信号を復調して生成された音声信号の増幅等を行う信号出力部47、及び増幅された音声出力信号を電気音響変換して空気振動の音波による音として放射出力する受話器100を有して構成される。
上記構成を有する携帯端末装置1は、受信アンテナ42で受信した無線信号の受信信号を受信回路46で復調等の信号処理をして電気信号の音声信号に変換し、変換された音声信号を信号出力部47で増幅し、電気信号の音声出力信号として受話器100に出力する。受話器100では、信号出力部47から入力された音声出力信号の電気音響変換が行われ、表面のパネルから受信信号に基づく受話音声等の音が放射されて再生出力される。
ここで、受話器100の構造及び動作について詳述する。図3は本発明の第1の実施形態に係る受話器100の構造を示す図である。図3において、(A)は受話器100の外観を示す平面図、(B)は(A)の受話器100のA−A線に沿った横断面図である。
受話器100は、長方形の平板状のパネル14を有し、このパネル14の外縁裏側部分に側壁部材15が突出形成されている。そして、受話器100は、パネル14の周囲に配設される表面側の第1の筐体11と、この第1の筐体11の反対側を覆う裏面側の第2の筐体12とを有してなる。
第1の筐体11は、パネル14を収納するための内側に窪んだ凹部18を有し、中央部(図中上面中央)には、音孔13が形成されて開口している。パネル14は、第1の筐体11の凹部18に収納されて側壁部材15の周縁部が第1の筐体11に接着等で結合され、第1の筐体11の音孔13を外側から覆うように取り付けられている。この第1の筐体11の凹部18にパネル14の側壁部材15が当接して取り付けられることにより、第1の筐体11の音孔13周辺部とパネル14との間には空間19が形成されている。なお、パネル14に側壁部材15を設ける代わりに、第1の筐体11の凹部18の周縁部に突起部を設けて、パネル14を第1の筐体11に結合した状態で空間19が形成されるようにしてもよい。
そして、第1の筐体11は、裏面(内面)側の周縁部が第2の筐体12の周縁部と互いに合わされて接着等で結合され、この第1の筐体11及び第2の筐体12が箱状に密閉された構成となっている。また、第1の筐体11の開口部の内面側には、レシーバやスピーカ等の電気機械音響変換器10が取り付けられている。
この電気機械音響変換器10は、振動板を有し、印加される電気信号に応じて振動板を振動させることにより音を放射する。電気機械音響変換器10から放射された音は、音孔13を介して、パネル14と第1の筐体11との間に形成された空間19に伝達され、パネル14は空間19に伝達された音によって振動可能なように構成される。なお、側壁部材15と第1の筐体11との結合部には、樹脂等の剛体を介在させてもよく、この場合気密性が確保できる取り付けが望ましい。なお、第1の筐体11と電気機械音響変換器10との間には、弾性体16を介在させてもよく、この場合も気密性が確保できる取り付けが望ましい。
上記構造を有する受話器100では、電気機械音響変換器10に電気信号が印加されると、面積の小さい点状の音孔からではなく、ある程度の面積を持つ面状のパネル14からの音が使用者の耳へ届くことになるため、受聴範囲が拡張されていることになる。
ここで、パネル14に耳を押し付けた状態では、パネル14自体、及びパネル14と第1の筐体11との間に形成された空間19は、パネル14に当接する耳介の内側と外側とで分割される。このとき、パネル14に関しては、耳の内側のみ有効な駆動部となり得るので、耳が接触していない状態から駆動部の面積が縮小される。また、パネル14と第1の筐体11との間に形成された空間19において、耳の外側に対応する領域については、この領域の空間の空気の振動が耳に伝わらない無効空間となる。
パネル14に対して耳の押し付けが強い場合は、パネル14と耳との気密性が向上して音漏れは改善し、パネル14が振動する駆動部の面積が縮小されることでパネル14の駆動力は低下し、パネル14と第1の筐体11との間の空間19における耳の外側に対応する無効空間への音漏れは改善されることになる。一方、パネル14に対して耳の押し付けが弱い場合は、パネル14と耳との気密性が低下して音漏れは劣化し、パネル14が振動する駆動部の面積が縮小されないためパネル14の駆動力は低下せず、パネル14と第1の筐体11との間の空間19における耳の外側に対応する無効空間への音漏れは劣化することになる。このとき、パネル14は、耳の押し付け度合いに合わせて挙動が適切に作用するので、耳の押し付け度合いに依存せずに受話器100の音量(出力音圧)や音質等をほぼ一定にさせる機能を果たす。
表1は、本実施形態においてパネル14に対して耳からの押し圧力を大小させた場合の各部の挙動を示したものである。
Figure 2007281607
表1において、「耳とパネルとの間の音漏れ」「パネルの駆動力」「無効空間への音漏れ」のそれぞれについて、パネルに対する耳の押し圧力の大小による状態変化を示している。パネル14に使用者の耳が接触した状態では、使用者の耳とパネル14との間に存在する隙間から発生する音漏れによる音圧ロスが生じ、この音圧ロスを「耳とパネルとの間の音漏れ」で示している。また、このとき、耳が接触していない状態から駆動部の面積が縮小されること、及び耳が接触している部分の境界において安定したパネル14のテンションを確保し難くなることによる音圧ロスが生じ、この音圧ロスを「パネルの駆動力」で示している。また、このとき、パネル14と第1の筐体11との間に形成された空間19における、耳の外側に対応する無効空間は、電気機械音響変換器10からの音が伝達されるが、実際に耳へは伝達されないために音圧ロスが生じ、この音圧ロスを「無効空間への音漏れ」で示している。
この表1をみると、結果的に、パネル14に使用者の耳を接触させた際、パネル14に対して耳からの押し圧力に大小を発生させた場合に、それぞれの状態で各部の音圧ロスの合計はほぼ同じとなる。
図4は本実施形態の受話器100における出力音圧−周波数特性の測定結果の一例を示す特性図である。
この測定例では、電気機械音響変換器10として口径6mm*15mmのダイナミックレシーバを用い、パネル14として材質がPET(ポリエチレンテレフタレート)、材厚が0.2mm、面積が約750mm2 の大きさのものを用いている。また、第1の筐体11への取り付けは厚み0.2mmの両面テープを用い、受話器はHead and Torso Simulator(以下、HATSという)を用いて擬似的に音漏れを発生させた状態で、かつ受話器への押し圧力を2N、10N、18Nと可変させて、電気機械音響変換器10に180mVrmsの電圧を印加して測定したものである。ここで、図4におけるIは押し圧力2N、IIは押し圧力10N、IIIは押し圧力18Nで測定した結果を示す。
図5は従来例の受話器における出力音圧−周波数特性の測定結果の一例を示す特性図である。この従来例では、電気機械音響変換器10として口径6mm*15mmのダイナミックレシーバを用いている。また、受話器はHead and Torso Simulator(以下、HATSという)を用いて擬似的に音漏れを発生させた状態で、かつ受話器への押し圧力を2N、10N、18Nと可変させて、電気機械音響変換器10に180mVrmsの電圧を印加して測定したものである。ここで、図5におけるIVは押し圧力2N、Vは押し圧力10N、VIは押し圧力18Nで測定した結果を示す。
図4と図5との差分をみると、従来例の受話器は、押し圧力に依存して耳と受話器との気密性が向上するため、出力音圧が高くなっている。これに対して、本実施形態の受話器100は、押し圧力に依存せず、ほぼ一定の出力音圧を確保している。
次に、パネル14の構成例の詳細を示す。パネル14と第1の筐体11との空間19は、パネル14の材厚以上を確保することが望ましい。また、パネル14の大きさは、標準的な耳の大きさを考慮して、耳が平板部材に当接した状態での内径部分の面積とほぼ同等以上となるように、直径約φ25mmの円が納まる程度以上(一辺の長さが25mm以上)の面積が必要である。ただし、パネル14の面積は、余り大きくなり過ぎることは望ましくなく、約φ35mmの円が納まる程度以下(一辺の長さが35mm以下)が適当である。
また、パネル14の材厚は、パネル14自身が持つ共振周波数を決める要因となる。電気機械音響変換器10の最低共振周波数よりもパネル14の共振周波数が高くなってしまうと、パネル14の共振周波数が支配的となり、受話器100の再生帯域が縮小されてしまう。このため、電気機械音響変換器10の最低共振周波数よりも、パネル14の共振周波数が低くなるようなにパネル14の材厚を選択する必要がある。
ここで、パネル14を外周固定した場合の共振周波数fqは下記の数1にて定義される。なお、tはパネル14の材厚、aはパネルの有効半径、Eはヤング率、ρは密度、σはポアソン比である。例えば、パネル14の材料がPET(ポリエチレンテレフタレート:Polyethlene Terephthalate)で、大きさがφ25mm(一辺の長さが25mm)であった場合には、パネル14の材厚としては数1より0.1mm以下の材厚が必要となる。
Figure 2007281607
なお、パネル14の材料としては、例えば、PEI(ポリエーテルイミド:Polyetherimide)、PEN(ポリエチレンナフタレート:Polyethylenenaphtarete)、エラストマ(Elastomer)等が用いられるが、エラストマのように柔らかい材料の方が望ましい。
このように、本発明の第1の実施形態によれば、使用者の耳と第1の筐体11との押し付け度合いによって音量(出力音圧)や音質等が大きく変動することなく、安定した音響性能が確保できる。
なお、本実施形態では、電気機械音響変換器10として、ダイナミックレシーバを用いた場合の構成例について説明したが、セラミックレシーバ等であってもよい。
(第2の実施形態)
図6は本発明の第2の実施形態に係る受話器の構造を示す図である。図6において、(A)は受話器200の外観を示す平面図、(B)は(A)の受話器200のB−B線に沿った横断面図である。
第2の実施形態の受話器200は、前記第1の実施形態と同様、携帯端末装置に搭載されるものである。なお、前記第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
受話器200は、第1の実施形態と同様、長方形の平板状のパネル14を有して構成される。また、受話器200は、パネル14の周囲に配設される表面側の第1の筐体21と、この第1の筐体21の反対側を覆う裏面側の第2の筐体22とを備えている。第1の筐体21は、パネル14を収納するための内側に窪んだ凹部28を有し、中央部(図中上面中央)には、音孔23が形成されて開口している。この第1の筐体21の凹部28にパネル14の側壁部材15が当接して取り付けられることにより、第1の筐体21の音孔23周辺部とパネル14との間には空間29が形成されている。
第1の筐体21の開口部近傍の内面側には、電気機械音響変換器10から放射された音を伝達する一対の音通路27が接着等により取り付けられている。すなわち、第1の筐体21と電気機械音響変換器10との間には、電気機械音響変換器10から放射された音を伝達する一対の音通路27が設けられ、この音通路27の基端部に電気機械音響変換器10が接着等により取り付けられている。
上記構造を有する受話器200では、電気機械音響変換器10に音声出力信号の電気信号が印加されると、電気機械音響変換器10から出力される音が音通路27内を伝達され、音孔23を介して放射される。このため、第2の実施形態においても、前記第1の実施形態と同様に、使用者の耳と第1の筐体21との押し付け度合いによって音量や音質等が大きく変動することなく、安定した音響性能が確保できる。
(第3の実施形態)
図7は本発明の第3の実施形態に係る受話器の構造を示す図である。図7において、(A)は受話器300の外観を示す平面図、(B)は(A)の受話器300のC−C線に沿った横断面図である。
第3の実施形態の受話器300は、前記第1の実施形態と同様、携帯端末装置に搭載されるものである。なお、前記第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
受話器300は、第1の実施形態と同様、長方形の平板状のパネル14を有して構成される。また、受話器300は、パネル14の周囲に配設される表面側の第1の筐体31と、この第1の筐体31の反対側を覆う裏面側の第2の筐体32とを備えている。第1の筐体31は、パネル14を収納するための内側に窪んだ凹部38を有し、中央部(図中上面中央)には、一対の音孔33、34が形成されてそれぞれ開口している。この第1の筐体31の凹部38にパネル14の側壁部材15が当接して取り付けられることにより、第1の筐体31の音孔33、34周辺部とパネル14との間には空間39が形成されている。
第1の筐体31の開口部の内面側には、音孔33、34に対応して一対の電気機械音響変換器35、36がそれぞれ取り付けられている。すなわち、第1の筐体31及び第2の筐体32には、前記第1の実施形態と同様の、音孔及び電気機械音響変換器を有してなる音出力部が複数組設けられている。
なお、前記第1の実施形態の弾性体、前記第2の実施形態の音通路などを、同様に複数組設けた構造にしてもよい。この場合、複数の音通路は、それぞれ複数の電気機械音響変換器から放射される音をそれぞれの音孔に伝達することとし、また、複数の音通路は、それぞれ異なる位置に設けられてもよい。
上記構造を有する受話器300では、電気機械音響変換器30及び31に音声出力信号の電気信号が印加されると、電気機械音響変換器30及び31から出力される音が音孔33、34を介して放射される。このため、第3の実施形態においても、前記第1の実施形態と同様に、使用者の耳と第1の筐体31との押し付け度合いによって音量や音質等が大きく変動することなく、安定した音響性能が確保できる。
なお、上記第1〜第3の実施形態では、携帯端末装置として、通信機能を有する携帯電話機等に受話器を搭載した構成例を示したが、これに限定されず、例えば通信機能を持たないPDA(携帯情報端末)、ポケベル(登録商標)、腕時計などの電子機器に適用してもよい。あるいは、携帯型に限らず、設置型の電子機器にも適用可能である。
(第4の実施形態)
図8は本発明の第4の実施形態に係る受話器が搭載された電子機器である携帯端末装置の外観構成を示す斜視図である。
第4の実施形態の携帯端末装置500は、通信機能を持たないPDA等の例であり、ヒンジ53によって開閉自在な第1の筐体50及び第2の筐体51を有して構成される。第1の筐体50には、液晶表示パネル等による表示部54と、前記第1〜第3の実施形態による受話器100が配置されている。表示部54には、各種情報が表示されるとともに、操作部として機能する操作メニューアイコン等が表示される。
図9は第4の実施形態の携帯端末装置500における音声出力部の電気的構成を示す図である。この音声出力部は、画像信号や音声信号を処理する制御部56、制御部56から出力される音声信号の増幅等を行う信号出力部57、及び増幅された音声出力信号を電気音響変換して空気振動の音波による音として放射出力する受話器100を有して構成される。
上記構成を有する携帯端末装置500では、使用者の操作に連動して生成される制御部56からの信号に基づき、信号処理部57で音声信号の電気信号を増幅し、電気信号の音声出力信号として受話器100に出力する。受話器100では、信号処理部57から入力された音声出力信号の電気音響変換が行われ、表面のパネルから音楽や動作音等の音が放射されて再生出力される。
上述した第4の実施形態によれば、携帯端末装置等の電子機器において、前記第1の実施形態と同様に、使用者の耳と第1の筐体との押し付け度合いによって音量や音質等が大きく変動することなく、安定した音響性能が確保できる。
以上説明したように、本実施形態の受話器では、電気機械音響変換器から放射された音が、音孔を介して第1の筐体とパネルとの間の空間に伝達され、パネルが振動する構成となっている。よって、出力される音は、点状の音孔からではなく、面状のパネルから放射されて耳へ届くことになるため、使用者が受話器のパネルに耳を押し当てて聴取する場合、受聴範囲が拡張されていることになる。
また、パネルに対して耳の押し付けが強くなれば、パネルと耳との気密性が向上して音漏れは改善し、パネルが振動する面積が縮小されることでパネルの駆動力は低下し、パネルと第1の筐体との間に形成された空間は耳の内側と外側とで分割されて耳の外側にある空間への音漏れは改善されることになる。逆に、パネルに対して耳の押し付けが弱くなれば、パネルと耳との気密性が弱まって音漏れは劣化し、パネルが振動する面積が縮小されないためパネルの駆動力は低下せず、パネルと第1の筐体との間に形成された空間において耳の外側にある空間への音漏れは劣化することになる。この結果、パネルへの耳の押し付け度合いに合わせて、パネルの挙動が適切に作用するため、耳の押し付け度合いに依存して音量や音質等が大きく変動することなく、安定した音響性能を実現することが可能となる。
さらに、パネルによって音孔が覆われて外観からは見えなくなるため、デザインや形状に対してより自由度を向上させるとともに、防塵、防磁性能を向上させることもできる。また、パネルと第1の筐体との間に形成された空間内に音孔を配置すれば、電気機械音響変換器から放射された音は空間に伝わるため、電気機械音響変換器の配置に対してより自由度を向上させることができる。
以上が本発明の実施形態の説明であるが、本発明は、これら実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であれば、種々の変形、置換が可能であり、どのようなものであっても適用可能である。
本発明は、簡単な構造で良好な音量や音質等の音響性能を確保するとともに、デザインや形状に対しての制約を緩和させることが可能となる効果を有し、携帯端末装置等の受話器を備える電子機器等に有用である。
本発明の第1の実施形態に係る受話器が搭載された携帯端末装置の外観構成を示す斜視図 第1の実施形態の携帯端末装置における音声出力部の電気的構成を示す図 本発明の第1の実施形態に係る受話器の構造を示す図 本実施形態の受話器における出力音圧−周波数特性の測定結果の一例を示す特性図 従来例の受話器における出力音圧−周波数特性の測定結果の一例を示す特性図 本発明の第2の実施形態に係る受話器の構造を示す図 本発明の第3の実施形態に係る受話器の構造を示す図 本発明の第4の実施形態に係る受話器が搭載された携帯端末装置の外観構成を示す斜視図 第4の実施形態の携帯端末装置における音声出力部の電気的構成を示す図 従来例の受話器の構造を示す断面図
符号の説明
1、500 携帯端末装置
10、35、36 電気機械音響変換器
11、21、31 第1の筐体
12、22、32 第2の筐体
13、23、33、34 音孔
14 パネル
15 側壁部材
16 弾性体
18、28、38 凹部
27 音通路
100、200、300 受話器

Claims (5)

  1. 音孔が形成された筐体と、
    前記音孔の外側を覆うとともに、前記筐体の音孔周辺部との間に空間を形成した状態で取り付けられる平板状のパネルと、
    前記筐体の内部に配設され、供給される電気信号に応じて音を放射する電気機械音響変換器とを備えた電子機器。
  2. 請求項1に記載の電子機器であって、
    前記パネルは、外縁部に突出形成された側壁部材を有し、
    前記筐体は、前記パネルを収納する凹部を有し、
    前記パネルの側壁部材が前記筐体の凹部に当接した状態で結合されることにより前記筐体との間の空間が形成される電子機器。
  3. 請求項1に記載の電子機器であって、
    前記筐体と前記電気機械音響変換器との間に、弾性体が設けられる電子機器。
  4. 請求項1に記載の電子機器であって、
    前記筐体と前記電気機械音響変換器との間に、前記電気機械音響変換器から放射された音を前記筐体に伝達する音通路が設けられる電子機器。
  5. 請求項1に記載の電子機器であって、
    前記筐体には、前記音孔及び前記電気機械音響変換器を有してなる音出力部が複数組設けられる電子機器。
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