JP2007280748A - 燃料電池発電システムの起動方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池に冷媒を通流させる燃料電池発電システムの起動方法において、前記冷媒を循環ポンプで前記冷媒を貯留する貯留タンクから前記燃料電池を経由して前記貯留タンクに循環させて前記燃料電池内の冷媒流路中の気体を前記燃料電池内の冷媒流路から排出させる気体排出工程後に、前記燃料電池を発電させる発電工程を実行する。
【選択図】図3
Description
次に、燃料電池スタック13を構成する単セルについて、固体高分子電解質型燃料電池を例に説明する。図7に図6のA−A線において矢印A方向に見た断面図を示す。固体高分子電解質型燃料電池は、パーフルオロスルホン酸樹脂膜などの固体高分子膜を電解質に用いる燃料電池であり、出力密度が高く電池寿命が長いなどの特長を有する。燃料電池スタックは、複数の単セルを積層して構成されている。単セルは、固体高分子電解質膜1の両面に電極2を形成した膜電極接合体3と、ガス拡散層4を、燃料ガス用セパレータ5aと酸化剤ガス用セパレータ5bで、挟持して構成される。電極2は、白金担持カ−ボン触媒などの触媒をもとに作製したものであり、ガス拡散層4は、カ−ボンペーパなどを用いたもので、電極2に燃料ガスおよび酸化剤ガスを拡散・供給するとともに、発電した電気を集電する機能を有する。燃料ガス用セパレータ5aの片面には、燃料ガスを通流させる燃料ガス通流溝6aが形成され、この裏面には上部冷媒通流溝7aおよび下部冷媒通流溝7bが形成されている。酸化剤ガス用セパレータ5bの片面には、酸化剤ガスを通流させる酸化剤ガス通流溝6bが形成されている。
酸化剤ガスは、燃料電池スタックの積層方向に貫通した図6に図示されている酸化剤ガス入口マニホールド10aから、酸化剤ガス通流溝6bを通流した後、酸化剤ガス出口マニホールド10bを経て、燃料電池スタック13から排出される。
従来の燃料電池発電システムは、燃料電池スタック13の温度を計測して、この温度を設定値に保つように循環ポンプ12の回転数を制御するフィードバック制御機構を備え、燃料電池発電システムの起動時には図8に示すような挙動をする制御を行っていた。(以下、従来技術1と称する)
図8のBは、発電出力100%の場合の冷媒流量の挙動を示したものである。t3で発電を開始すると、制御装置17は、燃料電池スタック13を設定温度に近づけるために冷媒流量を増加させる。Q3は、冷媒中に気泡がない場合の冷媒流量である。冷媒中に気泡が存在する場合は、冷却に必要な冷媒流量が増加するのでQ3より多い冷媒流量になるよう制御される。しかし、暫くすると気泡が除去され冷媒流量がQ3に漸近した。
図8のCは、発電出力100%に満たない場合の冷媒流量の挙動の一例を示したものである。t3で発電を開始すると、制御装置17は、燃料電池スタック13を設定温度に近づけるために冷媒流量を増加させる。Q4は、冷媒中に気泡がない場合の冷媒流量である。尚、Q4がQ3より少ない理由は、燃料電池スタック13の発電量が少ないので、発熱量も少なくなり、よって冷媒流量も少なくなるためである。冷媒中に気泡が存在する場合は、冷却に必要な循環ポンプ12の回転数が増加する。つまり、見かけの冷媒流量が増加するのでQ4より多い冷媒流量Q5になるよう制御される。そして、冷媒中の気泡が除去されるほど冷媒流量が高くないので、循環ポンプ12の回転数が高い状態は継続される。
この燃料電池発電システムは、図6および図7で説明した単セルを複数積層して構成した燃料電池スタック13と、燃料電池スタック13を冷却する冷媒と、冷媒を貯留する貯留タンク11と、燃料電池スタック13と貯留タンク11を冷媒が循環できるように配設した冷媒配管18と、冷媒配管18に設置した循環ポンプ12と、燃料電池スタック13の温度を測定する温度計19と、燃料電池スタック13の温度を設定温度に近づけるために冷媒を冷却する熱交換器21を制御する制御装置22とを備えている。
また、特許文献2では、循環供給管路に、空気抜きのための空気排出容器を設け、循環供給管路内の空気を、当該空気排出容器に導いて、空気を排出する技術が記載されている。
また、従来技術2の燃料電池発電システムの起動方法において、冷媒中の気泡を除去するために循環ポンプ12の回転数を発電出力100%時の冷媒流量(Q3)より多い冷媒流量(Q6)になるように維持し続けるので、循環ポンプ12の消費電力が多くなるという問題点があった。
また、特許文献1では、燃料電池スタックの外部に空気抜き管を設ける必要があり、配管が複雑になる問題点があった。
また、特許文献2では、当該空気排出容器を設けて、空気を排出する技術の採用により、空気抜きのための循環水量を確保するための余分な循環ポンプの駆動が不要になると述べているが、しかし、空気排出器を新たに設けることは、燃料電池発電システム全体の構造を複雑化し、そのコンパクト化の妨げとなる問題点があった。
請求項3の発明は、請求項1に記載の燃料電池発電システムの起動方法において、前記気体排出工程は、冷媒流量を前記燃料電池の最大発電量運転時の定格冷媒流量より大きな流量に所定時間維持させる流量維持工程であることを特徴とする。
P2>P1+9.807・h・r ・・・式1
ここで、P2[Pa]:前記気体排出工程時の前記冷媒圧力、P1[Pa]:前記燃料電池の定格運転時における冷媒入口圧力、h[m]:冷媒通流溝入口から前記燃料電池の冷媒通流溝の最上部までの高さ、r[kg/m3]:前記冷媒の密度である。
請求項6の燃料電池発電システムの起動方法は、前記所定時間が、前記貯留タンクより下流から前記燃料電池の終端までの冷媒全量が入れ替わるのに要する時間以上であることにより、気体排出工程後に燃料電池内の冷媒流路に気体が流入することを防止できる。
本発明に係る燃料電池発電システムは、燃料電池スタック13と、燃料電池スタック13を冷却する冷媒と、冷媒を貯留する貯留タンク11と、燃料電池スタック13と貯留タンク11を冷媒が循環できるように配設した冷媒配管18と、冷媒配管18に設置した循環ポンプ12と、循環ポンプ12により冷媒流量を制御する制御装置22とを備えた燃料電池発電システムにおいて、燃料電池スタック13の冷媒流路内の気体を排出させる気体排出工程後に、前記燃料電池スタックを発電させる前記制御装置22を備える。
冷媒配管18の冷媒圧力を測定し制御装置22に情報を伝達する圧力計14を備え、前記制御装置22が、冷媒圧力を燃料電池スタック13の最大発電量運転時の定格冷媒圧力より高い圧力に所定時間維持させる圧力維持工程後に、燃料電池スタック13を発電させる発電工程を備えることが望ましい。本発明において、圧力計14を用いた場合の冷媒圧力の時間変化を示す図を図3に示す。
燃料電池発電システムを起動させると、制御装置22は、冷媒中の気泡を除去できる冷媒圧力P2になるように循環ポンプ12を制御する。次いで、制御装置22は、冷媒圧力がP2に達した後(t2)、冷媒圧力P2を所定時間維持し、その後、燃料電池スタックの発電を開始させる。すると、燃料電池スタック内の冷媒流路の気体は、燃料電池スタックから排出され、貯留タンクに移動する。そして、貯留タンクに集合した気体は、大気中に排出される。t3までの時間を予め指定できる場合は、タイマーで燃料電池発電システム起動時からt3までを計測し、t3後に冷媒圧力P2の維持を解除し、燃料電池スタックの発電を開始してもよい。t3以降は、発電出力100%時の冷媒圧力P3一定になるように制御する。
また、前記圧力計14の代わりに冷媒配管18の冷媒流量を測定し前記制御装置22に情報を伝達する流量計15を備え、前記制御装置22が、冷媒流量を燃料電池スタック13の最大発電量運転時の定格冷媒流量より大きな流量に所定時間維持させる流量維持工程後に、燃料電池スタック13を発電させる発電工程を備えることとしても良い。本発明において、流量計15を用いた場合の冷媒流量の時間変化を示す図を図4に示す。
燃料電池発電システムを起動させると、制御装置22は、前述の冷媒圧力P2となる冷媒流量Q2になるように循環ポンプ12を制御する。次いで、制御装置22は、冷媒流量がQ2に達した後(t2)、冷媒流量Q2を所定時間維持し、その後、燃料電池スタック13の発電を開始させる。t3までの時間を予め指定できる場合は、タイマーで燃料電池発電システム起動時からt3までを計測し、t3後に冷媒流量Q2の維持を解除し、燃料電池スタック13の発電を開始してもよい。t3以降は、発電出力100%時の冷媒流量Q3一定になるように制御する。
そして、燃料電池スタック13より下流の冷媒配管18に循環冷媒弁16を備え、循環冷媒弁16を閉じるもしくは絞った状態で循環ポンプ12を作動させる抑制工程と、循環ポンプ12を作動のまま循環冷媒弁16を開くフラッシング工程とをこの順で実行させることとしても良い。循環冷媒弁16としては、例えば、ニードル弁、電磁弁などを用いることができる。
特に、発電開始前の制御装置22は、圧力計14で測定された圧力の測定値、または流量計15で測定された流量の測定値をもとに、循環ポンプ12の吐出流量の調節および循環冷媒弁16の制御を行う。
P2>P1+9.807・h・r ・・・・・・式1
ここで、P2[Pa]:前記気体排出工程時の冷媒圧力、P1[Pa]:燃料電池スタックの定格運転時における冷媒入口圧力、h[m]:冷媒通流溝入口から燃料電池スタックの冷媒通流溝の最上部までの高さ、r[kg/m3]:冷媒の密度である。
P1は、式2に示したように、燃料電池スタックの圧力損失ΔPcell[Pa]と冷媒出口圧力Pout[Pa]の和で表される。
P1=ΔPcell+ Pout ・・・式2
ここで、ΔPcell、およびPoutは、以下の式3、4で計算される。
ΔPcell=9.807・r・λcell(Lcell /dcell)・(ucell 2/2g) ・・・式3
式3において、dcell[m]:燃料電池スタック内の冷媒流路の内径、Lcell[m]:燃料電池スタック内の冷媒流路長さ、λcell [-]:燃料電池スタック内の管摩擦係数、ucell[m/s]:燃料電池スタック内の冷媒の平均流速、g [m/s2]:重力加速度である。
一方、冷媒出口圧力Poutも、燃料電池スタックから出た後の冷媒出口配管によって決まる値である。
Pout=9.807・r・λout(Lout /dout)・(uout 2/ 2g) ・・・式4
式4において、dout[m]:冷媒出口配管の内径、Lout [m]:冷媒出口配管長さ、λout[-]:冷媒出口配管の管摩擦係数、uout [m/s]:冷媒出口配管の冷媒の平均流速、g [m/s2]:重力加速度である。
P1=9.807・r(λcell(Lcell /dcell)・(ucell 2/2g)+λout(Lout/dout)・(uout 2 /2g)) ・・・式5
冷媒圧力P2がP1+9.807・h・r以下であると、冷媒を冷媒流路の最上部位置まで押し上げて冷媒中の気泡を除くことが十分にできず、冷媒中の気泡が残留するため冷媒の分配が不均一になり、発電中の燃料電池スタックの温度を均一にすることができなくなる。
一方、発電中の制御装置22は、燃料電池スタック13に設置された温度計19で測定された温度と設定温度とを比較して、燃料電池スタック13を設定温度に近づけるように熱交換器21による冷媒冷却能力をオンオフ制御やPID制御して、燃料電池スタック13の温度を一定に保持する。例えば、固体高分子電解質型燃料電池では、発電時の燃料電池スタック13の温度は、100℃以下、望ましくは70℃前後の温度範囲に制御される。温度計19の設置場所は、燃料電池スタック13の代表温度を求められるように複数設置しても構わないが、燃料電池スタック13の冷媒下流側のセルの上部温度のみを測定するようにすれば、他の温度計の設置数を減らしてもよい。
まず、使用した燃料電池スタック13は、次のように製作した。電解質膜1として、デュポン社製ナフィオンN−112を用い、その片面に、燃料極用として、白金・ルテニウム担持カーボン触媒を用いた燃料極用電極を、他の片面に、白金担持カーボン触媒を用いた空気極用電極を、それぞれ形成して、膜電極接合体(MEA)3を製作した。電極2の有効面積は、10cm×10cmの100cm2とした。さらに、製作した膜電極接合体3に、ガス拡散層4を組み合わせ、燃料ガス用セパレータ5aと酸化剤ガス用セパレータ5bで、挟持して、単セルを製作した。当該単セルの基本的な構成は、図4および図6に示したものと同様である。そして、この単セル30個を積層して燃料電池スタック13を製作した。そして、積層した30個の単セルのうち、燃料電池スタック13端から2枚目の単セルから等間隔の位置にある10個の単セルについて、そのセパレータの側面に熱電対を挿入し、単セルの温度を測定した。熱電対の挿入箇所は、セパレータ側面の中央点、中央点から3.5cm上方の点、中央点から3.5cm下方の点の3点とした。以下、測定した中央点の温度を中段温度、中央点から3.5cm上方の点の温度を上段温度、中央点から3.5cm下方の点の温度を下段温度とする。冷媒は水を用いた。循環ポンプ12は、回転数制御によりポンプ吐出流量の調節可能なものを用いた。
運転を開始後、1時間経過時に、単セル温度を測定した。測定した10個のセルについて、その上段温度、中段温度、下段温度は、いずれも70℃であり、3時間経過時の測定でも、同様な結果であった。したがって、各単セルについて、面内の温度のばらつきはなく、均一に冷却されており、冷媒の通流不良による、部分的な温度上昇は認められなかった。P2は6.5kPaであり、発電運転中の冷媒圧力P3は5kPaであった。この時の循環ポンプの消費電力は6Wであった。以上の測定後、燃料電池発電システムの運転を停止し一晩放置して、翌日、燃料電池スタック13が室温25℃に戻ったことを確認後、以下の実施例2を実施した。
運転を開始後、1時間経過時に、単セル温度を測定した。測定した10個のセルについて、その上段温度、中段温度、下段温度は、いずれも70℃であり、3時間経過時の測定でも、同様な結果であった。したがって、各単セルについて、面内の温度のばらつきはなく、均一に冷却されており、冷媒の通流不良による、部分的な温度上昇は認められなかった。Q2は5.2L/minであり、発電運転中の冷媒流量Q3は4L/minであった。以上の測定後、燃料電池発電システムの運転を停止し一晩放置して、翌日、燃料電池スタック13が室温25℃に戻ったことを確認後、以下の実施例3を実施した。
運転を開始後、1時間経過時に、単セル温度を測定した。測定した10個のセルについて、その上段温度、中段温度、下段温度は、いずれも70℃であり、3時間経過時の測定でも、同様な結果であった。したがって、各単セルについて、面内の温度のばらつきはなく、均一に冷却されており、冷媒の通流不良による、部分的な温度上昇は認められなかった。P2は6.5kPaであり、発電運転中の冷媒圧力P3は5kPaであった。以上の測定後、燃料電池発電システムの運転を停止し一晩放置して、翌日、燃料電池スタック13が室温25℃に戻ったことを確認後、以下の実施例4を実施した。
より詳細には、冷媒である水の密度γ(70℃において0.972g/cm3)と、冷媒通流溝入口7と上部冷媒通流溝7aの最上部との高低差h0.05mから、P1+9.807・h・rは、5.48kPaであった。そこで、冷媒入口圧力P2を、5.48kPaより大きいN/m25.5kPaとなるように循環ポンプ12の運転条件を制御した。
運転を開始後、1時間経過時に、単セル温度を測定した。測定した10個の単セルの平均温度は、上段温度は70℃、中段温度は70℃、下段温度は70℃であった。3時間経過時の測定でも、同様な結果であった。したがって、各単セルについて、面内の温度のばらつきはなく、均一に冷却されており、冷媒の通流不良による、部分的な温度上昇は認められなかった。発電運転中の冷媒圧力P3は5kPaであった。以上の測定後、燃料電池発電システムの運転を停止し一晩放置して、翌日、燃料電池スタック13が室温25℃に戻ったことを確認後、以下の比較例1を実施した。
[比較例1]
[比較例2]
運転を開始後、1時間経過時に、単セル温度を測定した。測定した10個の単セルの平均温度は、上段温度は73℃、中段温度は71℃、下段温度は70℃であった。3時間経過時の測定では、上段温度は75℃、中段温度は72℃、下段温度は70℃であった。したがって、上段温度は高くセル上部の冷却が十分でなく温度が上昇していることが分かった。発電中の圧力計14の測定値は5kPaであった。以上の測定後、燃料電池発電システムの運転を停止し一晩放置して、翌日、燃料電池スタック13が室温25℃に戻ったことを確認後、以下の比較例3を実施した。
[比較例3]
運転を開始後、1時間経過時に、単セル温度を測定した。測定した10個の単セルの平均温度は、上段温度は73℃、中段温度は71℃、下段温度は70℃であった。3時間経過時の測定では、上段温度は75℃、中段温度は72℃、下段温度は70℃であった。したがって、上段温度は高くセル上部の冷却が十分でなく温度が上昇していることが分かった。発電中の圧力計14の測定値は5kPaであった。
実施例1から4では、燃料電池スタック13の発電前に冷媒通流溝7内の冷媒中に気泡がない状態になり、燃料電池スタック13の温度のばらつきが無く、温度は均一であった。そして、実施例1は、従来技術2の起動方法を実施した比較例1と比べて、発電中の循環ポンプの消費電力を低減できた。
さらに、気体除去を行う時間を、貯留タンクより下流から燃料電池スタックの終端までの冷媒全量が入れ替わるのに要する時間以上にしたことで、気体排出工程後に燃料電池スタック内の冷媒流路に気体が流入してセルの温度分布が不均一になることを防止できた。
2 電極
3 膜電極接合体(MEA)
4 ガス拡散層
5a 燃料ガス用セパレータ
5b 酸化剤ガス用セパレータ
6a 燃料ガス通流溝
6b 酸化剤ガス通流溝
7 冷媒通流溝入口
7a 上部冷媒通流溝
7b 下部冷媒通流溝
8a 冷媒入口マニホールド
8b 冷媒出口マニホールド
9a 燃料ガス入口マニホールド
9b 燃料ガス出口マニホールド
10a 酸化剤ガス入口マニホールド
10b 酸化剤ガス出口マニホールド
11 貯留タンク
12 循環ポンプ
13 燃料電池スタック
14 圧力計
16 循環冷媒弁
17 制御装置
18 冷媒配管
19 温度計
20 補強材
21 熱交換器
22 制御装置
Claims (6)
- 燃料電池に冷媒を通流させる燃料電池発電システムの起動方法において、
前記冷媒を循環ポンプで前記冷媒を貯留する貯留タンクから前記燃料電池を経由して前記貯留タンクに循環させて前記燃料電池内の冷媒流路中の気体を前記燃料電池内の冷媒流路から排出させる気体排出工程後に、前記燃料電池を発電させる発電工程を実行することを特徴とする燃料電池発電システムの起動方法。 - 前記気体排出工程は、冷媒圧力を前記燃料電池の最大発電量運転時の定格冷媒圧力より高い圧力に所定時間維持させる圧力維持工程であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池発電システムの起動方法。
- 前記気体排出工程は、冷媒流量を前記燃料電池の最大発電量運転時の定格冷媒流量より大きな流量に所定時間維持させる流量維持工程であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池発電システムの起動方法。
- 前記気体排出工程は、前記燃料電池より下流から前記貯留タンクの間の冷媒流路に設けた循環冷媒弁を閉じるもしくは絞った状態で前記循環ポンプを作動させる抑制工程と、前記循環ポンプを作動のまま前記循環冷媒弁を開くフラッシング工程とを備え、前記抑制工程後に前記フラッシング工程を実行させることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の燃料電池発電システムの起動方法。
- 前記気体排出工程時の前記冷媒圧力が式1を満たすように、前記循環ポンプの流量および/または前記循環冷却弁の開度を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池発電システムの起動方法。
P2>P1+9.807・h・r ・・・式1
(ここで、P2[Pa]:前記気体排出工程時の前記冷媒圧力、P1[Pa]:前記燃料電池の定格運転時における冷媒入口圧力、h[m]:冷媒通流溝入口から前記燃料電池の冷媒通流溝の最上部までの高さ、r[kg/m3]:前記冷媒の密度である。) - 前記所定時間が、前記貯留タンクより下流から前記燃料電池の終端までの冷媒全量が入れ替わるのに要する時間以上であることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の燃料電池発電システムの起動方法。
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