JP2007279777A - 自動販売機のコイン投入口組立体 - Google Patents

Abstract

【課題】外扉に備えた操作パネルを共用部品として、コイン投入口部品に簡単な穴開け加工を施すだけでその前方にコイン投入ガイド部品を簡単に追加装備できるように改良する。
【解決手段】自動販売機の外扉前面に配備したコイン投入口組立体で、板面中央にスリット状のコイン投入口６ａが開口したコイン投入口部品６を返却レバー７と並置して操作パネル５に取付けた上で、その前方に投入コインを受け入れて前記コイン投入口に導くホッパー形のコイン投入ガイド部品１０を装備したものにおいて、前記コイン投入ガイド部品はその取付基部にねじ通し穴１０ｃを穿孔して前記コイン投入口部品に前方からねじ１２で固定した上で、取付基部の前面にカバー１１を被着してねじ１２を覆い隠す。
【選択図】図１

Description

この発明は、自動販売機の外扉前面に装備したコイン投入口組立体に関する。

周知のように自動販売機には、その外扉の前面にコイン投入口を備え、このコイン投入口に投入したコインを機内に装備のコインメック（硬貨処理装置）に導くようにしている（例えば、特許文献１参照）。このコイン投入口は、凹面を呈する板面中央にスリット状のコイン投入口を開口したコイン投入口部品が前記コイン投入口を前面に臨ませて外扉に装着されている。
また、このコイン投入口の組立体として、前記のコイン投入口部品を返却レバーと並置して操作パネルに取付けた上で、この操作パネルを外扉の前面に装着した構成のものが知られており（例えば、特許文献２参照）、その自動販売機の構成を図７，図８に示す。
図において、１は自動販売機の本体、２はその外扉であり、外扉２には販売商品を展示する電照室３，商品取出口４の他に、扉の中段高さ位置に樹脂製の操作パネル５を設置し、この操作パネル５にスリット状のコイン投入口６ａを前方に臨ませてコイン投入口部品６，返却レバー７が並置して組み付けられている。なお、８は外扉２の扉ロックである。

一方、前記したスリット状のコイン投入口６ａにコインを一枚ずつ投入する操作が面倒であることから、その操作性の改善策として自動販売機のメーカーでは前記コイン投入口部品６の前方にホッパー形のコイン投入ガイド部品を取付け、このコイン投入ガイド部品に一括投入したコインを順に前記コイン投入口に送り込むようにして利用客の利便性を高めたオプションを用意し、ユーザーの指定によりコイン投入ガイド部品を自動販売機に追加装備して出荷するようにしており、その従来構造を図９，図１０に示す。
図において、符号９は樹脂成形品で作られたホッパー形のコイン投入ガイド部品であり、そのホッパー底部にはその背後に位置するコイン投入口部品６のスリット状コイン投入口６ａに通じるスリット状の穴９ａが開口している。また、このコイン投入ガイド部品９は次記のようにして操作パネル５に取付けられる。すなわち、外扉２に装着する操作パネル５にはあらかじめコイン投入口部品６の周囲数カ所にねじ通し穴５ａを穿孔しておき、外扉２（図５参照）の裏面側から固定ねじを通してコイン投入ガイド部品９を所定位置にねじ止めするようにしている。
特許第２７４９５６９号明細書（第３頁、図３，図４） 特開２００１−１３４８０９号公報（第３頁、図５，図６）

ところで、図９，図１０に示した従来のコイン投入ガイド部品９，およびその取付け構造は組立，取扱い性の面で次記のような問題点がある。すなわち、
（１）前記のコイン投入ガイド部品９を自動販売機に追加装備するには、自動販売機の外扉２に装着する操作パネル５として、図８の標準形操作パネルとは別に、図１０に示したねじ通し穴５ａを穿孔した専用の操作パネルを用意しておく必要がある。
（２）また、標準タイプの自動販売機に前記のコイン投入ガイド部品９を後付けするには、自動販売機の外扉２から標準形の操作パネル５（図８参照）を取り外して専用の操作パネル（図１０参照）に付替え、さらにこの専用操作パネルにコイン投入口部品６，返却レバー７を組み付ける作業を要することらか、部品の種類，部品の組み替え工数を含めた経費がコスト高となる。
（３）さらに、図９に示したコイン投入ガイド部品９を装着した状態では、その背後に位置する標準装備の部品であるコイン投入口部品６がホッパーの後壁９ｂの裏側に隠れてスリット状のコイン投入口６ａが前方から視認できず、このために利用客はコインの投入に戸惑うことがある。

本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、標準の操作パネルを共用して、該操作パネルに組み付けるコイン投入口部品に簡単な穴開け加工を施すだけでコイン投入ガイド部品の追加装備に簡単に対応できるように改良した自動販売機のコイン投入口の組立体を提供することにある。

上記目的を達成するために、本発明によれば、自動販売機の外扉前面に配備したコイン投入口組立体で、凹面を呈する板面中央にスリット状のコイン投入口が開口したコイン投入口部品を返却レバーと並置して操作パネルに取付けた上で、その前方に投入コインを受け入れて前記コイン投入口に導くホッパー形のコイン投入ガイド部品を装備したものにおいて、前記コイン投入ガイド部品の取付基部にねじ通し穴を穿孔して前記コイン投入口部品に前方からねじ止めした上で、取付基部の前面にねじを覆い隠すカバーを被着するものとし（請求項１）、その具体的な態様として前記コイン投入ガイド部品を次記のように構成することができる。

（１）前記のコイン投入ガイド部品は、その上半部に庇状に突き出したコインシュータ部,下半部に取付基部を形成した樹脂成形品になり、コインシュータ部はその後端域を除く周縁をフェンスで囲み、かつシュータ底部を前後方向にリブが延在する簀の子構造とする（請求項２）。
（２）前記コイン投入ガイド部品の取付基部の背面にはコイン投入口部品の凹面に対応する凸面、およびコイン投入口部品に穿孔した位置決め穴に嵌入する位置決め突起を形成する（請求項３）。
（３）前記コイン投入口部品の位置決め穴をコイン投入口に連続して形成する（請求項４）。
（４）前記コイン投入口部品の位置決め穴をコイン投入口の左右両端に形成する（請求項５）。
（５）前記位置決め穴を角穴または丸穴とする（請求項６）

上記の構成によれば、次記の効果を奏する。
（１）自動販売機に標準装備したコイン投入口部品の前方にコイン投入ガイド部品を追加装備する場合に、従来構造のように外扉に装着した操作パネルを専用の穴開きパネルに付け替えることは必要とせず、僅かに操作パネルに組み付けたコイン投入口部品にねじ穴と位置決め穴を穿孔するだけで簡単に取付けることができる。しかも、ガイド部品を固定したねじはカバーに覆われて外方から見えないので悪戯されるおそれもない。
（２）また、このコイン投入ガイド部品について、そのコインシュータ部の底部をリブで補強した簀の子構造としたことで強度が増し、ガイド部品を上方から手で押さえつけるなどして荷重を加えても簡単に変形したり破損したりすることがない。
（３）さらに、コイン投入ガイド部品の取付基部について、その背面側にコイン投入口部品の凹面に対応する凸面、およびコイン投入口部品に穿孔した位置決め穴に嵌入する位置決め突起を形成したことにより、当該ガイド部品を所定位置に安定よく位置決めして受け入れた入コインを的確にコイン投入口へ送り込むことができる。
（４）さらにまた、コイン投入口部品の位置決め穴をコイン投入口に連続して形成するか、コイン投入口の左右両端に形成し、これらの位置決め穴にコイン投入部品の位置決め突起を嵌入することによりコイン投入口部品におけるコイン投入口の近傍でコイン投入ガイド部品をコイン投入口部品に位置決めできることから、コイン投入ガイド部品のコインシュータ部におけるコイン滑落面とコイン投入口部品のコイン投入口との位置ずれを確実に防止することができる。

以下、本発明の実施の形態を図１〜図３に示す実施例に基づいて説明する。なお、実施例の図中で図７，図８に対応する部材には同じ符号を付してその説明は省略する。
図示実施例の組立構造においては、コイン投入口部品６に対応して操作パネル５の前面に装着するコイン投入ガイド部品１０が次記のような構造になる。すなわち、コイン投入ガイド部品１０は、その上半部には前方に向け庇状に突き出したコインシュータ部、下半部に取付基部を形成した樹脂成形品になり、図２で示すようにコインシュータ部はその後端域を除く外周縁を背の低いフェンス１０aで囲み、かつシュータ底部は前後方向に複数のリブ１０ｂが延在する簀の子構造になる。
一方、下半部の取付基部には中央寄りの左右２箇所にねじ通し穴１０ｃが開口し、さらに取付基部の背面にはコイン投入口部品６の凹面に対応して半円形状に膨出した凸面１０ｄ，およびピン状の位置決め突起１０ｅが形成されている。また、取付基部の前面側には前記のねじ通し穴１０ｃの前面を覆うようにカバー１１を被着し、カバー１１はその上縁側の左右両端に設けた係合突起１１ａを介してガイド部品の本体に掛止固定される。

そして、前記のコイン投入ガイド部品１０を操作パネル５に取付けたコイン投入口部品６に連ねてその前方に追加装備する場合には、図１（ｂ）で示すように、前記のねじ通し穴１０ｃ，および位置決め突起１０ｅに対応してコイン投入口部品６の凹状板面にねじ穴６ｂ，および位置決め穴６ｃをドリルなどの工具を使って所定位置に穿孔しておく。次に、操作パネル５の前面に前方からコイン投入ガイド部品１０を押し当て、その取付基部の背面に形成した凸面１０ｄ，位置決め突起１０ｅをコイン投入口部品６の凹面，位置決め穴６ｃに嵌合して所定位置に位置決めした上で、前方より固定ねじ１２を図示のように通し、外扉２の裏面側からコイン投入口部品６にねじ止めする。そして、最後に前方より取付基部の前面にカバー１１を被着して固定ねじ１２のねじ頭を覆い隠す。なお、図１（ａ）はコイン投入ガイド部品１０を装着した状態の正面図、図３は側面図を表している。

上記の説明で判るように、標準タイプの自動販売機にコイン投入ガイド部品１０を追加装備する場合に、従来構造（図９，図１０参照）で述べたように、外扉２に装着されている標準の操作パネル（図８参照）を図１０に示した専用の操作パネルに付替える必要はなく、標準の操作パネルをそのままにコイン投入口部品６に僅かな穴開け加工を施すだけでコイン投入ガイド部品１０を取付けることができる。
また、コイン投入ガイド部品１０を装着した状態では、コイン投入口部品６のスリット状コイン投入口６ａがコインシュータ部を背後に開口して前方から直接視認でき、これにより利用客はコイン投入ガイド部品１０に一括投入したコインをコインシュータ部の底面を滑らして違和感なしにコイン投入口に送り込むことができる。
しかも、コインシュータ部の底部をリブ構造で強化したことにより、図３の矢印Ｆ方向に加わる外力にも十分に対抗する強度を確保できる。

図４および図５は本発明の変形例を示し、図４は操作パネルの外観図およびであり、図５はコイン投入ガイド部品の背面側から見た外形斜視図である。
図４における変形例が図１に示す操作パネル５と相違する点はコイン投入口部品６０であり、その他の構成は図１に示すものと同一である。図４におけるコイン投入口部品６０が図１に示したコイン投入口部品６と異なる点は、図１に示した位置決め穴６ｃの代わりにコイン投入口６０ａの左右両端に、コイン投入口６０ａに連続して位置決め穴６０ｄ，６０ｄを形成した点である。一方、図５に示すコイン投入ガイド部品１００が図２に示すコイン投入ガイド部品１０と相違する点は、図２に示す位置決め突起１０ｅに代えて左右一対の位置決め突起１００ｅ，１００ｅを形成した点である。ここで、前記位置決め突起１００ｅ，１００ｅは図４に示した位置決め穴６０ｄ，６０ｄに対応して形成されたものである。

コイン投入ガイド部品１００を操作パネル５に取付けたコイン投入口部品６０に連ねてその前方に追加装備する場合には、操作パネル５の前面に前方からコイン投入ガイド部品１００を押し当て、その取付基部の背面に形成した凹面１０ｄ，位置決め突起１００ｅ，１００ｅをコイン投入口部品６０の凹面，位置決め穴６０ｄ，６０ｄに嵌合して所定位置に位置決めする。その後の工程、すなわち、コイン投入ガイド部品１００を固定ねじ（図１参照）によりねじ止めしたり、コイン投入ガイド部品１００にカバー（図１参照）を装着する工程は図１に示した実施例と同様である。
この変形例ではコイン投入口部品６０の位置決め穴６０ｄ，６０ｄがコイン投入口６０ａの左右両端に連続して形成されていることから、コイン投入口に近接した位置でコイン投入ガイド部品１００の位置決めを行うことができ、これによりコイン投入ガイド部品１００のコインシュータ部におけるコイン滑落面とコイン投入口部品６０のコイン投入口６０ａとの位置ずれを確実に防止することができる。

次に、図６は本発明の異なる変形例を示す操作パネルの外観図である。図６における変形例が図１に示す操作パネル５と相違する点はコイン投入口部品６００であり、その他の構成は図１に示すものと同一である。図６におけるコイン投入口部品６００が図１に示したコイン投入口部品６と異なる点は、図１に示した位置決め穴６ｃの代わりにコイン投入口６００ａの左右両端に一対の位置決め穴６００ｄ，６００ｄを形成した点である。この変形例に係るコイン投入ガイド部品については図示を省略したが、図５に示したコイン投入ガイド部品１００における左右一対の位置決め突起１００ｅ，１００ｅを一対の位置決め穴６００ｄ，６００ｄに対応して設けた点が異なるのみである。この変形例においてもコイン投入口部品６００の位置決め穴６００ｄ，６００ｄがコイン投入口６００ａの左右両端の近傍に形成されていることから、コイン投入口に近接した位置でコイン投入ガイド部品の位置決めを行うことができ、これによりコイン投入ガイド部品のコインシュータ部におけるコイン滑落面とコイン投入口部品６００のコイン投入口６００ａとの位置ずれを確実に防止することができる。

本発明の実施例によるコイン投入口組立体の構成斜視図で、（ａ）はコイン投入ガイド部品を装着した組立状態、（ｂ）は組立前の状態を表す図 図１におけるコイン投入ガイド部品の背面側から見た外形斜視図 コイン投入ガイド部品を外扉に装着した状態の側面図 本発明の変形例を示す操作パネルの外観図 本発明の変形例を示すコイン投入ガイド部品の外形斜視図 本発明の異なる変形例を示す操作パネルの外観図 コイン投入ガイド無しの自動販売機の正面図 図７におけるコイン投入口組立体周辺の外観図 外扉に従来構造のコイン投入口組立体を装着した状態の外観図 図９におけるコイン投入口組立体の分解斜視図

符号の説明

２ 外扉
５ 操作パネル
６，６０，６００ コイン投入口部品
６ａ，６０ａ，６００ａ コイン投入口
７ 返却レバー
１０，１００ コイン投入ガイド部品
１０ａ フェンス
１０ｂ リブ
１０ｃ ねじ通し穴
１０ｄ 凸面
１０ｅ，１００ｅ 位置決め突起
１１ カバー
１２ 固定ねじ

Claims (6)

1. 自動販売機の外扉前面に配備したコイン投入口組立体であり、凹面を呈する板面中央にスリット状のコイン投入口が開口したコイン投入口部品を返却レバーと並置して操作パネルに取付けた上で、その前方に投入コインを受け入れて前記コイン投入口に導くホッパー形のコイン投入ガイド部品を備えたものにおいて、前記コイン投入ガイド部品の取付基部にねじ通し穴を穿孔して前記コイン投入口部品へ前方からねじ止めした上で、取付基部の前面にねじを覆い隠すカバーを被着したことを特徴とする自動販売機のコイン投入口組立体。
2. 請求項１に記載のコイン投入口組立体において、コイン投入ガイド部品は、その上半部に庇状に突き出したコインシュータ部,下半部に取付基部を形成した樹脂成形品になり、コインシュータ部はその後端域を除く周縁をフエンスで囲み、かつシュータ底部を前後方向にリブが延在する簀の子構造としたことを特徴とする自動販売機のコイン投入口組立体。
3. 請求項２に記載のコイン投入口組立体において、コイン投入ガイド部品の取付基部の背面にはコイン投入口部品の凹面に対応する凸面、およびコイン投入口部品に穿孔した位置決め穴に嵌入する位置決め突起を形成したことを特徴とする自動販売機のコイン投入口組立体。
4. 請求項３に記載のコイン投入口組立体において、コイン投入口部品の位置決め穴をコイン投入口に連続して形成したことを特徴とする自動販売機のコイン投入口組立体。
5. 請求項３に記載のコイン投入口組立体において、コイン投入口部品の位置決め穴をコイン投入口の左右両端に形成したことを特徴とする自動販売機のコイン投入口組立体。
6. 請求項３〜５のいずれかに記載のコイン投入口組立体において、位置決め穴は角穴または丸穴であることを特徴とする自動販売機のコイン投入口組立体。

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