JP2007279651A - 入射角依存性回折格子 - Google Patents

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英明 森田
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Abstract

【課題】2次元レリーフ型回折格子の高屈折率部の面積比等を最適化してより高性能な入射角依存回折格子。
【解決手段】2方向に周期的に高屈折率部2と低屈折率部3が分布しているレリーフ型2次元回折格子1からなり、入射角によりそれぞれの方向の±1次回折効率が単調に変化する入射角依存性回折格子であって、ブラッグの条件を満たすブラッグ角を正として、ブラッグ角とブラッグ角から最初に出現する極小の回折効率を与える入射角との間に入射角0°を含み、{(ブラッグ角での回折効率−最初に出現する極小の回折効率)×0.2+最初に出現する極小の回折効率}≦入射角0°での回折効率・・・(A)
を満足し、ブラッグ角での回折効率が入射角0°での回折効率の2倍以上であることを満足するように、規格化ピッチ、屈折率変調、面積比、規格化溝深さが設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、入射角依存性回折格子に関し、特に、入射角によって回折効率が単調に変化する傾きセンサ等に使用可能な回折格子に関するものである。
従来、ブラッグ回折するレリーフ型回折格子の±1次回折光の回折効率が入射角に応じて変化するのを利用してレリーフ型回折格子を傾きセンサ(チルトセンサ)に用いることが、特許文献1、特許文献2等において提案されている。
特開2005−61981号公報 特開2005−106627号公報 辻内順平著「ホログラフィー」(1997年11月5日、(株)裳華房)pp.65〜68 "SPIE",Vol.883(1988),pp.8〜11 "JOSA",Vol.72(1982),pp.1385〜1392 "JOSA",Vol.73(1983),pp.1105〜1112
特許文献1、特許文献2において、チルトセンサに適したレリーフ型回折格子のQ値、回折格子の溝深さの範囲、回折格子の材料と格子溝に充填される材料との屈折率差についての記載がある。
また、直交する2方向の傾きを1個の回折格子で検出するために2次元回折格子を用いることも開示されている。
しかしながら、これら従来技術において、直交する2方向の傾きを検出するのに用いる2次元回折格子において、高屈折率部と低屈折率部の割合、正確には、高屈折率部の全体の面積に対する割合であるところの面積比に関して何ら検討がなされていない。
本発明は従来技術のこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、2次元レリーフ型回折格子の高屈折率部の面積比等を最適化してより高性能な入射角依存回折格子を提供することである。
上記目的を達成する本発明の入射角依存回折格子は、相互に直交する2方向それぞれに周期的に高屈折率部と低屈折率部が分布し、各高屈折率部が回折格子の面に垂直に配置されてなるレリーフ型2次元回折格子からなり、回折光がそれぞれの周期の方向に出射し、入射光の回折格子の面に対する入射角によりそれぞれの周期の方向の±1次回折効率が単調に変化する入射角依存性回折格子において、
ブラッグの条件を満たすブラッグ角を正として、ブラッグ角とブラッグ角から最初に出現する極小の回折効率を与える入射角との間に入射角0°を含み、かつ、
{(ブラッグ角での回折効率−最初に出現する極小の回折効率)×0.2
+最初に出現する極小の回折効率}≦入射角0°での回折効率 ・・・(A)
の条件(A)を満足し、かつ、
ブラッグ角での回折効率が入射角0°での回折効率の2倍以上である、
ことを満足するように、規格化ピッチΛ、屈折率変調Δn、面積比Rs、規格化溝深さdが設定されていることを特徴とするものである。ただし、入射光の波長をλ、各周期の方向の高屈折率部と低屈折率部の繰り返しピッチをp、高屈折率部の高さをh、高屈折率部の屈折率をn2 、低屈折率部の屈折率をn1 とし、p/λを規格化ピッチΛ、h/λを規格化溝深さd、(n2 −n1 )/2を屈折率変調Δnとする。また、高屈折率部の全体の面積に対する割合を面積比Rsとする。
本発明の入射角依存回折格子においては、このような3つの条件を満足するので、直交する2方向の2次元的な傾き角を精度良く高感度に検出することができる。
以下に、本発明の入射角依存性回折格子について、図面を参照にして説明する。
本発明による入射角依存性回折格子は、図1に模式的に示すように、x−y平面に平行な面形状をしていて、相互に直交するx方向、y方向それぞれに周期的に高屈折率部と低屈折率部が分布してなる2次元回折格子1である。このような2次元回折格子1に垂直なz方向から入射光10を入射させたときに、透過方向に(+1,0)次、(−1,0)次、(0,+1)次、(0,−1)次の4本の回折光11+1,0、11-1,0、110,+1、110,-1が生じる。ここで、(+1,0)次はx方向の+1次、y方向の0次を意味する。他も同様である。そして、それぞれの回折光11+1,0、11-1,0、110,+1、110,-1に対応する位置に4つの光検出器12+x、12-x、12+y、12-yを配置し、それぞれの回折光11+1,0、11-1,0、110,+1、110,-1の強度を検出することにより、2次元回折格子1のx軸、y軸の周りでの傾き角を検出することができる。すなわち、x軸周りの傾き角は、光検出器12+yの検出値と光検出器12-yの検出値との差の値により検出することができる。また、y軸周りの傾き角は、光検出器12+xの検出値と光検出器12-xの検出値との差の値により検出することができる。
このような2次元回折格子1は、図2(a)〜(c)に平面図、図2(d)に断面図を示すように、x方向及びy方向にピッチpで高さhの高屈折率部2が回折格子の面(x−y平面)に垂直に低屈折率部3中に周期的に配置されてなるものであり、高屈折率部2の形状としては、代表的には、図2(a)に示すように、高屈折率部2が円形の円筒状の場合、あるいは、図2(b)、(c)のように正方形の角柱の場合があるが、正方形の角柱の場合(図2(b)、(c))、正方形の辺が繰り返し方向(x方向、y方向)に平行な場合(図2(b))と繰り返し方向に45°なしている場合(図2(c))がある。そして、この高屈折率部2の全体の面積に対する割合として定義される面積比Rsは任意に設定可能なものである。
以下の説明のため、上記の面積比Rsに加え、入射光10の波長をλとして、ピッチpを使用波長λで規格化した値p/λ=Λを規格化ピッチ、高屈折率部2の高さhを使用波長λで規格化した値h/λ=dを規格化溝深さ、高屈折率部2の屈折率n2 と低屈折率部3の屈折率n1 の差の半分(n2 −n1 )/2=Δnを屈折率変調とする。
このような2次元回折格子1を用いて傾き角を高感度で精度良く検出できるためには、上記のような傾き角の検出原理が、ブラッグの条件(ブラッグ角)から外れた角度での回折効率の角度依存性を利用しているので、以下に示すような条件を満足するように2次元回折格子1の面積比Rs、規格化ピッチΛ、規格化溝深さd、屈折率変調Δnを設定することが必要である。
(1)ブラッグ角を正として、ブラッグ角から最初に出現する極小の回折効率を与える入射角が負であり、あるいは、ブラッグ角とブラッグ角から最初に出現する極小の回折効率を与える入射角との間に入射角0°を含み、
(2)
{(ブラッグ角での回折効率−最初に出現する極小の回折効率)×0.2
+最初に出現する極小の回折効率}≦入射角0°での回折効率 ・・・(A)
(3)ブラッグ角での回折効率が入射角0°での回折効率の2倍以上である。
ホログラフィックな体積型回折格子の回折効率理論曲線(非特許文献1)において、ブラッグ角からマイナス側に最初の極小までの角度範囲で直線近似が比較的良い(直線との誤差が程1%以下)のは、回折効率について、極小〜極大(ブラッグ角)の範囲中の20%〜80%の部分である。その直線近似の部分が切片(入射角0°での回折効率)をまたぐためには、上記(1)かつ(2)が必要条件である。なお、図2に示したようなレリーフ型回折格子では、体積型回折格子と屈折率の分布が異なるのでピーク等の値が異なるが、屈折率分布が体積型回折格子の正弦波分布の合成と考えられるため、回折効率曲線の形状は略同等と言える。
そして、ある程度以上の感度を有するためには、上記(3)を満足することが必要である。
図3は、図2に示すような2次元回折格子1の3つの例の透過1次回折効率を示すものであり、何れもブラッグ角は約5.7°に設定されている。例1、例2は何れも上記(1)〜(3)の条件を満足する場合であり、傾き角0°近傍の傾きを精度良く高感度で検出することができる。これに対して一点鎖線の場合は、(1)〜(2)の条件を満足しておらず、線形性がなく不適当な場合である。
そこで、本発明においては、図2に示すような2次元回折格子1の規格化ピッチΛ、屈折率変調Δn、面積比Rs、規格化溝深さdをパラメータとして、透過1次回折効率が上記の(1)〜(3)の条件を満足する範囲を、RCWA手法(厳密な電磁波解析:非特許文献2〜4)を適用して計算した。なお、図2(a)〜(c)何れの形態も、面積比Rsが同じであれば略同じ回折効率特性になるので、高屈折率部2の形状は問題にする必要がない。また、入射光の偏光によらず略同じ回折効率特性である。また、平均屈折率((n2 +n1 )/2)によらず略同じ回折効率特性である。
その結果、規格化ピッチΛが2〜12の範囲内で、(1)〜(3)の条件を満足する範囲として少なくとも6系列あることが分かった。なお、規格化ピッチΛが12より大きい場合は、測定角度範囲が十分にとれなくなるので省いてある。
第1系列については、図4に、規格化ピッチΛを変化させたときの屈折率変調Δnの範囲を示す。また、図5と図6に、規格化ピッチΛ及び屈折率変調Δnを変化させたときの上記の(1)〜(3)の条件を満足する面積比Rsのそれぞれ上限Rsmax と下限Rsmin の計算値(元データ)とそれらの範囲の限界を多項式で近似した曲線(数式近似)とを示してある。さらに、図7と図8に、規格化ピッチΛ及び屈折率変調Δnを変化させたときの上記の(1)〜(3)の条件を満足する規格化溝深さdのそれぞれ上限dmax と下限dmin の計算値(元データ)とそれらの範囲の限界を多項式で近似した曲線(数式近似)とを示してある。
第2系列については、図9に、図4と同様の規格化ピッチΛを変化させたときの屈折率変調Δnの範囲を示す。また、図10と図11に、それぞれ図5と図6と同様の規格化ピッチΛ及び屈折率変調Δnを変化させたときの上記の(1)〜(3)の条件を満足する面積比Rsの上限Rsmax と下限Rsmin の計算値(元データ)とそれらの範囲の限界を多項式で近似した曲線(数式近似)とを示してある。さらに、図12と図13に、それぞれ図7と図8と同様の規格化ピッチΛ及び屈折率変調Δnを変化させたときの上記の(1)〜(3)の条件を満足する規格化溝深さdの上限dmax と下限dmin の計算値(元データ)とそれらの範囲の限界を多項式で近似した曲線(数式近似)とを示してある。
以下、第3系列については、図14に図4と同様の図が、図15と図16にそれぞれ図5と図6と同様の図が、図17と図18にそれぞれ図7と図8と同様の図が示してある。
第4系列については、図19に図4と同様の図が、図20と図21にそれぞれ図5と図6と同様の図が、図22と図23にそれぞれ図7と図8と同様の図が示してある。
第5系列については、図24に図4と同様の図が、図25と図26にそれぞれ図5と図6と同様の図が、図27と図28にそれぞれ図7と図8と同様の図が示してある。
第6系列については、図29に図4と同様の図が、図30と図31にそれぞれ図5と図6と同様の図が、図32と図33にそれぞれ図7と図8と同様の図が示してある。
以上の結果から、上記の第1系列から第6系列におけるΛ、Δn、Rs 、dの満たすべき範囲を以下に示す。
<第1系列>
ΛとΔnの範囲が、
1 <Λ、かつ、
-0.02Λ+ 0.07<Δn< -0.0003Λ3 + 0.0089Λ2 - 0.0864Λ +0.299
であって、
0.526-0.189Λ- 4.08Δn+ 0.0255Λ2-0.0572ΛΔn+ 1.73Δn2
-0.00118Λ3+0.0331Λ2 Δn+ 8.10ΛΔn2+ 0.283Δn3
≦Rs ≦ 0.901-0.150Λ+ 0.0566Δn+ 0.0399Λ2 -0.195ΛΔn+0.00378Δn2
- 0.00522Λ3 -0.684Λ2 Δn-0.00127ΛΔn2-0.000335Δn3
+0.000235Λ4 + 0.0243Λ3 Δn+0.0448 Λ2 Δn2
-0.000969 ΛΔn3 - 0.000107Δn4
、かつ、
-7.45+12.5Λ+158Δn- 1.71Λ2 -271ΛΔn+191Δn2 +0.131Λ3
+33.2 Λ2 Δn+797ΛΔn2 + 21.5Δn3
≦d≦18.0- 19.5Λ-548Δn+ 7.45Λ2 +518ΛΔn-220Δn2
-0.402Λ3 -96.5 Λ2 Δn-339ΛΔn2-32.9Δn3
<第2系列>
ΛとΔnの範囲が、
Λ<8 、かつ、
-0.0017Λ3+0.03Λ2-0.1783Λ +0.36<Δn< 0.005Λ3 -0.085Λ2+0.46Λ-0.72
であって、
1.99-0.175Λ-6.99 Δn- 0.0161Λ2-7.46ΛΔn+ 6.56Δn2
+0.00190Λ3+ 0.711Λ2 Δn+ 40.6ΛΔn2 +0.817Δn3
≦Rs ≦ 0.394+0.538Λ-0.841Δn-0.125Λ2-2.20ΛΔn- 0.0938Δn2
+0.00786Λ3+0.0931Λ2 Δn-0.303ΛΔn2- 0.00781Δn3
、かつ、
-129+ 77.7Λ- 18.5Δn- 12.7Λ2-15.9ΛΔn+ 29.1Δn2 +0.748Λ3
- 13.6Λ2 Δn+156ΛΔn2 +3.83 Δn3
≦d≦-45.3+33.9Λ- 1.44Δn- 4.27Λ2-62.4ΛΔn+167Δn2
+0.238 Λ3-13.0Λ2 Δn+893ΛΔn2+23.4Δn3
<第3系列>
ΛとΔnの範囲が、
Λ<7 、かつ、
0.05<Δn<0.01Λ+0.02
であって、
0.401-0.0550Λ+ 0.000194Δn≦Rs ≦1.33-0.189Λ+ 0.000462Δn
、かつ、
36.0+ 2.00Λ-400Δn≦d≦45.0+0.999Λ-400Δn
<第4系列>
ΛとΔnの範囲が、
5<Λ<8 、かつ、
0.05<Δn<0.08
であって、
-8.95+3.43Λ- 50.2Δn-0.303Λ2+7.19ΛΔn- 5.93Δn2
≦Rs ≦1.21-0.118Λ-0.00247Δn
、かつ、
24.0+1.00 Λ-200Δn
≦d≦-33.8-5.69Λ+ 2351Δn+ 2.51Λ2- 399ΛΔn+332Δn2
<第5系列>
ΛとΔnの範囲が、
Λ>7 、かつ、
0.01<Δn< -0.01Λ+0.12
であって、
0.126- 0.0000292Λ- 0.000286Δn≦Rs ≦1.41-0.102Λ- 10.2Δn
、かつ、
38.0+ 2.00Λ-900Δn≦d≦68.0+ 2.00Λ-1700 Δn
<第6系列>
ΛとΔnの範囲が、
8 <Λ<12、かつ、
Δn< -0.01Λ+0.13 、かつ、Δn<0.01Λ-0.07
であって、
1.67-0.202Λ-7.58 Δn+0.00615Λ2 + 0.0398ΛΔn+ 0.000177Δn2
≦Rs ≦8.40- 1.47Λ- 26.3Δn+ 0.0697Λ2 +0.453ΛΔn+0.00209Δn2
、かつ、
-333+ 80.9Λ- 2339Δn- 3.83Λ2 - 18.6ΛΔn- 0.0994Δn2
≦d≦ 614-109Λ-3790 Δn+ 5.92Λ2 + 38.5ΛΔn+0.177Δn2
以上のように、傾き角を2次元的に高感度で精度良く検出可能な本発明の2次元回折格子1の規格化ピッチΛ、屈折率変調Δn、面積比Rs、規格化溝深さdの関係が求まった。
以下に具体的な実施例を示す。
(a)Λ=5、Δn=0.02、Rs=0.071、d=30、λ=0.633μm、p=3.2μm、h=19.0μm(第1系列)、
(b)Λ=4、Δn=0.03、Rs=0.130、d=20、λ=0.543μm、p=2.2μm、h=10.9μm(第1系列)、
(c)Λ=3、Δn=0.05、Rs=0.071、d=13、λ=0.441μm、p=1.3μm、h=5.7μm(第1系列)、
の場合の入射角に対する透過1次回折効率変化を図34に示す。
また、別の実施例として、Λ=3.4に選び、2次元回折格子の低屈折率部の屈折率n1 =1.48、高屈折率部の屈折率n2 =1.52とし、Δn=(n2 −n1 )/2=0.02としたとき、第1系列の関係から、面積比Rs、規格化溝深さdの範囲として、
Rs=0.065〜0.527
d=14.0〜23.4
が求まる。d=18に固定してRsを変化させた場合と、Rs=0.30に固定してdを変化させた場合の入射角に対する透過1次回折効率変化をそれぞれ図35(a)、(b)に示す。図35(a)、(b)の実線の曲線が本発明の範囲に含まれる実施例で、点線の曲線は本発明の範囲から外れる比較例であり、実線の実施例は入射角0°を挟んで比較的直線性が良く、感度に関する傾きが高いと言える。その中から、感度が高い等の仕様に応じて条件を選べばよいことになる。
以上の実施例から明らかなように、本発明による実施例(a)〜(c)の2次元回折格子1及び別の実施例の実線で示す2次元回折格子1は、上記(1)〜(3)の条件を満足していて、x方向、y方向の2次元的な0°近傍の傾き角を精度良く高感度に検出可能なことが分かる。
なお、本発明による入射角依存性回折格子の作製方法としては、最初何れかの屈折率(高屈折率又は低屈折率)の回折格子を、2P法等のエンボス法あるいは基板にエッチング等で形成する方法で作製し、その後、別の屈折率(低屈折率又は高屈折率)の例えば液体状の硬化性材料でその回折格子を覆うことで作製する方法が一例としてあげられる。
以上、本発明の入射角依存性回折格子を実施例等に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
本発明による入射角依存性回折格子の作用を模式的に示す図である。 本発明の入射角依存性回折格子に用いる2次元回折格子の平面図と断面図である。 本発明の条件を満たす2次元回折格子と満たさない2次元回折格子の入射角に対する透過1次回折効率変化を示す図である。 第1系列について規格化ピッチΛを変化させたときの屈折率変調Δnの範囲を示す図である。 第1系列について規格化ピッチΛ及び屈折率変調Δnを変化させたときの本発明の条件を満足する面積比Rsの上限Rsmax の計算値とそれを近似した曲線とを示す図である。 第1系列について規格化ピッチΛ及び屈折率変調Δnを変化させたときの本発明の条件を満足する面積比Rsの下限Rsmin の計算値とそれを近似した曲線とを示す図である。 第1系列について規格化ピッチΛ及び屈折率変調Δnを変化させたときの本発明の条件を満足する規格化溝深さdの上限dmax の計算値とそれを近似した曲線とを示す図である。 第1系列について規格化ピッチΛ及び屈折率変調Δnを変化させたときの本発明の条件を満足する規格化溝深さdの下限dmin の計算値とそれを近似した曲線とを示す図である。 第2系列についての図4と同様の図である。 第2系列についての図5と同様の図である。 第2系列についての図6と同様の図である。 第2系列についての図7と同様の図である。 第2系列についての図8と同様の図である。 第3系列についての図4と同様の図である。 第3系列についての図5と同様の図である。 第3系列についての図6と同様の図である。 第3系列についての図7と同様の図である。 第3系列についての図8と同様の図である。 第4系列についての図4と同様の図である。 第4系列についての図5と同様の図である。 第4系列についての図6と同様の図である。 第4系列についての図7と同様の図である。 第4系列についての図8と同様の図である。 第5系列についての図4と同様の図である。 第5系列についての図5と同様の図である。 第5系列についての図6と同様の図である。 第5系列についての図7と同様の図である。 第5系列についての図8と同様の図である。 第6系列についての図4と同様の図である。 第6系列についての図5と同様の図である。 第6系列についての図6と同様の図である。 第6系列についての図7と同様の図である。 第6系列についての図8と同様の図である。 本発明の実施例(a)〜(c)の2次元回折格子の入射角に対する透過1次回折効率変化を示す図である。 本発明の別の実施例と比較例の2次元回折格子の入射角に対する透過1次回折効率変化を示す図である。
符号の説明
1…2次元回折格子
2…高屈折率部
3…低屈折率部
10…入射光
11+1,0…(+1,0)次回折光
11-1,0…(−1,0)次回折光
110,+1…(0,+1)次回折光
110,-1…(0,−1)次回折光
12+x、12-x、12+y、12-y…光検出器

Claims (7)

  1. 相互に直交する2方向それぞれに周期的に高屈折率部と低屈折率部が分布し、各高屈折率部が回折格子の面に垂直に配置されてなるレリーフ型2次元回折格子からなり、回折光がそれぞれの周期の方向に出射し、入射光の回折格子の面に対する入射角によりそれぞれの周期の方向の±1次回折効率が単調に変化する入射角依存性回折格子において、
    ブラッグの条件を満たすブラッグ角を正として、ブラッグ角とブラッグ角から最初に出現する極小の回折効率を与える入射角との間に入射角0°を含み、かつ、
    {(ブラッグ角での回折効率−最初に出現する極小の回折効率)×0.2
    +最初に出現する極小の回折効率}≦入射角0°での回折効率 ・・・(A)
    の条件(A)を満足し、かつ、
    ブラッグ角での回折効率が入射角0°での回折効率の2倍以上である、
    ことを満足するように、規格化ピッチΛ、屈折率変調Δn、面積比Rs、規格化溝深さdが設定されていることを特徴とする入射角依存性回折格子。ただし、入射光の波長をλ、各周期の方向の高屈折率部と低屈折率部の繰り返しピッチをp、高屈折率部の高さをh、高屈折率部の屈折率をn2 、低屈折率部の屈折率をn1 とし、p/λを規格化ピッチΛ、h/λを規格化溝深さd、(n2 −n1 )/2を屈折率変調Δnとする。また、高屈折率部の全体の面積に対する割合を面積比Rsとする。
  2. ΛとΔnの範囲が、
    1 <Λ、かつ、
    -0.02Λ+ 0.07<Δn< -0.0003Λ3 + 0.0089Λ2 - 0.0864Λ +0.299
    であって、
    0.526-0.189Λ- 4.08Δn+ 0.0255Λ2-0.0572ΛΔn+ 1.73Δn2
    -0.00118Λ3+0.0331Λ2 Δn+ 8.10ΛΔn2+ 0.283Δn3
    ≦Rs ≦ 0.901-0.150Λ+ 0.0566Δn+ 0.0399Λ2 -0.195ΛΔn+0.00378Δn2
    - 0.00522Λ3 -0.684Λ2 Δn-0.00127ΛΔn2-0.000335Δn3
    +0.000235Λ4 + 0.0243Λ3 Δn+0.0448 Λ2 Δn2
    -0.000969 ΛΔn3 - 0.000107Δn4
    、かつ、
    -7.45+12.5Λ+158Δn- 1.71Λ2 -271ΛΔn+191Δn2 +0.131Λ3
    +33.2 Λ2 Δn+797ΛΔn2 + 21.5Δn3
    ≦d≦18.0- 19.5Λ-548Δn+ 7.45Λ2 +518ΛΔn-220Δn2
    -0.402Λ3 -96.5 Λ2 Δn-339ΛΔn2-32.9Δn3
    の条件を満足することを特徴とする請求項1記載の入射角依存性回折格子。
  3. ΛとΔnの範囲が、
    Λ<8 、かつ、
    -0.0017Λ3+0.03Λ2-0.1783Λ +0.36<Δn< 0.005Λ3 -0.085Λ2+0.46Λ-0.72
    であって、
    1.99-0.175Λ-6.99 Δn- 0.0161Λ2-7.46ΛΔn+ 6.56Δn2
    +0.00190Λ3+ 0.711Λ2 Δn+ 40.6ΛΔn2 +0.817Δn3
    ≦Rs ≦ 0.394+0.538Λ-0.841Δn-0.125Λ2-2.20ΛΔn- 0.0938Δn2
    +0.00786Λ3+0.0931Λ2 Δn-0.303ΛΔn2- 0.00781Δn3
    、かつ、
    -129+ 77.7Λ- 18.5Δn- 12.7Λ2-15.9ΛΔn+ 29.1Δn2 +0.748Λ3
    - 13.6Λ2 Δn+156ΛΔn2 +3.83 Δn3
    ≦d≦-45.3+33.9Λ- 1.44Δn- 4.27Λ2-62.4ΛΔn+167Δn2
    +0.238 Λ3-13.0Λ2 Δn+893ΛΔn2+23.4Δn3
    の条件を満足することを特徴とする請求項1記載の入射角依存性回折格子。
  4. ΛとΔnの範囲が、
    Λ<7 、かつ、
    0.05<Δn<0.01Λ+0.02
    であって、
    0.401-0.0550Λ+ 0.000194Δn≦Rs ≦1.33-0.189Λ+ 0.000462Δn
    、かつ、
    36.0+ 2.00Λ-400Δn≦d≦45.0+0.999Λ-400Δn
    の条件を満足することを特徴とする請求項1記載の入射角依存性回折格子。
  5. ΛとΔnの範囲が、
    5<Λ<8 、かつ、
    0.05<Δn<0.08
    であって、
    -8.95+3.43Λ- 50.2Δn-0.303Λ2+7.19ΛΔn- 5.93Δn2
    ≦Rs ≦1.21-0.118Λ-0.00247Δn
    、かつ、
    24.0+1.00 Λ-200Δn
    ≦d≦-33.8-5.69Λ+ 2351Δn+ 2.51Λ2- 399ΛΔn+332Δn2
    の条件を満足することを特徴とする請求項1記載の入射角依存性回折格子。
  6. ΛとΔnの範囲が、
    Λ>7 、かつ、
    0.01<Δn< -0.01Λ+0.12
    であって、
    0.126- 0.0000292Λ- 0.000286Δn≦Rs ≦1.41-0.102Λ- 10.2Δn
    、かつ、
    38.0+ 2.00Λ-900Δn≦d≦68.0+ 2.00Λ-1700 Δn
    の条件を満足することを特徴とする請求項1記載の入射角依存性回折格子。
  7. ΛとΔnの範囲が、
    8 <Λ<12、かつ、
    Δn< -0.01Λ+0.13 、かつ、Δn<0.01Λ-0.07
    であって、
    1.67-0.202Λ-7.58 Δn+0.00615Λ2 + 0.0398ΛΔn+ 0.000177Δn2
    ≦Rs ≦8.40- 1.47Λ- 26.3Δn+ 0.0697Λ2 +0.453ΛΔn+0.00209Δn2
    、かつ、
    -333+ 80.9Λ- 2339Δn- 3.83Λ2 - 18.6ΛΔn- 0.0994Δn2
    ≦d≦ 614-109Λ-3790 Δn+ 5.92Λ2 + 38.5ΛΔn+0.177Δn2
    の条件を満足することを特徴とする請求項1記載の入射角依存性回折格子。
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