JP2007279254A - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 地紋画像の濃度を調整するための地紋サンプルには、適切な濃度の背景パターンと潜像パターンの組み合せが必須である。しかし、濃度特性はモノクロ、カラー、高解像度、中解像度などの出力モード、プリンタの機種ごとに異なる。そのため、モードや機種ごとに、背景パターン、潜像パターンを調整した地紋サンプルを用意する必要がある。【解決手段】 潜像パターン用の中間調処理により複数の階調レベルをもつパッチパターンを生成し(S1301)、パッチパターンをプリンタに出力して、プリンタが形成したパッチ画像の濃度情報を取得する(S1302)。そして、濃度情報に基づき、潜像パターンの階調レベルと濃度の関係を示す階調濃度特性を算出し(S1303)、階調濃度特性から潜像パターンを目標濃度にする階調レベルを設定する(S1304)。そして、設定した階調レベルの潜像パターンおよび背景パターンを組み合わた地紋画像を含む地紋サンプルデータを生成する。
【選択図】 図14

Description

本発明は、重要な文書の複写による不正な偽造や情報漏洩を抑止する目的で文書の背景に複写抑止地紋を合成し出力する地紋画像の濃度調整技術に関する。
領収書、証券、証明書等には、複写すると文字や画像が浮かび上がる特殊な模様が背景に印刷されたものがある。この特殊模様は一般に偽造抑止地紋と呼ばれる(以下では、単に「地紋」と呼ぶ場合がある)。つまり、複写によって原本が容易に複製できないような仕掛けをして、心理的にではあるが、原本の複写を抑止する効果を実現している。
地紋は、複写後にドットが残る領域と、複写後にドットが消える領域の同じ濃度をもつ二つの領域から構成される。この二つの領域はほぼ同じ濃度で、一見すると「複写物」などの隠された文字や画像を見分けることができないが、ミクロ的にはそれぞれ異なる特性をもつ。なお、この隠された文字や画像のことを「潜像」と呼ぶことにする。
複写後にドットが残る領域(「潜像部」と呼ぶ)はドットを集中させて構成し、複写後にドットが消える領域(「背景部」と呼ぶ)はドットを分散させて構成する。これいより、濃度がほぼ同じで、それぞれ特性が異なる二つの領域を形成することができる。ドットの集やドットの分散は、線数が異なる網点を用いる網点処理、特徴が異なるディザマトリクスを用いるディザ処理などの画像処理によって生成する。
網点処理において、ドットを集中させるには線数が低い網点を用い、ドットを分散させるには線数が高い網点を用いるとよい。また、ディザ処理において、ドットを集中させるにはドット集中型ディザマトリクスを用い、ドットを分散させるにはドット分散型ディザマトリクスを用いるとよい。従って、網点処理を用いて地紋を生成する場合、潜像部には線数が低い網点処理が、背景部には線数が高い網点処理が適する。また、またディザ処理を用いて地紋を生成する場合、潜像部にはドット集中型ディザマトリクスが、背景部にはドット分散型ディザマトリクスが適している。
一般に、複写機の画像再現能力には、原稿の微小なドットを読み取る入力解像度や、微小なドットを再現する出力解像度に依存する限界が存在する。従って、複写機の画像再現能力の限界を超えた、孤立した微小なドットが原稿画像に存在すると、微小なドットを再現できず、原稿の複写物から孤立した微小なドットが抜け落ちる。言い替えれば、地紋の背景部が複写機で再現可能なドットの限界を超えて形成されている場合、地紋のドットが集中した潜像部は再現可能だが、ドットが分散した背景部は再現不能である。そのため、複写物で潜像が浮かび上がる。勿論、複写により背景部が完全に消えなくても、複写後の背景部と潜像部に濃度差があれば潜像が浮かび上がる。
地紋を施した紙は製紙会社などによって販売されている。官公庁や企業は、地紋が埋め込まれた紙を購入し、原本性を保証する文書の印刷に利用することで、印刷物の複写を抑止してきた。しかし、地紋をプレプリントした専用記録紙はそれ自体の高コストであり、そのような専用記録紙を必要以上に準備することで生じるコストも含め、コスト面でのデメリットが存在する。
一方、ソフトウェア的に地紋画像を作成し、プリンタによって、地紋を配置した文書をプリントする技術が実現されている(例えば特許文献1)。以下では、このような方法を「プリンタによるオンデマンド地紋出力法」と呼ぶ。プリンタによるオンデマンド地紋出力法は、地紋が施されていない普通紙を用いて、地紋を配置した文書を印刷する。従って、必要な時に必要な数だけ地紋を配置した文書を印刷することができるので、地紋が施された紙を必要以上に準備する必要はない。その結果、プリンタによるオンデマンド地紋出力法は、地紋が施された紙を用いる場合に比べて、記録紙コストを大幅に削減することができる。
また、地紋が施された紙の利用者は、予め用意された潜像、または、特注の潜像しか利用できなかった。しかし、プリンタによるオンデマンド地紋出力法は、印刷ごとにソフトウェア処理によって任意の潜像を含む地紋画像を生成することができるため、潜像のカスタマイズが自由になる。潜像をオンデマンドに生成または選択できるメリットを活かせば、従来から潜像に使われている会社のロゴや禁複写などの文字に限らず、下記の情報などを潜像に利用することができる。
プリンタの識別情報(シリアル番号やIPアドレス)
印刷命令を発行したコンピュータの識別情報(コンピュータ名やIPアドレス)
印刷命令を発行したユーザの識別情報(ユーザ名やログイン名)
印刷ジョブ番号(誰によって印刷処理されたかの識別情報)
その他(印刷日時、印刷場所、電子文書のファイル名など)
その結果、プリンタによるオンデマンド地紋出力法は、従来のプレプリントされた地紋では実現できない、より高度な追跡機能を実現することができる。
例えば、プリンタのエンジン特性が変化した場合、シート上での背景パターンの反射濃度と潜像パターンの反射濃度が変わると、人が原本上で潜像を認識してしまうことがある。そのため、人が原本上で潜像を認識しないように、背景パターンを生成する濃度信号値と、潜像パターンを生成する濃度信号値を調整する技術(地紋の濃度調整技術)が存在する(特許文献1参照)。特許文献1は、一次試し刷り技術と二次試し刷り技術を記載する。
特開2005-091730公報
プリンタのエンジン特性が急激に変化した場合、特許文献1の技術で地紋画像の濃度調整を行えば、一次試し刷りと二次試し刷りの計二回の試し刷りを行う必要がある。従って、ユーザは、試し刷られたシートを見ながら二度も番号を入力する必要がある。
本発明は、地紋画像の濃度調整を一度の試し刷りで可能にする試し刷り画像を出力することを目的とする。
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
本発明にかかる画像処理装置は、複数の濃度信号値を用いてそれぞれ生成された複数の背景パッチの濃度を測定する測定手段と、前記測定手段における測定結果に基づき、新たに複数の濃度信号値を選択する選択手段と、前記選択手段が選択した複数の濃度信号値を用いて複数の背景パッチをそれぞれ生成する生成手段と、前記生成手段で生成した複数の背景パッチと背景パッチを含む画像を出力する出力手段とを有することを特徴とする。
また、本発明にかかる画像処理は、潜像パターンと背景パターンを含む地紋画像を生成する画像処理であって、前記潜像パターン用の中間調処理により複数の階調レベルをもつパッチパターンを生成し、前記背景パターン用の中間調処理により複数の階調レベルをもつパッチパターンを生成し、前記パッチパターンを画像形成装置に出力して、前記画像形成装置が形成したパッチ画像の濃度情報を取得し、前記濃度情報に基づき、前記潜像パターンまたは前記背景パターンの階調レベルと濃度の関係を示す階調濃度特性を算出し、前記階調濃度特性から前記潜像パターンまたは前記背景パターンを目標濃度にする階調レベルを設定し、前記設定した階調レベルの前記潜像パターンおよび前記背景パターンを組み合わた地紋画像を含む地紋サンプルデータを生成することを特徴する。
本発明によれば、地紋画像の濃度調整を一度の試し刷りで可能にする試し刷り画像を出力することができる。
以下、本発明の実施例にかかる画像処理を図面を参照して詳細に説明する。
以下では、中間調処理にディザ法を用い、背景部の画像にはドット分散型ディザマトリクスを用いてドットを離散的に配置し、潜像部の画像にはドット集中型ディザマトリクスを用いてドットを集中して配置するとして説明する。また、背景部の画像生成に用いるディザマトリクスを「背景ディザマトリクス」、潜像部の画像生成に用いるディザマトリクスを「潜像ディザマトリクス」と呼ぶ。また、背景ディザマトリクスを使用するディザ処理を「背景ディザ処理」、潜像ディザマトリクスを使用するディザ処理を「潜像ディザ処理」と呼ぶ。
ディザ法は多値の入力画像信号と、一定の規則で算出した閾値を比較して、その大小関係で二値画像を生成する方法である。ディザマトリクスは、入力画像信号を二値化する際に使用する閾値を二次元に配置した閾値マトリクスである。入力画像信号の画素値を対応するディザマトリクスの閾値で二値化することで、二値画像(閾値パターン)が得られる。つまり、入力画像信号の階調値がディザマトリクスの閾値未満の場合は二値化後の画素値として一方の値(例えば‘1’)、閾値以上の場合は二値化後の値として他方の値(例えば‘0’)を割り当てる。
背景部および潜像部を構成する各二値画像は、プリンタによって紙に印刷した際にほぼ同じ濃度になるように、それぞれ適切な入力画像信号をディザ処理して、予め生成されているものとする。また、プリンタによって紙に印刷した際に背景部と潜像部がほぼ同じ濃度になるような背景パターンと潜像パターンの生成方法は後述する。
印刷時に、背景部と潜像部の濃度が等しくなるような、背景部と潜像部のパターン(二値画像)である背景パターン、潜像パターンの組み合わせを予め決定する。そして、背景パターン、潜像パターン、潜像部と背景部を指定する二値画像である潜像背景領域指定画像を論理演算することで地紋画像を生成する。なお、背景パターン、潜像パターンは地紋画像の背景部と潜像部の印刷時の濃度を決定するパラメータであり、「地紋濃度パラメータ」の具体的な構成要素とする。
[画像処理装置]
図1は地紋を合成し印刷する画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
地紋画像生成部101は、色情報111、入力背景画像112、処理領域情報113、潜像パターン114、潜像背景領域指定画像115、および、背景パターン116を入力し、地紋画像117を生成し出力する。地紋画像生成部101は、所定の規則に従い、入力背景画像112を画像処理し、地紋画像117を生成する。なお、地紋画像117の生成方法は後述する。
入力背景画像112は多値画像でも二値画像でもよい。処理領域情報113は、入力画像情報中の地紋を埋め込む領域を示す情報である。潜像背景領域指定画像115は、潜像部と背景部を指定するための画像で、1ビット/画素で構成される。潜像背景領域指定画像115の一方の値(例えば‘1’)は潜像部を表し、他方の値(例えば‘0’)は背景部を表す。また、前述したように、背景パターン116と潜像パターン114は、紙に印刷した際にほぼ同じ濃度になるように、適切な画像信号をそれぞれ背景ディザマトリクスと潜像ディザマトリクスで処理したものである。
入力データ処理部102は、必要に応じて、入力画像118にカラーマッチング処理やRGB-CMYK変換、濃度補正、ハーフトーン処理などの画像処理を施す。なお、入力画像118は、通常、領収書、証券、証明書等の原本性を保証する文書の画像である。
合成部103は、地紋画像生成部101から地紋画像117と、入力データ処理部102から入力画像118を入力し、それらを合成して地紋合成出力画像119を出力する。なお、地紋画像117をそのまま出力する場合、合成部103は、入力原稿画像118を入力する必要はない。
印刷データ処理部104は、合成部103が出力する地紋合成出力画像119を入力し、逐次、印刷コマンド120に変換する。つまり、印刷部105が解釈可能なデータ形式、例えば、ページ記述言語で記述したデータ(PDLデータ)、ビットマップに展開したデータ(ビットマップデータ)に変換する。
プリンタ105は、印刷データ処理部104から入力されたるデータに従い、出力画像を記録紙に印刷する。プリンタ105がレーザビームプリンタの場合、プリンタ105はプリンタコントローラとプリンタエンジンで構成される。プリンタコントローラは、印刷情報制御部、ページメモリ、出力制御部などで構成される。印刷情報制御部は、印刷データ処理部104から入力したPDLデータを解析し、描画および印刷に関するコマンドについて、対応するパターンをページメモリにレンダリングする。出力制御部は、ページメモリに記録されたデータをビデオ信号に変換し、プリンタエンジンへ出力する。プリンタエンジンは、記録紙の搬送機構、半導体レーザユニット、感光ドラム、現像ユニット、定着ユニット、ドラムクリーニングユニット、分離ユニットなどから構成され、公知の電子写真プロセスにより記録紙に画像を印刷する。プリンタ105から出力される文書121は、通常、領収書、証券、証明書等の原本性を保証する文書である。
なお、地紋画像117、入力画像118、地紋合成出力画像119はすべてディジタルデータである。
[地紋画像生成部]
図2は地紋画像生成部101の処理手順の一例を示すフローチャートで、ユーザインタフェイスなどを介して地紋画像生成処理の開始が指示されると、実行する処理である。
まず、地紋画像生成部101は、入力背景画像112、背景パターン116、潜像パターン114および潜像背景領域指定画像115を読み込む(S202)。そして、地紋画像を生成する際の初期画素を決定する(S203)。例えば、入力背景画像112の左上から右下までラスタ走査順に処理して、入力背景画像112の全体に対応する地紋画像を形成する場合は、入力背景画像112の左上の画素を初期画素(初期位置)にする。
次に、入力背景画像112の左上から背景パターン116、潜像パターン114および潜像背景領域指定画像115をタイル上に配置するとして、入力背景画像111の処理対象の画素(注目画素)の地紋ドットの値を下記に従い計算する(S204)。
潜像背景領域指定画像115が潜像部を示し、
潜像パターン114の画素値が黒を示す場合は‘1’
潜像パターン114の画素値が白を示す場合は‘0’
潜像背景領域指定画像115が背景部を示し、
背景パターン116の画素値が黒を示す場合は‘1’
背景パターン116の画素値が白を示す場合は‘0’
次に、注目画素の地紋ドットの値を判定して(S205)、‘1’ならば印刷時の画素値として色情報111を設定する(S206)。なお、色情報111によって地紋画像117の色を変えることができる。例えば黒色の地紋画像117を生成する場合は、色情報111に黒色を設定する。さらに、プリンタの色材に合わせて例えばシアン、マゼンダ、イエロー成分を適宜設定すれば、カラーの地紋画像117を生成することができる。
次に、入力背景画像112の処理対象領域の全画素を処理したか否かを判定し(S207)、未了の場合は未処理の画素を選択し(S208)、処理をステップS204へ戻す。そして、入力背景画像112の処理対象領域の全画素を処理するまで、ステップS204からS208の処理を繰り返す。以上の処理により、入力背景画像112を画像処理した地紋画像117を生成する。
[ドット配置]
次に、潜像部と背景部におけるドットの配置方法を説明する。
図3は8×8のドット集中型ディザマトリクスの一例を示す図で、中央および四隅にドットが集中するように閾値パターンが設計されている。図4は、図3に示すドット集中型ディザマトリクスを用いて、入力画像信号を潜像ディザ処理して得られるドット配置を示す図である。図4(a)は入力画像信号の値が「8」の場合に得られるドット配置、図4(b)は同「12」の場合に得られるドット配置、図4(c)は同「18」の場合に得られるドット配置である。このように、潜像ディザ処理を行うと、ドットが集中して配置される。
図5は8×8のドット分散型ディザマトリクスの一例を示す図で、ドットを分散するように閾値パターンが設計されている。図6は、図5に示すドット分散型ディザマトリクスを用いて、入力画像信号を背景ディザ処理して得られるドット配置を示す図である。図6(a)は入力画像信号の値が「8」の場合に得られるドット配置、図6(b)は同「12」の場合に得られるドット配置、図6(c)は同「18」の場合に得られるドット配置である。このように、背景ディザ処理を行うと、ドットが分散して配置される。
図7、図8は入力画像信号をディザ処理して得られるドット配置の黒画素の面積比と、当該ドット配置を印刷した場合の印刷濃度の関係を示す図である。なお、ディザ処理は、入力画像信号の階調に従い黒画素の面積比が変化するため、横軸を入力画像信号の階調レベルとみてもよい。
背景部と潜像部がともに図7に示すような階調レベル対濃度特性を示せば、背景部と潜像部の濃度はほぼ等しく、潜像が目立たない地紋画像を生成することができる。しかし、プリンタの濃度特性により、背景部と潜像部の階調レベル対濃度特性が同一になるとは限らない。
例えば、ドットが集中する潜像部は図8(a)に示すようなリニアに近い階調レベル対濃度特性を示し、ドットが分散する背景部は図8(b)に示すような緩やかに濃度が上昇する階調レベル対濃度特性を示すとする。この場合、背景部と潜像部の黒画素の面積比がほぼ等しくなるようにディザ処理したとしても、背景部と潜像部の印刷濃度は同一にはならない。そこで、背景ディザ処理と潜像ディザ処理の一方または双方に入力する画像信号の階調レベルを調節して、背景部と潜像部の印刷濃度を近付ける必要がある。
なお、プリンタで地紋を形成する場合、プリンタの濃度変動を調整する機能が必要であるが、これについては後述する。
[地紋画像]
図9は地紋画像の一例を示す模式図で、潜像部の文字は潜像ディザ処理して描画し、破線で囲む領域の背景部は背景ディザ処理して描画した地紋画像である。実際には、背景部と潜像部はほぼ同じ濃度になるため、潜像部は背景部に埋もれて文字を視認することはできない。また、背景部を囲む破線は、背景部の境界を示すもので、実際の地紋画像には存在しない。
[合成部]
次に、合成部103による地紋画像117と入力画像118の合成処理を説明する。
図10は入力画像と地紋画像の合成処理を示す模式図で、入力画像118に含まれるテキスト1301およびグラフィックス1302と、地紋画像117を合成して、地紋合成出力画像119を生成する様子を表している。
合成部103は、オペレーティングシステム(OS)が提供する描画インタフェイスを用いて、テキスト1301、グラフィックス1302および地紋画像117の配置順(レイヤ構造)に従い、それら画像を重ね合わせ、地紋合成出力画像119を生成する。図10は、テキスト属性のテキスト1301、グラフィックス属性のグラフィックス1302に対して、イメージ属性の地紋画像117を下位レイヤに重ね合わせた状態を示している。つまり、地紋画像117とテキスト1301が重なる領域はテキスト1301を優先して描画する。従って、地紋画像117は、入力画像118の背景として適切に配置され、テキストやグラフィックスの視認性を低下させることはない。
[地紋サンプルプリント]
以上、地紋画像117の生成、地紋画像117と入力画像118の合成について説明した。しかし、プリンタ105を用いて地紋を埋め込んだ画像を印刷すると、様々な原因により、必ずしも潜像部と背景部が意図した濃度で形成されるとは限らない。濃度の変動要因には、プリンタエンジンの特性や経時変化、プリンタの個体差、地紋画像117を生成するディザマトリクスの特性、気温や湿度などの印刷環境、記録紙や色材の特性など、様々な項目を挙げることができる。言い替えれば、背景ディザマトリクスと潜像ディザマトリクスに対する最適な入力は、プリンタの機種と個体差、ディザマトリクスの特性、印刷環境、記録紙や色材の特性などに依存する。
このように、様々な濃度の変動要因を考慮して、適切な背景パターン116および潜像パターン114を自動生成して、様々な条件で濃度がほぼ等しい背景部、潜像部をもつ地紋画像を形成することは極めて難しい。そこで、プリンタによるオンデマンド地紋出力を実行する前に、プリンタごとに背景部と潜像部の濃度をほぼ同一にする背景パターン116および潜像パターン114を得る機能、すなわち、地紋濃度調整機能が必要になる。
地紋濃度調整機能を実現する方法として、背景ディザマトリクス、潜像ディザマトリクスの一方または双方に入力する画像信号の階調を変化させ、濃度がほぼ等しくなる階調を設定する方法が考えられる。
図11は、画像処理装置100の地紋サンプルを印刷する構成例を示すブロック図である。
地紋サンプルパラメータ算出部1007は、潜像パターン114および背景パターン116の階調レベル、潜像パターン114および背景パターン116の階調ステップの設定情報(詳細は後述する)を算出し、地紋サンプル設定情報部1001に格納する。
設定情報入力部1002は、地紋サンプル設定情報部1001から読み取た設定情報をパターン生成部1003に入力する。パターン生成部1003は、入力される設定情報に基づき地紋を生成するために必要なパターン(背景パターン116と潜像パターン114)を生成し、地紋サンプル生成部1004に入力する。地紋サンプル生成部1004は、入力されたパターンに基づき、地紋サンプルのデータ(詳細は後述する)を生成する。
印刷データ処理部104は、地紋サンプル生成部1004が生成した地紋サンプルのデータに必要な画像処理を実行する。その際、地紋サンプルの画素が複数の色材が混じった混色にならないように考慮した画像処理を行う。印刷データ処理部104によって必要な画像処理が施された地紋サンプルのデータはPDLデータに変換されて、プリンタ105へ入力される。プリンタ105は、入力されたPDLデータに従い、地紋サンプル1005を印刷する。
●地紋サンプル
地紋サンプル1005は、背景部と潜像部の濃度がほぼ同じになる地紋画像(パッチ)を含むように、背景部と潜像部の双方の濃度を変化させて、濃度が薄い地紋から濃い地紋まで含む複数のパッチを二次元に配置する。このようなパッチを一枚のシートに二次元に配置した地紋サンプル1005を用いると、オペレータは、潜像部が好ましい濃さで、潜像部と背景部の濃度がほぼ等しいパッチを容易に見付けることができる。当該パッチは、複写時に潜像がはっきり現れる地紋画像を生成する地紋濃度パラメータ(つまり、潜像パターン114と背景パターン116の組み合せ)を示す。
図12は地紋サンプル1005を説明する図である。各パッチは潜像部(図12に示すテキスト)と背景部を含む。地紋サンプル1005の中央には、地紋サンプル設定情報部1001に格納された潜像パターン114および背景パターン116の階調レベルで生成したパッチを配置する。そして、地紋サンプル設定情報部1001に格納された潜像パターン114の階調ステップで左右に潜像パターン114の濃度を変化させる。同様に、地紋サンプル設定情報部1001に格納された背景パターン116の階調ステップで上下に背景パターン116の濃度を変化させる。
●地紋サンプルパラメータ算出部
地紋サンプルパラメータ算出部1007によるパラメータ(潜像パターン114および背景パターン116の階調レベル、並びに、潜像パターン114および背景パターン116の階調ステップ)の算出方法を説明する。
図13は地紋サンプルパラメータ算出部1007の処理を示すフローチャートである。
まず、潜像パターン114の階調レベルおよび階調ステップ(以下「潜像パラメータ」と呼ぶ)を算出する(S1201)。
図14は潜像パラメータの算出手順を示すフローチャートである。
まず、複数の階調レベルの潜像パッチパターンを生成し(S1301)、プリンタ105にパッチ画像を形成させ、その濃度を測定させる(S1302)。次に、濃度の測定結果から潜像パターン114の階調レベルに対する濃度特性を算出し(S1303)、算出した階調レベル対濃度特性から、地紋に最適な濃度として予め定めた目標濃度Dになる潜像パターン114の階調レベルを決定する(S1304)。そして、階調レベル対濃度特性から所定濃度の変動を与える階調レベルを算出して階調ステップとする(S1305)。
図15は潜像パッチパターンを説明する図である。各パッチは、低濃度域から中濃度域の数点の階調レベルを図3に示した潜像ディザマトリクスでディザ処理したものである。階調レベルとして、例えば面積率5%、10%、15%、20%、25%の五点を設定すればよい。なお、潜像パターン114の低濃度から中濃度域の濃度特性を算出可能な濃度を含めばよく、上記の面積率や五点の階調レベルに限定されるわけではない。
図16はパッチ画像の測定を説明する図である。プリンタ105は、画像処理装置100からパッチ画像の形成および濃度測定が指示されると、パッチ画像を中間転写体1502上に形成する。そして、中間転写体1502の近傍に配置されたセンサ1501により、各パッチ画像の濃度を測定し、測定結果を画像処理装置100に返す。
地紋サンプルパラメータ算出部1007は、プリンタ105から受信した測定値を補間して、潜像パターン114の低濃度から中濃度域の濃度特性を算出する。図17は潜像パターン114の階調レベル対濃度特性の一例を示す図である。階調レベル対濃度特性から目標濃度Dになる潜像パターン114の階調レベルがAであることがわかる。さらに、目標濃度Dから所定濃度D'の変動を与える階調レベル(階調ステップ)はa1であることがわかる。
次に、地紋サンプルパラメータ算出部1007は、背景パターン116の階調レベルおよび階調ステップ(以下「背景パラメータ」と呼ぶ)を算出する(S1202)。
図18は背景パラメータの算出手順を示すフローチャートである。
まず、複数の階調レベルの背景パッチパターンを生成し(S1701)、プリンタ105にパッチ画像を形成させ、その濃度を測定させる(S1702)。次に、濃度の測定結果から背景パターン116の階調レベルに対する濃度特性を算出し(S1703)、算出した階調レベル対濃度特性から目標濃度Dになる背景パターン116の階調レベルを決定する(S1704)。そして、階調レベル対濃度特性から所定濃度の変動を与える階調レベルを算出して階調ステップとする(S1305)
背景パッチパターンの構成や、パッチ画像の濃度の測定方法は潜像パッチパターンの場合と同様である。
地紋サンプルパラメータ算出部1007は、プリンタ105から受信した測定値を補間して、背景パターン116の低濃度から中濃度域の濃度特性を算出する。図19は背景パターン116の階調レベル対濃度特性の一例を示す図である。階調レベル対濃度特性から目標濃度Dになる背景パターン116の階調レベルがBであることがわかる。さらに、目標濃度Dから所定濃度D'の変動を与える階調レベル(階調ステップ)はb1であることがわかる。
そして、地紋サンプルパラメータ算出部1007は、算出した潜像パラメータおよび背景パラメータを地紋サンプル設定情報部1001に格納する(S1203)。
このように、地紋サンプル1005は、地紋サンプル設定情報部1001に格納された階調レベルAの潜像パターン114と、階調レベルBの背景パターン116を組み合せたパッチを中央に配置する。そして、横方向に階調ステップa1ずつ階調レベルを変化させ、縦方向に階調ステップb1ずつ階調レベルを変化させたパッチを配置する。従って、プリンタ105に固有の濃度特性を考慮した潜像パラメータおよび背景パラメータを初期値として用意しなくても、複数のパッチの中に適切な濃度のパッチを含ませることができる。そして、適切な濃度のパッチを探す際に必要な地紋サンプル1005は一枚でよく、サンプル出力を削減することができる。勿論、印刷環境の変化、大量印刷や部品交換等による濃度特性の変動が生じた場合も、地紋サンプル1005に適切な濃度のパッチを含ませることができる。
●地紋合成印刷装置
図20は地紋濃度調整機能を備える地紋合成印刷装置の構成例を示すブロック図である。図1に示す画像処理装置100およびプリンタ105の前に、選択情報入力部2001およびパターン生成部2002を有す。
オペレータは、適切と判断したパッチの情報を選択情報入力部2001に入力する。図12に示すように、地紋サンプル1005にはパッチ行およびパッチ列を示す番号や記号が印刷されている。例えば、オペレータは、A列の4番のパッチの濃度が適切と判断した場合、「A4」を選択情報入力部2001に入力する。なお、適切または最適な濃度のパッチとは、オペレータが望む濃さで、かつ、背景部と潜像部がほぼ同一の濃度のパッチである。勿論、オペレータは、複写機によって地紋サンプル1005を複写し、潜像部が残り背景部が消失する(または潜像部と比べて充分なコントラストがある)パッチを探して、当該パッチを選択してもよい。
パターン生成部2002は、選択情報入力部2001に入力された選択情報に基づき、地紋画像117を生成するために必要な背景パターン116および潜像パターン114を生成し、画像処理装置100の地紋画像生成部101に入力する。
●地紋サンプルプリントの手順
図21は地紋サンプルプリントの手順例を示すフローチャートである。地紋合成印刷装置は、図示しない操作パネルを介したオペレータの指示により、地紋サンプルプリントを開始する。
まず、地紋サンプル設定情報部1001から設定情報(潜像パラメータおよび背景パラメータ)を読み出す(S2102)。なお、操作パネルを介して設定情報を入力することもできる。続いて、設定情報に基づき複数の地紋画像(パッチ)を配置した地紋サンプル1005の画像データを生成し(S2103)、地紋サンプル1005を印刷する(S2104)。
ここで、オペレータは、地紋サンプル1005の各パッチを評価して、適切なパッチを選択する(S2105)。
次に、オペレータがパッチの選択情報を入力すると(S2106)、選択情報に基づき、潜像パターン114と背景パターン115の階調レベルを決定する(S2107)。
●地紋サンプルパラメータの自動算出
図22は地紋サンプルパラメータの自動算出処理を説明するフローチャートである。
地紋サンプルパラメータ算出部1007は、画像処理装置100の図示しないメモリに設定された潜像パラメータ算出フラグを判定する(S2201)。潜像パラメータ算出フラグは図13に示した潜像パラメータ算出処理(S1201)を実行するか否かを示すフラグである。同フラグがオンの場合は、潜像パラメータ算出処理(S1201)を実行し、算出した潜像パラメータを地紋サンプル情報設定部1001に格納する(S2202)。
次に、画像処理装置100の図示しないメモリに設定された背景パラメータ算出フラグを判定する(S2203)。背景パラメータ算出フラグは図13に示した背景パラメータ算出処理(S1202)を実行するか否かを示すフラグである。同フラグがオンの場合は、背景パラメータ算出処理(S1202)を実行し、算出した背景パラメータを地紋サンプル情報設定部1001に格納する(S2204)。
図5に示すドット分散型ディザマトリクスを用いる背景パターンは、図3に示すドット集中型ディザマトリクスを用いる潜像パターンに比べて、孤立するドットを多く含むため濃度特性が変動し易い。そのため、背景パラメータ算出処理(S1202)は、潜像パラメータ算出処理(S1201)よりも多く実行することが望ましい。逆に、潜像パラメータは濃度特性が安定しているため、潜像パラメータ算出処理(S1201)の実行は少な目でも問題ない。
また、潜像パラメータ算出フラグは、プリンタ105の初期設定時、ドラム交換後など、新しい条件による潜像パラメータの算出が行われていない時、つまり、階調レベル対濃度特性が大きく変動する可能性がある事態が発生した場合にオンになる。一方、背景パラメータ算出フラグは、潜像パラメータ算出フラグがオンになる時に加えて、プリンタ105の電源投入時や所定印刷枚数ごとにオンになり、背景パラメータ算出処理(S1202)を頻繁に実行する。勿論、地紋サンプルプリントの実行直前に両フラグまたは背景パラメータ算出フラグをオンにしてもよい。
また、地紋サンプルパラメータ算出部1007は、毎回、潜像パラメータと背景パラメータを算出するのではなく、濃度特性が変動し易い背景パターン116の背景パラメータの算出を多く行うことができる。例えば、背景パラメータの算出を十回行うごとに潜像パラメータの算出を一回行う、あるいは、背景パラメータの算出はN時間おきに行い、潜像パラメータの算出はM(>N)時間おきに行うなどでよい。こうすれば、パラメータ算出に要する処理時間を抑えて、常に適切な濃度のパッチを含む地紋サンプル1005を形成することができる。
このように、地紋画像の濃度の安定化を図ることができる。さらに、地紋画像の濃度を安定化するための処理負荷を軽減することができる。
以下、本発明にかかる実施例2の画像処理を説明する。なお、実施例2において、実施例1と略同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
背景部の濃度特性は変動し易いが、実施例1で説明した背景パラメータの算出処理(S1202)を頻繁に行えば、その分の処理時間が増加し、画像処理装置100やプリンタ105のスループットを低下させる。以下では、簡易に背景パラメータを補正する処理を説明する。
図23は簡易背景パラメータ補正の手順例を示すフローチャート、図24は簡易背景パラメータ補正におけるパッチパターンの形成方法を説明する図、図25は簡易背景パラメータ補正における階調値の算出を説明する図である。
地紋サンプルパラメータ算出部1007は、地紋サンプル設定情報部1001に格納された背景パターン116の階調レベルBに対応する一つのパッチを生成する(S2301)。そして、生成したパッチをプリンタ105に送信し、図24に示すように、通常の印刷における記録紙1503と記録紙1503の間隙にパッチ画像を形成させ、その濃度を測定させる(S2302)。
地紋サンプルパラメータ算出部1007は、プリンタ105から測定値Dxを受信すると、図25に示すように、目標濃度Dに対するDxの増加分ΔDを算出する(S2303)。そして、前回の背景パラメータ算出処理(S1202)における濃度特性曲線2401から増加分ΔDに相当する階調レベルの増加分ΔBを計算する(S2304)。そして、背景パターン116の階調レベルBからΔBを減じた階調レベルB'を計算し(S2305)、B'を背景パターン116の階調レベルとして地紋サンプル設定情報部1001に格納する(S2306)。
このように、濃度特性の変動が大きい背景パターン116について、通常印刷時に簡易背景パラメータ補正を行うことで、背景部の濃度を安定化するとともに、背景パラメータの算出による処理時間の増加を抑制することができる。
なお、簡易背景パラメータ補正は、プリンタ105に搭載した専用ハードウェアを用いて行ってもよい。つまり、画像処理装置100から階調レベルBを取得し、図23に示す処理を行い、前回の背景パラメータ算出処理(S1202)の測定結果(濃度特性曲線2401を示す)から算出した階調レベルB'を画像処理装置100に返せばよい。
このように、地紋画像の濃度の安定化を図ることができる。さらに、地紋画像の濃度を安定化するための処理負荷を軽減することができる。
以下、本発明にかかる実施例3の画像処理を説明する。なお、実施例3において、実施例1、2と略同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
実施例3では、実施例1で説明した画像処理を汎用のコンピュータで実行する方法を説明する。
図26は汎用コンピュータの構成例を示すブロック図である。なお、図26に示すコンピュータにより、図1、10に示したプリンタ105(またはプリンタエンジン)を除く、画像処理装置100の全機能を実現するプログラムをコンピュータに組み込む。
図26において、CPU 2601は、RAM 2602をワークメモリとして、ROM 2603、ハードディスクドライブ(HDD)2608に格納されたプログラムを実行する。そして、実施例1で説明した処理を含む各処理を実行するとともに、システムバス2630を介してコンピュータ全体の制御を行う。なお、HDD 2608は、シリアルATAインタフェイス(SATA) 2609を介してシステムバスに接続されている。HDD 2608は、OSや実施例1で説明した処理用のプログラム、背景ディザマトリクス、潜像ディザマトリクス、地紋画像117、入力画像118などを記憶する。
CPU 2601は、ユーザインタフェイス、処理の経過、処理の結果をビデオカード2604を介してモニタ2605に表示する。そして、USB 2607に接続されたキーボードやポインティングデバイスなどの入力デバイスからオペレータの入力を受信する。なお、オペレータは、手動で背景領域の画像などを入力する場合、入力デバイス2606を操作して画像を入力することができる。
プリンタ2611は、USBなどのシリアルバスを介してコンピュータに接続された、例えばインクジェットプリンタ、レーザビームプリンタ、熱転写プリンタ、ドットインパクトプリンタなどである。
CPU 2601は、ネットワークインタフェイスカード(NIC) 2613を介して、ネットワーク2631に接ぞされた他のコンピュータ機器と通信可能である。なお、コンピュータ機器には、他の汎用コンピュータ、サーバ装置、ネットワークプリンタ、ネットワークスキャナ、複合機などが含まれる。従って、オンデマンド地紋出力に利用するプリンタは、プリンタ2611に限らず、ネットワーク2631上のプリンタを利用してもよい。
以上説明した実施例によれば、適切な濃度の背景パターンと潜像パターンを組み合せた地紋画像を地紋サンプルに含めることができる。また、地紋画像の濃度の安定化を図ることができる。また、地紋画像の濃度を安定化するための処理負荷を軽減することができる。
[他の実施例]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、上記実施例の機能を実現するソフトウェアを記録した記憶媒体(記録媒体)をシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が前記ソフトウェアを実行することでも達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたソフトウェア自体が上記実施例の機能を実現することになり、そのソフトウェアを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。
また、前記ソフトウェアの実行により上記機能が実現されるだけでなく、そのソフトウェアの指示により、コンピュータ上で稼働するオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、それによって上記機能が実現される場合も含む。
また、前記ソフトウェアがコンピュータに接続された機能拡張カードやユニットのメモリに書き込まれ、そのソフトウェアの指示により、前記カードやユニットのCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、それによって上記機能が実現される場合も含む。
本発明を前記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するソフトウェアが格納される。
地紋を合成し印刷する画像処理装置の構成例を示すブロック図、 地紋画像生成部の処理手順の一例を示すフローチャート、 8×8のドット集中型ディザマトリクスの一例を示す図、 ドット集中型ディザマトリクスを用いて、入力画像信号を潜像ディザ処理して得られるドット配置を示す図、 8×8のドット分散型ディザマトリクスの一例を示す図、 ドット分散型ディザマトリクスを用いて、入力画像信号を背景ディザ処理して得られるドット配置を示す図、 入力画像信号をディザ処理して得られるドット配置の黒画素の面積比と、当該ドット配置を印刷した場合の印刷濃度の関係を示す図、 入力画像信号をディザ処理して得られるドット配置の黒画素の面積比と、当該ドット配置を印刷した場合の印刷濃度の関係を示す図、 地紋画像の一例を示す模式図、 入力画像と地紋画像の合成処理を示す模式図、 画像処理装置の地紋サンプルを印刷する構成例を示すブロック図、 地紋サンプルを説明する図、 地紋サンプルパラメータ算出部の処理を示すフローチャート、 潜像パラメータの算出手順を示すフローチャート、 潜像パッチパターンを説明する図、 パッチ画像の測定を説明する図、 潜像パターンの階調レベル対濃度特性の一例を示す図、 背景パラメータの算出手順を示すフローチャート、 背景パターンの階調レベル対濃度特性の一例を示す図、 地紋濃度調整機能を備える地紋合成印刷装置の構成例を示すブロック図、 地紋サンプルプリントの手順例を示すフローチャート、 地紋サンプルパラメータの自動算出処理を説明するフローチャート、 簡易背景パラメータ補正の手順例を示すフローチャート、 簡易背景パラメータ補正におけるパッチパターンの形成方法を説明する図、 簡易背景パラメータ補正における階調値の算出を説明する図、 汎用コンピュータの構成例を示すブロック図である。

Claims (12)

  1. 複数の濃度信号値を用いてそれぞれ生成された複数の背景パッチの濃度を測定する測定手段と、
    前記測定手段における測定結果に基づき、新たに複数の濃度信号値を選択する選択手段と、
    前記選択手段が選択した複数の濃度信号値を用いて複数の背景パッチをそれぞれ生成する生成手段と、
    前記生成手段で生成した複数の背景パッチと背景パッチを含む画像を出力する出力手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記選択手段は、前記測定手段における測定結果と目標濃度の比較に基づき、新たに複数の濃度信号値を選択することを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
  3. 前記選択手段は、前記測定手段における測定結果のうち目標濃度との差が小さい測定結果を判定する判定手段と、
    前記判定手段が判定した前記差が小さい測定結果に対応する背景パッチの濃度信号値を判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果である濃度信号値を含む複数の濃度信号値を選定する選定手段とを有することを特徴とする請求項2に記載された画像処理装置。
  4. 潜像パターンと背景パターンを含む地紋画像を生成する画像処理装置であって、
    前記潜像パターン用の中間調処理により複数の階調レベルをもつパッチパターンを生成し、前記背景パターン用の中間調処理により複数の階調レベルをもつパッチパターンを生成するパッチ生成手段と、
    前記パッチパターンを画像形成装置に出力して、前記画像形成装置が形成したパッチ画像の濃度情報を取得する取得手段と、
    前記濃度情報に基づき、前記潜像パターンまたは前記背景パターンの階調レベルと濃度の関係を示す階調濃度特性を算出する算出手段と、
    前記階調濃度特性から前記潜像パターンまたは前記背景パターンを目標濃度にする階調レベルを設定する階調設定手段と、
    前記階調設定手段が設定した階調レベルの前記潜像パターンおよび前記背景パターンを組み合わた地紋画像を含む地紋サンプルデータを生成するサンプル生成手段とを有することを特徴する画像処理装置。
  5. さらに、前記階調濃度特性から前記潜像パターンまたは前記背景パターンの階調ステップを設定するステップ設定手段を有し、
    前記サンプル生成手段は、前記階調設定手段が設定した階調レベルおよび前記ステップ設定手段が設定した階調ステップに応じて、階調レベルが異なる前記潜像パターンと、階調レベルが異なる前記背景パターンを組み合わた複数の地紋画像を二次元に配置した地紋サンプルデータを生成することを特徴とする請求項4に記載された画像処理装置。
  6. さらに、前記潜像パターンの階調レベルの設定頻度に対して、前記潜像パターンの階調レベルの設定頻度を高く制御する制御手段を有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載された画像処理装置。
  7. さらに、前記背景パターン用の中間調処理により、前記階調設定手段が設定した前記背景パターンの階調レベルをもつパッチを生成する手段と、
    前記パッチを前記画像形成装置に出力して、前記画像形成装置が形成したパッチ画像の濃度情報を取得する手段と、
    前記濃度情報と前記算出手段が算出した前記背景パターンの階調濃度特性に基づき、前記背景パターンの前記階調レベルを更新する手段とを有することを特徴とする請求項4から請求項6の何れかに記載された画像処理装置。
  8. さらに、前記地紋サンプルデータに基づき前記画像形成装置が形成した地紋サンプルから選択された地紋画像を示す選択情報を入力する入力手段と、
    前記選択情報に対応する階調レベルの前記潜像パターンと前記背景パターンを生成するパターン生成手段と、
    前記生成した潜像パターンと背景パターンを入力画像に合成して、前記画像形成装置に出力する合成手段とを有することを特徴とする請求項4から請求項7の何れかに記載された画像処理装置。
  9. 複数の濃度信号値を用いてそれぞれ生成された複数の背景パッチの濃度を測定し、
    前記測定の結果に基づき、新たに複数の濃度信号値を選択し、
    前記選択した複数の濃度信号値を用いて複数の背景パッチをそれぞれ生成し、
    前記生成した複数の背景パッチと背景パッチを含む画像を出力することを特徴とする画像処理方法。
  10. 潜像パターンと背景パターンを含む地紋画像を生成する画像処理方法であって、
    前記潜像パターン用の中間調処理により複数の階調レベルをもつパッチパターンを生成し、前記背景パターン用の中間調処理により複数の階調レベルをもつパッチパターンを生成するパッチ生成ステップと、
    前記パッチパターンを画像形成装置に出力して、前記画像形成装置が形成したパッチ画像の濃度情報を取得する取得ステップと、
    前記取得した濃度情報に基づき、前記潜像パターンまたは前記背景パターンの階調レベルと濃度の関係を示す階調濃度特性を算出する算出ステップと、
    前記階調濃度特性から前記潜像パターンまたは前記背景パターンを目標濃度にする階調レベルを設定する階調設定ステップと、
    前記階調設定ステップで設定した階調レベルの前記潜像パターンおよび前記背景パターンを組み合わた地紋画像を含む地紋サンプルデータを生成するサンプル生成ステップとを有することを特徴する画像処理方法。
  11. 画像処理装置を制御して、請求項9または請求項10に記載された画像処理を実現することを特徴とするコンピュータプログラム。
  12. 請求項11に記載されたコンピュータプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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