JP2007278795A - ブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法 - Google Patents

ブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便かつ正確なブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物の検査方法を提供する。
【解決手段】基板にブラックマトリクス形成用樹脂組成物が塗布された試料の表面にエネルギー線を照射走査する走査工程と、前記試料の表面から反射された反射光を検出する反射光検出工程と、この反射光検出工程により検出された画像をデジタル情報に変換する変換工程と、この変換工程により得られた画像の前記基板上におけるx−y座標を割り当てる座標軸作成工程と、この座標軸作成工程と前記反射光検出工程から得られる画像に基づいて異物を検出する異物検出工程と、この異物検出工程に基づいて、異物を特定する異物特定工程と、を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂組成物中の異物の検査方法に関し、特にブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物の検査方法に関する。
液晶ディスプレイ等の表示体には、2枚の基板の間に液晶層を挟み、その2枚の基板の各々に対向して対となる電極を配置し、一方の基板の内側に液晶層と対面して、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、及び黒色等の各画素からなるカラーフィルタ層が配置されている。そして、黒色の画素には、異なる色の混色を防止したり、電極のパターンを隠したりする役割があり、通常、R、G、B各色の画素を区画するようにマトリクス状に配されていることから、ブラックマトリクスと言われている。
カラーフィルタのブラックマトリクスには、従来から蒸着させたクロム薄膜がリソグラフィ法でパターン化されたものが用いられてきた。このクロム薄膜からなるブラックマトリクスは、寸法精度が高く、信頼性も高い。しかしながら、クロム薄膜を形成するためには、蒸着やスパッタといった真空製膜工程が必要である。この真空製膜工程は、専用の装置を用いて行なわれるため、基板が大型化すれば装置も大型化する必要があり、基板の大型化への対応が困難であった。
またクロム薄膜は、環境上の問題から好んで用いられなくなり、クロム薄膜の代わりとして、他の色のカラーフィルタと同様に黒色系着色剤を分散させた樹脂組成物から形成される樹脂膜が使用されるようになった。これらのブラックマトリクス形成用樹脂組成物の黒色着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック等が用いられており、中でもカーボンブラックが最も一般的に用いられている。
しかし、カーボンブラック等の着色剤を樹脂組成物中に分散させた場合、分散が不十分であると比表面積の大きいカーボンブラック同士が凝集し異物としてブラックマトリクス中に存在してしまうことがある。また、カーボンブラックの分散性をよくするために、顔料分散剤を添加することがあるが、この分散剤が結晶化した結晶物や、樹脂がゲル化した樹脂ゲルも異物としてブラックマトリクス中に存在してしまうことがある。
更に、遊離した分散剤と未反応の光重合開始剤が焼成工程において反応物となり、ブラックマトリクスの表面に異物として現れることがある。
これらの異物は、大きく、また数多く成長してしまうことがあり、そのような場合には後にパターンを形成する際に、パターンが不均一となってしまったり短絡してしまったりする原因となることがあった。そのため異物の発生が少ないブラックマトリクス形成用樹脂組成物の開発が求められていた(特許文献1参照)。
特許文献1には、平均粒子径が100nmから400nmのグラファイト微粒子を、ブラックマトリクス形成用樹脂組成物に、所定量添加することが開示されている。グラファイトは吸光係数が大きいため、単位膜圧あたりの光学密度の大きいブラックマトリクスを提供することができる。また、このような大きさのグラファイト微粒子を用いたことにより表面粗さを小さくすることができ、粒子の凝集を抑制することができる。
特開2004−251131号公報
特許文献1に開示されているように、ブラックマトリクス樹脂組成物中に発生する異物の絶対量を減少させる方法として、ブラックマトリクス形成用樹脂組成物に添加する物質の性質や大きさ等を変える方法が採られてきた。しかしながら、どのような異物が、どんな条件のもとどれだけ発生するのかということについては、全く検討されていなかった。その理由として、ブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物の検査を試みても、目視や光学顕微鏡により、表面における異物の有無や発生頻度を確認することが困難であったためである。また、ユーザーがブラックマトリクス形成用樹脂組成物の使い方を変えることよって、異物の発生による不具合が改善されることがあったため、ブラックマトリクス形成用樹脂組成物の品質に深刻な問題がなければ、このような異物の検査は必要ないと考えられていたためである。
以上の課題に鑑み本発明では、簡便かつ正確なブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物の検査方法を提供することを目的とし、高品質なブラックマトリクス形成用樹脂組成物を提供する。
本発明者らは、所定の大きさの基板にブラックマトリクス形成用樹脂組成物を塗布し、表面にエネルギー線を照射して得られた画像に基づいて異物の有無を、簡便かつ正確に検出することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
(1) ブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法であって、基板にブラックマトリクス形成用樹脂組成物が塗布された試料の表面にエネルギー線を照射走査する走査工程と、前記試料の表面から反射された反射光を検出する反射光検出工程と、この反射光検出工程により検出された画像をデジタル情報に変換する変換工程と、この変換工程により得られた画像の前記基板上におけるx−y座標を割り当てる座標軸作成工程と、この座標軸作成工程と前記反射光検出工程から得られる画像に基づいて異物を検出する異物検出工程と、この異物検出工程に基づいて異物を特定する異物特定工程と、を有するブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法。
(1)の発明によれば、走査工程及び反射光検出工程を備えたことによって、基板の表面の異物を漏らすことなく検出することができる。また、エネルギー線を照射することによって、目視では確認することができなかった異物を容易に検出することが可能となる。また、変換工程を備えたことによって、アナログ信号をデジタル信号へ変換することができるため、操作者が異物を視認することが可能となる。更に、異物検出工程及び座標軸作成工程を備えたことによって、画像として現れた異物を、情報として数学的に処理することが可能となる。これによって異物の分布や数を統計的に処理することが可能となる。
更に、各工程をこのような順番としたことによって、アナログ信号(画像情報)とデジタル信号(数値情報)の両方の情報を得ることができる。これによって目視による検査よりもより客観的に、かつ、簡便にブラックマトリクス形成用樹脂組成物の検査を行なうことができる。なお、(1)の発明による検査時間は、目視による検査と比べ1/3程度に短縮されることから、このような検査を製品の出荷の際に出荷検定として組み込むことができ、製品の品質を保証することができる。その結果、従来よりも高品質なブラックマトリクス形成用樹脂組成物を提供することができる。
また、(1)の発明によれば出荷検定だけではなく、例えば、原材料の種類又は保存条件を変えた際の異物の発生の検討にも用いることができるため、製品の開発にも利用することができる。その結果、最終的には製品開発の効率を上げることに繋がる。
(2) 前記座標軸作成工程後に、前記異物検出工程において検出された異物の数及び異物の分布を計測して異物分布図を作成する分布図作成工程を更に有する(1)に記載のブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法。
(2)の発明によれば、分布図作成工程を備えたことによって、座標軸作成工程により作成されたx−y座標を分布図に変換することができる。これにより、異物の種類や大きさ別に分布図を作成することができる。その結果、単位数量あたりのブラックマトリクス形成用樹脂組成物が含有する異物の量や、種類を間接的に知ることができる。
(3) 前記エネルギー線は、可視光又は紫外光である(1)又は(2)に記載のブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法。
(3)の発明によれば、エネルギー線を可視光又は紫外光(UV光)としたことによって、より簡便に異物検査を行なうことができる。
(4) 半導体シリコンウェハの表面の欠陥検査装置を用いて行なう(1)から(3)いずれかに記載のブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法。
半導体シリコンウェハの表面の欠陥検査装置は、数ミクロンの大きさの異物を正確に検出することが可能である。また、検出した異物の画像をデジタル信号へと変換することが可能である。従って、(4)の発明によれば、半導体シリコンウェハの表面の欠陥検査装置を用いたことにより、より簡便にブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物の検査を行うことができる。
(5) (1)から(4)いずれかに記載の方法を用いてブラックマトリクス形成用樹脂組成物の品質を決定する方法。
(5)の発明によれば、基板上に存在する異物の分布図を作成することにより、単位数量あたりのブラックマトリクス形成用樹脂組成物が含有する異物の量や、種類を間接的に知ることができる。従って、この分布図を基にブラックマトリクス形成用樹脂組成物の品質を決定することができる。これにより、客観的に品質が一定であると認められるブラックマトリクス形成用樹脂組成物を提供することができる。
(6) 半導体シリコンウェハの表面の欠陥検査装置を、ブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査装置として使用する方法。
(7) ブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査システムであって、基板にブラックマトリクス形成用樹脂組成物が塗布された試料の表面にエネルギー線を照射する照射手段と、前記試料の表面から反射された反射光を検出する反射光検出手段と、この検出手段により検出された画像をデジタル情報に変換する変換手段と、この変換工程により得られた画像の前記基板上におけるx−y座標を割り当てる座標軸作成手段と、この座標軸作成工程と前記反射光検出工程から得られる画像に基づいて異物を検出する異物検出手段と、この異物検出工程に基づいて、異物を特定する異物特定手段と、を有するブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査システム。
本発明によれば、従来困難であった異物の検出がより正確に、かつ、より簡便に行うことが可能となった。このような検査を製品の出荷の際に出荷検定として組み込むことにより、製品の品質を保証することができ、高品質なブラックマトリクス形成用樹脂組成物を提供することが可能となった。また、出荷検定だけではなく、例えば、原材料の種類又は保存条件を変えた際の異物の発生の検討等、製品の開発にも利用することができるため、製品開発の効率を上げることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に係るブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法(以下、異物検査方法ともいう)は、下記に示すような異物検査システムにより行なうことが好ましい。
[異物検査システム]
本発明に係る異物検査システム1は、図1に示すように反射光を検出する反射光検出手段30を備えるとともに、試料の表面にエネルギー線を照射走査する照射走査手段10と、検出された画像をデジタル情報に変換する変換手段40と、x−y座標を割り当てる座標軸作成手段及び異物を検出する異物検出手段及び全体制御手段50を備える。
照射走査手段10としては、可視光や、UV光を照射することができる光源11を用いることが好ましい。中でも高輝度で取り扱いが容易な水銀−キセノンランプを用いることがより好ましい。なお、この照射走査手段10は、照射される光の強度及び測定倍率を調節する手段を具備していてもよい。具体的には、フィルター12及び対物レンズ13を用いることが好ましい。一度光源11より放出された照射光を、フィルター12で調節して対物レンズ13で最適な光学倍率にて試料20に照射走査するようにすれば、試料から得られる画像を正確な情報として検出することが可能となるためである。なお、フィルター12及び対物レンズ13の倍率は複数種あってもよい。また、上記照射光の光路はミラー14により調整されてもよい。
なお、光源11から放出される光のフィルター12による調節及び対物レンズ13の光学倍率の変更及び照射走査に関しては、全体制御手段50により調整される。
反射光検出手段30は、上述のように試料20から反射された光を検出する装置である。
変換手段40は、反射光検出手段30で検出された光をデジタル情報に変換するための装置である。変換されたデジタル信号は、全体制御手段50に送られ、記憶され、画像としてディスプレイ51上に表示される。
上記反射光検出手段30及び変換手段40を合わせた機能を有するものとして、光電変換することが可能なイメージセンサーを組み込んだ装置が挙げられる。具体的には、CCDイメージセンサーやTDIイメージセンサーを用いることが好ましい。また、TVカメラやCCDカメラを用いることも好ましい。
全体制御手段50は、全ての手段と回路52により繋がっており、これらの回路52を通じて全ての手段をコントロールしている。また、全体制御手段50は、デジタル変換手段40により送られた信号に基づきx−y座標に割り当てる座標軸作成手段と、反射光検出手段30によりディスプレイ51に表示された画像を基に異物を検出する異物検出手段を備えている。さらに全体制御手段50は、異物検出手段により特定された異物の種類を判定し、座標軸作成手段により割り当てられた座標により異物の位置を特定する。これにより、異物検査を行うことができる。
前記画像は、ディスプレイ51上に表示されるため、前記異物検出手段に基づき、異物を特定してもよい。
また、本発明に係る異物検査方法は、半導体シリコンウェハの表面の欠陥検査装置や、フォトマスク検査装置等を用いて行なうことが好ましい。例えば、半導体シリコンウェハ用表面欠陥検査装置(KLA−Tencor株式会社製:KLA−213X又は235X)を用いることが好ましい。このときの装置の測定条件は下記の通りである。
光源:水銀−キセノンランプ
波長:可視光域(700nmから485nm)UV光域(485nmから360nm)
対物レンズ:1.25μm、0.62μm、0.39μm又は0.25μmピクセルサイズ
[異物検査方法]
本発明に係る異物検査方法は試料の表面にエネルギー線を照射走査する走査工程と、この試料の表面から反射された反射光を検出する反射光検出工程と、この反射光検出工程により検出された画像をデジタル情報に変換する変換工程と、変換工程により得られた画像の前記基板上におけるx−y座標を割り当てる座標軸作成工程と、座標軸作成工程と前記反射光検出工程から得られる画像に基づいて異物を検出する異物検出工程と、この異物検出工程に基づいて、異物を特定する異物特定工程と、を有する。また、図2は、本発明に係る異物検査方法を各工程順に示したものである。以下、各工程を順に説明する。
「走査工程」とは、基板にブラックマトリクス形成用樹脂組成物(以下、樹脂組成物ともいう)が塗布された試料の表面に、エネルギー線を照射して走査する工程(図2、S11参照)をいう。ここで、「基板」とは、樹脂組成物を塗布するための平板をいう。基板の材質は、厚さが0.7mm程度のガラスやシリコンウェハを用いることが好ましい。なお、半導体シリコンウェハの表面の欠陥検査装置を用いて異物検査を行う場合は、シリコンウェハを用いることが好ましい。また、基板に樹脂組成物を塗布した後は、80℃から120℃で60秒から180秒プリベークを行なったものを試料として用いることが好ましい。
また、「エネルギー線」とは、可視光やUV光、X線、レーザー光をいう。なお、本発明においてエネルギー線としては、可視光又はUV光であることが好ましい。これらの波長は、可視光が700nmから485nmであることが好ましい。また、UV光が485nmから360nmであることが好ましい。
「反射光検出工程」とは、基板の表面に樹脂組成物が塗布された試料から反射された反射光を検出する工程(図2、S12参照)をいう。
「変換工程」とは、上記検出された反射光をデジタル信号に変換する工程(図2、S13参照)をいう。たとえば、この工程では、反射光をデジタル信号化することにより画像を作成することができる。
「座標軸作成工程」とは、変換工程で得られた画像上の任意の点を原点とし、そこからx−y座標を割り当てて座標軸系を作成する工程をいう(図2、S14参照)。例えば、図9(a)に示すように、変換工程で得られたデジタル画像の中心を原点として、一辺が任意の長さの升目を上から重ねることによりx−y座標を割り当てることができる(図9(b)参照)。これによって画像上における全ての異物の位置を特定することができる。なお、試料が複数個ある場合には、比較が容易となるように原点となる点の位置を共通にしておく必要がある。
「異物検出工程」とは、座標軸作成工程により、図3に示すように、ディスプレイ上にドット状にマップとして表示され、異物を検出する工程をいう(図2、S15参照)。
「異物特定工程」とは、異物検出工程により、図3に示すようなマップと異物映像に基づいて異物を特定する工程をいう(図2、S16参照)。異物はマップ上にドット状に表示されるため、目視により容易に特定される。このドット状に表示された異物の一つ一つを指定し、ディスプレイ上に表示し、対物レンズにより倍率を調整することにより、異物の種類が特定される。例えば、樹脂組成物中の顔料分散剤の結晶物は、図4に示されるような形状である。また、カーボンブラックの凝集物は、図5に示されるような円形状である。また、樹脂組成物中の樹脂ゲルは、不定形であるものの、図6に示されるような形状である。同様に、樹脂組成物中の不溶解物は、現像中、或いは現像後に付着したものの、図7に示されるような形状である。更に、基板への塗りむらが原因で発生するピンホールは、その部分のみ光が透過してしまうため、図8に示されるような白い円形状である。なお、図4〜図7は、実際にブラックマトリクス形成用樹脂組成物を基板に塗布したものを検査した結果である。
また、異物の種類は、その大きさとある程度相関関係を有していることが多いため、異物の大きさに対応する画素数を特定して、同じ種類の異物のみを画面に表示して、数をカウントすることも可能である。
また、本発明に係る検査方法は、座標軸作成工程後に「分布図作成工程」を有していてもよい。「分布図作成工程」とは、座標軸作成工程により作成した座標軸系を基に、異物の数及び異物の位置を計測して異物分布図を作成する工程をいう。上述のように異物の種類は、その大きさとある程度相関関係を有していることが多いため、特定の大きさの異物のみを画面に表示することができるようにすることにより、異物の種類毎にその数を計測することができる(図10、S17,18参照)。
例えば、カーボンブラックの凝集物の分布図を作成する場合、カーボンブラックの凝集物の大きさは、1μmから50μmであるため、その大きさに対応する画素数(例えば、n×n画素の正方形やn×m画素の長方形又はこれらの組み合わせ)であって、更にカーボンブラックの凝集物に相当する光学濃度を有した画像のみを表示して、その数を計測すればよい。
このような方法により、図11に示すような異物の大きさと個数の分布図を作成することができる。また、同じ異物でも大きさにある程度ばらつきが見られるため、同じ異物についても分布図を作成することもできる。
このような方法で分布図を作成することにより、単位数量あたりの樹脂組成物が含有する異物の量や、種類を間接的に知ることができる。また、樹脂組成物の種類又は保存条件や、溶媒の種類、添加量等を変更した試料を数種類作成して、分布図を作成することにより異物が生成されないための最適な条件を検討することができる。
なお、試料となる樹脂組成物は、公知のブラックマトリクス用樹脂組成物であってもよい。具体的には、光重合開始剤、感光性樹脂、溶剤、カーボンブラック等の顔料や分散剤等が所定の添加量で混合されているものをいう。
〔異物検査システムを製造ラインに接続した場合の実施の形態〕
本発明に係る異物検査システムを製造ラインに接続して出荷検定を行なう場合について説明する。この出荷検定プロセスは、図12に示すように、製品群60と出荷検定対照群70、異物検査装置群80、データベース90で構成されている。ここで、異物検査装置群80は、本発明に係る異物検査システム81で構成されている。また、データベース90には、異物検査装置群80での検査結果や、製造プロセスでの情報、過去の不良事例等が保存されている。
これらのラインの動作を説明する。まず、製品群60は、製造プロセスに沿って、各製造プロセスを経て製造されたものである。製造プロセスの最後の工程において、製品群60の各ロッドから組成物を所定量採取して、基板に塗布したものを測定対象試料とし、これらを集めたものを出荷検定対照群70とする。この出荷検定対照群70は、異物検査装置群80にて異物又は欠陥の検査を行い、検査結果が異常であった場合は、その製品を取り除く。また、このような検査結果をデータベース90の情報と突き合わせ、異常の対策方法を製造プロセスにフィードバックすることも可能である。ここで用いる検査結果とは、本発明に係る異物検査システム81の検査結果で表示した内容や、異物検査システム81で得られるデータである。
本発明に係る異物検査システムを示した図である。 本発明に係る異物検査方法の工程を示した図である。 本発明に係る異物検査方法により得られた試料上の異物を示した図である。 本発明に係る異物検査方法により検出された異物を示した図である。 本発明に係る異物検査方法により検出された異物を示した図である。 本発明に係る異物検査方法により検出された異物を示した図である。 本発明に係る異物検査方法により検出された異物を示した図である。 本発明に係る異物検査方法により検出された異物を示した図である。 本発明に係る座標軸作成工程を示した図である。 本発明に係る異物検査方法の工程を示した図である。 分布図作成工程により作成した分布図を示した図である。 本発明に係る異物検査システムを製造ラインに組み込んだ状態を示した図である。
符号の説明
1 異物検査システム
10 照射手段
11 光源
12 フィルター
13 対物レンズ
20 試料
30 反射光検出手段
40 変換手段
50 全体制御手段
51 ディスプレイ
52 回路
60 製品群
70 出荷検定対照群
80 異物検査装置群
81 異物検査システム
90 データベース

Claims (7)

  1. ブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法であって、
    基板にブラックマトリクス形成用樹脂組成物が塗布された試料の表面にエネルギー線を照射走査する走査工程と、
    前記試料の表面から反射された反射光を検出する反射光検出工程と、
    この反射光検出工程により検出された画像をデジタル情報に変換する変換工程と、
    この変換工程により得られた画像の前記基板上におけるx−y座標を割り当てる座標軸作成工程と、
    この座標軸作成工程と前記反射光検出工程から得られる画像に基づいて異物を検出する異物検出工程と、
    この異物検出工程に基づいて、異物を特定する異物特定工程と、
    を有するブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法。
  2. 前記座標軸作成工程後に、前記異物検出工程において検出された異物の数及び異物の分布を計測して異物分布図を作成する分布図作成工程を更に有する請求項1に記載のブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法。
  3. 前記エネルギー線は、可視光又は紫外光である請求項1又は2に記載のブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法。
  4. 半導体シリコンウェハの表面の欠陥検査装置を用いて行なう請求項1から3いずれかに記載のブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査方法。
  5. 請求項1から4いずれかに記載の方法を用いてブラックマトリクス形成用樹脂組成物の品質を決定する方法。
  6. 半導体シリコンウェハの表面の欠陥検査装置を、ブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査装置として使用する方法。
  7. ブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査システムであって、
    基板にブラックマトリクス形成用樹脂組成物が塗布された試料の表面にエネルギー線を照射する照射手段と、
    前記試料の表面から反射された反射光を検出する反射光検出手段と、
    この反射光検出手段により検出された画像をデジタル情報に変換する変換手段と、
    この変換手段により得られた画像の前記基板上におけるx−y座標を割り当てる座標軸作成手段と、
    この座標軸作成手段と前記反射光検出手段から得られる画像に基づいて異物を検出する異物検出手段と、
    この異物検出手段に基づいて、異物を特定する異物特定手段と、
    を有するブラックマトリクス形成用樹脂組成物中の異物検査システム。
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