JP2007277158A - 抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、人間及び動物に対して、安全な抗疲労作用及び持久力増強作用を有する組成物、医薬品、及び飲食品を提供することを課題とする。
【解決手段】食用キノコの成分に、顕著な抗疲労作用及び持久力増強作用を示すことを見出し、該食用キノコ成分を有する組成物、これを含有する医薬品及び飲食品を提供する。
【選択図】なし
【解決手段】食用キノコの成分に、顕著な抗疲労作用及び持久力増強作用を示すことを見出し、該食用キノコ成分を有する組成物、これを含有する医薬品及び飲食品を提供する。
【選択図】なし
Description
本発明は、人間及び/又は動物の抗疲労作用及び持久力増強作用を目的とした組成物、これらを含む飲食品又は医薬品に関する。
健康志向が高まっている現在、スポーツと栄養又はスポーツと生理機能との関係についての認識が深まっている。このような中で、エネルギー補給、疲労回復、さらに瞬発力や持久力の増強、身体作りなど様々な場面でスポーツフーズが利用されている。スポーツフーズの中でも、抗疲労作用及び持久力増強作用を目的とするものは、スポーツ選手の成績向上のためのみならず、一般の人が仕事をする上でも持久力維持や、活力あふれる生活を送るためのものとして多く利用されている。これらの抗疲労剤及び持久力増強剤の多くは、ビタミン類と生薬から成り、動物実験等の科学的根拠がないまま、古くからの伝承により効果を謳っているものが多い。また、これらの抗疲労剤等はカフェインやエチルアルコールを含有し、興奮、不眠などを伴うものが多く、真に健康を目的としたものとは言い難いのが実情である。
このような実情において、抗疲労剤及び持久力増強剤には、明確な有効性の確認と、科学的根拠が求められている。また、動物においても同様であり、競走馬などのレース用の動物から家畜、動物園などの施設で飼育されている動物、ペットなどの動物においても持久力増強、抗疲労作用のあるものが求められている。
近年、これら抗疲労作用及び持久力増強作用を有するものとして、キノコに着目した研究がすすめられ、冬虫夏草(コルジセプス・シネンシス)の培養菌糸体熱水処理物に強心作用及びこう疲労作用が見出されており(特許文献1)、また、霊芝の子実体等の抽出物に滋養強壮効果が見出されている(特許文献2)。
本発明の食用キノコとしては、アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)、ムラサキシメジ(Lepista nuda)、ムジナタケ(Psathyrella velutina)、ギエダタケ(Strobilurus ohshimae)などが挙げられる。
アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)は、キクラゲ科キクラゲ属に属する食用きのこで、春〜秋にかけて、広葉樹の倒木や枯幹上に発生する。カサの表面の色は暗褐色で滑らかであるが、背面の色は灰褐色で白色の細毛に覆われる。カサは乾燥すると小さく縮み、耳形から円盤形など様々な形になる。
ムラサキシメジ(Lepista nuda)は、キシメジ科ムラサキシメジ属に属する食用きのこで、秋から初冬にかけて、広葉樹の森林内の落葉堆積地上に群生する。カサの表面およびヒダの色は、幼菌のころは濃い紫色だが、カサが開くにつれて色が淡くなり、灰白色から淡褐色になる。柄は中実で根元が太く肥大する。柄の色はカサとほぼ同色かやや淡く、表面は繊維状である。柄の根元は太く膨らむ場合が多い。
ムジナタケ(Psathyrella velutina)は、ヒトヨタケ科ナヨタケ属に属する食用きのこで、夏から秋にかけて、森林内や草地の地上に発生する。カサは直径3〜6cm、カサの色は茶褐色〜黄褐色で、表面は茶褐色の鱗片におおわる。また周辺部には白色の繊維毛がある。ヒダは暗紫褐色であり、辺縁部には白い縁取りがある。柄は長さ3〜7cmの中空であり、白色で綿状のツバを有する。
スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)は、キシメジ科マツカサキノコ属に属する可食キノコであり、秋〜晩秋にかけて、スギの枯れ枝に発生する。カサの直径は1〜4cm、柄の長さは3〜7cmとなる。カサの表面の色は白色から淡灰色で、上面には微毛が密生する。
しかし、これらの食用キノコ及びその培養菌糸体が抗疲労作用及び持久力増強作用を有するという報告は全くない。
国際公開96/00580号パンフレット
特開2003−63981号公報
このような実情において、抗疲労剤及び持久力増強剤には、明確な有効性の確認と、科学的根拠が求められている。また、動物においても同様であり、競走馬などのレース用の動物から家畜、動物園などの施設で飼育されている動物、ペットなどの動物においても持久力増強、抗疲労作用のあるものが求められている。
近年、これら抗疲労作用及び持久力増強作用を有するものとして、キノコに着目した研究がすすめられ、冬虫夏草(コルジセプス・シネンシス)の培養菌糸体熱水処理物に強心作用及びこう疲労作用が見出されており(特許文献1)、また、霊芝の子実体等の抽出物に滋養強壮効果が見出されている(特許文献2)。
本発明の食用キノコとしては、アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)、ムラサキシメジ(Lepista nuda)、ムジナタケ(Psathyrella velutina)、ギエダタケ(Strobilurus ohshimae)などが挙げられる。
アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)は、キクラゲ科キクラゲ属に属する食用きのこで、春〜秋にかけて、広葉樹の倒木や枯幹上に発生する。カサの表面の色は暗褐色で滑らかであるが、背面の色は灰褐色で白色の細毛に覆われる。カサは乾燥すると小さく縮み、耳形から円盤形など様々な形になる。
ムラサキシメジ(Lepista nuda)は、キシメジ科ムラサキシメジ属に属する食用きのこで、秋から初冬にかけて、広葉樹の森林内の落葉堆積地上に群生する。カサの表面およびヒダの色は、幼菌のころは濃い紫色だが、カサが開くにつれて色が淡くなり、灰白色から淡褐色になる。柄は中実で根元が太く肥大する。柄の色はカサとほぼ同色かやや淡く、表面は繊維状である。柄の根元は太く膨らむ場合が多い。
ムジナタケ(Psathyrella velutina)は、ヒトヨタケ科ナヨタケ属に属する食用きのこで、夏から秋にかけて、森林内や草地の地上に発生する。カサは直径3〜6cm、カサの色は茶褐色〜黄褐色で、表面は茶褐色の鱗片におおわる。また周辺部には白色の繊維毛がある。ヒダは暗紫褐色であり、辺縁部には白い縁取りがある。柄は長さ3〜7cmの中空であり、白色で綿状のツバを有する。
スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)は、キシメジ科マツカサキノコ属に属する可食キノコであり、秋〜晩秋にかけて、スギの枯れ枝に発生する。カサの直径は1〜4cm、柄の長さは3〜7cmとなる。カサの表面の色は白色から淡灰色で、上面には微毛が密生する。
しかし、これらの食用キノコ及びその培養菌糸体が抗疲労作用及び持久力増強作用を有するという報告は全くない。
本発明は、人間及び動物に対して、抗疲労作用及び持久力増強作用を有する組成物を提供し、ひいては該組成物を含有する医薬品、栄養機能食品、健康食品又は飲食品を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、食用キノコが、顕著な抗疲労作用及び持久力増強作用を有することを見出した。すなわち、本発明は、以下の構成を有する。
(1)食用キノコの成分を含有することを特徴とする抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
(2)食用キノコが、アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)、ムラサキシメジ(Lepista nuda)、ムジナタケ(Psathyrella velutina)、スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)からなる群より選択される少なくとも一種の株であることを特徴とする上記(1)に記載の抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
(3)疲労が、運動による肉体疲労である上記(1)又は(2)に記載の抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
(4)疲労が、精神作業ストレスによる精神疲労である上記(1)又は(2)に記載の抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
(5)食用キノコの成分が、該食用キノコの培養菌糸体成分である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の抗疲労作用及び/又は持久力増強作用組成物。
(6)食用キノコの成分を含有し、抗疲労作用及び/又は持久力増強作用を有するものであることを特徴とし、抗疲労作用及び/又は持久力増強作用を有するものである旨の表示を付した飲食品。
(7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の組成物を含む抗疲労剤及び/又は持久力増強剤。
(1)食用キノコの成分を含有することを特徴とする抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
(2)食用キノコが、アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)、ムラサキシメジ(Lepista nuda)、ムジナタケ(Psathyrella velutina)、スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)からなる群より選択される少なくとも一種の株であることを特徴とする上記(1)に記載の抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
(3)疲労が、運動による肉体疲労である上記(1)又は(2)に記載の抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
(4)疲労が、精神作業ストレスによる精神疲労である上記(1)又は(2)に記載の抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
(5)食用キノコの成分が、該食用キノコの培養菌糸体成分である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の抗疲労作用及び/又は持久力増強作用組成物。
(6)食用キノコの成分を含有し、抗疲労作用及び/又は持久力増強作用を有するものであることを特徴とし、抗疲労作用及び/又は持久力増強作用を有するものである旨の表示を付した飲食品。
(7)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の組成物を含む抗疲労剤及び/又は持久力増強剤。
本発明の食用キノコを有効成分とする組成物は、抗疲労作用及び持久力増強作用が確認されたものであり、安全な栄養機能食品、又は健康食品等の飲食品ならびに医薬品を提供することができる。
本発明について、以下に具体的に説明する。
本発明に関わるキノコとしては、食用キノコであって、持久力増強および抗疲労作用効果を有するものであれば、いかなるものでもよい。その一例としては、アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha) IFO30778株、ムラサキシメジ(Lepista nuda)IFO30380株、ムジナタケ(Psathyrella velutina)IFO30269株、スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)IFO30370株が挙げられる。
これらの微生物は財団法人 発酵研究所所有菌株の統合により、それぞれの番号にて独立行政法人 製品評価技術基盤機構生物遺伝資源部門(NBRC)に寄託されている。
本発明の上記食用キノコには、さらに、これらの属の株に変異処理及び遺伝子操作を加え、目的成分の含有量や副生物の生成量を変化させた、変異体又は遺伝子組み換え体も含まれる。
本発明に関わる食用キノコの菌学的性質は以下の通りである。
本発明に関わるキノコとしては、食用キノコであって、持久力増強および抗疲労作用効果を有するものであれば、いかなるものでもよい。その一例としては、アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha) IFO30778株、ムラサキシメジ(Lepista nuda)IFO30380株、ムジナタケ(Psathyrella velutina)IFO30269株、スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)IFO30370株が挙げられる。
これらの微生物は財団法人 発酵研究所所有菌株の統合により、それぞれの番号にて独立行政法人 製品評価技術基盤機構生物遺伝資源部門(NBRC)に寄託されている。
本発明の上記食用キノコには、さらに、これらの属の株に変異処理及び遺伝子操作を加え、目的成分の含有量や副生物の生成量を変化させた、変異体又は遺伝子組み換え体も含まれる。
本発明に関わる食用キノコの菌学的性質は以下の通りである。
アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha NBRC30778)の菌学的性質
(a)培養的・形態的性質
観察方法
1.形態の巨視的観察(コロニー形状)
ポテト・デキストロース寒天培地(PDA) (Becton Dickinson製)プレートにアラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)の菌糸を接種し、25℃に於いて最長2週間の培養を実施した。培養1週間目からのコロニーの巨視的特徴の観察を肉眼で行った。
(a)培養的・形態的性質
観察方法
1.形態の巨視的観察(コロニー形状)
ポテト・デキストロース寒天培地(PDA) (Becton Dickinson製)プレートにアラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)の菌糸を接種し、25℃に於いて最長2週間の培養を実施した。培養1週間目からのコロニーの巨視的特徴の観察を肉眼で行った。
2.生育温度試験
検体をPDAプレートに接種し、20℃、25℃、30℃、37℃の各温度条件下で10日間培養し、巨視的観察を行った。
検体をPDAプレートに接種し、20℃、25℃、30℃、37℃の各温度条件下で10日間培養し、巨視的観察を行った。
観察結果
1.巨視的観察結果
培養プレートにおいて10日間培養後に巨視的観察を行い、コロニーの直径・色調(コロニー表面および裏面)・表面性状に関して記録を行った。観察の結果下記のような特徴が認められた。
コロニー直径は45〜50mm、色調は灰白色、表面性状は絹糸状。
1.巨視的観察結果
培養プレートにおいて10日間培養後に巨視的観察を行い、コロニーの直径・色調(コロニー表面および裏面)・表面性状に関して記録を行った。観察の結果下記のような特徴が認められた。
コロニー直径は45〜50mm、色調は灰白色、表面性状は絹糸状。
2.生育温度試験結果
アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)の菌糸をPDAプレートに接種し、各温度条件下で培養した結果は下記の通りであった。
培養温度20℃:コロニー直径は25〜30mm。
培養温度25℃:コロニー直径は40〜45mm。
培養温度30℃:コロニー直径は20〜25mm。
培養温度37℃:生育は認められなかった。
アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)の菌糸をPDAプレートに接種し、各温度条件下で培養した結果は下記の通りであった。
培養温度20℃:コロニー直径は25〜30mm。
培養温度25℃:コロニー直径は40〜45mm。
培養温度30℃:コロニー直径は20〜25mm。
培養温度37℃:生育は認められなかった。
(b)生理学的・化学分類学的性質
1.最適生育条件 pH 5〜6、温度 25℃
2.生育の範囲 温度 10〜30℃
1.最適生育条件 pH 5〜6、温度 25℃
2.生育の範囲 温度 10〜30℃
ムラサキシメジ(Lepista nuda NBRC30380)の菌学的性質
(a)培養的・形態的性質
観察方法
1.形態の巨視的観察(コロニー形状)
ポテト・デキストロース寒天培地(PDA) (Becton Dickinson製)プレートにムラサキシメジ(Lepista nuda)の菌糸を接種し、25℃に於いて最長2週間の培養を実施した。培養1週間目からのコロニーの巨視的特徴の観察を肉眼で行った。
(a)培養的・形態的性質
観察方法
1.形態の巨視的観察(コロニー形状)
ポテト・デキストロース寒天培地(PDA) (Becton Dickinson製)プレートにムラサキシメジ(Lepista nuda)の菌糸を接種し、25℃に於いて最長2週間の培養を実施した。培養1週間目からのコロニーの巨視的特徴の観察を肉眼で行った。
2.生育温度試験
検体をPDAプレートに接種し、20℃、25℃、30℃、37℃の各温度条件下で10日間培養し、巨視的観察を行った。
検体をPDAプレートに接種し、20℃、25℃、30℃、37℃の各温度条件下で10日間培養し、巨視的観察を行った。
観察結果
1.巨視的観察結果
培養プレートにおいて10日間培養後に巨視的観察を行い、コロニーの直径・色調(コロニー表面および裏面)・表面性状に関して記録を行った。観察の結果下記のような特徴が認められた。
コロニー直径は50〜60mm、色調は白色、表面性状は絹糸。
1.巨視的観察結果
培養プレートにおいて10日間培養後に巨視的観察を行い、コロニーの直径・色調(コロニー表面および裏面)・表面性状に関して記録を行った。観察の結果下記のような特徴が認められた。
コロニー直径は50〜60mm、色調は白色、表面性状は絹糸。
2.生育温度試験結果
ムラサキシメジ(Lepista nuda)の菌糸をPDAプレートに接種し、各温度条件下で培養した結果は下記の通りであった。
培養温度20℃:コロニー直径は25〜30mm。
培養温度25℃:コロニー直径は40〜45mm。
培養温度30℃:コロニー直径は20〜25mm。
培養温度37℃:生育は認められなかった。
ムラサキシメジ(Lepista nuda)の菌糸をPDAプレートに接種し、各温度条件下で培養した結果は下記の通りであった。
培養温度20℃:コロニー直径は25〜30mm。
培養温度25℃:コロニー直径は40〜45mm。
培養温度30℃:コロニー直径は20〜25mm。
培養温度37℃:生育は認められなかった。
(b)生理学的・化学分類学的性質
1.最適生育条件 pH 5〜6、温度 25℃
2.生育の範囲 温度 10〜30℃
1.最適生育条件 pH 5〜6、温度 25℃
2.生育の範囲 温度 10〜30℃
ムジナタケ(Psathyrella velutina NBRC30269)の菌学的性質
(a)培養的・形態的性質
観察方法
1.形態の巨視的観察(コロニー形状)
ポテト・デキストロース寒天培地(PDA)(Becton Dickinson製)プレートにムジナタケ(Psathyrella velutina)の菌糸を接種し、25℃に於いて最長2週間の培養を実施した。培養10目からのコロニーの巨視的特徴の観察を肉眼で行った。
(a)培養的・形態的性質
観察方法
1.形態の巨視的観察(コロニー形状)
ポテト・デキストロース寒天培地(PDA)(Becton Dickinson製)プレートにムジナタケ(Psathyrella velutina)の菌糸を接種し、25℃に於いて最長2週間の培養を実施した。培養10目からのコロニーの巨視的特徴の観察を肉眼で行った。
2.生育温度試験
検体をPDAプレートに接種し、20℃、25℃、30℃、37℃の各温度条件下で10日間培養し、巨視的観察を行った。
検体をPDAプレートに接種し、20℃、25℃、30℃、37℃の各温度条件下で10日間培養し、巨視的観察を行った。
観察結果
1.巨視的観察結果
培養プレートにおいて10日間培養後に巨視的観察を行い、コロニーの直径・色調(コロニー表面および裏面)・表面性状に関して記録を行った。観察の結果下記のような特徴が認められた。
コロニー直径は35〜40mm、色調は白色、表面性状は絹糸状。
1.巨視的観察結果
培養プレートにおいて10日間培養後に巨視的観察を行い、コロニーの直径・色調(コロニー表面および裏面)・表面性状に関して記録を行った。観察の結果下記のような特徴が認められた。
コロニー直径は35〜40mm、色調は白色、表面性状は絹糸状。
2.生育温度試験結果
ムジナタケ(Psathyrella velutina)の菌糸をPDAプレートに接種し、各温度条件下で培養した結果は下記の通りであった。
培養温度20℃:コロニー直径は20〜25mm。
培養温度25℃:コロニー直径は30〜35mm。
培養温度30℃:コロニー直径は50〜70mm。
培養温度37℃:コロニー直径は35〜40mm。
ムジナタケ(Psathyrella velutina)の菌糸をPDAプレートに接種し、各温度条件下で培養した結果は下記の通りであった。
培養温度20℃:コロニー直径は20〜25mm。
培養温度25℃:コロニー直径は30〜35mm。
培養温度30℃:コロニー直径は50〜70mm。
培養温度37℃:コロニー直径は35〜40mm。
(b)生理学的・化学分類学的性質
1.最適生育条件 pH 5〜6、温度 25℃
2.生育の範囲 温度 10〜35℃
1.最適生育条件 pH 5〜6、温度 25℃
2.生育の範囲 温度 10〜35℃
スギエダタケ(Strobilurus ohshimae NBRC30370)の菌学的性質
(a)培養的・形態的性質
観察方法
1.形態の巨視的観察(コロニー形状)
ポテト・デキストロース寒天培地(PDA)(Becton Dickinson製)プレートにスギエダタケ(Strobilurus ohshimae)の菌糸を接種し、25℃に於いて最長2週間の培養を実施した。培養1週間目からのコロニーの巨視的特徴の観察を肉眼で行った。
(a)培養的・形態的性質
観察方法
1.形態の巨視的観察(コロニー形状)
ポテト・デキストロース寒天培地(PDA)(Becton Dickinson製)プレートにスギエダタケ(Strobilurus ohshimae)の菌糸を接種し、25℃に於いて最長2週間の培養を実施した。培養1週間目からのコロニーの巨視的特徴の観察を肉眼で行った。
2.生育温度試験
検体をPDAプレートに接種し、20℃、25℃、30℃、37℃の各温度条件下で10日間培養し、巨視的観察を行った。
検体をPDAプレートに接種し、20℃、25℃、30℃、37℃の各温度条件下で10日間培養し、巨視的観察を行った。
観察結果
1.巨視的観察結果
培養プレートにおいて10日間培養後に巨視的観察を行い、コロニーの直径・色調(コロニー表面および裏面)・表面性状に関して記録を行った。観察の結果下記のような特徴が認められた。
コロニー直径は40〜45mm、色調は白色、表面性状は絹糸状。
1.巨視的観察結果
培養プレートにおいて10日間培養後に巨視的観察を行い、コロニーの直径・色調(コロニー表面および裏面)・表面性状に関して記録を行った。観察の結果下記のような特徴が認められた。
コロニー直径は40〜45mm、色調は白色、表面性状は絹糸状。
2.生育温度試験結果
スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)の菌糸をPDAプレートに接種し、各温度条件下で培養した結果は下記の通りであった。
培養温度20℃:コロニー直径は50〜55mm。
培養温度25℃:コロニー直径は45〜50mm。
培養温度30℃:コロニー直径は50〜60mm。
培養温度37℃:コロニー直径は30〜40mm。
スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)の菌糸をPDAプレートに接種し、各温度条件下で培養した結果は下記の通りであった。
培養温度20℃:コロニー直径は50〜55mm。
培養温度25℃:コロニー直径は45〜50mm。
培養温度30℃:コロニー直径は50〜60mm。
培養温度37℃:コロニー直径は30〜40mm。
(b)生理学的・化学分類学的性質
1.最適生育条件 pH 5〜6、温度 25℃
2.生育の範囲 温度 10〜35℃
1.最適生育条件 pH 5〜6、温度 25℃
2.生育の範囲 温度 10〜35℃
本発明で用いる食用キノコの成分は、その子実体、菌糸体、培養物等から得ることができる。培養法に関しては、液体培養、固体培養のいずれでもよく、培養条件の厳密なコントロールが可能な菌糸体の培養がのぞましい。また、天然物及びポット培養等における子実体の栽培も同様に行うことができる。
本発明に関わる食用キノコの成分としては、子実体を生のまま、また、菌糸体、培養物をそのまま使用することができる。あるいは、子実体、菌糸体、培養物を乾燥した乾燥体、もしくは乾燥後粉砕した粉末としても使用することができる。また、これらを水抽出、熱水抽出、酸性下での抽出、アルカリ性下での抽出、エタノール、ヘキサン又は酢酸エチル等有機溶媒で抽出した抽出物としても使用できる。さらに、培地中に有効成分が放出される際には培養液を濃縮して用いることもでき、また、培養液を上記の方法で抽出することによっても用いることができる。さらに、子実体、菌糸体、培養液等の各種分画操作を経て作用の強い画分のみを抽出した抽出物を用いることもできる。
本発明における「疲労」とは、生体がある機能を発揮した結果、その機能が低下する現象をいう。これらに限定されるものではないが例えば、「水泳をした後の肉体疲労」「長時間にわたり、知的労働をした後の精神疲労」「毎日の通常生活においても蓄積する肉体的及び精神的な複合疲労」等を挙げることができる。
「抗疲労作用」とは本発明の組成物等を飲食服用することにより、そのような「疲労」状態を軽減させる作用及び「疲労」状態よりの回復を促進する作用、あるいは「疲労」を予防し、疲れにくくする作用等をいう。
「持久力」とは、ある一定の運動状態を継続して行うことができる能力をいい、「持久力増強作用」とは、その継続してできる能力が増強される作用、例えば、具体的には継続時間が延びることにより確認することができる。
本発明における抗疲労作用及び持久力増強作用は、例えば後述する実施例のように、マウスを用いた遊泳疲労試験などにより評価することができる。
「抗疲労作用」とは本発明の組成物等を飲食服用することにより、そのような「疲労」状態を軽減させる作用及び「疲労」状態よりの回復を促進する作用、あるいは「疲労」を予防し、疲れにくくする作用等をいう。
「持久力」とは、ある一定の運動状態を継続して行うことができる能力をいい、「持久力増強作用」とは、その継続してできる能力が増強される作用、例えば、具体的には継続時間が延びることにより確認することができる。
本発明における抗疲労作用及び持久力増強作用は、例えば後述する実施例のように、マウスを用いた遊泳疲労試験などにより評価することができる。
上記の方法で得られた食用キノコの抗疲労作用及び持久力増強作用を持つ組成物は、飲食品としてあるいは医薬品として用いることができる。医薬品としては、抗疲労剤又は持久力増強剤がこれに相当する。
医薬品としては、組成物それ自体で、あるいは常法に従って公知の医薬用無毒性担体と組み合わせることもでき、種々の製剤化が可能である。
例えば、経口投与剤としては錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤等の固形剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤等の液剤、凍結乾燥製剤等が挙げられ、非経口投与剤としては、注射剤のほか、坐剤、噴霧剤、経皮吸収剤等が挙げられ、これらの製剤は製剤上の常套手段により調整することができる。
医薬品としては、組成物それ自体で、あるいは常法に従って公知の医薬用無毒性担体と組み合わせることもでき、種々の製剤化が可能である。
例えば、経口投与剤としては錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤等の固形剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤等の液剤、凍結乾燥製剤等が挙げられ、非経口投与剤としては、注射剤のほか、坐剤、噴霧剤、経皮吸収剤等が挙げられ、これらの製剤は製剤上の常套手段により調整することができる。
上記の医薬用無毒性担体としては、例えば、グルコース、乳糖、ショ糖、澱粉、マンニトール、デキストリン、脂肪酸グリセリド、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルデンプン、エチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アミノ酸、アルブミン、水、生理食塩水等が挙げられる。また、必要に応じて、安定化剤、滑剤、湿潤剤、乳化剤、結合剤等の慣用の添加剤を適宜添加することができる。
本発明に関わる抗疲労組成物及び持久力増強組成物において、かかる医薬品の形態における食用キノコの粉末もしくは抽出物の投与量は、患者の年齢、体重、症状、疾患の程度、投与スケジュール、製剤形態などにより、適宜選択・決定されるが、例えば、一日あたり0.01〜10g/kg体重程度とされ、一日数回に分けて投与してもよい。
動物においても同様に製剤化すればよい。動物の年齢、体重、症状、疾患の程度、投与スケジュール、製剤形態などにより、適宜選択・決定されるが、例えば、一日あたり0.01〜10g/kg体重程度とされ、一日数回に分けて投与してもよい。
本発明に関わる食用キノコは、長年、食されてきたことから安全性が高いと考えられ、各種飲食品として用いることができる。飲食品としては、それ自体単独で、あるいは他の飲食品に含有させ最終形態にすることができる。
飲食品としては、抗疲労作用及び持久力増強作用を目的とする機能性食品として摂取することもできる。機能性食品は、特定保健用食品、栄養機能性食品、又は健康食品として位置付けることができる。
なお、本発明の機能性食品には、食用キノコの培養菌糸体、子実体、培養物の少なくともいずれかの成分を含有し、運動における抗疲労作用を有する物であることを特徴とし、抗疲労作用及び/又は持久力増強作用を有する物である旨の表示を付したものが含まれる。
飲食品としては、抗疲労作用及び持久力増強作用を目的とする機能性食品として摂取することもできる。機能性食品は、特定保健用食品、栄養機能性食品、又は健康食品として位置付けることができる。
なお、本発明の機能性食品には、食用キノコの培養菌糸体、子実体、培養物の少なくともいずれかの成分を含有し、運動における抗疲労作用を有する物であることを特徴とし、抗疲労作用及び/又は持久力増強作用を有する物である旨の表示を付したものが含まれる。
本発明の食品としては、例えば、食用キノコの成分に適当な助剤を添加した後、慣用の手段を用いて、食用に適した形態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル剤、ペースト状等に形成したものを用いることができる。この機能性食品は、そのまま食用に供してもよく、また種々の食品(例えばハム、ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、パン、バター、粉乳、菓子など)に添加して使用したり、水、酒類、果汁、牛乳、清涼飲料水等の飲物に添加して使用してもよい。
かかる食品の形態における本発明の食用キノコの粉末もしくは抽出物の摂取量は、対象の年齢、体重、症状、摂取スケジュール、製剤形態などにより、適宜選択、決定されるが、例えば、一日あたり0.01〜10g/kg体重程度とされる。動物においても同様に食用キノコに適当な助剤を添加した後、慣用の手段を用いて、食用に適した形態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル剤、ペースト状等に形成したものを用いることができる。また、飼料及びペットフードに添加して使用したり、水などの飲料水に添加してもよい。
かかる食品の形態における本発明の食用キノコ粉末もしくは抽出物の摂取量は、動物の年齢、体重、症状、摂取スケジュール、製剤形態などにより、適宜選択、決定されるが、例えば、一日あたり0.01〜10g/kg体重程度とされる。
以下に本発明をより詳細に説明するために実施例を挙げるが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
以下に本発明をより詳細に説明するために実施例を挙げるが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
各食用キノコの菌糸体の培養
食用キノコ菌糸体の液体静置培養を以下のように行った。まず、冷凍保存した菌糸の一部をMY寒天プレートに植菌し、25℃のインキュベーター内で7日〜10日間成長させ、種培養を行った。次に寒天プレート上に広がった菌糸(1cm四方)を採取し、500mL容のガラス製三角フラスコに調製した100mLのMY液体培地に植菌し、計100本のフラスコを25℃のインキュベーター内で30日間の静置培養を行った。
食用キノコ菌糸体の液体静置培養を以下のように行った。まず、冷凍保存した菌糸の一部をMY寒天プレートに植菌し、25℃のインキュベーター内で7日〜10日間成長させ、種培養を行った。次に寒天プレート上に広がった菌糸(1cm四方)を採取し、500mL容のガラス製三角フラスコに調製した100mLのMY液体培地に植菌し、計100本のフラスコを25℃のインキュベーター内で30日間の静置培養を行った。
生育した菌糸体は以下のように回収した。90mmφのブフナー漏斗に定性濾紙を置き、菌糸体を含む液体培地を漏斗上に移し吸引濾過を行った。得られた菌糸体は蒸留水で3回洗浄して培地由来の成分を除き、最終的に圧搾と吸引により水分を可能な限り除いた。得られた含水菌糸体は−80℃のディープフリーザー内に置いて十分に凍結させた後、凍結乾燥機で乾燥させて食用キノコ菌糸体の乾燥標品を得た。
マウスでの評価を行うための試料の調製は以下のように行った。前述の方法で得られた乾燥標品は、小型のラボ用ミル及び乳鉢を用いて粉砕し、マウス投与に供するため、目開き300μmのステンレス製ふるいを用いて分級し、この篩を通った微粉末を試料とした。
食用キノコの抗疲労作用及び持久力増強作用の効果
5週齢の雄性ddYマウスを用い、6日間の予備飼育後、1群10匹で2群に分けた。群構成は、試料の代わりに水を投与する対照群(水投与群)と、試料として食用キノコ菌糸体の培養物400mg/kgを投与群とし、週5日間経口投与を行った。投与後2週目からマウスに体重の9.5%の重りを付加して強制水泳させ、疲労困憊し頭部が完全に7秒間水中に沈むまでの時間を測定した。その結果を表1〜5に示す。表の数値は、平均値(sec.)±標準誤差を示した。表中、*、**はそれぞれ危険率10%、5%での試料投与群が対照群に対して有意差があることを示す(Student Test)。
5週齢の雄性ddYマウスを用い、6日間の予備飼育後、1群10匹で2群に分けた。群構成は、試料の代わりに水を投与する対照群(水投与群)と、試料として食用キノコ菌糸体の培養物400mg/kgを投与群とし、週5日間経口投与を行った。投与後2週目からマウスに体重の9.5%の重りを付加して強制水泳させ、疲労困憊し頭部が完全に7秒間水中に沈むまでの時間を測定した。その結果を表1〜5に示す。表の数値は、平均値(sec.)±標準誤差を示した。表中、*、**はそれぞれ危険率10%、5%での試料投与群が対照群に対して有意差があることを示す(Student Test)。
〔表1〕
アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)投与後の遊泳時間(sec.)
0週目(n=10) 2週目(n=10) 3週目(n=10)
対照群(水投与) 177±24 208±26 133±20
投与群(試料投与) 164±23 292±41* 274±46**
アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)投与後の遊泳時間(sec.)
0週目(n=10) 2週目(n=10) 3週目(n=10)
対照群(水投与) 177±24 208±26 133±20
投与群(試料投与) 164±23 292±41* 274±46**
[表2]
ムラサキシメジ(Lepista nuda)投与後の遊泳時間(sec.)
0週目(n=10) 2週目(n=10) 3週目(n=10)
対照群(水投与) 223±24 160±27 228±28
投与群(試料投与) 224±22 262±43* 288±38
ムラサキシメジ(Lepista nuda)投与後の遊泳時間(sec.)
0週目(n=10) 2週目(n=10) 3週目(n=10)
対照群(水投与) 223±24 160±27 228±28
投与群(試料投与) 224±22 262±43* 288±38
[表3]
ムジナタケ(Psathyrella velutina)投与後の遊泳時間(sec.)
0週目(n=10) 2週目(n=10) 3週目(n=10)
対照群(水投与) 181±14 222±34 196±30
投与群(試料投与) 184±14 371±50** 268±26*
ムジナタケ(Psathyrella velutina)投与後の遊泳時間(sec.)
0週目(n=10) 2週目(n=10) 3週目(n=10)
対照群(水投与) 181±14 222±34 196±30
投与群(試料投与) 184±14 371±50** 268±26*
[表4]
スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)投与後の遊泳時間(sec.)
0週目(n=10) 2週目(n=10) 3週目(n=10)
対照群(水投与) 181±14 222±34 196±30
投与群(試料投与) 182±16 316±34* 201±28
スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)投与後の遊泳時間(sec.)
0週目(n=10) 2週目(n=10) 3週目(n=10)
対照群(水投与) 181±14 222±34 196±30
投与群(試料投与) 182±16 316±34* 201±28
[比較例1]
冬虫夏草(Cordyceps sinensis)の抗疲労作用及び持久力増強作用の比較
上記の効果が既に報告されているキノコと比較するため、冬虫夏草(Cordyceps sinensis, 有限会社康源製)を小型のラボ用ミル及び乳鉢を用いて粉砕し、マウス投与に供するため、目開き300μmのステンレス製ふるいを用いて分級し、この篩を通った微粉末を試料とした。
食用キノコと同量の冬虫夏草粉末試料400mg/kgを試料投与群とし、抗疲労作用及び持久力増強作用の確認はマウスを用い、上記食用キノコと同様の方法により試験を行った。その結果を表6に示す。
冬虫夏草(Cordyceps sinensis)の抗疲労作用及び持久力増強作用の比較
上記の効果が既に報告されているキノコと比較するため、冬虫夏草(Cordyceps sinensis, 有限会社康源製)を小型のラボ用ミル及び乳鉢を用いて粉砕し、マウス投与に供するため、目開き300μmのステンレス製ふるいを用いて分級し、この篩を通った微粉末を試料とした。
食用キノコと同量の冬虫夏草粉末試料400mg/kgを試料投与群とし、抗疲労作用及び持久力増強作用の確認はマウスを用い、上記食用キノコと同様の方法により試験を行った。その結果を表6に示す。
[表6]
冬虫夏草(Cordyceps sinensis)投与後の遊泳時間(sec.) 0週目(n=10) 2週目(n=10) 3週目(n=10)
対照群(水投与) 261±18 271±53 228±22
投与群(試料投与) 263±16 337±58 345±37*
冬虫夏草(Cordyceps sinensis)投与後の遊泳時間(sec.) 0週目(n=10) 2週目(n=10) 3週目(n=10)
対照群(水投与) 261±18 271±53 228±22
投与群(試料投与) 263±16 337±58 345±37*
これらの結果より、食用キノコ投与群において遊泳時間の顕著な延長効果が認められ、これは同効果が知られている冬虫夏草を凌ぐものであった。この遊泳時間の延長は、動物個体における総合的な反応の変化による抗疲労作用及び持久力増強作用を評価するために常用される試験であり、上記結果は本発明における食用キノコの組成物に該作用があることを科学的に立証した。
本発明により、食用キノコを有効成分とする抗疲労作用及び持久力増強作用を目的とした組成物の提供が可能となった。これに伴い、安全性が高くかつ効果の期待できる医薬品及び栄養機能食品、健康食品等の飲食品を人間及び動物に提供することができる。
Claims (7)
- 食用キノコの成分を含有することを特徴とする抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
- 食用キノコが、アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)、ムラサキシメジ(Lepista nuda)、ムジナタケ(Psathyrella velutina)、スギエダタケ(Strobilurus ohshimae)からなる群より選択される少なくとも一種の株であることを特徴とする請求項1に記載の抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
- 疲労が、運動による肉体疲労である請求項1又は2に記載の抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
- 疲労が、精神作業ストレスによる精神疲労である請求項1又は2に記載の抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強作用組成物。
- 食用キノコの成分が、該食用キノコの培養菌糸体成分である請求項1〜4のいずれかに記載の抗疲労作用及び/又は持久力増強作用組成物。
- 食用キノコの成分を含有し、抗疲労作用及び/又は持久力増強作用を有するものであることを特徴とし、抗疲労作用及び/又は持久力増強作用を有するものである旨の表示を付した飲食品。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の組成物を含む抗疲労剤及び/又は持久力増強剤。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006105603A JP2007277158A (ja) | 2006-04-06 | 2006-04-06 | 抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強組成物 |
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JP2006105603A JP2007277158A (ja) | 2006-04-06 | 2006-04-06 | 抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強組成物 |
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JP2006105603A Withdrawn JP2007277158A (ja) | 2006-04-06 | 2006-04-06 | 抗疲労作用組成物及び/又は持久力増強組成物 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009256250A (ja) * | 2008-04-17 | 2009-11-05 | Ichimasa Kamaboko Co Ltd | 運動機能の維持または向上剤 |
JP2010195767A (ja) * | 2009-01-30 | 2010-09-09 | Yamazaki Arata | 血糖値上昇抑制剤および飲食用組成物 |
-
2006
- 2006-04-06 JP JP2006105603A patent/JP2007277158A/ja not_active Withdrawn
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