JP2007275711A - 表面改質方法、膜付基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置 - Google Patents

表面改質方法、膜付基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007275711A
JP2007275711A JP2006102558A JP2006102558A JP2007275711A JP 2007275711 A JP2007275711 A JP 2007275711A JP 2006102558 A JP2006102558 A JP 2006102558A JP 2006102558 A JP2006102558 A JP 2006102558A JP 2007275711 A JP2007275711 A JP 2007275711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polyorganosiloxane
substrate
sio
droplet discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006102558A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhide Matsuo
泰秀 松尾
Hirokazu Takahashi
寛和 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006102558A priority Critical patent/JP2007275711A/ja
Publication of JP2007275711A publication Critical patent/JP2007275711A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】耐薬品性に優れたポリオルガノシロキサン膜の性質を維持しつつ、例えば、カップリング剤に対する膜表面の反応性を効率よく高める表面改質方法、かかるポリオルガノシロキサン膜を備える膜付基板を効率よく製造する膜付基板の製造方法、かかる方法により製造された膜付基板を備える液滴吐出ヘッド、およびかかる液滴吐出ヘッドを備える液滴吐出装置を提供すること。
【解決手段】本発明の表面改質方法は、ポリオルガノシロキサン膜30の上面付近に存在するポリオルガノシロキサンを、選択的にSiOに変化させる方法であり、基板2上にポリオルガノシロキサン膜30を用意する第1の工程と、水蒸気ガス分圧が常温で0.2〜0.9kPaの雰囲気中で、ポリオルガノシロキサン膜30の上面側から紫外線を照射する第2の工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面改質方法、膜付基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置に関するものである。
近年、膜にカップリング剤による表面処理を施すことにより、撥液性、親液性および反応性等の特性を膜に付与することが行われている。
カップリング剤は、膜に対して所定の結合性官能基を介して結合することが一般的である。このため、膜には、この官能基が結合可能な組成のものが選択される。
また、例えば、この官能基との反応性を促進させるため、ポリオルガノシロキサン膜の表面に紫外線を照射して、表面の一部に水酸基を導入する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、ポリオルガノシロキサンで構成された膜に、紫外線を照射することにより、Siと有機基との結合が切断され、切断されたSiの結合手に酸素原子が結合する反応が生起される。この反応に伴い、ポリオルガノシロキサンはSiOに変化する。
ここで、SiOは、ポリオルガノシロキサンに比べて耐薬品性に劣るため、ポリオルガノシロキサンの全部がSiOに変化すると、膜全体の耐薬品性が低下することとなる。したがって、このような課題を解決するためには、ポリオルガノシロキサン膜の表面に存在するポリオルガノシロキサンを、選択的にSiOに変化させることが求められる。
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、紫外線を照射する雰囲気に応じて、ポリオルガノシロキサンのSiO化の程度が大きく変化するおそれがある。すなわち、例えば、減圧下で紫外線を照射すると、雰囲気中の水分子による紫外線の吸収量が低下するため、膜に到達する紫外線の光量が増加してポリオルガノシロキサンのSiO化が急速に進行する。したがって、SiO化の程度を厳密に制御することは困難である。
また、例えば、大気中で紫外線を照射すると、大気中の水蒸気量によっては、紫外線の吸収量が著しく減少する。このため、膜に到達する紫外線の光量が非常に少なくなり、SiO化ができなかったり、非常に長時間を要するおそれがある。
特開2005−246707号公報
本発明の目的は、耐薬品性に優れたポリオルガノシロキサン膜の性質を維持しつつ、例えば、カップリング剤に対する膜表面の反応性を効率よく高める表面改質方法、かかるポリオルガノシロキサン膜を備える膜付基板を効率よく製造する膜付基板の製造方法、かかる方法により製造された膜付基板を備える液滴吐出ヘッド、およびかかる液滴吐出ヘッドを備える液滴吐出装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の表面改質方法は、ポリオルガノシロキサンを主材料として構成されるポリオルガノシロキサン膜の一方の面付近に存在するポリオルガノシロキサンを、選択的にSiOに変化させる表面改質方法であって、
前記ポリオルガノシロキサン膜を用意する第1の工程と、
水蒸気ガス分圧が常温で0.2〜0.9kPaの雰囲気中で、前記ポリオルガノシロキサン膜の一方の面側から紫外線を付与する第2の工程とを有することを特徴とする。
これにより、耐薬品性に優れたポリオルガノシロキサン膜の性質を維持しつつ、例えば、カップリング剤に対する膜表面の反応性を効率よく高めることができる。
本発明の表面改質方法では、前記第1の工程において、前記ポリオルガノシロキサン膜をプラズマ重合法により形成することが好ましい。
プラズマ重合法によれば、均質かつ均一な膜厚のポリオルガノシロキサン膜を容易に形成することができる。
本発明の表面改質方法では、前記第2の工程において、前記雰囲気中の前記水蒸気ガス分圧、および、前記紫外線の積算光量の少なくとも一方を調整することにより、前記ポリオルガノシロキサン膜の面方向および/または厚さ方向における前記ポリオルガノシロキサンからSiOへの変化量を制御することが好ましい。
これにより、ポリオルガノシロキサンのSiOへの変化をより高精度に制御することができ、厚さが薄いポリオルガノシロキサン膜に対しても、表面付近に存在するポリオルガノシロキサンを選択的にSiOに変化させることができる。
本発明の表面改質方法では、前記第2の工程において、前記紫外線の積算光量は、500〜10000mJ・min/cmであることが好ましい。
これにより、SiOへの変化に必要な光エネルギーをポリオルガノシロキサン膜に対して必要かつ十分に付与することができる。また、ポリオルガノシロキサンのSiOへの変化を特に高精度に制御することができ、厚さが薄いポリオルガノシロキサン膜に対しても、表面付近に位置するポリオルガノシロキサンを選択的かつ確実にSiOに変化させることができる。
本発明の表面改質方法では、前記第2の工程において、前記紫外線の付与は、前記ポリオルガノシロキサン膜に対する液状材料の濡れ性を向上させる親液化処理であることが好ましい。
これにより、例えば、ポリオルガノシロキサン膜の上面に、結合性官能基を含む液体を接触させて、所定の処理を行う場合、液体とポリオルガノシロキサン膜との親和性を高めることができる。その結果、ポリオルガノシロキサン膜の上面全体にわたって結合性官能基を結合させることができ、前記所定の処理を均一かつ確実に行うことができる。
本発明の表面改質方法では、前記親液化処理により、前記ポリオルガノシロキサン膜に対する純水の接触角は、75°以下となることが好ましい。
接触角が前記範囲内であれば、ポリオルガノシロキサン膜と液体との親液性が特に向上し、所定の処理をより均一に行うことができる。
本発明の膜付基板の製造方法は、基板と、該基板の一方の面側に設けられ、ポリオルガノシロキサンを主材料として構成され、前記基板と反対側の面付近が選択的にSiOに変化したポリオルガノシロキサン膜とを備える膜付基板を製造する方法であって、
前記一方の面側に、前記ポリオルガノシロキサン膜を備える基板を用意する工程と、
水蒸気ガス分圧が常温で0.2〜0.9kPaの雰囲気中で、前記ポリオルガノシロキサン膜の前記基板と反対の面側から紫外線を付与する工程とを有することを特徴とする。
これにより、膜付基板は、ポリオルガノシロキサンに由来する優れた耐薬品性が維持されており、かつ、表面の反応性が高い膜を備えたものとなる。したがって、このような膜付基板は、その上面に、液相プロセスによる確実な成膜が可能となる。
本発明の膜付基板の製造方法では、前記基板として、複数のノズル孔を備えるノズル板を用いることが好ましい。
これにより、例えば、ノズル板の上面に官能基を備えるカップリング剤を結合させる処理を、均一かつ確実に行うことができる。
本発明の膜付基板の製造方法では、前記紫外線を照射する工程の後に、前記ポリオルガノシロキサン膜の前記基板と反対側の面に、主として撥液性を有するカップリング剤を供給し、該カップリング剤を当該面に結合させて撥液膜を形成する工程を有することが好ましい。
これにより、全体にわたって均一な撥液性を示す単分子膜を備えた膜付基板を得ることができる。
本発明の液滴吐出ヘッドでは、本発明の膜付基板の製造方法により製造された膜付基板を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い液滴吐出ヘッドが得られる。
本発明の液滴吐出装置は、本発明の液滴吐出ヘッドを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い液滴吐出装置が得られる。
以下、本発明の表面改質方法、膜付基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置を、添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<表面改質方法>
まず、本発明の表面改質方法の実施形態について説明する。
本発明の表面改質方法は、ポリオルガノシロキサンを主材料として構成されるポリオルガノシロキサン膜の一方の面付近に存在するポリオルガノシロキサンを、選択的にSiOに変化させる方法である。
図1は、本発明の表面改質方法を説明するための図(縦断面図)である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
[1]まず、基板2を用意する。
基板2は、ポリオルガノシロキサン膜を支持するための部材であり、その構成材料は、特に限定されない。
[2]次に、図1(a)に示すように、基板2上(基板2の一方の面)にポリオルガノシロキサン膜30を形成する(第1の工程)。
ポリオルガノシロキサンは、シロキサン結合(−Si−O−)を主骨格とし、この中のSiに各種有機基が結合してなる高分子材料である。
このようなポリオルガノシロキサンとしては、例えば、ジメチルシリコーン、ジエチルシリコーンのようなジアルキルシリコーン、シクロアルキルシリコーン、アルキルアリールシリコーン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
これらの中でも、ポリオルガノシロキサンとしては、ジアルキルシリコーン(特に、ジメチルシリコーン)を主成分とするものが好適である。ジアルキルシリコーンを主成分とするポリオルガノシロキサン膜30は、次工程において、有機基(アルキル基)とSiとの結合を比較的容易に切断してSiO化を図ることができる。
そして、ポリオルガノシロキサン膜30は、上記のようなポリオルガノシロキサンを主材料として構成される。
このようなポリオルガノシロキサン膜30は、いかなる方法で形成されたものでもよく、例えば、シロキサン化合物を各種重合法により重合する方法、シラノール化合物を脱水縮合により重合する方法等により形成することができる。
このうち、シロキサン化合物(オルガノシロキサン)を重合する重合法としては、例えば、シロキサン化合物にプラズマを接触させる方法、熱を付与する方法、電磁波(例えば、紫外線等)を照射する方法、電子線を照射する方法等が挙げられるが、この中でも、プラズマを接触させる方法(プラズマ重合法)を用いるのが好ましい。プラズマ重合法によれば、均質かつ均一な膜厚のポリオルガノシロキサン膜30を容易に形成することができる。
プラズマ重合法は、具体的には、基板2の上面に、原料のオルガノシロキサン(ポリオルガノシロキサンの前駆体)をガス状としてキャリアガスとともに供給し、プラズマ重合によりポリオルガノシロキサン膜30を形成する方法である。
オルガノシロキサンとしては、例えば、メチルポリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、特に、オクタメチルトリシロキサンを主成分とするものが好適である。オクタメチルトリシロキサンを主成分とする原料は、常温で液状をなし、適度な粘度を有するため、取り扱いが容易である。
キャリアガス(添加ガス)としては、例えば、アルゴン、ヘリウム、窒素等が挙げられる。
また、プラズマ重合法の条件(成膜条件)は、例えば、次のようにすることができる。
高周波の出力は、100〜1500W程度であるのが好ましく、100〜1000W程度であるのがより好ましい。
成膜時のチャンバ内の圧力は、133.3×10−5〜1333Pa(1×10−5〜10Torr)程度であるのが好ましく、133.3×10−4〜133.3Pa(1×10−4〜1Torr)程度であるのがより好ましい。
原料ガス流量は、0.5〜200sccm程度であるのが好ましく、1〜100sccm程度であるのがより好ましい。一方、キャリアガス流量は、5〜750sccm程度であるのが好ましく、10〜500sccm程度であるのがより好ましい。
処理時間は、1〜10分程度であるのが好ましく、4〜7分程度であるのがより好ましい。
また、基板2の温度は、25℃以上であるのが好ましく、25〜100℃程度であるのがより好ましい。
このような条件を適宜設定することにより、所望の厚さかつ密度のポリオルガノシロキサン膜30を形成することができる。
なお、本実施形態では、基板2の上面にポリオルガノシロキサン膜30を形成する方法について説明しているが、このポリオルガノシロキサン膜30は、予め用意されたものでもよい。
[3]次に、水蒸気ガス分圧が常温で0.2〜0.9kPaの雰囲気中で、図1(b)に示すように、ポリオルガノシロキサン膜30の上面(一方の面)側から、紫外線を照射(付与)する(第2の工程)。
紫外線を照射されたポリオルガノシロキサン膜30では、紫外線のエネルギーにより、Siと有機基との結合が切断されるとともに、切断されたSiの結合手に、水分子や酸素分子から酸素原子が供給され、シロキサン結合が形成される。その結果、図1(c)に示すように、ポリオルガノシロキサン膜30の上面付近がSiOに変化し、SiO層31が形成される。
ところで、このような紫外線の照射によりポリオルガノシロキサン膜をSiOに変化させる際、従来は、処理雰囲気を考慮することなく、紫外線の光量を調整することにより、SiO化の程度を制御していた。
一方、紫外線は、雰囲気中の分子に散乱・吸収され易いため、紫外線の光量を調整する方法では、ポリオルガノシロキサンのSiO化の程度を厳密に制御することは極めて困難であった。
かかる問題点に鑑み、本発明者は、ポリオルガノシロキサンのSiO化の程度(度合い)に、雰囲気中の水蒸気ガス分圧が大きく関与していることを見出した。
例えば、減圧下では、雰囲気中の水蒸気ガス分圧が極めて低いため、水分子による紫外線の吸収量が低下する。このため、ポリオルガノシロキサン膜に到達する光量が著しく増加することとなり、短時間の紫外線照射であってもポリオルガノシロキサンのSiO化が急速に進行することとなる。
また、例えば、水蒸気ガス分圧の高い大気雰囲気中で紫外線を照射すると、水分子による紫外線の吸収量が増大して、ポリオルガノシロキサンのSiO化ができなかったり、非常に長時間を要する。
このような背景から、本発明者は、雰囲気中の水蒸気ガスの分圧を所定の範囲内に設定することにより、ポリオルガノシロキサン膜のSiO化の程度を高度に制御する方法を確立した。そして、水蒸気ガス分圧が常温で0.2〜0.9kPaの雰囲気中で紫外線を照射することにより、ポリオルガノシロキサン膜の表面(紫外線を照射した面)付近に位置するポリオルガノシロキサンを選択的に改質可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
水蒸気ガス分圧を、前記下限値を下回る値に設定した場合、前述したように、ポリオルガノシロキサン膜に到達する光量が著しく増加してSiO化が急速に進行するため、所定領域を選択的にSiO化することが困難となる。また、紫外線の光量が、ポリオルガノシロキサンのSiO化の程度に反映される傾向が高くなる。しかしながら、紫外線の光量を厳密に設定することは困難であるため、SiO化の程度を厳密に制御することは容易ではない。
一方、水蒸気ガス分圧を、前記上限値を上回る値に設定した場合、前述したように、雰囲気中の水分子による紫外線の吸収量が増大して、ポリオルガノシロキサンのSiO化ができなかったり、非常に長時間を要する。
これに対し、雰囲気中の水蒸気ガス分圧が前記範囲に設定されていると、紫外線の照射により切断されて生じたSi原子の結合手に、雰囲気中の水分子中の酸素原子が容易に結合して、効率よくシロキサン結合が形成される。また、このシロキサン結合は、ポリオルガノシロキサン膜30の表面付近で選択的に形成されることとなる。
さらに、このようなシロキサン結合の形成は、紫外線の光量が比較的少ない場合でも、効率よく行うことができる。
ここで、ポリオルガノシロキサン膜30には、ポリオルガノシロキサンが含む有機基の性質を反映して、一般的な液体、特に極性分子で構成された液体が高い撥液性を示す。
また、ポリオルガノシロキサンのSiと有機基との間のSi−C結合は、結合エネルギーが大きいため、結合が切断され難く、反応性が低い。このため、ポリオルガノシロキサン膜30は、耐薬品性に優れた性質を示す。
一方、SiOは、アルカリ等の薬品に対して反応性が高い、換言すれば、耐薬品性が低いという性質を示す。
したがって、本発明の表面改質方法によれば、ポリオルガノシロキサン膜の表面付近に位置するポリオルガノシロキサンを選択的にSiOに変化させることにより、反応性が低く耐薬品性に優れるというポリオルガノシロキサンの性質を維持しつつ、表面における反応性が高い膜に改質することができる。
なお、本工程では、前述したように、水蒸気ガス分圧を常温での値で0.2〜0.9kPaに設定するが、0.2〜0.85kPa程度に設定するのが好ましく、0.4〜0.85kPaに程度設定するのがより好ましい。これにより、比較的厚さの薄いポリオルガノシロキサン膜30に対しても、表面付近に存在するポリオルガノシロキサンを選択的かつ確実にSiO化することができる。
ところで、ポリオルガノシロキサン膜30に紫外線が照射されると、照射された紫外線の単位時間あたりの光量や照射時間に応じて、ポリオルガノシロキサン膜30の紫外線照射領域から放射状にSiO化が進行する。
この際、紫外線を照射する雰囲気中の水蒸気ガス分圧、および、照射する紫外線の積算光量の一方または双方を調整することにより、ポリオルガノシロキサン膜30の面方向および/または厚さ方向におけるポリオルガノシロキサンのSiOへの変化量を制御するようにしてもよい。これにより、ポリオルガノシロキサンのSiOへの変化をより高精度に制御することができ、厚さが薄いポリオルガノシロキサン膜30に対しても、表面付近に存在するポリオルガノシロキサンを選択的にSiOに変化させることができる。
また、この場合、紫外線の積算光量を500〜10000mJ・min/cm程度に設定するのが好ましく、1000〜2000mJ・min/cm程度に設定するのがより好ましい。これにより、SiOへの変化に必要な光エネルギーをポリオルガノシロキサン膜30に対して必要かつ十分に付与することができる。また、ポリオルガノシロキサンのSiOへの変化を特に高精度に制御することができ、厚さが薄いポリオルガノシロキサン膜30に対しても、表面付近に位置するポリオルガノシロキサンを選択的かつ確実にSiOに変化させることができる。その結果、膜全体の耐薬品性を維持しつつ、表面の反応性を高める表面改質を行うことができる。
紫外線の波長は、特に限定されないが、400nm以下であるのが好ましく、100〜350nm程度であるのがより好ましい。
また、紫外線の照射時間は、1〜10分程度であるのが好ましく、3〜7分程度であるのがより好ましい。
さらに、紫外線を照射する雰囲気の圧力(全圧)は、大気圧またはその近傍であるのが好ましい。これにより、雰囲気の圧力を低下させる減圧手段や、圧力を上昇させる加圧手段等を用いる必要がなく、効率よく表面改質を行うことができる。
なお、雰囲気は、水蒸気ガスを前記範囲の分圧で含んでいるものであれば、いかなるものであってもよく、大気(空気)の他、アルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガスのような不活性ガス等を主成分とするものを用いることができる。
また、ポリオルガノシロキサン膜30の上面では、Siと有機基との結合が切断されると、切断されたSiの結合手に雰囲気中の水分子が結合する。その結果、ポリオルガノシロキサン膜30がSiO化するのに伴って、その上面に水酸基が導入される。水酸基は、各種の結合性官能基に対して容易に結合可能であるため、表面付近がSiO化されたポリオルガノシロキサン膜30では、このような官能基を介した表面処理が可能となる。
さらに、ポリオルガノシロキサン膜30の上面に水酸基が導入されると、ポリオルガノシロキサン膜30の上面の濡れ性を向上させる親液化処理が行われることとなる。これにより、例えば、ポリオルガノシロキサン膜30の上面に、結合性官能基を含む液体を接触させて、所定の処理を行う場合、液体とポリオルガノシロキサン膜30との親和性を高めることができる。その結果、ポリオルガノシロキサン膜30の上面全体にわたって結合性官能基を結合させることができ、前記所定の処理を均一かつ確実に行うことができる。
なお、前述したような紫外線の各種照射条件を調整することにより、表面の濡れ性の程度(度合い)を制御することができる。
紫外線照射後のポリオルガノシロキサン膜30の上面の濡れ性(親液化)の程度は、純水の接触角で75°以下であるのが好ましく、40°〜65°程度であるのがより好ましい。接触角が前記範囲内であれば、ポリオルガノシロキサン膜30と前記液体との親液性が特に向上し、前記所定の処理をより均一に行うことができる。
なお、このような表面改質方法を、ポリオルガノシロキサン膜を備える基板に適用することにより、上面(一方の面)付近にSiOが存在するポリオルガノシロキサン膜を備えた膜付基板を得ることができる(本発明の膜付基板の製造方法)。かかる膜付基板は、ポリオルガノシロキサンに由来する優れた耐薬品性が維持されており、かつ、表面の反応性が高い膜を備えたものとなる。したがって、このような膜付基板は、その上面に、液相プロセスによる確実な成膜が可能となる。
<液滴吐出ヘッド>
次に、本発明の膜付基板の製造方法をインクジェット式記録ヘッドの製造に適用した場合の実施形態について説明する。
図2は、本発明の膜付基板の製造方法を適用して得られたインクジェット式記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)を示す分解斜視図であり、図3は、図2に示すインクジェット式記録ヘッドの主要部の構成を示す断面図、図4は、図2に示すインクジェット式記録ヘッドを備えるインクジェットプリンタの実施形態を示す概略図である。なお、図2は、通常使用される状態とは、上下逆に示されている。
図2に示すインクジェット式記録ヘッド(本発明の液滴吐出ヘッド)1は、図4に示すようなインクジェットプリンタ(本発明の液滴吐出装置)9に搭載されている。
図4に示すインクジェットプリンタ9は、装置本体92を備えており、上部後方に記録用紙Pを設置するトレイ921と、下部前方に記録用紙Pを排出する排紙口922と、上部面に操作パネル97とが設けられている。
操作パネル97は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDランプ等で構成され、エラーメッセージ等を表示する表示部(図示せず)と、各種スイッチ等で構成される操作部(図示せず)とを備えている。
また、装置本体92の内部には、主に、往復動するヘッドユニット93を備える印刷装置(印刷手段)94と、記録用紙Pを1枚ずつ印刷装置94に送り込む給紙装置(給紙手段)95と、印刷装置94および給紙装置95を制御する制御部(制御手段)96とを有している。
制御部96の制御により、給紙装置95は、記録用紙Pを一枚ずつ間欠送りする。この記録用紙Pは、ヘッドユニット93の下部近傍を通過する。このとき、ヘッドユニット93が記録用紙Pの送り方向とほぼ直交する方向に往復移動して、記録用紙Pへの印刷が行なわれる。すなわち、ヘッドユニット93の往復動と記録用紙Pの間欠送りとが、印刷における主走査および副走査となって、インクジェット方式の印刷が行なわれる。
印刷装置94は、ヘッドユニット93と、ヘッドユニット93の駆動源となるキャリッジモータ941と、キャリッジモータ941の回転を受けて、ヘッドユニット93を往復動させる往復動機構942とを備えている。
ヘッドユニット93は、その下部に、多数のノズル孔111を備えるインクジェット式記録ヘッド1(以下、単に「ヘッド1」と言う。)と、ヘッド1にインクを供給するインクカートリッジ931と、ヘッド1およびインクカートリッジ931を搭載したキャリッジ932とを有している。
なお、インクカートリッジ931として、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(黒)の4色のインクを充填したものを用いることにより、フルカラー印刷が可能となる。
往復動機構942は、その両端をフレーム(図示せず)に支持されたキャリッジガイド軸943と、キャリッジガイド軸943と平行に延在するタイミングベルト944とを有している。
キャリッジ932は、キャリッジガイド軸943に往復動自在に支持されるとともに、タイミングベルト944の一部に固定されている。
キャリッジモータ941の作動により、プーリを介してタイミングベルト944を正逆走行させると、キャリッジガイド軸943に案内されて、ヘッドユニット93が往復動する。そして、この往復動の際に、ヘッド1から適宜インクが吐出され、記録用紙Pへの印刷が行われる。
給紙装置95は、その駆動源となる給紙モータ951と、給紙モータ951の作動により回転する給紙ローラ952とを有している。
給紙ローラ952は、記録用紙Pの送り経路(記録用紙P)を挟んで上下に対向する従動ローラ952aと駆動ローラ952bとで構成され、駆動ローラ952bは給紙モータ951に連結されている。これにより、給紙ローラ952は、トレイ921に設置した多数枚の記録用紙Pを、印刷装置94に向かって1枚ずつ送り込めるようになっている。なお、トレイ921に代えて、記録用紙Pを収容する給紙カセットを着脱自在に装着し得るような構成であってもよい。
制御部96は、例えばパーソナルコンピュータやディジタルカメラ等のホストコンピュータから入力された印刷データに基づいて、印刷装置94や給紙装置95等を制御することにより印刷を行うものである。
制御部96は、いずれも図示しないが、主に、各部を制御する制御プログラム等を記憶するメモリ、圧電素子(振動源)14を駆動して、インクの吐出タイミングを制御する圧電素子駆動回路、印刷装置94(キャリッジモータ941)を駆動する駆動回路、給紙装置95(給紙モータ951)を駆動する駆動回路、および、ホストコンピュータからの印刷データを入手する通信回路と、これらに電気的に接続され、各部での各種制御を行うCPUとを備えている。
また、CPUには、例えば、インクカートリッジ931のインク残量、ヘッドユニット93の位置等を検出可能な各種センサ等が、それぞれ電気的に接続されている。
制御部96は、通信回路を介して、印刷データを入手してメモリに格納する。CPUは、この印刷データを処理して、この処理データおよび各種センサからの入力データに基づいて、各駆動回路に駆動信号を出力する。この駆動信号により圧電素子14、印刷装置94および給紙装置95は、それぞれ作動する。これにより、記録用紙Pに印刷が行われる。
以下、ヘッド1(本発明の液滴吐出ヘッド)について、図2および図3を参照しつつ詳述する。
ヘッド1は、ノズル板11と、インク室基板12と、振動板13と、振動板13に接合された圧電素子(振動源)14とを備えるヘッド本体17と、このヘッド本体17を収納する基体16とを有している。なお、このヘッド1は、オンデマンド形のピエゾジェット式ヘッドを構成する。
ノズル板11は、例えば、SiO、SiN、石英ガラスのようなシリコン系材料、Al、Fe、Ni、Cuまたはこれらを含む合金のような金属系材料、アルミナ、酸化鉄のような酸化物系材料、カーボンブラック、グラファイトのような炭素系材料等で構成されている。
このノズル板11には、インク滴を吐出するための多数のノズル孔111が形成されている。これらのノズル孔111間のピッチは、印刷精度に応じて適宜設定される。
ノズル板11には、インク室基板12が固着(固定)されている。
このインク室基板12は、ノズル板11、側壁(隔壁)122および後述する振動板13により、複数のインク室(キャビティ、圧力室)121と、インクカートリッジ931から供給されるインクを貯留するリザーバ室123と、リザーバ室123から各インク室121に、それぞれインクを供給する供給口124とが区画形成されている。
各インク室121は、それぞれ短冊状(直方体状)に形成され、各ノズル孔111に対応して配設されている。各インク室121は、後述する振動板13の振動により容積可変であり、この容積変化により、インクを吐出するよう構成されている。
インク室基板12を得るための母材としては、例えば、シリコン単結晶基板、各種ガラス基板、各種樹脂基板等を用いることができる。これらの基板は、いずれも汎用的な基板であるので、これらの基板を用いることにより、ヘッド1の製造コストを低減することができる。
インク室基板12の平均厚さは、特に限定されないが、10〜1000μm程度とするのが好ましく、100〜500μm程度とするのがより好ましい。
また、インク室121の容積も、特に限定されないが、0.1〜100nL程度とするのが好ましく、0.1〜10nL程度とするのがより好ましい。
一方、インク室基板12のノズル板11と反対側には、振動板13が接合され、さらに振動板13のインク室基板12と反対側には、複数の圧電素子14が設けられている。
また、振動板13の所定位置には、振動板13の厚さ方向に貫通して連通孔131が形成されている。この連通孔131を介して、前述したインクカートリッジ931からリザーバ室123に、インクが供給可能となっている。
各圧電素子14は、それぞれ、下部電極142と上部電極141との間に圧電体層143を介挿してなり、各インク室121のほぼ中央部に対応して配設されている。各圧電素子14は、圧電素子駆動回路に電気的に接続され、圧電素子駆動回路の信号に基づいて作動(振動、変形)するよう構成されている。
各圧電素子14は、それぞれ、振動源として機能し、振動板13は、圧電素子14の振動により振動し、インク室121の内部圧力を瞬間的に高めるよう機能する。
基体16は、例えば各種樹脂材料、各種金属材料等で構成されており、この基体16にインク室基板12が固定、支持されている。
このようなヘッド1は、圧電素子駆動回路を介して所定の吐出信号が入力されていない状態、すなわち、圧電素子14の下部電極142と上部電極141との間に電圧が印加されていない状態では、圧電体層143に変形が生じない。このため、振動板13にも変形が生じず、インク室121には容積変化が生じない。したがって、ノズル孔111からインク滴は吐出されない。
一方、圧電素子駆動回路を介して所定の吐出信号が入力された状態、すなわち、圧電素子14の下部電極142と上部電極141との間に一定電圧が印加された状態では、圧電体層143に変形が生じる。これにより、振動板13が大きくたわみ、インク室121の容積変化が生じる。このとき、インク室121内の圧力が瞬間的に高まり、ノズル孔111からインク滴が吐出される。
1回のインクの吐出が終了すると、圧電素子駆動回路は、下部電極142と上部電極141との間への電圧の印加を停止する。これにより、圧電素子14は、ほぼ元の形状に戻り、インク室121の容積が増大する。なお、このとき、インクには、後述するインクカートリッジ931からノズル孔111へ向かう圧力(正方向への圧力)が作用している。このため、空気がノズル孔111からインク室121へ入り込むことが防止され、インクの吐出量に見合った量のインクがインクカートリッジ931(リザーバ室123)からインク室121へ供給される。
このようにして、ヘッド1において、印刷させたい位置の圧電素子14に、圧電素子駆動回路を介して吐出信号を順次入力することにより、任意の(所望の)文字や図形等を印刷することができる。
なお、ヘッド1は、圧電素子14の代わりに電気熱変換素子を有していてもよい。つまり、ヘッド1は、電気熱変換素子による材料の熱膨張を利用してインクを吐出する構成(いわゆる、「バブルジェット方式」(「バブルジェット」は登録商標))のものであってもよい。
かかる構成のヘッド1において、後述するように、ノズル板11には、撥液性を付与することを目的に形成された被膜114が設けられている。これにより、ノズル孔111からインク滴が吐出される際に、このノズル孔111の周辺にインク滴が残存するのを確実に防止することができる。その結果、ノズル孔111から吐出されたインク滴を目的とする領域に確実に着弾させることができる。
このようなヘッド1は、例えば、次のようにして製造することができる。
以下、ヘッド1の製造方法の一例について説明する。
図5ないし図7は、それぞれ、図2および図3に示すインクジェット記録式ヘッドの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。なお、以下の説明では、図5ないし図7中の上側を「上」、下側を「下」という。
<1>まず、図5(a)に示すように、インク室基板12となる母材20と、振動板13とを貼り合わせ(接合して)、これらを一体化させる。
この接合には、例えば、母材20と振動板13とを圧着させた状態で熱処理する方法が好適に用いられる。かかる方法によれば、容易かつ確実に、母材20と振動板13とを一体化させることができる。
この熱処理条件は、特に限定されないが、100〜600℃×1〜24時間程度とするのが好ましく、300〜600℃×6〜12時間程度とするのがより好ましい。
なお、母材20と振動板13との接合には、その他の各種接着方法、各種融着方法等を用いてもよい。
<2> 次に、図5(b)に示すように、振動板13上に、複数の圧電素子14を形成する。
圧電素子14は、下部電極142を形成するための導電性材料層と、圧電体層143を形成するための圧電材料層と、上部電極141を形成するための導電性材料層とを順次積層し、その後、圧電素子14の形状となるようにエッチングすることにより形成することができる。
前記各材料層は、それぞれ、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法等により形成することができる。
また、前記材料層のエッチングには、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
<3> 次に、図5(c)に示すように、インク室基板12となる母材20の圧電素子14に対応した位置に、それぞれインク室121となる凹部を、また、所定位置にリザーバ室123および供給口124となる凹部を形成する。
インク室121、リザーバ室123および供給口124となる凹部の形成は、これら各部の形状に対応した開口部を備えるマスクを母材20上に形成した後、この母材20をエッチングすることにより行うことができる。
また、母材20のエッチングには、前記工程<2>で説明したのと同様の方法を用いることができる。
<4> 次に、ノズル板11となる母材を用意し、この母材に複数のノズル孔111をエッチングすることにより、図6(d)に示すようなノズル板11を形成する。
母材のエッチングには、前記工程<2>で説明したのと同様の方法を用いることができる。
<5> 次に、ノズル板11のノズル孔111を包含する領域112に撥液性を付与する表面処理を施す。
このようなノズル板11の表面処理は、ノズル板11の表面の領域112に撥液性を有する被膜114を形成することにより行うことができる。このようなノズル板11の表面処理に、前述した本発明の表面改質方法が適用できる。
以下、被膜114の形成方法について説明する。
<5−1> まず、ノズル板11の上側の面(領域112)に、図6(e)に示すように、ポリオルガノシロキサン膜110を形成する(第1の工程)。
なお、このポリオルガノシロキサン膜110は、予め用意されたものでもよい。
<5−2> 次に、ポリオルガノシロキサン膜110を形成したノズル板11を、水蒸気ガス分圧が常温で0.2〜0.9kPaの雰囲気中に保持し、図6(f)に示すように、ポリオルガノシロキサン膜110の上面側から、紫外線を照射(付与)する(第2の工程)。これにより、ポリオルガノシロキサン膜110の上面付近がSiOに変化する。その結果、ポリオルガノシロキサン膜110の上面付近に、図6(g)に示すようなSiO層110aが形成される。このようなポリオルガノシロキサン膜110は、ポリオルガノシロキサンに由来する優れた耐薬品性が維持されており、かつ、表面の反応性が高い膜を備えたものとなる。
この際、ポリオルガノシロキサン膜110の上面では、前述したように、Si原子と有機基との結合が切断されると、切断されたSi原子の結合手に雰囲気中の水分子が結合する。その結果、ポリオルガノシロキサン膜110の上面付近がSiO化するのに伴って、その上面に図6(g)に示すように水酸基が導入されることとなる。
<5−3> 次に、図7(h)に示すように、ポリオルガノシロキサン膜110(SiO層110a)の上面に露出する水酸基に、撥液性を有する官能基を備えるカップリング剤を結合させる。
これにより、ノズル板11の上面全体にわたってカップリング剤が均一に結合し、官能基がノズル板11の上側で露出する単分子膜(撥液膜)が形成される。すなわち、単分子膜を備えた膜付基板を製造することができる。
ここで、カップリング剤における撥液性を示す官能基としては、例えば、フルオロアルキル基、アルキル基、ビニル基等を含むものが挙げられるが、中でも、特に、フルオロアルキル基を含むものが好ましい。フルオロアルキル基を含む官能基は、特に優れた撥液性を有するものである。
また、官能基の平均分子量は、200〜4000程度であるのが好ましく、1000〜2000程度であるのがより好ましい。
そのため、撥液性を有する官能基を備えるカップリング剤としては、例えば、フルオロアルキル基を含む官能基を備え、Ti、Li、Si、Na、K、Mg、Ca、St、Ba、Al、In、Ge、Bi、Fe、Cu、Y、Zr、Ta等を有する各種金属アルコキシドを好適に用いることができる。これらの中でも、一般的に、フルオロアルキル基を含む官能基を備え、Si、Ti、Al、Zr等を有するカップリング剤(金属アルコキシド)がより好適に用いられるが、特に、フルオロアルキル基を含む官能基を備えSiを有するシラン系カップリング剤(金属アルコキシド)を用いるのが好ましい。フルオロアルキル基を含む官能基を備えるシラン系カップリング剤は、安価であり入手が容易である。
ここで、フルオロアルキル基を含む官能基を備えるシラン系カップリング剤は、一般式RSiX(4−n)(但し、Xは、加水分解によりシラノール基を生成する加水分解基、Rはフルオロアルキル基を含む官能基である。また、nは1〜3の整数である。)で表される。
この一般式において、Xとしては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ハロゲン基等が挙げられる。
なお、複数個のR同士またはX同士は、互いに同じものであっても、異なるものであってもよい。
このようなフルオロアルキル基を含む官能基を備えるシラン系カップリング剤の具体例としては、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
また、ノズル板11の表面で露出する水酸基とカップリング剤との結合は、液相プロセスや気相プロセスのような各種プロセスを用いて行うことができるが、中でも、液相プロセスを用いて行うのが好ましい。液相プロセスによれば、カップリング剤を含有する液状材料を調製し、ノズル板11の領域112に、液状材料を供給するという比較的簡単な工程により、ノズル板11の表面で露出する水酸基とカップリング剤とを結合させることができる。
さらに、液状材料を領域112に供給する方法としては、例えば、インクジェット法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法のような各種塗布法が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
以下では、官能基を備えるシラン系カップリング剤を含有する液状材料を調製し、この液状材料を領域112に塗布法を用いて供給する液相プロセスを一例に説明する。
<5−3a> まず、シラン系カップリング剤を含有する液状材料を調整する。
シラン系カップリング剤を溶解する溶媒としては、各種のものが用いられるが、例えば、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼンのような芳香族炭化水素系溶媒を用いることができる。
液状材料中におけるシラン系カップリング剤の濃度は、0.01〜0.5wt%程度であるのが好ましく、0.1〜0.3wt%程度であるのがより好ましい。
<5−3b> 次に、上述した塗布法により、液状材料をノズル板11の表面の領域112に供給する。
<5−3c> 次に、ノズル板11を、例えば、加熱することにより、シラン系カップリング剤の加水分解基を加水分解させ、生成したシラノール基と、ノズル板11の表面で露出する水酸基とを反応させて、シロキサン結合を形成させる。これにより、ノズル板11の表面の領域112、すなわち、ノズル板11の上側の面のほぼ全面に、シラン系カップリング剤が結合し、官能基がノズル板11の上側で露出する単分子膜が形成される。
加熱の際の加熱温度は、50〜200℃程度であるのが好ましく、80〜150℃程度であるのがより好ましい。
加熱時間は、1〜50分程度であるのが好ましく、5〜20分程度であるのがより好ましい。
なお、シラン系カップリング剤として、加水分解基を複数備えるものを用いた場合、すなわち、前記一般式RSiX(4−n)において、nが1または2のものを用いた場合には、隣接するシラン系カップリング剤が有するシラノール基同士の間でもシロキサン結合を形成することができる。これにより、形成される単分子膜の密着性を向上させることができる。
以上のようにして、ノズル板11の表面の領域112に、撥液膜(被膜114)を形成することができる。
<6> 次に、図7(i)に示すように、ノズル板11の被膜114が形成されている面をインク室基板12の反対側にして、各ノズル孔111が各インク室121となる凹部に対応するようにノズル板11を位置合わせした後、ノズル板11とインク室基板12とを接合する。
これにより、複数のインク室121、リザーバ室123および複数の供給口124が画成される。
この接合には、例えば、接着剤による接着等の各種接着方法、各種融着方法等を用いることができる。
以上のような工程を経ることにより、ノズル板11と、インク室基板12と、振動板13と、圧電素子14とで構成されるヘッド本体17を得ることができる。
<7> 次に、図7(j)に示すように、基体16が備える凹部161に、ヘッド本体17を収納した状態で、凹部161の外周部に形成された段差162によりノズル板11の縁部を支持する。
以上のような工程を経て、ヘッド1が製造される。
以上、本発明の表面改質方法、膜付基板の製造方法、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の表面改質方法および膜付基板の製造方法では、必要に応じて、1以上の任意の目的の工程を追加してもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.膜付ノズル板(膜付基板)の製造
(実施例1A)
≪1≫ まず、プラズマ重合法により、ノズル板上にポリオルガノシロキサン膜(プラズマ重合膜)を以下に示す条件で形成した。
・原料ガスの組成 :オルガノシロキサン
・原料ガスの流量 :50sccm
・キャリアガスの組成:アルゴン
・キャリアガスの流量:100sccm
・高周波電力の出力 :100W
・チャンバ内圧力 :0.1Pa
・処理時間 :5分
・基板温度 :50℃
≪2≫ 次に、ポリオルガノシロキサン膜に以下に示す条件で紫外線を照射した。これにより、ポリオルガノシロキサン膜の表面付近のポリオルガノシロキサンをSiOに変化させ、膜付ノズル板を得た。
・雰囲気ガスの組成 :大気(空気)
・雰囲気ガスの相対湿度:15%(水蒸気ガス分圧:0.35kPa)
・雰囲気ガスの温度 :20℃
・雰囲気ガスの圧力 :大気圧(100kPa)
・紫外線の波長 :172nm
・紫外線の積算光量 :500mJ・min/cm
・紫外線の照射時間 :5分
(実施例2A〜8A)
紫外線の積算光量を表1のようにした以外は、それぞれ、前記実施例1と同様にして膜付ノズル板を得た。
(比較例1A〜12A)
雰囲気ガスの組成、雰囲気ガスの相対湿度および紫外線の積算光量を表1のようにした以外は、それぞれ、前記実施例1と同様にして膜付ノズル板を得た。
2.膜付ノズル板の評価
各実施例および各比較例で得られた膜付ノズル板のポリオルガノシロキサン膜上に、それぞれ、純水を滴下し、その接触角を測定した。
測定結果を表1に示す。
Figure 2007275711
各実施例および各比較例では、いずれも、積算光量の増加に伴って接触角が減少している。これは、積算光量の増加に伴って、ポリオルガノシロキサン膜のSiO化が進行し、膜付基板表面の純水との親和性が増大したためと考えられる。
また、各実施例では、各比較例に比べて、積算光量が同等でも接触角が小さくなっている。これは、各実施例において、より少ない積算光量で効率よくポリオルガノシロキサン膜をSiOに変化させることができたためと推察される。
3.撥液膜付ノズル板の製造
(実施例1B)
≪1≫ まず、前記実施例1Aと同様にして、ノズル板上にポリオルガノシロキサン膜を形成した。
≪2≫ 次に、雰囲気ガスの相対湿度および紫外線の積算光量をそれぞれ表2に示すようにした以外は、前記実施例1Aと同様にしてポリオルガノシロキサン膜を得た。
≪3≫ 次に、フルオロアルキル基を含む官能基を備えるシラン系カップリング剤(信越シリコーン社製、「KY−130」)を、0.1wt%となるようにキシレンに溶解して、液状材料を調製し、この液状材料を前記工程≪2≫で形成したポリオルガノシロキサン膜上にスピンコート法により供給した。これにより、撥液膜を形成し、撥液膜付ノズル板を得た。
(実施例2B)
雰囲気ガスの相対湿度および紫外線の積算光量をそれぞれ表2に示すようにした以外は、前記実施例1Bと同様にして撥液膜付ノズル板を得た。
(比較例1B〜3B)
雰囲気ガスの組成、雰囲気ガスの相対湿度および紫外線の積算光量をそれぞれ表2に示すようにした以外は、前記実施例1Bと同様にして撥液膜付ノズル板を得た。
4.撥液膜付ノズル板の評価
まず、各実施例および各比較例で得られた撥液膜付ノズル板を、処理液に浸漬した。以下に、浸漬条件を示す。
・処理液の組成:水酸化ナトリウム水溶液(pH12)
・処理液の温度:45℃
・浸漬時間 :60分
次に、浸漬後の撥液膜付ノズル板の撥液膜が剥離した領域の面積(剥離面積)を測定した。そして、撥液膜付ノズル板のポリオルガノシロキサン膜の面積に対する剥離面積の割合(剥離率)を算出した。
測定結果を表2に示す。
Figure 2007275711
各実施例の撥液膜付ノズル板は、剥離率が5%以下であり、耐薬品性に優れていた。これは、ポリオルガノシロキサン膜の上面付近にSiO層が形成され、SiO層とシラン系カップリング剤とが強固に結合したことと、ポリオルガノシロキサン膜の下面付近にポリオルガノシロキサン層が残存しており、ポリオルガノシロキサンに由来する優れた耐薬品性により、液体によるSiO層の溶解を確実に防止したためと考えられる。
一方、各比較例の撥液膜付ノズル板は、剥離率が35%以上と高く、耐薬品性が十分ではなかった。これは、実施例とほぼ同等の積算光量で紫外線を照射したにもかかわらず、ポリオルガノシロキサンのSiO化が十分に進行せず、SiO層とシラン系カップリング剤との結合力が低下し、SiO層の一部が処理液に接触して溶解したためと推察される。
なお、この剥離率は、ポリオルガノシロキサン膜の面方向および/または厚さ方向におけるポリオルガノシロキサンのSiO化の程度を表す指標の1つになり得るものであると考えられる。すなわち、各実施例では、ノズル板の上面全体において、その表面付近に存在するポリオルガノシロキサンが選択的にSiOに変化していたため、ポリオルガノシロキサン膜の耐薬品性が向上し、剥離率が著しく小さい値を示したと推察される。
本発明の表面改質方法を説明するための図(縦断面図)である。 本発明の膜付基板の製造方法を適用して得られたインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図である。 図2に示すインクジェット式記録ヘッドの主要部の構成を示す断面図である。 図2に示すインクジェット式記録ヘッドを備えるインクジェットプリンタの実施形態を示す概略図である。 図2および図3に示すインクジェット記録式ヘッドの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 図2および図3に示すインクジェット記録式ヘッドの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。 図2および図3に示すインクジェット記録式ヘッドの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。
符号の説明
1……インクジェット式記録ヘッド 2……基板 11……ノズル板 111……ノズル孔 112……領域 114……被膜 12……インク室基板 121……インク室 122……側壁 123……リザーバ室 124……供給口 13……振動板 131……連通孔 14……圧電素子 141……上部電極 142……下部電極 143……圧電体層 16……基体 161……凹部 162……段差 17……ヘッド本体 20……母材 30……ポリオルガノシロキサン膜 31……SiO層 9……インクジェットプリンタ 92……装置本体 921……トレイ 922……排紙口 93……ヘッドユニット 931……インクカートリッジ 932……キャリッジ 94……印刷装置 941……キャリッジモータ 942……往復動機構 943……キャリッジガイド軸 944……タイミングベルト 95……給紙装置 951……給紙モータ 952……給紙ローラ 952a……従動ローラ 952b……駆動ローラ 96……制御部 97……操作パネル P……記録用紙 110……ポリオルガノシロキサン膜 110a……SiO

Claims (11)

  1. ポリオルガノシロキサンを主材料として構成されるポリオルガノシロキサン膜の一方の面付近に存在するポリオルガノシロキサンを、選択的にSiOに変化させる表面改質方法であって、
    前記ポリオルガノシロキサン膜を用意する第1の工程と、
    水蒸気ガス分圧が常温で0.2〜0.9kPaの雰囲気中で、前記ポリオルガノシロキサン膜の一方の面側から紫外線を付与する第2の工程とを有することを特徴とする表面改質方法。
  2. 前記第1の工程において、前記ポリオルガノシロキサン膜をプラズマ重合法により形成する請求項1に記載の表面改質方法。
  3. 前記第2の工程において、前記雰囲気中の前記水蒸気ガス分圧、および、前記紫外線の積算光量の少なくとも一方を調整することにより、前記ポリオルガノシロキサン膜の面方向および/または厚さ方向における前記ポリオルガノシロキサンからSiOへの変化量を制御する請求項1または2に記載の表面改質方法。
  4. 前記第2の工程において、前記紫外線の積算光量は、500〜10000mJ・min/cmである請求項1ないし3のいずれかに記載の表面改質方法。
  5. 前記第2の工程において、前記紫外線の付与は、前記ポリオルガノシロキサン膜に対する液状材料の濡れ性を向上させる親液化処理である請求項1ないし4のいずれかに記載の表面改質方法。
  6. 前記親液化処理により、前記ポリオルガノシロキサン膜に対する純水の接触角は、75°以下となる請求項5に記載の表面改質方法。
  7. 基板と、該基板の一方の面側に設けられ、ポリオルガノシロキサンを主材料として構成され、前記基板と反対側の面付近が選択的にSiOに変化したポリオルガノシロキサン膜とを備える膜付基板を製造する方法であって、
    前記一方の面側に、前記ポリオルガノシロキサン膜を備える基板を用意する工程と、
    水蒸気ガス分圧が常温で0.2〜0.9kPaの雰囲気中で、前記ポリオルガノシロキサン膜の前記基板と反対の面側から紫外線を付与する工程とを有することを特徴とする膜付基板の製造方法。
  8. 前記基板として、複数のノズル孔を備えるノズル板を用いる請求項7に記載の膜付基板の製造方法。
  9. 前記紫外線を照射する工程の後に、前記ポリオルガノシロキサン膜の前記基板と反対側の面に、主として撥液性を有するカップリング剤を供給し、該カップリング剤を当該面に結合させて撥液膜を形成する工程を有する請求項7または8に記載の膜付基板の製造方法。
  10. 請求項7ないし9のいずれかに記載の膜付基板の製造方法により製造された膜付基板を備えることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  11. 請求項10に記載の液滴吐出ヘッドを備えることを特徴とする液滴吐出装置。
JP2006102558A 2006-04-03 2006-04-03 表面改質方法、膜付基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置 Pending JP2007275711A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006102558A JP2007275711A (ja) 2006-04-03 2006-04-03 表面改質方法、膜付基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006102558A JP2007275711A (ja) 2006-04-03 2006-04-03 表面改質方法、膜付基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007275711A true JP2007275711A (ja) 2007-10-25

Family

ID=38677779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006102558A Pending JP2007275711A (ja) 2006-04-03 2006-04-03 表面改質方法、膜付基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007275711A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014185345A1 (ja) * 2013-05-14 2014-11-20 コニカミノルタ株式会社 ハードコートフィルムの製造方法
WO2018150864A1 (ja) * 2017-02-20 2018-08-23 ウシオ電機株式会社 接合構造体の製造方法および接合構造体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014185345A1 (ja) * 2013-05-14 2014-11-20 コニカミノルタ株式会社 ハードコートフィルムの製造方法
WO2018150864A1 (ja) * 2017-02-20 2018-08-23 ウシオ電機株式会社 接合構造体の製造方法および接合構造体
JPWO2018150864A1 (ja) * 2017-02-20 2019-11-07 ウシオ電機株式会社 接合構造体の製造方法および接合構造体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8101044B2 (en) Method of manufacturing bonded body and bonded body
JP4674619B2 (ja) ノズルプレート、ノズルプレートの製造方法、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置
JP4697253B2 (ja) 接合方法、液滴吐出ヘッド、接合体および液滴吐出装置
JP2009028922A (ja) 接合方法、接合体、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置
JP2008105334A (ja) 液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの製造方法および液滴吐出装置
JP2008105231A (ja) 撥液膜形成方法、インクジェットヘッドの製造方法、インクジェットヘッドおよび電子機器
JP2009023337A (ja) 接合方法、接合体、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置
JP4608629B2 (ja) ノズルプレート、ノズルプレートの製造方法、液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの製造方法および液滴吐出装置
JP2009132749A (ja) 接合方法および接合体
JP2009249514A (ja) 接合体の剥離方法
JP2007253125A (ja) 表面処理方法、液滴吐出ヘッドの製造方法、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置
JP2007275711A (ja) 表面改質方法、膜付基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、および液滴吐出装置
JP2008213352A (ja) インクジェットヘッドの製造方法、インクジェットヘッドおよび電子機器
JP4670905B2 (ja) 接合方法、接合体、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置
JP4539120B2 (ja) エッチング方法、基板、電子部品、電子部品の製造方法および電子機器
JP4145827B2 (ja) マスク形成方法、エッチング方法および電子部品の製造方法
JP2011161903A (ja) ノズルプレート、ノズルプレートの製造方法、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置
JP2008094010A (ja) インクジェットヘッドの製造方法、インクジェットヘッドおよび電子機器
JP2010095594A (ja) 接合方法および接合体
JP2009143992A (ja) 接合方法および接合体
JP5434772B2 (ja) 接合方法
JP2009285886A (ja) 接合膜付き基材および接合体
JP2013059887A (ja) 液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの製造方法および液滴吐出装置
JP2002210984A (ja) ノズル形成部材並びに液滴吐出ヘッド及びその製造方法
JP2014141602A (ja) 基材と他の基材との接合に用いられる接合膜、接合膜の形成方法、接合体、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置