JP2007274778A - 双方向昇降圧チョッパ回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】双方向昇降圧チョッパ回路の損失を低下させ、過電圧、過電流を抑制する。
【解決手段】双方向昇降圧チョッパ回路は、端子間において、昇圧動作又は降圧動作を行う電気的に等価な4つのチョッパ部を備える。各チョッパ部は、それぞれ、等価的に1つのリアクトルを構成する2つの主リアクトルと、一方の極を前記主リアクトルの直列接続体の一端に接続し、他方の極を直流電源の一方の電圧端子に直接に接続した主スイッチと、主スイッチの両極間に接続したスナバダイオードとスナバコンデンサの直列接続体と、スナバダイオードとスナバコンデンサとの接続点と、2つの主リアクトルの直列接続体の接続点との間に接続した補助スイッチの構成によってスナバ補助ZVZCT(Snubber-Assisted Zero Voltage and Zero Current Transition chopper)チョッパ部を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、双方向昇降圧チョッパ回路に関し、特に、スイッチング損失の低減に関する。
燃料電池自動車等の電気自動車駆動用では100kWの出力レンジで動作する高効率で大電力のチョッパ回路が用いられる。従来、この電気自動車の分野では、ハードスイッチングによる変換器が使用されている。
従来、リアクトルを用いて、電圧の昇圧や降圧を行う昇圧チョッパ回路や降圧チョッパ回路が知られている。このリアクトルを用いた昇圧動作では、トランジスタ等のスイッチング素子を高速にオン・オフすることによってリアクトルに直流電力を蓄積し、この直流電力を出力することで昇圧を行う。また、降圧動作では、トランジスタ等のスイッチング素子を高速にオン・オフすることによってリアクトルに直流電力を蓄積し、この直流電力をダイオードを介して環流させることで降圧を行う。昇降圧チョッパ回路は、この昇圧チョッパ回路と降圧チョッパ回路とを組み合わせることで構成している。
これらスイッチング素子の動作として、ハードスイッチング方式とソフトスイッチング方式が知られている。ハードスイッチング方式では、スイッチング素子のターンオンあるいはターンオフにおいて、過渡電圧と過渡電流が交差する時間が長いため、電力損失が大きいという問題が指摘されている。このスイッチング損失は、スイッチング周波数の高周波化に伴って増大する。ハードスイッチング方式を用いた燃料電池回路としては、例えば特許文献1が知られている。
これに対して、ソフトスイッチング方式では、共振現象等を利用して電圧又は電流をゼロとした状態でスイッチング動作を行うことによって、電力損失を低減させようとするものである。燃料電池自動車に限らず、半導体電力変換装置を用いる分野では低損失が求められるため、ソフトスイッチングによるチョッパ回路が求められている。
従来、大電力用チョッパ回路としては、Cブリッジチョッパ回路が知られている(例えば、特許文献2)。Cブリッジチョッパ回路は、例えば2つのスイッチと1つのコンデンサを用いた構成であり、ロスレススナバ回路による大電流遮断が可能で、無損失である点で大電流用途に適している。
しかしながら、このCブリッジチョッパ回路は、主スイッチとダイオードが主回路に直列接続されているため、全体の電力損失が大きいという課題があり、また、コンデンサで接続された二つの主スイッチを同時ターンオンすると、出力ダイオードの逆回復時のリカバリ電流により発生する過電圧と、スナバコンデンサの充電電圧が重畳することで、大きな過電圧が発生し、出力ダイオードが破損するおそれがあるという課題がある。
そこで、本出願の発明者らは、準共振形回生アクティブスナバ(Quasi-resonant Regenerating Active Snubber:QRAS)方式のチョッパ回路を提案している(例えば、非特許文献1、特許文献3参照)。QRASチョッパ回路では、主スイッチと補助スイッチを備え、主スイッチにリアクトルを直列接続する構成によって、主スイッチに流れる電流を遅延させて、主スイッチのターンオン時に電流が零となるようにしている。
特開2002−63923号公報 特開2004−274877号公報 特開2005−261124号公報 電気学会産業応用部門大会講演論文集 弦田,神頭、河村「高効率大電力チョッパ回路QRAS」2004-6
上記したQRASチョッパ回路では、主スイッチにリアクトルを接続することでソフトスイッチングを実現しているが、リアクトルに電流が流れることによる内部抵抗で発生する熱損失によって変換効率が低下するという問題がある。
また、QRASチョッパ回路の主スイッチのターンオン時およびターンオフ時に、主スイッチも過電流過電圧が発生するという問題がある。この主スイッチのターンオフ過電圧は、スナバコンデンサのクランプ電圧が主スイッチに印加されることで発生する。また主スイッチのターンオン時に、出力ダイオードの逆回復により主スイッチに過大な電流が流れるという問題もある。
また、出力ダイオードの逆回復によって、出力ダイオードに大きな逆スパイク電圧が発生し、出力ダイオード自体が破損するおそれがあるという問題もある。
上記したように、従来提案されているソフトスイッチングによりスイッチング動作を行うチョッパ回路では、(a)リアクトルに流れる電流によって発生する熱損失の課題、(b)主スイッチのターンオン時およびターンオフ時、あるいは出力ダイオードの逆回復による主スイッチの過電流過電圧や、出力ダイオードの逆回復の逆スパイク電圧による、主スイッチや出力ダイオードの破損の課題等の種々の課題を有している。
燃料電池電気自動車を高効率運転させるには、燃料電池、二次電池および負荷となるモータとの間において、双方向で昇降圧の電力変換を行う必要がある。ここで、双方向とは電源から負荷に向かう方向と、負荷から電源側に回生される方向である。燃料電池電気自動車等の負荷が種々に変動する場合には、電源側と負荷側の電圧関係も種々に変化し、双方向において昇圧と降圧を行う場合が生じる。
したがって、双方向昇降圧チョッパ回路では、電源側から負荷側に向かう昇圧動作、電源側から負荷側に向かう降圧動作、負荷側から電源側に向かう昇圧動作、負荷側から電源側に向かう降圧動作の4つの電力変換動作を行うことが求められる。主スイッチとリアクトルから成るチョッパ回路を用いて双方向昇降圧チョッパ回路を構成すると、例えば図11に示される回路構成が想定される。図11の回路構成では、双方向昇降圧チョッパ回路は、一つのリアクトルL1を介在させて4つの主スイッチS1〜S4でブリッジを組むことで構成する例を示している。この構成例において、ハードスイッチングによってスイッチング動作させた場合には、前記したように電力損失が大きいという問題がある。
また、上記のソフトスイッチングを行うチョッパ回路を用いて、双方向昇降圧チョッパ回路を構成した場合においても、各チョッパ回路は上記した熱損失や素子破損の課題を有している。
したがって、低損失でかつ高信頼性が得られる双方向昇降圧チョッパ回路が求められているが、現在要求されるような低損失でかつ高信頼性が得られる双方向昇降圧チョッパ回路は提案されていない。
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、双方向昇降圧チョッパ回路の損失を低下させ、過電圧、過電流を抑制することを目的とする。
また、ソフトスイッチング動作によってリアクトルで発生する熱損失を低減し、変換効率を向上させることを目的とする。
また、主スイッチのターンオン時における過電流過電圧を防ぐことを目的とする。
また、本発明は出力ダイオードの逆回復による過電圧を防ぐことを目的とする。
本発明の双方向昇降圧チョッパ回路は、第1の端子と第2の端子との間において昇圧動作および降圧動作を双方向で行う双方向昇降圧チョッパ回路であり、両端子間において、昇圧動作又は降圧動作を行う電気的に等価な4つのチョッパ部を備える。
4つのチョッパ部は、それぞれ、以下の構成によってスナバ補助ZVZCT(Snubber-Assisted Zero Voltage and Zero Current Transition chopper)チョッパ部を構成する。各チョッパ部は、等価的に1つのリアクトルを構成する3つの主リアクトルと、一方の極を前記主リアクトルの直列接続体の一端に接続し、他方の極を直流電源の一方の電圧端子に直接に接続した主スイッチと、主スイッチの両極間に接続したスナバダイオードとスナバコンデンサの直列接続体と、スナバダイオードとスナバコンデンサとの接続点と、2つの主リアクトルの直列接続体の接続点との間に接続した補助スイッチとを備える。
主スイッチのターンオン時における電流を零とするために、従来はリアクトルを用いた構成とするのに対して、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備えるチョッパ部は、補助スイッチを備えた構成とする。この補助スイッチをオンさせることによってスナバコンデンサの電圧を零電圧として、主スイッチのターンオン時の電圧を零電圧とし、また、補助スイッチを介してスナバコンデンサと主リアクトルとの回生共振を生成し、この零電圧となる時点で、主スイッチをオンさせることで、この回生共振による電流を主スイッチの主電流を打ち消す方向に通流させることで、ターンオン時の主スイッチの電流及び電圧を零とする。
これによって、従来のチョッパ回路のようにリアクトルを用いることなく、主スイッチのターンオン時において、零電圧でかつ零電流でソフトスイッチングを行って、熱損失を無くしてチョッパ部の変換効率を向上させ、また、過電流過電圧を防ぐ。
また、補助スイッチにより、出力ダイオードに蓄積された電荷を直流電源に回生させることで、出力ダイオードの逆回復による過電圧を防ぐ。
また、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路は、等価的に1つのリアクトルを構成する3つの主リアクトルを備え、各チョッパ部は、この3つの主リアクトルを共有リアクトルとして有する。また、各チョッパ部は、各補助スイッチの一端をこの共有リアクトルに接続する。この共有リアクトルによって4つのチョッパ部を接続し、各チョッパ部による双方向の昇降圧動作を可能とする。
本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備える4つのチョッパ部は、第1の端子から第2の端子へ昇圧動作を行う第1の昇圧チョッパ部と、第1の端子から第2の端子へ降圧動作を行う第1の降圧チョッパ部と、第2の端子から第1の端子へ昇圧動作を行う第2の昇圧チョッパ部と、第2の端子から第1の端子へ降圧動作を行う第2の降圧チョッパ部であり、各チョッパ回路を切り換えて動作させることで、一つの回路で双方向の昇降圧動作の4つの動作を行うことができる。
本発明の双方向昇降圧チョッパ回路は、第1の端子に接続した第2の昇圧チョッパ部と第1の端子に接続した第1の降圧チョッパ部は、補助スイッチのオン時に主リアクトルを構成する3つの主リアクトル中の1つの同じ主リアクトルに対して主電流と逆方向に回生電流を流す。
また、第2の端子に接続した第1の昇圧チョッパ部と第2の端子に接続した第2の降圧チョッパ部は、補助スイッチのオン時に主リアクトルを構成する3つの主リアクトル中の、上記の主リアクトルと異なる1つの同じ主リアクトルに対して主電流と逆方向に回生電流を流す。
本発明を昇圧型チョッパ回路に適用した場合の、より詳細な形態は、一端を直流電源の高電位側端子に接続した、等価的に1つのリアクトルを構成する3つの主リアクトルの直列接続体と、一方の極を主リアクトルの直列接続体の他端に接続し、他方の極を直流電源の低電圧端子に直接に接続した主スイッチと、主スイッチの両極間に接続した、出力ダイオードと出力平滑コンデンサとの直列接続体と、主スイッチの両極間に接続した、スナバダイオードとスナバコンデンサの直列接続体と、スナバダイオードとスナバコンデンサとの接続点と、2つの主リアクトルの直列接続体の接続点との間に接続した補助スイッチとを備える構成である。
本発明の補助スイッチは、ターンオン時に、出力ダイオードに蓄積される電荷を、3つの主リアクトルの内の直流電源側の主リアクトルに対して、主リアクトルの主電流と逆方向に通流して、直流電源に回生する。これによって、出力ダイオードの逆回復による過電圧を防ぐ他に、主リアクトルに通流させる方向を主リアクトルの主電流と逆方向とすることによって、主リアクトルで発生する熱損失を低減させることができる。
本発明の主スイッチは、ターンオン時に、スナバコンデンサと直流電源側に接続した主リアクトルとの回生共振によって、スナバコンデンサに蓄積された電荷を、3つの主リアクトルの内の直流電源側の主リアクトルに、主リアクトルの主電流と逆方向に通流して、直流電源に回生する。この主リアクトルに通流させる回生電流を主リアクトルの主電流と逆方向とすることによって、主リアクトルで発生する熱損失を低減させることができる。
主スイッチのターンオン時において、零電流かつ零電圧によるソフトスイッチングを行わせるために、補助スイッチをオン動作させた後に主スイッチをオン動作させる。これによって、主スイッチを零電圧かつ零電流の状態からオン動作させることができる。
また、補助スイッチは、逆阻止型IGBT、又は、逆並列ダイオード付きIGBTとダイオードの直列接続、あるいは逆阻止能力を有さないIGBTとダイオードの直列接続で構成することができる。
以上説明したように、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路によれば、双方向昇降圧チョッパ回路の損失を低下させ、過電圧、過電流を抑制することができる。
本発明の双方向昇降圧チョッパ回路によれば、補助スイッチをオンさせることによって、スナバコンデンサの電圧を零電圧として主スイッチのターンオン時の電圧を零電圧とし、また、この零電圧となる時点で、補助スイッチをオンさせることで、補助スイッチを介してスナバコンデンサと主リアクトルとの回生共振を生成させ、この回生共振による電流を主スイッチの主電流を打ち消す方向に通流させることで、主スイッチを零電圧、零電流の状態でターンオンさせることができる。
これによって、従来のチョッパ回路のようにリアクトルを用いることなく、主スイッチのターンオン時において零電圧で、かつ零電流でソフトスイッチングを行って、熱損失を無くしてチョッパ回路の変換効率を向上させることができ、また、過電流過電圧を防ぐことができる。これにより、ソフトスイッチング動作によってリアクトルで発生する熱損失を低減し、変換効率を向上させることができる。
また、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路によれば、主スイッチのターンオン時における過電流過電圧を防ぐことができ、補助スイッチによって出力ダイオードに蓄積された電荷を直流電源に回生させることで、出力ダイオードの逆回復による過電圧を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
以下、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路の構成例について、図1を用いて説明する。
図1において、双方向昇降圧チョッパ回路は、電源側と負荷側との間で、電源側から負荷側の方向、および負荷側から電源側の方向の双方向において、それぞれ昇圧動作および降圧動作の、計4つの動作態様について電力変換を行う。
図1では、電源側は直流電源Eと入力コンデンサCinの並列接続で構成し、負荷側は負荷RLと出力コンデンサCoutの並列接続で構成している。
双方向昇降圧チョッパ回路は、2つの昇圧チョッパ部と2つの降圧チョッパ部とによって、双方向かつ昇圧および降圧の4つの動作態様を実現する。
以下、図1において、電源側から負荷側に向かう方向を順方向とし、負荷側から電源側に向かう方向を逆方向として説明する。
各チョッパ部は、等価的に1つのリアクトルを構成する3つの主リアクトル(L1〜L3)と、一方の極を主リアクトルの直列接続体の一端(リアクトルL1あるいはリアクトルL3)に接続し、他方の極を直流電源Eの一方の電圧端子に直接に接続する主スイッチS1〜S4と、主スイッチS1〜S4の両極間に接続するスナバダイオードD1〜D4とスナバコンデンサC1〜C4の直列接続体と、スナバダイオードD1〜D4とスナバコンデンサC1〜C4との接続点と、2つの主リアクトル(L1〜L3)の直列接続体の接続点との間(リアクトルL1とリアクトルL2の間、あるいはリアクトルL3とリアクトルL1の間)に接続した補助スイッチS1a〜S4aとを備える。
電源側から負荷側に向かう順方向において昇圧動作を行う順方向昇圧チョッパ部は、等価的に1つのリアクトルを構成する2つの主リアクトルL2,L3と、一方の極を主リアクトルL2,L3の直列接続体の一端(ここでは、リアクトルL2に接続されるリアクトルL1)に接続し、他方の極を負荷側の一方の端子に直接に接続する主スイッチS1と、主スイッチS1の両極間に接続するスナバダイオードD1とスナバコンデンサC1の直列接続体と、スナバダイオードD1とスナバコンデンサC1との接続点と、2つの主リアクトルL2とL3の間に接続した補助スイッチS1aとにより構成される。
電源側から負荷側に向かう順方向において降圧動作を行う順方向降圧チョッパ部は、等価的に1つのリアクトルを構成する2つの主リアクトルL1,L2と、一方の極を主リアクトルL1,L2の直列接続体の一端(ここでは、リアクトルL2に接続されるリアクトルL3)に接続し、他方の極を直流電源Eの一方の電圧端子に直接に接続する主スイッチS4と、主スイッチS4の両極間に接続するスナバダイオードD4とスナバコンデンサC4の直列接続体と、スナバダイオードD4とスナバコンデンサC4との接続点と、2つの主リアクトルL1とL2の間に接続した補助スイッチS4aとにより構成される。
また、負荷側から電源側に向かう逆方向において昇圧動作を行う逆方向昇圧チョッパ部は、等価的に1つのリアクトルを構成する2つの主リアクトルL1,L2と、一方の極を主リアクトルL1,L2の直列接続体の一端(ここでは、リアクトルL2に接続されるリアクトルL3)に接続し、他方の極を直流電源Eの一方の電圧端子に直接に接続する主スイッチS3、主スイッチS3の両極間に接続するスナバダイオードD3とスナバコンデンサC3の直列接続体と、スナバダイオードD3とスナバコンデンサC3との接続点と、2つの主リアクトルL1とL2の間に接続した補助スイッチS3aとにより構成される。
負荷側から電源側に向かう逆方向において降圧動作を行う逆方向降圧チョッパ部は、等価的に1つのリアクトルを構成する2つの主リアクトルL1,L2と、一方の極を主リアクトルL1,L2の直列接続体の一端(ここでは、リアクトルL3に接続されるリアクトルL2)に接続し、他方の極を負荷側の一方の端子に直接に接続する主スイッチS2、主スイッチS2の両極間に接続するスナバダイオードD2とスナバコンデンサC2の直列接続体と、スナバダイオードD2とスナバコンデンサC2との接続点と、2つの主リアクトルL3とL2の間に接続した補助スイッチS2aとにより構成される。
双方向昇降圧チョッパ回路は、等価的に1つのリアクトルを構成する3つの主リアクトルL1,L2,L3を備える。上記の順方向昇圧チョッパ部、順方向降圧チョッパ部、逆方向昇圧チョッパ部、および逆方向降圧チョッパ部は、3つの主リアクトルL1,L2,L3のうちで、チョッパ回路の回路を構成する上において、主リアクトルL2を共有する構成とすることで、一つの双方向昇降圧チョッパ回路を構成している。
上記各チョッパ部は、スナバ補助ZVZCT(Snubber-Assisted Zero Voltage and Zero Current Transition chopper)チョッパ回路を構成している。
ここで、図2は、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路を構成するチョッパ部の回路構成を示す図であり、図2(a)は、上記した各チョッパ部の内の昇圧動作を行う回路構成を切り出して示し、図2(b)は、上記した各チョッパ部の内の降圧動作を行う回路構成を切り出して示している。図2(a),(b)のチョッパ回路構成は、共に主スイッチS1と補助スイッチS2と、主リアクトルL1,L2と、スナバダイオードD1及びスナバコンデンサC2と、出力ダイオードD5及び出力平滑コンデンサC3とを備える。
図2(a)に示す昇圧チョッパ回路構成では、主リアクトルL1,L2は2分割したリアクトルを直列接続したものであるが、等価的に1つのリアクトルを構成し、一端を直流電源E1の高電位側端子に接続している。主スイッチS1は、一方の極を主リアクトルL1,L2の直列接続体の他端に接続し、他方の極を直流電源E1の低電圧端子に直接に接続する。主スイッチS1の両極間は、出力ダイオードD5と出力平滑コンデンサC3との直列接続体を並列に接続し、出力平滑コンデンサC3には負荷が並列に接続される。また、主スイッチS1の両極間にはスナバダイオードD1とスナバコンデンサC2の直列接続体を接続している。補助スイッチS2は、スナバダイオードD1とスナバコンデンサC2との接続点と、2つの主リアクトルL1とL2の直列接続体の接続点との間に接続する。
次に、図2(b)に示す降圧チョッパ回路構成では、主リアクトルL1,L2は2分割したリアクトルを直列接続したものであるが、等価的に1つのリアクトルを構成し、一端を負荷RLおよび平滑コンデンサC3側端子に接続している。主スイッチS1は、一方の極を主リアクトルL1,L2の直列接続体の他端に接続し、他方の極を直流電源E1の高電圧端子に直接に接続する。主スイッチS1の一方の極には、出力ダイオードD5が接続され、主リアクトルL2の一方の端部には出力平滑コンデンサC3が負荷が並列に接続される。また、主スイッチS1の両極間にはスナバダイオードD1とスナバコンデンサC2の直列接続体を接続している。補助スイッチS2は、スナバダイオードD1とスナバコンデンサC2との接続点と、2つの主リアクトルL1とL2の直列接続体の接続点との間に接続する。
なお、このチョッパ回路の構成において、前記したQRASチョッパ回路とは、リアクトルに接続される回生ダイオードや、主スイッチングと補助スイッチの共通スナバ保護機能を持たせるためのダイオードを削除した点、補助スイッチS2は逆阻止型のIGBTである点、主スイッチに接続される電流遅延用のリアクトルを削除した点、主スイッチのターンオン時において零電流のみではなく、零電流でかつ零電圧によりスイッチングを行う点で相違している。
なお、補助スイッチS2として逆阻止型のIGBTを用いることで、従来必要であった回生ダイオードを削除することができる。
また、このチョッパ回路構成の補助スイッチS2は、ターンオフ動作が零電流スイッチングとなるため、主スイッチングS1と補助スイッチS2の共通スナバ保護機能を持たせるためのダイオードを削除することができる。
本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備えるチョッパ回路構成は、補助スイッチを介して主リアクトルの一部に出力ダイオードの蓄積電荷を通流させることで消滅させ、これにより逆回復電流を抑制することができる。
図2(a),(b)において、補助スイッチS2のターンオン時において、出力ダイオードD5に蓄積していた電荷による電流IR(図2(a),(b)中の破線で示す)は、主リアクトルL2を主リアクトルの主電流の方向とは逆方向に流れる。この電流IRは主リアクトルL2の通電電流を減少させる。そのため、この主リアクトルL2で発生する有効電力分ΔPR=IR 2・R2は、主リアクトルL2の抵抗分R2による損失分を減少させるものとして働く。なお、主スイッチS1をオンとする前に補助スイッチS2をオンとすることで、出力ダイオードD5に蓄積された電荷を入力側に回生する。
したがって、このチョッパ回路構成によれば、出力ダイオードD5の蓄積電荷が消滅する際の電流IRは主リアクトルの損失を減らす方向となり、チョッパ回路の効率を高める方向に作用する。
従来のQRASチョッパ回路では、リアクトルL2が大きいため、出力ダイオードD5の蓄積電荷を消滅することができず、出力ダイオードのターンオフ時に、蓄積電荷による大きな逆回復サージ電圧が発生する。これに対して、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備えるチョッパ回路構成では、効率を高める方向に作用する蓄積電荷消滅電流が流れるため逆回復電流抑制回路とし、出力ダイオードによる大きな逆回復サージ電圧は発生しない。
また、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備えるチョッパ回路構成は、回生共振現象を利用することで零電圧零電流の状態を作り出してターンオンさせることでスイッチング損失を低減することができる。
従来のQRASチョッパ回路では、主スイッチS1のターンオン時に電流がゆっくり立ち上がるように、主スイッチS1と電源の一体との間にリアクトルを接続している。これに対して、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備えるチョッパ回路構成は、補助スイッチS2によって回生パスを形成することによって、このリアクトルを不要としている。この回生パスは、スナバコンデンサC2の回生共振現象を利用するものであり、これによって主スイッチS1に零電圧零電流の状態を作り出す。
これによって、従来ターンオン時に発生していた電源電圧を大幅に越えるスナバコンデンサのクランプ電圧を電源電圧までの低い電圧に抑制することができる。そのため、スナバコンデンサの容量を主スイッチのターンオン時間に合わせて小さく選択することができ、スナバ回生電力自体を小さくすることができ、チョッパ回路全体の効率を向上させることができる。
本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備えるチョッパ回路構成では、主スイッチS1のターンオフをソフトスイッチング化するためにスナバコンデンサC2を設けているが、このスナバコンデンサC2に蓄積されたエネルギーを主スイッチS1のターンオン時に、補助スイッチS2及び入力側を通って、主スイッチS1に接続される逆並列ダイオードに流れることで主スイッチS1に流れ込む電流を零とし、さらにスナバコンデンサC2の放電によって主スイッチS1の両端にかかる電圧を零とする。
また、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備えるチョッパ回路構成では、回生電流Is(図2(a),(b)中の一点鎖線で示す)は、主リアクトルL2の通電電流を減少させる方向で回生するため、回生作用時に発生する有効電力分ΔPs=IS 2・R2は、主リアクトルL2の損失を減らす方向になり、チョッパ回路の効率を高める方向に作用する。なお、R2は主リアクトルL2の内部抵抗である。
上記したように、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備えるチョッパ回路構成は、出力ダイオードの蓄積電荷を消滅させる逆回復電流抑制回路として作用する他、回生共振を用いて回生リアクトルを不要とするソフトスイッチングとして作用する。
また、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備えるチョッパ回路構成は、主リアクトルを分割した構成とすることで、回生リアクトルを不要とする他、出力ダイオードやスナバコンデンサの蓄積されるエネルギーを直接に電源側に回生するのではなく、主リアクトルの主電流を打ち消す方向で流すことで、主リアクトルでの電力損失を低減させることができる。
本発明のチョッパ回路は、スナバコンデンサのエネルギーを、補助的な回生コンデンサを用いることなく、直接に主リアクトル移行させることができる。例えば、配線のリアクトルの影響でスナバコンデンサの充電電圧が出力電圧よりも高く充電された場合でも、入力電源方向へは主リアクトルL2に回生エネルギーを移行し、また、出力方向への回生エネルギーは、主リアクトルL1にそれぞれ移行させて回生させることができる。そのため、主リアクトルと別にリアクトルを用いて主回路以外の補助回路パスを介して回生する方式よりも高い効率とすることができる。
次に、図3〜図5を用いて本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備えるチョッパ回路構成の動作例について説明する。なお、図3は昇圧チョッパ回路構成の動作図であり、図4は降圧チョッパ回路構成の動作図であり、図5は各部の基本動作波形図である。
図3に示す昇圧チョッパ回路構成において、モード1(図3(a)のMode1)では、主スイッチS1がオフの状態において、-t2の時点で補助スイッチS2がオンし、出力ダイオードD5のキャリア消滅のモードが始まる。この瞬間、補助スイッチS2は電流零からのオンとなり、ソフトスイッチングでターンオンする。この間、スナバコンデンサC2の電圧は放電せずほぼ一定電圧を維持する。補助スイッチS2の電流が増加し、ほぼ負荷電流に達した時点から出力ダイオードD5のキャリアが消滅し、逆回復してオフ状態となることで、このモードは終了する。
なお、図3(a)において、実線は電源側から負荷側に流れる主電流を示し、破線は補助スイッチS2aがオンすることによって、出力ダイオードD5に蓄積されるキャリアにより逆方向に流れる電流である。
モード2(図3(b)のMode2)では、-t1の時点において、出力ダイオードD5がオフし、スナバコンデンサC2の電圧VC2は正弦波状に共振を起こし正から零へと向かう。図3(b)中の破線は、この電流を示している。また、図3(b)中の実線は、主リアクトルL1に流れる電流が、出力ダイオードD5がオフすることで補助スイッチS2aを通して環流する電流を示している。
モード3(図3(c)のMode3)では、スナバコンデンサC2に蓄積していた電荷を全て放電し、電圧VC2が零電圧となる時点t0において、主スイッチS1がオンとなり、共振回生電流(図3(c)中の破線)は、主スイッチS1の主電流を打ち消す方向に通流する。このとき、主スイッチS1は電流零からのターンオンとなる。主リアクトルL2にモード1及びモード2の期間中に蓄えられた回生エネルギーは、負の電流源として主スイッチS1の電流を相殺しつつ、補助スイッチS2を介して入力電源へと回生され、ほぼ直線状に減少して零となる。
モード4(図3(d)のMode4)では、t1において、主リアクトルL2の回生電流が減少して零となり、ダイオードD1がオフし、主リアクトルL1及びL2の電流は、主スイッチS1を介して再び直線状に増加に向かう。
モード5(図3(e)のMode5)では、t2において、主スイッチS1、補助スイッチS2が同時にオフされる。このとき、主スイッチS1はスナバコンデンサC2による零電圧からのターンオフとなり、補助スイッチS2は零電流ターンオフとなり、共にソフトスイッチングでオフする。但し、本発明は同時オフに限定されない。補助スイッチS2は零電流となった時点で主スイッチS1より先に、ターンオフしてもよい。
モード6(図3(f)のMode6)では、t3において、出力ダイオードD5がオンし、主リアクトルL1,L2に蓄えられたエネルギーが負荷へ供給される。t4で補助スイッチS2が再びオンし、モード1より次サイクルが開始される。
以上のようにして、主スイッチ・補助スイッチともにソフトスイッチングで動作し、出力ダイオードD5の逆回復電流による過電流、過電圧が発生しない。
本発明の双方向昇降圧チョッパ回路では、昇圧チョッパ回路構成と降圧チョッパ回路構成の回路構成は対称性を有しているため、両チョッパ回路構成はほぼ同様の動作となる。
図4に示す降圧チョッパ回路構成において、モード1(図4(a)のMode1)では、主スイッチS1がオフの状態において、-t2の時点で補助スイッチS2がオンし、出力ダイオードD5のキャリア消滅のモードが始まる(図4(a)中破線で示す電流)。この瞬間、補助スイッチS2は電流零からのオンとなり、ソフトスイッチングでターンオンする。この間、スナバコンデンサC2の電圧は放電せずほぼ一定電圧を維持する。補助スイッチS2の電流が増加し、ほぼ負荷電流に達した時点から出力ダイオードD5のキャリアが消滅し、逆回復してオフ状態となることで、このモードは終了する。
なお、図4(a)において、実線は負荷側に流れる主電流を示し、破線は補助スイッチS2がオンすることによって、出力ダイオードD5に蓄積されるキャリアにより逆方向に流れる電流である。
モード2(図4(b)のMode2)では、-t1の時点において、出力ダイオードD5がオフし、スナバコンデンサC2の電圧VC2は正弦波状に共振を起こし正から零へと向かう。図4(b)中の破線は、この電流を示している。また、図4(b)中の実線は、主リアクトルL1に流れる電流が、出力ダイオードD5がオフすることで補助スイッチS2を通して環流する電流を示している。
モード3(図4(c)のMode3)では、スナバコンデンサC2に蓄積していた電荷を全て放電し、電圧VC2が零電圧となる時点t0において、主スイッチS1がオンとなり、共振回生電流(図4(c)中の破線)は、主スイッチS1の主電流を打ち消す方向に通流する。このとき、主スイッチS1は電流零からのターンオンとなる。主リアクトルL2にモード1の期間中に蓄えられた回生エネルギーは、負の電流源として主スイッチS1の電流を相殺しつつ、補助スイッチS2を介して入力電源へと回生され、ほぼ直線状に減少して零となる。
モード4(図4(d)のMode4)では、t1において、主リアクトルL2の回生電流が減少して零となり、ダイオードD1がオフし、主リアクトルL1及びL2の電流は、主スイッチS1を介して再び直線状に増加に向かう。
モード5(図4(e)のMode5)では、t2において、主スイッチS1、補助スイッチS2が同時にオフされる。このとき、主スイッチS1はスナバコンデンサC2による零電圧からのターンオフとなり、補助スイッチS2は零電流ターンオフとなり、共にソフトスイッチングでオフする。但し、本発明は同時オフに限定されない。補助スイッチS2は零電流となった時点で主スイッチS1より先に、ターンオフしてもよい。
モード6(図4(f)のMode6)では、t3において、出力ダイオードD5がオンし、主リアクトルL1,L2に蓄えられたエネルギーが負荷へ供給される。t4で補助スイッチS2が再びオンし、モード1より次サイクルが開始される。
以上のようにして、主スイッチ・補助スイッチともにソフトスイッチングで動作し、出力ダイオードD5の逆回復電流による過電流、過電圧が発生しない。
上記した、Mode1の補助スイッチS2がオンすることによる出力ダイオードD5の回復動作(リカバリ動作)、Mode2のスナバコンデンサC2の放電動作(零電位に、蓄積エネルギーをリアクトルに遷移させるZVT動作(Zero Voltage Transition)、Mode3の主スイッチS1の逆並列ダイオードに逆電流がながれ、主スイッチS1の順電流を零とするZCS(Zero Current Switching零電流)動作は、主スイッチS1のターンオン時の部分共振動作を構成する。
なお、ZCS(Zero Current Switching零電流)動作は、補助スイッチS1aのターンオン時には、Mode1においてリアクトルによって電流変化が抑制されることにより生じ、また、補助スイッチS1aのターンオフ時には、Mode4において、エネルギー回生動作が終了した後、ダイオードによる逆阻止状態で零電流を保持した状態からの動作により生じる。
次に、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路の動作について、図6〜図10を用いて説明する。なお、図6は順方向昇圧動作の動作図であり、図8は順方向降圧動作の動作図であり、図9は逆方向昇圧動作の動作図であり、図10は逆方向降圧動作の動作図であり、図7は、各動作における波形図である。以下では、各動作について、Mode1〜Mode6の6つの動作状態について示し、図8中に示す数1〜6は、このMode1〜Mode6の6つの動作状態に対応している。また、図6、8〜10では、主に各昇降圧チョッパ部での動作説明を行うために、電源側および負荷側における動作を簡略し、電源側の入力コンデンサCinと負荷側の出力コンデンサCoutとの間の電流状態によって動作状態を説明する。
はじめに、順方向昇圧動作について、図6、図7を用いて説明する。順方向昇圧動作は、前記図1に示す双方向昇降圧チョッパ回路において、主スイッチS1、補助スイッチS1a等を備える順方向昇圧チョッパ部によって行われる。
順方向昇圧動作では、主スイッチS4に常時オンゲートに印加して導通状態とし、主スイッチS2、S3、補助スイッチS2a、S3aを常時オフとして停止状態とする。また、主スイッチS2の逆並列ダイオードを出力ダイオードとして動作する。
図6に示す双方向昇降圧チョッパ回路において、モード1(図6(a)のMode1)では、主スイッチS1および補助スイッチS1aがオフの状態において、補助スイッチS1aがオンすることによって、補助スイッチS1a、主リアクトルL3、主スイッチS4 、入力コンデンサCin、出力コンデンサCout、主スイッチS2の逆並列ダイオード、スナバコンデンサC1の経路が形成される。図6(a)中の実線はこの経路を示している。
主スイッチS2の逆並列ダイオード(ここでは出力ダイオードに相当する)に蓄積されていたキャリアは、ダイオードの順方向に対して逆の方向に流れ、キャリア消滅が開始される。補助スイッチS1aがオンとなった瞬間、補助スイッチS1aは電流零からのオンとなり、ソフトスイッチングでターンオンすることになる。補助スイッチS1aがターンオンする間、スナバコンデンサC1の電圧は放電せずほぼ一定電圧を維持する。
補助スイッチS1aの電流が増加し、ほぼ負荷電流に達した時点から主スイッチS2の逆並列ダイオードの蓄積キャリアは、前記経路を流れて消滅し、逆回復してオフ状態となる。このダイオードの回復消滅動作によって、このモード1は終了する。
また、図7中の“1”で示す状態は、主スイッチS1に流れる電流が零、補助スイッチ1aの電圧が降下し、電流が増加する状態を示し、また、出力ダイオードに流れる電流が減少する状態を示している。
モード2(図6(b)のMode2)では、主スイッチS2の逆並列ダイオード(出力ダイオードに相当)がオフし、スナバコンデンサC1の電圧VC1は正弦波状に共振を起こし正から零へと向かう。図6(b)中の実線は、スナバコンデンサC1、補助スイッチS1a、主リアクトルL3、主スイッチS4 、入力コンデンサCinの経路で流れる電流を示している。このモードは、スナバコンデンサC1の電圧を零電圧に遷移させるZVT動作である。
また、図7中の“2”で示す状態は、主スイッチS1に流れる電流が増加し、補助スイッチ1aの電流が増加する状態を示し、また、出力ダイオードに流れる電流が零状態を示している。
モード3(図6(c)のMode3)では、スナバコンデンサC2に蓄積していた電荷を全て放電し、電圧VC2が零電圧となる時点において、主スイッチS1がオンとなり、共振回生電流は、主スイッチS1の主電流を打ち消す方向に通流する。
図6(c)の実線は、このモードにおける、主スイッチS1、スナバダイオードD1、主リアクトルL3、主スイッチS4、入力コンデンサCin の経路を示している。このモードでは、スナバコンデンサC1からの環流電流による打ち消しによって、主スイッチS1は電流零からのターンオンとなる。モード1及びモード2の期間中に主リアクトルL3に蓄えられた回生エネルギーは、負の電流源として主スイッチS1の電流を相殺しつつ、補助スイッチS1aを介して入力電源へと回生され、ほぼ直線状に減少して零となる。この動作は、主スイッチS1の順電流を零とするZCS(Zero Current Switching 零電流)動作である。
また、図7中の“3”で示す状態は、主スイッチS1の電圧が零、補助スイッチ1aの電流が減少する状態を示し、また、出力ダイオードに流れる電流が零状態を示している。
モード4(図6(d)のMode4)では、主リアクトルL3の回生電流が減少して零となり、スナバダイオードD1がオフし、主リアクトルL3の電流は、主スイッチS1を介して再び直線状に増加に向かう。図6(d)の実線は、このモードにおける、主スイッチS1、主リアクトルL3、主スイッチS4、入力コンデンサCin の経路を示している。また、図7中の“4”で示す状態は、このときの電圧、電流状態を示している。
モード5(図3(e)のMode5)では、主スイッチS1、補助スイッチS1aが同時にオフされる。このとき、主スイッチS1はスナバコンデンサC1によって零電圧からのターンオフとなり、補助スイッチS1aは零電流ターンオフとなり、共にソフトスイッチングでオフする。図6(e)の実線は、このモードにおける、入力コンデンサCin、主スイッチS4、主リアクトルL3〜L1、スナバダイオードD1、スナバコンデンサC1の経路を示している。また、図7中の“5”で示す状態は、このときの電圧、電流状態を示している。
但し、本発明は同時オフに限定されない。補助スイッチS1aは零電流となった時点で主スイッチS1より先に、ターンオフしてもよい。
モード6(図6(f)のMode6)では、主リアクトルの電流増加による電圧上昇によって、主スイッチS2の逆並列ダイオードがオン状態となり、主リアクトルL1〜L3に蓄えられたエネルギーが負荷(出力コンデンサCout)へ供給される。図6(f)の実線は、このモードにおける、入力コンデンサCin、主スイッチS4、主リアクトルL3〜L1、主スイッチS2の逆並列ダイオード、出力コンデンサCoutの経路を示している。また、図7中の“6”で示す状態は、このときの電圧、電流状態を示している。
このモード6の後、補助スイッチS1aが再びオンすることによって、前記したモード1に戻って次サイクルが開始される。
以上のようにして、主スイッチ・補助スイッチともにソフトスイッチングで動作し、出力ダイオード(ここでは、主スイッチS2の逆並列ダイオード)の逆回復電流による過電流、過電圧が発生しない。
次に、順方向降圧動作について、図8を用いて説明する。順方向降圧動作は、前記図1に示す双方向昇降圧チョッパ回路において、主スイッチS4、補助スイッチS4a等を備える順方向降圧チョッパ部によって行われる。
順方向降圧動作では、主スイッチS2に常時オンゲートに印加して導通状態とし、主スイッチS1、S3、補助スイッチS1a、S3aを常時オフとして停止状態とする。また、主スイッチS3の逆並列ダイオードを環流ダイオードとして動作する。
図8に示す降圧チョッパ部において、モード1(図8(a)のMode1)では、主スイッチS1,S3がオフの状態において、補助スイッチS4aがオンし、主スイッチS2、主リアクトルL1、補助スイッチS4a、スナバコンデンサD4、主スイッチS3の逆並列ダイオード(環流ダイオードとして動作)、出力コンデンサCoutの経路が形成される。図6(a)中の実線はこの経路を示している。このモードでは、環流ダイオード(主スイッチS3の逆並列ダイオード)によるキャリア消滅が行われる。
補助スイッチS4aは電流零からのオンとなり、ソフトスイッチングでターンオンする。この間、スナバコンデンサC4の電圧は放電せずほぼ一定電圧を維持する。補助スイッチS4a電流が増加し、ほぼ負荷電流に達した時点から出力ダイオード(主スイッチS2の逆並列ダイオード)のキャリアが消滅し、逆回復してオフ状態となることで、モード1は終了する。
モード2(図8(b)のMode2)では、出力ダイオード(主スイッチS2の逆並列ダイオード)がオフし、スナバコンデンサC4の電圧VC4は正弦波状に共振を起こし正から零へと向かう。図8(b)中の実線は、主リアクトルL1に流れる電流が、出力ダイオード(主スイッチS2の逆並列ダイオード)がオフすることで補助スイッチS4aを通して環流する電流を示している。
このモードは、スナバコンデンサC4の電圧を零電圧に遷移させるZVT動作である。
モード3(図8(c)のMode3)では、スナバコンデンサC4に蓄積していた電荷を全て放電し、電圧VC4が零電圧となる時点において、主スイッチS4がオンとなり、主リアクトルL1からの共振回生電流は、主スイッチS4の主電流を打ち消す方向に通流する。これにより、主スイッチS4は電流零からのターンオンとなる。主リアクトルL2にモード1の期間中に蓄えられた回生エネルギーは、負の電流源として主スイッチS4の電流を相殺しつつ、補助スイッチS4aを介して入力電源へと回生され、ほぼ直線状に減少して零となる。
この動作は、主スイッチS4の順電流を零とするZCS(Zero Current Switching 零電流)動作である。
モード4(図8(d)のMode4)では、主スイッチS4はオン状態となり、主リアクトルL1の回生電流が減少して零となり、出力ダイオード(主スイッチS2の逆並列ダイオード)がオフし、主リアクトルL1の電流は、主スイッチS4を介して再び直線状に増加に向かう。
モード5(図4(e)のMode5)では、主スイッチS4、補助スイッチS4aが同時にオフされる。このとき、主スイッチS4はスナバコンデンサC4による零電圧からのターンオフとなり、補助スイッチS4aは零電流ターンオフとなり、共にソフトスイッチングでオフする。
図8(e)の実線は、このモードにおける経路を示している。
但し、本発明は同時オフに限定されない。補助スイッチS2は零電流となった時点で主スイッチS1より先に、ターンオフしてもよい。
モード6(図8(f)のMode6)では、主スイッチS4、補助スイッチS4aはオフ状態であり、出力ダイオード(主スイッチS2の逆並列ダイオード)がオンし、主リアクトルL1,L2に蓄えられたエネルギーが負荷へ供給される。図8(f)の実線は、このモードにおける、主スイッチS3、主リアクトルL3〜L1、主スイッチS2の逆並列ダイオード、出力コンデンサCoutの経路を示している。
その後、補助スイッチS4aが再びオンし、前記したモード1より次サイクルが開始される。なお、電圧、電流状態は、前記した図7と同様であるのでここでの説明は省略する。
以上のようにして、主スイッチ・補助スイッチともにソフトスイッチングで動作し、出力ダイオードの逆回復電流による過電流、過電圧が発生しない。
次に、逆方向昇圧動作について、図9を用いて説明する。逆方向昇圧動作は、前記図1に示す双方向昇降圧チョッパ回路において、主スイッチS3、補助スイッチS3a等を備える逆方向昇圧チョッパ部によって行われる。
逆方向昇圧動作では、主スイッチS2に常時オンゲートに印加して導通状態とし、主スイッチS1、S4、補助スイッチS1a、S4aを常時オフとして停止状態とする。また、主スイッチS4の逆並列ダイオードを出力ダイオードとして動作する。
図9に示す双方向昇降圧チョッパ回路において、主スイッチS3および補助スイッチS3aがオフの状態において、主スイッチS2は常時導通状態であるため、出力コンデンサCoutから主リアクトルL3〜L1、主スイッチS4、入力コンデンサCinの経路で流れる状態にある(Mode6の状態)。この状態において、モード1(図9(a)のMode1)において、補助スイッチS3aがオンすることによって、補助スイッチS3a、主リアクトルL1、主スイッチS2 、出力コンデンサCout、入力コンデンサCin、主スイッチS4の逆並列ダイオード、スナバダイオードD3の経路が形成される。図9(a)中の実線はこの経路を示している。
主スイッチS4の逆並列ダイオード(ここでは出力ダイオードに相当する)に蓄積されていたキャリアは、ダイオードの順方向に対して逆の方向に流れ、キャリア消滅が開始される。補助スイッチS3aがオンとなった瞬間、補助スイッチS3aは電流零からのオンとなり、ソフトスイッチングでターンオンすることになる。補助スイッチS3aがターンオンする間、スナバコンデンサC3の電圧は放電せずほぼ一定電圧を維持する。
補助スイッチ3aの電流が増加し、ほぼ負荷電流に達した時点から主スイッチS4の逆並列ダイオードの蓄積キャリアは、前記経路を流れて消滅し、逆回復してオフ状態となる。このダイオードの回復消滅動作によって、このモード1は終了する。
モード2(図9(b)のMode2)では、主スイッチS4の逆並列ダイオード(出力ダイオードに相当)がオフし、スナバコンデンサC3の電圧VC1は正弦波状に共振を起こし正から零へと向かう。図9(b)中の実線は、スナバコンデンサC3、補助スイッチ3a、主リアクトルL1、主スイッチS2 、出力コンデンサCoutの経路で流れる電流を示している。このモードは、スナバコンデンサC3の電圧を零電圧に遷移させるZVT動作である。
モード3(図6(c)のMode3)では、スナバコンデンサC3に蓄積していた電荷を全て放電し、電圧VC3が零電圧となる時点において、主スイッチS3がオンとなり、共振回生電流は、主スイッチS3の主電流を打ち消す方向に通流する。
図9(c)の実線は、このモードにおける、主スイッチS3、スナバダイオードD3、主リアクトルL1、主スイッチS2、出力コンデンサCout の経路を示している。このモードでは、スナバコンデンサC3からの環流電流による打ち消しによって、主スイッチS3は電流零からのターンオンとなる。モード1及びモード2の期間中に主リアクトルL1に蓄えられた回生エネルギーは、負の電流源として主スイッチS3の電流を相殺しつつ、補助スイッチS3aを介して入力電源へと回生され、ほぼ直線状に減少して零となる。この動作は、主スイッチS3の順電流を零とするZCS(Zero Current Switching 零電流)動作である。
モード4(図9(d)のMode4)では、主リアクトルL1の回生電流が減少して零となり、スナバダイオードD3がオフし、主リアクトルL1の電流は、主スイッチS3を介して再び直線状に増加に向かう。図9(d)の実線は、このモードにおける、主スイッチS3、主リアクトルL1、主スイッチS2、出力コンデンサCout の経路を示している。
モード5(図9(e)のMode5)では、主スイッチS3、補助スイッチS3aが同時にオフされる。このとき、主スイッチS3はスナバコンデンサC3によって零電圧からのターンオフとなり、補助スイッチS3aは零電流ターンオフとなり、共にソフトスイッチングでオフする。図9(e)の実線は、このモードにおける、出力コンデンサCout、主スイッチS2、主リアクトルL1〜L3、スナバダイオードD3、スナバコンデンサC3の経路を示している。
但し、本発明は同時オフに限定されない。補助スイッチS3aは零電流となった時点で主スイッチS3より先に、ターンオフしてもよい。
モード6(図9(f)のMode6)では、主リアクトルの電流増加による電圧上昇によって、主スイッチS4の逆並列ダイオードがオン状態となり、主リアクトルL1〜L3に蓄えられたエネルギーが入力側(入力コンデンサCin)へ回生される。図9(f)の実線は、このモードにおける、出力コンデンサCout、主スイッチS2、主リアクトルL3〜L1、主スイッチS4の逆並列ダイオード、入力コンデンサCinの経路を示している。
このモード6の後、補助スイッチS3aが再びオンすることによって、前記したモード1に戻って次サイクルが開始される。
以上のようにして、主スイッチ・補助スイッチともにソフトスイッチングで動作し、出力ダイオード(ここでは、主スイッチS2の逆並列ダイオード)の逆回復電流による過電流、過電圧が発生しない。
次に、逆方向降圧動作について、図10を用いて説明する。逆方向降圧動作は、前記図1に示す双方向昇降圧チョッパ回路において、主スイッチS2、補助スイッチS2a等を備える逆方向降圧チョッパ部によって行われる。
逆方向降圧動作では、主スイッチS4に常時オンゲートに印加して導通状態とし、主スイッチS1、S3、補助スイッチS1a、S3aを常時オフとして停止状態とする。また、主スイッチS1の逆並列ダイオードを環流ダイオードとして動作する。
図10に示す降圧チョッパ部において、モード1(図10(a)のMode1)では、主スイッチS1, S3がオフの状態において、補助スイッチS2aがオンし、主スイッチS4、主リアクトルL3、補助スイッチS2a、スナバコンデンサD2、主スイッチS1の逆並列ダイオード(環流ダイオードとして動作)、入力コンデンサCinの経路が形成される。図10(a)中の実線はこの経路を示している。このモードでは、環流ダイオード(主スイッチS1の逆並列ダイオード)によるキャリア消滅が行われる。
補助スイッチS2aは電流零からのオンとなり、ソフトスイッチングでターンオンする。この間、スナバコンデンサC2の電圧は放電せずほぼ一定電圧を維持する。補助スイッチS2a電流が増加し、ほぼ負荷電流に達した時点から出力ダイオード(主スイッチS4の逆並列ダイオード)のキャリアが消滅し、逆回復してオフ状態となることで、モード1は終了する。
モード2(図10(b)のMode2)では、入力ダイオード(主スイッチS4の逆並列ダイオード)がオフし、スナバコンデンサC2の電圧VC2は正弦波状に共振を起こし正から零へと向かう。図10(b)中の実線は、主リアクトルL3に流れる電流が、出力ダイオード(主スイッチS4の逆並列ダイオード)がオフすることで補助スイッチS2aを通して環流する電流を示している。
このモードは、スナバコンデンサC2の電圧を零電圧に遷移させるZVT動作である。
モード3(図10(c)のMode3)では、スナバコンデンサC2に蓄積していた電荷を全て放電し、電圧VC2が零電圧となる時点において、主スイッチS2がオンとなり、主リアクトルL3からの共振回生電流は、主スイッチS2の主電流を打ち消す方向に通流する。これにより、主スイッチS2は電流零からのターンオンとなる。主リアクトルL3にモード1の期間中に蓄えられた回生エネルギーは、負の電流源として主スイッチS2の電流を相殺しつつ、補助スイッチS2aを介して入力電源へと回生され、ほぼ直線状に減少して零となる。
この動作は、主スイッチS2の順電流を零とするZCS(Zero Current Switching 零電流)動作である。
モード4(図10(d)のMode4)では、主スイッチS2はオン状態となり、主リアクトルL1の回生電流が減少して零となり、出力ダイオード(主スイッチS4の逆並列ダイオード)がオフし、主リアクトルL3の電流は、主スイッチS2を介して再び直線状に増加に向かう。
モード5(図10(e)のMode5)では、主スイッチS2、補助スイッチS2aが同時にオフされる。このとき、主スイッチS2はスナバコンデンサC2による零電圧からのターンオフとなり、補助スイッチS2aは零電流ターンオフとなり、共にソフトスイッチングでオフする。
図10(e)の実線は、このモードにおける経路を示している。
但し、本発明は同時オフに限定されない。補助スイッチS2aは零電流となった時点で主スイッチS2より先に、ターンオフしてもよい。
モード6(図10(f)のMode6)では、主スイッチS2、補助スイッチS2aはオフ状態であり、出力ダイオード(主スイッチS4の逆並列ダイオード)がオンし、主リアクトルL3に蓄えられたエネルギーが負荷へ供給される。図10(f)の実線は、このモードにおける、主スイッチS1、主リアクトルL1〜L3、主スイッチS4の逆並列ダイオード、入力コンデンサCinの経路を示している。
その後、補助スイッチS2aが再びオンし、前記したモード1より次サイクルが開始される。なお、電圧、電流状態は、前記した図7と同様であるのでここでの説明は省略する。
以上のようにして、主スイッチ・補助スイッチともにソフトスイッチングで動作し、出力ダイオードの逆回復電流による過電流、過電圧が発生しない。
なお、本発明の双方向昇降圧チョッパ回路に各チョッパ部では、補助スイッチを主スイッチよりわずかに早くオンさせることでソフトスイッチングを行うが、主スイッチと補助スイッチを同時にもしくは補助スイッチを主スイッチよりも後にオンさせることでターンオンのソフトスイッチングを行わず、回生動作のみを行うように動作させることもできる。
また、本発明のチョッパ回路は、主スイッチと補助スイッチを直並列接続して構成する他に、電源システム全体を多重化構成としてもよい。
また、本発明のチョッパ回路の主リアクトルは分割構造としても、一体構造としてもよい。
また、本発明のチョッパ回路において、主スイッチの逆並列ダイオードは、零電圧零電流のソフトスイッチングを行わない場合には、削除してもよい。
また、本発明のチョッパ回路において、入力電源に回生する電流リプル吸収能力がある場合には、入力平滑コンデンサを削除してもよい。
また、本発明に係わるチョッパ回路では、昇圧動作時に入力電圧と出力電圧の電圧差が少ない場合(昇圧率が低く、主スイッチのオン期間が短い場合)、もしくは、降圧動作時に入力電圧と出力電圧の電圧差が大きい場合(降圧率が高く、主スイッチのオン期間が短い場合)、スナバコンデンサに電圧が残留する場合がある。この場合、ダイオードリカバリ電流消滅による低電流の効果と、残留電圧による低電圧の効果で、その分、低電圧・低電流からのターンオンとなり、電圧・電流の重なりが少なくなってスイッチング損失が低減される。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨に基づいて種々変形することが可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明のチョッパ回路は、燃料電池自動車に限らず、半導体電力変換装置を用いる分野に適用することができる。
本発明の双方向昇降圧チョッパ回路の一回路構成例を示す図である。 本発明の双方向昇降圧チョッパ回路を構成するチョッパ部の回路構成を示す図である。 本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備える昇圧チョッパ回路構成の動作例を説明するための回路図である。 本発明の双方向昇降圧チョッパ回路が備える降圧チョッパ回路構成の動作例を説明するための回路図である。 本発明の双方向昇降圧チョッパ回路の基本動作波形図である。 本発明の双方向昇降圧チョッパ回路の順方向昇圧動作を説明するための動作図である。 本発明の双方向昇降圧チョッパ回路の動作を説明するための動作波形図である。 本発明の双方向昇降圧チョッパ回路の順方向降圧動作を説明するための動作図である。 本発明の双方向昇降圧チョッパ回路の逆方向昇圧動作を説明するための動作図である。 本発明の双方向昇降圧チョッパ回路の逆方向昇降動作を説明するための動作図である。 従来のチョッパ回路により想定される双方向昇降圧チョッパ回路を示す図である。
符号の説明
E,E1…直流電源
1〜S4…主スイッチ
1a〜S4a…補助スイッチ
1〜C4…スナバコンデンサ
1〜D4…スナバダイオード
1〜L3,L2…主リアクトル
in…入力コンデンサ
out…出力コンデンサ
0…平滑出力コンデンサ

Claims (10)

  1. 第1の端子と第2の端子との間において昇圧動作および降圧動作を双方向で行う双方向昇降圧チョッパ回路において、
    両端子間において、昇圧動作又は降圧動作を行う電気的に等価な4つのチョッパ部を備え、
    前記各チョッパ部は、
    等価的に1つのリアクトルを構成する3つの主リアクトルと、
    一方の極を前記主リアクトルの直列接続体の一端に接続し、他方の極を直流電源の一方の電圧端子に直接に接続した主スイッチと、
    前記主スイッチの両極間に接続した、スナバダイオードとスナバコンデンサの直列接続体と、
    前記スナバダイオードとスナバコンデンサとの接続点と、前記3つの主リアクトルの直列接続体の接続点との間に接続した補助スイッチとを備えることを特徴とする、双方向昇降圧チョッパ回路。
  2. 前記各チョッパ部は、前記3つの主リアクトルを共有リアクトルとして有し、当該3つの主リアクトル中の中間の主リアクトルの両端に前記各チョッパ回路の補助スイッチを対称に接続することを特徴とする、請求項1に記載の双方向昇降圧チョッパ回路。
  3. 前記各チョッパ部は、各補助スイッチの一端を前記共有リアクトルに接続することを特徴とする、請求項2に記載の双方向昇降圧チョッパ回路。
  4. 前記4つのチョッパ部は、
    第1の端子から第2の端子へ昇圧動作を行う第1の昇圧チョッパ部と、
    第1の端子から第2の端子へ降圧動作を行う第1の降圧チョッパ部と、
    第2の端子から第1の端子へ昇圧動作を行う第2の昇圧チョッパ部と、
    第2の端子から第1の端子へ降圧動作を行う第2の降圧チョッパ部であることを特徴とする、請求項1から請求項3の何れか一つに記載の双方向昇降圧チョッパ回路。
  5. 前記第1の端子に接続した第2の昇圧チョッパ部と前記第1の端子に接続した第1の降圧チョッパ部は、補助スイッチのオン時に前記主リアクトルを構成する3つの主リアクトル中の1つの同じ主リアクトルに対して主電流と逆方向に回生電流を流し、
    前記第2の端子に接続した第1の昇圧チョッパ部と前記第2の端子に接続した第2の降圧チョッパ部は、補助スイッチのオン時に前記主リアクトルを構成する3つの主リアクトル中の、前記した主リアクトルと異なる1つの同じ主リアクトルに対して主電流と逆方向に回生電流を流すことを特徴とする、請求項4に記載の双方向昇降圧チョッパ回路。
  6. 前記チョッパ部は、
    一端を直流電源の高電位側端子に接続した、等価的に1つのリアクトルを構成する3つの主リアクトルの直列接続体と、
    一方の極を前記主リアクトルの直列接続体の他端に接続し、他方の極を前記直流電源の低電圧端子に直接に接続した主スイッチと、
    前記主スイッチの両極間に接続した、出力ダイオードと出力平滑コンデンサとの直列接続体と、
    前記主スイッチの両極間に接続した、スナバダイオードとスナバコンデンサの直列接続体と、
    前記スナバダイオードとスナバコンデンサとの接続点と、前記2つの主リアクトルの直列接続体の接続点との間に接続した補助スイッチとを備え、
    当該補助スイッチは、スナバコンデンサの電圧を零電圧又は低電圧とすることにより主スイッチのターオン時の電圧を零電圧又は低電圧とすることを特徴とする、請求項1から請求項5の何れか一つに記載の双方向昇降圧チョッパ回路。
  7. 前記補助スイッチは、ターンオン時に、出力ダイオードに蓄積される電荷を、前記2つの主リアクトルの内の直流電源側の主リアクトルに、当該主リアクトルの主電流と逆方向に通流して、前記直流電源に回生することを特徴とする、請求項6に記載の双方向昇降圧チョッパ回路。
  8. 前記主スイッチは、ターンオン時に、当該スナバコンデンサと直流電源側に接続した主リアクトルとの回生共振によって、スナバコンデンサに蓄積された電荷を、前記2つの主リアクトルの内の直流電源側の主リアクトルに、当該主リアクトルの主電流と逆方向に通流して、前記直流電源に回生することを特徴とする、請求項6に記載の双方向昇降圧チョッパ回路。
  9. 前記補助スイッチをオン動作させた後に主スイッチをオン動作させることによって、主スイッチを零電圧かつ零電流もしくは低電圧かつ低電流の状態からオン動作させることを特徴とする、請求項5から請求項8いずれか一つに記載の双方向昇降圧チョッパ回路。
  10. 前記補助スイッチは、逆阻止型IGBT、又は、逆並列ダイオード付きIGBTとダイオードの直列接続、あるいは逆阻止能力を有さないIGBTとダイオードの直列接続で構成することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一つに記載の双方向昇降圧チョッパ回路。
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