JP2007273641A - 研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体デバイスの製造工程における化学的機械的研磨方法であって、低比誘電率の絶縁膜とバリアメタル層と導体膜とを有する被研磨体を、該低比誘電率の絶縁膜の損傷を抑制しつつ、導体膜、バリアメタル層、絶縁膜を適切な研磨選択比で研磨できる研磨方法を提供する。
【解決手段】半導体デバイスの製造工程における化学的機械的研磨方法であって、低比誘電率の絶縁膜にバリアメタル層を介して埋め込み配線を形成してなる被研磨体を、表面の一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカを含有する研磨液を用いて研磨する。低比誘電率の絶縁膜は、(A)特定シラン化合物を、(B)塩基性化合物、(C)水、および(D)第二級または第三級アルコールの存在下で加水分解し、縮合してなるシロキサン樹脂を含有する膜形成用組成物を用いて形成されたものであることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】半導体デバイスの製造工程における化学的機械的研磨方法であって、低比誘電率の絶縁膜にバリアメタル層を介して埋め込み配線を形成してなる被研磨体を、表面の一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカを含有する研磨液を用いて研磨する。低比誘電率の絶縁膜は、(A)特定シラン化合物を、(B)塩基性化合物、(C)水、および(D)第二級または第三級アルコールの存在下で加水分解し、縮合してなるシロキサン樹脂を含有する膜形成用組成物を用いて形成されたものであることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、半導体デバイスの製造に関するものであり、特に半導体デバイスの配線工程における、金属用研磨液を用いた化学的機械的研磨方法に関する。
従来、半導体素子などにおける層間絶縁膜として、CVD法などの真空プロセスで形成されたシリカ(SiO2)膜が多用されている。そして、近年、より均一な層間絶縁膜を
形成することを目的として、SOG(Spin on Glass)膜と呼ばれるテトラアルコキシランの加水分解生成物を主成分とする塗布型の絶縁膜も使用されるようになっている。また、半導体素子などの高集積化に伴い、有機SOGと呼ばれるポリオルガノシロキサンを主成分とする低比誘電率の層間絶縁膜が開発されている。更に、比誘電率が2.5以下の絶縁材料としては、膜中に空隙を有するポーラス材が有力と考えられており、LSIの層間絶縁膜に適用するための検討・開発が盛んに行われている。
形成することを目的として、SOG(Spin on Glass)膜と呼ばれるテトラアルコキシランの加水分解生成物を主成分とする塗布型の絶縁膜も使用されるようになっている。また、半導体素子などの高集積化に伴い、有機SOGと呼ばれるポリオルガノシロキサンを主成分とする低比誘電率の層間絶縁膜が開発されている。更に、比誘電率が2.5以下の絶縁材料としては、膜中に空隙を有するポーラス材が有力と考えられており、LSIの層間絶縁膜に適用するための検討・開発が盛んに行われている。
そのようなポーラス材の形成方法として、有機SOG材の低誘電率化が提案されている。この方法は、金属アルコキシドの加水分解縮重合物と共に加熱することにより揮発又は分解する特性を有するポリマーを含有してなる組成物から被膜を形成し、この被膜を加熱することによって空孔を形成するものである。
一方、半導体素子などのさらなる高集積化や多層化を達成するために、半導体製造工程において化学的機械的研磨(以下、適宜、CMPと称する)が行われるようになってきているが、これを低比誘電率の層間絶縁膜に適用した場合、研磨工程で生じる負荷により、層間絶縁膜に欠陥が生じることが問題である。従って、より低比誘電率でかつ機械的強度に優れる層間絶縁膜材料が求められると共に、それらに影響を及ぼすことがない低負荷で研磨することが必要となってきている。
CMP工程においては、配線金属と共にバリアメタルおよび層間絶縁膜を研磨し、平坦化することが必要となる。このときCuおよびTaの研磨速度と同等の研磨速度で層間絶縁膜が研磨されることが好ましいが、前述の低誘電率絶縁膜は、従来用いられている研磨液では十分に研磨できない問題があった。これに対しては、砥粒を含まない金属用研磨液(例えば、特許文献1参照。)や、電解研磨を行う方法(例えば、特許文献2参照。)が提案されているが、研磨選択比や欠陥の発生抑制という意味では未だ充分とはいえず、改良が求められていた。
特開2002−110679号公報
特開2003−311540号公報
CMP工程においては、配線金属と共にバリアメタルおよび層間絶縁膜を研磨し、平坦化することが必要となる。このときCuおよびTaの研磨速度と同等の研磨速度で層間絶縁膜が研磨されることが好ましいが、前述の低誘電率絶縁膜は、従来用いられている研磨液では十分に研磨できない問題があった。これに対しては、砥粒を含まない金属用研磨液(例えば、特許文献1参照。)や、電解研磨を行う方法(例えば、特許文献2参照。)が提案されているが、研磨選択比や欠陥の発生抑制という意味では未だ充分とはいえず、改良が求められていた。
本発明の目的は、埋め込み配線形成時の化学的機械的研磨工程において、低誘電率材料からなる絶縁膜またはキャップ膜を、該低誘電率絶縁膜に損傷を与えることのない低研磨負荷状態にて研磨可能であり、配線金属、バリアメタルおよび該低誘電率の絶縁膜材料を適切な研磨選択比で研磨することのできる研磨方法を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、下記の如き研磨方法を適用することによって前記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
<1> 半導体デバイスの製造において、被研磨体の平滑化を行う化学的機械的研磨方法であって、低比誘電率の絶縁膜にバリアメタル層を介して埋め込み配線を形成してなる被研磨体を、表面の少なくとも一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカを含有する研磨液を用いて研磨することを特徴とする研磨方法。
<2> 前記低比誘電率の絶縁膜が、(A)下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般式(3)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を、(B)塩基性化合物、(C)水、および(D)下記一般式(4)で表される化合物から選ばれる第二級または第三級アルコールの存在下で加水分解し、縮合してなるシロキサン樹脂を含有する膜形成用組成物を用いて形成されたことを特徴とする<1>記載の研磨方法。
<1> 半導体デバイスの製造において、被研磨体の平滑化を行う化学的機械的研磨方法であって、低比誘電率の絶縁膜にバリアメタル層を介して埋め込み配線を形成してなる被研磨体を、表面の少なくとも一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカを含有する研磨液を用いて研磨することを特徴とする研磨方法。
<2> 前記低比誘電率の絶縁膜が、(A)下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般式(3)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を、(B)塩基性化合物、(C)水、および(D)下記一般式(4)で表される化合物から選ばれる第二級または第三級アルコールの存在下で加水分解し、縮合してなるシロキサン樹脂を含有する膜形成用組成物を用いて形成されたことを特徴とする<1>記載の研磨方法。
RxSi(OR1)4-x 一般式(1)
(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基を表し、R1は1価の有機基を表し、xは1〜2の整数を表す。)
Si(OR2)4 一般式(2)
(式中、R2は1価の有機基を表す。)
R3 y(R4O)3-ySi−(R7)d−Si(OR5)3-zR6 z 一般式(3)
(式中、R3〜R6は各々独立に1価の有機基を表し、yおよびzは各々独立に0〜2の数を表し、R7は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)を表し、dは0または1を表す。)
R8−CH2−CR9R10−OH 一般式(4)
(式中、R9およびR10は各々独立に水素原子またはメチル基を表し、かつR9およびR10の少なくとも一方がメチル基であり、R8は水素原子、水酸基、または−OZ(Zは炭素数1〜4のアルキル基)で表される基を表す。)
<3> 前記研磨液が、縮環していない複素5員環化合物を含有することを特徴とする<1>または<2>に記載の研磨方法。
<4> 前記研磨液のpHが5〜9の範囲であることを特徴とする<1>乃至<3>のいずれか1項に記載の研磨方法。
<5> 前記研磨液が、分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有する分子量130以上300以下の化合物を含有することを特徴とする<1>乃至<4>のいずれか1項に記載の研磨方法。
<6> 前記研磨液が、0.01〜1質量%の過酸化水素を含有することを特徴とする<1>乃至<5>のいずれか1項に記載の研磨方法。
<7> 前記低比誘電率の絶縁膜上に形成されたバリアメタル層を含む面の研磨に用いられることを特徴とする<1>乃至<6>のいずれか1項に記載の研磨方法。
(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基を表し、R1は1価の有機基を表し、xは1〜2の整数を表す。)
Si(OR2)4 一般式(2)
(式中、R2は1価の有機基を表す。)
R3 y(R4O)3-ySi−(R7)d−Si(OR5)3-zR6 z 一般式(3)
(式中、R3〜R6は各々独立に1価の有機基を表し、yおよびzは各々独立に0〜2の数を表し、R7は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)を表し、dは0または1を表す。)
R8−CH2−CR9R10−OH 一般式(4)
(式中、R9およびR10は各々独立に水素原子またはメチル基を表し、かつR9およびR10の少なくとも一方がメチル基であり、R8は水素原子、水酸基、または−OZ(Zは炭素数1〜4のアルキル基)で表される基を表す。)
<3> 前記研磨液が、縮環していない複素5員環化合物を含有することを特徴とする<1>または<2>に記載の研磨方法。
<4> 前記研磨液のpHが5〜9の範囲であることを特徴とする<1>乃至<3>のいずれか1項に記載の研磨方法。
<5> 前記研磨液が、分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有する分子量130以上300以下の化合物を含有することを特徴とする<1>乃至<4>のいずれか1項に記載の研磨方法。
<6> 前記研磨液が、0.01〜1質量%の過酸化水素を含有することを特徴とする<1>乃至<5>のいずれか1項に記載の研磨方法。
<7> 前記低比誘電率の絶縁膜上に形成されたバリアメタル層を含む面の研磨に用いられることを特徴とする<1>乃至<6>のいずれか1項に記載の研磨方法。
本発明によれば、埋め込み配線形成時の化学的機械的研磨工程において、低誘電率材料からなる絶縁膜またはキャップ膜を、該低誘電率絶縁膜に損傷を与えることのない低研磨負荷状態にて研磨可能であり、配線金属、バリアメタルおよび該低誘電率の絶縁膜材料を適切な研磨選択比で研磨することのできる研磨方法を提供することができる。
以下、本発明の具体的態様について説明する。
本発明の研磨方法は、半導体デバイスの製造において、被研磨体の平滑化を行う化学的機械的研磨方法であって、低比誘電率の絶縁膜にバリアメタル層を介して埋め込み配線を形成してなる被研磨体を、表面の少なくとも一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカを含有する研磨液を用いて研磨することを特徴とする。
まず、本発明の研磨方法の被研磨体における低誘電率絶縁膜について説明する。
本発明の研磨方法は、半導体デバイスの製造において、被研磨体の平滑化を行う化学的機械的研磨方法であって、低比誘電率の絶縁膜にバリアメタル層を介して埋め込み配線を形成してなる被研磨体を、表面の少なくとも一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカを含有する研磨液を用いて研磨することを特徴とする。
まず、本発明の研磨方法の被研磨体における低誘電率絶縁膜について説明する。
〔低比誘電率の絶縁膜〕
従来、半導体デバイスの層間絶縁膜材料としてSiO2(比誘電率約4.1)が用いられてきた。本発明における低比誘電率の絶縁膜の比誘電率は3.0以下と定義する。
なお、本発明における比誘電率は、べた膜に関しては水銀プローブを用いた測定方法、配線が設けられた絶縁膜の比誘電率については、プレシジョン4284A LCRメータにより測定することができる。
従来、半導体デバイスの層間絶縁膜材料としてSiO2(比誘電率約4.1)が用いられてきた。本発明における低比誘電率の絶縁膜の比誘電率は3.0以下と定義する。
なお、本発明における比誘電率は、べた膜に関しては水銀プローブを用いた測定方法、配線が設けられた絶縁膜の比誘電率については、プレシジョン4284A LCRメータにより測定することができる。
本発明における低比誘電率の絶縁膜の形成に用いる材料としては、有機系でも無機系でもよいが、好ましくはSiOC、MSQ等の有機−無機ハイブリッド系、またはポリイミド、テフロン(登録商標)等の有機ポリマー系の材料である。これらの材料は微小な空孔を有しても構わない。
絶縁膜の形成方法としては、プラズマCVDでもスピン塗布でもよい。
本発明における絶縁膜の比誘電率は低い方が好ましいが、特に好ましくは1.8〜2.5である。かかる比誘電率の絶縁膜の形成に用いる材料としては、具体的には、SiOC−プラズマCVD方式の「ブラックダイヤモンド(アプライドマテリアルズ社、商標)」や有機ポリマー系の「SiLK(ダウケミカルカンパニー社、商標)」などが挙げられる。
絶縁膜の形成方法としては、プラズマCVDでもスピン塗布でもよい。
本発明における絶縁膜の比誘電率は低い方が好ましいが、特に好ましくは1.8〜2.5である。かかる比誘電率の絶縁膜の形成に用いる材料としては、具体的には、SiOC−プラズマCVD方式の「ブラックダイヤモンド(アプライドマテリアルズ社、商標)」や有機ポリマー系の「SiLK(ダウケミカルカンパニー社、商標)」などが挙げられる。
本発明における低比誘電率の絶縁膜としては、(A)下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般式(3)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を、(B)塩基性化合物、(C)水、および(D)下記一般式(4)で表される化合物から選ばれる第二級または第三級アルコールの存在下で加水分解し、縮合してなるシロキサン樹脂を含有する膜形成用組成物を用いて形成された絶縁膜が好ましい。この絶縁膜の詳細について述べる。
〔(A)一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物および一般式(3)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のシラン化合物〕
RxSi(OR1)4-x ・・・一般式(1)
(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基を表し、R1は1価の有機基を表し、xは1〜2の整数を表す。)
Si(OR2)4 ・・・一般式(2)
(式中、R2は1価の有機基を表す。)
R3 y(R4O)3-ySi−(R7)d−Si(OR5)3-zR6 z ・・・一般式(3)
(式中、R3〜R6は各々独立に1価の有機基を表し、yおよびzは各々独立に0〜2の数を表し、R7は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)を表し、dは0または1を表す。)
R8−CH2−CR9R10−OH 一般式(4)
(式中、R9およびR10は各々独立に水素原子またはメチル基を表し、かつR9およびR10の少なくとも一方がメチル基であり、R8は水素原子、水酸基、または−OZ(Zは炭素数1〜4のアルキル基)で表される基を表す。)
なお、本明細書では、上記一般式(1)、(2)及び(3)で表される化合物をそれぞれ、化合物(1)、化合物(2)及び化合物(3)と略称することがある。
RxSi(OR1)4-x ・・・一般式(1)
(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基を表し、R1は1価の有機基を表し、xは1〜2の整数を表す。)
Si(OR2)4 ・・・一般式(2)
(式中、R2は1価の有機基を表す。)
R3 y(R4O)3-ySi−(R7)d−Si(OR5)3-zR6 z ・・・一般式(3)
(式中、R3〜R6は各々独立に1価の有機基を表し、yおよびzは各々独立に0〜2の数を表し、R7は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)を表し、dは0または1を表す。)
R8−CH2−CR9R10−OH 一般式(4)
(式中、R9およびR10は各々独立に水素原子またはメチル基を表し、かつR9およびR10の少なくとも一方がメチル基であり、R8は水素原子、水酸基、または−OZ(Zは炭素数1〜4のアルキル基)で表される基を表す。)
なお、本明細書では、上記一般式(1)、(2)及び(3)で表される化合物をそれぞれ、化合物(1)、化合物(2)及び化合物(3)と略称することがある。
(A)成分、即ち、特定シラン化合物の加水分解縮合物とは、上記一般式(1)、(2)及び(3)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物の、加水分解物および/またはその縮合物である。
ここで、(A)成分における加水分解物とは、上記(A)成分を表す一般式(1)、(2)及び(3)で表される化合物に含まれるR1O−基,R2O−基,R4O−基およびR5O−基のすべてが加水分解されている必要はなく、例えば、1個だけが加水分解されているもの、2個以上が加水分解されているもの、あるいは、これらの混合物であってもよい。
また、(A)成分における縮合物は、(A)成分を構成する一般式(1)、(2)及び(3)で表される化合物の加水分解物のシラノール基が縮合してSi−O−Si結合を形成したものであるが、本発明では、シラノール基がすべて縮合している必要はなく、僅かな一部のシラノール基が縮合したもの、縮合の程度が異なっているものの混合物などをも包含した概念である。
ここで、(A)成分における加水分解物とは、上記(A)成分を表す一般式(1)、(2)及び(3)で表される化合物に含まれるR1O−基,R2O−基,R4O−基およびR5O−基のすべてが加水分解されている必要はなく、例えば、1個だけが加水分解されているもの、2個以上が加水分解されているもの、あるいは、これらの混合物であってもよい。
また、(A)成分における縮合物は、(A)成分を構成する一般式(1)、(2)及び(3)で表される化合物の加水分解物のシラノール基が縮合してSi−O−Si結合を形成したものであるが、本発明では、シラノール基がすべて縮合している必要はなく、僅かな一部のシラノール基が縮合したもの、縮合の程度が異なっているものの混合物などをも包含した概念である。
(A)成分の加水分解縮合物〔以下、(A)加水分解縮合物と称する〕は、上記一般式(1)、(2)及び(3)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を(B)塩基性化合物、(C)水および(D)第二級または第三級アルコールの存在下に、加水分解、縮合して得られる。
RxSi(OR1)4-x 一般式(1)
一般式(1)中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基を表し、R1は1価の有機基を表し、xは1〜2の整数を表す。
RおよびR1で表される1価の有機基としては、アルキル基、アリール基、アリル基、グリシジル基、ビニル基などを挙げることができる。また、一般式(1)において、Rは1価の有機基、特にアルキル基またはフェニル基であることが好ましい。
ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基であり、これらのアルキル基は鎖状でも、分岐していてもよく、さらに水素原子がフッ素原子などに置換されていてもよい。
一般式(1)において、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基などを挙げることができる。
一般式(1)中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基を表し、R1は1価の有機基を表し、xは1〜2の整数を表す。
RおよびR1で表される1価の有機基としては、アルキル基、アリール基、アリル基、グリシジル基、ビニル基などを挙げることができる。また、一般式(1)において、Rは1価の有機基、特にアルキル基またはフェニル基であることが好ましい。
ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基であり、これらのアルキル基は鎖状でも、分岐していてもよく、さらに水素原子がフッ素原子などに置換されていてもよい。
一般式(1)において、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基などを挙げることができる。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリ−iso−プロポキシシラン、トリ−n−ブトキシシラン、トリ−sec−ブトキシシラン、トリ−tert−ブトキシシラン、トリフェノキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、フルオロトリ−n−プロポキシシラン、フルオロトリ−iso−プロポキシシラン、フルオロトリ−n−ブトキシシラン、フルオロトリ−sec−ブトキシシラン、フルオロトリ−tert−ブトキシシラン、フルオロトリフェノキシシランなど;
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−iso−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−tert−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、
i−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−sec−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリエトキシシランなど;
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、
ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル−ジ−エトキシシラン、ジフェニル−ジ−n−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−n−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ジビニルトリメトキシシランなど;
を挙げることができる。
を挙げることができる。
一般式(1)で表される化合物の好ましい例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどが挙げられる。
これらは、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
これらは、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
Si(OR2)4 ・・・一般式(2)
一般式(2)中、R2は1価の有機基を表す。
一般式(2)において、R2で表される1価の有機基としては、先の一般式(1)と同様な有機基を挙げることができる。
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェノキシシランなどが挙げられる。
一般式(2)中、R2は1価の有機基を表す。
一般式(2)において、R2で表される1価の有機基としては、先の一般式(1)と同様な有機基を挙げることができる。
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェノキシシランなどが挙げられる。
R3 y(R4O)3-ySi−(R7)d−Si(OR5)3-zR6 z ・・・・一般式(3)
一般式(3)中、式中、R3〜R6は各々独立に1価の有機基を表し、yおよびzは各々独立に0〜2の数を表し、R7は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)を表し、dは0または1を表す。
ここで、R3〜R6で表される1価の有機基としては、先の一般式(1)と同様な有機基を挙げることができる。
一般式(3)のうち、R7が酸素原子である化合物としては、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、ヘキサフェノキシジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、
一般式(3)中、式中、R3〜R6は各々独立に1価の有機基を表し、yおよびzは各々独立に0〜2の数を表し、R7は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)を表し、dは0または1を表す。
ここで、R3〜R6で表される1価の有機基としては、先の一般式(1)と同様な有機基を挙げることができる。
一般式(3)のうち、R7が酸素原子である化合物としては、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、ヘキサフェノキシジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、
1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサンなどを挙げることができる。
これらのうち、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサンなどを、好ましい例として挙げることができる。
また、一般式(3)において、dが0の化合物としては、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、ヘキサフェノキシジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−メチルジシラン、1
,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−フェニルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、
,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−フェニルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、
1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシランなどを挙げることができる。
これらのうち、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシランなどを、好ましい例として挙げることができる。
さらに、一般式(3)において、R7が−(CH2)n−で表される基である化合物としては、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−i−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−t−ブトキシシリル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)エタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−1−(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、1−(ジ−i−プロポキシメチルシリル)−1−(トリ−i−プロポキシシリル)メタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−sec−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−1−(
トリ−t−ブトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−(トリメトキシシリル)エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリエトキシシリル)エタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−2−(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、1−(ジ−i−プロポキシメチルシリル)−2−(トリ−i−プロポキシシリル)エタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−n−ブトキシシリル)エタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−sec−ブトキシシリル)エタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−t−ブトキシシリル)エタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−i−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)メタン、
トリ−t−ブトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−(トリメトキシシリル)エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリエトキシシリル)エタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−2−(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、1−(ジ−i−プロポキシメチルシリル)−2−(トリ−i−プロポキシシリル)エタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−n−ブトキシシリル)エタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−sec−ブトキシシリル)エタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−t−ブトキシシリル)エタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−i−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)メタン、
ビス(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−t−ブトキシメチルシリル)メタン、1,2−ビス(ジメトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジエトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−i−プロポキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−t−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼンなど挙げることができる。
これらのうち、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−(トリメトキシシリル)エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリエトキシシリル)エタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタン、1,2−ビス(ジメトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジエトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼンなどを好ましい例として挙げることができる。
本発明において、(A)成分を構成する化合物としては、上記一般式(1)、(2)および(3)で表される化合物から選ばれる1種のみを用いてもよく、2種以上を併用することもできる。
〔(B)塩基性化合物〕
本発明において、(A)加水分解縮合物を製造するに際しては、上記一般式(1)、(2)および(3)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を加水分解、縮合させる際に、(B)塩基性化合物を用いることが特徴である。
(B)塩基性化合物を用いることにより、低比誘電率、高弾性率でありさらに基板との密着性に優れたシリカ系膜を得ることができる。
本発明で使用することのできる(B)塩基性化合物としては、無機塩基のほか、有機塩基などが挙げられる。
ここで、無機塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウムなどを挙げることができる。
本発明において、(A)加水分解縮合物を製造するに際しては、上記一般式(1)、(2)および(3)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を加水分解、縮合させる際に、(B)塩基性化合物を用いることが特徴である。
(B)塩基性化合物を用いることにより、低比誘電率、高弾性率でありさらに基板との密着性に優れたシリカ系膜を得ることができる。
本発明で使用することのできる(B)塩基性化合物としては、無機塩基のほか、有機塩基などが挙げられる。
ここで、無機塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウムなどを挙げることができる。
また、有機塩基としては、例えば、アンモニア、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、N−メチルメタノールアミン、N−エチルメタノールアミン、N−プロピルメタノールアミン、N−ブチルメタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−プロピルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルプロパノールアミン、N−エチルプロパノールアミン、N−プロピルプロパノールアミン、N−ブチルプロパノールアミン、N−メチルブタノールアミン、N−エチルブタノールアミン、N−プロピルブタノールアミン、N−ブチルブタノールアミン、N,N−ジメチルメタノールアミン、N,N−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジプロピルメタノールアミン、N,N−ジブチルメタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N,N−ジエチルプロパノールアミン、N,N−ジプロピルプロパノールアミン、N,N−ジブチルプロパノールアミン、N,N−ジメチルブタノールアミン、N,N−ジエチルブタノールアミン、N,N−ジプロピルブタノールアミン、N,N−ジブチルブタノールアミン、N−メチルジメタノールアミン、N−エチルジメタノールアミン、N−プロピルジメタノールアミン、N−ブチルジメタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、N−エチルジプロパノールアミン、N−プロピルジプロパノールアミン、N−ブチルジプロパノールアミン、N−メチルジブタノールアミン、N−エチルジブタノールアミン、N−プロピルジブタノールアミン、N−ブチルジブタノールアミン、N−(アミノメチル)メタノールアミン、N−(アミノメチル)エタノールアミン、N−(アミノメチル)プロパノールアミン、N−(アミノメチル)ブタノールアミン、N−(アミノエチル)メタノールアミン、N−(アミノエチル)エタノールアミン、N−(アミノエチル)プロパノールアミン、N−(アミノエチル)ブタノールアミン、N−(アミノプロピル)メタノールアミン、N−(アミノプロピル)エタノールアミン、N−(アミノプロピル)プロパノールアミン、
N−(アミノプロピル)ブタノールアミン、N−(アミノブチル)メタノールアミン、N−(アミノブチル)エタノールアミン、N−(アミノブチル)プロパノールアミン、N−(アミノブチル)ブタノールアミン、メトキシメチルアミン、メトキシエチルアミン、メトキシプロピルアミン、メトキシブチルアミン、エトキシメチルアミン、エトキシエチルアミン、エトキシプロピルアミン、エトキシブチルアミン、プロポキシメチルアミン、プロポキシエチルアミン、プロポキシプロピルアミン、プロポキシブチルアミン、ブトキシメチルアミン、ブトキシエチルアミン、ブトキシプロピルアミン、ブトキシブチルアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプロピルエチレンジアミン、テトラブチルエチレンジアミン、メチルアミノメチルアミン、メチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン、メチルアミノブチルアミン、エチルアミノメチルアミン、エチルアミノエチルアミン、エチルアミノプロピルアミン、エチルアミノブチルアミン、プロピルアミノメチルアミン、プロピルアミノエチルアミン、プロピルアミノプロピルアミン、プロピルアミノブチルアミン、ブチルアミノメチルアミン、ブチルアミノエチルアミン、ブチルアミノプロピルアミン、ブチルアミノブチルアミン、ピリジン、ピロール、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピコリン、モルホリン、メチルモルホリン、ジアザビシクロオクラン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデセンなどを挙げることができる。
これらの(B)塩基性化合物は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
これらの(B)塩基性化合物は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
上記(B)塩基性化合物の使用量は、成分(A)のシラン化合物中に存在するR1O−基,R2O−基,R4O−基およびR5O−基で表される基の総量1モルに対して、通常、0.00001〜10モル、好ましくは0.00005〜5モルである。
(B)塩基性化合物の使用量が上記範囲内であれば、反応中のポリマーの析出やゲル化の恐れが少ない。
(B)塩基性化合物の使用量が上記範囲内であれば、反応中のポリマーの析出やゲル化の恐れが少ない。
さらに、(A)成分の加水分解縮合物では、化合物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を、(B)塩基性化合物の存在下に加水分解・縮合して、加水分解縮合物とし、その後、組成物のpHを7以下に調整することが好ましい。
pHを調整する方法としては、
<1> pH調整剤を添加する方法、
<2> 常圧または減圧下で、組成物中より(B)塩基性化合物を留去する方法、
<3> 窒素、アルゴンなどのガスをバブリングすることにより、組成物中から(B)塩基性化合物を除去する方法、
<4> イオン交換樹脂により、組成物中から(B)塩基性化合物を除く方法、
<5> 抽出や洗浄によって(B)塩基性化合物を系外に除去する方法、
などが挙げられる。これらの方法は、それぞれ、組み合わせて用いてもよい。
pHを調整する方法としては、
<1> pH調整剤を添加する方法、
<2> 常圧または減圧下で、組成物中より(B)塩基性化合物を留去する方法、
<3> 窒素、アルゴンなどのガスをバブリングすることにより、組成物中から(B)塩基性化合物を除去する方法、
<4> イオン交換樹脂により、組成物中から(B)塩基性化合物を除く方法、
<5> 抽出や洗浄によって(B)塩基性化合物を系外に除去する方法、
などが挙げられる。これらの方法は、それぞれ、組み合わせて用いてもよい。
ここで、上記pH調整剤としては、無機酸や有機酸が挙げられる。
無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、ホウ酸、シュウ酸などを挙げることができる。
また、有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、シキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、リンゴ酸、グルタル酸の加水分解物、無水マレイン酸の加水分解物、無水フタル酸の加水分解物などを挙げることができる。
これら化合物は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、ホウ酸、シュウ酸などを挙げることができる。
また、有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、シキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、リンゴ酸、グルタル酸の加水分解物、無水マレイン酸の加水分解物、無水フタル酸の加水分解物などを挙げることができる。
これら化合物は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
〔(C)水〕
上記(A)成分を構成する一般式(1)、(2)および(3)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のシラン化合物を加水分解、縮合させる際に、(A)成分1モル当たり1モルを越え150モル以下の水を用いることが好ましく、1モルを越え130モル以下の水を加えることが特に好ましい。添加する水の量が5モル以下であると塗膜の耐クラック性が劣る場合があり、150モルを越えると加水分解および縮合反応中のポリマーの析出やゲル化が生じる場合がある。
上記(C)水の使用量は、(A)成分1モルに対して1モルを超え150モル以下であり、好ましくは1モルを超え130モル以下であり、さらに好ましくは10モルを超え50モル以下である。
(C)水の使用量が上記範囲内であれば、反応中のポリマーの析出やゲル化の恐れが少ない。
上記(A)成分を構成する一般式(1)、(2)および(3)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のシラン化合物を加水分解、縮合させる際に、(A)成分1モル当たり1モルを越え150モル以下の水を用いることが好ましく、1モルを越え130モル以下の水を加えることが特に好ましい。添加する水の量が5モル以下であると塗膜の耐クラック性が劣る場合があり、150モルを越えると加水分解および縮合反応中のポリマーの析出やゲル化が生じる場合がある。
上記(C)水の使用量は、(A)成分1モルに対して1モルを超え150モル以下であり、好ましくは1モルを超え130モル以下であり、さらに好ましくは10モルを超え50モル以下である。
(C)水の使用量が上記範囲内であれば、反応中のポリマーの析出やゲル化の恐れが少ない。
〔(D)第二級または第三級アルコール〕
本発明の(A)成分の加水分解時に共存させる(D)第二級または第三級アルコールとしては、アルコール類の他にグリコール類を挙げることができる。
アルコール類としては、例えば、イソプロパノール、t−ブタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2−オクタノール、3−オクタノールを挙げることができる。
また、グリコール類としては、例えばプロビレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルを挙げることができる。
本発明の(A)成分の加水分解時に共存させる(D)第二級または第三級アルコールとしては、アルコール類の他にグリコール類を挙げることができる。
アルコール類としては、例えば、イソプロパノール、t−ブタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2−オクタノール、3−オクタノールを挙げることができる。
また、グリコール類としては、例えばプロビレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルを挙げることができる。
なお、上記(D)第二級アルコールまたは第三級アルコールは、(D−1)下記一般式(4)(以下、「化合物(4)」という)で表される化合物であることが好ましい。
R8−CH2−CR9R10−OH ・・・(4)
一般式(4)中、R9およびR10は各々独立に水素原子またはメチル基を表し、かつR9およびR10の少なくとも一方がメチル基であり、R8は水素原子、水酸基、または−OZ(Zは炭素数1〜4のアルキル基)で表される基を表す。
化合物(4)の具体例としては、例えば、イソプロパノール、t−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルを挙げることができる。
R8−CH2−CR9R10−OH ・・・(4)
一般式(4)中、R9およびR10は各々独立に水素原子またはメチル基を表し、かつR9およびR10の少なくとも一方がメチル基であり、R8は水素原子、水酸基、または−OZ(Zは炭素数1〜4のアルキル基)で表される基を表す。
化合物(4)の具体例としては、例えば、イソプロパノール、t−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルを挙げることができる。
(D)成分の使用量は、(A)成分1モルに対して1〜100モルであることが好ましく、5〜30モルであることが特に好ましい。
(D)成分の使用量が上記範囲内であれば、反応中のポリマーの析出やゲル化の恐れが少ない。
(D)成分の使用量が上記範囲内であれば、反応中のポリマーの析出やゲル化の恐れが少ない。
本発明において低誘電率の絶縁膜を形成する膜形成用組成物の調製方法の具体例としては、下記1)〜11)の方法などを挙げることができる。
1)(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)、(B)塩基性化合物、および(D)成分からなる混合物に、所定量の水を加えて、加水分解・縮合反応を行う方法。
2)(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)、(B)塩基性化合物、および(D)成分からなる混合物に、所定量の水を連続的あるいは断続的に添加して、加水分解、縮合反応を行う方法。
3)(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)、および(D)成分からなる混合物に、所定量の水および(B)塩基性化合物を加えて、加水分解・縮合反応を行う方法。
4)(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)、および(D)成分からなる混合物に、所定量の水および(B)塩基性化合物を連続的あるいは断続的に添加して、加水分解、縮合反応を行う方法。
5)(D)成分、水および(B)塩基性化合物からなる混合物に、所定量の(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)を加えて、加水分解・縮合反応を行う方法。
1)(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)、(B)塩基性化合物、および(D)成分からなる混合物に、所定量の水を加えて、加水分解・縮合反応を行う方法。
2)(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)、(B)塩基性化合物、および(D)成分からなる混合物に、所定量の水を連続的あるいは断続的に添加して、加水分解、縮合反応を行う方法。
3)(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)、および(D)成分からなる混合物に、所定量の水および(B)塩基性化合物を加えて、加水分解・縮合反応を行う方法。
4)(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)、および(D)成分からなる混合物に、所定量の水および(B)塩基性化合物を連続的あるいは断続的に添加して、加水分解、縮合反応を行う方法。
5)(D)成分、水および(B)塩基性化合物からなる混合物に、所定量の(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)を加えて、加水分解・縮合反応を行う方法。
6)(D)成分、水および(B)塩基性化合物からなる混合物に、所定量の(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)を連続的あるいは断続的に添加して、加水分解・縮合反応を行う方法。
7)(D)成分、水および(B)塩基性化合物からなる混合物に、所定量の(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)を加えて、加水分解・縮合反応を行い、pH調整剤を添加する方法。
8)(D)成分、水および(B)塩基性化合物からなる混合物に、所定量の(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)を加えて、加水分解・縮合反応を行い、溶液の一定濃度に濃縮した後pH調整剤を添加する方法。
9)上記1)〜8)の方法で得られた溶液を、(E)有機溶剤で抽出する方法。
10)上記1)〜8)の方法で得られた溶液を、(E)有機溶剤で置換する方法。
11)上記1)〜8)の方法で得られた溶液を、(E)有機溶剤で抽出した後、別な有機溶剤で置換する方法。
7)(D)成分、水および(B)塩基性化合物からなる混合物に、所定量の(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)を加えて、加水分解・縮合反応を行い、pH調整剤を添加する方法。
8)(D)成分、水および(B)塩基性化合物からなる混合物に、所定量の(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)を加えて、加水分解・縮合反応を行い、溶液の一定濃度に濃縮した後pH調整剤を添加する方法。
9)上記1)〜8)の方法で得られた溶液を、(E)有機溶剤で抽出する方法。
10)上記1)〜8)の方法で得られた溶液を、(E)有機溶剤で置換する方法。
11)上記1)〜8)の方法で得られた溶液を、(E)有機溶剤で抽出した後、別な有機溶剤で置換する方法。
上記方法の中で使用することのできる(E)有機溶剤としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒および非プロトン系極性溶媒の群から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
ここで、アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコールなどのモノアルコール系溶媒;
ここで、アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコールなどのモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコールなどの多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルなどの多価アルコール部分エーテル系溶媒;
などを挙げることができる。
これらのアルコール系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルなどの多価アルコール部分エーテル系溶媒;
などを挙げることができる。
これらのアルコール系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、フェンチョンなどのほか、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、3,5−オクタンジオン、2,4−ノナンジオン、3,5−ノナンジオン、5−メチル−2,4−ヘキサンジオン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ヘプタンジオンなどβ−ジケトン類などが挙げられる。
これらのケトン系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
これらのケトン系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
アミド系溶媒としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン、N−ホルミルモルホリン、N−ホルミルピペリジン、N−ホルミルピロリジン、N−アセチルモルホリン、N−アセチルピペリジン、N−アセチルピロリジンなどが挙げられる。
これらアミド系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
これらアミド系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
エステル系溶媒としては、ジエチルカーボネート、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジエチル、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどが挙げられる。
これらエステル系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
これらエステル系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
脂肪族炭化水素系溶媒としては、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどが挙げられる。
これら脂肪族炭化水素系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
これら脂肪族炭化水素系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
芳香族炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンセン、イソプロピルベンセン、ジエチルベンゼン、イソブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−イソプロピルベンセン、n−アミルナフタレン、トリメチルベンゼンなどが挙げられる。
これら芳香族炭化水素系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
これら芳香族炭化水素系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、フラン、ジメトキシエタンなどが挙げられる。
これらエーテル系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
これらエーテル系溶媒は、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
非プロトン系極性溶媒としては、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N,Nエ,Nエ−テトラエチルスルファミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチルモルホロン、N−メチルピロール、N−エチルピロール、N−メチル−3 −ピロリン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、N,N−ジメチルピペラジン、N−メチルイミダゾール、N−メチル−4−ピペリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチルテトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノンなどを挙げることができる。
これら有機溶媒は、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。
これら有機溶媒は、1種あるいは2種以上を混合して使用することができる。
〔その他の添加剤〕
本発明で用いられる膜形成用組成物には、さらにコロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、有機ポリマー、界面活性剤、シランカップリング剤、ラジカル発生剤、トリアゼン化合物などの成分を添加してもよい。
コロイド状シリカとは、例えば、高純度の無水ケイ酸を前記親水性有機溶媒に分散した分散液であり、通常、平均粒径が5〜30 nm、好ましくは10〜20 nm、固形分濃度が10〜40質量%程度のものである。このような、コロイド状シリカとしては、例えば、日産化学工業(株)製、メタノールシリカゾルおよびイソプロパノールシリカゾル;触媒化成工業(株)製、オスカルなどが挙げられる。
コロイド状アルミナとしては、日産化学工業(株)製のアルミナゾル520、同100、同200;川研ファインケミカル(株)製のアルミナクリアーゾル、アルミナゾル10、同132などが挙げられる。
有機ポリマーとしては、例えば、糖鎖構造を有する化合物、ビニルアミド系重合体、(メタ)アクリル系重合体、芳香族ビニル化合物、デンドリマー、ポリイミド,ポリアミック酸、ポリアリーレン、ポリアミド、ポリキノキサリン、ポリオキサジアゾール、フッ素系重合体、ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物などを挙げることができる。
本発明で用いられる膜形成用組成物には、さらにコロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、有機ポリマー、界面活性剤、シランカップリング剤、ラジカル発生剤、トリアゼン化合物などの成分を添加してもよい。
コロイド状シリカとは、例えば、高純度の無水ケイ酸を前記親水性有機溶媒に分散した分散液であり、通常、平均粒径が5〜30 nm、好ましくは10〜20 nm、固形分濃度が10〜40質量%程度のものである。このような、コロイド状シリカとしては、例えば、日産化学工業(株)製、メタノールシリカゾルおよびイソプロパノールシリカゾル;触媒化成工業(株)製、オスカルなどが挙げられる。
コロイド状アルミナとしては、日産化学工業(株)製のアルミナゾル520、同100、同200;川研ファインケミカル(株)製のアルミナクリアーゾル、アルミナゾル10、同132などが挙げられる。
有機ポリマーとしては、例えば、糖鎖構造を有する化合物、ビニルアミド系重合体、(メタ)アクリル系重合体、芳香族ビニル化合物、デンドリマー、ポリイミド,ポリアミック酸、ポリアリーレン、ポリアミド、ポリキノキサリン、ポリオキサジアゾール、フッ素系重合体、ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物などを挙げることができる。
ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物としては、ポリメチレンオキサイド構造、ポリエチレンオキサイド構造、ポリプロピレンオキサイド構造、ポリテトラメチレンオキサイド構造、ポリブチレンオキシド構造などが挙げられる。
具体的には、ポリオキシメチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエテチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのエーテル型化合物、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩などのエーテルエステル型化合物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどのエーテルエステル型化合物などを挙げることができる。
具体的には、ポリオキシメチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエテチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのエーテル型化合物、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩などのエーテルエステル型化合物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどのエーテルエステル型化合物などを挙げることができる。
ポリオキシチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーとしては下記のようなブロック構造を有する化合物が挙げられる。
−(X)j−(Y)k−
−(X)j−(Y)k−(X)l−
(式中、Xは−CH2CH2O−で表される基を表し、Yは−CH2CH(CH3)O−で表される基を表し、jは1〜90を表し、kは10〜99を表し、lは0〜90の数を示を表す。)
これらの中で、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、などのエーテル型化合物をより好ましい例として挙げることができる。
これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
−(X)j−(Y)k−
−(X)j−(Y)k−(X)l−
(式中、Xは−CH2CH2O−で表される基を表し、Yは−CH2CH(CH3)O−で表される基を表し、jは1〜90を表し、kは10〜99を表し、lは0〜90の数を示を表す。)
これらの中で、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、などのエーテル型化合物をより好ましい例として挙げることができる。
これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
界面活性剤としては、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられ、さらには、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ポリアルキレンオキシド系界面活性剤、ポリ(メタ)アクリレート系界面活性剤などを挙げることができ、好ましくはフッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤を挙げることができる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば1,1,2,2−テトラフロロオクチル(1,1,2,2−テトラフロロプロピル)エーテル、1,1,2,2−テトラフロロオクチルヘキシルエーテル、オクタエチレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサエチレングリコール(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、オクタプロピレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサプロピレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、パーフロロドデシルスルホン酸ナトリウム、1,1,2,2,8,8,9,9,10,10−デカフロロドデカン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロデカン、N−[3−(パーフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル]−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチレンアンモニウムベタイン、パーフルオロアルキルスルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル−N−エチルスルホニルグリシン塩、リン酸ビス(N−パーフルオロオクチルスルホニル−N−エチルアミノエチル)、モノパーフルオロアルキルエチルリン酸エステル等の末端、主鎖および側鎖の少なくとも何れかの部位にフルオロアルキルまたはフルオロアルキレン基を有する化合物からなるフッ素系界面活性剤を挙げることができる。
また、市販品としてはメガファックF142D、同F172、同F173、同F183(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、エフトップEF301、同303、同352(新秋田化成(株)製)、フロラードFC−430、同FC−431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子(株)製)、BM−1000、BM−1100(裕商(株)製)、NBX−15((株)ネオス)などの名称で市販されているフッ素系界面活性剤を挙げることができる。これらの中でも、上記メガファックF172,BM−1000,BM−1100,NBX−15が特に好ましい。
シリコーン系界面活性剤としては、例えばSH7PA、SH21PA、SH30PA、ST94PA(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製などを用いることが出来る。これらの中でも、上記SH28PA、SH30PAが特に好ましい。
界面活性剤の使用量は、(A)成分(完全加水分解縮合物)に対して通常0.0001〜10質量部である。
これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、例えばSH7PA、SH21PA、SH30PA、ST94PA(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製などを用いることが出来る。これらの中でも、上記SH28PA、SH30PAが特に好ましい。
界面活性剤の使用量は、(A)成分(完全加水分解縮合物)に対して通常0.0001〜10質量部である。
これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
シランカップリング剤としては、例えば3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノグリシジロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルメチルジメトキシシラン、1−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
ラジカル発生剤としては、例えばイソブチリルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ−nプロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシルパーオキシ)ジカーボネート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、ジメトキブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、スクシニックパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、m−トルオイルアンドベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチルパーオキシ−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロデカン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ヘキシルヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等を挙げることができる。
ラジカル発生剤の配合量は、重合体100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましい。
これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
ラジカル発生剤の配合量は、重合体100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましい。
これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
トリアゼン化合物としては、例えば、1,2−ビス(3,3−ジメチルトリアゼニル)ベンゼン、1,3−ビス(3,3−ジメチルトリアゼニル)ベンゼン、1,4−ビス(3,3−ジメチルトリアゼニル)ベンゼン、ビス(3,3−ジメチルトリアゼニルフェニル)エーテル、ビス(3,3−ジメチルトリアゼニルフェニル)メタン、ビス(3,3−ジメチルトリアゼニルフェニル)スルホン、ビス(3,3−ジメチルトリアゼニルフェニル)スルフィド、2,2−ビス〔4−(3,3−ジメチルトリアゼニルフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3,3−ジメチルトリアゼニルフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,3,5−トリス(3,3−ジメチルトリアゼニル)ベンゼン、2,7−ビス(3,3−ジメチルトリアゼニル)−9,9−ビス[4−(3,3−ジメチルトリアゼニル)フェニル]フルオレン、2,7−ビス(3,3−ジメチルトリアゼニル)−9,9−ビス[3−メチル−4−(3,3−ジメチルトリアゼニル)フェニル]フルオレン、2,7−ビス(3,3−ジメチルトリアゼニル)−9,9−ビス[3−フェニル−4−(3,3−ジメチルトリアゼニル)フェニル]フルオレン、2,7−ビス(3,3−ジメチルトリアゼニル)−9,9−ビス[3−プロペニル−4−(3,3−ジメチルトリアゼニル)フェニル]フルオレン、2,7−ビス(3,3−ジメチルトリアゼニル)−9,9−ビス[3−フルオロ−4−(3,3−ジメチルトリアゼニル)フェニル]フルオレン、2,7−ビス(3,3−ジメチルトリアゼニル)−9,9−ビス[3,5−ジフルオロ−4−(3,3−ジメチルトリアゼニル)フェニル]フルオレン、2,7−ビス(3,3−ジメチルトリアゼニル)−9,9−ビス[3−トリフルオロメチル−4−(3,3−ジメチルトリアゼニル)フェニル]フルオレンなどが挙げられる。
これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
これらは1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
このようにして得られる膜形成用組成物の全固形分濃度は、好ましくは、2〜30質量%であり、使用目的に応じて適宜調整される。
なお、この全固形分濃度の調整は、必要であれば、濃縮および上記(E)有機溶剤による希釈によって行われる。
なお、この全固形分濃度の調整は、必要であれば、濃縮および上記(E)有機溶剤による希釈によって行われる。
このような膜形成用組成物を、シリコンウエハ、SiO2ウエハ、SiCウエハ、SiNウエハ、SiCNウエハなどの基材に塗布する際には、スピンコート、浸漬法、ロールコート法、スプレー法などの塗装手段が用いられる。
この際の膜厚は、乾燥膜厚として、1回塗りで厚さ0.05〜2.5μm、2回塗りでは厚さ0.1〜5.0μmの塗膜を形成することができる。その後、常温で乾燥するか、あるいは80〜600℃程度の温度で、通常、5〜240分程度加熱して乾燥することにより、ガラス質または巨大高分子の絶縁膜を形成することができる。
この際の膜厚は、乾燥膜厚として、1回塗りで厚さ0.05〜2.5μm、2回塗りでは厚さ0.1〜5.0μmの塗膜を形成することができる。その後、常温で乾燥するか、あるいは80〜600℃程度の温度で、通常、5〜240分程度加熱して乾燥することにより、ガラス質または巨大高分子の絶縁膜を形成することができる。
この際の加熱方法としては、ホットプレート、オーブン、ファーネスなどを使用することが出来、加熱雰囲気としては、大気下、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、真空下、酸素濃度をコントロールした減圧下などで行うことができる。
また、電子線や紫外線を照射することによっても塗膜を形成させることができる。
また、上記塗膜の硬化速度を制御するため、必要に応じて、段階的に加熱したり、窒素、空気、酸素、減圧などの雰囲気を選択することができる。
また、電子線や紫外線を照射することによっても塗膜を形成させることができる。
また、上記塗膜の硬化速度を制御するため、必要に応じて、段階的に加熱したり、窒素、空気、酸素、減圧などの雰囲気を選択することができる。
このようにして得られた低誘電率のシリカ系膜の比誘電率は、通常、2.3〜1.2、好ましくは2.2〜1.5、さらに好ましくは2.1〜1.7であり、弾性率は通常2.0GPa以上、好ましくは2.1GPa以上、さらに好ましくは2.2GPa以上である。
このようにして得られる絶縁膜は、比誘電率特性、機械的強度に優れることから、LSI、システムLSI、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRAMなどの半導体素子用層間絶縁膜やエッチングストッパー膜、半導体素子の表面コート膜などの保護膜、多層レジストを用いた半導体作製工程の中間層、多層配線基板の層間絶縁膜、液晶表示素子用の保護膜や絶縁膜などの用途に有用である。
本発明の研磨方法では、このような低誘電率の絶縁膜を含む被研磨体を研磨するものであるが、被研磨体のその他の構成について説明する。本発明における被研磨体は、低比誘電率の絶縁膜にバリアメタル層を介して埋め込み配線を形成してなる基板であり、基材表面に配線を形成した単層基板、該配線上に層間絶縁膜を介して配線を形成してなる多層配線基板のいずれも、表面の絶縁膜が低誘電率の絶縁材料からなるものであれば研磨対象となりうる。
〔配線金属原材料〕
本発明においては、研磨する対象である半導体デバイスが、銅金属及び/又は銅合金からなる配線を持つLSIであることが好ましく、特には銅合金が好ましい。更には、銅
合金の中でも銀を含有する銅合金が好ましい。
銅合金に含有される銀含量は、40質量%以下が好ましく、特には10質量%以下、さらには1質量%以下が好ましく、0.00001〜0.1質量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
〔配線金属原材料〕
本発明においては、研磨する対象である半導体デバイスが、銅金属及び/又は銅合金からなる配線を持つLSIであることが好ましく、特には銅合金が好ましい。更には、銅
合金の中でも銀を含有する銅合金が好ましい。
銅合金に含有される銀含量は、40質量%以下が好ましく、特には10質量%以下、さらには1質量%以下が好ましく、0.00001〜0.1質量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
(配線の太さ)
本発明においては、研磨する対象である半導体が、例えばDRAMデバイス系ではハーフピッチで0.15μm以下で特には0.10μm以下、更には0.08μm以下、一方、MPUデバイス系では0.12μm以下で特には0.09μm以下、更には0.07μm以下の配線を持つLSIであることが好ましい。これらのLSIに対して、本発明の研磨方法は特に優れた効果を発揮する。
本発明においては、研磨する対象である半導体が、例えばDRAMデバイス系ではハーフピッチで0.15μm以下で特には0.10μm以下、更には0.08μm以下、一方、MPUデバイス系では0.12μm以下で特には0.09μm以下、更には0.07μm以下の配線を持つLSIであることが好ましい。これらのLSIに対して、本発明の研磨方法は特に優れた効果を発揮する。
〔バリア金属〕
本発明においては、半導体が銅金属及び/または銅合金からなる配線と層間絶縁膜との間に、銅の拡散を防ぐ為のバリア層を設けることが好ましい。
バリア層としては低抵抗のメタル材料がよく、特にはRu、TiN、TiW、Ta、TaN、W、WNが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。
本発明の研磨方法は、このバリアメタル層を含む被研磨面の研磨に用いることが好適な態様である。
本発明においては、半導体が銅金属及び/または銅合金からなる配線と層間絶縁膜との間に、銅の拡散を防ぐ為のバリア層を設けることが好ましい。
バリア層としては低抵抗のメタル材料がよく、特にはRu、TiN、TiW、Ta、TaN、W、WNが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。
本発明の研磨方法は、このバリアメタル層を含む被研磨面の研磨に用いることが好適な態様である。
〔研磨液〕
本発明の研磨方法は、先に詳述した低誘電率の絶縁材料を含む被研磨体を研磨する金属用研磨液として、砥粒の少なくとも一部に、表面の珪素原子の少なくとも一部をアルミニウム原子に置き換えたコロイダルシリカを含有するものを用いることを特徴とする。以下、ここで用いられる研磨液について説明する。
〔表面の一部がアルミニウム原子で覆われているコロイダルシリカ〕
本発明の方法に用いられる研磨液は、砥粒の少なくとも一部として、表面の一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカ(以下、適宜、「特定コロイダルシリカ」と称する。)を含有する。特定コロイダルシリカは、本発明の研磨液中で砥粒として機能するものである。
本発明の研磨方法は、先に詳述した低誘電率の絶縁材料を含む被研磨体を研磨する金属用研磨液として、砥粒の少なくとも一部に、表面の珪素原子の少なくとも一部をアルミニウム原子に置き換えたコロイダルシリカを含有するものを用いることを特徴とする。以下、ここで用いられる研磨液について説明する。
〔表面の一部がアルミニウム原子で覆われているコロイダルシリカ〕
本発明の方法に用いられる研磨液は、砥粒の少なくとも一部として、表面の一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカ(以下、適宜、「特定コロイダルシリカ」と称する。)を含有する。特定コロイダルシリカは、本発明の研磨液中で砥粒として機能するものである。
本発明において「表面の少なくとも一部がアルミニウムで覆われたコロイダルシリカ」とは、配位数4の珪素原子を含むサイトを有するコロイダルシリカ表面に、アルミニウムが存在している状態を意味するものであり、コロイダルシリカ表面に4個の酸素原子が配位したアルミニウム原子が結合し、アルミニウム原子が4配位の状態で固定された新たな表面が生成した状態のものであってもよく、また、コロイダルシリカ表面に存在する珪素原子が一旦引き抜かれて、アルミニウム原子と置き換わった新たな表面が生成した状態のものであってもよい。
特定コロイダルシリカの調製に用いられるコロイダルシリカとしては、粒子内部にアルカリ金属などの不純物を含有しない、アルコキシシランの加水分解により得たコロイダルシリカであることがより好ましい。一方、ケイ酸アルカリ水溶液からアルカリを除去する方法で製造したコロイダルシリカも用いることができるものの、この場合、粒子の内部に残留するアルカリ金属が徐々に溶出し、研磨性能に影響を及ぼす懸念がある。このような観点からは、前記アルコキシシランの加水分解により得られたものが原料としてはより好ましい。
原料となるコロイダルシリカの粒径は、砥粒の使用目的に応じて適宜選択されるが、一般的には10〜200nm程度である。
原料となるコロイダルシリカの粒径は、砥粒の使用目的に応じて適宜選択されるが、一般的には10〜200nm程度である。
このような特定コロイダルシリカを得る方法としては、例えば、コロイダルシリカの分散液にアルミン酸ソーダ等のアルミン酸化合物を添加する方法を好適に用いることができる。この方法は、特許第3463328号公報、特開昭63−123807号公報に詳細に記載され、この記載を本発明に適用することができる。
また、その他の方法として、コロイダルシリカの分散液にアルミニウムアルコキシドを添加する方法が挙げられる。
ここで用いるアルミニウムアルコキシドはいかなるものでもよいが、好ましくは、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシド、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシドであり、特に好ましくはアルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシドである。
また、その他の方法として、コロイダルシリカの分散液にアルミニウムアルコキシドを添加する方法が挙げられる。
ここで用いるアルミニウムアルコキシドはいかなるものでもよいが、好ましくは、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシド、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシドであり、特に好ましくはアルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシドである。
上記の方法により得られた特定コロイダルシリカは、4配位のアルミン酸イオンとコロイダルシリカ表面のシラノール基との反応によって生成したアルミノシリケイトサイトを有し、これが負の電荷を固定し、粒子に負の大きなゼータポテンシャルを与える。これにより、特定コロイダルシリカは、酸性においても分散性に優れるという特徴を有する。
したがって、前述の如き方法によって製造した特定コロイダルシリカには、アルミニウム原子が4個の酸素原子に配位された状態で存在することが重要である。
したがって、前述の如き方法によって製造した特定コロイダルシリカには、アルミニウム原子が4個の酸素原子に配位された状態で存在することが重要である。
なお、本発明における特定コロイダルシリカ表面に存在する、4個の酸素原子が配位したアルミニウム原子は、例えば、ゼータ電位を測定することによって容易に確認することができる。
本発明における特定コロイダルシリカにおいて、アルミニウムで覆われた量としては、コロイダルシリカの表面原子置換率(導入アルミニウム原子数/表面珪素原子サイト数)で表される。この表面原子置換率は、好ましくは0.001モル%以上25モル%以下、更に好ましくは0.01モル%以上10モル%以下、特に好ましくは0.1モル%以上5モル%以下である。
この表面原子置換率は、原料のコロイダルシリカの分散液に添加するアルミン酸化合物、アルミニウムアルコキシドなどの添加量(濃度)を制御することにより、適宜制御することができる。
この表面原子置換率は、原料のコロイダルシリカの分散液に添加するアルミン酸化合物、アルミニウムアルコキシドなどの添加量(濃度)を制御することにより、適宜制御することができる。
ここで、特定コロイダルシリカの表面原子置換率(導入アルミニウム原子数/表面珪素原子サイト数)は、以下のようにして求めることができる。
まず、分散液中に添加したアルミニウム系化合物のうち、反応後に残存する未反応アルミニウム系化合物から消費されたアルミニウム系化合物の量を算出する。この消費されたアルミニウム系化合物が100%反応したと仮定し、コロイダルシリカ直径から換算される表面積、コロイダルシリカの比重2.2、及び単位表面積あたりのシラノール基数(5〜8個/nm2)から表面原子置換率を見積もることができる。実際の測定は、得られた特定コロイダルシリカ自体を元素分析し、アルミニウムが粒子内部に存在せず、表面に均一に薄くひろがると仮定し、上記コロイダルシリカの表面積/比重、及び、単位表面積あたりのシラノール基数を用いて求める。
まず、分散液中に添加したアルミニウム系化合物のうち、反応後に残存する未反応アルミニウム系化合物から消費されたアルミニウム系化合物の量を算出する。この消費されたアルミニウム系化合物が100%反応したと仮定し、コロイダルシリカ直径から換算される表面積、コロイダルシリカの比重2.2、及び単位表面積あたりのシラノール基数(5〜8個/nm2)から表面原子置換率を見積もることができる。実際の測定は、得られた特定コロイダルシリカ自体を元素分析し、アルミニウムが粒子内部に存在せず、表面に均一に薄くひろがると仮定し、上記コロイダルシリカの表面積/比重、及び、単位表面積あたりのシラノール基数を用いて求める。
本発明における特定コロイダルシリカの具体的な製造方法について下記に示す。
まず、コロイダルシリカを1〜50質量%の範囲で水に分散させ、該分散液のpHを7〜11に調整し、その後、室温近傍にて攪拌しながら、アルミン酸ナトリウム水溶液を添加し、そのまま0.5〜10時間攪拌する。
これにより得られたゾルを、イオン交換や限外濾過などにより不純物を除去して、特定コロイダルシリカを得ることができる。
まず、コロイダルシリカを1〜50質量%の範囲で水に分散させ、該分散液のpHを7〜11に調整し、その後、室温近傍にて攪拌しながら、アルミン酸ナトリウム水溶液を添加し、そのまま0.5〜10時間攪拌する。
これにより得られたゾルを、イオン交換や限外濾過などにより不純物を除去して、特定コロイダルシリカを得ることができる。
得られた特定コロイダルシリカのサイズ(体積相当径)は、3mから200nmが好ましく、5nmから100nmが更に好ましく、10nmから60nmが特に好ましい。
なお、特定コロイダルシリカの粒径(体積相当径)は、動的光散乱法により測定した値を採用している。
なお、特定コロイダルシリカの粒径(体積相当径)は、動的光散乱法により測定した値を採用している。
また、本発明の研磨液中の特定コロイダルシリカの含有量は、その効果を発現するために、研磨に使用する際の研磨液の質量に対して、好ましくは0.001質量%以上5質量%以下であり、更に好ましくは0.01質量%以上0.5質量%以下であり、特に好ましくは0.05質量%以上0.2質量%以下である。
本発明の研磨液に含有される砥粒のうち、特定コロイダルシリカの含有割合は、好ましくは50質量%以上であり、特に好ましくは80質量%以上である。含有される砥粒の全てが特定コロイダルシリカであってもよい。
本発明の研磨液において、特定コロイダルシリカ以外に砥粒として用いうるものとしては、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、セリア、アルミナ、チタニア等が好ましく、特に好ましくはコロイダルシリカである。これらのサイズは、特定コロイダルシリカと同等か、それ以上、また、2倍以下であることが好ましい。
〔その他の砥粒〕
本発明に用いる研磨液には、前記特定砥粒に加えて、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の砥粒を併用することができる。
併用可能な砥粒としては、例えば、シリカ(沈降シリカ、フュームドシリカ、コロイダルシリカ、合成シリカ)、セリア、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、酸化マンガン、炭化ケイ素、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリテレフタレートなどが挙げられ、特にコロイダルシリカが好ましい。
また、砥粒は平均粒径が5〜1000nmが好ましく、特には10〜200nmが好ましい。
前記特定の砥粒を含む全砥粒の添加量としては、砥粒は、使用する際の金属用研磨液の全質量に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%の範囲であることがより好ましい。研磨速度の向上とウエハ面内の研磨速度のばらつきの低減における充分な効果を得る上で0.01質量%以上が好ましく、CMPによる研磨速度が飽和するため、20質量%以下が好ましい。
なお、砥粒を併用する場合、その他の砥粒は、前記特定の砥粒に対して、粒子個数比率で50%以下であることが好ましい。
本発明に用いる研磨液には、前記特定砥粒に加えて、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の砥粒を併用することができる。
併用可能な砥粒としては、例えば、シリカ(沈降シリカ、フュームドシリカ、コロイダルシリカ、合成シリカ)、セリア、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、酸化マンガン、炭化ケイ素、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリテレフタレートなどが挙げられ、特にコロイダルシリカが好ましい。
また、砥粒は平均粒径が5〜1000nmが好ましく、特には10〜200nmが好ましい。
前記特定の砥粒を含む全砥粒の添加量としては、砥粒は、使用する際の金属用研磨液の全質量に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%の範囲であることがより好ましい。研磨速度の向上とウエハ面内の研磨速度のばらつきの低減における充分な効果を得る上で0.01質量%以上が好ましく、CMPによる研磨速度が飽和するため、20質量%以下が好ましい。
なお、砥粒を併用する場合、その他の砥粒は、前記特定の砥粒に対して、粒子個数比率で50%以下であることが好ましい。
〔酸化剤〕
本発明の方法に用いる研磨液は、研磨対象の金属を酸化できる化合物(酸化剤)を含有することが好ましい。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水および銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられる。
本発明の方法に用いる研磨液は、研磨対象の金属を酸化できる化合物(酸化剤)を含有することが好ましい。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水および銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられる。
鉄(III)塩としては、例えば、硝酸鉄(III)、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、臭化鉄(III)など無機の鉄(III)塩の他、鉄(III)の有機錯塩が好ましく用いられる。
鉄(III)の有機錯塩を用いる場合、鉄(III)錯塩を構成する錯形成化合物としては、例えば、酢酸、クエン酸、シュウ酸、サリチル酸、ジエチルジチオカルバミン酸、コハク酸、酒石酸、グリコール酸、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、チオグリコール酸、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−エタンジチオール、マロン酸、グルタル酸、3−ヒドロキシ酪酸、プロピオン酸、フタル酸、イソフタル酸、3−ヒドロキシサリチル酸、3,5−ジヒドロキシサリチル酸、没食子酸、安息香酸、マレイン酸などやこれらの塩の他、アミノポリカルボン酸及びその塩が挙げられる。
鉄(III)の有機錯塩を用いる場合、鉄(III)錯塩を構成する錯形成化合物としては、例えば、酢酸、クエン酸、シュウ酸、サリチル酸、ジエチルジチオカルバミン酸、コハク酸、酒石酸、グリコール酸、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、チオグリコール酸、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−エタンジチオール、マロン酸、グルタル酸、3−ヒドロキシ酪酸、プロピオン酸、フタル酸、イソフタル酸、3−ヒドロキシサリチル酸、3,5−ジヒドロキシサリチル酸、没食子酸、安息香酸、マレイン酸などやこれらの塩の他、アミノポリカルボン酸及びその塩が挙げられる。
アミノポリカルボン酸及びその塩としては、エチレンジアミン−N,N,N',N'−四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸、1,2−ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸、エチレンジアミン−N,N'−ジコハク酸(ラセミ体)、エチレンジアミンジコハク酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、N−(カルボキシメチル)−L−アスパラギン酸、β-アラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノジ酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミン1−N,N'−ニ酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N−ジ酢酸など及びその塩が挙げられる。対塩の種類は、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好ましく、特にはアンモニウム塩が好ましい。
中でも、過酸化水素、ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、塩素酸塩、過硫酸塩、鉄(III)の有機錯塩が好ましく、鉄(III)の有機錯塩を用いる場合の好ましい錯形成化合物は、クエン酸、酒石酸、アミノポリカルボン酸(具体的には、エチレンジアミン−N,N,N',N'−四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸、エチレンジアミン−N,N'−ジコハク酸(ラセミ体)、エチレンジアミンジコハク酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、N−(カルボキシメチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸、ニトリロ三酢酸、イミノジ酢酸)を挙げることができる。
酸化剤の中でも、過酸化水素、過硫酸塩、並びに鉄(III)のエチレンジアミン−N,N,N',N'−四酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸及びエチレンジアミンジコハク酸(SS体)の錯体が好ましく、高研磨速度、研磨面の荒れ防止、安定性の観点からは、過酸化水素が最も好ましい。
酸化剤の中でも、過酸化水素、過硫酸塩、並びに鉄(III)のエチレンジアミン−N,N,N',N'−四酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸及びエチレンジアミンジコハク酸(SS体)の錯体が好ましく、高研磨速度、研磨面の荒れ防止、安定性の観点からは、過酸化水素が最も好ましい。
酸化剤の添加量は、研磨に使用する際の研磨液の1Lあたり、0.01〜30質量%とすることが好ましく、0.01〜20質量%とすることがより好ましく、0.01〜15質量%とすることが特に好ましい。即ち、酸化剤の添加量は、金属の酸化が充分で高いCMP速度を確保する点で0.01質量%以上が好ましく、研磨面の荒れ防止の点から30質量%以下が好ましい。
〔複素環化合物〕
本発明に係る研磨液は、研磨対象の金属表面に不動態膜を形成する化合物として少なくとも1種の複素環化合物を含有することが好ましい。
「複素環化合物」とはヘテロ原子を1個以上含んだ複素環を有する化合物である。ヘテロ原子とは、炭素原子、又は水素原子以外の原子を意味する。複素環とはヘテロ原子を少なくとも一つ持つ環状化合物を意味する。ヘテロ原子は複素環の環系の構成部分を形成する原子のみを意味し、環系に対して外部に位置していたり、少なくとも一つの非共役単結合により環系から分離していたり、環系のさらなる置換基の一部分であるような原子は意味しない。
本発明に係る研磨液は、研磨対象の金属表面に不動態膜を形成する化合物として少なくとも1種の複素環化合物を含有することが好ましい。
「複素環化合物」とはヘテロ原子を1個以上含んだ複素環を有する化合物である。ヘテロ原子とは、炭素原子、又は水素原子以外の原子を意味する。複素環とはヘテロ原子を少なくとも一つ持つ環状化合物を意味する。ヘテロ原子は複素環の環系の構成部分を形成する原子のみを意味し、環系に対して外部に位置していたり、少なくとも一つの非共役単結合により環系から分離していたり、環系のさらなる置換基の一部分であるような原子は意味しない。
ヘテロ原子として好ましくは、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、テルル原子、リン原子、ケイ素原子、及びホウ素原子であり、さらに好ましくは、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、及びセレン原子であり、特に好ましくは、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子であり、最も好ましくは窒素原子、及び硫黄原子である。
まず、母核となる複素環について述べる。
本発明で用いる複素環化合物の複素環の環員数は特に限定されず、単環化合物あっても縮合環を有する多環化合物であってもよい。単環の場合の員数は、好ましくは3〜8であり、さらに好ましくは5〜7であり、特に好ましくは5である。
本発明における複素環化合物としては、縮合環は有さない化合物であることが好ましく、縮合環を有さない複素5員環化合物であることがより好ましい。本発明における複素環化合物が、複素環化合物が縮合環を有する化合物の場合の環数は、好ましくは2〜4であり、さらに好ましくは2または3である。
本発明で用いる複素環化合物の複素環の環員数は特に限定されず、単環化合物あっても縮合環を有する多環化合物であってもよい。単環の場合の員数は、好ましくは3〜8であり、さらに好ましくは5〜7であり、特に好ましくは5である。
本発明における複素環化合物としては、縮合環は有さない化合物であることが好ましく、縮合環を有さない複素5員環化合物であることがより好ましい。本発明における複素環化合物が、複素環化合物が縮合環を有する化合物の場合の環数は、好ましくは2〜4であり、さらに好ましくは2または3である。
これらの複素環として具体的に、以下のものが挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
ピロール環、チオフェン環、フラン環、ピラン環、チオピラン環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピロリジン環、ピラゾリジン環、イミダゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、クロマン環、チオクロマン環、イソクロマン環、イソチオクロマン環、インドリン環、イソインドリン環、ピリンジン環、インドリジン環、インドール環、インダゾール環、プリン環、キノリジン環、イソキノリン環、キノリン環、ナフチリジン環、フタラジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、プテリジン環、アクリジン環、ペリミジン環、フェナントロリン環、カルバゾール環、カルボリン環、フェナジン環、アンチリジン環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、トリアジン環、トリアゾール環、テトラゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズチアジアゾール環、ベンズフロキサン環、ナフトイミダゾール環、ベンズトリアゾール環、テトラアザインデン環等が挙げられ、より好ましくはトリアゾール環、テトラゾール環が挙げられる。
ピロール環、チオフェン環、フラン環、ピラン環、チオピラン環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピロリジン環、ピラゾリジン環、イミダゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、クロマン環、チオクロマン環、イソクロマン環、イソチオクロマン環、インドリン環、イソインドリン環、ピリンジン環、インドリジン環、インドール環、インダゾール環、プリン環、キノリジン環、イソキノリン環、キノリン環、ナフチリジン環、フタラジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、プテリジン環、アクリジン環、ペリミジン環、フェナントロリン環、カルバゾール環、カルボリン環、フェナジン環、アンチリジン環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、トリアジン環、トリアゾール環、テトラゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズチアジアゾール環、ベンズフロキサン環、ナフトイミダゾール環、ベンズトリアゾール環、テトラアザインデン環等が挙げられ、より好ましくはトリアゾール環、テトラゾール環が挙げられる。
次に、上記複素環が有しうる置換基について述べる。
本発明において、特定の部分を「基」と称した場合には、当該部分はそれ自体が置換されていなくても、一種以上の(可能な最多数までの)置換基で置換されていてもよいことを意味する。例えば、「アルキル基」とは置換または無置換のアルキル基を意味する。
本発明で用いる複素環化合物に使用できる置換基は、例えば以下のものが挙げられる。
但し、これらに限定されるものではない。
本発明において、特定の部分を「基」と称した場合には、当該部分はそれ自体が置換されていなくても、一種以上の(可能な最多数までの)置換基で置換されていてもよいことを意味する。例えば、「アルキル基」とは置換または無置換のアルキル基を意味する。
本発明で用いる複素環化合物に使用できる置換基は、例えば以下のものが挙げられる。
但し、これらに限定されるものではない。
ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、または沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基(置換基を有するカルバモイル基としては、例えば、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基)、カルバゾイル基、カルボキシ基またはその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)ジチオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基またはその塩、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、例えばN−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)またはその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。
なお、活性メチン基とは2つの電子求引性基で置換されたメチン基を意味し、電子求引性基とは、例えば、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基を意味する。2つの電子求引性基は互いに結合して環状構造をとっていてもよい。また塩とは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などの陽イオンや、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどの有機の陽イオンを意味する。
これらの中でも好ましい置換基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、または沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)ジチオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基またはその塩、スルファモイル基、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基またはその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。なおここで活性メチン基とは2つの電子求引性基で置換されたメチン基を意味し、ここに電子求引性基とはアシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基が挙げられる。
さらに好ましくは、例えばハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、または沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)が挙げられる。
また、上記置換基の2つが共同して環(芳香族、又は非芳香族の炭化水素環、又は複素環。これらは、さらに組み合わされて多環縮合環を形成することができる。例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、フェナジン環、が挙げられる。)を形成することもできる。
本発明で特に好ましく用いることができる複素環化合物の具体例としては、これらに限定されるものではないが以下のものが挙げられる。すなわち、1,2,3,4−テトラゾール、5−アミノ−1,2,3,4−テトラゾール、5−メチル−1,2,3,4−テトラゾール、1,2,3トリアゾール、4−アミノ−1,2,3−トリアゾール、4,5−ジアミノ−1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、5,5’−ビテトラゾール、ベンゾトリアゾールである。
本発明における複素環化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。また、本発明で用いる複素環化合物は、常法に従って合成できるほか、市販品を使用してもよい。
本発明で用いる複素環化合物の添加量は、総量として、研磨に使用する際の研磨液(即ち、水または水溶液で希釈する場合は希釈後の研磨液。)1L中、0.0001〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.0005〜5質量%、更に好ましくは0.0005〜0.05質量%である。
〔有機酸〕
本発明に係る研磨液には高研磨速度、低ディッシング、低欠陥の観点から、分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有する有機酸を含有することが好ましく、該有機酸としては、分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有する分子量130以上300以下の有機酸であることが好ましい。
本発明に係る研磨液には高研磨速度、低ディッシング、低欠陥の観点から、分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有する有機酸を含有することが好ましく、該有機酸としては、分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有する分子量130以上300以下の有機酸であることが好ましい。
上記有機酸としては、水溶性のものが望ましく、アミノ酸やそれ以外のカルボキシル基を有する有機酸が包含される。本発明における有機酸としては、以下の群から選ばれたものがより適している。
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、及びそれらのアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩、硫酸、硝酸、アンモニア、アンモニウム塩類、又はそれらの混合物等が挙げられる。
これらの中では、ギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸が、銅、銅合金及び銅又は銅合金の酸化物から選ばれた少なくとも1種の金属層(配線金属)を含む被研磨体に対して好適である。
これらの中では、ギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸が、銅、銅合金及び銅又は銅合金の酸化物から選ばれた少なくとも1種の金属層(配線金属)を含む被研磨体に対して好適である。
グリシン、L−アラニン、β−アラニン、L−2−アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バリン、L−ロイシン、L−ノルロイシン、L−イソロイシン、L−アロイソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、サルコシン、L−オルニチン、L−リシン、タウリン、L−セリン、L−トレオニン、L−アロトレオニン、L−ホモセリン、L−チロシン、3,5−ジヨ−ド−L−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、L−チロキシン、4−ヒドロキシ−L−プロリン、L−システィン、L−メチオニン、L−エチオニン、L−ランチオニン、L−シスタチオニン、L−シスチン、L−システィン酸、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−L−システィン、4−アミノ酪酸、L−アスパラギン、L−グルタミン、アザセリン、L−アルギニン、L−カナバニン、L−シトルリン、δ−ヒドロキシ−L−リシン、クレアチン、L−キヌレニン、L−ヒスチジン、1−メチル−L−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒスチジン、エルゴチオネイン、L−トリプトファン、アクチノマイシンC1、アパミン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII及びアンチパイン等のアミノ酸。
本発明に用いうる有機酸としては、特に、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グリシン、グリコール酸、フタル酸、イミノジ酢酸、β−アラニン、ビシン、トリシンが、実用的なCMP速度を維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるという点で好ましい。
有機酸の添加量は、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.0005〜15質量%とすることが好ましく、0.005〜10質量%とすることがより好ましく、0.01〜5質量%とすることが特に好ましい。即ち、有機酸の添加量は、エッチングの抑制の点から5質量%以下が好ましく、充分な効果を得る上で0.0005質量%以上が好ましい。
〔キレート剤〕
本発明の研磨液は、混入する多価金属イオンなどの悪影響を低減させるために、必要に応じてキレート剤(すなわち硬水軟化剤)を含有することが好ましい。
キレート剤としては、カルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤である汎用の硬水軟化剤やその類縁化合物であり、例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。
本発明の研磨液は、混入する多価金属イオンなどの悪影響を低減させるために、必要に応じてキレート剤(すなわち硬水軟化剤)を含有することが好ましい。
キレート剤としては、カルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤である汎用の硬水軟化剤やその類縁化合物であり、例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。
キレート剤は必要に応じて2種以上併用してもよい。
キレート剤の添加量は混入する多価金属イオンなどの金属イオンを封鎖するのに充分な量であればよく、例えば、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.0003mol〜0.07molになるように添加する。
キレート剤の添加量は混入する多価金属イオンなどの金属イオンを封鎖するのに充分な量であればよく、例えば、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.0003mol〜0.07molになるように添加する。
〔他の添加剤〕
また、本発明の研磨液には以下の添加剤を用いることも好ましい。
アンモニア;ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、プロピレンジアミン等のアルキルアミンや、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム及びキトサン等のアミン;ジチゾン、クプロイン(2,2'−ビ
キノリン)、ネオクプロイン(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)、バソクプロイン(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)及びキュペラゾン(ビスシクロヘキサノンオキサリルヒドラゾン)等のイミン;ノニルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、トリアジンチオール、トリアジンジチオール、トリアジントリチオール等のメルカプタン。
また、本発明の研磨液には以下の添加剤を用いることも好ましい。
アンモニア;ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、プロピレンジアミン等のアルキルアミンや、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム及びキトサン等のアミン;ジチゾン、クプロイン(2,2'−ビ
キノリン)、ネオクプロイン(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)、バソクプロイン(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)及びキュペラゾン(ビスシクロヘキサノンオキサリルヒドラゾン)等のイミン;ノニルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、トリアジンチオール、トリアジンジチオール、トリアジントリチオール等のメルカプタン。
これらの中でもキトサン、エチレンジアミンテトラ酢酸、L−トリプトファン、キュペラゾン、トリアジンジチオールが高いCMP速度と低いエッチング速度を両立する上で好
ましい。
ましい。
これら添加剤の添加量は、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.0001mol〜0.5molとすることが好ましく0.001mol〜0.2molとすることがより好ましく、0.005mol〜0.1molとすることが特に好ましい。即ち、添加剤の添加量は、エッチング抑制の点から0.0001mol以上が好ましく、CMP速度低下防止の点から0.5mol以下が好ましい。
〔界面活性剤及び/又は親水性化合物〕
本発明の研磨液は、界面活性剤及び/又は親水性化合物を含有することが好ましい。界面活性剤と親水性化合物は、いずれも被研磨面の接触角を低下させる作用を有して、均一な研磨を促す作用を有する。用いられる界面活性剤及び/又は親水性化合物としては、以下の群から選ばれたものが好適である。
本発明の研磨液は、界面活性剤及び/又は親水性化合物を含有することが好ましい。界面活性剤と親水性化合物は、いずれも被研磨面の接触角を低下させる作用を有して、均一な研磨を促す作用を有する。用いられる界面活性剤及び/又は親水性化合物としては、以下の群から選ばれたものが好適である。
陰イオン界面活性剤として、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられ、カルボン酸塩として、石鹸、N−アシルアミノ酸塩、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド;スルホン酸塩として、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼン及びアルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩;硫酸エステル塩として、硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルアリルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩;リン酸エステル塩として、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルアリルエーテルリン酸塩を挙げることができる。
陽イオン界面活性剤として、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩;両性界面活性剤として、カルボキシベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、アルキルアミンオキサイドを挙げることができる。
非イオン界面活性剤として、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられ、エーテル型として、ポリオキシエチレンアルキルおよびアルキルフェニルエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが挙げられ、エーテルエステル型として、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、エステル型として、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコールエステル、ショ糖エステル、含窒素型として、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が例示される。
また、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
非イオン界面活性剤として、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられ、エーテル型として、ポリオキシエチレンアルキルおよびアルキルフェニルエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが挙げられ、エーテルエステル型として、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、エステル型として、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコールエステル、ショ糖エステル、含窒素型として、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が例示される。
また、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
さらに、その他の界面活性剤、親水性化合物(親水性ポリマーを含む)としては、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、メトキシ酢酸、エトキシ酢酸、3−エトキシプロピオン酸及びアラニンエチルエステル等のエステル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルケニルエーテル、アルキルポリエチレングリコール、アルキルポリエチレングリコールアルキルエーテル、アルキルポリエチレングリコールアルケニルエーテル、アルケニルポリエチレングリコール、アルケニルポリエチレングリコールアルキルエーテル、アルケニルポリエチレングリコールアルケニルエーテル、ポリプロピレングリコールアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールアルケニルエーテル、アルキルポリプロピレングリコール、アルキルポリプロピレングリコールアルキルエーテル、アルキルポリプロピレングリコールアルケニルエーテル、アルケニルポリプロピレングリコール、アルケニルポリプロピレングリコールアルキルエーテル及びアルケニルポリプロピレングリコールアルケニルエーテル等のエーテル;アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロース、カードラン及びプルラン等の多糖類;グリシンアンモニウム塩及びグリシンナトリウム塩等のアミノ酸塩;ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、
ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アミノポリアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩及びポリグリオキシル酸等のポリカルボン酸及びその塩;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリアクロレイン等のビニル系ポリマ;メチルタウリン酸アンモニウム塩、メチルタウリン酸ナトリウム塩、硫酸メチルナトリウム塩、硫酸エチルアンモニウム塩、硫酸ブチルアンモニウム塩、ビニルスルホン酸ナトリウム塩、1−アリルスルホン酸ナトリウム塩、2−アリルスルホン酸ナトリウム塩、メトキシメチルスルホン酸ナトリウム塩、エトキシメチルスルホン酸アンモニウム塩、3−エトキシプロピルスルホン酸ナトリウム塩、メトキシメチルスルホン酸ナトリウム塩、エトキシメチルスルホン酸アンモニウム塩、3−エトキシプロピルスルホン酸ナトリウム塩及びスルホコハク酸ナトリウム塩等のスルホン酸及びその塩;プロピオンアミド、アクリルアミド、メチル尿素、ニコチンアミド、コハク酸アミド及びスルファニルアミド等のアミド等が挙げられる。
但し、適用する基体が半導体集積回路用シリコン基板などの場合はアルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくないため、酸もしくはそのアンモニウム塩が望ましい。基体がガラス基板等である場合はその限りではない。上記例示化合物の中でもシクロヘキサノール、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリビニルアルコール、コハク酸アミド、ポロビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーがより好ましい。
界面活性剤及び/又は親水性化合物の添加量は、総量として、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.001〜10gとすることが好ましく、0.01〜5gとすることがより好ましく0.1〜3gとすることが特に好ましい。即ち、界面活性剤及び/又は親水性化合物の添加量は、充分な効果を得る上で、0.001g以上が好ま
しく、CMP速度の低下防止の点から10g以下が好ましい。また、これらの界面活性剤及び/又は親水性ポリマーの重量平均分子量としては、500〜100000が好ましく、特には2000〜50000が好ましい。
しく、CMP速度の低下防止の点から10g以下が好ましい。また、これらの界面活性剤及び/又は親水性ポリマーの重量平均分子量としては、500〜100000が好ましく、特には2000〜50000が好ましい。
〔アルカリ剤及び緩衝剤〕
本発明の研磨液は、必要に応じて、pH調整のためにアルカリ剤、さらにはpHの変動抑制の点から緩衝剤を含有することができる。
本発明の研磨液は、必要に応じて、pH調整のためにアルカリ剤、さらにはpHの変動抑制の点から緩衝剤を含有することができる。
アルカリ剤及び緩衝剤としては、水酸化アンモニウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドなどの有機水酸化アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、トリイソプロパノールアミンなどのようなアルカノールアミン類などの非金属アルカリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1, 3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを用いることができる。
ルアミン、トリイソプロパノールアミンなどのようなアルカノールアミン類などの非金属アルカリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1, 3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを用いることができる。
アルカリ剤及び緩衝剤の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナ
トリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウ
ム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)、水酸化アンモニウムなどを挙げることができる。
特に好ましいアルカリ剤は、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドである。
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナ
トリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウ
ム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)、水酸化アンモニウムなどを挙げることができる。
特に好ましいアルカリ剤は、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドである。
アルカリ剤及び緩衝剤の添加量としては、pHが好ましい範囲に維持される量であればよく、研磨に使用する際の研磨液の1L中、0.0001mol〜1.0molとすることが好ましく、0.003mol〜0.5molとすることがより好ましい。
研磨に使用する際の研磨液のpHは2〜14が好ましく、3〜12がより好ましく、3.5〜8が最も好ましい。この範囲において本発明の金属液は特に優れた効果を発
揮する。
研磨に使用する際の研磨液のpHは2〜14が好ましく、3〜12がより好ましく、3.5〜8が最も好ましい。この範囲において本発明の金属液は特に優れた効果を発
揮する。
本発明においては、研磨面への吸着性や反応性、研磨金属の溶解性、被研磨面の電気化学的性質、化合物官能基の解離状態、液としての安定性などにより、適時化合物種、添加量やpHを設定することが好ましい。
なお、研磨液の濃縮液作製時に添加する成分の内、室温での水に対する溶解度が5%未満のものの配合量は、濃縮液を5℃に冷却した際の析出を防止する点で、室温での水に対する溶解度の2倍以内とすることが好ましく、1.5倍以内とすることがより好ましい。
〔pH〕
本発明の研磨液は、高研磨速度、低欠陥の観点から、pHが5〜9であることが好ましく、特に好ましくはpHが6〜8である。
本発明の研磨液は、高研磨速度、低欠陥の観点から、pHが5〜9であることが好ましく、特に好ましくはpHが6〜8である。
〔研磨方法〕
金属用研磨液を研磨に使用する場合、濃縮液であって使用する際に水を加えて希釈して使用液とする場合、または、各成分が次項に述べる水溶液の形態でこれらを混合し、必要により水を加え希釈して使用液とする場合、あるいは使用液として調製されている場合がある。本発明の金属用研磨液を用いた研磨方法は、いずれの場合にも適用でき、研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する研磨方法である。
研磨する装置としては、被研磨面を有する半導体基板等を保持するホルダーと研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。研磨条件には制限はないが、研磨定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましい。被研磨面(被研磨膜)を有する半導体基板の研磨パッドへの押しつけ圧力は、5〜500g/cm2であることが好ましく、研磨速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、12〜240g/cm2であることがより好ましい。
金属用研磨液を研磨に使用する場合、濃縮液であって使用する際に水を加えて希釈して使用液とする場合、または、各成分が次項に述べる水溶液の形態でこれらを混合し、必要により水を加え希釈して使用液とする場合、あるいは使用液として調製されている場合がある。本発明の金属用研磨液を用いた研磨方法は、いずれの場合にも適用でき、研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する研磨方法である。
研磨する装置としては、被研磨面を有する半導体基板等を保持するホルダーと研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。研磨条件には制限はないが、研磨定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましい。被研磨面(被研磨膜)を有する半導体基板の研磨パッドへの押しつけ圧力は、5〜500g/cm2であることが好ましく、研磨速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、12〜240g/cm2であることがより好ましい。
研磨している間、研磨パッドには研磨液をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。研磨終了後の半導体基板は、流水中でよく洗浄した後、スピンドライヤ等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させる。本発明の研磨液が適用される研磨方法では、希釈する水溶液は、次ぎに述べる水溶液と同じである。水溶液は、予め酸化剤、酸、添加剤、界面活性剤のうち少なくとも1つ以上を含有した水で、水溶液中に含有した成分と希釈される研磨液の成分を合計した成分が、研磨液を使用して研磨する際の成分となるようにする。水溶液で希釈して使用する場合は、溶解しにくい成分を水溶液の形で配合することができ、より濃縮した研磨液を調製することができる。
濃縮された研磨液に水または水溶液を加え希釈する方法としては、濃縮された研磨液を供給する配管と水または水溶液を供給する配管を途中で合流させて混合し、混合し希釈された研磨液を研磨パッドに供給する方法がある。混合は、圧力を付した状態で狭い通路を通して液同士を衝突混合する方法、配管中にガラス管などの充填物を詰め液体の流れを分流分離、合流させることを繰り返し行う方法、配管中に動力で回転する羽根を設ける方法など通常に行われている方法を採用することができる。
研磨液の供給速度は10〜1000ml/minが好ましく、研磨速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、170〜800ml/minであることがより好ましい。
濃縮された研磨液を水または水溶液などにより希釈し、研磨する方法としては、研磨液を供給する配管と水または水溶液を供給する配管を独立に設け、それぞれから所定量の液を研磨パッドに供給し、研磨パッドと被研磨面の相対運動で混合しつつ研磨する方法である。または、1つの容器に、所定量の濃縮された研磨液と水または水溶液を入れ混合してから、研磨パッドにその混合した研磨液を供給し、研磨をする方法がある。
本発明の研磨液が適用される別の研磨方法は、研磨液が含有すべき成分を少なくとも2つの構成成分に分けて、それらを使用する際に、水または水溶液を加え希釈して研磨定
盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する方法である。
例えば、酸化剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水または水溶液で構成成分(A)と構
成成分(B)を希釈して使用する。
また、溶解度の低い添加剤を2つの構成成分(A)と(B)に分け、酸化剤、添加剤及び界面活性剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水または水溶液を加え構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。この例の場合、構成成分(A)と構成成分(B)と水または水溶液をそれぞれ供給する3つの配管が必要であり、希釈混合は、3つの配管を、研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合する方法があり、この場合、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合することも可能である。
盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する方法である。
例えば、酸化剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水または水溶液で構成成分(A)と構
成成分(B)を希釈して使用する。
また、溶解度の低い添加剤を2つの構成成分(A)と(B)に分け、酸化剤、添加剤及び界面活性剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水または水溶液を加え構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。この例の場合、構成成分(A)と構成成分(B)と水または水溶液をそれぞれ供給する3つの配管が必要であり、希釈混合は、3つの配管を、研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合する方法があり、この場合、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合することも可能である。
例えば、溶解しにくい添加剤を含む構成成分と他の構成成分を混合し、混合経路を長くして溶解時間を確保してから、さらに水または水溶液の配管を結合する方法である。その他の混合方法は、上記したように直接に3つの配管をそれぞれ研磨パッドに導き、研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合する方法、1つの容器に3つの構成成分を混合して、そこから研磨パッドに希釈された研磨液を供給する方法である。上記した研磨方法において、酸化剤を含む1つの構成成分を40℃以下にし、他の構成成分を室温から100℃の範囲に加温し、且つ1つの構成成分と他の構成成分または水もしくは水溶液を加え希釈して使用する際に、混合した後に40℃以下とするようにすることもできる。温度が高いと溶解度が高くなるため、研磨液の溶解度の低い原料の溶解度を上げるために好ましい方法である。
酸化剤を含まない他の成分を室温から100℃の範囲で加温して溶解させた原料は、温度が下がると溶液中に析出するため、温度が低下したその成分を用いる場合は、予め加温して析出したものを溶解させる必要がある。これには、加温し溶解した構成成分液を送液する手段と、析出物を含む液を攪拌しておき、送液し配管を加温して溶解させる手段を採用することができる。加温した成分が酸化剤を含む1つの構成成分の温度を40℃以上に高めると酸化剤が分解してくる恐れがあるので、加温した構成成分とこの加温した構成成分を冷却する酸化剤を含む1つの構成成分で混合した場合、40℃以下となるようにする。
また本発明においては、上述したように研磨液の成分を二分割以上に分割して、研磨面に供給してもよい。この場合、酸化物を含む成分と酸を含有する成分とに分割して供給する事が好ましい。また、研磨液を濃縮液とし、希釈水を別にして研磨面に供給してもよい。
〔パッド〕
研磨用のパッドは、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。また、後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
更に研磨に用いる砥粒を含有したものでもよい。また、それぞれに硬さは軟質のものと硬質のものがあり、どちらでもよく、積層系ではそれぞれの層に異なる硬さのものを用いることが好ましい。材質としては不織布、人工皮革、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましい。また、研磨面と接触する面には、格子溝/穴/同心溝/らせん状溝などの加工を施してもよい。
研磨用のパッドは、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。また、後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
更に研磨に用いる砥粒を含有したものでもよい。また、それぞれに硬さは軟質のものと硬質のものがあり、どちらでもよく、積層系ではそれぞれの層に異なる硬さのものを用いることが好ましい。材質としては不織布、人工皮革、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましい。また、研磨面と接触する面には、格子溝/穴/同心溝/らせん状溝などの加工を施してもよい。
〔ウエハ〕
本発明の研磨液でCMPを行なう対象ウエハは、径が200mm以上であることが好ましく、特には300mm以上が好ましい。300mm以上である時に顕著に本発明の効果を発揮する。
本発明の研磨液でCMPを行なう対象ウエハは、径が200mm以上であることが好ましく、特には300mm以上が好ましい。300mm以上である時に顕著に本発明の効果を発揮する。
以下、実施例により本発明を説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<実施例1〜7>
<特定コロイダルシリカ(A−1)の調製>
平均砥粒サイズ(平均一次粒子径)が、50nmのコロイダルシリカの20質量%水分散物1000gに、アンモニア水を加えてpHを9.0に調整し、その後室温にて攪拌しながらAl2O3濃度3.6質量%、Na2O/Al2O3モル比1.50のアルミン酸ナトリウム水溶液15.9gを数分以内にゆっくり添加し0.5時間攪拌した。得られたゾルは、SUS製オートクレーブ装置に入れ、130℃4時間加熱後、水素型強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B)を充填したカラムと、水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−410)を充填したカラムと、に空間速度1h-1で室温にて通液し、初留はカットした。
得られた特定コロイダルシリカ(A−1)の体積平均粒径は50nmであり、前述の方法により求めたアルミニウム被覆量は1%であった。また、特定コロイダルシリカ(A−1)は、調製後の増粘、ゲル化は見られなかった。
<実施例1〜7>
<特定コロイダルシリカ(A−1)の調製>
平均砥粒サイズ(平均一次粒子径)が、50nmのコロイダルシリカの20質量%水分散物1000gに、アンモニア水を加えてpHを9.0に調整し、その後室温にて攪拌しながらAl2O3濃度3.6質量%、Na2O/Al2O3モル比1.50のアルミン酸ナトリウム水溶液15.9gを数分以内にゆっくり添加し0.5時間攪拌した。得られたゾルは、SUS製オートクレーブ装置に入れ、130℃4時間加熱後、水素型強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B)を充填したカラムと、水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−410)を充填したカラムと、に空間速度1h-1で室温にて通液し、初留はカットした。
得られた特定コロイダルシリカ(A−1)の体積平均粒径は50nmであり、前述の方法により求めたアルミニウム被覆量は1%であった。また、特定コロイダルシリカ(A−1)は、調製後の増粘、ゲル化は見られなかった。
<特定コロイダルシリカ(A−2)の調製>
平均砥粒サイズ(平均一次粒子径)が、50nmのコロイダルシリカの20質量%水分散物1000gにアンモニア水を加えてpHを9.0に調整し、その後室温にて攪拌しながらAl2O3濃度3.6質量%、Na2O/Al2O3モル比1.50のアルミン酸ナトリウム水溶液15.9gを数分以内にゆっくり添加し0.5時間攪拌した。加熱処理を行わずに、水素型強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B)を充填したカラムと、水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−410)を充填したカラムと、に空間速度1h-1で室温にて通液し、初留はカットした。
得られた特定コロイダルシリカ(A−2)の体積平均粒径は50nmであり、前述の方法により求めたアルミニウム被覆量は0.01%であった。また、特定コロイダルシリカ(A−2)は、調製後の増粘、ゲル化は見られなかった。
平均砥粒サイズ(平均一次粒子径)が、50nmのコロイダルシリカの20質量%水分散物1000gにアンモニア水を加えてpHを9.0に調整し、その後室温にて攪拌しながらAl2O3濃度3.6質量%、Na2O/Al2O3モル比1.50のアルミン酸ナトリウム水溶液15.9gを数分以内にゆっくり添加し0.5時間攪拌した。加熱処理を行わずに、水素型強酸性陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B)を充填したカラムと、水酸基型強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−410)を充填したカラムと、に空間速度1h-1で室温にて通液し、初留はカットした。
得られた特定コロイダルシリカ(A−2)の体積平均粒径は50nmであり、前述の方法により求めたアルミニウム被覆量は0.01%であった。また、特定コロイダルシリカ(A−2)は、調製後の増粘、ゲル化は見られなかった。
<膜形成用組成物による絶縁膜1の形成>
石英製セパラブルフラスコに蒸留プロピレングリコールモノメチルエーテル〔(D)成分〕410g、イオン交換水〔(C)成分〕180g及び25%メチルアミン水溶液〔(B)成分〕14gを入れ、60℃で攪拌を行った。この混合液にメチルトリエトキシシラン〔(A)成分〕45.3gとテトラエトキシシラン〔(A)成分〕69.2gの混合物を一定速度で2時間かけて添加した。この溶液を60℃で更に4時間反応させた。この溶液に10%マレイン酸のプロピレングリコールモノプロピルエーテル溶液を添加し、溶液のpHを7以下とし、50℃のエバポレーターを用いて溶液を10%(完全加水分解縮合物換算)となるまで濃縮し、反応液1を得た。この溶液を0.2μm径のテフロン(登録商標)製フィルターでろ過を行い、膜形成用組成物1を得た。
得られた組成物をスピンコート法でシリコンウエハ上に塗布後焼成することで、低誘電率の絶縁膜である塗膜1を得た。
石英製セパラブルフラスコに蒸留プロピレングリコールモノメチルエーテル〔(D)成分〕410g、イオン交換水〔(C)成分〕180g及び25%メチルアミン水溶液〔(B)成分〕14gを入れ、60℃で攪拌を行った。この混合液にメチルトリエトキシシラン〔(A)成分〕45.3gとテトラエトキシシラン〔(A)成分〕69.2gの混合物を一定速度で2時間かけて添加した。この溶液を60℃で更に4時間反応させた。この溶液に10%マレイン酸のプロピレングリコールモノプロピルエーテル溶液を添加し、溶液のpHを7以下とし、50℃のエバポレーターを用いて溶液を10%(完全加水分解縮合物換算)となるまで濃縮し、反応液1を得た。この溶液を0.2μm径のテフロン(登録商標)製フィルターでろ過を行い、膜形成用組成物1を得た。
得られた組成物をスピンコート法でシリコンウエハ上に塗布後焼成することで、低誘電率の絶縁膜である塗膜1を得た。
<絶縁膜2の形成>
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(D)成分である蒸留プロピレングリコールモノメチルエーテルに代えて、蒸留プロピレングリコールモノエチルエーテルを、(B)成分であるメチルアミン水溶液に代えて、エチルアミン水溶液を、それぞれ使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物2を得た。
この膜形成用組成物2を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜2を得た。
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(D)成分である蒸留プロピレングリコールモノメチルエーテルに代えて、蒸留プロピレングリコールモノエチルエーテルを、(B)成分であるメチルアミン水溶液に代えて、エチルアミン水溶液を、それぞれ使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物2を得た。
この膜形成用組成物2を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜2を得た。
<絶縁膜3の形成>
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(D)成分である蒸留プロピレングリコールモノメチルエーテルに代えて、蒸留t−ブタノールを、(B)成分であるメチルアミン水溶液に代えて、プロピルアミン水溶液を使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物3を得た。
この膜形成用組成物3を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜3を得た。
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(D)成分である蒸留プロピレングリコールモノメチルエーテルに代えて、蒸留t−ブタノールを、(B)成分であるメチルアミン水溶液に代えて、プロピルアミン水溶液を使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物3を得た。
この膜形成用組成物3を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜3を得た。
<絶縁膜4の形成>
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(D)成分である蒸留プロピレングリコールモノメチルエーテルに代えて、蒸留イソプロパノールを、(B)成分であるメチルアミン水溶液に代えて、水酸化テトラメチルアンモニウムを使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物4を得た。
この膜形成用組成物4を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜4を得た。
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(D)成分である蒸留プロピレングリコールモノメチルエーテルに代えて、蒸留イソプロパノールを、(B)成分であるメチルアミン水溶液に代えて、水酸化テトラメチルアンモニウムを使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物4を得た。
この膜形成用組成物4を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜4を得た。
<絶縁膜5の形成>
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(A)成分であるメチルトリエトキシシラン45.3gに代えて、メチルトリエトキシシラン63.4gを、同じく、テトラエトキシシラン69.2gに代えて、テトラエトキシシラン41.5gを使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物5を得た。
この膜形成用組成物5を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜5を得た。
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(A)成分であるメチルトリエトキシシラン45.3gに代えて、メチルトリエトキシシラン63.4gを、同じく、テトラエトキシシラン69.2gに代えて、テトラエトキシシラン41.5gを使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物5を得た。
この膜形成用組成物5を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜5を得た。
<絶縁膜6の形成>
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(A)成分であるメチルトリエトキシシラン45.3gに代えて、メチルトリメトキシシラン20.8gを、同じくテトラエトキシシラン69.2gに代えて、テトラエトキシシラン96.9gを使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物6を得た。
この膜形成用組成物6を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜6を得た。
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(A)成分であるメチルトリエトキシシラン45.3gに代えて、メチルトリメトキシシラン20.8gを、同じくテトラエトキシシラン69.2gに代えて、テトラエトキシシラン96.9gを使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物6を得た。
この膜形成用組成物6を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜6を得た。
<絶縁膜7の形成>
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(A)成分であるメチルトリエトキシシラン45.3gとテトラエトキシシラン69.2gの混合物に代えて、メチルトリエトキシシラン45.3g、テトラメトキシシラン40.5g、及び、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン36.0gの混合物を使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物7を得た。
この膜形成用組成物7を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜7を得た。
絶縁膜1の形成において、膜形成用組成物1の調製に用いた(A)成分であるメチルトリエトキシシラン45.3gとテトラエトキシシラン69.2gの混合物に代えて、メチルトリエトキシシラン45.3g、テトラメトキシシラン40.5g、及び、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン36.0gの混合物を使用した以外は膜形成用組成物1におけるのと同様にして膜形成用組成物7を得た。
この膜形成用組成物7を、シリコンウエハ上に塗布し、塗膜1の形成と同様にして塗膜7を得た。
<絶縁膜の評価>
1.比誘電率
8インチシリコンウエハ上に、スピンコート法を用いて、前記のようにして得られた各膜形成用組成物を塗布し、大気雰囲気中ホットプレート上で、80℃で1分間、つづいて200℃で1分間基板を乾燥し、さらに425℃真空の条件で1時間基板を焼成した。得られた膜に対して、蒸着法によりアルミニウム電極パターンを形成させ比誘電率測定用サンプルを作成した。
該サンプルの比誘電率を、カスケード・マイクロテック(株)製マニュアル・ステーション(SUMMIT11751HT)、ヒューレットパッカード(株)製HP4285AプレシジョンLCRメータを用いて100kHzの周波数でCV法により測定した。
1.比誘電率
8インチシリコンウエハ上に、スピンコート法を用いて、前記のようにして得られた各膜形成用組成物を塗布し、大気雰囲気中ホットプレート上で、80℃で1分間、つづいて200℃で1分間基板を乾燥し、さらに425℃真空の条件で1時間基板を焼成した。得られた膜に対して、蒸着法によりアルミニウム電極パターンを形成させ比誘電率測定用サンプルを作成した。
該サンプルの比誘電率を、カスケード・マイクロテック(株)製マニュアル・ステーション(SUMMIT11751HT)、ヒューレットパッカード(株)製HP4285AプレシジョンLCRメータを用いて100kHzの周波数でCV法により測定した。
2.機械的強度(弾性率)
8インチシリコンウエハ上に、スピンコート法を用いて前記のようにして得られた各膜形成用組成物を塗布し、大気雰囲気中ホットプレート上で80℃で1分間、つづいて200℃で1分間基板を乾燥し、さらに425℃真空の条件で1時間基板を焼成した。
得られた膜の弾性率を、ナノインデンターXP(MTSシステムズ社製)を用いて、連続剛性測定法により測定した。
8インチシリコンウエハ上に、スピンコート法を用いて前記のようにして得られた各膜形成用組成物を塗布し、大気雰囲気中ホットプレート上で80℃で1分間、つづいて200℃で1分間基板を乾燥し、さらに425℃真空の条件で1時間基板を焼成した。
得られた膜の弾性率を、ナノインデンターXP(MTSシステムズ社製)を用いて、連続剛性測定法により測定した。
<研磨性能評価>
また、以下に記載の研磨液を用い、下記手順の研磨方法で、研磨性能を評価した。
研磨機としてラップマスターSFT社製の研磨装置(型式「LFP612」)を用い、定盤にロデール・ニッタ社製のパッド(品番「IC1400」)を貼り付け、このパッドに前記のようにして得られた膜形成用組成物1〜7により形成された絶縁膜1〜7を有する8インチウェハを押し付けて10分間研磨した。
各実施例に適用した研磨対象の絶縁膜及び研磨液の処方は下記表1に示す通りである。
また、以下に記載の研磨液を用い、下記手順の研磨方法で、研磨性能を評価した。
研磨機としてラップマスターSFT社製の研磨装置(型式「LFP612」)を用い、定盤にロデール・ニッタ社製のパッド(品番「IC1400」)を貼り付け、このパッドに前記のようにして得られた膜形成用組成物1〜7により形成された絶縁膜1〜7を有する8インチウェハを押し付けて10分間研磨した。
各実施例に適用した研磨対象の絶縁膜及び研磨液の処方は下記表1に示す通りである。
研磨条件は、加工圧力70g/cm2、定盤回転数65rpm及び研磨剤供給量200cc/秒とした。研磨後、ウェハを洗浄し、乾燥して、研磨傷の個数を評価した。研磨傷の個数は、KLAテンコール社製のSP−1を用いて計測した。結果を下記表2に示した。
(研磨試験)
研磨パッド: IC1400K−XY Groove(ニッタハース社)
研磨機: LGP−612(LapmaSterSFT社)
押さえ圧力: 140g/cm2
研磨液供給速度: 200ml/min
銅ブランケットウエハ: 厚さ1.4μmの銅膜を形成したウエハ(200mm)
タンタルブランケットウエハ: 厚さ0.15μmのタンタル膜を形成したウエハ(200mm)
ブラックダイヤモンドブランケットウエハ:厚さ0.15μmのブラックダイヤモンド(アプライドマテリアルズ社)膜を形成したウエハ(200mm)
研磨パッド: IC1400K−XY Groove(ニッタハース社)
研磨機: LGP−612(LapmaSterSFT社)
押さえ圧力: 140g/cm2
研磨液供給速度: 200ml/min
銅ブランケットウエハ: 厚さ1.4μmの銅膜を形成したウエハ(200mm)
タンタルブランケットウエハ: 厚さ0.15μmのタンタル膜を形成したウエハ(200mm)
ブラックダイヤモンドブランケットウエハ:厚さ0.15μmのブラックダイヤモンド(アプライドマテリアルズ社)膜を形成したウエハ(200mm)
研磨速度: 銅またはタンタルブランケットウエハ面上の49箇所に対し、金属膜のCMP前後での膜厚さを電気抵抗値から換算して、平均研磨速度を求めた。
塗膜1〜塗膜7の研磨速度は、研磨前後の膜厚を光学干渉式膜厚計にて測定して求めた。
なお、選択比については、Cuの研磨速度を1としたときの、各膜の研磨速度の比率が0.7〜2.5の間にあるものを「○」、それ以外の比率を「×」と評価した。
表1に記載の研磨液を用いて、下記低誘電率の絶縁膜1〜7を有するブランケットウエハを研磨した際の研磨速度、研磨速度比を研磨傷の個数とともに表2に示した。
塗膜1〜塗膜7の研磨速度は、研磨前後の膜厚を光学干渉式膜厚計にて測定して求めた。
なお、選択比については、Cuの研磨速度を1としたときの、各膜の研磨速度の比率が0.7〜2.5の間にあるものを「○」、それ以外の比率を「×」と評価した。
表1に記載の研磨液を用いて、下記低誘電率の絶縁膜1〜7を有するブランケットウエハを研磨した際の研磨速度、研磨速度比を研磨傷の個数とともに表2に示した。
表2の結果より、本発明の研磨方法によれば、低誘電率の絶縁材料からなる絶縁膜を、研磨傷の発生を抑制しながら、CuおよびTaに近い速度、即ち、適切な研磨比で研磨できることがわかった。
Claims (7)
- 半導体デバイスの製造において、被研磨体の平滑化を行う化学的機械的研磨方法であって、低比誘電率の絶縁膜にバリアメタル層を介して埋め込み配線を形成してなる被研磨体を、表面の少なくとも一部がアルミニウム原子で覆われたコロイダルシリカを含有する研磨液を用いて研磨することを特徴とする研磨方法。
- 前記低比誘電率の絶縁膜が、(A)下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般式(3)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を、(B)塩基性化合物、(C)水、および(D)下記一般式(4)で表される化合物から選ばれる第二級アルコールまたは第三級アルコールの存在下で加水分解し、縮合してなるシロキサン樹脂を含有する膜形成用組成物を用いて形成されたことを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
RxSi(OR1)4-x 一般式(1)
(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基を表し、R1は1価の有機基を表し、xは1〜2の整数を表す。)
Si(OR2)4 一般式(2)
(式中、R2は1価の有機基を表す。)
R3 y(R4O)3-ySi−(R7)d−Si(OR5)3-zR6 z 一般式(3)
(式中、R3〜R6は各々独立に1価の有機基を表し、yおよびzは各々独立に0〜2の数を表し、R7は酸素原子、フェニレン基または−(CH2)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)を表し、dは0または1を表す。)
R8−CH2−CR9R10−OH 一般式(4)
(式中、R9およびR10は各々独立に水素原子またはメチル基を表し、かつR9およびR10の少なくとも一方がメチル基であり、R8は水素原子、水酸基、または−OZ(Zは炭素数1〜4のアルキル基)で表される基を表す。) - 前記研磨液が、縮環していない複素5員環化合物を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の研磨方法。
- 前記研磨液のpHが5〜9の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の研磨方法。
- 前記研磨液が、分子内に少なくとも1つのカルボキシル基を有する分子量130以上300以下の化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の研磨方法。
- 前記研磨液が、0.01〜1質量%の過酸化水素を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の研磨方法。
- 前記低比誘電率の絶縁膜上に形成されたバリアメタル層を含む面の研磨に用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の研磨方法。
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2006
- 2006-03-30 JP JP2006095927A patent/JP2007273641A/ja active Pending
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