JP2007273455A - 酸化膜透明導電膜およびそれを用いた透明導電性基材、薄膜トランジスタ基板、光電変換素子、光検出素子 - Google Patents

酸化膜透明導電膜およびそれを用いた透明導電性基材、薄膜トランジスタ基板、光電変換素子、光検出素子 Download PDF

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崇 鯉田
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Abstract

【課題】可視及び赤外域での透過性に優れた酸化物透明導電膜を提供することを目的とする。また、本発明の酸化物透明導電膜を光電変換素子の透明電極として用いることにより、従来では不可能であった赤外域の分光感度の高い高効率太陽電池、あるいは微弱な赤外線を検出できる高性能光検出素子を実現することを目的とする。
【解決手段】酸化物透明導電膜は、酸化インジウムを主成分とし、ジルコニウムを含有する透明導電膜において、ジルコニウム/インジウムの原子数比が0より大きく0.1以下の割合で含まれていることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は可視域及び赤外域の透過率の高い酸化物透明導電膜とそれを用いた透明導電性基材、薄膜トランジスタ基板、光電変換素子、光検出素子に関する。
酸化物透明導電膜としては、錫が添加された酸化インジウム薄膜、フッ素あるいはアンチモンが添加された酸化スズ薄膜、ボロンあるいはアルミニウムあるいはガリウムが添加された酸化亜鉛薄膜などが広く利用されている。中でも錫添加酸化インジウム薄膜は可視領域の透過性が優れた低抵抗の薄膜を容易に得られることから広く用いられている。酸化物透明導電膜は、可視領域の透過率が高く導電性を有することから、フラットパネルディスプレイ、光電変換素子、その他の各種受光素子等の電極材料として用いられている。
フラットパネルディスプレイは、近年表示画面の大型化に関する開発が活発であり、中でも各素子毎にアモルファスシリコン又はポリシリコン薄膜トランジスタをスイッチング素子としてマトリックス上に配列させ駆動するアクティブマトリックス方式液晶平面ディスプレイはカラー表示用平面ディスプレイとして注目を浴びている。このようなディスプレイでは透明導電膜を画素電極として用いた薄膜トランジスタ基板が用いられている。従来、透明導電膜材料としては、可視領域(主に波長400nmから800nmの範囲内)の透光性に比較的優れ、低抵抗な酸化インジウム錫が利用されている。
しかし、近年のより明度・彩度に優れた表示装置開発に伴い、透明導電膜に要求される特性には低抵抗であることと、主に波長400nmから800nmまでの範囲内の光の透過率が高いことが必要とされる。
また、光電変換素子はp型とn型の半導体を積層したものであり、上記酸化物透明導電膜を用いた光電変換素子としては、単結晶あるいは多結晶シリコンにシリコン系薄膜を積層したヘテロ接合太陽電池、アモルファスあるいは微結晶や多結晶などの結晶質シリコン系薄膜太陽電池、あるいはカルコパイライト系薄膜太陽電池などが挙げられる。
従来、ヘテロ接合太陽電池の透明電極としては錫添加酸化インジウム、シリコン系薄膜太陽電池の透明電極としてはフッ素を添加した酸化スズ、ボロンあるいはアルミニウムあるいはガリウムを添加した酸化亜鉛あるいは錫添加酸化インジウム、カルコパイライト系薄膜太陽電池の透明電極としてはアルミニウムあるいはガリウムを添加した酸化亜鉛あるいは錫添加酸化インジウムが利用されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記太陽電池の光電変換層の高品質化および分光感度の異なる光電変換層を積層した積層型太陽電池による太陽光スペクトルの有効利用といった近年の著しい薄膜太陽電池開発技術の発展に伴い、透明導電膜に要求される特性には低抵抗であることと、主に400nmの紫外線から1400nmの範囲までの赤外線まで含まれる太陽光スペクトルの波長範囲での光の透過率が高いことが必要とされる。
次に可視及び赤外域の波長を有する光検出素子について述べる。光ファイバー通信で用いられる波長は赤外域であり、1.3ミクロン帯や1.55ミクロン帯赤外源が主に用いられており、同時にこれらの波長の光を検出するための光検出素子が必要となる。一般に光検出素子は一対の電極の間に光検知材料層が挟まれた構造をとっており、光検知材料層にはゲルマニウム、インジウムガリウム砒素系半導体を用いたものやアルカリ土類金属元素の硫化物あるいはセレン化物を用いたものなどがある。光検出素子の光入射側の電極には透光性電極が用いられ、錫添加酸化インジウムが利用されている(例えば、特許文献2〜4参照)。
そのため、高感度の赤外光検出素子に用いる透明電極としては、検出光である波長1300nmから1600nmまでの範囲の赤外線における透過率が優れたものが必要とされる。
一般に、物質に光が入射すると、一部の光が反射あるいは物質内で吸収され、残りが透過する。透明導電材料はn型の縮退した半導体であり、キャリアである電子が電気伝導に寄与する。またこのキャリアである電子はある波長以上の光を反射及び吸収する。その光の波長はキャリア(電子)濃度に依存するが、一般に赤外領域に存在する。例えば、一般に用いられている前記の錫添加酸化インジウム薄膜あるいはガリウム添加酸化亜鉛薄膜はキャリア濃度が1x1021cm−3程度で抵抗率は2x10−4Ωcmと非常に低いが、例えば非特許文献1に示されているように1000nm以上の赤外線は吸収したり反射したりして殆ど通さない。
また、一般に物質の抵抗率はキャリア濃度と移動度に依存し、赤外透過率を上げるためにはキャリア濃度を少なくすれば良いが、抵抗率を下げるには移動度を大きくする必要がある。
従来材料の低抵抗酸化物導電膜の移動度は例えば非特許文献1で報告されているように錫添加酸化インジウム膜あるいはガリウムを添加した酸化亜鉛薄膜で約20−30cm/Vsである。キャリア濃度1x1019cm−3以上の薄膜の移動度は主にイオン化不純物や中性不純物散乱に支配されている。ここで錫添加酸化インジウム薄膜におけるイオン化不純物としては添加物である錫イオン以外に酸素空孔、格子間酸素、格子間インジウム、インジウム空孔などの点欠陥あるいはそれらが関与した複合型欠陥が挙げられる。キャリア濃度を増大させるために添加する不純物の量が多くなるに従い、イオン化不純物散乱の影響を受け、その移動度は減少する。
また、錫添加酸化インジウム製膜時に酸素導入量を増やすことにより酸素空孔を少なくし、赤外線透過率を向上させることは可能である。しかしこの方法では中性不純物が増大し、それによる移動度の著しい低下が生じ、抵抗率が上昇してしまう。
また、赤外透過率の高い酸化インジウム系の酸化物透明電極膜として、タングステンを含有する酸化インジウム材料(例えば、特許文献5参照)、チタンを含有する酸化インジウム材料(例えば、特許文献6参照)が挙げられる。いずれの公報も低抵抗な赤外線透過率の高い酸化物透明電極を作製している例が記載されている。しかし、実施例の透過スペクトルをみると波長1300nm以上において透過率が著しく減少しており、上述したように主に400nmの紫外線から1400nmの赤外線まで含まれる太陽光スペクトル波長範囲の有効利用を可能にする透明電極、あるいは1.3ミクロン帯や1.55ミクロン帯の赤外線等を検出するための波長1300nmから1600nmまでの範囲の赤外線における透過率が優れた光検出素子用透明電極の開発において、長波長領域の透明性という点で課題を残していた。
特許第3133449号公報 特許第2624410号公報 特開平11−214737号公報 特開2001−127336号公報 特開2004−43851号公報 特開2004−207221号公報 H. Fujiwara and M. Kondo, Phys. Rev. B 71, 075109 (2005).
現在一般に用いられている錫添加酸化インジウム薄膜、ボロンあるいはアルミニウムあるいはガリウムを添加した酸化亜鉛薄膜、フッ素を添加した酸化錫薄膜は低抵抗で可視光領域での透過率は高いが、例えば非特許文献1で報告されているように赤外領域での透過率が低く、これらの薄膜を光入射側に用いた光電変換素子は赤外領域の光学的損失が大きく、太陽光エネルギーを十分利用することができないという問題がある。また、これらの薄膜を光入射側に用いた赤外光検出器では、光検出層に入射させる赤外線光量が少なく、検出感度が悪いという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、可視及び赤外域での透過性に優れた酸化物透明導電膜を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記酸化膜透明導電膜を主要部として用いた透明導電性基材、薄膜トランジスタ基板、光電変換素子、光検出素子を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記酸化物透明導電膜を主要部として光電変換素子の透明電極に用いることにより、従来では不可能であった赤外域の分光感度の高い高効率太陽電池、あるいは微弱な赤外線を検出できる高性能光検出素子を実現することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、下記の課題解決手段を採用する。
1.酸化物透明導電膜は、酸化インジウムを主成分とし、ジルコニウムを含有し、ジルコニウム/インジウムの原子数比が0より大きく0.1以下の割合で含まれるようにする。
2.酸化物透明導電膜を、波長400nm〜1600nmの範囲内の任意の波長における平均光透過率が70%以上にする。
3.酸化物透明導電膜は、ホール効果測定による電子の移動度を40cm/Vs以上とし、比抵抗を1x10−3Ωcm以下とすることが好ましい。
4.透明基板の上に上記酸化物透明導電膜を形成して透明導電性基材を構成する。
5.透明導電性基材は、波長400nm〜1600nmの範囲内の任意の波長における平均光透過率を70%以上とし、表面抵抗を30Ω/cm以下とすることが好ましい。
6.可視域での透過率に優れた前記酸化物透明導電膜を電極として用いて薄膜トランジスタ基板を構成する。ここでいう薄膜トランジスタは、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ又はポリシリコン薄膜トランジスタなどが含まれ、これらをガラス基板上に構成した薄膜トランジスタ基板は表示装置などに用いることができる。
7.可視域だけでなく赤外域の透過率に優れた前記酸化物透明導電膜を電極として用いて光電変換素子を構成する。ここでいう光電変換素子は、バルク単結晶シリコンにシリコン系薄膜を積層したヘテロ接合太陽電池、シリコン系薄膜太陽電池、カルコパイライト系薄膜太陽電池、GaAs、CdTeなどの化合物半導体を用いた太陽電池、あるいは有機材料を用いた有機太陽電池などが含まれるが、これらに限定されない。
8.可視域だけでなく赤外域の透過率に優れた前記酸化物透明導電膜を電極として用いて光検知素子を構成する。ここでいう光検知素子は、一対の電極と該電極間に挟まれた光検知材料層とを有し、該電極のうち少なくとも一方に、前記酸化物透明導電膜を用いる。尚、光検出素子は光検知材料層を赤外線検知材料層として設けて、赤外線検出用とすることもできる。
本発明の課題解決手段は、具体的には、以下のようになる。
(1)酸化物透明導電膜は、酸化インジウムを主成分とし、ジルコニウムを含有する透明導電膜において、ジルコニウム/インジウムの原子数比が0より大きく0.1以下の割合で含まれていることを特徴とする。
(2)上記(1)記載の酸化物導電膜は、波長400nm〜1600nmの範囲内の任意の波長における平均光透過率を70%以上としたことを特徴とする。
(3)上記(1)又は(2)記載の酸化物導電膜は、ホール効果測定による電子の移動度を40cm/Vs以上とし、比抵抗を1x10−3Ωcm以下としたことを特徴とする。
(4)透明導電性基材は、透明基板の上に上記(1)乃至(3)のいずれか1項記載の酸化物導電膜を形成したことを特徴とする。
(5)上記(4)記載の透明導電性基材は、波長400nm〜1600nmの範囲内の任意の波長における平均光透過率を70%以上とし、表面抵抗を30Ω/cm以下としたことを特徴とする。
(6)薄膜トランジスタ基板は、上記(1)乃至(3)のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜を画素電極としたことを特徴とする。
(7)上記(6)記載の薄膜トランジスタ基板は、前記画素電極を含む薄膜トランジスタをアモルファスシリコン薄膜トランジスタ又はポリシリコン薄膜トランジスタから構成としたことを特徴とする。
(8)光電変換素子は、上記(1)乃至(3)のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜を用いて構成したことを特徴とする。
(9)光電変換素子は、基板側から順に配置された第一の電極層、導電性酸化物層、n型半導体層、i型半導体層、p型半導体層、及び第二の電極層を含み、前記第二の電極層側から入射する光によって光起電力を発生させる光電変換素子であって、前記第二の電極層又は導電性酸化物層に上記(1)乃至(3)のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜を設けたことを特徴とする。
(10)上記(9)記載の光電変換素子は、前記すべての半導体層をアモルファス状態又は結晶質状態のSi又はSiGeから構成してなることを特徴とする。
(11)光電変換素子は、順に第一の電極層、n型薄膜半導体層、i型薄膜半導体層、単結晶又は多結晶シリコン、i型薄膜半導体層、p型薄膜半導体層、第二の電極層を設け、前記第二の電極層側から入射する光によって光起電力を発生させる光電変換素子であって、前記第二の電極層を請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜としたことを特徴とする。
(12)光電変換素子は、基板側から順に第一の電極層、p型半導体層、n型半導体層、及び第二の電極層を設け、前記第二の電極層側から入射する光によって光起電力を発生させる光電変換素子であって、前記第二の電極層を上記(1)乃至(3)のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜としたことを特徴とする。
(13)上記(12)記載の光電変換素子は、p型半導体層を、Cuと、In及びGaから選ばれる少なくとも一つの元素と、Se及びSから選ばれる少なくとも一つの元素を含むp型の化合物半導体、又はCdTeとしたことを特徴とする光電変換素子。
(14)光検出素子は、一対の電極と該電極間に挟まれた光検知材料層とを有する光検出素子であって、前記一対の電極のうち少なくとも一方を、上記(1)乃至(3)のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜としたことを特徴とする。
(15)上記(14)記載の光検出素子は、前記光検知材料層を赤外線検知材料層としたことを特徴とする。
本発明のジルコニウム添加酸化インジウム薄膜は、従来材料である錫添加酸化インジウム(ITO)薄膜に比べ可視領域および赤外領域において透明性に優れた透明導電膜であり、産業上きわめて有用な発明といえる。
本発明者は、不純物添加量x=0.1以下の種々組成のジルコニウム添加酸化インジウム単結晶薄膜及びガラス上多結晶薄膜を作製し、その構造、光学、電気特性を調べた。従来材料である錫添加酸化インジウム(ITO)に対する光学、電気特性の優位性を調べるため、同条件で作製したジルコニウム添加酸化インジウムと錫添加酸化インジウム(ITO)単結晶薄膜を比較した。
その結果、ジルコニウム添加量x=0.1以下において、結晶構造は酸化インジウムと同様のビックスバイト型構造を示し、ジルコニウム添加に伴う異相は観察されなかった。また、ジルコニウム添加に伴い、結晶性は向上した。錫添加単結晶薄膜では、波長1500nm以上において透過率の著しい減少及び反射率の著しい増大が見られるのに対し、ジルコニウム添加単結晶薄膜では、ジルコニウム添加量x=0.1以下全ての試料に対し、波長400nmから2500nmの可視及び赤外域において殆ど透明な薄膜を実現できる。また、これらのジルコニウム添加単結晶薄膜のうち、x=0.05未満においては同じ添加量xの錫添加薄膜より移動度が高く、錫添加薄膜より少ないキャリア濃度で1x10−3Ωcm以下の比抵抗が実現できる。
ガラス基板上ジルコニウム添加多結晶薄膜は、ジルコニウム添加量x=0.1以下において、結晶構造は酸化インジウムと同様のビックスバイト型構造を示し、ジルコニウム添加に伴う異相は観察されなかった。
ジルコニウム添加多結晶薄膜は、ジルコニウム添加量x=0.1以下全ての試料に対し、波長400nmから1700nmの可視及び赤外域において殆ど透明な薄膜を実現できる。また、これらのジルコニウム添加多結晶薄膜のうち、x=0.01以上においては同じ添加量xのジルコニウム添加単結晶薄膜と移動度が同程度であり、一般の錫添加酸化インジウム(ITO)薄膜より少ないキャリア濃度で1x10−3Ωcm以下の比抵抗が実現できる。
本発明のジルコニウム添加酸化インジウム薄膜は、波長400nmから1600nmの可視及び赤外域において平均透過率が70%以上であり、キャリア電子の移動度が高いため少ないキャリア濃度で低抵抗を実現でき、従来の材料にない酸化物導電膜であることが分かる。
上記特徴を有する薄膜は、可視及び赤外領域での透過率が極めて高く低抵抗であるため、主に400nmの紫外線から1400nmの赤外線まで含まれる太陽光スペクトルの波長範囲で分光感度の異なる光電変換層を積層した高効率積層型太陽電池の透明電極、あるいは1.3ミクロン帯や1.55ミクロン帯赤外線を検出するため、波長1300nmから1600nmの赤外線波長領域における透過率が優れた透明電極として有用である。
上記したように、酸化インジウム系あるいは酸化亜鉛系酸化物導電材料はn型の縮退した半導体であり、キャリアである電子が電気伝導に寄与する。このキャリアである電子はある波長以上の光を反射及び吸収する。その光の波長はキャリア(電子)濃度に依存するが、一般に赤外領域に存在する。例えば、従来一般に用いられている前記の錫添加酸化インジウム薄膜あるいは酸化亜鉛薄膜はキャリア濃度が1x1021cm−3程度で抵抗率は2x10−4Ωcmと非常に低いが、1000nm以上の赤外線は吸収したり反射したりして殆ど通さない。
赤外領域の透過率を低下させないためには、キャリア濃度は好ましくは3x1020cm−3以下であることが求められる。
本発明のジルコニウム添加酸化インジウム薄膜は作製条件によってはキャリア濃度が3x1020cm−3以下と低くすることができるため、波長1000nm以上の赤外線に対する透過率は高い。
また、本発明のジルコニウム添加酸化インジウム薄膜はキャリア濃度が従来の酸化インジウム系あるいは酸化亜鉛系酸化物導電材料のものより低いが、キャリアの移動度が40cm/Vs以上であり、作製条件によっては50cm/Vs 以上や100cm/Vs以上の薄膜も実現でき、従来の上記薄膜の移動度(錫添加酸化インジウム膜あるいはガリウムを添加した酸化亜鉛薄膜で約20−30cm/Vs)と比べてきわめて大きいため、比抵抗は同程度のものが実現できる。その結果、赤外域の透過率が高くできる。
また、キャリア濃度1x1019cm−3以上5x1020cm−3以下程度の範囲におけるキャリアの散乱機構は粒界や転位などのマクロな欠陥による散乱よりもイオン化不純物散乱あるいは中性不純物散乱など点欠陥による散乱が支配している。本発明では、ジルコニウム添加により上記不純物散乱を抑制させ、それにより高移動度化が実現されているため、単結晶薄膜あるいは多結晶薄膜のみならず、アモルファス薄膜にも適用することができる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
本発明の酸化インジウムを主成分とし、ジルコニウムを含有する透明導電膜の一例としてジルコニウム原子数比(x=Zr/(In+Zr))の異なるジルコニウム添加酸化インジウム薄膜を、パルスレーザー堆積法によって作製した実施形態について示す。
比較のため低抵抗透明導電薄膜として一般に用いられている錫添加酸化インジウム錫薄膜を同製造条件で作製した。レーザーはKrFエキシマレーザー(波長:248nm)を用いた。原料ターゲットとしてジルコニウム含有あるいは錫含有酸化インジウムを用いた。基板としては(111)YSZ(イットリア安定化ジルコニア)を用い、基板温度は650℃、酸素分圧は30mTorrにおいて製膜した。膜厚は約250nmである。薄膜のジルコニウム原子数比あるいは錫原子数比(x)はx線マイクロアナライザーを用い、異相の有無、固溶・非固溶の判断はx線回折法を用い決定した。光学特性は分光光度計を用いて透過・反射スペクトルを測定し、評価した。電気特性は、室温においてホール測定法を用い評価し、抵抗率、キャリア濃度、ホール移動度を決定した。
図1は本発明の実施例1に示すYSZ基板上ジルコニウム及び錫含有薄膜のx線回折パターンを示す図である。ジルコニウム原子数比(x)及び錫原子数比(x)はいずれも0.05である。
いずれの薄膜も酸化インジウムのビックスバイト型構造に起因した(lll)(l=2,4)回折ピークのみが観察され、xが0.1以下の全ての組成範囲においてビックスバイト型構造を有しており、不純物添加に伴う異相の出現は見られなかった。また、ロッキングカーブ半値幅より、ジルコニウムあるいは錫添加量増加に伴い結晶性が向上を確認した。
ジルコニウム添加酸化インジウム単結晶薄膜においては、ジルコニウム原子数比(x)による軸長の大きな変化は見られなかった。ジルコニウム添加量増大に伴う結晶性改善及び異相が存在しないことを含めて考えると、Zrイオン半径(72pm)が比較的Inイオン半径(80pm)に近いため、ZrイオンはInサイトに置換され、完全に固溶していることが分かる。
図2は本発明の実施例に示すYSZ基板上ジルコニウム(a)及び錫(b)含有単結晶薄膜の室温における透過・反射スペクトルを示す図である。
図2(a)(b)及び図11、図12にYSZ基板及び各単結晶薄膜の反射・透過スペクトル及び反射・透過率を示す。
図2(a)と図11はジルコニウム添加酸化インジウム単結晶薄膜の特性を示し、図2(b)と図12は錫添加酸化インジウム単結晶薄膜の特性を示す。図2(a)(b)は、縦軸が透過率(%)と反射率(%)、横軸が波長(nm)である。
図11は本発明の実施例に示すYSZ基板とジルコニウム含有単結晶薄膜の室温における透過・反射率を示す表である。
図12は本発明の実施例に示すYSZ基板と錫含有単結晶薄膜の室温における透過・反射率を示す表である。
YSZ基板は可視・近赤外領域での吸収は殆ど無い。錫添加薄膜では、薄膜表面と薄膜とガラス基板での屈折率差に起因した干渉振動と同時に、波長1500nm以上において透過率の著しい減少及び反射率の著しい増大が見られる。しかし、ジルコニウム添加薄膜では、x=0.003〜0.02の薄膜において波長2500nm近傍でわずかに透過率が減少しているのが観察されるが、x=0.003〜0.1の薄膜は可視及び近赤外域において殆ど透明であることが分かる。このことからジルコニウム添加薄膜が錫添加薄膜に比べ可視及び赤外域における透明性が優れていることが分かる。
図3は、本発明の実施例に示すYSZ基板上ジルコニウム(a)及び錫(b)含有単結晶薄膜の室温における電気特性である。
図3(a)(b)及び図13、図14にYSZ基板上にジルコニウム及び錫を添加した酸化インジウム薄膜の電気特性を示す。図3(a)(b)では、縦軸が移動度(cm/Vs)、抵抗率(Ωcm)、キャリア濃度(cm)で、横軸がZr原子数比(x)である。
図13は本発明の実施例に示すジルコニウム含有単結晶薄膜の室温における比抵抗、キャリア濃度、移動度及びシート抵抗を示す表である。
図14は本発明の実施例に示す錫含有単結晶薄膜の室温における比抵抗、キャリア濃度、移動度及びシート抵抗を示す表である。
図3(a)及び図13に示すようにジルコニウムを添加することにより、x=0.1未満の薄膜のキャリア濃度は無添加薄膜のものより増加しており、ジルコニウムがn型のドーパントとして機能していることが分かる。
また、錫添加薄膜では、図3(b)及び図14に示すように錫添加量増大に伴い単調に移動度が減少しているのに対し、ジルコニウム添加薄膜では図3(a)及び図13に示すようにx=0.003及びx=0.005において無添加薄膜より移動度が増大し、100cm/Vs以上と著しく大きいことが分かる。また、x=0.05未満においては同じ添加量xの時のジルコニウム添加薄膜の移動度は錫添加薄膜のものより高い。そのため、ジルコニウム添加薄膜では錫添加薄膜と同等の抵抗率(〜4x10−4Ωcm)を実現するのに少ない不純物添加量(錫添加薄膜ではx=0.01、ジルコニウム添加薄膜ではx=0.005)かつ少ないキャリア濃度(錫添加薄膜では2.7x1020cm−3、ジルコニウム添加薄膜では1.4x1020cm−3)で実現できることが分かる。
ジルコニウム添加薄膜が錫添加薄膜に比べ高移動度化している要因の一つとして、ジルコニウム添加によりイオン化不純物あるいは中性不純物として働く点欠陥の発生が抑えられていることが考えられる。一般に薄膜成長は非平衡プロセスで作製されるため、平衡状態に近い状態で作製されるバルク単結晶に比べ、全ての原子が結晶の正しいサイトに位置することが難しい。そのため、薄膜内部には、酸素空孔、インジウム空孔、格子間酸素、格子間インジウムあるいは添加した不純物による格子間錫あるいは格子間ジルコニウムなどの点欠陥、あるいはそれらを介した複合型欠陥が発生しやすい。一般に、キャリア濃度1x1019cm−3以上5x1020cm−3以下程度の範囲におけるキャリアの散乱機構としては、粒界や転位などのマクロな欠陥による散乱よりもイオン化不純物散乱あるいは中性不純物散乱など点欠陥による散乱が支配していると考えられている。図3(a)(b)及び図13、図14に示すように不純物添加量x=0.003, 0.005のジルコニウム添加薄膜及び錫添加薄膜のキャリア濃度が1〜2x1020 cm−3とほぼ同等であるにもかかわらず、ジルコニウム添加薄膜の移動度が100〜111cm/Vsと錫添加薄膜の移動度(74〜75 cm/Vs)より著しく大きい理由としては、上記点欠陥及び複合型欠陥がジルコニウム添加により抑えられていることを示唆している。
本発明の酸化インジウムを主成分とし、ジルコニウムを含有する透明導電膜の一例としてジルコニウム原子数比(x=Zr/(In+Zr))の異なるジルコニウム添加酸化インジウム薄膜を、ガラス基板上にRFマグネトロンスパッタ法によって作製した実施形態について示す。原料ターゲットとしてジルコニウム含有酸化インジウムを用いた。基板温度は450℃、Ar・O混合雰囲気(全圧0.5Pa、Ar/(Ar+O)=0.0038)下において作製した。膜厚は主に約270nmであり、異相の有無を判断するのに約930nmの試料を用いた。薄膜のジルコニウム原子数比(x)はx線マイクロアナライザーを用い、異相の有無、固溶・非固溶の判断はx線回折法を用い決定した。光学特性は分光光度計を用いて透過・反射スペクトルを測定し、評価した。電気特性は、室温においてホール測定法を用い評価し、抵抗率、キャリア濃度、ホール移動度を決定した。
図4に本発明の実施例であるガラス基板上ジルコニウム含有薄膜のジルコニウム原子数比(x)が0.02の時のx線回折パターンを示す。縦軸がXRD強度(x線回折強度)、横軸が2θ(x線回折角度)(度)である。
酸化インジウムのビックスバイト型構造に起因した回折ピークのみが観察され、xが0.1以下の全ての組成範囲においてビックスバイト型構造を有しており、不純物添加に伴う異相の出現は見られなかった。また、実施例1で述べたように、単結晶薄膜同様多結晶薄膜においても、ジルコニウム原子数比(x)による軸長の大きな変化は見られなかった。異相が存在しないことを含めて考えると、Zrイオン半径(72pm)が比較的Inイオン半径(80pm)に近いため、ZrイオンはInサイトに置換され、完全に固溶していることが分かる。
図5及び図15にガラス基板及び各多結晶薄膜の反射・透過スペクトル及び反射・透過率を示す。図5では、縦軸が透過率(%)と反射率(%)、横軸が波長(nm)である。
図15は本発明の実施例に示すガラス基板とジルコニウム含有多結晶薄膜の室温における透過・反射率を示す表である。
ガラス基板は可視・近赤外領域での吸収は殆ど無い。ジルコニウム添加薄膜では、x=0.022以上の薄膜において波長1700nm以上において透過率の減少及び反射率の増大が見られる。しかし、波長400nm以上1700nm以下の範囲では薄膜表面と薄膜とガラス基板での屈折率差に起因した干渉振動は見られるが、透明性が優れていることが分かる。
図6及び図16にガラス基板上にジルコニウムを添加した酸化インジウム薄膜の電気特性を示す。ジルコニウム原子数比(x)が0.02の薄膜のみ膜厚は約930nmであり、他の薄膜の膜厚は約270nmである。図6では、縦軸が移動度(cm/Vs)、抵抗率(Ωcm)、キャリア濃度(cm)で、横軸がZr原子数比(x)である。
図16は本発明の実施例に示すジルコニウム含有組成傾斜薄膜の室温における比抵抗、キャリア濃度、移動度及びシート抵抗を示す表である。
図6及び図16に示すように、ジルコニウムを添加することにより、x=0.01より大きい薄膜のキャリア濃度は無添加薄膜のものより増加しており、ジルコニウムがn型のドーパントとして機能していることが分かる。
また、無添加薄膜より移動度が増大し、40cm/Vs以上と大きくx=0.014から0.022の範囲においては80cm/Vs以上と著しく大きいことが分かる。そのため、ジルコニウム添加薄膜では一般の錫添加薄膜(ITO)と同等の抵抗率を実現するのに少ないキャリア濃度(一般の錫添加薄膜では約1x1021cm−3、ジルコニウム添加薄膜では2〜3x1020cm−3)で実現できることが分かる。
ジルコニウム添加薄膜が一般の錫添加薄膜に比べ高移動度化している要因の一つとして、実施例1で述べたようにジルコニウム添加によりイオン化不純物あるいは中性不純物として働く点欠陥の発生が抑えられていることが考えられる。
また、本発明においては、製膜手法として実施例1ではパルスレーザー堆積法、実施例2ではスパッタ法を用いたが、上述のように高移動度化はジルコニウム添加に起因したものであり、その製造方法はパルスレーザー堆積法あるいはスパッタ法と同じ非平衡性プロセスである一般の薄膜成長法(蒸着法、イオンプレーティング法、分子線エピタキシー法、有機金属気相成長法など)でも適用可能である。
また、上述したようにキャリア濃度1x1019cm−3以上5x1020cm−3以下の範囲におけるキャリアの散乱機構は粒界や転位などのマクロな欠陥による散乱よりもイオン化不純物散乱あるいは中性不純物散乱など点欠陥による散乱が支配している。本発明では、ジルコニウム添加により上記不純物散乱を抑制させ、それにより高移動度化が実現されているため、単結晶薄膜あるいは多結晶薄膜に限定されるものではなく、アモルファス薄膜にも適用可能である。
また、図2(a)、図5、図11、図13、図15―16に示すように本発明のジルコニウム添加酸化インジウム薄膜を透明基材であるYSZ基板上あるいはガラス基板上に形成させることにより、表面抵抗値が30Ω/cm以下で波長400nm以上1600nm以下における平均透過率が70%以上の透明導電性基材を実現することができた。
また、本実施例では本発明のジルコニウム添加酸化インジウム薄膜を作製するのに透明基板としてYSZあるいはガラスを用いたが、YSZあるいはガラスに限定されるものではなく、その他の透明基板、プラスチックなどへの適用が可能である。同じく、ガラス基板上に薄膜トランジスタを形成し、本発明のジルコニウム添加酸化インジウム透明導電膜を画素電極として用いた薄膜トランジスタ基板への適用も可能である。
換言すると、可視域での透過率に優れた前記酸化物透明導電膜を電極として用いて薄膜トランジスタ基板を構成する。ここでいう薄膜トランジスタは、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ又はポリシリコン薄膜トランジスタなどが含まれ、これらをガラス基板上に構成した薄膜トランジスタ基板は表示装置などに用いることができる。
また、このような酸化物透明電極膜を例えば図7−9に示すように光電変換素子の受光部側の透明電極膜に用いることにより赤外域の太陽エネルギーを有効に電気エネルギーに変換することができる。
図7は本発明の光電変換素子の実施例3を示す断面図である。
ポリイミド基板(1)上に直流マグネトロンスパッタ法で、膜厚300nm程度の銀電極(2)、膜厚30nm程度のガリウム添加酸化亜鉛薄膜(3)を形成し、その上部にプラズマCVD法により膜厚約30nm程度のn型(4)、膜厚約2000nm程度のi型(5)、膜厚約30nm程度p型(6)微結晶シリコンを形成し、透明電極として本発明のジルコニウム添加酸化インジウム薄膜(7)を約70nm形成することにより光電変換素子を形成した。この光電変換素子を透明電極として錫添加酸化インジウム薄膜を用いた以外は、図7の構造と同じである光電変換素子と比較したところ、本発明の酸化物透明電極膜が、可視領域だけでなく赤外域の透過率も高いため、ジルコニウム添加酸化インジウム薄膜を透明電極に用いた光電変換素子が、従来のものよりも赤外領域の分光感度特性が改善し、変換効率が向上した。
本実施例の光電変換素子では、光吸収層として微結晶シリコン膜を用いたが、同じく光吸収層として分光感度領域が紫外あるいは可視域から赤外域にわたるアモルファスシリコン、アモルファスシリコンゲルマニウム、微結晶シリコンゲルマニウムを用いることもできる。
また本実施例では、本発明の酸化物透明電極膜を基板側に裏面電極を設けたサブストレート型太陽電池へ適用する例を示したが、シリコン系薄膜太陽電池のもう一つの一般的な構造である透明基板側から光電変換層に光を取り込むスーパーストレート型太陽電池へ適用することもできる。
図8は本発明の他の光電変換素子の実施例4を示す断面図である。
ガラス基板(11)上に直流マグネトロンスパッタ法により膜厚300nm程度のモリブデン電極(12)、真空蒸着法により膜厚約3μmのカルコパイライト系p型半導体材料であるCu(In0.8Ga0.2)Se薄膜(13)、溶液析出法により膜厚約50nmの硫化カドミニウム薄膜(14)、直流マグネトロンスパッタ法により膜厚約150nmの酸化亜鉛薄膜(15)を形成し、その上に透明電極として直流マグネトロンスパッタ法により膜厚約50nmの本発明のジルコニウム添加酸化インジウム薄膜(16)を約70nm形成し、櫛形電極として銀電極(17)を形成することにより光電変換素子を作製した。この光電変換素子を透明電極として錫添加酸化インジウム薄膜を用いた以外は、図8の構造と同じである光電変換素子と比較したところ、本発明の酸化物透明電極膜が、可視領域だけでなく赤外領域の透過率も高いため、ジルコニウム添加酸化インジウム薄膜を透明電極に用いた光電変換素子が、従来のものよりも赤外領域の分光感度特性が改善し、変換効率が向上した。
本実施例では光吸収層としてCu(In0.8Ga0.2)Se薄膜を用いたが、同じカルコパイライト系材料であるCuInSe、CuInS、CuGaSe、CuGaS、Cu(In1−xGa)Se、Cu(In1−xGa)S、あるいはCdTeやGaAs系化合物半導体を光吸収層として用いることもできる。
図9は本発明の更に他の光電変換素子の実施例5を示す断面図である。
n型シリコンウェハー(31)の下面にプラズマCVD法により膜厚約30nm程度のi型(21)、膜厚約30nm程度のn型(22)アモルファスシリコン膜を積層し、裏面電極として直流マグネトロンスパッタ法で、膜厚30nm程度のガリウム添加酸化亜鉛薄膜(23)及び膜厚300nm程度の銀電極(24)を製膜した。またn型シリコンウェハー(31)の上面にはプラズマCVD法により膜厚約30nm程度のi型(41)、膜厚約20nm程度のp型(42)アモルファスシリコン膜を積層し、透明電極として本発明のジルコニウム添加酸化インジウム薄膜(43)を約70nm堆積し、Agの櫛形電極(44)を作製した。この光電変換素子を透明電極として錫添加酸化インジウム薄膜を用いた以外は、図9の構造と同じである光電変換素子と比較したところ、本発明の酸化物透明電極膜が、可視域だけでなく赤外域の透過率も高いため、ジルコニウム添加酸化インジウム薄膜を透明電極に用いた光電変換素子が、従来のものよりも赤外域の分光感度特性が改善し、変換効率が向上した。
また本実施例では、n型シリコンウェハーを用いたヘテロ接合型太陽電池を説明したが、代わりにp型シリコンウェハーを用いたヘテロ接合型太陽電池も同様に形成することができる。
また、本発明のジルコニウム添加酸化インジウム薄膜を例えば図10に示すように光検出素子の受光部側の透明電極膜に用いると赤外線領域の光を有効に電気エネルギーに変換することができる。
図10は本発明の実施例を示す光検出素子の構成を示す模式断面図である。ガラス基板(51)上に膜厚約200nmのジルコニウムを添加した酸化インジウム薄膜を、光入射側の透明電極(52)として直流マグネトロンスパッタ法で形成する。その上に電子ビーム蒸着法により膜厚約1μmのユーロピウムとサマリウムを添加した硫化カルシウム光検出層(53)を形成し、裏面電極(54)としてアルミニウム薄膜を直流マグネトロンスパッタ法で膜厚約300nm形成する。この光検出素子を透明電極として錫添加酸化インジウム薄膜を用いた以外は、図10の構造と同じである従来の光検出素子と比較したところ、本発明の酸化物透明電極膜が、赤外域の透過率も高いため、ジルコニウム添加酸化インジウム薄膜を透明電極に用いた光検出素子が、従来のものよりも赤外線感度が良好であった。
本発明の酸化物透明電極膜は、赤外領域だけでなく可視域の透明性が高いため、可視域の光検出素子も実現できる。またアバランシェフォトダイオードやフォトダイトードを用いた光検知材料層を用いた光検出素子の場合でも、赤外線入射側の電極として本発明の酸化物透明電極膜を用いると同様に赤外線感度を改善できる。
本発明の実施例1に示すYSZ基板上ジルコニウム及び錫含有薄膜のx線回折パターンを示す図である。ジルコニウム原子数比(x)及び錫原子数比(x)はいずれも0.05である。 本発明の実施例に示すYSZ基板上ジルコニウム(a)及び錫(b)含有単結晶薄膜の室温における透過・反射スペクトルを示す図である。 本発明の実施例に示すYSZ基板上ジルコニウム(a)及び錫(b)含有単結晶薄膜の室温における電気特性である。 本発明の実施例2に示すガラス基板上ジルコニウム含有薄膜のx線回折パターンを示す図である。ジルコニウム原子数比(x)は0.02である。 本発明の実施例に示すガラス基板上ジルコニウム含有多結晶薄膜の室温における透過・反射スペクトルを示す図である。 本発明の実施例に示すガラス基板上ジルコニウム含有多結晶薄膜の室温における電気特性である。 実施形態3の光電変換素子の素子構造を示す図である。 実施形態4の光電変換素子の素子構造を示す図である。 実施形態5の光電変換素子の素子構造を示す図である。 実施形態6の光検出素子の素子構造を示す図である。 本発明の実施例1に示すYSZ基板上ジルコニウム含有単結晶薄膜の室温における透過・反射率を示す表である。 本発明の実施例1に示すYSZ基板上錫含有単結晶薄膜の室温における透過・反射率を示す表である。 本発明の実施例1に示すYSZ基板上ジルコニウム含有単結晶薄膜の室温における比抵抗、キャリア濃度、移動度及びシート抵抗を示す表である。 本発明の実施例1に示すYSZ基板上錫含有単結晶薄膜の室温における比抵抗、キャリア濃度、移動度及びシート抵抗を示す表である。 本発明の実施例2に示すガラス基板上ジルコニウム含有多結晶薄膜の室温における透過・反射率を示す表である。 本発明の実施例2に示すガラス基板上ジルコニウム含有多結晶薄膜の室温における比抵抗、キャリア濃度、移動度及びシート抵抗を示す表である。
符号の説明
1 ポリイミド基板
2、17、24、44 銀電極
3、23 ガリウム添加酸化亜鉛
4 n型微結晶シリコン
5 i型微結晶シリコン
6 p型微結晶シリコン
7、16、43、52 ジルコニウム添加酸化インジウム
11、51 ガラス基板
12 モリブデン電極
13 Cu(In0.8Ga0.2)Se2
14 硫化カドミニウム
15 酸化亜鉛
21、41 i型アモルファスシリコン
22 n型アモルファスシリコン
31 n型シリコン
42 p型アモルファスシリコン
53 ユーロピウム及びサマリウム添加硫化カルシウム
54 アルミニウム

Claims (15)

  1. 酸化インジウムを主成分とし、ジルコニウムを含有する酸化物透明導電膜において、ジルコニウム/インジウムの原子数比が0より大きく0.1以下の割合で含まれていることを特徴とする酸化物透明導電膜。
  2. 請求項1記載の酸化物透明導電膜において、波長400nm〜1600nmの範囲内の任意の波長における平均光透過率を70%以上としたことを特徴とする酸化物透明導電膜。
  3. 請求項1又は2記載の酸化物透明導電膜において、ホール効果測定による電子の移動度を40cm/Vs以上とし、比抵抗を1x10−3Ωcm以下としたことを特徴とする酸化物透明導電膜。
  4. 透明基板の上に請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜を形成したことを特徴とする透明導電性基材。
  5. 波長400nm〜1600nmの範囲内の任意の波長における平均光透過率を70%以上とし、表面抵抗を30Ω/cm以下としたことを特徴とする請求項4記載の透明導電性基材。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜を画素電極としたことを特徴とする薄膜トランジスタ基板。
  7. 前記画素電極を含む薄膜トランジスタをアモルファスシリコン薄膜トランジスタ又はポリシリコン薄膜トランジスタとしたことを特徴とする請求項6記載の薄膜トランジスタ基板。
  8. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜を用いて構成したことを特徴とする光電変換素子。
  9. 基板側から順に配置された第一の電極層、導電性酸化物層、n型半導体層、i型半導体層、p型半導体層、及び第二の電極層を含み、前記第二の電極層側から入射する光によって光起電力を発生させる光電変換素子であって、前記第二の電極層又は導電性酸化物層に請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜を設けたことを特徴とする光電変換素子。
  10. 請求項9記載の光電変換素子において、前記すべての半導体層をアモルファス状態又は結晶質状態のSi又はSiGeから構成してなることを特徴とする光電変換素子。
  11. 順に第一の電極層、n型薄膜半導体層、i型薄膜半導体層、単結晶又は多結晶シリコン、i型薄膜半導体層、p型薄膜半導体層、第二の電極層を設け、前記第二の電極層側から入射する光によって光起電力を発生させる光電変換素子であって、前記第二の電極層を請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜としたことを特徴とする光電変換素子。
  12. 基板側から順に第一の電極層、p型半導体層、n型半導体層、及び第二の電極層を設け、前記第二の電極層側から入射する光によって光起電力を発生させる光電変換素子であって、前記第二の電極層を請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜としたことを特徴とする光電変換素子。
  13. 請求項12記載の光電変換素子において、p型半導体層を、Cuと、In及びGaから選ばれる少なくとも一つの元素と、Se及びSから選ばれる少なくとも一つの元素を含むp型の化合物半導体、又はCdTeとしたことを特徴とする光電変換素子。
  14. 一対の電極と該電極間に挟まれた光検知材料層とを有する光検出素子において、前記一対の電極のうち少なくとも一方を、請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸化物透明導電膜としたことを特徴とする光検出素子。
  15. 前記光検知材料層を赤外線検知材料層としたことを特徴とする請求項14記載の光検出素子。
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