JP2007273265A - 液体燃料電池ユニット及び液体燃料電池モジュール - Google Patents

液体燃料電池ユニット及び液体燃料電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】小型で薄型の液体燃料電池ユニットの組立工数の削減と組立作業の簡素化を図り、生産性の高い液体燃料電池ユニットを提供するとともに、液体燃料電池モジュールの組立作業の簡素化と電池性能の向上を図る。
【解決手段】本発明の液体燃料電池ユニットは、電極・電解質一体化物1が、一対の基板3a、3bの間に複数配置され、基板3a、3bの表面の一部には、電極・電解質一体化物1と電気的に接触する集電部5a、5bが配置され、複数の電極・電解質一体化物1は、集電部5a、5bによって電気的に接続され、基板3a、3bは方形状に形成され、基板3aの角部Aには集電部5aと電気的に接続された正極外部端子部7aが設けられ、基板3bの角部Bには集電部5bと電気的に接続された負極外部端子部7bが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の単電池を平面上に配置した液体燃料電池ユニット及び液体燃料電池モジュールに関する。
近年、パソコン、携帯電話などのコードレス機器の普及に伴い、その電源である二次電池はますます小型化、高容量化が要望されている。現在、エネルギー密度が高く、小型軽量化が図れる二次電池としてリチウムイオン二次電池が実用化されており、モバイル機器の電源として需要が増大している。しかし、使用されるコードレス機器の種類によっては、このリチウム二次電池では未だ十分な連続使用時間を保証する程度までには至っていない。
このような状況の中で上記要望に応え得る電池として、電解質に固体高分子電解質、正極活物質に空気中の酸素、負極活物質に水素、メタノールなどの燃料を用いる固体高分子型燃料電池が、リチウムイオン二次電池よりも高エネルギー密度が期待できることから注目されている。なかでも、液体燃料であるメタノールを直接電池の反応に利用する直接メタノール型燃料電池は、電池本体に空気を供給するブロアや燃料を供給するポンプなどを用いなくてもよいため、小型化が可能であり、将来のポータブル電源として有望である(例えば、特許文献1参照。)。
また、最近では、複数の単電池を同一平面上に並べて、それぞれを連結し集電して薄型化を図った液体燃料電池も提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5参照。)
特開2000−268836号公報 特開2004−103262号公報 特開2004−14148号公報 特開2003−323902号公報 特開2003−282131号公報
しかし、隣り合う単電池を連結して集電しようとすると、その構造が複雑となり、電池性能に寄与しない連結のためのみのスペースを多く必要としてしまう。また、隣り合う単電池を確実に絶縁させながら、効率よく平面上に並べるには、正極、負極、固体電解質からなる電極・電解質一体化物に対して、その両面に一対の集電板を正確に位置合わせして配置するとともに、隣り合う集電板同士も正確に位置合わせして配置する必要がある。
例えば、特許文献2又は特許文献3に記載の集電方法は、発電要素である複数の電極・電解質一体化物を平面状に配置して、一対の集電板で電極・電解質一体化物を挟んで集電を行うものであるが、電極・電解質一体化物に対して一対の集電板の位置、隣り合う集電板の位置をそれぞれ合わせる必要があり、組立が困難である。
また、特許文献4に記載の集電方法は、発電要素である複数の電極・電解質一体化物を平面状に配置した後、アダプター部に装着して電極・電解質一体化物を接続して集電を行うものであるが、同様に、電極・電解質一体化物に対して一対の集電板の位置、隣り合う集電板の位置をそれぞれ合わせる必要があり、組立が困難である。
さらに、特許文献5に記載の集電方法のように、集電板を折り曲げて装着する方法や、隣り合う集電板リード部同士を溶接などで接合する方法もあるが、複雑な溶接工程や積層プロセスが必要で、生産性が低下する問題がある。
本発明は、上記問題を解決したもので、複数の単電池を平面上に配置した液体燃料電池ユニットの構造を改良することで、生産性の高い液体燃料電池ユニットを提供するともに、それを用いた液体燃料電池モジュールを提供するものである。
本発明の液体燃料電池ユニットは、酸素を還元する正極と、燃料を酸化する負極と、前記正極と前記負極との間に配置された固体電解質と、液体燃料貯蔵部とを含む液体燃料電池ユニットであって、前記正極と、前記負極と、前記固体電解質とは、電極・電解質一体化物を構成し、前記電極・電解質一体化物は、一対の基板の間に複数配置され、前記基板の表面の一部には、前記電極・電解質一体化物と電気的に接触する集電部が配置され、前記複数の電極・電解質一体化物は、前記集電部によって電気的に接続され、前記基板は、方形状に形成され、前記基板の角部には、前記集電部と電気的に接続された外部端子部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の液体燃料電池モジュールは、上記本発明の液体燃料電池ユニットを複数電気的に接続したことを特徴とする。
本発明は、小型で薄型の液体燃料電池ユニットの組立工数の削減と組立作業の簡素化を図ることができ、生産性の高い液体燃料電池ユニットを提供できる。また、本発明により、複数の液体燃料電池ユニットの間を最短距離で接続できるので、液体燃料電池モジュールの組立作業の簡素化と電池性能の向上を図ることができる。
本発明の液体燃料電池ユニットは、酸素を還元する正極と、燃料を酸化する負極と、正極と負極との間に配置された固体電解質と、液体燃料貯蔵部とを含み、正極と、負極と、固体電解質とは、電極・電解質一体化物を構成し、この電極・電解質一体化物は、一対の基板の間に複数配置されている。また、基板の表面の一部には、電極・電解質一体化物と電気的に接触する集電部が配置され、複数の電極・電解質一体化物は、この集電部によって電気的に接続されている。予め、基板に集電部を一体として配置することにより、電池組立時に基板と集電部とを位置合わせする必要がなく、部品点数を削減でき、組立工数を削減できる。
また、上記基板は、方形状に形成され、上記基板の角部には、上記集電部と電気的に接続された外部端子部が設けられている。上記方形状には、長方形状及び正方形状が含まれる。これにより、本発明の液体燃料電池ユニットを複数電気的に接続して液体燃料電池モジュールを構成する場合に、各液体燃料電池ユニットの間を最短距離で接続することができ、ユニット間の電気抵抗を低くでき、液体燃料電池モジュール全体の電池性能を向上できる。また、液体燃料電池モジュールの組立作業も簡素化できるとともに、ユニット間の電気的接続を確実に行うことができる。
上記基板の一方は、凹部を備え、上記基板の他方は、凸部を備え、一対の基板は、この凹部と凸部により相互に嵌合していることが好ましい。これにより、基板同士の接合を確実に行うことができるとともに、組立作業をさらに簡素化できる。
上記集電部は、金属薄膜から形成されていることが好ましい。これにより、液体燃料電池ユニットをより薄型に形成できる。
上記金属薄膜は、銅メッキ、金メッキ、銀メッキ及びハンダメッキよりなる群から選択される少なくとも一種のメッキから形成されていることが好ましい。これらのメッキは導電性が高いからである。
また、上記メッキの厚さは、1μm以上200μm以下であることが好ましい。この範囲内であれば、液体燃料などによりメッキ表面に腐食が発生しても導電性を確保でき、かつ、メッキ材料を過度に使用することもない。
上記基板は、ガラス入りエポキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン及びポリエチレンよりなる群から選択される少なくとも1種の樹脂から形成されていることが好ましい。これらの樹脂は剛性が高いため、基板同士を強固に接合でき、その結果、電極・電解質一体化物と集電部との密着度も増して接触抵抗を低減でき、電池性能の向上を図ることができるからである。
また、上記基板の厚さは、0.3mm以上5mm以下であることが好ましい。この範囲内であれば、基板の強度を確保しつつ、電池をより薄型に形成できる。
上記集電部は、基板の端部にわたって配置されていることが好ましい。これにより、基板の端部のスペースを集電部相互の接続部に利用できる。
上記電極・電解質一体化物の周囲には、絶縁性弾性体がさらに配置されていることが好ましい。これにより、基板同士の密着度が増して、液体燃料が電池外へ漏れることをより確実に防止できるともに、隣接する電極・電解質一体化物相互間を絶縁することもできる。また、基板同士を強固に接合できるので、電極・電解質一体化物と集電部との密着度も増して接触抵抗を低減でき、電池性能の向上を図ることができる。
上記絶縁性弾性体は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、ポリプロピレン、ナイロン及びポリエチレンよりなる群から選択される少なくとも1種の有機高分子材料から形成されていることが好ましい。これらは弾性及び絶縁性が高く、かつ、液体燃料に対する耐性も高いからである。
また、上記絶縁性弾性体の厚さは、0.1mm以上5mm以下であることが好ましい。この範囲内であれば、液体燃料が電池外へ漏れることをより確実に防止しつつ、電池をより薄型に形成できる。
上記凹部と上記凸部とは、さらに嵌合突起と嵌合溝とを備え、嵌合突起と嵌合溝とは相互に嵌合していることが好ましい。これにより、上記絶縁性弾性体の反発力や電池反応による電極・電解質一体化物の膨張・収縮に対して、より確実に基板同士を接合できる。
上記基板の凹部の表面であって集電部の周囲には、突起がさらに配置され、上記基板の凸部の表面であって集電部の周囲には、上記突起が挿入される溝がさらに配置されていることが好ましい。これにより、電池組立時に電極・電解質一体化物を確実に集電部の上に配置することができる。
上記液体燃料貯蔵部は、気液分離膜で封孔された気液分離孔をさらに含んでいることが好ましい。これにより、液体燃料を漏液させることなく、放電反応で生成した二酸化炭素などを液体燃料貯蔵部から放出させることができる。
一方、本発明の液体燃料電池モジュールは、上記本発明の液体燃料電池ユニットを複数電気的に接続したものである。本発明の液体燃料電池ユニットを複数電気的に接続することにより、前述のとおり、ユニット間を最短距離で接続することができ、ユニット間の電気抵抗を低くでき、液体燃料電池モジュール全体の電池性能を向上できる。また、液体燃料電池モジュールの組立作業も簡素化できるとともに、ユニット間の電気的接続を確実に行うことができる。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の液体燃料電池ユニットの一例を示す分解斜視図である。図1において、複数の電極・電解質一体化物1は、一対の絶縁性弾性体2a、2bを介して、一対の長方形状の基板3a、3bの間に複数配置される。また、基板3bの下には、液体燃料貯蔵部4が配置される。電極・電解質一体化物1は、後述する正極と、負極と、固体電解質膜とを積層して一体化して形成されている。
基板3a、3bの表面の一部には、電極・電解質一体化物1と電気的に接触する集電部5a、5bが配置されている。集電部5a、5bは、基板3a、3bの端部にわたって配置され、その端部において、正極集電リード部6a、負極集電リード部6b、及び正極外部端子部7a、負極外部端子部7bを形成している。各電極・電解質一体化物1は、基板3a、3bを接合することにより、上下に配置された正極集電リード部6aと負極集電リード部6bによって一括して電気的に直列に接続される。また、正極外部端子部7aは基板3aの角部Aに配置され、負極外部端子部7bは基板3bの角部Bに配置されている。
図1では、正極外部端子部7aを角部Aに配置し、負極外部端子部7bを角部Bに配置した例を示したが、正極外部端子部7aを角部A’に又は負極外部端子部7bを角部B’に配置することもできる。
基板3a、3bは、ガラス入りエポキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの絶縁性樹脂から形成され、その厚さは、0.3mm〜5mmに設定されている。また、基板3a、3bにある程度の弾性を有する絶縁性樹脂を用いることで、上記絶縁性弾性体2a、2bの使用を省略できる。
液体燃料貯蔵部4は、例えば、PTFE、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹脂、ステンレス鋼などの耐食性金属などから形成できる。
集電部5a、5bは、銅メッキ、金メッキ、銀メッキ、ハンダメッキなどの厚さ1μm〜200μmの金属薄膜から形成されている。集電部5a、5bは、基板3a、3bの表面に無電解銅メッキを行い、その上からさらに金メッキを行うことにより形成することが好ましい。無電解銅メッキは絶縁性樹脂からなる基板3a、3bへの導電性下地メッキとして安定的であり、金メッキは接触抵抗などの電気的特性、耐食性に優れているからである。下地の銅メッキとその上の金メッキとの間に銀メッキを中間層として設けてもよい。中間層として金メッキよりも安価で電気伝導性が高い銀メッキを用いることにより、所定の厚さの集電部5a、5bを安価に形成できる。
また、集電部5a、5bは、基板3a、3bの表面の一部に、ほぼ同じ大きさで等間隔に配置されていることが好ましい。これにより、集電部5a、5bを流れる電流密度を平均化できる。
基板3aには凸部8が設けられ、基板3bには凹部9が設けられ、凸部8と凹部9とは相互に嵌合するように形成されている。また、基板3aには、電極・電解質一体化物1に空気を供給する空気孔10が設けられ、基板3bには、電極・電解質一体化物1に液体燃料を供給する燃料供給孔11が設けられている。さらに、基板3a、3bには、液体燃料貯蔵部4に通じる気液分離孔12が設けられ、基板3aの気液分離孔12には、気液分離膜13が配置されている。
絶縁性弾性体2a、2bは、電極・電解質一体化物1と気液分離孔12とに対応する部分に開口部2a1、2a2、2b1、2b2を備えている。また、絶縁性弾性体2a、2bは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンなどの有機高分子材料から形成され、その厚さは、0.1mm〜5mmに設定されている。
図2は、図1の液体燃料電池ユニットの一部を組立てた状態の斜視図である。図1に示した本実施形態の液体燃料電池ユニットを組立てる際には、先ず図2に示したように、基板3bの凹部9内に、絶縁性弾性体2a、2bと電極・電解質一体化物1とを挿入する。この状態で、電極・電解質一体化物1の下面に基板3bの集電部5bが正確に位置合わせされて配置される。その後、基板3bの凹部9に基板3aの凸部8を挿入することで、基板3bの集電部5bと基板3aの集電部5aとの間に電極・電解質一体化物1を正確に配置できるとともに、上下に配置された正極集電リード部6aと負極集電リード部6bとを電気的に接続することができる。さらに、基板3bと液体燃料貯蔵部4とを熱溶着などによって接合すれば、本実施形態の液体燃料電池ユニットが完成する。なお、基板3a、3bと液体燃料貯蔵部4とをボルト締結などにより接合することもできる。
図3は、図1の液体燃料電池ユニットを完全に組立てた状態の斜視図である。図3において、基板3bの凹部9と基板3aの凸部8とが相互に嵌合し、基板3aと基板3bとが、電極・電解質一体化物1を介して接合し、電極集合体24を形成している。液体燃料電池ユニットは、そのままでも液体燃料電池とし使用できるが、後述するように、複数の液体燃料電池ユニットを電気的に接続することにより、液体燃料電池モジュールとしても使用できる。
図4は、図3のI−I線の断面図であり、図5は、図3のII−II線の断面図である。但し、図4及び図5は、図面の理解の容易のため、図3に比べて厚さ方向の寸法を拡大して示してある。
図4及び図5において、電極・電解質一体化物1は、正極14、負極15、固体電解質膜16を積層して一体化して形成されている。また、電極・電解質一体化物1は、同一平面上に複数配置されている。
正極14は、例えば、カーボンクロス、カーボンペーパなどの多孔性の炭素材料からなる拡散層14aと、触媒を担持した炭素粉末からなる触媒層14bとを積層して構成される。正極14は酸素を還元する機能を有しており、その触媒には、例えば、白金微粒子や、鉄、ニッケル、コバルト、錫、ルテニウム又は金などと白金との合金微粒子などが用いられる。また、触媒層14bには、PTFE樹脂粒子やプロトン交換樹脂粒子が含まれる場合がある。プロトン交換樹脂としては、例えば、ポリパーフルオロスルホン酸樹脂、スルホン化ポリエーテルスルホン酸樹脂、スルホン化ポリイミド樹脂などを用いることができる。拡散層14aの触媒層14b側の表面には撥水性向上のため、PTFE樹脂粒子を含む炭素粉末のペーストが塗布されている場合もある。
負極15は、拡散層15aと触媒層15bとからなり、燃料からプロトンを生成する機能、即ち燃料を酸化する機能を有しており、例えば、正極と同様に構成することができる。
固体電解質膜16は、電子伝導性を持たず、プロトン伝導性のみを有する材料により構成される。例えば、ポリパーフルオロスルホン酸樹脂膜、具体的には、デュポン社製の“ナフィオン膜”(商品名)、旭硝子社製の“フレミオン膜”(商品名)、旭化成工業社製の“アシプレックス膜”(商品名)などの膜を使用できる。その他では、スルホン化ポリエーテルスルホン酸樹脂膜、スルホン化ポリイミド樹脂膜、硫酸ドープポリベンズイミダゾール膜などを使用できる。
燃料タンクとして機能する液体燃料貯蔵部4内には、負極活物質である液体燃料17が充填されている。液体燃料17としては、例えば、メタノール水溶液、エタノール水溶液、ジメチルエーテル、水素化ホウ素ナトリウム水溶液、水素化ホウ素カリウム水溶液、水素化ホウ素リチウム水溶液などが用いられる。
液体燃料貯蔵部4内の液体燃料17は、基板3bに設けられた燃料供給孔11を通して、負極15に供給される。また、液体燃料17を含浸して保持し且つ負極15に供給する燃料吸い上げ材18が、負極15と接する部分を含む液体燃料貯蔵部4の内部に配置されている。これにより、液体燃料17が消費されても、液体燃料17と負極15との接触が維持されるため、液体燃料17を最後まで使い切ることができる。燃料吸い上げ材18としては、ガラス繊維を用いることができるが、液体燃料を含浸可能で、その含浸によって寸法が余り変化せず、化学的にも安定なものであれば他の材料を用いてもよい。
基板3aには空気孔10が設けられ、空気孔10を通して、正極活物質である空気中の酸素が正極14に供給される。
電極・電解質一体化物1の間には、絶縁性弾性体2a、2bが配置されている。これにより、基板3a、3b同士の密着度が増して、液体燃料17が電池外へ漏れることをより確実に防止できるとともに、隣接する電極・電解質一体化物1の相互間を絶縁することもできる。また、基板3a、3b同士を強固に接合できるので、電極・電解質一体化物1と集電部5a、5bとの密着度も増して接触抵抗を低減でき、電池性能の向上を図ることができる。
正極14の拡散層14aと、基板3aの集電部5aとは、電気的に接続している。また、負極15の拡散層15aと、基板3bの集電部5bとは、電気的に接続している。隣接する電極・電解質一体化物1の集電部5aと集電部5bとは、前述のように上下に配置された正極集電リード部6aと負極集電リード部6bとが部分的に重なることにより、電気的に接続している。なお、正極集電リード部6aと負極集電リード部6bとは、図4及び図5では図示されていない。
基板3a、3bには、液体燃料貯蔵部4に通じる気液分離孔12が設けられ、気液分離孔12は、脱着可能な気液分離膜13で封孔されている。気液分離膜13は細孔を有するPTFE製シートから形成でき、放電反応で生成した二酸化炭素などを液体燃料17を漏液させることなく、液体燃料貯蔵部4から放出させることができる。また、気液分離膜13を脱着可能とすることで、気液分離孔12を液体燃料17を補充する時の充填口としても使用できる。
(実施形態2)
図6は、本発明の液体燃料電池ユニットの他の一例を示す断面図(実施形態1の図5に対応する図)である。図6では、図5と共通する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態の液体燃料電池ユニットは、基板3aの凸部8の側面に嵌合溝19aをさらに設け、基板3bの凹部9の側面に嵌合突起19bをさらに設け、嵌合溝19aと嵌合突起19bとが嵌合している以外は、実施形態1の液体燃料電池ユニットと同様の構造である。嵌合溝19aと嵌合突起19bとが嵌合することにより、絶縁性弾性体2a、2bの反発力や電池反応による電極・電解質一体化物1の膨張・収縮に対して、より確実に基板3a、3b同士を接合できる。
(実施形態3)
図7は、本発明の液体燃料電池ユニットのさらに他の一例を示す一部分解斜視図(実施形態1の図2に対応する図)である。図7では、図2と共通する一部には同一の符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態の液体燃料電池ユニットは、液体燃料貯蔵部4を挟むようにして、上下対象に電極・電解質一体化物1、絶縁性弾性体2a、2b及び基板3a、3bを配置した以外は、実施形態1の液体燃料電池ユニットと同様の構造である。本実施形態の構造とすることにより、発電有効面積を2倍にすることができ、液体燃料電池ユニットの出力を増加させることができる。
(実施形態4)
図8は、本発明の液体燃料電池ユニットのさらに他の一例を示す分解斜視図(実施形態1の図1に対応する図)である。図8では、図1と共通する一部には同一の符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態の液体燃料電池ユニットは、基板3bの集電部5bの周囲には、突起20、21が設けられ、基板3aの集電部5aの周囲には、突起20、21が挿入される溝22、23が設けられている以外は、実施形態1の液体燃料電池ユニットと同様の構造である。本実施形態の構造とすることにより、複数の電極・電解質一体化物1を、集電部5a、5bと接する位置に正確に位置合わせすることができる。
(実施形態5)
図9は、実施形態3の液体燃料電池ユニットを2つ組み合わせて構成した本発明の液体燃料電池モジュールの一部分解斜視図である。図9では、図7と共通する一部には同一の符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態の液体燃料電池モジュールは、実施形態3の液体燃料電池ユニットを2つ電気的に接続して液体燃料電池モジュールを構成する。前述のとおり、正極外部端子部7aは基板3aの角部Aに配置され、負極外部端子部7bは基板3bの角部Bに配置されている。これにより、2つの液体燃料電池ユニットの間を最短距離で接続することができ、ユニット間の電気抵抗を低くでき、液体燃料電池モジュール全体の電池性能を向上できる。また、液体燃料電池モジュールの組立作業も簡素化できるとともに、ユニット間の電気的接続を確実に行うことができる。この点に関しては、実施形態6及び実施形態7でより具体的に説明する。
(実施形態6)
図10は、実施形態4の液体燃料電池ユニットを2つ組み合わせて構成した本発明の液体燃料電池モジュールの内部接続と外部接続とを説明する概念図である。図10では、順に矢印の方向に正極外部端子部7a−集電部5a−集電部5b−負極集電リード部6b−正極集電リード部6a−集電部5a−集電部5b−負極集電リード部6b−正極集電リード部6a−集電部5a−集電部5b−負極外部端子部7b(電極集合体24)−正極外部端子部7a−集電部5a−集電部5b−負極集電リード部6b−正極集電リード部6a−集電部5a−集電部5b−負極集電リード部6b−正極集電リード部6a−集電部5a−集電部5b−負極外部端子部7b(電極集合体25)が電気的に接続される。電極集合体24の負極外部端子部7bと電極集合体25の正極外部端子部7aとが外部接続されることにより、電極集合体24と電極集合体25とが電気的に接続され、電極集合体24の正極外部端子部7aと電極集合体25の負極外部端子部7bとが、本実施形態の液体燃料電池モジュールの外部接続端子として機能する。
この様に、本実施形態の液体燃料電池モジュールでは、液体燃料電池ユニットの間を最短距離で平面接続することができ、ユニット間の電気抵抗を低くでき、液体燃料電池モジュール全体の電池性能を向上できる。また、液体燃料電池モジュールの組立作業も簡素化できるとともに、ユニット間の電気的接続を確実に行うことができる。
(実施形態7)
図11は、図9に示したように液体燃料電池ユニットを組み合わせて構成した本発明の液体燃料電池モジュールの内部接続と外部接続とを説明する概念図であり、表側に電極集合体24、25を配置し、その裏側に電極集合体26、27を配置した構成を示す。なお、図11では、図面の理解を容易にするため、電極集合体24、25と電極集合体26、27とをずらして図示している。図11では、順に矢印の方向に電極集合体24の正極外部端子部7a−(内部接続)−負極外部端子部7b−(外部接続)−電極集合体25の正極外部端子部7a−(内部接続)−負極外部端子部7b−(外部接続)−電極集合体26の正極外部端子部7a−(内部接続)−負極外部端子部7b(図示せず。)−(外部接続)−電極集合体27の正極外部端子部7a(図示せず。)−(内部接続)−負極外部端子部7bが電気的に接続される。これにより、電極集合体24〜27が電気的に接続され、電極集合体24の正極外部端子部7aと電極集合体27の負極外部端子部7bとが、液体燃料電池モジュールの外部接続端子として機能する。
この様に、本実施形態の液体燃料電池モジュールでも実施形態6と同様に、液体燃料電池ユニットの間を最短距離で接続することができ、ユニット間の電気抵抗を低くでき、液体燃料電池モジュール全体の電池性能を向上できる。また、液体燃料電池モジュールの組立作業も簡素化できるとともに、ユニット間の電気的接続を確実に行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。
以上説明したように本発明は、液体燃料電池ユニットの組立工数の削減と組立作業の簡素化を図ることができ、生産性の高い小型で薄型の液体燃料電池ユニットを提供できる。また、本発明の液体燃料電池ユニットでは、複数のユニットの間を最短距離で接続できるので、液体燃料電池モジュールの組立作業の簡素化と電池性能の向上を図ることができる。本発明により、液体燃料電池をパソコン、携帯電話などのコードレス機器の電源として用いることが容易となり、コードレス機器の長期連続使用時間を確保できる。
本発明の液体燃料電池ユニットの一例を示す分解斜視図である。 図1の液体燃料電池ユニットの一部を組立てた状態の斜視図である。 図1の液体燃料電池ユニットを完全に組立てた状態の斜視図である。 図3のI−I線の断面図である。 図3のII−II線の断面図である。 本発明の液体燃料電池ユニットの他の一例を示す断面図である。 本発明の液体燃料電池ユニットのさらに他の一例を示す一部分解斜視図である。 本発明の液体燃料電池ユニットのさらに他の一例を示す分解斜視図である。 本発明の液体燃料電池モジュールの一部分解斜視図である。 本発明の液体燃料電池モジュールの内部接続と外部接続とを説明する概念図である。 本発明の液体燃料電池モジュールの内部接続と外部接続とを説明する他の概念図である。
符号の説明
1 電極・電解質一体化物
2a、2b 絶縁性弾性体
2a1、2a2、2b1、2b2 開口部
3a、3b 基板
4 液体燃料貯蔵部
5a、5b 集電部
6a 正極集電リード部
6b 負極集電リード部
7a 正極外部端子部
7b 負極外部端子部
8 凸部
9 凹部
10 空気孔
11 燃料供給孔
12 気液分離孔
13 気液分離膜
14 正極
14a 拡散層
14b 触媒層
15 負極
15a 拡散層
15b 触媒層
16 固体電解質膜
17 液体燃料
18 燃料吸い上げ材
19a 嵌合溝
19b 嵌合突起
20、21 突起
22、23 溝
24、25、26、27 電極集合体

Claims (15)

  1. 酸素を還元する正極と、燃料を酸化する負極と、前記正極と前記負極との間に配置された固体電解質と、液体燃料貯蔵部とを含む液体燃料電池ユニットであって、
    前記正極と、前記負極と、前記固体電解質とは、電極・電解質一体化物を構成し、
    前記電極・電解質一体化物は、一対の基板の間に複数配置され、
    前記基板の表面の一部には、前記電極・電解質一体化物と電気的に接触する集電部が配置され、
    前記複数の電極・電解質一体化物は、前記集電部によって電気的に接続され、
    前記基板は、方形状に形成され、
    前記基板の角部には、前記集電部と電気的に接続された外部端子部が設けられていることを特徴とする液体燃料電池ユニット。
  2. 前記基板の一方は、凹部を備え、前記基板の他方は、凸部を備え、前記一対の基板は、前記凹部と前記凸部により相互に嵌合している請求項1に記載の液体燃料電池ユニット。
  3. 前記集電部は、金属薄膜から形成されている請求項1に記載の液体燃料電池ユニット。
  4. 前記金属薄膜は、銅メッキ、金メッキ、銀メッキ及びハンダメッキよりなる群から選択される少なくとも一種のメッキから形成されている請求項3に記載の液体燃料電池ユニット。
  5. 前記メッキの厚さは、1μm以上200μm以下である請求項4に記載の液体燃料電池ユニット。
  6. 前記基板は、ガラス入りエポキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン及びポリエチレンよりなる群から選択される少なくとも1種の樹脂から形成されている請求項1に記載の液体燃料電池ユニット。
  7. 前記基板の厚さは、0.3mm以上5mm以下である請求項6に記載の液体燃料電池ユニット。
  8. 前記集電部は、前記基板の端部にわたって配置されている請求項1に記載の液体燃料電池ユニット。
  9. 前記電極・電解質一体化物の周囲には、絶縁性弾性体がさらに配置されている請求項1に記載の液体燃料電池ユニット。
  10. 前記絶縁性弾性体は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、ポリプロピレン、ナイロン及びポリエチレンよりなる群から選択される少なくとも1種の有機高分子材料から形成されている請求項9に記載の液体燃料電池ユニット。
  11. 前記絶縁性弾性体の厚さは、0.1mm以上5mm以下である請求項10に記載の液体燃料電池ユニット。
  12. 前記凹部と前記凸部とは、さらに嵌合突起と嵌合溝とを備え、前記嵌合突起と前記嵌合溝とは、相互に嵌合している請求項2に記載の液体燃料電池ユニット。
  13. 前記基板の凹部の表面であって前記集電部の周囲には、突起がさらに配置され、かつ、前記基板の凸部の表面であって前記集電部の周囲には、前記突起が挿入される溝がさらに配置されている請求項2に記載の液体燃料電池ユニット。
  14. 前記液体燃料貯蔵部は、気液分離膜で封孔された気液分離孔をさらに含む請求項1に記載の液体燃料電池ユニット。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の液体燃料電池ユニットを複数電気的に接続したことを特徴とする液体燃料電池モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105680081A (zh) * 2014-11-17 2016-06-15 北京好风光储能技术有限公司 一种锂液流电池放电器

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