JP2007271148A - 熱交換器 - Google Patents

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浩司 間弓
Fuminari Fukuoka
史成 福岡
Kentaro Kouke
健太郎 小請
Toshiki Hakata
俊樹 伯方
Hideaki Yasuda
秀明 保田
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Abstract

【課題】防振部材の防振効果を十分に得ながら、防振部材が大きく変形するのを抑制して、取付作業性を良好にするとともに、取付後において熱交換器本体を所定位置で保持できるようにする。
【解決手段】熱交換器本体2の下面に取付用のピン24を設ける。防振部材3には、ピン24が挿入される挿入孔35と、この挿入孔35に挿入されたピン24を下方から支持するとともにこのピン24に嵌合する嵌合支持部36と、車体構成部材Aに形成された取付孔A1に差し込まれる差し込み部31と、嵌合支持部36と車体構成部材Aとの間の振動伝達を抑制する振動伝達抑制部37とを設ける。ピン24を差し込み部31の内部に達するまで挿入する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば自動車等の車体を構成している車体構成部材に取り付けられる熱交換器に関し、特に、熱交換器本体と車体構成部材との間の振動伝達を抑制する構造の技術分野に属する。
従来より、例えば、特許文献1に開示されているように、車両用空調装置の冷媒凝縮器等の熱交換器は、車体構成部材に取り付けられるようになっており、外部空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器本体と、この熱交換器本体と該熱交換器本体の下方に位置する車体構成部材との間に介在する防振部材とを備えている。特許文献1の防振部材は、弾性材を成形してなるものである。この防振部材には、該防振部材の上面に開口して下方へ延びる挿入孔が形成され、この挿入孔には、熱交換器本体の下面から突出するピン状をなす取付用突出部が挿入されるようになっている。防振部材の下部には、車体構成部材に形成された取付孔に差し込まれる差し込み部が下方へ突設されている。上記挿入孔の下端部は、差し込み部よりも上方に位置付けられている。この熱交換器を車体に取り付ける際には、防振部材の挿入孔に熱交換器本体の取付用突出部を挿入して両者を一体化してから、差し込み部を車体構成部材の取付孔に差し込むようにしている。
特開2000−272334号公報
ところが、特許文献1の熱交換器では、防振部材の挿入孔の下端部を差し込み部よりも上方に位置付けているので、熱交換器本体の取付用突出部を挿入孔に挿入した際、該取付用突出部が差し込み部の内部に位置しない状態となる。このため、防振部材を熱交換器本体に一体化した状態では差し込み部は柔らかく変形し易い。従って、車体への取付作業時に、差し込み部を車体構成部材の取付孔に差し込む際、該差し込み部が取付孔の周縁部に強く接触すると容易に大きく曲がり変形してしまい、取付孔へ差し込むのが困難になる。
また、防振部材には、車両の悪路走行時等に生じる大きな加振力に対し熱交換器本体を所定位置で保持できるだけの剛性が要求される。ところが、特許文献1の防振部材は、上記したように差し込み部が変形し易い構造であるため、防振部材を構成する弾性材の硬度を高めて剛性を確保する必要が生じ、防振効果が低下してしまう虞れがある。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、防振部材の防振効果を十分に得ながら、防振部材が大きく変形するのを抑制して、取付作業性を良好にするとともに、取付後において熱交換器本体を所定位置で保持できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、防振部材に、挿入孔に挿入された取付用突出部を下方から支持するとともに該取付用突出部に嵌合する嵌合支持部と、車体構成部材の取付孔に差し込まれる差し込み部と、嵌合支持部と車体構成部材との間の振動伝達を抑制する振動伝達抑制部とを設け、取付用突出部を差し込み部の内部に達するまで挿入するようにした。
具体的には、請求項1の発明では、熱交換器本体と、上記熱交換器本体の下方に位置する車体構成部材と上記熱交換器本体との間に介在する防振部材とを備えた熱交換器であっ
て、上記熱交換器本体には下方へ突出する取付用突出部が設けられ、上記防振部材には、該防振部材の上面に開口して下方へ延び、上記取付用突出部が挿入される挿入孔と、該挿入孔に挿入された上記取付用突出部を下方から支持するとともに該取付用突出部に嵌合する嵌合支持部と、上記防振部材の下方へ突出し、上記車体構成部材に形成された取付孔に差し込まれる差し込み部と、上記嵌合支持部と車体構成部材との間の振動伝達を抑制する振動伝達抑制部とが設けられ、上記挿入孔の下端部が上記差し込み部の内部に位置付けられ、上記取付用突出部が上記挿入孔の下端部に達するまで挿入されている構成とする。
この構成によれば、熱交換器本体と防振部材とを一体化すると、取付用突出部が防振部材の嵌合支持部に嵌合しているので、防振部材が熱交換器本体から外れるのが抑制される。この熱交換器本体と防振部材とを一体化した状態では、熱交換器本体の取付用突出部が防振部材の差し込み部の内部に達するので、差し込み部に外力が作用したときに該差し込み部の曲がり変形が取付用突出部によって抑制される。これにより、防振部材を構成する材料の硬度を従来のものよりも下げた場合に、車体への取付作業時に差し込み部を取付孔に差し込む際、差し込み部が取付孔の周縁部に強く接触しても突起部の形状が維持されるので、差し込み部を容易に差し込むことが可能になる。さらに、このように差し込み部の大きな変形が抑制されていることから、車体構成部材に取り付けられた熱交換器本体を所定位置で保持することが可能になる。そして、熱交換器本体を車体構成部材に取り付けた状態では、該熱交換器本体の振動が取付用突出部から防振部材の嵌合支持部に伝達される。この嵌合支持部の振動は、振動伝達抑制部によって車体構成部材に伝達されるのが抑制されることになる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、防振部材の上側には、車体構成部材の取付孔の周縁部に上方から当接する当接部が設けられ、上記当接部の上面と熱交換器本体の下面との間に隙間が形成されている構成とする。
この構成によれば、防振部材の差し込み部を車体構成部材の取付孔に差し込むと、当接部が車体構成部材の取付孔の周縁部に当接し、これにより、防振部材が車体構成部材に保持されて熱交換器が車体に取り付けられた状態になる。このとき、熱交換器本体の下面が当接部から離れているので、熱交換器本体の振動が当接部に直接伝達するのを回避することが可能になる。
請求項3の発明では、請求項1の発明において、防振部材の差し込み部は、車体構成部材に形成された有底の取付孔に差し込まれるように形成され、上記差し込み部の下部には、振動伝達抑制部が上記取付孔の底部に当接するように設けられ、嵌合支持部は、上記振動伝達抑制部の上方に位置付けられている構成とする。
この構成によれば、熱交換器を車体構成部材に取り付けた状態では、取付孔の底部に当接した振動伝達抑制部の上方に嵌合支持部が位置付することになるので、振動伝達抑制部には熱交換器本体の荷重が引張力として作用せず、圧縮力として作用することになる。
請求項4の発明では、請求項1から3のいずれか1つの発明において、熱交換器本体の取付用突出部の側面には、係合部が設けられ、防振部材の嵌合支持部には、上記係合部に係合する被係合部が設けられている構成とする。
この構成によれば、熱交換器本体の取付用突出部を防振部材の挿入孔に挿入すると、取付用突出部の係合部に嵌合支持部の被係合部が係合する。これにより、熱交換器本体の荷重を取付用突出部の下方からだけでなく側方からも受けることが可能になり、防振部材の一部に熱交換器本体の荷重が集中してかかるのが抑制される。また、取付用突出部の係合部に嵌合支持部の被係合部が係合することにより、取付用突出部が挿入孔から抜けにくく
なる。
請求項5の発明では、請求項1から4のいずれか1つの発明において、防振部材の嵌合支持部は、熱交換器本体の取付用突出部にその突出方向両端部に亘って嵌合している構成とする。
この構成によれば、熱交換器本体の取付用突出部の広い範囲が嵌合支持部に嵌合することになる。
請求項6の発明では、請求項1から5のいずれか1つの発明において、防振部材の差し込み部の外面には、取付孔の内面と対向する部位に凹部が形成されている構成とする。
この構成によれば、差し込み部の外面と取付孔の内面とが接触した場合に両者の接触面積を狭くすることが可能になるので、熱交換器本体の振動が車体構成部材に対しより一層伝達し難くなる。
請求項1の発明によれば、熱交換器本体の取付用突出部を防振部材の差し込み部の内部に達するまで挿入するようにしたので、防振部材を構成する弾性材の硬度を従来のものより下げても、取付作業性を良好にすることができるとともに、取付後において熱交換器本体を所定位置で保持できる。そして、そのように硬度を下げた弾性材で防振部材を構成可能なことと、熱交換器本体から嵌合支持部に伝達された振動が振動伝達抑制部によって車体構造部材に伝達されるのが抑制されることとにより、防振部材の防振効果を十分に得ることができる。
請求項2の発明によれば、防振部材に、車体構成部材の取付孔の周縁部に上方から当接する当接部を設け、この当接部と熱交換器本体の下面とを離すようにしたので、熱交換器本体の振動が当接部に直接伝達するのを回避でき、より高い防振効果を得ることができる。
請求項3の発明によれば、防振部材の差し込み部を車体構成部材の有底の取付孔に差し込むものとし、振動伝達抑制部を取付孔の底部に当接するように設け、この振動伝達抑制部の上方に嵌合支持部を位置付けたので、熱交換器本体の荷重を振動伝達抑制部に対し圧縮力として作用させることができる。これにより、熱交換器本体の荷重が引張力として作用する場合に比べて防振部材の耐久性を高めることができる。
請求項4の発明によれば、熱交換器本体の取付用突出部の側面に係合部を設け、この係合部に係合する被係合部を防振部材に設けたので、熱交換器本体の荷重が防振部材の一部に集中してかかるのを抑制でき、防振部材の耐久性を高めることができる。また、熱交換器本体と防振部材とを一体化したときに取付用突出部が挿入孔から抜けにくくなり、防振部材が熱交換器本体から外れることも抑制できる。
請求項5の発明によれば、熱交換器本体の取付用突出部の広い範囲に防振部材の嵌合支持部を嵌合させることができるので、防振部材を熱交換器本体にしっかりと取り付けておくことができる。
請求項6の発明によれば、差し込み部の外面と取付孔の内面とが接触した場合の接触面積を狭くすることができるので、より高い防振効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る熱交換器1を示すものである。この熱交換器1は、自動車用空調装置における冷凍サイクルの一要素を構成する冷媒凝縮器であり、自動車の前部に設けられたエンジンルーム(図示せず)を構成する車体構成部材Aに取り付けられるようになっている。車体構成部材Aは、車体左右方向に略水平に延びる板状に形成されており、上記熱交換器1の下方に配置されている。車体構成部材Aには、熱交換器1を取り付けるための2つの取付孔A1、A1が車体左右方向に間隔をあけて形成されている。一方の取付孔A1の形状は真円に近い円形状とされ、他方の取付孔A1の形状は、熱交換器1や2つの取付孔A1の公差を吸収させるため、車体左右方向に若干長い長円形状とされている。一方の取付孔A1の内径と、他方の取付孔A1の短径とは略同じに設定されている。尚、この実施形態では、車体構成部材Aを樹脂製としているが、金属製としてもよい。
上記熱交換器1は、熱交換器本体2と、この熱交換器本体2と上記車体構成部材Aとの間に介在する一対の防振部材3、3とを備えている。熱交換器本体2は、冷媒が流れるチューブ5及び伝熱用のフィン6を交互に上下方向に並べてなるコア7と、該コア7のチューブ5の長手方向両端部に該チューブ5の端部とそれぞれ連通するように設けられた第1ヘッダタンク8及び第2ヘッダタンク9と、コア7の上端部及び下端部に設けられた上側エンドプレート10及び下側エンドプレート11とを備えている。
上記チューブ5は、外部空気の流れ方向に長い断面形状を有しかつ左右方向(図1の左右方向)に延びる扁平チューブであり、アルミニウム合金で構成されている。上記フィン6は、外部空気の流れ方向に沿って見て波型をなすコルゲートフィンであり、アルミニウム合金の薄板材で構成されている。チューブ5の外面には、ろう材が塗布されており、該外面に上記フィン6がろう付けされてチューブ5及びフィン6が一体化している。
上記第1ヘッダタンク8は、熱交換器本体2の左側に配置されており、アルミニウム合金製の板材を上下方向に長く延びる円筒状に成形してなる周壁部15と、上側キャップ17及び下側キャップ18とを備えている。周壁部15には、上記チューブ5の端部が挿入されるチューブ挿入孔(図示せず)が上下方向に間隔をあけて多数形成されている。チューブ5の端部はチューブ挿入孔に挿入された状態で該チューブ挿入孔の周縁部にろう付けされている。
上記第1ヘッダタンク8の周壁部15の上端部と下端部とは、コア7の上端部及び下端部よりも上方及び下方へそれぞれ突出している。この周壁部15には、該第1ヘッダタンク8内に連通する冷媒供給用配管26が設けられている。
上記上側キャップ17は、上端開口部を閉塞する円形の閉塞板部20と、この閉塞板部20の周縁部から上記周壁部15の外面に沿って下方へ延びる側板部21とを備えている。この側板部21は周壁部15の全周に亘るように形成され、周壁部15の外面にろう付けされている。
上記下側キャップ18は、図2にも示すように、上側キャップ17と同様な閉塞板部22と、側板部23とを備えている。閉塞板部22の下面中央部には、取付用突出部としての円柱状のピン24が下方へ突設されている。このピン24はアルミニウム合金の中実材で構成されており、熱交換器本体2の重量を支えるのに十分な剛性を有している。このピ
ン24の長さは、熱交換器本体2を車体構成部材Aに取り付けた状態でその先端部が車体構成部材Aの下面よりも下方に突出するように設定されている。また、ピン24の外径は、上端部から下端部に亘って略同じとされている。
尚、第2ヘッダタンク9は熱交換器本体2の右側に配置され、第1ヘッダタンク8と同様に周壁部15、上側キャップ17及び下側キャップ18を備えている。第2ヘッダタンク9の周壁部15には、該第2ヘッダタンク9内に連通する冷媒排出用配管27が設けられている。
上記上側及び下側エンドプレート10、11は、アルミニウム合金製の板材で構成されている。図1に示すように、上側エンドプレート10は、コア7の上端部に位置するフィン6にろう付けされ、下側エンドプレート11はコア7の下端部に位置するフィン6にろう付けされるようになっている。
上記防振部材3は、図2に示すように、ゴム等の弾性材を一体成形してなるものであり、第1ヘッダタンク8の下方と、第2ヘッダタンク9の下方とにそれぞれ配置されている。つまり、熱交換器本体2の下側は2点で車体に支持されている。尚、熱交換器本体2の上側は、図示しないが、支持部材によって車体構成部材に弾性支持されている。
各防振部材3は、大略上下方向に延びる円柱状に形成されている。防振部材3の上端部には、径方向に延出する延出部30が形成され、この延出部30よりも下側は上記取付孔A1に差し込まれる差し込み部31とされている。延出部30は、中心線方向に見て円形状をなしており、その外径は、熱交換器本体2の下側キャップ18の外径よりも大きく設定されている。延出部30の上面は、防振部材3の中心線と略直交する方向に延びる平坦面で構成されている。防振部材3を熱交換器本体2に取り付けた状態では、延出部30の上面と熱交換器本体3の下側キャップ18の下面との間には隙間S1が形成されるようになっている。尚、各防振部材3の形状は、円柱状以外にも、例えば八角柱等の多角柱としてもよい。また、延出部30の形状は、円形状以外にも、例えば八角形等の多角形としてもよい。
上記延出部30の下面における外周側には、下方へ突出して周方向に延びる突条部32が形成されている。防振部材3が車体構成部材Aに取り付けられた状態で、上記突条部32の下端面32aが車体構成部材Aの取付孔A1の周縁部に上方から当接するようになっている。つまり、延出部30が当接部である。
上記差し込み部31は、防振部材3の中心線に略直交する方向の断面が大略円形状をなすように形成されている。差し込み部31の下端面は、防振部材3の中心線と略直交する方向に延びる平坦面で構成されている。差し込み部31の上半部の外径は、上記取付孔A1の内径よりも若干小さめに設定されている。また、上記長円形状の取付孔A1については、短径よりも若干小さめに設定されている。防振部材3が車体構成部材Aに取り付けられた状態で、差し込み部31の外面の上半部が、取付孔A1の内面と対向するようになっており、この差し込み部31の外面における取付孔A1と対向する部位には、防振部材3の中心線方向に延びる溝形状をなす多数の凹部34が周方向に略等しい間隔をあけて形成されている。このため、差し込み部31の外面のうち、凹部34以外の部分が取付孔A1の内面に接触することになる。上記差し込み部31の外面の下半部は、下側へ行くほど小径となるように形成されたテーパ面31aで構成されている。防振部材3が車体構成部材Aに取り付けられた状態で、テーパ面31aが取付孔A1の下端部よりも下方に突出している。
上記防振部材3には、該防振部材3の熱交換器本体2側の面である上面に開口して下方
へ延びる挿入孔35が形成されている。この挿入孔35には、上記熱交換器本体2のピン24が挿入されるようになっている。挿入孔35の中心線は防振部材3の中心線と一致している。挿入孔35の下端部は、差し込み部31内部の下半部に位置付けられている。この挿入孔35に挿入されたピン24は、その下端部が挿入孔35の下端部に達して該挿入孔35の底面に当接して、挿入孔35の底面により下方から支持された状態になる。
上記挿入孔35の下端側は小径部35aで構成されている。この小径部35aの内径はピン24の外径よりも若干小さめに形成されている。これにより、挿入孔35に挿入されたピン24は、その下端部が小径部35aに嵌合することになる。つまり、防振部材3における小径部35aが形成された部位とこの部位よりも下側の部位とで、本発明の嵌合支持部36が構成されている。
上記挿入孔35の小径部35aよりも上側の内径は、ピン24の外径よりも大きく設定されている。従って、挿入孔35の内面における小径部35aよりも上側とピン24との間には、隙間S2が形成されている。
上記防振部材3における延出部30よりも下側でかつ嵌合支持部36よりも上側の部位は、熱交換器1を車体構成部材Aに取り付けた状態で、熱交換器本体2の上下方向の振動により弾性変形するように構成されており、この部位が、嵌合支持部36と車体構成部材Aとの間の振動伝達を抑制する振動伝達抑制部37とされている。
上記のように構成された熱交換器1を車体構成部材Aに取り付ける場合には、まず、各防振部材3の挿入孔35に熱交換器本体2のピン24を挿入し、該ピン24の下端部を嵌合支持部36に嵌合させる。これにより、ピン24が挿入孔35から抜けにくくなり、熱交換器1を車両の製造ラインまで搬送する際や車体への取付作業中における防振部材3が熱交換器本体2から外れるのが抑制される。また、防振部材3を構成する材料よりも硬いピン24が差し込み部31内部の下半部に達しているので、差し込み部31の大きな曲がり変形が抑制されるようになる。
その後、各防振部材3の差し込み部31を車体構成部材Aの取付孔A1に差し込む。この差し込み部31を取付孔A1に差し込み始めるときには、差し込み部31の下半部がテーパ面31aにより先細とされているので作業性が良好である。さらに、差し込んでいく途中に差し込み部31が取付孔A1の周縁部に強く接触した場合には、ピン24により差し込み部31の大きな曲がり変形が抑制されるようになっているので、差し込み作業が容易になる。
上記差し込み部31を取付孔A1に完全に挿入すると、延出部30の突条部32の下端面32aが車体構成部材Aに上方から当接した状態になる。この状態では、差し込み部31の下端部が、取付孔A1の下端部よりも下方に位置しており、また、ピン24の下端部も取付孔A1の下端部よりも下方に位置している。
上記のようにして車体に取り付けられた熱交換器1では、熱交換器本体2の荷重が嵌合支持部36に直接かかり、振動伝達抑制部37を介して延出部30から車体構成部材Aの取付孔A1の周縁部にかかる。そして、冷凍サイクルを構成する圧縮機(図示せず)の振動が冷媒配管(図示せず)を伝わって熱交換器本体2に入力し該熱交換器本体2が振動すると、振動伝達抑制部37が弾性変形することにより、延出部30を介して行われる車体構成部材Aへの振動伝達が抑制される。
また、防振部材3の差し込み部31の外面に複数の凹部34が形成されていることによって防振部材3と取付孔A1の内面とが接触した場合に、両者の接触面積を狭くすること
が可能になっている。これにより、熱交換器本体2の振動が車体構成部材A1に伝達し難くなる。加えて、防振部材3に多数の凹部34を形成したことで差し込み部31の外周部分が柔らかくなって変形し易くなっており、このことによっても熱交換器本体2の振動が車体構成部材Aに伝達し難くなる。また、熱交換器本体2の下面が防振部材3の延出部30から離れているので、振動が熱交換器本体2の下面から延出部30に直接伝達することが回避される。
また、上記のように差し込み部31の大きな変形が抑制されていることから、車両の走行時に熱交換器本体2に対し大きな加振力が生じた場合に、熱交換器本体2を所定位置で保持することが可能になる。
以上説明したように、この実施形態1に係る熱交換器1によれば、熱交換器本体2のピン24を防振部材3の差し込み部31の内部に達するまで差し込むようにしたので、防振部材3を構成する弾性材の硬度を従来のものより下げても、取付作業性を良好にすることができるとともに、取付後において熱交換器本体2を所定位置で保持できる。そして、そのように硬度を下げた弾性材で防振部材3を構成可能なことと、熱交換器本体2から嵌合支持部36に伝達された振動が振動伝達抑制部37によって車体構造部材Aに伝達されるのが抑制されることとにより、防振部材3の防振効果を十分に得ることができる。
また、防振部材3の延出部30と熱交換器本体1の下面とを離しているので、熱交換器本体1の振動が延出部30に直接伝達するのを回避できるとともに、差し込み部31の外面と取付孔A1の内面とが接触した場合の接触面積を狭くしているので、より高い防振効果を得ることができる
尚、図3に示す実施形態1の変形例のように、上記熱交換器本体1のピン24の下端側に係合部41を設け、該係合部41に係合する被係合部40を防振部材3に設けるようにしてもよい。上記係合部41は、ピン24の下端面から上方に離れた側面に周方向に連続して形成された凹条部で構成されている。また、被係合部40は、小径部35aの上端部から挿入孔35の中心線に向かって突出し周方向に連続して延びるように形成された突条部で構成されている。この被係合部40の形状は、係合部41の形状に対応している。
この変形例では、ピン24を挿入孔35に挿入して係合部41を被係合部40に係合させると、熱交換器本体2の荷重を防振部材3で受ける際、ピン24の下方からだけでなく被係合部40により側方からも受けることが可能になる。これにより、熱交換器本体2の荷重が防振部材3の一部に集中してかかるのを抑制することができ、防振部材3の耐久性を高めることができる。また、係合部41に被係合部40が係合することにより、熱交換器本体2と防振部材3とを一体化したときにピン24が挿入孔35から抜けにくくなり、防振部材3が熱交換器本体2から外れることも抑制できる。上記係合部41及び被係合部40の形状は上記した形状に限られるものではなく、係合部41を突条部とし被係合部40を凹条部としてもよいし、両者を突起やそれに対応する窪み等で構成してもよい。また、係合部41及び被係合部40は、2箇所以上設けてもよい。
(実施形態2)
図4は、本発明の実施形態2に係る熱交換器1及び該熱交換器1が取り付けられる車体構成部材Bの一部を示すものである。この実施形態2の熱交換器1は、実施形態1の車体構成部材Aと異なる形状の車体構成部材Bに取り付けられるように構成されており、具体的には、防振部材3の構造が実施形態1のものとは異なっている。一方、熱交換器本体2の構造は実施形態1のものと同じであるため、以下の説明においては熱交換器本体2の説明は省略する。
すなわち、実施形態2の熱交換器1が取り付けられる車体構成部材Bの取付孔B1は有
底の円筒状に形成されている。また、防振部材3は、上下方向に延びる円柱状に形成されている。熱交換器1が車体構成部材Bに取り付けられた状態で、防振部材3の上側の部位は車体構成部材Bの上面から突出する一方、他の部位は取付孔B1内に位置する差し込み部31とされている。この差し込み部31の下端面が取付孔B1の底面に当接するようになっている。尚、図示しないが、取付孔B1の底面に、水抜き用の貫通孔を開口させるようにしてもよい。
上記防振部材3の挿入孔35の下端部は、差し込み部31内部の上下方向略中央部に位置付けられている。この挿入孔35に挿入されたピン24は、その下端部が挿入孔35の下端部に達している。
上記差し込み部31の下端側には、肉抜き部50が形成されている。この肉抜き部50は、差し込み部31の下端面に開口している。肉抜き部50における防振部材3の中心線と直交する方向の断面は、略円形状をなしており、この肉抜き部50の中心線と挿入孔35の中心線とは一致している。肉抜き部50の内径は、挿入孔35の上側の内径と略同じに設定されている。また、肉抜き部50における防振部材3の中心線方向の断面は、略矩形状とされている。この肉抜き部50を形成することにより、差し込み部31の下端側は、剛性が低下して熱交換器本体2の上下方向の振動により弾性変形するようになる。つまり、防振部材3における肉抜き部50が形成された部位は、本発明の振動伝達抑制部37とされている。尚、肉抜き部50における防振部材3の中心線と直交する方向の断面は、円形状以外にも、正方形、ひし形、多角形等であってもよい。
上記肉抜き部50と挿入孔35との間には、挿入孔35に挿入されたピン24を下方から支持するピン当接部51が設けられている。防振部材3における小径部35aが形成された部位とピン当接部51とが、本発明の嵌合支持部36を構成している。
したがって、この実施形態2に係る熱交換器1においても、熱交換器本体2のピン24を防振部材3の差し込み部31の内部に達するまで差し込むようにするとともに、防振部材3に振動伝達抑制部37を設けたので、実施形態1のものと同様な作用効果を得ることができる。
また、熱交換器1を車体構成部材Bに取り付けた状態では、振動伝達抑制部37が取付孔B1の底部に当接し、その上方に嵌合支持部36が位置することになるので、熱交換器本体2の荷重が振動伝達抑制部37に対し圧縮力としてかかることになる。これにより、熱交換器本体2の荷重が引張力としてかかる場合に比べて防振部材3の耐久性を高めることができる。
また、図5に示す実施形態2の変形例1のように、挿入孔35の内径を上端部から下端部に亘ってピン24の外径よりも若干小さめに形成するようにしてもよい。この変形例1では、防振部材3におけるピン当接部51及び該ピン当接部51よりも上側の部位が嵌合支持部36となり、この嵌合支持部36が、ピン24にその突出方向両端部に亘って嵌合するようになる。これにより、熱交換器本体2のピン24の広い範囲を嵌合支持部36に嵌合させることができ、防振部材3を熱交換器本体2にしっかりと取り付けておくことができる。
また、図6に示す実施形態2の変形例2のように、上記熱交換器本体2のピン24の下端側に、防振部材3の被係合部40に係合する係合部41を設けるようにしてもよい。これら係合部41及び被係合部40は、上記実施形態1の変形例のものと同様に構成されている。
また、図7に示す実施形態2の変形例3のように、上記実施形態2の肉抜き部50を小型なものとして複数個設けてもよい。この場合、肉抜き部50は、防振部材3の周方向に間隔をあけて設けてもよい。
また、肉抜き部50の形状は、差し込み部31の下端側の剛性を、中実である場合に比べて低下させることができる形状であればよく、上記した形状に限られるものではない。
また、上記実施形態では、第1ヘッダタンク8に冷媒供給用配管26を設け、第2ヘッダタンク9に冷媒排出用配管27を設けているが、これとは逆に、冷媒供給用配管26を第2ヘッダタンク9に設け、冷媒排出用配管27を第1ヘッダタンク8に設けるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明に係る熱交換器は、例えば、自動車のエンジンルームに搭載される冷媒凝縮器として用いるのに適している。
本発明の実施形態に係る熱交換器を車体に取り付ける場合を説明する図である。 車体に取り付けられた状態にある熱交換器の左側下部を拡大した部分断面図である。 実施形態1の変形例に係る図2相当図である。 実施形態2に係る図2相当図である。 実施形態2の変形例1に係る図2相当図である。 実施形態2の変形例2に係る図2相当図である。 実施形態2の変形例3に係る図2相当図である。
符号の説明
1 熱交換器
2 熱交換器本体
3 防振部材
24 ピン(取付用突出部)
30 延出部(当接部)
31 差し込み部
34 凹部
35 挿入孔
36 嵌合支持部
37 振動伝達抑制部
40 被係合部
41 係合部
50 肉抜き部
A、B 車体構成部材
A1、B1 取付孔
S1 隙間

Claims (6)

  1. 熱交換器本体と、
    上記熱交換器本体の下方に位置する車体構成部材と上記熱交換器本体との間に介在する防振部材とを備えた熱交換器であって、
    上記熱交換器本体には下方へ突出する取付用突出部が設けられ、
    上記防振部材には、該防振部材の上面に開口して下方へ延び、上記取付用突出部が挿入される挿入孔と、該挿入孔に挿入された上記取付用突出部を下方から支持するとともに該取付用突出部に嵌合する嵌合支持部と、上記防振部材の下方へ突出し、上記車体構成部材に形成された取付孔に差し込まれる差し込み部と、上記嵌合支持部と車体構成部材との間の振動伝達を抑制する振動伝達抑制部とが設けられ、
    上記挿入孔の下端部が上記差し込み部の内部に位置付けられ、上記取付用突出部が上記挿入孔の下端部に達するまで挿入されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、
    防振部材の上側には、車体構成部材の取付孔の周縁部に上方から当接する当接部が設けられ、
    上記当接部の上面と熱交換器本体の下面との間に隙間が形成されていることを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項1に記載の熱交換器において、
    防振部材の差し込み部は、車体構成部材に形成された有底の取付孔に差し込まれるように形成され、
    上記差し込み部の下部には、振動伝達抑制部が上記取付孔の底部に当接するように設けられ、
    嵌合支持部は、上記振動伝達抑制部の上方に位置付けられていることを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    熱交換器本体の取付用突出部の側面には、係合部が設けられ、
    防振部材の嵌合支持部には、上記係合部に係合する被係合部が設けられていることを特徴とする熱交換器。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    防振部材の嵌合支持部は、熱交換器本体の取付用突出部にその突出方向両端部に亘って嵌合していることを特徴とする熱交換器。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    防振部材の差し込み部の外面には、取付孔の内面と対向する部位に凹部が形成されていることを特徴とする熱交換器。
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