JP2007268929A - 樹脂製タンクの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂製マンドレルを使用して筒状のタンクを製造することで、離型処理や修理,補修が不要であり、安価でライナーレスのタンクを効率良く製造することが出来る樹脂製タンクの製造方法を提供する。
【解決手段】この発明の製造工程は、大きく分けて樹脂マンドレルの成形工程(1)と、筒状タンクの成形工程(2)と、マンドレルの脱型工程(3)とから構成され、成形モールド内へ熱可塑性樹脂材料から成る筒状体を配設してブロー成形により熱可塑性樹脂から成るマンドレルを成形し、マンドレルを脱型後、マンドレルの外周面に樹脂材料及び不織布による内層を形成した後、その外周面に少なくとも一層以上の繊維強化プラスチックを巻付けて加熱,加圧することにより繊維強化プラスチック層を形成し、この繊維強化プラスチック層の外周面に補強層及び最外層を形成した後、加熱,加圧してタンク本体を完成し、このタンク本体の内部から前記マンドレルを負圧吸引して脱型する。
【選択図】 図1
【解決手段】この発明の製造工程は、大きく分けて樹脂マンドレルの成形工程(1)と、筒状タンクの成形工程(2)と、マンドレルの脱型工程(3)とから構成され、成形モールド内へ熱可塑性樹脂材料から成る筒状体を配設してブロー成形により熱可塑性樹脂から成るマンドレルを成形し、マンドレルを脱型後、マンドレルの外周面に樹脂材料及び不織布による内層を形成した後、その外周面に少なくとも一層以上の繊維強化プラスチックを巻付けて加熱,加圧することにより繊維強化プラスチック層を形成し、この繊維強化プラスチック層の外周面に補強層及び最外層を形成した後、加熱,加圧してタンク本体を完成し、このタンク本体の内部から前記マンドレルを負圧吸引して脱型する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、樹脂製タンクの製造方法に係わり、更に詳しくは最内層にライナーを有さない航空機用の浄化槽タンクや貯水タンク等の樹脂製タンクの製造方法に関するものである。
従来、航空機用の浄化槽タンクや貯水タンク等の筒状に成形されるタンクでは、最内層にステンレスのライナーを有しているものが知られているが、ステンレス層の最内層は剥離が生じ易く、また重量が大きくなると言う問題があった。
そこで、係る問題を解決するために、最内層に樹脂製または一体型のライナーレスのタンクが提案されているが、このタンクを製造する場合、ステンレスゴム製マンドレルを用いている。このゴム製マンドレルの形状保持には、ゴム材料の内部に金属ワイヤーを配設し、内部から加圧して形状を保持し、筒状体の構造を成形した後、負圧状態にしてマンドレルを収縮させて抜き取る方法を行っている(例えば、特許文献1参照)。
然しながら、ゴム製マンドレルを使用する場合、表面に離型処理が必要であり、また繰返し使用による傷付きや、破損等のメンテナンスが必要となる。更に、耐久性が低いので、繰返し回数が制限され、コストアップとなる問題があった。
特開平10−6371号公報
この発明はかかる従来の問題点に着目し、樹脂製マンドレルを使用して樹脂製のタンクを製造することで、離型処理や修理,補修が不要であり、安価でライナーレスのタンクを効率良く製造することが出来る樹脂製タンクの製造方法を提供することを目的とするものである。
この発明は上記目的を達成するため、成形モールド内へ熱可塑性樹脂材料から成る中空体を配設してブロー成形により熱可塑性樹脂から成るマンドレルを成形し、マンドレルを脱型後、マンドレルの外周面に樹脂材料または樹脂製複合材による内層を形成し、その外周面に少なくとも一層以上の繊維強化プラスチックを巻付けて繊維強化プラスチック層を形成し、この繊維強化プラスチック層の外周面に補強層及び最外層を形成した後タンク本体を完成し、このタンク本体の内部から前記マンドレルを負圧吸引して脱型することを要旨とするものである。
ここで、前記熱可塑性樹脂が、ABS樹脂、ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレートから選ばれた一つを使用し、前記繊維強化プラスチック層が、エポキシ樹脂を含浸させた炭素繊維を使用する。また前記タンク本体を、航空機用の浄化槽タンクまたは貯水タンクに使用するものである。
この発明は、上記のように成形モールド内へ熱可塑性樹脂材料から成る中空体を配設してブロー成形により熱可塑性樹脂から成るマンドレルを成形し、マンドレルを脱型後、マンドレルの外周面に樹脂材料または樹脂製複合材による内層を形成し、その外周面に少なくとも一層以上の繊維強化プラスチックを巻付けて繊維強化プラスチック層を形成し、この繊維強化プラスチック層の外周面に補強層及び最外層を形成した後タンク本体を完成し、このタンク本体の内部から前記マンドレルを負圧吸引して脱型するようにしたので、以下のような優れた効果を奏するものである。
(a).離型性を持つ樹脂製マンドレル材料の場合、離型剤処理が不要となる。
(b).マンドレルを使用する毎に成形し直すため、修理や補修が不要となる。
(c).マンドレル材料及び成形が簡便であり、安価に製造できる。
(d).マンドレルを抜き取れる中空体であれば、どんな内面形状でも成形が可能となる。
(e).中空体の内面構造を樹脂材料に出来るため、中空体の内部構造がステンレス製のものに比べて剥がれ難く、重量の軽い筒状体の成形が可能となる。
(b).マンドレルを使用する毎に成形し直すため、修理や補修が不要となる。
(c).マンドレル材料及び成形が簡便であり、安価に製造できる。
(d).マンドレルを抜き取れる中空体であれば、どんな内面形状でも成形が可能となる。
(e).中空体の内面構造を樹脂材料に出来るため、中空体の内部構造がステンレス製のものに比べて剥がれ難く、重量の軽い筒状体の成形が可能となる。
以下、添付図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。
図1は、この発明の樹脂製タンクの製造工程を示すブロック図であって、この製造工程は、大きく分けて樹脂マンドレルの成形工程(1)と、筒状タンクの成形工程(2)と、マンドレルの脱型工程(3)とから構成される。
図1は、この発明の樹脂製タンクの製造工程を示すブロック図であって、この製造工程は、大きく分けて樹脂マンドレルの成形工程(1)と、筒状タンクの成形工程(2)と、マンドレルの脱型工程(3)とから構成される。
前記樹脂マンドレルの成形工程(1)は、図1に示すように、上下金型から成る成形モールド内に、熱可塑性樹脂(例えば、ABS樹脂、ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレートから選ばれた一つを使用し、特にポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレートは離型性が良いため樹脂マンドレルの材料としては好ましい)から成る所定厚さのパイプ状の中空体(この実施形態では円筒状であるが球状でも良い)をセットする (ステップ(a))。
次いで、中空体に内圧を掛けて膨らませ所定の肉厚の筒状体にブロー成形を行い、この実施形態では、例えば、長さ1500mm, 直径400mm 程度の筒状樹脂マンドレルを製作する (ステップ(b))。なお、筒状樹脂マンドレルの断面形状については、一体成形可能であれば、後において筒状樹脂マンドレルを抜き取る穴があれば円筒形状に限定されず、球状または多角形状等の種々の形状に形成することも可能である。また、筒状樹脂マンドレルの肉厚を厚くすることにより、内圧をかけなくても形状は保持でき、成形も可能である。
そして、筒状樹脂マンドレルを脱型後、筒状樹脂マンドレルの端末部を切断して円筒状の筒状樹脂マンドレルを完成させる (ステップ(c))。
次に、上記のようにして完成させた筒状樹脂マンドレルを使用してこの実施形態では筒状タンクを成形する工程(2)について説明する。
まず、完成した筒状樹脂マンドレルの両端をクランプ装置により保持して、筒状樹脂マンドレルの外周面にエポキシ樹脂やテフロン樹脂等のゲルコートを所定の厚さ塗布して最内層を成形し (ステップ(d))、更にその外周面に不織布を貼付け、レジンを塗布して筒状タンクの中間体を製造する (ステップ(e))。
なお、内層の材料としては、上記の樹脂材料単体、または樹脂複合材、例えば、樹脂材料と不織布とを積層させた物や、繊維強化プラスチック(FRP)を使用することも可能である。
次に、上記の筒状タンクの中間体にバキュームフィルムを被せて図示しないバキュームポンプにより真空引きを行い、オーブンに入れて所定時間(例えば、120°C,120分)加熱硬化させ (ステップ(f))、外周面が硬化した後、バキュームフィルムを剥がして除去した後、再びレジンを塗布してウェットレイアップを行う (ステップ(g))。
そして、筒状樹脂マンドレル上に形成された筒状タンクの中間体にフィラメントワインディングを施した後、その上にハニカムコア(例えば、芳香族ポリアミド繊維コア) をレイアップし (ステップ(h))、ハニカムコア上に再度フィラメントワインディングを施し、バキュームフィルムを被せて図示しないバキュームポンプにより真空引きを行い、オーブンに入れて所定時間加熱硬化させ (ステップ(i))、筒状タンクの外郭を完成させる (ステップ(j))。なお、筒状タンクの外郭の成形時には、必要に応じて加圧させるものである。
このようにして、筒状タンクの外郭を完成さた後、最終の工程として筒状タンクの外郭から前記筒状樹脂マンドレルを脱型させる工程(3)に入る。
この最終工程では、筒状タンクの筒状樹脂マンドレルの内面を負圧吸引させ、筒状タンクの長手方向の端末部に開口している開口部から負圧吸引させて内側に折り込まれた筒状樹脂マンドレルを引き抜いて筒状タンクを完成させる (ステップ(k))。
最終製品としては、筒状タンクの両端開口部に液体等の注入,排出口を備えた口金を気密的に取付けて作業は完了する。
以上のような方法により、樹脂製タンクを製造することで、離型性を持つ樹脂製マンドレル材料の場合、離型剤処理が不要となり、またマンドレルを使用する毎に成形し直すため、修理や補修が不要となる。更に、マンドレル材料及び成形が簡便であり、安価に製造できる等の作用効果を奏するものである。
Claims (4)
- 成形モールド内へ熱可塑性樹脂材料から成る中空体を配設してブロー成形により熱可塑性樹脂から成るマンドレルを成形し、マンドレルを脱型後、マンドレルの外周面に樹脂材料または樹脂製複合材による内層を形成し、その外周面に少なくとも一層以上の繊維強化プラスチックを巻付けて繊維強化プラスチック層を形成し、この繊維強化プラスチック層の外周面に補強層及び最外層を形成した後タンク本体を完成し、このタンク本体の内部から前記マンドレルを負圧吸引して脱型することを特徴とする樹脂製タンクの製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂が、ABS樹脂、ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレートから選ばれた一つを使用する請求項1に記載の樹脂製タンクの製造方法。
- 前記繊維強化プラスチック層が、エポキシ樹脂を含浸させた炭素繊維を使用する請求項1または2に記載の樹脂製タンクの製造方法。
- 前記タンク本体を、航空機用の浄化槽タンクまたは貯水タンクに使用する請求項1,2または3に記載の樹脂製タンクの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006099531A JP2007268929A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 樹脂製タンクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006099531A JP2007268929A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 樹脂製タンクの製造方法 |
Publications (1)
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JP2007268929A true JP2007268929A (ja) | 2007-10-18 |
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JP2006099531A Pending JP2007268929A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 樹脂製タンクの製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015060309A1 (ja) | 2013-10-25 | 2015-04-30 | 横浜ゴム株式会社 | 航空機用水タンク |
JP2015517927A (ja) * | 2012-02-28 | 2015-06-25 | 司 野澤 | ハニカムコアがパネル表面と平行に配置されているハニカム構造体、およびその製造方法 |
JP2018086745A (ja) * | 2016-11-28 | 2018-06-07 | 志郎 中村 | ライニング材の連続送り出し装置及び連続送り方法、樹脂チューブ連続送り装置並びに密封容器及びその製造方法 |
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2006
- 2006-03-31 JP JP2006099531A patent/JP2007268929A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015517927A (ja) * | 2012-02-28 | 2015-06-25 | 司 野澤 | ハニカムコアがパネル表面と平行に配置されているハニカム構造体、およびその製造方法 |
WO2015060309A1 (ja) | 2013-10-25 | 2015-04-30 | 横浜ゴム株式会社 | 航空機用水タンク |
US10040624B2 (en) | 2013-10-25 | 2018-08-07 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Aircraft water tank |
JP2018086745A (ja) * | 2016-11-28 | 2018-06-07 | 志郎 中村 | ライニング材の連続送り出し装置及び連続送り方法、樹脂チューブ連続送り装置並びに密封容器及びその製造方法 |
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