JP2007265708A - 有機el表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半透明反射膜上にITO等の透明電極を形成する際、反応性ガスとして導入する酸素により、Agを主成分とする半透明反射膜が酸化され、光学特性が劣化し、有機EL素子の発光効率の低下が生じるという課題を解決する。
【解決手段】半透明反射膜上に酸素遮断性の金属薄膜を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】半透明反射膜上に酸素遮断性の金属薄膜を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は有機EL表示装置に関する。
有機EL表示装置を構成する有機EL素子とは、陰極と陽極との間に流れる電流によって、両電極間に在る有機化合物が発光する素子のことである。
有機EL表示装置は自発光性であるために視認性が高いと同時に、薄型軽量化が可能であるため、特にモバイル用アクティブマトリクス型パネルへの応用展開が進められている。
有機EL表示装置の断面構造の一例を図2に示す。図中、1は基板、2はTFT、3は平坦化膜、4は反射性金属膜、6は画素分離膜、7は正孔輸送層、8は発光層、9は電子輸送層、13は透明電極をそれぞれ表しており、基板上面側より発光表示を行う。
近年、有機EL表示装置の光取り出し効率を高める目的で、電子輸送層と透明電極との間に半透明反射膜を形成して、同半透明反射膜と反射性金属膜とによる多重干渉を利用し、光共振構造をもたせる取り組みがなされている(特許文献1)。
半透明反射膜としてAgを主成分とする金属膜を使用したこれらの有機EL素子では、半透明反射膜上に透明電極であるITO等の金属酸化物膜を形成する際、反応性ガスとして導入する酸素により、Agを主成分とする半透明反射膜が酸化される。そのため、光学特性が劣化し、有機EL素子の発光効率の低下が生じるという問題がある。
本発明は、半透明反射膜上にITO等の透明電極を形成する際、反応性ガスとして導入する酸素により、Agを主成分とする半透明反射膜が酸化され、光学特性が劣化し、有機EL素子の発光効率の低下が生じるという課題を解決するものである。
上記した背景技術の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る有機EL表示装置は、
第一電極と、半透明反射膜、透明電極を積層した第二電極との間に有機発光層を含む有機層が少なくとも設けられており、かつ、前記第一電極と第二電極が前記有機発光層の発光を共振させる微小共振構造を有する有機EL表示装置において、
前記半透明反射膜上に酸素遮断性の金属薄膜を有することを特徴とする。
第一電極と、半透明反射膜、透明電極を積層した第二電極との間に有機発光層を含む有機層が少なくとも設けられており、かつ、前記第一電極と第二電極が前記有機発光層の発光を共振させる微小共振構造を有する有機EL表示装置において、
前記半透明反射膜上に酸素遮断性の金属薄膜を有することを特徴とする。
本発明の有機EL表示装置によれば、半透明反射膜上にITO等の透明電極を形成する際に導入する酸素によってAgを主成分とする前記半透明反射膜が酸化することを防止することが可能となる。
したがって、半透明反射膜の劣化による有機EL素子の発光特性の劣化が防止され、良好な表示性能の有機EL表示装置を実現することが可能となる。
本発明の有機EL表示装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す有機EL表示装置はガラス基板1上に有機EL素子が設けられており、同有機EL素子が封止ガラスキャップ15で封止されている。前記有機EL素子は、反射性金属膜4、透明導電膜5を積層した第一電極と、半透明反射膜11、透明電極13を積層した第二電極との間に、正孔輸送層7、発光層8、電子輸送層9、電子注入層10を積層した有機層が設けられた構成である。
本発明の有機EL表示装置は、前記半透明反射膜11上に酸素遮断性の金属薄膜12を有することを特徴とする。Agを主成分とする半透明反射膜11上に酸素遮断性の金属薄膜12を形成することにより、ITOやITO等の透明電極13を形成する際に導入する酸素による半透明反射膜11の酸化劣化を防止できる。
酸素遮断性の金属薄膜12の材料としては、酸素雰囲気下で透過率、屈折率、及び、電気抵抗の変化が小さい金属が好適に使用できる。特に好ましくは、Pt、Au及び、それらを主成分とする合金が好適に使用可能である。
ところで、図1に示す有機EL表示装置は、第一電極の反射性金属膜4と第二電極の半透明反射膜11とで共振器構造が構成される。
第一電極と第二電極との間の光学的距離をL、発光のピーク波長をλ、有機EL素子からの発光を視認する角度をΘ(有機EL素子に正対し視認する場合を0°)。また、第一、第二の各電極にて発光が反射する際の位相シフトの和をφ(rad)とした場合、各パラメータ間に<式1>を満足する関係があると、共振効果による強めあいを利用できる。
<式1> 2LcosΘ+φ/2π=mλ(m=1,2,3,・・・)
ここで光学的距離Lは、第一電極と第二電極との間にある各有機化合物層の光学膜厚(=屈折率(n)×膜厚(d))の総和(n1d1+n2d2+・・・)である。なお、実際に第一、第二の各電極にて発光が反射する際、反射界面を構成する電極材料および有機材料の組み合わせにより、位相シフトの和φは、変化する。
本実施形態では、反射性金属膜4(陽極)及び半透明反射膜11(陰極)の材料として、いずれも銀合金(AgNiCu)を用い、膜厚はそれぞれ100nm、15nmとし、共振効果により強め合うように各有機化合物層の膜厚を設定した。そのため、高効率に光を取り出すことができる。
<実施例>
以下に、上記実施形態を更に詳細に説明する。なお、本発明に係る有機EL表示装置は、本実施例に限られない。
以下に、上記実施形態を更に詳細に説明する。なお、本発明に係る有機EL表示装置は、本実施例に限られない。
本実施例では、R(赤)G(緑)B(青)の3色からなる表示装置を以下に示す方法で作成した。
支持体としてのガラス基板1上に、低温ポリシリコンからなるTFT駆動回路2を形成し、その上にアクリル樹脂からなる平坦化膜3を形成し基板とした。
この上に反射性金属膜4としての銀合金(AgCuNd)を膜厚約100nmでスパッタリング法にて形成してパターニングし、さらに、透明導電膜5としてのIZO膜をスパッタリング法にて膜厚10nmで形成してパターニングし、陽極を形成した。
さらに、アクリル樹脂により画素分離膜6を形成した。
これをイソプロピルアルコール(IPA)で超音波洗浄し、次いで、煮沸洗浄した後に乾燥させた。
さらに、UV/オゾン洗浄してから以下の手順で有機化合物を真空蒸着により形成した。
始めに、共通の正孔輸送層7として下記構造式で示される化合物[I]を、15nmの膜厚ですべての発光画素に形成した。この際の真空度は1×10-4Pa、蒸着レートは0.2nm/secである。
次に、発光層8として、シャドーマスクを用いて、R、G、Bそれぞれの発光層を形成した。Rの発光層としては、ホストとしてAlq3と、発光性化合物DCM[4−(dicyanomethylene)−2−methyl−6(p−dimethylaminostyryl)−4H−pyran]とを共蒸着(重量比99:1)して膜厚30nmの発光層を設けた。Gの発光層としては、ホストとしてAlq3と、発光性化合物クマリン6とを共蒸着(重量比99:1)して膜厚42nmの発光層を設けた。Bの発光層としては、ホストとして下記に示す[II]と発光性化合物[III]を共蒸着(重量比80:20)して膜厚10nmの発光層を設けた。ちなみに、蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜速度は0.2nm/secの条件で形成した。
更に共通の電子輸送層9としてバソフェナントロリン(Bphen)を真空蒸着法にて10nmの膜厚で形成した。蒸着時の真空度は1×10-4Pa、成膜速度は0.2nm/secの条件であった。
次に、共通の電子注入層10として、BphenとCs2CO3を共蒸着(重量比90:10)してRの発光部で52nm、Gの発光部で14nm、Bの発光部で22nmの膜厚に形成した。蒸着時の真空度は3×10-4Pa、成膜速度は0.2nm/secの条件であった。
そして、スパッタ法で、半透明反射膜11として、銀(Ag)を15nmの膜厚、酸素遮断膜12としてAuを10nmの膜厚で形成した。
さらに、透明電極13としてIZO膜をスパッタリング法にて膜厚60nmで形成した。
陰極まで形成した基板を、真空を破ること無しにスパッタ装置へ移動して保護層14として、窒化酸化シリコンを膜厚1500nmで形成して、有機EL素子を得た。
引き続いて、非発光領域に相当する部位に、乾燥剤(酸化カルシウム)16を形成した封止ガラスキャップ15を接着剤(アラルダイト、日本チバガイギー社製)17を用い、基板1に貼り付け、有機EL素子の全体を被覆保護し、有機EL表示装置を得た。
<比較例>
支持体としてのガラス基板1上に、低温ポリシリコンからなるTFT駆動回路2を形成し、その上にアクリル樹脂からなる平坦化膜3、反射性金属膜4、透明導電膜5、画素分離膜6を形成して基板とした。
支持体としてのガラス基板1上に、低温ポリシリコンからなるTFT駆動回路2を形成し、その上にアクリル樹脂からなる平坦化膜3、反射性金属膜4、透明導電膜5、画素分離膜6を形成して基板とした。
次いで、実施例1と同様の手法で、正孔輸送層7、発光層8、電子輸送層9、電子注入層10、半透明反射膜11、透明電極13(ITO膜)、保護層14を形成して、有機EL素子を得た。
引き続いて、非発光領域に相当する部位に、乾燥剤(酸化カルシウム)16を形成した封止ガラスキャップ15を接着剤(アラルダイト、日本チバガイギー社製)17を用い、基板11に貼り付け、有機EL素子の全体を被覆保護し、有機EL表示装置を得た。
表1には、実施例の有機EL表示装置における有機EL素子の白色表示消費電力と、比較例の有機EL素子の白色表示消費電力の相対比較を示した。
表1に示されるように、本実施例の有機EL表示装置は、半透明反射膜の劣化による有機EL素子の発光特性劣化が防止され、良好な表示性能を示した。一方、比較例の有機EL表示装置は、半透明反射膜の酸化劣化による屈折率、吸収変化により、共振構造が変化したため、有機EL素子の発光効率の低下が生じた。
1 基板
2 TFT
3 平坦化膜
4 反射性金属膜
5 透明導電膜
6 画素分離膜
7 正孔輸送層
8 発光層
9 電子輸送層
10 電子注入層
11 半透明反射膜
12 酸素遮断膜
13 透明電極
14 保護層
15 封止ガラスキャップ
16 乾燥剤
17 接着剤
2 TFT
3 平坦化膜
4 反射性金属膜
5 透明導電膜
6 画素分離膜
7 正孔輸送層
8 発光層
9 電子輸送層
10 電子注入層
11 半透明反射膜
12 酸素遮断膜
13 透明電極
14 保護層
15 封止ガラスキャップ
16 乾燥剤
17 接着剤
Claims (5)
- 第一電極と、半透明反射膜、透明電極を積層した第二電極との間に有機発光層を含む有機層が少なくとも設けられており、かつ、前記第一電極と第二電極が前記有機発光層の発光を共振させる微小共振構造を有する有機EL表示装置において、
前記半透明反射膜上に酸素遮断性の金属薄膜を有することを特徴とする、有機EL表示装置。 - 酸素遮断性の金属薄膜はPtを主成分とすることを特徴とする、請求項1記載の有機EL表示装置。
- 酸素遮断性の金属薄膜はAuを主成分とすることを特徴とする、請求項1記載の有機EL表示装置。
- 半透明反射膜はAgを主成分とすることを特徴とする、請求項1記載の有機EL表示装置。
- 透明電極は酸化インジウムを含有する金属酸化物であることを特徴とする、請求項1記載の有機EL表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006086974A JP2007265708A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 有機el表示装置 |
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JP2006086974A Withdrawn JP2007265708A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 有機el表示装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013137658A1 (ko) * | 2012-03-14 | 2013-09-19 | An Sang Jeong | 반도체 자외선 발광소자 |
US20150115301A1 (en) * | 2013-10-24 | 2015-04-30 | Lextar Electronics Corporation | Electrode structure and light emitting diode structure having the same |
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2006
- 2006-03-28 JP JP2006086974A patent/JP2007265708A/ja not_active Withdrawn
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KR101372500B1 (ko) | 2012-03-14 | 2014-03-11 | 안상정 | 반도체 자외선 발광소자 |
US20150115301A1 (en) * | 2013-10-24 | 2015-04-30 | Lextar Electronics Corporation | Electrode structure and light emitting diode structure having the same |
US9093613B2 (en) * | 2013-10-24 | 2015-07-28 | Lextar Electronics Corporation | Electrode structure and light emitting diode structure having the same |
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