JP2007263646A - 機器モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】 表示パネルで発生する静電気などのノイズの影響を防ぎ、且つアンテナ装置で波長の短い電波を受信できる機器モジュールを提供する。
【解決手段】 制御回路素子17および受信回路素子18を搭載した回路基板15と、保持部材24に第1、第2電極板25、26が所定間隔で対向して設けられて受信回路素子18の近傍に位置する箇所に取り付けられたアンテナ装置5と、回路基板15にインターコネクタ19によって電気的に接続された状態で支持された表示パネル13と、回路基板15と表示パネル13との間に配置されて制御回路素子17および受信回路素子18を覆うシールド板20とを備えた。従って、表示パネル13の駆動によって静電気などのノイズが発生しても、シールド板20によって制御回路素子17、受信回路素子18、およびアンテナ装置15がノイズの影響を受けず、アンテナ装置5で波長の短い電波を感度良く受信できる。
【選択図】 図3
【解決手段】 制御回路素子17および受信回路素子18を搭載した回路基板15と、保持部材24に第1、第2電極板25、26が所定間隔で対向して設けられて受信回路素子18の近傍に位置する箇所に取り付けられたアンテナ装置5と、回路基板15にインターコネクタ19によって電気的に接続された状態で支持された表示パネル13と、回路基板15と表示パネル13との間に配置されて制御回路素子17および受信回路素子18を覆うシールド板20とを備えた。従って、表示パネル13の駆動によって静電気などのノイズが発生しても、シールド板20によって制御回路素子17、受信回路素子18、およびアンテナ装置15がノイズの影響を受けず、アンテナ装置5で波長の短い電波を感度良く受信できる。
【選択図】 図3
Description
この発明は、電子腕時計などの携帯型の電子機器に用いられる機器モジュールに関し、更に詳しくはGPS(グローバル・ポジショニング・システム)に用いられるチップ形状のアンテナ装置を搭載した機器モジュールに関する。
例えば、電子腕時計においては、アンテナ装置を内蔵した電波時計がある。この種の電子腕時計は、特許文献1に記載されているように、合成樹脂製の腕時計ケースの外周部にバンド取付部を外側に突出させて設け、この突出したバンド取付部に対応する腕時計ケースの内周部にアンテナ収納部を設け、このアンテナ収納部内にアンテナ装置を収納し、この状態でアンテナ装置を腕時計ケース内の回路基板にリード線などの接続線によって電気的に接続するように構成されている。
特開2002−98780号
この場合、アンテナ装置は、バーアンテナであり、コアの外周にコイルを巻き付けた構成で、受信した電波を電気信号に変換して腕時計ケース内の時計モジュールに組み込まれた回路基板の受信回路に出力するように構成されている。また、時計モジュールは、制御用のLSI素子や受信回路素子などの各種の電子部品を搭載した回路基板と、この回路基板の上方にインターコネクタによって電気的に接続された状態で支持された表示パネルとを備え、この表示パネルをLSI素子で制御して時刻などの情報を表示するように構成されている。
しかしながら、このような従来の電子腕時計では、時計モジュールの表示パネルを駆動すると、静電気などのノイズが発生し、そのノイズによって制御用のLSI素子、受信回路素子、アンテナ装置、およびこのアンテナ装置と回路基板との接続部分が悪影響を受けやすく、正確な電波情報を得ることができないという不都合がある。特に、アンテナ装置がコアの外周にコイルを巻き付けた構成であると、波長の長い電波を受信する場合に有効であっても、波長の短い電波、例えば高周波の電波を受信することは難しく、このため人口衛星などからの波長の短い電波を受信して居場所を特定するGPS用としては不向きであるという問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、表示パネルの駆動によって発生する静電気などのノイズの影響を防ぎ、且つアンテナ装置で波長の短い電波を感度良く受信することができる機器モジュールを提供することである。
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図13に示すように、制御回路素子(17)および受信回路素子(18)を搭載した回路基板(15)と、保持部材(24)に一対の電極板(第1、第2電極板25,26)が所定間隔で対向して設けられ、且つ前記受信回路素子の近傍に位置する箇所の前記回路基板に取り付けられたアンテナ装置(5、41、51、56)と、前記回路基板の上方にインターコネクタ(19)によって電気的に接続された状態で支持された表示パネル(13)と、前記回路基板と前記表示パネルとの間に配置されて前記制御回路素子および前記受信回路素子を覆うシールド板(20)とを備えたことを特徴とする機器モジュールである。
請求項2に記載の発明は、図1〜図13に示すように、前記インターコネクタ(19)が前記制御回路素子(17)を挟んで前記受信回路素子(18)と反対側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の機器モジュールである。
請求項3に記載の発明は、図1〜図13に示すように、 前記シールド板(20)には前記インターコネクタ(19)と前記制御回路素子(17)との間に配置される遮蔽部(21)が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の機器モジュールである。
請求項4に記載の発明は、図1〜図13に示すように、 前記シールド板(20)には前記回路基板(15)の基準電位と電気的に接続される接続片(22)が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の機器モジュールである。
請求項1に記載の発明によれば、制御回路素子および受信回路素子が搭載され、且つこの受信回路素子の近傍に位置する箇所にアンテナ装置が取り付けられた回路基板と、この回路基板の上方にインターコネクタによって電気的に接続された状態で支持された表示パネルとを有し、この回路基板と表示パネルとの間にシールド板を制御回路素子および受信回路素子を覆って配置したので、表示パネルの駆動によって静電気などのノイズが発生しても、シールド板によって回路基板の制御回路素子、受信回路素子、アンテナ装置、およびこのアンテナ装置と回路基板との接続部分がノイズの影響を受けないようにすることができる。
この場合、特にアンテナ装置は、保持部材に一対の電極板が所定間隔で対向して設けられた構成であるから、一対の電極板を保持部材によって所定間隔で対向させることができると共に、ノイズの影響を受けることがないので、波長の短い電波を感度良く受信することができ、これにより人工衛星などからの電波を確実に受信することができ、居場所を特定するGPS用のアンテナとして良好に使用することができる。
請求項2に記載の発明によれば、インターコネクタが制御回路素子を挟んで受信回路素子と反対側に配置されているので、インターコネクタを受信回路素子およびアンテナ装置から十分に離すことができ、これにより表示パネルを駆動するときにインターコネクタに電気信号が流れることにより、インターコネクタにノイズが発生しても、受信回路素子、アンテナ装置、およびこのアンテナ装置と回路基板との接続部分がインターコネクタによるノイズの影響を受けにくくすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、シールド板にはインターコネクタと制御回路素子との間に配置される遮蔽部が設けられているので、この遮蔽部によってインターコネクタと制御回路素子との間をシールドすることができ、これにより制御回路素子、受信回路素子、アンテナ装置、およびこのアンテナ装置と回路基板との接続部分がインターコネクタによるノイズの影響を受けないようにすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、シールド板に回路基板の基準電位と電気的に接続される接続片が設けられていることにより、シールド板を常に基準電位に保つことができ、これにより表示パネルやインターコネクタで静電気などのノイズが発生しても、そのノイズをシールド板によって基準電位に落とすことができるので、常に安定した受信状態を確保することができる。
(実施形態1)
以下、図1〜図9を参照して、この発明を電子腕時計に適用した実施形態1について説明する。
図1はこの発明を適用した電子腕時計の拡大正面図、図2はそのA−A矢視における拡大断面図、図3は図2の時計モジュールの全体を示した断面図、図4は図3の時計モジュールの要部を分解して示した斜視図である。
この電子腕時計は、図1および図2に示すように、合成樹脂製の腕時計ケース1を備えている。
以下、図1〜図9を参照して、この発明を電子腕時計に適用した実施形態1について説明する。
図1はこの発明を適用した電子腕時計の拡大正面図、図2はそのA−A矢視における拡大断面図、図3は図2の時計モジュールの全体を示した断面図、図4は図3の時計モジュールの要部を分解して示した斜視図である。
この電子腕時計は、図1および図2に示すように、合成樹脂製の腕時計ケース1を備えている。
この腕時計ケース1は、12時側と6時側との外周部にバンド取付部2がそれぞれ設けられ、このバンド取付部2に時計バンド(図示せず)が取り付けられ、この時計バンドによって腕に着脱可能に取り付けられるように構成されている。また、この腕時計ケース1の上部には、図2に示すように、時計ガラス3が取り付けられており、この腕時計ケース1の内部には、時計モジュール4が収納されている。また、この腕時計ケース1の下面には裏蓋6が防水リング6aを介して取り付けられており、この腕時計ケース1の側面には複数のサイドスイッチS1が設けられていると共に、腕時計ケース1の上面における6時側および9時側にはフロントスイッチS2がそれぞれ設けられている。
この場合、腕時計ケース1は、図2に示すように、ABS樹脂などの硬質の合成樹脂からなるケース本体7と、このケース本体7の外周面に設けられたウレタン樹脂などの軟質の合成樹脂からなる第1ベゼル8と、ケース本体7の上部外周に設けられた装飾用の第2ベゼル9とで構成されている。また、時計モジュール4は、時計機能およびGPS(グローバル・ポジショニング・システム)機能に必要な各種の電子部品を備え、時刻情報を表示するほか、受信した電波情報に基づいてGPS情報をも表示するように構成されている。
すなわち、時計モジュール4は、図2に示すように、上部ハウジング10と中間ハウジング11と下部ハウジング12とを備え、上部ハウジング10に表示パネル13およびバックライトパネル14が設けられ、中間ハウジング11と下部ハウジング12との間に回路基板15が配置され、下部ハウジング12の下面に配置された地板16によって上部ハウジング10と中間ハウジング11と下部ハウジング12とが相互に重なった状態で取り付けられ、この状態で腕時計ケース1内に組み込まれている。
この場合、回路基板15は、図3に示すように、その上面にLSI素子である制御回路素子17および受信回路素子18が中間ハウジング11の開口部11a内に挿入された状態で設けられていると共に、この受信回路素子18の近傍に位置する箇所の回路基板15にその側方に突出してGPS用のアンテナ装置5が取り付けられた構成になっている。また、表示パネル13は、液晶表示素子からなり、インターコネクタ19によって回路基板15の接続電極部15aと電気的に接続された状態で支持され、時刻などの情報を電気光学的に表示するように構成されている。
インターコネクタ19は、導電部と絶縁部とを交互に配列したものであり、図3に示すように、回路基板15上において制御回路素子17を挟んで受信回路素子18およびアンテナ装置5と反対側に位置する箇所に配置されている。すなわち、このインターコネクタ19は、図3に示すように、受信回路素子18およびアンテナ装置5と反対側に位置する箇所の中間ハウジング11に設けられたコネクタ挿入孔11b内に上下に露出して配置され、その下端面が図4に示す回路基板15の接続電極部15cに接触し、上端面が表示パネル13の電極端子13aに接触し、これにより回路基板15と表示パネル13とを電気的に接続している。
また、上部ハウジング10と中間ハウジング11との間、つまり回路基板15と表示パネル13との間には、図2および図3に示すように、シールド板20が回路基板15上に設けられた制御回路素子17および受信回路素子18を覆って設けられている。このシールド板20には、図3および図4に示すように、インターコネクタ19と制御回路素子17との間に配置される遮蔽部21が折り曲げられて一体に設けられていると共に、回路基板15の基準電位と電気的に接続される接続片22が切り起こしによって一体に設けられている。
ところで、GPS用のアンテナ装置5は、図2に示すように、時計モジュール4の回路基板15に取り付けられ、この状態で12時側のバンド取付部2に対応する腕時計ケース1の内周部に設けられたアンテナ収納部23内に収納されている。すなわち、このアンテナ装置5は、図5〜図9に示すように、ABS樹脂などの合成樹脂製の誘電体からなるほぼ三角柱の箱状の保持部材24と、この保持部材24の上面に設けられた第1電極板25と、これに対向する保持部材24の下面に設けられた第2電極板26とを備え、これら全体がチップ形状に形成された構成になっている。
この場合、保持部材24は、図8および図9に示すように、断面形状がほぼ直角三角形で、全体がほぼ三角柱の箱状に形成され、その直角部に対向する上面が下面に対して傾斜する傾斜面に形成されている。また、この保持部材24は、図7に示すように、その両端部がほぼ三角形状に切欠され、これにより後部(図7では下辺部)が長く、前部(同図では上辺部)が短く形成され、上方から見て全体がほぼ台形状に形成されている。
この保持部材24の内部には、図8(a)に示すように、空洞部27が上下に貫通して形成されていると共に、この内部における中間部には、図8(b)に示すように、空洞部27を左右に仕切る隔壁28が空洞部27の貫通方向に沿って設けられている。また、この保持部材24の下面における所定箇所には、図6に示すように、第2電極板26を溶着によって固定するための溶着ボス29がそれぞれ設けられており、この下面における後部の右側には、図6に示すように、端子固定部30が設けられている。
第1電極板25は、アンテナ電極であり、厚みが0.2mm程度の銅などの薄い金属箔からなり、図5および図7に示すように、保持部材24の上面とほぼ同じ大きさの台形状に形成されていると共に、スリット25aによって全体が渦巻形状に形成され、この状態で図5および図8に示すように第1電極部25の前後の縁部が保持部材24の上面にインサート成形によって埋め込まれた状態で固定されている。また、この第1電極板25の後部側(図6では上辺側)の端部には、第1端子部31が一体に形成されている。
この第1端子部31は、アンテナ端子31aとグランド端子31bとからなり、図5〜図7に示すように、それぞれ保持部材24の上面から保持部材24の後部の壁中を通して保持部材24の下面の端子固定部30に導かれ、この導かれたアンテナ端子31aとグランド端子31bとの各先端部が端子固定部30から後方(図6では上辺側)に向けて並んで延出されている。
第2電極板26は、グランド電極であり、第1電極板25と同様、厚みが0.2mm程度の銅などの薄い金属箔からなり、図6に示すように、保持部材24の下面とほぼ同じ大きさの台形状に形成されていると共に、その所定箇所が溶着ボス29によって保持部材24の下面に固定されている。また、この第2電極板26の後端部におけるほぼ中間部分は、図6に示すように、第2端子部32が一体に形成されている。
この第2端子部32は、グランド端子であり、幅広の板状に形成され、図6および図7に示すように、保持部材24の下面における後端部(図6では上辺部)から後方に向けて延出されている。この場合、第1電極板25の第1端子部31と第2電極板26の第2端子部32とは、図5および図6に示すように、保持部材24の下面において後方(図5では左側)に向けてそれぞれ並んで延出されている。
そして、このアンテナ装置5は、図2に示すように、第1、第2端子部31、32が所定角度θ1に折り曲げられて時計モジュール4内の回路基板15の各接続端子15a、15bに電気的に接続された状態で、アンテナ収納部23内の所定位置、つまり保持部材24の傾斜した上面に設けられた第1電極板25が腕時計ケース1の外面とほぼ平行になるようにアンテナ収納部23内に浮いた状態で配置されるように構成されている。
この場合、第1、第2端子部31、32のうち、第1端子部31のアンテナ端子31aとグランド端子31bとは、図2および図3に示すように、ビス33によって回路基板15の接続端子15aと接続端子15bとにそれぞれ固定されている。また、第2端子部32も、ビス33によって回路基板15の接続端子15bに取り付けられている。これにより、アンテナ装置5は、回路基板15にその側方に突出した状態で取り付けられている。
また、このアンテナ装置5は、時計モジュール4を腕時計ケース1内に組み込むときに、これと同時にバンド取付部2に対応する腕時計ケース1の内周部に設けられたアンテナ収納部23内に浮いた状態で収納されるように構成されている。この場合、アンテナ装置5の下側に位置する裏蓋6の上面には、図2に示すように、ストッパ部材34が接着剤34aによって設けられている。このストッパ部材34は、緩衝部材からなり、アンテナ装置5の下面に接近して配置され、腕時計ケース1が外部から衝撃を受けたときに、その衝撃によってアンテナ装置5が上下方向に位置ずれしないように構成されている。
このように、この電子腕時計の時計モジュール4によれば、制御回路素子17および受信回路素子18が搭載され、且つこの受信回路素子18の近傍に位置する箇所にその側方に突出してアンテナ装置5が取り付けられた回路基板15と、この回路基板15の上方にインターコネクタ19によって電気的に接続された状態で支持された表示パネル13とを有し、この回路基板15と表示パネル13との間にシールド板20を制御回路素子17および受信回路素子18を覆って配置したので、表示パネル13を駆動することによって静電気などのノイズが発生しても、シールド板20によって回路基板15の制御回路素子17、受信回路素子18、アンテナ装置5、およびこのアンテナ装置5と回路基板15との接続部分がノイズの影響を受けないようにすることができる。
特に、この時計モジュール4では、インターコネクタ19が制御回路素子17を挟んで受信回路素子18と反対側に配置されているので、インターコネクタ19を受信回路素子18およびアンテナ装置5から十分に離すことができ、これにより表示パネル13を駆動するときにインターコネクタ19に電気信号が流れることにより、インターコネクタ19にノイズが発生しても、このインターコネクタ19によるノイズの影響を受信回路素子18およびアンテナ装置5が受けにくくすることができる。
この場合、シールド板20には遮蔽部21が設けられ、この遮蔽部21がインターコネクタ19と制御回路素子17との間に配置されているので、この遮蔽部21によって受信回路素子18およびアンテナ装置5がインターコネクタ19によるノイズの影響を受けるのを確実に防ぐことができる。また、シールド板20には回路基板15の基準電位と電気的に接続される接続片22が設けられているので、このシールド板20を常に基準電位に保つことができ、これにより表示パネル13やインターコネクタ19で静電気などのノイズが発生しても、そのノイズをシールド板20によって基準電位に落とすことができるので、常に安定した受信状態を確保することができる。
また、この時計モジュール4では、アンテナ装置5が、内部に空洞部27を有する保持部材24の上下面に、第1、第2電極板25、26を所定間隔で対向させて設けた構成であるから、波長の短い電波を受信することができる。特に、保持部材24に設けられた空洞部27によって誘電率の最も低い空気空間を第1、第2電極板25、26間に設けることができるので、波長の短い電波を感度良く受信することができる。これにより、アンテナ装置5がノイズの影響を受けることがなく、波長の短い電波、例えば高周波の電波を受信できるので、人工衛星などからの電波を確実に受信することができ、居場所を特定するGPS用のアンテナとして良好に使用することができる。
特に、この電子腕時計では、アンテナ装置5が12時側のバンド取付部2に位置する腕時計ケース1の内周部に形成されたアンテナ収納部23内に収納されているので、受信性能に影響を及ぼす表示パネル13やインターコネクタ19などの電子部品からアンテナ装置5を十分に離すことができると共に、腕時計ケース1を腕に取り付けて表示パネル13を見るときに、アンテナ装置5を使用者の身体と反対側に位置させることができるので、アンテナ装置5が使用者の身体による影響を受けにくくすることができ、このため6時側に設けた場合に比べて、受信性能を高めることができる。
(実施形態2)
次に、図10および図11を参照して、この発明を電子腕時計に適用した実施形態2について説明する。この場合にも、図1〜図9に示された実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子腕時計の時計モジュール40は、図10に示すように、回路基板15上にアンテナ装置41の第2電極板42を設け、この第2電極板42上にアンテナ装置41の保持部材24を設けた構成で、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。
次に、図10および図11を参照して、この発明を電子腕時計に適用した実施形態2について説明する。この場合にも、図1〜図9に示された実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子腕時計の時計モジュール40は、図10に示すように、回路基板15上にアンテナ装置41の第2電極板42を設け、この第2電極板42上にアンテナ装置41の保持部材24を設けた構成で、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、回路基板15は、図10に示すように、時計モジュール40から側方に突出するアンテナ搭載部43が設けられ、このアンテナ搭載部43が12時側のバンド取付部2に対応する箇所の腕時計ケース1の内周部に設けられたアンテナ収納部23内に挿入するように構成されている。この回路基板15のアンテナ搭載部43の上面には、第2電極板42が銅などの金属箔によってパターン形成されている。この第2電極板42に対応する回路基板15のアンテナ搭載部43上には、保持部材24が固定されている。
この保持部材24は、実施形態1と同様に構成されており、この保持部材24の上面には、実施形態1と同様、第1電極板25が固定されている。この場合にも、第1電極板25の第1端子部31は、保持部材24の上面における後端部(図10では左端部)から後部(同図では右側)の外面に沿って垂下され、この垂下された先端部が実施形態1と同様に保持部材24の下面における後方に向けて延出され、この延出した先端部が図11に示すように回路基板15の接続端子15a、15bに半田などで電気的に接続されて取り付けられている。
また、この時計モジュール40も、図10に示すように、上部ハウジング10と中間ハウジング11との間、つまり回路基板15と表示パネル13との間にシールド板20が実施形態1と同様に回路基板15上の制御回路素子17および受信回路素子18を覆って設けられている。このシールド板20には、実施形態1と同様、インターコネクタ19と制御回路素子17との間に配置される遮蔽部21が折り曲げられて一体に設けられていると共に、回路基板15の基準電位と電気的に接続される接続片22が切り起こしによって一体に設けられている。
このような電子腕時計の時計モジュール40においても、実施形態1と同様、シールド板20によって制御回路素子17、受信回路素子18、アンテナ装置41、およびこのアンテナ装置41と回路基板15との接続部分が、表示パネル13およびインターコネクタ19で発生する静電気などのノイズの影響を受けないようにすることができると共に、アンテナ装置41によって波長の短い電波を受信することができるので、人工衛星などからの電波を確実に受信することができ、居場所を特定するGPS用のアンテナとして良好に使用することができる。
この場合、アンテナ装置41が合成樹脂製の保持部材24の上面に第1端子部31を有する第1電極板25を設けると共に、回路基板15のアンテナ搭載部43に第2電極板42を設け、保持部材24の下面を回路基板15のアンテナ搭載部43の第2電極板42に対応させた状態で、保持部材24を回路基板15のアンテナ搭載部43に取り付けた構成であるから、実施形態1と同様、第1電極板25と第2電極板42とを保持部材24によって所定間隔で対向させることができ、これにより波長の短い電波を感度よく受信することができる。
特に、第2電極板42は回路基板15のアンテナ搭載部43に設けられているので、第2電極板42を別部材として形成する必要がなく、回路基板15の接続端子15a、15bなどの各種の接続配線をパターン形成するときに、この接続配線と同時に回路基板15のアンテナ搭載部43に第2電極板42を形成することができ、これにより製造の簡素化を図ることができる。また、保持部材24を第2電極板42と対応する回路基板15のアンテナ搭載部43上に配置して第1電極板25の第1端子部31を回路基板15の接続端子15a、15bに接触させて半田で固定するだけで、第1電極板25と回路基板15とを電気的に接続することができるので、その取付作業および接続作業が簡単で容易にできる。
(実施形態3)
次に、図12を参照して、この発明のアンテナ装置を電子腕時計に適用した実施形態3について説明する。この場合には、図10および図11に示された実施形態2と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子腕時計の時計モジュール50は、図12に示すように、回路基板15の側方に突出したアンテナ搭載部43上にアンテナ装置51の第2電極板42を設け、この第2電極板42上に保持部材24を設けると共に、第1電極板25の第1端子部31を回路基板15の下面に延出させて固定した構成で、これ以外は実施形態2とほぼ同じ構成になっている。
次に、図12を参照して、この発明のアンテナ装置を電子腕時計に適用した実施形態3について説明する。この場合には、図10および図11に示された実施形態2と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子腕時計の時計モジュール50は、図12に示すように、回路基板15の側方に突出したアンテナ搭載部43上にアンテナ装置51の第2電極板42を設け、この第2電極板42上に保持部材24を設けると共に、第1電極板25の第1端子部31を回路基板15の下面に延出させて固定した構成で、これ以外は実施形態2とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、回路基板15のアンテナ搭載部43には、図12に示すように、第1端子部31が挿入する貫通孔52が設けられ、この貫通孔52を通して第1端子部31が回路基板15の下面に延出している。また、回路基板15のアンテナ搭載部43の上面には、第2電極板47が設けられており、この回路基板15の下面には、図11に示した実施形態2と同様、接続端子15a、15bが設けられている。第1電極板25の第1端子部31は、回路基板15の下面に設けられた接続端子15a、15bに半田などで接続されている。第2電極板47は、回路基板15に設けられたスルーホール53を介して回路基板15の上面から下面に導かれてグランド用の接続端子15bに接続されている。
また、この時計モジュール50も、図12に示すように、上部ハウジング10と中間ハウジング11との間、つまり回路基板15と表示パネル13との間にシールド板20が実施形態1と同様に回路基板15上の制御回路素子17および受信回路素子18を覆って設けられている。このシールド板20には、実施形態1と同様、インターコネクタ19と制御回路素子17との間に配置される遮蔽部21が折り曲げられて一体に設けられていると共に、回路基板15の基準電位と電気的に接続される接続片22が切り起こしによって一体に設けられている。
このような時計モジュール50においても、実施形態2と同様、シールド板20によって制御回路素子17、受信回路素子18、アンテナ装置51、およびこのアンテナ装置51と回路基板15との接続部分が、表示パネル13およびインターコネクタ19で発生する静電気などのノイズの影響を受けないようにすることができると共に、アンテナ装置51によって波長の短い電波を受信することができるので、人工衛星などからの電波を確実に受信することができ、居場所を特定するGPS用のアンテナとして良好に使用することができる。
この場合、アンテナ装置51の第2電極板42が回路基板15のアンテナ搭載部43の上面に設けられて回路基板15のスルーホール53を介して回路基板15の下面に設けられた接続端子15a、15bなどの各種の接続配線と電気的に接続され、第1電極板25の第1端子部31が回路基板15に設けられた貫通孔52を通して回路基板15の下面の接続端子15a、15bと電気的に接続されているので、第2電極板47および接続端子15a、15bを回路基板15の上下両面に設けることができ、これにより回路基板15の高密度実装を図ることができる。
(実施形態4)
次に、図13を参照して、この発明のアンテナ装置を電子腕時計に適用した実施形態4について説明する。この場合にも、図10および図11に示された実施形態2と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子腕時計の時計モジュール55は、図13に示すように、回路基板15の側方に突出したアンテナ搭載部43の下面にアンテナ装置56の第2電極板57を設け、この第2電極板57に対応するアンテナ搭載部43の上面に保持部材24を設けると共に、第1電極板25の第1端子部31を回路基板15の下面に延出させて固定した構成で、これ以外は実施形態2とほぼ同じ構成になっている。
次に、図13を参照して、この発明のアンテナ装置を電子腕時計に適用した実施形態4について説明する。この場合にも、図10および図11に示された実施形態2と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電子腕時計の時計モジュール55は、図13に示すように、回路基板15の側方に突出したアンテナ搭載部43の下面にアンテナ装置56の第2電極板57を設け、この第2電極板57に対応するアンテナ搭載部43の上面に保持部材24を設けると共に、第1電極板25の第1端子部31を回路基板15の下面に延出させて固定した構成で、これ以外は実施形態2とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、回路基板15のアンテナ搭載部43の下面には、図13に示すように、第2電極板57がパターン形成され、この第2電極板57に対応する回路基板15のアンテナ搭載部43の上面には、保持部材24が固定されている。この保持部材24の上面に設けられた第1電極板25の第1端子部31は、実施形態2と同様、回路基板15のアンテナ搭載部48の貫通孔52を通して回路基板15の下面に図11に示された実施形態2と同様に設けられた接続端子15a、15bに半田などで接続されている。
また、この時計モジュール55も、図13に示すように、上部ハウジング10と中間ハウジング11との間、つまり回路基板15と表示パネル13との間にシールド板20が実施形態1と同様に回路基板15上の制御回路素子17および受信回路素子18を覆って設けられている。このシールド板20には、実施形態1と同様、インターコネクタ19と制御回路素子17との間に配置される遮蔽部21が折り曲げられて一体に設けられていると共に、回路基板15の基準電位と電気的に接続される接続片22が切り起こしによって一体に設けられている。
このような時計モジュール55においても、実施形態2、3と同様、シールド板20によって制御回路素子17、受信回路素子18、アンテナ装置56、およびこのアンテナ装置56と回路基板15との接続部分が、表示パネル13およびインターコネクタ19で発生する静電気などのノイズの影響を受けないようにすることができると共に、アンテナ装置56によって波長の短い電波を受信することができるので、人工衛星などからの電波を確実に受信することができ、居場所を特定するGPS用のアンテナとして良好に使用することができる。
この場合、アンテナ装置56は、第2電極板57が回路基板15のアンテナ搭載部43の下面に設けられていると共に、この回路基板15の下面に設けられたグランド用の接続端子15bと電気的に接続され、第1電極板25の第1端子部31が回路基板15に設けられた貫通孔52を通して回路基板15の下面の接続端子15a、15bと電気的に接続されているので、第1電極板25と第2電極板57とを保持部材24と回路基板15との両者によって所定間隔で対向させることができ、これにより保持部材24を回路基板15の厚みだけ薄く形成することができるので、アンテナ装置56のコンパクト化を図ることができる。
なお、上記実施形態1〜4では、電子腕時計に適用した場合について述べたが、必ずしも電子腕時計である必要はなく、トラベルウオッチ、目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の時計に適用することができるほか、携帯電話機やPDA(携帯情報端末機)などの各種の電子機器にも広く適用することができる。
1 腕時計ケース
2 バンド取付部
4、40、50、55 時計モジュール
5、41、51、56 アンテナ装置
13 表示パネル
15 回路基板
17 制御回路素子
18 受信回路素子
19 インターコネクタ
20 シールド板
21 遮蔽部
22 接続片
24 保持部材
25 第1電極板
26、42、57 第2電極板
2 バンド取付部
4、40、50、55 時計モジュール
5、41、51、56 アンテナ装置
13 表示パネル
15 回路基板
17 制御回路素子
18 受信回路素子
19 インターコネクタ
20 シールド板
21 遮蔽部
22 接続片
24 保持部材
25 第1電極板
26、42、57 第2電極板
Claims (4)
- 制御回路素子および受信回路素子を搭載した回路基板と、
保持部材に一対の電極板が所定間隔で対向して設けられ、且つ前記受信回路素子の近傍に位置する箇所の前記回路基板に取り付けられたアンテナ装置と、
前記回路基板の上方にインターコネクタによって電気的に接続された状態で支持された表示パネルと、
前記回路基板と前記表示パネルとの間に配置されて前記制御回路素子および前記受信回路素子を覆うシールド板と
を備えたことを特徴とする機器モジュール。 - 前記インターコネクタは、前記制御回路素子を挟んで前記受信回路素子と反対側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の機器モジュール。
- 前記シールド板には、前記インターコネクタと前記制御回路素子との間に配置される遮蔽部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の機器モジュール。
- 前記シールド板には、前記回路基板の基準電位と電気的に接続される接続片が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の機器モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006087138A JP2007263646A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 機器モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006087138A JP2007263646A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 機器モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007263646A true JP2007263646A (ja) | 2007-10-11 |
Family
ID=38636790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006087138A Pending JP2007263646A (ja) | 2006-03-28 | 2006-03-28 | 機器モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007263646A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012058161A (ja) * | 2010-09-10 | 2012-03-22 | Casio Comput Co Ltd | 電子機器 |
CN113126475A (zh) * | 2021-04-15 | 2021-07-16 | 深圳市沃特沃德信息有限公司 | 主板支架安装结构及智能手表 |
-
2006
- 2006-03-28 JP JP2006087138A patent/JP2007263646A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012058161A (ja) * | 2010-09-10 | 2012-03-22 | Casio Comput Co Ltd | 電子機器 |
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CN113126475B (zh) * | 2021-04-15 | 2022-08-05 | 深圳市沃特沃德信息有限公司 | 主板支架安装结构及智能手表 |
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