JP2007263085A

JP2007263085A - ２重反転ファン

Info

Publication number: JP2007263085A
Application number: JP2006092840A
Authority: JP
Inventors: Junichi Ikeda; 純一池田
Original assignee: Japan Servo Corp
Current assignee: Nidec Advanced Motor Corp
Priority date: 2006-03-30
Filing date: 2006-03-30
Publication date: 2007-10-11

Abstract

【課題】
本発明は、通風性能の優れることの認識の下に、近年電子機器等の冷却手段高性能化の一環として利用が広まってきている、２重反転ファンの、更なる静穏化・性能向上・小型化の実現を目的とする。
【解決手段】
本発明に成る２重反転ファンは、吸込側第１ファンの支柱が、該第１ファンの羽根車に対し通風上流側（吸込口外側）に位置すると共に、吐出側第２ファンの支柱が、該第２ファンの羽根車に対し通風下流側（吐出口外側）に位置するように構成され、また、上流側第１ファンと下流側第２ファンとは、独立した別体を成し、両ベンチュリーケース端縁のインローで連結されるように構成されている。
【選択図】図１

Description

本発明は、モータファンの大風量・高静圧同時実現手段として、近年注目を浴びている、互いに逆転する軸流ファンを重畳配置する所謂２重反転ファンの改良に関する。

特願２００４−２６０６８３号山洋電気テクニカルレポートＮｏ１６・相沢吉彦著

軸流ファンの静穏化・性能向上に係る特許文献１での改良技術を踏まえ、更なる静穏化・性能向上の実現手段として、非特許文献１に詳述されているような２重反転ファンが知られるようになっている。

図５は軸流ファンを重畳配置した構成の外観斜視図で、本願発明に係る２重反転ファン１の形態でもある。そして該２重反転ファン１は、上述の通り航空機等の推力・揚力取得手段としては古くから周知の技術であることに変わりは無いが、用途拡大で電子機器の放熱手段としても実用に供されつつあり、上術非特許文献にも詳細に解析されている。しかし、特に近年実用に供されてきている電子機器の放熱手段としては、静穏化や性能向上と共に小型化の面で改良途上にあることは否定できないものである。

上述のような従来技術に成る２重反転ファン１の解決すべき課題は、ニーズに対応する更なる静穏化・性能向上・小型化にある。

本発明に成る２重反転ファンは、
上流側第１ファン２の支柱２−１が、該第１ファン２の羽根車２−２に対し通風上流側（吸込口外側）に位置すると共に、下流側第２ファン３の支柱３−１が、該第２ファン３の羽根車３−２に対し通風下流側（吐出口外側）に位置するように構成され、好ましくは、

第１ファン２と第２ファン３とは、独立した別体を成し、夫々のベンチュリーケース外周端縁で連結・保持するように構成され、また、

第１ファン２のベンチュリーケースと第２ファン３のベンチュリーケースは、両者の対向する側の端縁に、夫々の回転中心と同心を成すインローを備え、両者の嵌着により第１ファン２と第２ファン３とが同軸上に配置されるように構成される。

本発明に成る２重反転ファン１は、第１ファン２と第２ファン３双方の動翼（２−２、３−２）の間に、通風の妨げとなる静翼を形成する支柱を設けないので、周知の２重反転ファン１の静穏化・性能向上をさらに高め、小型化を実現することが出来る。

以下図面により本発明の実施例を説明する。

図１は、本願発明の実施例で、２つの軸流ファン２，３が、図示左方向から同右方向に送風するように重畳配置された状態を示し、図示の通り上流側の第１ファン２は、ベンチュリーケースから中心方向に伸張しモータ２−３と羽根車２−２を保持し、静翼を形成する支柱２−１が、羽根車２−２より上流側に位置する吸込口外側に設けられ、下流側の逆転駆動する第２ファン３は、その支柱３−１が羽根車３−２より下流側に位置する吐出口外側に設けられている。

図１に見るように、本構成によれば、第１ファン２の羽根車２−２と第２ファン３の羽根車３−２との間に、従前周知構成に成る２重反転ファンのように支柱が存在しないので、両羽根車２−２，３−２の近接配置を可能とし、この近接配置により、互いに逆転する羽根車間での乱流抑制効果をもたらすほか、通気の支柱衝突による乱れも回避でき、通気の乱れによる性能劣化・送風ノイズを抑制する効果がある。

図２及び図３は、上述図１の例の上流側第１ファン２と下流側第２ファン３の、いずれも上流側から見る正面図である。

図４は、いずれも２重反転ファンの構成で、単体での構成が同じ２つの逆転ファンの組み合わせによる比較で、従来技術に成る両羽根車の間に支柱が存在するときと、本願発明に成る第１ファン２の支柱２−１が上流の吸込口外側、第２ファン３の支柱３−１が下流の吐出口外側に位置し、両羽根車２−２，３−２の間に支柱が介在せず、通風の障害とならないときとの、風量特性及び騒音性能の差異を示している。両性能の比較では騒音レベルが同等を維持する一方、中間領域での風量特性はほぼ３０％の向上を実現している。

本願発明に係る電子機器の放熱手段等に採用されている２重反転ファンの性能の実態は、図４に見るように、中間領域での風量特性の落ち込みは十分解消されているとは言えず、風量特性の底上げとともに、改善途上にあることは否定できない。

また、請求項２に係る上述第１ファンと第２ファンが夫々独立した構造をもって、連結することで２重反転ファンを構成すること、請求項３に係る第１ファンと第２ファンとの連結手段として結合部に互いに嵌合されるインローを形成する構成とすることは、いずれもその構成自体は周知の技術であるので、図示も詳細な説明も省略している。

本発明に成る２重反転ファンは、高性能を維持する冷却手段として、より広範な用途に使用可能である。

本発明に成る２重反転ファンの例の断面図である。図１の例の上流側第１ファンの上流側から見た正面図である。図１の例の下流側第２ファンの上流側から見た正面図である。本願発明に係る新・旧２重反転ファンの性能比較を示す図である。本願発明に係る２重反転ファンの外観斜視図である。

符号の説明

１２重反転ファン
２上流側第１ファン
２−１第１ファンの支柱
２−２第１ファンの羽根車
２−３第１ファンのモータ
３下流側第２ファン
３−１第２ファンの支柱
３−２第２ファンの羽根車
３−３第２ファンのモータ
Ａ本願発明に成る２重反転ファンの風力特性の例
ａ本願発明に成る２重反転ファンの騒音特性の例
Ｂ従来技術に成る２重反転ファンの風力特性の例
ｂ従来技術に成る２重反転ファンの騒音特性の例

Claims

モータファンの大風量・高静圧同時実現手段として、近年注目を浴びている、互いに逆転する軸流ファンを重畳配置する所謂２重反転ファンにおいて、上流側第１ファンの支柱が、該第１ファンの羽根車に対し通風上流側（吸込口外側）に位置すると共に、下流側第２ファンの支柱が、該第２ファンの羽根車に対し通風下流側（吐出口外側）に位置するように構成されていること、を特徴とする２重反転ファン。
前記第１ファンと第２ファンとは、独立した別体を成し、夫々のベンチュリーケース外周端縁で連結・保持するように構成されていること、を特徴とする請求項１に記載の２重反転ファン。
前記第１ファンのベンチュリーケースと第２ファンのベンチュリーケースは、両者の対向する側の端縁に、夫々の回転中心と同心を成すインローを備え、両者の嵌着により第１ファンと第２ファンとが同軸上に配置されるように構成されていること、を特徴とする請求項２に記載の２重反転ファン。