JP2007262305A - 樹脂組成物およびそれからなる成形品 - Google Patents

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孝之 依田
Kenji Kushida
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Abstract

【課題】ポリ乳酸樹脂とその他の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物であって、着色顔料の分散性が改良された樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリ乳酸樹脂と前記(B)ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂の合計量を100重量部として、(A)ポリ乳酸樹脂1〜99重量部、(B)ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂99〜1重量部、(C)流動点が70℃〜200℃の共重合ポリエステル0.1〜50重量部、(D)着色顔料0.01〜10重量部を配合してなる樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はポリ乳酸系樹脂に関する。更に詳しくは、ポリ乳酸樹脂とその他の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物であって、着色顔料の分散性が改良された樹脂組成物に関する。
ポリ乳酸は、高い融点を持ち、また溶融成形可能で実用上優れた非石油系、且つ生分解性ポリマーとしてOA機器、家電製品や雑貨向けの用途に幅広く利用されつつある。
このような成形品は優れた外観性と機械的特性が必要である。
しかし、ポリ乳酸樹脂は高い剛性をもつ樹脂である反面、機械的靭性が低いという特性を持っている。
この課題を解決するため、ポリカーボネート樹脂を溶融混練することにより、高い靭性を付与することが特許文献1に記載されている。
しかし、特許文献1では製品外観に真珠光沢をしめすため、着色などの意匠性が低く、
消費者の目に触れやすい部分で使用される用途には使用できない場合がある。
また、特許文献2、特許文献3ではポリ乳酸樹脂とポリブチレンテレフタレートとを溶融混練することにより、機械的特性、成形性、熱安定性を付与することが記載されているが、外観性については十分な特性を得ていない。
また、特許文献4では、生分解性樹脂にポリエチレン系ワックス、及び脂肪族エステルワックスを着色分散剤として添加することにより、優れた着色性、外観性を付与する技術が上げられているが、加工時の加熱により樹脂の劣化が懸念される。
良外観を得るためには顔料の添加とともに顔料分散剤の添加が不可欠であるが、従来で使用されている金属石鹸等を分散剤として使用した場合、加工時の加熱によりポリ乳酸やその他の熱可塑性樹脂の分解を助長させてしまい、熱安定性に乏しく、加熱加工後に機械的特性が著しく低下してしまうという問題があり、熱安定性及び機械的特性、外観性を満足させる着色技術についていまだ確立されていない。
特開平7−109413号公報 特開2006−63199号公報 特開2005−42045号公報 特開2002−179891号公報
本発明は、かかる状況を解決するために、機械的強度、熱安定性、良外観性を併せ持ち、かつ様々な色調に調色が可能である樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題を解決するために鋭意検討した結果、特定のポリ乳酸系樹脂とポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂からなる樹脂組成物に特定の共重合ポリエステルと着色顔料を添加することによって、加熱加工時に樹脂の物性を損なうことなく、熱安定性にすぐれ、良外観性を有し、かつ様々な色調に調色が可能であることを見出し、ついに本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は
(1)(A)ポリ乳酸樹脂、(B)ポリ乳酸以外の熱可塑性樹脂(ただし、流動点が70℃〜200℃の共重合ポリエステルを除く)(C)流動点が70℃〜200℃の共重合ポリエステル、および(D)着色顔料を配合してなる樹脂組成物、
(2)(A)ポリ乳酸樹脂と前記(B)ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂の合計量を100重量部として、(A)ポリ乳酸樹脂1〜99重量部、前記(B)ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂99〜1重量部、(C)流動点が70℃〜200℃の共重合ポリエステル0.1〜50重量部、(D)着色顔料0.01〜10重量部を配合してなる(1)記載の樹脂組成物、
(3)前記(B)ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂が、芳香族ジカルボン酸とジオールを重合して得られる飽和ポリエステル樹脂またはポリカーボネート樹脂である(1)または(2)記載の樹脂組成物、
(4)芳香族ジカルボン酸とジオールを重合して得られる飽和ポリエステル樹脂が、ポリブチレンテレフタレートまたはポリエチレンテレフタレートである(4)記載の樹脂組成物、
(5)(D)着色顔料が酸化チタン、カーボンブラック、群青およびシアニングリーンから選ばれる少なくとも1種の顔料である(1)〜(4)のいずれか記載の樹脂組成物、および
(6)(1)〜(5)のいずれか記載の樹脂組成物を成形してなる成形品である。
本発明によれば、以下に説明するとおり、ポリ乳酸樹脂とポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂を配合してなる樹脂組成物に特定の共重合ポリエステルと着色顔料を添加することによって、加熱加工時に樹脂の物性を損なることなり、熱安定性に優れ、良外観性を有し、かつ様々な色調に調色が可能な樹脂組成物を提供することができる。
以下本発明の実施の形態について説明する。
本発明に用いられる(A)ポリ乳酸系樹脂とは、L−乳酸及び/またはD−乳酸を主たる構成成分とするポリマーであるが、乳酸以外の他の共重合成分を含んでいてもよい。他のモノマー単位としては、エチレングリコール、ブロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールなどのグリコール化合物、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、マロン酸、グルタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸などのジカルボン酸、グリコール酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、カプロラクトン、バレロラクトン、プロピオラクトン、ウンデカラクトン、1,5−オキセパン−2−オンなどのラクトン類を挙げることができる。
本発明において、特に耐熱性や相溶性に優れる樹脂組成物を得るためには、ポリ乳酸樹脂として乳酸成分の光学純度が高いものを用いることが好ましい。ポリ乳酸樹脂の総乳酸成分の内、L体が80%以上含まれるかあるいはD体が80%以上含まれることが好ましく、L体が90%以上含まれるかあるいはD体が90%以上含まれることが特に好ましく、L体が95%以上含まれるかあるいはD体が95%以上含まれることが更に好ましく、L体が98%以上含まれるかあるいはD体が98%以上含まれることが更に好ましい。また、L体またはD体の含有量の上限は通常100%以下である。
また、L−乳酸単位を主成分とするポリL乳酸樹脂及びD−乳酸単位を主成分とするポリD乳酸樹脂の両方を含有するポリ乳酸樹脂を用いた場合には、特に耐熱性、成形性に優れた組成物を得ることができる。この場合、L−乳酸単位を主成分とするポリL乳酸樹脂あるいは、D−乳酸単位を主成分とするポリD乳酸樹脂の光学純度は、前記した範囲のものが好ましい。
ポリ乳酸系樹脂の製造方法としては、既知の重合方法を用いることができ、乳酸からの直接重合法、ラクチドを介する開環重合法などを挙げることができる。
ポリ乳酸樹脂の分子量や分子量分布は、実質的に成形加工が可能であれば、特に制限されるものではないが、重量平均分子量としては、通常1万以上、好ましくは4万以上、さらに8万以上であることが好ましい。ここでいう重量平均分子量とは、ゲルパーミテーションクロマトグラフィーで測定したポリメチルメタクリレート(PMMA)換算の分子量をいう。
ポリ乳酸系樹脂の融点は、特に制限されるものではないが、120℃以上であることが好ましく、さらに150℃以上であることが好ましい。
(A)ポリ乳酸樹脂の配合量は(A)、(B)成分の合計量を100重量部として、1〜99重量部であり、成形性、剛性のバランスの点から1〜70重量部が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、上記(A)ポリ乳酸樹脂の他に、(B)ポリ乳酸以外の熱可塑性樹脂(ただし、流動点が70〜200℃の共重合ポリエステルを除く)を配合する。ここで(B)ポリ乳酸以外の熱可塑性樹脂としては、ポリ乳酸樹脂に配合することでポリ乳酸樹脂の機械的靱性などを改善することができるような熱可塑性樹脂であれば、どのようなものであってもよいが、機械的靱性などの点から、芳香族ジカルボン酸とジオールを重合して得られる飽和ポリエステル樹脂またはポリカーボネート樹脂が好ましい。芳香族ジカルボン酸とジオールを重合して得られる飽和ポリエステル樹脂としては、ポリブチレンテレフタレートまたはポリエチレンテレフタレートが好ましい。
これらの、(B)ポリ乳酸以外の熱可塑性樹脂(ただし、流動点が70〜200℃の共重合ポリエステルを除く)の配合量は(A)、(B)成分の合計量を100重量部として、1〜99重量部であり、成形性、剛性のバランスの点から30〜99重量部が好ましい。
本発明で使用するポリブチレンテレフタレートとはテレフタル酸と1,4ブタンジオールの重縮合により得られる熱可塑性ホモポリマーである。ポリブチレンテレフタレートは本発明品に機械的特性、熱安定性の特性を付与するものである。上記ポリブチレンテレフタレートはその平均分子量が大きくなると、樹脂組成物の機械的強度を向上することができるが、流動性が高くなる傾向があるため、良好な成形性を維持すると共に樹脂組成物に所望の機械的強度が付与されるように適宜の平均分子量のものを用いることが好ましく、特に数平均分子量が50000〜60000の範囲であることが好ましい。ここで数平均分子量とは、GPC法により得られる数平均分子量である。
本発明で使用するポリエチレンテレフタレートとは、テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主成分とするジオール成分とを、エステル化反応を経て、溶融重縮合、必要に応じて更に固相重縮合させることにより得られたものを示す。
ポリエチレンテレフタレートは、本発明の樹脂組成物に加工性、耐衝撃性を付与するものである。分子量などに特に規定はないが加工性などの観点から重量平均分子量23000〜70000が好ましい。ここで数平均分子量とは、GPC法により得られる数平均分子量である。
本発明のポリカーボネート樹脂としては、芳香族二価フェノール系化合物とホスゲン、または炭酸ジエステルとの反応させることにより得られる芳香族ホモまたはコポリカーボネートなどの芳香族ポリカーボネートが特に好ましい。
前記の芳香族二価フェノール系化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1−フェニル−1,1−ビス(ヒドロキシフェニル)エタンなどが使用でき、これら単独あるいは混合物として使用することができる。
本発明の樹脂組成物は、後述する(D)着色顔料の分散性を高める目的で(C)流動点が70〜200℃の共重合ポリエステルを配合することが重要である。
本発明で使用する共重合ポリエステル樹脂とは、ジカルボン酸成分とジアルコール成分をランダムで共重合させたランダムコポリマーをいう。共重合ポリエステル樹脂におけるジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、スルホイソフタル酸ナトリウムが挙げられる。この中でジカルボン酸成分としてはテレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、アジピン酸、セバシン酸が特に好ましく用いられる。
ジアルコール成分としてエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、ペンタエリストリール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。なかでもエチレングリコール、1,2プロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールが特に好ましく用いられる。
本発明で使用する共重合ポリエステル樹脂は流動点が70〜200℃の共重合ポリエステルであることが重要である。
ここで記載する流動点とはASTM D569−82に従って測定することにより得られる温度であり、非晶性熱可塑性樹脂などの流動開始温度を表すひとつの指標とすることができる。
本発明で使用する共重合ポリエステル樹脂は複数の単量体を共重合しているため、組成物の組み合わせによっては明確な融点を持たない組成物もあるため、流動点を特性値として使用した。
前記(C)共重合ポリエステル樹脂の含有量は(A)(B)の合計量を100重量部として、着色顔料の分散性を高める観点から0.1〜50重量部が好ましく、さらに1〜20重量部であることが好ましい。
本発明に使用する(D)着色顔料としては、本発明の樹脂組成物を着色する目的を達成するものであれば、如何なるものでもよいが、無機顔料および有機顔料がいずれも使用でき、具体的な例としては酸化チタン、カーボンブラック、群青、シアニングリーン、亜鉛華、弁柄、酸化クロム、鉄黒、酸化鉄、チタンイエロー、チタンコバルトグリーン、コバルトグリーン、コバルトブルー、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、コバルトバイオレットなどの無機顔料、およびモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、フタロシアニンブルー、アンスラキノン、チオインジゴ、ペリノン、ペリレン、キナクリドン、イソインドリノン、ジオキサジン、キノフタロン、イソインドリン、ジケトピロロピロールなどの顔料を使用することができる。
本発明では、(D)着色顔料として、酸化チタン、カーボンブラック、群青およびシアニングリーンから選ばれる少なくとも1種の着色顔料であることが好ましい。
本発明で使用する酸化チタンとしては、ルチル型酸化チタン、アナタース型酸化チタンなどを使用することができ、カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラックを使用することが出来る。
上記(D)着色剤の含有量は、(A)(B)成分の合計量を100重量部として、0.001〜10重量部であり、外観性、機械特性の観点から1〜6重量部が好ましい。
本発明においては、必要に応じて、強化材、フィラーなどのとの他の添加剤などを使用することが出来る。使用可能な強化材として、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維、チタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、珪素系ウィスカー、ワラステライト、セピオライト、アスベスト、スラグ繊維、ゾノライト、エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維および硼素繊維などの無機繊維状強化材、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、再生セルロース繊維、アセテート繊維、ケナフ、ラミー、木綿、ジュート、麻、サイザル、亜麻、リネン、絹、マニラ麻、さとうきび、木材パルプ、紙屑およびウールなどの有機繊維状強化材、ガラスフレーク、非膨潤性雲母、グラファイト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、クレー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、ドロマイト、カオリン、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、石膏、ノバキュライト、ドーソナイトおよび白土などなどの板状や粒状の強化材が挙げられる。これらの強化材の中では、無機繊維状強化材が好ましく、特にガラス繊維、ワラステナイト、ホウ酸アルミニウムウイスカーおよびチタン酸カリウムウイスカーが好ましい。また、有機繊維状強化材の使用も好ましく、ポリ乳酸樹脂の生分解性を生かすという観点からは天然繊維や再生繊維がさらに好ましい。
また、本発明では機械的特性、熱安定性を損なわない程度で酸化防止剤、光安定剤、難燃剤を使用することが出来る。
本発明で使用できる酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト化合物、チオエーテル化合物などをあげることができる。
ヒンダードフェノール化合物の例としては、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3’−メチル−5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−テトラデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、1,4−ブタンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3、9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、N,N’−ビス−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−テトラメチレン−ビス−3−(3’−メチル−5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェノール)プロピオニルジアミン、N,N’−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニル]ヒドラジン、N−サリチロイル−N’−サリチリデンヒドラジン、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、N,N’−ビス[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]オキシアミド等をあげることができる。好ましくは、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]及びテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンである。
ホスファイト系化合物としては、少なくとも1つのP−O結合が芳香族基に結合しているものが好ましく、具体例としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンホスフォナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジトリデシルホスファイト−5−t−ブチル−フェニル)ブタン、トリス(ミックスドモノおよびジ−ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、4,4’−イソプロピリデンビス(フェニル−ジアルキルホスファイト)などが挙げられ、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホスホナイトなどが好ましく使用できる。
チオエーテル系化合物の具体的な例としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−オクタデシルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ミリスチルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ステアリルチオプロピオネート)などが挙げられる。
本発明で使用する光安定剤としては、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、芳香族ベンゾエート系化合物、蓚酸アニリド系化合物、シアノアクリレート系化合物及びヒンダードアミン系化合物などを挙げることができる。
ベンゾフェノン系化合物の具体的な例としてはベンゾフエノン、2,4−ジヒドロベンゾフエノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフエノン、5−クロロ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メチル−アクリロキシイソプロポキシベンゾフエノンなどが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系化合物の具体的な例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−イソアミル−フェニル)ベンゾトリアゾール、(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[ 2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル] ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’、5’−ビス−(α、α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
芳香族ベンゾエート系化合物の具体的な例としては、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレートなどのアルキルフェニルサリシレート類が挙げられる。
蓚酸アニリド系化合物の具体的な例としては、2−エトキシ−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリド、2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エチルオキザリックアシッドビスアニリド、2−エトキシ−3’−ドデシルオキザリックアシッドビスアニリドなどが挙げられる。
シアノアクリレート系化合物の具体的な例としては、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニル−アクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニル−アクリレートなどが挙げられる。
ヒンダードアミン系化合物の具体的な例としては、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルアセトキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(エチルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(シクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−カーボネイト、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−オキサレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−エタン、α、α’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルトリレン−2,4−ジカルバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ベンゼン−1,3,4−トリカルボキシレート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}ブチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’,−テトラメチル−3,9−[2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物などがあげられる。
難燃剤としては臭素系難燃剤、燐系難燃剤、アンチモン化合物などを添加することができる。
本発明の組成物の製造方法は、例えばポリ乳酸樹脂、飽和ポリエステル樹脂またはポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂、共重合ポリエステル樹脂、着色顔料と必要に応じてその他の添加剤を予めブレンドした後、230℃以上において、バンバリミキサー、ロール、および1軸または2軸押出機で、均一に溶融混練する方法や溶液中で混合した後に溶媒を除く方法などが好ましく用いられる。本発明のポリ乳酸系樹脂組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、圧縮成形、ガスアシスト成形等の現在熱可塑性樹脂の成形に用いられる公知の方法によって成形することができ、特に制限されるものではない。射出成形、ブロー成形、真空成形、圧縮成形、ガスアシスト成形などをする場合の金型温度としては、30℃〜100℃が好ましく、生産性や外観性の観点からは、40℃〜80℃が好ましい。
また、これらの成形品の用途は、電気・電子部品、建築部材、自動車部品、機械部品、日用品など特に制限はないが、本発明の特徴から機械的特性、耐熱性、良外観性を要求される用途に有効である。
具体的には、リレーケース、コイルボビン、ICキャリアリール、ICトレー、光ピックアップシャーシ、モーターケース、ノートパソコンハウジングおよび内部部品、CRTディスプレーハウジングおよび内部部品、プリンターハウジングおよび内部部品、携帯電話、モバイルパソコン、ハンドヘルド型モバイルなどの携帯端末ハウジングおよび内部部品、記録媒体(CD、DVD、PD、FDDなど)ドライブのハウジングおよび内部部品、コピー機のハウジングおよび内部部品、ファクシミリのハウジングおよび内部部品、パラボラアンテナなどに代表される電気・電子部品を挙げることができる。更に、VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、ビデオカメラ、オーディオ・レーザーディスク(登録商標)・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品、などに代表される家庭・事務電気製品部品を挙げることができる。また電子楽器、家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機などのハウジングや内部部品、各種ギヤー、各種ケース、センサー、LEPランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドホン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュホルダー、トランス部材、コイルボビンなどの電気・電子部品、サッシ戸車、ブラインドカーテンパーツ、配管ジョイント、カーテンライナー、ブラインド部品、ガスメーター部品、水道メーター部品、湯沸かし器部品、ルーフパネル、断熱壁、アジャスター、プラ束、天井釣り具、階段、ドアー、床などの建築部材、釣り糸、漁網、海藻養殖網、釣り餌袋などの水産関連部材、植生ネット、植生マット、防草袋、防草ネット、養生シート、法面保護シート、飛灰押さえシート、ドレーンシート、保水シート、汚泥・ヘドロ脱水袋、コンクリート型枠などの土木関連部材、エアフローメーター、エアポンプ、サーモスタットハウジング、エンジンマウント、イグニッションホビン、イグニッションケース、クラッチボビン、センサーハウジング、アイドルスピードコントロールバルブ、バキュームスイッチングバルブ、ECUハウジング、バキュームポンプケース、インヒビタースイッチ、回転センサー、加速度センサー、ディストリビューターキャップ、コイルベース、ABS用アクチュエーターケース、ラジエータタンクのトップ及びボトム、クーリングファン、ファンシュラウド、エンジンカバー、シリンダーヘッドカバー、オイルキャップ、オイルパン、オイルフィルター、フューエルキャップ、フューエルストレーナー、ディストリビューターキャップ、ベーパーキャニスターハウジング、エアクリーナーハウジング、タイミングベルトカバー、ブレーキブースター部品、各種ケース、各種タンク、各種クリップ、各種バルブ、各種パイプなどの自動車用アンダーフード部品、トルクコントロールレバー、安全ベルト部品、レジスターブレード、ウオッシャーレバー、ウインドレギュレーターハンドル、ウインドレギュレーターハンドルのノブ、パッシングライトレバー、サンバイザーブラケット、各種モーターハウジングなどの自動車用内装部品、ルーフレール、ホイールカバー、ホイールキャップ、ランプベゼル、ドアハンドルなどの自動車用外装部品、ワイヤーハーネスコネクター、SMJコネクター、PCBコネクター、ドアグロメットコネクターなど各種自動車用コネクター、歯車、ねじ、バネ、軸受、レバー、キーステム、カム、ラチェット、ローラー、給水部品、玩具部品、ファン、テグス、パイプ、洗浄用治具、モーター部品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などの機械部品、育苗用ポット、植生杭、農ビの止め具などの農業部材、カレンダー、文具、トレイ、ブリスター、ナイフ、フォーク、スプーン、チューブ、プラスチック缶、パウチ、コンテナー、タンク、カゴなどの容器・食器類、ホットフィル容器類、電子レンジ調理用容器類化粧品容器、感熱孔版印刷用フィルム、離型フィルム、多孔性フィルム、コンテナバッグ、クレジットカード、キャッシュカード、IDカード、ICカード、皮革、ICトレー、ゴルフティー、歯ブラシ、文房具、クリアファイル、イス、テーブル、クーラーボックス、クマデ、ホースリール、プランター、ホースノズル、食卓、机の表面、家具パネル、台所キャビネット、ペンキャップ、ガスライターなどとして有用である。
以下に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
[実施例1〜13、比較例1〜4]
ポリ乳酸樹脂(A)、ポリ乳酸以外の熱可塑性樹脂(B)、共重合ポリエステル(C)、着色顔料(D)、表1および2に記載の割合で混合し、ヘンシェルミキサーで均一に混合したのち小型押出機を用いてペレット化して組成物を得た。なお、表1〜2におけるポリ乳酸樹脂(A)、ポリカーボネート(B)、共重合ポリエステル(C)、着色顔料(D)は次の内容を示すものである。
ポリ乳酸樹脂(A)
A−1:D体の含有量が1.2%であり、PMMA換算の重量平均分子量が16万であるポリL乳酸樹脂。
ポリ乳酸以外の熱可塑性樹脂(B)
B−1:ポリカーボネート 出光興産製“タフロン”A2500
B−2:ポリブチレンテレフタレート 東レ製 “トレコン” 1401X31
B−3:ポリエチレンテレフタレート 三井ぺット樹脂(株)社製 “J005”。
共重合ポリエステル樹脂(C)
C−1:共重合ポリエステル 東レファインケミカル製“ケミット”K−1294
(流動点155℃)
C−2:共重合ポリエステル 東レファインケミカル製“ケミット”K−1089
(流動点135℃)
C−3:共重合ポリエステル 東レファインケミカル製“ケミット”R−1450
(流動点202℃)。
着色顔料(D)
D−1:酸化チタン 石原産業株式会社製 “CR-EL”
D−2:カーボンブラック 三菱カーボンブラック “MA100”
D−3:群青 第一化成工業製 CB−80
D−4:シアニングリーン クラリアントジャパン社 “GrennGNX”。
その他の顔料分散剤
E−1:ステアリン酸カルシウム。
上記に記した溶融混練で得られた樹脂組成物について、シリンダー温度250℃、金型温度60℃で試験片の射出成形を行った。
得られた樹脂組成物に関する特性の測定方法を下記する。
引張強度:ASTM D638(ASTM1号ダンベル、23℃)に準じて測定した。
滞留熱安定性試験:上記の成形条件で、冷却時間を20分にして、同様に衝撃試験片を射出成形した。この場合、金型は冷却されるが、シリンダー中の樹脂は250℃で20分滞留したことになる。この試験片を用いてASTM D256に準拠して衝撃強度を測定した。この強度を、冷却時間15秒の、滞留を殆ど受けていない樹脂から成形された衝撃の強度と比較し、滞留成形時の衝撃強度保持率を求めた。
衝撃強度(Izod衝撃):ASTM D256(3.2mmノッチ付き、23℃)に準じて測定した。
強度保持率(%)=(処理後の衝撃強度/処理前の衝撃強度)×100
外観性については、上記条件にて縦80mm、横80mm、厚み3mmの角板を射出成形し、目視によって◎:非常に外観性が優れる、○:外観性が優れる、×:外観性に劣るの3段階にて評価した。
Figure 2007262305
実施例1〜13に示すとおり、本発明に規定する範囲内のポリ乳酸系樹脂組成物は、衝撃性、熱安定性に優れ、かつ良外観性を併せ持つことがわかる。
しかし、比較例1〜3に示す樹脂組成物は、本発明の規定する範囲外であるため、外観性に劣る。また比較例4は熱安定性に劣る。

Claims (6)

  1. (A)ポリ乳酸樹脂、(B)ポリ乳酸以外の熱可塑性樹脂(ただし、流動点が70℃〜200℃の共重合ポリエステルを除く)(C)流動点が70℃〜200℃の共重合ポリエステル、および(D)着色顔料を配合してなる樹脂組成物。
  2. (A)ポリ乳酸樹脂と前記(B)ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂の合計量を100重量部として、(A)ポリ乳酸樹脂1〜99重量部、前記(B)ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂99〜1重量部、(C)流動点が70℃〜200℃の共重合ポリエステル0.1〜50重量部、(D)着色顔料0.01〜10重量部を配合してなる請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 前記(B)ポリ乳酸樹脂以外の熱可塑性樹脂が、芳香族ジカルボン酸とジオールを重合して得られる飽和ポリエステル樹脂またはポリカーボネート樹脂である請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 芳香族ジカルボン酸とジオールを重合して得られる飽和ポリエステル樹脂が、ポリブチレンテレフタレートまたはポリエチレンテレフタレートである請求項4記載の樹脂組成物。
  5. (D)着色顔料が酸化チタン、カーボンブラック、群青およびシアニングリーンから選ばれる少なくとも1種の顔料である請求項1〜4のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の樹脂組成物を成形してなる成形品。
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