JP2007262304A - 天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置 - Google Patents

天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置 Download PDF

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喜久男 中村
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達也 高沖
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Abstract

【課題】 天然ガスハイドレート生成プラントにおいて生成されたNGHをペレットに造粒する際には発熱があるため、造粒直後に常圧下でほとんど分解しない温度まで迅速に冷却してNGHが分解されることを抑制するペレット冷却装置を提供する。
【解決手段】 ペレタイザー6で造粒されたペレットPを冷却器12の上部から落下させながら供給し、ペレット供給管13の先端部に臨ませて設けたスプレーノズル14から液化天然ガスを噴霧する。この冷却器12内でペレットPは液化天然ガスに曝されて冷却され、落下したペレットPは底部のペレット回収管22からペレット排出手段23により次工程へ給送される。気化した液化天然ガスは冷媒回収管21から、ドレンは底部に接続されたドレン回収管19から蒸発器20を介して気化されて冷媒回収管21に至ることにより、それぞれ回収される。

【選択図】 図1

Description

この発明は、天然ガスを輸送や貯蔵に適した状態に生成する天然ガスハイドレート生成プラントに設置されている冷却装置であって、ペレットに形成された天然ガスハイドレート(NGH)を常圧下での輸送や貯蔵等を可能とするためのペレット冷却装置に関する。
シベリアやカナダ、アラスカ等の凍土地帯や大陸周辺部における水深500m以下の海底下には、主成分がメタンであるメタンハイドレートが存在している。このメタンハイドレートは、メタン等のガス分子と水分子とから構成される低温高圧下で安定した水状固体物質あるいは包接水和物であり、二酸化炭素や大気汚染物質の排出量が少ないクリーンエネルギとして着目されている。
天然ガスからは一般に液化天然ガスが製造され、輸送・貯蔵されてエネルギーとして利用されているが、その製造や輸送・貯蔵は−162℃の極低温において行われている。これに対して天然ガスと水から製造された天然ガスハイドレートペレットは、常圧下において−20℃でほとんど分解せずに安定した性質を示し、固体として扱うことができる等の利点を備えている。このような性質から、世界中に存在している採算面等の理由から未開発の中小ガス田におけるガス資源を有効に利用することができる手段として、あるいは大ガス田からの近距離、小口輸送の場合等に天然ガスハイドレート方式を活用できる。
天然ガスハイドレート方式では、中小ガス田等のNGH出荷基地(地上又は海上)において、輸送や貯蔵に適したNGHペレットを生成し、輸送船や車両等によって所望のNGH受入基地まで輸送され、NGH受入基地では輸送されたNGHを貯蔵し、必要に応じてNGH再ガス化装置によってエネルギ源として利用することになる。図5は、前記NGH出荷基地におけるNGH生成プラントの構成を説明する概略を示す図である。天然ガス及び水を高圧反応容器からなる第1生成器3に給送して、低濃度のNGHスラリーを生成する。この低濃度スラリーを脱水器4に供給し、脱水する。脱水器4により脱水されたNGHは第2生成器5に供給され、再度天然ガスによりNGH中における天然ガス成分を高めて高濃度のNGHスラリーあるいはパウダーを生成する。この第2生成器5を通過した高濃度スラリーあるいはパウダーは、ペレタイザー6に給送されて造粒され、適宜な大きさのNGHペレットに形成される。そして、常圧下でも分解しない温度まで冷却器7によって冷却され、ロータリポンプ8等によって給送されて貯蔵槽9に貯蔵される。
一方、本出願人は、所定の温度に冷却された冷媒液を供給する冷媒液供給ラインが繋がる冷媒液供給口と、ペレット状のガスハイドレートが供給されるガスハイドレート供給口と、供給された前記ガスハイドレートが排出されるガスハイドレート排出口とを有するガスハイドレート冷却装置を、先に提案した(特許文献1)。
特願2004−302095
NGHが常圧下において安定した固体物質であるためには、安定した温度が要求される。造粒装置でNGHを造粒させる際には発熱があるため、急冷しないとNGHの温度が上昇してしまい、更に常圧下でほとんど分解しない温度まで冷却しないと、常圧下でのその温度を維持することができなくなり、NGHの分解が促進されてしまうおそれがある。特許文献1に開示されているように、冷媒液を用いて冷却する場合には、冷媒液とガスハイドレートに付着している水分とが混合し、冷媒液を回収するに際して、水分と分離しなければならず、分離装置等を必要としてしまうことなる。
そこで、この発明は、スラリーあるいはパウダーを造粒してペレットとしたNGHを高圧下のままで急冷することにより、造粒の際の発熱を除去し、更に常圧下でほとんど分解しない温度まで冷却して、安定したNGHペレットにし、しかも冷媒を容易に回収できるようにして、輸送や貯蔵を簡便に行えるようにした天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置は、天然ガスハイドレートの製造過程における生成されたガスハイドレートのスラリーあるいはパウダーを適宜な大きさのペレットに造粒し、このペレットを所定温度まで冷却する天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置において、天然ガスハイドレートの前記ペレットが分解されない内部圧力を維持する冷却器と、造粒装置で形成された前記ペレットを前記冷却器の上部から供給するペレット供給手段と、冷却器に供給されたペレットを曝す冷媒を供給する冷媒供給手段と、前記冷媒を回収する冷媒回収手段と、前記冷却器の下部に設けた、冷却されたペレットを排出させるペレット排出手段とからなることを特徴としている。
造粒装置で形成されたペレットは冷却器の上部から供給されて、下部から排出される。この冷却器内ではペレットが冷媒に曝されることによって冷却される。下部から排出されたペレットは適宜な搬送手段によって次工程に給送される。なお、ガスハイドレートが分解されないためには、冷却器の内圧は30〜70atmに維持されるようにする。
冷媒が前記冷媒供給手段から冷却器内に供給される際には、例えば霧状又は液状にしてスプレーする等によって、冷媒の性質等に応じて、ペレットとの接触が有効に行える状態とする。また、冷媒としては液化天然ガス(LNG)やメタンリッチガス等を利用することができる。
ペレットの冷却に使用した冷媒は、NGHペレットを冷却後に前記冷媒回収手段より回収される。
また、請求項2の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置は、前記冷媒に液化天然ガスを用い、前記ペレット供給手段から供給された直後のペレットにこの液化天然ガスを吹き付けて、ペレットを液化天然ガスに曝すことを特徴としている。
前記冷媒にLNGを用いて、冷却器に供給されたペレットに吹き付けるものである。LNGは適宜なノズルからスプレーして噴霧する。
また、請求項3の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置は、前記冷媒回収手段として、冷却器の上部に気化した液化天然ガスを回収するものを、冷却器の下部に気化しなかった液化天然ガスを回収するものをそれぞれ設け、回収された液化天然ガスは蒸発器を介して回収することを特徴としている。
常圧下で天然ガスハイドレートが分解しないためには、−25℃〜−10℃の範囲にあることが望ましい。他方、冷媒であるLNGは−162℃にあるため、噴霧されたLNGは気化する。この気化したLNGは冷却器の上部に接続した回収管から回収される。他方、気化しないLNGは冷却器の下部に到達するから、下部から回収する。回収されたLNGは蒸発器を通して加熱して気化させ気化したLNGとして回収する。
また、請求項4の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置は、冷却器内に供給されて気化しなかった前記液化天然ガスを再分散させるための再分散手段を設けたことを特徴としている。
冷媒として液化天然ガスを用いる場合には、噴霧されてペレットに付着したLNGがペレットの落下に伴われても気化されずに冷却器内を下降するおそれがある。この下降途中で再分散手段と干渉することにより、攪拌されて冷却器内を飛散し、ペレットの冷却に再度利用されることになる。
また、請求項5の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置は、前記冷媒に冷却ガスを用い、前記冷却器の下部から前記冷却ガスを供給して、ペレットを冷却ガスに曝し、前記冷媒回収手段を冷却器の上部に設けたことを特徴としている。
冷媒としての冷却ガスに、例えばメタンリッチガス等を用いたものである。この場合には、冷却ガスは冷却器の下部から供給して上昇させ、上部から供給されて下降するペレットと接触させることにより冷却する。冷却後の冷却ガスは冷却器の上部から回収されることになる。
また、請求項6の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置は、前記ペレット供給手段に逆流防止手段を設けて、冷媒が前記造粒装置方向へ流入することを防止することを特徴としている。
冷媒に液化天然ガスや冷却ガスを用いる場合には、気化したLNGや冷却ガスが冷却器内を上昇する。ペレットは冷却器の上部から供給されるから、上昇する冷媒がペレットの供給管を逆流するおそれが生じる。そこで、逆止弁等による逆流防止手段を設けて、逆流した冷媒が前工程の造粒装置へ流入することを防止するようにしたものである。
また、請求項7の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置は、前記冷却器の内部に、滞留するペレットによるブリッジ現象の発生を防止するブリッジ防止手段を設けたことを特徴としている。
供給されたペレットは前記ペレット排出手段により排出されるまでは冷却器の底部に滞留することになる。この状態で排出が進むと、ペレット排出手段の近傍のものが排出されて、上部のペレットが残留し、ペレットによる空洞となった山が形成されるブリッジ現象が生じる。そこで、ブリッジ現象が生じないようにこの山を崩したり、下部のペレットが排出された場合に上部のペレットが冷却器内を確実に落下するようにする必要があり、前記ブリッジ防止手段を設けたものである。このブリッジ防止手段を冷却器の適宜高さに設けて上方から落下するペレットを衝突させてペレットを受ける緩衝部材を設けた構造とした場合、供給されて落下するペレットはこの緩衝部材に衝突して、落下位置が一定位置とならず、また、底部に滞留したペレットに対して、この緩衝部材の上側に滞留したペレットの荷重が加えられないことになり、ブリッジ現象が生じることが防止される。
また、請求項8の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置は、前記ブリッジ防止手段は、滞留するペレットを破壊しない程度で攪拌羽根を回転させる攪拌装置であることを特徴としている。
前記ブリッジ防止手段としては、前記緩衝手段の他に、例えば、定期的にあるいは不定期に冷却器に衝撃を与えるために衝撃部材を打ち当てるいわゆるノッキング機構を設けることができるが、特に、冷却器内で回転する攪拌羽根を備えた攪拌装置を設けたものである。攪拌するための攪拌羽根の枚数や速度は、ペレットを壊さない程度のものとする。
この発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置によれば、造粒装置における造粒発熱を迅速に除去し、更に常圧下でほとんど分解しない温度まで冷却できるから、天然ガスハイドレートを安定させて、不用意に分解してしまうことを防止できる。しかも、冷却装置における冷却処理を連続して行えるから、造粒装置での造粒処理を連続して行わせることができ、天然ガスハイドレート生成プラントの連続運転を支障なく行うことができる。
また、NGHペレットへの成形直後に迅速に冷却することができるから、天然ガスハイドレートが分解することがなく、常圧下で安定させることができ、輸送や貯蔵を容易にすることができる。
また、請求項2の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置によれば、供給されたLNGがNGHペレットを冷却すると共に、ペレット中の付着水分と反応するから、ガスハイドレート化が促進されて、NGH中の天然ガスの成分濃度が高められる。このため、よりエネルギー効率を向上させたNGHを生成することができる。
また、請求項3の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置によれば、冷媒としてのLNGを確実に回収することができる。
また、請求項4の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置によれば、供給されたLNGが冷却器内を確実に飛散することになるから、NGHペレットの冷却に確実に寄与させることができると共に、NGHの生成にも寄与して、天然ガスの成分濃度の高いNGHの生成を促進できる。
また、請求項5の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置によれば、ペレットが冷却ガスと接触することにより確実に冷却させることができる。
また、請求項6の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置によれば、冷媒が造粒装置へ逆流することがないから、冷媒が円滑な造粒処理を阻害することが防止される。
また、請求項7の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置によれば、冷却器内でペレットによるブリッジ現象の発生を防止できる。したがって、ペレットを確実に、しかも連続して冷却することができる。
また、請求項8の発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置によれば、より確実にブリッジ現象の発生を防止できる。
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置を具体的に説明する。
図1はこの発明に係るペレット冷却装置11の第1の実施形態を示す図で、高圧下では生成された天然ガスハイドレート(NGH)の分解が抑制されることから、内圧が30〜70atmに耐える圧力容器で構成された冷却器12を主体として構成されている。この冷却器12は、例えば胴部12aの上部に鏡板12bが、下部に逆円錐形の底板12cが接合された形状としてある。なお、後述する作用を十分に果たすものであれば、このような形状には限られない。この冷却器12の上部中央にペレット供給管13が接続されており、前工程の造粒装置であるペレタイザー6から造粒されたNGHペレットPがこのペレット供給管13から冷却器12内に供給される。ペレット供給管13の先端部は冷却器12内の上部に突出させてあり、先端の開口部にはペレット供給管13からNGHペレットPが排出されることを許容する逆流防止手段としての逆止弁13aが取り付けられている。また、このペレット供給管13の先端部は湾曲させてあり、冷却器12に供給されるNGHペレットPはこの湾曲部を通って斜め下方向に排出されて落下するようにしてある。
前記ペレット供給管13の先端部に臨んで、冷媒を噴霧するスプレーノズル14が配されている。この第1実施形態では、このスプレーノズル14から液化天然ガス(LNG)が噴射されるものとしてある。冷却器12の胴部12aの内壁面の適宜位置には噴射された冷媒を再分散させるため、複数の再分散板15が再分散手段として設けられている。また、冷却器12の中央部の適宜高さ位置にはブリッジ防止手段としての傘状の緩衝部材16が配されている。
前記底板12cは逆円錐形に形成されており、側壁には網材やパンチングメタルその他小孔が形成された分離板17が設けられており、この分離板17に臨んでチャンバー部18が設けられている。すなわち、冷却器12内のNGHペレットPはこの分離板17を通過できず、LNGがこの分離板17を通過してチャンバー部18に至ることができるようにしてある。チャンバー部18にはドレン回収管19が接続されており、このドレン回収管19を蒸発器20に通して、LNGが気化されたLNGとされて冷媒回収管21に給送されるようにしてある。この蒸発器20に、LNGとの間で熱交換のための利用される媒体としては、海水や常温の空気等を用いることができる。
前記底板12cの逆円錐の頂部には、ペレット回収管22が接続されており、冷却器12内を通過したNGHペレットPがこのペレット回収管22から排出される。ペレット回収管22にはロータリバルブやスクリューコンベヤ等のペレット排出手段23が設けられており、このペレット排出手段23によって次工程に給送されるようにしてある。
他方、前記冷媒回収管21は冷却器12の上部に接続されており、ペレットPの冷却に供せられて気化したLNGは、この冷媒回収管21から回収されるようにしてある。
以上により構成されたこの発明の第1実施形態に係るペレット冷却装置の作用を、以下に説明する。
ペレタイザー6により造粒されたNGHペレットPは造粒発熱のため不安定な状態で、前記ペレット供給管13から冷却器12に供給される。供給されたペレットPはペレット供給管13の先端部の湾曲部を通過し、逆止弁13aを通って冷却器12内に落下する。このとき、ペレットPはペレット供給管13から斜め下方向に近い方向で排出される。このペレット供給管13から排出されたペレットPに前記スプレーノズル14から噴射されたLNGが吹き付けられる。このため、造粒発熱により昇温していたペレットPが急冷されて、更に常圧下でもほとんど分解しない温度まで降下する。冷却器12内を落下したペレットPは、底部に設けられた前記ペレット回収管22から排出され、前記ペレット排出手段23によって次工程へ給送されることになる。
スプレーノズル14から噴射されたLNGはペレットPに接触して温度を低下させると共に、ゲストガスとして作用してガスハイドレート化にも寄与される。このため、NGHペレットP中の天然ガスの成分濃度が増加することになり、よりエネルギ効率の高いNGHの生成を促進する。また、気化したLNGは冷却器12の上部の冷媒回収管21から冷却器12の外部に排出され、回収される。さらに、スプレーノズル14から噴射されたLNGや気化したLNGが前記ペレット供給管13に流入しようとしても、前記逆止弁13aによって阻止される。このため、LNGが前工程のペレタイザー6に至ることがない。
また、噴射されたLNGのうち、気化せずに冷却器12内を落下するものは、前記再分散板15に当接してその衝撃により飛散し、再びNGHペレットPの冷却に供される。また、ペレットPに伴われて気化しないで冷却器12の下部に至ったLNGは、前記分離板17を通過してチャンバー部18に至り、ドレン回収管19により排出される。ドレン回収管19の途中には前記蒸発器20が設けられているから、LNGは蒸発器20を通過する際に気化し前記冷媒回収管21に合流させて回収される。
ところで、ペレット供給管13から供給されるペレットPは冷却器12に滞留するから、滞留したペレットPが山状となり、前記ペレット排出手段23により山の内部のペレットPが排出されて山の内部が空洞となってしまういわゆるブリッジ現象が生じるおそれがある。しかし、前記緩衝部材16によりこの緩衝部材16より上側にあるペレットPによる荷重が、下側にあるペレットPに作用しないから、下側にあるペレットPが圧潰されず、ブリッジ現象の発生が防止される。なお、この実施形態では、緩衝部材16を設けたものとしてあるが、定期的にあるいは不定期に冷却器12に衝撃を与えるために衝撃部材を打ち当てるいわゆるノッキング機構を設けることもできる。
あるいは、前記ブリッジ防止手段として、図3に示すような攪拌装置40とすることもできる。すなわち、冷却器12内に攪拌羽根41を設け、これを駆動モータ42によって回転させるようにしたものである。この攪拌羽根41の回転によってブリッジ現象を起こしているペレットPの山が崩されることになる。このとき、この攪拌作用によってペレットPが壊されない程度で、攪拌羽根41を回転させる。なお、図3に示す実施形態において、図1に示す実施形態と同一の部分については同一の符号を付してある。
さらに、前記緩衝部材やノッキング機構、攪拌装置40を組み合わせた構造とすることもできる。
この実施形態では、冷媒としてLNGを用いており、その温度は約−162℃とされている。ペレタイザー6で造粒発熱したペレットPの温度はLNGのそれに比べて高温となっている。他方、冷却器12から排出されるペレットPを、例えば次工程で常圧下の雰囲気中で処理するような場合には、常圧下で安定することができる温度、例えば−10〜−25℃まで冷却すればよい。なお、−162℃のLNGとNGHペレットPとの温度差が大きいので、LNGの極低温を他の箇所で利用して、温度が上昇したLNGを利用することもできる。例えば、他の箇所での冷却利用後に−90℃程度まで温度が上昇したLNGを、この冷却器12に供給するにしても構わない。
次に、図2に示す第2実施形態に係るペレット冷却装置を説明する。なお、図1に示す第1実施形態と同一の部位については同一の符号を付してある。
この第2実施形態に係るペレット冷却装置31は、冷媒としてメタンリッチガス等の冷却ガスを用いる場合に適している。この冷却器32は、例えば、前記冷却器12と同様に胴部32aと鏡板32b、逆円錐形の底板32cとにより構成されている。なお、冷却器32の形状はこれに限らない。冷却ガスは、冷却器32の下部より供給するようにしてある。すなわち、底板32cの適宜位置に冷却ガス供給部33が設けられており、この冷却ガス供給部33から冷却器32に供給する。なお、冷却ガスは冷却ガス供給管33aから冷却ガス供給部33に給送される。この冷却ガス供給部33の冷却器32における開口部には、ペレットPが冷却ガス供給部33に侵入することを防止するために網材や小孔が形成されたパンチングメタル等が取り付けられている。また、冷却器32の内部にはブリッジ現象を防止するために、ブリッジ防止手段としての傘状をした緩衝部材34が設けられている。なお、この緩衝部材34が異なる高さ位置に複数箇所に設けられている。
また、前記ブリッジ手段は、図4に示す攪拌装置45とすることもできる。すなわち、冷却器32内に攪拌羽根46を設け、これを駆動モータ47によって回転させるようにしたものである。この攪拌羽根46の回転によってブリッジ現象を起こしているペレットPの山が崩されることになる。このとき、この攪拌作用によってペレットPが壊されない程度で、攪拌羽根46を回転させる。なお、図4に示す実施形態において、図2に示す実施形態と同一の部分については同一の符号を付してある。
さらに、前述したノッキング機構や前記攪拌装置45と前記緩衝部材34とを適宜に組み合わせた構造とすることもできる。さらに、この第2実施形態に係る冷却器32には、冷媒が冷却ガスであるため、第1実施形態で設けられている再分散板15は備えられていないが、冷却ガスの性質によってはこの再分散板15を設ける構造とすることもできる。
前記冷却ガス供給部33から供給された冷却ガスは、冷却器32の上部に接続された冷媒回収管35から回収される。
以上により構成されたこの第2実施形態に係るペレット冷却装置31では、ペレット供給管13から供給されたペレットPは冷却ガス供給部33から供給された冷却ガスに曝されることにより冷却される。冷却に供された冷却ガスは、上部の冷媒回収管35から回収される。この回収ガスには、ガスハイドレートの微小粒子が含まれて冷媒回収管35に同伴される場合があり、このような場合には、この冷媒回収管35の途中にサイクロンセパレータ等の分離手段を設けて、微小粒子を分離するようにすることもできる。
また、落下して下部に滞留したペレットPがブリッジ現象を生じるのを、前記緩衝部材34が防止する。
冷却されたペレットPはペレット回収管22を通してペレット排出手段23によって次工程へ給送される。
この第2実施形態に用いる冷媒であるメタンリッチガスは、−20〜−60℃の温度にすることができるが、別の冷媒を用いる場合には異なる温度で冷却することができる。
この発明に係る天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置によれば、天然ガスハイドレートをペレットに形成する際に発生する造粒熱を迅速に除去でき、更に常圧下でもほとんど分解しない温度まで冷却できるので、天然ガスハイドレートを分解させることがなく、エネルギ効率を劣化させることがない。したがって、天然ガスハイドレート生成プラントの高効率の運転に寄与することができる。
この発明の第1の実施形態に係るペレット冷却装置の概略構造を説明する図である。 この発明の第2の実施形態に係るペレット冷却装置の概略構造を説明する図である。 図1に示す第1実施形態の変形例を説明するためのペレット冷却装置の概略構造を説明する図である。 図2に示す第2実施形態の変形例を説明するためのペレット冷却装置の概略構造を説明する図である。 天然ガスハイドレート生成プラントの構成の一例を説明するブロック図である。
符号の説明
P NGHペレット
11 ペレット冷却装置
12 冷却器
13 ペレット供給管
13a 逆止弁(逆流防止手段)
14 スプレーノズル
15 再分散板(再分散手段)
16 緩衝部材(ブリッジ防止手段)
17 分離板
18 チャンバー部
19 ドレン回収管
20 蒸発器
21 冷媒回収管
22 ペレット回収管
23 ペレット排出手段
31 ペレット冷却装置
32 冷却器
33 冷却ガス供給部
34 緩衝部材(ブリッジ防止手段)
35 冷媒回収管
40 攪拌装置
45 攪拌装置

Claims (8)

  1. 天然ガスハイドレートの製造過程における生成されたガスハイドレートのスラリーあるいはパウダーを適宜な大きさのペレットに造粒し、このペレットを所定温度まで冷却する天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置において、
    天然ガスハイドレートの前記ペレットが分解されない内部圧力を維持する冷却器と、
    造粒装置で形成された前記ペレットを前記冷却器の上部から供給するペレット供給手段と、
    冷却器に供給されたペレットを曝す冷媒を供給する冷媒供給手段と、
    前記冷媒を回収する冷媒回収手段と、
    前記冷却器の下部に設けた、冷却されたペレットを排出させるペレット排出手段とからなることを特徴とする天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置。
  2. 前記冷媒に液化天然ガスを用い、
    前記ペレット供給手段から供給された直後のペレットにこの液化天然ガスを吹き付けて、ペレットを液化天然ガスに曝すことを特徴とする請求項1に記載の天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置。
  3. 前記冷媒回収手段として、冷却器の上部に気化した液化天然ガスを回収するものを、冷却器の下部に気化しなかった液化天然ガスを回収するものをそれぞれ設け、
    回収された液化天然ガスは蒸発器を介して回収することを特徴とする請求項2に記載の天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置。
  4. 冷却器内に供給されて気化しなかった前記液化天然ガスを再分散させるための再分散手段を設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置。
  5. 前記冷媒に冷却ガスを用い、
    前記冷却器の下部から前記冷却ガスを供給して、ペレットを冷却ガスに曝し、
    前記冷媒回収手段を冷却器の上部に設けたことを特徴とする請求項1に記載の天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置。
  6. 前記ペレット供給手段に逆流防止手段を設けて、冷媒が前記造粒装置方向へ流入することを防止することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置。
  7. 前記冷却器の内部に、滞留するペレットによるブリッジ現象の発生を防止するブリッジ防止手段を設けたことを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置。
  8. 前記ブリッジ防止手段は、滞留するペレットを破壊しない程度で攪拌羽根を回転させる攪拌装置であることを特徴とする請求項7に記載の天然ガスハイドレート生成プラントにおけるペレット冷却装置。
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