JP2007262168A - 高圧放電処理したポリオレフィンとポリエステル樹脂からなる重合体アロイ - Google Patents

高圧放電処理したポリオレフィンとポリエステル樹脂からなる重合体アロイ Download PDF

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Abstract

【課題】優れた機械物性を有し、かつ無水マレイン酸変性物等の反応性相溶化剤を用いず溶融混練するのみのクリーンで比較的安価な方法により、ポリオレフィンとポリエステル樹脂の重合体アロイを提供。
【解決手段】ポリオレフィン重合粉末を窒素を含む気流中で高圧放電の場において処理したのち、前記ポリオレフィン粉末とポリエステル樹脂、好ましくはポリエステル系生分解性樹脂であるポリ乳酸系樹脂とを溶融混練して得られることを特徴とする重合体アロイ。
【選択図】図4

Description

本発明は、非相容のポリオレフィンとポリエステル樹脂の2種類のポリマーをドライプロセスでアロイ化し、新規性能を有する比較的安価に製造できる重合体アロイに関する。
ポリエステル系樹脂は、優れた耐熱性、ガスバリア性、透明性、電気的性質から、繊維、フィルム、ボトル等の用途に幅広く使用されている。とりわけ、生分解性樹脂とよばれるポリエステル系樹脂は、地球環境保護の面からも注目を浴びるようになってきた。
しかしながら、これらのポリエステル系樹脂は、加水分解しやすいだけでなく、とりわけ、ポリ乳酸系の生分解性樹脂は、固くて脆い、耐熱性が低い等の問題があった。
これらの欠点を克服する為に種々の樹脂を溶融混練、アロイ化し、物性を改良する試みがなされている。これら、ポリマーアロイの技術に関しての第一世代では、グラフト重合などにより、一方の材料の欠点を補うABS樹脂、耐衝撃性ポリスチレンなどの1950年代の技術があり、第二世代では、2種類のポリマーが相溶する系を用いたGE社のノリルなどの技術が関心を集めた1970年前後の技術がある。また、1980年頃から第三世代に入り、非相容である2種類の成分ポリマーに対する反応性相容化剤が工夫され、それぞれの特長を活かす非相溶系ポリマーのアロイ化技術が現れ、現代に至っている。
こういった技術を応用し、ポリ乳酸に変性ポリオレフィン樹脂を混合し、対衝撃性を向上させる組成物(例えば、特許文献1参照。)が提案されているが、この手法によると、ポリロピレン樹脂の分散状態はいまだ不十分であり、ポリオレフィン樹脂とポリ乳酸系樹脂の相溶性は低いのが現状である。
さらに、これらの欠点を克服すべく、ポリ乳酸系樹脂に、エチレン性不飽和結合含有カルボン酸、その無水物または誘導体をグラフト変性したポリプロピレン樹脂を併用し、無機フィラーを加える組成物(例えば、特許文献2参照。)が提案されている。しかしながら、この手法は、無水マレイン酸等の刺激性モノマーを用いて変性を行うので、これらのモノマーが残存する可能性があるばかりでなく、その変性反応操作が煩雑でクリーン性にかけるといった欠点があった。
一方、プラズマ処理による高分子表面改質による技術分野への応用も平行して数多く試みられている(例えば、非特許文献1参照。)。そこでは、接着性改善、親水化などの固体表面の改質が対象である。例えば、ポリプロピレフィルムを連続的に巻き取りながら窒素気流中でコロナ放電処理し、フィルム表面の10nm厚にわたり、アミノ型、イミノ型窒素を導入して印刷適性を付与する方法(例えば、特許文献3参照。)、ポリプロピレンフィルム表面に印刷適性を付与する窒素気流中でのコロナ放電処理(例えば、特許文献4、5参照。)があるが、ポリオレフィン粉末を処理対象とする記載はない。さらに、大気圧下のプラズマ放電による無機、有機粉体のグロー放電表面処理において、流入する不活性気体に選択した有機化合物を気化混合して粉体表面を親水性、あるいは疎水性にする方法(例えば、特許文献6参照。)が開示されているが、固体表面の機能の付与に限られており、処理粉末をさらに融点以上の温度で溶融して形状を消滅させ、窒素官能基を三次元空間において他のポリマーのカルボキシル基と反応させアロイ化する記戴はない。
さらにまた、学術的には、ポリプロピレンを含む各種ポリマー表面に窒素ガス気流中のプラズマ処理によりアミノ基を導入し、アミノ基を介して抗血液凝固機能のあるヘパリンを導入した例(例えば、非特許文献2参照。)があるが、それらをポリマーアロイに用いた記載はない。
特開平9−316310号公報 特開2005−307128号公報 特開昭53−66973号公報 特開昭55−137136号公報 特開昭55−137137号公報 特開平4−135638号公報 理研報告、第63巻、第2号、44頁 J.R.Hollahanら、J.Appl.Polym.Sci.Vol.13,pp807−816(1969))
本発明は、上記問題点に鑑み、優れた機械物性を有し、かつ無水マレイン酸変性物等の反応性相溶化剤を用いず溶融混練するのみのクリーンで比較的安価な方法により、ポリオレフィンとポリエステル樹脂の重合体アロイを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、窒素を含む気流中で高圧放電で処理したポリオレフィン重合粉末とポリエステル樹脂とを溶融混練することにより、非相容であるポリオレフィンとポリエステル樹脂の2種類の成分ポリマーを反応性相容化剤を用いないで、ポリマーアロイを製造することができることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、ポリオレフィン重合粉末を窒素を含む気流中で高圧放電の場において処理したのち、前記ポリオレフィン粉末とポリエステル樹脂とを溶融混練して得られることを特徴とする重合体アロイが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−4−メチル−ペンテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体からなる群から選ばれる一又は二以上のポリオレフィンであることを特徴とする重合体アロイが提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、及びポリエステル系生分解性樹脂からなる群から選ばれる一又は二以上のポリエステル樹脂であることを特徴とする重合体アロイが提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第3の発明において、ポリエステル系生分解性樹脂が、ポリ乳酸系樹脂であることを特徴とする重合体アロイが提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、高圧放電の場において処理されたポリオレフィン粉末のX線光電子分光分析法によるN1sスペクトルの強度とC1sスペクトルの強度比が、0.1以上であることを特徴とする重合体アロイが提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、重合体アロイが、ポリオレフィン25〜99重量%とポリエステル樹脂1〜75重量%とからなることを特徴とする重合体アロイが提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、窒素を含む気流が、窒素、窒素とヘリウム若しくは水素の少なくとも一つとの混合ガス、またはこれにアンモニアを加えた混合ガスの気流であることを特徴とする重合体アロイが提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明において、高圧放電の場において処理する工程を減圧、常圧又は加圧下で行うことを特徴とする重合体アロイが提供される。
本発明の重合体アロイは、ポリオレフィン重合粉末を窒素を含む気流中で高圧放電の場において処理しているので、非相容であるポリオレフィンとポリエステル樹脂を溶融混練で比較的安価な手段によりアロイ化によって得られるものである。
本発明は、ポリオレフィン重合粉末を窒素を含む気流中で高圧放電処理したのち、ポリエステル樹脂と溶融混練して得られる重合体アロイである。以下に、本発明の重合体アロイに用いる重合体のポリオレフィン、その高圧放電処理、ポリエステル樹脂、得られた重合体アロイの特性について詳細に説明する。
1.重合体
(1)ポリオレフィン
本発明に使用されるポリオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ビニルシクロヘキセン、ブタジエン、ヘキサジエンなどのα−オレフィン等の単独重合体、二以上のα−オレフィン間の共重合体、一又は二以上のα−オレフィンと他の共重合可能なモノマー、たとえば、ノルボルネン、スチレン、ジビニルベンゼンとの共重合体等公知のものが特に制限なく使用される。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−4−メチル−ペンテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体等から選ばれる一又は二以上の樹脂などを挙げることができる。なかでも得られる重合体アロイの組織構造と力学物性を勘案すると、エチレンおよびプロピレンの単独重合体、エチレンおよびプロピレンと他の共重合可能なモノマーとの共重合体、およびそれらの混合物が好適である。
上記のα−オレフィンと他の共重合可能なモノマーとの共重合体は、一般にα−オレフィン、特にエチレン、またはプロピレンを90%以上含み、他の共重合可能なモノマーを10%以下を含む共重合体粉末が好適である。また、上記共重合可能なモノマーも特に制限されず公知のものを使用できるが、一般には炭素原子数2〜8のα−オレフィン、特にエチレンに対してはプロピレン、ブテン、あるいはヘキセン、プロピレンに対してはエチレンおよびブテンが好適である。
ポリオレフィン重合粉末を用いることにより、窒素を主体とする特定気体雰囲気で高電圧放電によりポリオレフィン粉末の表面にとどまらず、粉末内部の一次微細粒子間隙にまで官能基の導入が及ぶ。窒素を含む気体中の放電により窒素原子含有官能基は、ポリオレフィン粉末の空間内部に導入され、これが混練り機内の環境で溶融してメルト空間に分布し、同じく溶融したポリエステル樹脂の末端のカルボキシル基とグラフト反応して、新規組織構造をもつアロイを与えることが期待できる。
本発明においてポリオレフィン重合粉末を使用することは、本発明の重合体アロイの実現にとって重要な前提条件である。選択した気体雰囲気で高分子固体表面を高圧放電の場で照射することにより、活性化した励起原子、分子、励起イオンによる高分子固体表面への各種官能基の導入にかかわる1960年代からの学術的知見はあるが、これらは接着性の改善、印刷適性の向上などの固体表面にかかわる高分子加工技術であった。プラズマ処理による化学変化は、表面から50〜100nmの厚さに限られると理解されていたからである。
計算で例示すれば、10μm厚のポリオレフィンフィルムの表面を高圧放電処理によって100nm厚にプラズマ処理効果があったとすれば、処理ポリオレフィン(窒素官能基の導入されたポリオレフィン)の容積分率は1%で、未処理ポリオレフィンは99%である。これに対し、本発明ではプラズマ処理によって10%以上の処理ポリオレフィン容積分率を達成できる。
ポリオレフィン重合粉末は、表面から内部にわたり多くの孔隙を持ち、プラズマ処理を受ける気相が接触して反応する界面の面積は一粉末あたり広大になるからと考えられる。
本発明において高圧放電下で処理するポリオレフィン重合粉末の一次粒子の平均粒子径は、5mm以下が好ましく、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは1mm以下である。一次粒子の平均粒子径が5mmを超えると改質される重合体粉末の比表面積が減少する傾向がある。
高圧放電は、従来公知の方法、条件、装置で行うことができる。例えば、高圧放電処理による励起は、原料を室温〜300℃程度の温度域で行う(以下、高圧放電処理をプラズマ処理または低温プラズマ処理という場合がある。)。プラズマ流体を得るためには、電磁気的な励起源を使用する。プラズマ発生の条件は、気体の種類、気体圧力、励起電圧、励起電流、励起電源周波数、電極形状などに応じて、適宜選択することができる。
プラズマを発生させるための電磁気は、直流および交流のどちらであっても良く、電極の材質、形状などは、投入される電磁気の形態に応じて選択される。交流としては、50〜60Hz程度、1〜10KHz程度の低周波および10〜数GHz程度の高周波などが通常使用される。工業的な高周波としては、13.56MHz、40MHz、915MHz、2.45GHzなどが一般的に使用される。電極材料としては、ステンレス鋼、アルミニウムおよびその合金、普通鋼などが通常使用され、その形状は、容量結合型、平行平板型、ホローカソードタイプ、コイル状などから選択される。
プラズマ法において使用する気体に関しては、その特性によりプラズマ状態を形成し難いものもあるが、この様な場合にも、励起電磁気の投入量を増加させることにより、プラズマ状態を形成することは可能である。
プラズマ法における気体圧力は、投入する励起電磁気量との関連で選択する必要がある。すなわち、気体圧力が高い程、気体分子数が多くなり、個々の気体分子を励起するための必要エネルギーも大きくなるので、大きな励起電磁気量が必要となる。例えば、気体圧力が10気圧以上の加圧条件下においても、プラズマを発生させることは可能である。ただし大電力電源が必要となり、設備コストが著しく高くなる点に留意する。また、励起電圧および励起電流が高い程、多くのプラズマ粒子を発生させることができるが、投入する電気エネルギーが高すぎる場合あるいは圧力が低すぎる場合には、気体への電磁エネルギーの伝達が円滑に行われ難くなって、電極間での放電が起こり、十分なプラズマ粒子が発生しなくなる点にも留意する。一方、気体圧力が低い場合には、比較的小さな投入歴電磁気量でプラズマが発生する。ただし圧力が低すぎる場合には、十分な量のプラズマが得られなくなる点に留意する。これらの諸要因を考慮して、本発明においては、プラズマ発生時の気体圧力は、常圧〜減圧の範囲とすることが好ましい。
低コストで簡便にプラズマを発生させる方法の一例として、窒素を含む気流を10−1Pa〜数十kPaの減圧状態とし、13.56MHzの高周波電源を使用して数百Wの電力をコイル状電極に投入することにより、所望のプラズマを形成させることができる。
本発明においては、高圧放電処理は、窒素を含む気流下で行う必要がある。窒素を含む気流としては、窒素、窒素とヘリウム若しくは水素の少なくとも一つとの混合ガス、またはこれにアンモニアを加えた混合ガスの気流であることが好ましい。
混合ガスの場合には、ガス組成は窒素/ヘリウム=40〜60/60〜40(vol%/vol%)、窒素/水素=40〜60/60〜40(vol%/vol%)、窒素/ヘリウム/アンモニア=40〜60/30〜50/5〜20(vol%/vol%/vol%)、窒素/水素/アンモニア=40〜60/30〜50/5〜20(vol%/vol%/vol%)が好ましい。
本発明における具体的な低温プラズマ処理の一例としては、圧力計をそれぞれ設置した真空系と窒素ガス供給系とに接続したガラスフラスコにポリオレフィン粉末2gを装填し、一昼夜排気したのち、窒素ガスを0.2Torrの圧力に保持して流入する。フラスコの外部に両電極を置き、規制された周波数13.56MHzで100Wattの放電電力でプラズマ処理をおこなう。この間、フラスコは気密状態のまま75rpmで回転し、粉末を一様な条件で処理する。放電処理量は照射時間で規定する。常圧コロナプラズマ処理は、春日電機製のプラスチックフィルム連続巻き取りコロナ放電処理機の放電設備を転用し、一辺15cmの金属両電極の面に厚さ3mmの耐熱ガラスを置き、両ガラスの間隔5mmの空間に処理粉末を置く。処理室の四壁は5mm厚のポリメタクリル酸メチルで外気から遮断し、對壁にはそれぞれ窒素ガス導入と排出のための挿入管を置き、コックを調節して窒素ガスを流入させる。放電電力は100Wattとし、コロナ放電の状態が均一でないときには、ヘリウムガスを混合ガスとして流入し、場合によりアンモニアガスも添加させることができる。
本発明で用いる高圧放電処理されたポリオレフィン粉末は、ポリオレフィン中に窒素官能基が導入され、X線光電子分光分析法(ESCA)によるN1sスペクトルの強度とC1sスペクトルの強度比(N1s/C1s)が0.1以上であることが好ましく、より好ましくは0.13以上であり、さらに好ましくは0.16以上である。N1s/C1s比が0.1未満であるとポリオレフィンに導入した窒素官能基が少ないために重合体アロイの力学的性質が充分に発現できないので好ましくない。
ここで、ESCAによるポリマー表面に導入されたN1s、O1sピークの分析は、ポリエチレンを含む各種ポリマー表面について1970年代以降に数多く行われている(H.Yasudaほか、J.Polym.Sci.:Polymer Chem.Edi,Vol.15,pp.991−1019(1977)ほか)方法により行い、ESCAスペクトルの測定は、島津ESCA750を用いて行う。
ポリオレフィン粉末を上記のようなプラズマ処理した結果を図で説明する。
図1は、プラズマ処理したポリエチレンと未処理のポリエチレンのC1sスペクトル、N1sスペクトル、O1sスペクトルを示したものである。上段には線状直鎖ポリエチレン(メルト指数MI=4g/10分、230℃)の粉末の低温プラズマ処理40分のESCAスペクトルのC1s、N1s、O1sのピークを示したものである。下段は同一粉末の未処理試料である。プラズマ処理後に新たに現れたN1sピークの存在からプラズマ処理により窒素官能基が導入されたことが検証される。C1sピークでは比較した未処理ポリエチレンに見られる対称的な鋭いピークにかわって、プラズマ照射により高エネルギー側に新たにピークの肩が現れたのは、炭素原子とヘテロ原子間に新たな結合ができたことを示し、窒素官能基の形成が支持される。なおO1sの新たな出現は、試料を大気中に取り出したときに、ポリエチレン鎖の励起サイトが空気中の酸素と結合したものである。
図2及び図3は、ポリエチレン、ポリプロピレンの粉末をプラズマ処理した場合のプラズマ処理時間とN1s/C1sの関係を示す図である。図2は、ポリエチレン粉末のプラズマ処理試料について、低温プラズマ処理時間に対してC1spピーク強度を基準にしたN1sピーク強度比、N1s/C1sをプロットしたもので、10分経過で小さな極大値を経て、60分で0.35の最大値に達する。図3は、ポリプロピレン粉末のプラズマ処理試料について、低温プラズマ処理時間に対してC1spピーク強度を基準にしたN1sピーク強度比、N1s/C1sをプロットしたものである。ただし、白丸は減圧プラズマ処理の場合、黒丸は常圧コロナ放電による常圧プラズマ処理の場合である。処理時間が5分経過でN1s/C1sが0.1となり、10分で第1極大を経過し、40分で0.3まで増加する。常圧コロナ処理ポリプロピレンは黒い四角点で示したように、低温プラズマの場合とN1s/C1s比の時間経過は変わらない。
(2)ポリエステル樹脂
本発明の重合体アロイに使用されるポリエステル樹脂としては、分子中に酸アミド(−COO−)結合を有する高分子であれば特に制限されず、一般にエステルと称されるものである。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のテレフタル酸系樹脂、ポリヒドロキシブチレート、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリ(カプロラクトン/ブチレンサクシネート)等の生分解性ポリエステル樹脂が挙げられる。とりわけ、ポリ乳酸樹脂については、L−乳酸、D−乳酸、DL−乳酸またはこれらの混合物または、乳酸の2量体であるラクタノイドを使用することができる。
これら、ポリ乳酸系重合体には、本目的を損なわない範囲で、上記のモノマー以外に、ヒドロキシカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂肪族ジオール、テレフタル酸等の芳香族化合物を含有するものであってもよい。
乳酸と併用できるヒドロキシカルボン酸については、炭素数2〜10の乳酸以外のヒドロキシカルボン酸、具体的には、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、更に、ヒドロキシカルボン酸類の環状エステル中間体、たとえば、グリコライドや、環状エステルである、ε−カプロラクトンが挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数2〜30の脂肪族カルボン酸、たとえば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、フェニルコハク酸、等が挙げられる。
脂肪族ジオールについては、炭素数2〜30の脂肪族ジオール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチルー1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ポリ乳酸系樹脂は、上記のモノマーから、脱水重縮合したり、ε−カプロラクトンのような環状エステル中間体を開環重合させる方法で得られる。
2.組成割合
本発明の高分子アロイは、上記高圧放電処理されたポリオレフィン粉末とポリエステル樹脂を溶融混練して得られるが、そのポリオレフィン/ポリエステル樹脂の組成割合は、好ましくは25〜99/1〜75(重量%)、より好ましくは75〜95/5〜25(重量%)である。ポリオレフィン/ポリエステル樹脂の組成割合が上記範囲外であると、室温での引張り降伏強度や、高温時の弾性率の機械的物性が劣ったり、耐加水分解性が悪化する場合がある。
3.溶融混練
本発明の高分子アロイは、上記高圧放電処理したポリオレフィン粉末とポリエステル樹脂を、上記の組成比で混合して、溶融混練して得られる。
溶融混練は、混練機内で250℃以上という温度で、粉末の形態は全く消失した溶融混合状態にあって、非相容な両ポリマーがせん断応力の下で接触面を新たにしながら反応を行なうのが好ましい。混練機内の反応は、ポリオレフィン粉末に導入した窒素官能基がポリエステル樹脂の末端カルボキシル基と結合して、グラフト鎖の結合拠点となり、アロイの三次元空間に分布して新規組織構造を形成することが期待できる。
4.重合体アロイ
本発明の重合体アロイは、上記のように放電処理ポリオレフィンとポリエステル樹脂とを溶融混練機内で溶融混練し、押し出して得られる重合体アロイである。なお、溶融混練機内では放電処理ポリオレフィンとポリエステル樹脂とで反応が進行していると考えられる。本発明の効果は、この重合体アロイが、併用した際の機械的物性、例えば、引張り降伏強度特性が向上したり、曲げ弾性率特性、とりわけ高温時の曲げ弾性率が向上したりすることにより、確認できる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例で用いた試験法及び重合体アロイの混練反応は以下の通りである。
1.試験方法
(1)動的粘弾性:(株)オリエンテック社製、DDV−EP型の自動動的粘弾性測定器を用い、測定周波数110Hz、昇温速度2℃/minで、室温から250℃の温度範囲で測定した。測定用試料はホットプレスの上段プレート温度260℃、下段プレート温度250℃、圧力40kg/cmで3分間加重したのち室温で放冷した。圧縮成型用の型は幅10mm、長さ35mm、厚さ1mmとし、測定用試料は幅10mm、厚さ1mm、チャック間距離は20mmとした。
(2)引張試験(降伏強度、ヤング率):(社)オリエンテック社製Tensilon STM−T−50Bを用いて、降伏強度、ヤング率は、JIS K−7113に準拠して測定した。引張試験の試料は、ダンベル型(JIS1号型試験片と同形で小型のもの、厚さ1mm、幅2mm、平行部分の長さ15mm)で同形の鋳型に混練り試料を250℃で圧縮成型した後、水中に投入して急冷して成形した。
(3)X線光電子分光分析(ESCA):島津製作所製ESCA750を用い、X線アノードはMgを用い(すなわちX線はMgXo線(1253.6eV)を用い)、X線電源電圧20kV、電流30mA、真空度5×10−5Pa以下の条件で測定した。結合エネルギー値はAg3dスペクトル(結合エネルギー値:368.2eV)により補正した。実際の測定は自動測定であり、結合エネルギー測定範囲内を0.1eV刻みで、それぞれ20ms間の光電子数をカウントして、XPSデータを得た。
2.溶融混練
ポリオレフィンとポリエステル樹脂の溶融混練は、ラボスケール検討用の混練り押出し機(商品名「CS−194A MAXMIXING EXTRUDER」,Custom Scientific Instruments社製)を用い、ヘッド、シリンダー温度を250℃とした。
(実施例1)
直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE(出光石油化学製):MI=4g/10分(230℃、21.18N荷重)、平均粒子径(三次粒子)=100μm)粉末6gを低温プラズマ照射用フラスコに装填して、窒素気流下に100Watt出力のプラズマ処理を30分行った(照射L−LDPEをPE30と略称する。)。PE30とポリ乳酸(三井化学製レイシアH−100)とを重量比5/5、6/4、7/3、8/2、9/1で混練り機に投入し、シリンダー温度を250℃に設定し、押し出された反応物を機械的特性の測定用試験片に圧縮成型し、試験片の評価を行った。その結果を表1に示す。また、ポリ乳酸単体、PE30/ポリ乳酸=5/5の粘弾性測定結果を図4に示す。
(比較例1)
低温プラズマ処理を行わないL−LDPE(未照射L−LDPEポリエチレンをPE0と略称する。)を用いた以外は、実施例1と同様にして、測定用試験片を得た。試験片の評価の結果を表1に示す。また、PE0/ポリ乳酸=5/5、PE0単体の粘弾性測定結果を図4に示す。
Figure 2007262168
表1及び図4から明らかなように、本発明の高圧放電処理を行ったポリエチレンを用いた重合体アロイは、降伏強度、ヤング率等の機械的物性が優れる、アロイ化の効果が発揮されたものであった(実施例1)。一方、高圧放電処理を行わなかったポリエチレン粉末は、混練りでは、ポリエステルとは相溶に劣り、降伏強度も低いものであった(比較例1)。
(実施例2)
ポリプロピレン(PP(日本ポリプロ社製ノバテックP8000S):MFR(230℃/5kg)=10g/10分)粉末6gを低温プラズマ照射用フラスコに装填して、窒素気流下に100Watt出力のプラズマ処理を30分間行った(照射PPをPP30と略称する)。PP30とポリ乳酸(三井化学製レイシアH−100)とを重量比5/5、6/4、7/3、8/2、9/1で混練り機に投入し、シリンダー温度を250℃に設定し、押し出された反応物を機械的特性の測定用試験片に圧縮成型し、試験片の評価を行った。その結果を表2に示す。また、ポリ乳酸単体、PP30/ポリ乳酸=5/5の粘弾性測定結果を図5に示す。
(比較例2)
低温プラズマ処理を行わないPP(未照射PPをPP0と略称する。)を用いた以外は、実施例2と同様にして、測定用試験片を得た。試験片の評価の結果を表2に示す。また、PP0/ポリ乳酸=5/5、PP0単体の粘弾性測定結果を図5に示す。
Figure 2007262168
表2及び図5から明らかなように、本発明の高圧放電処理を行ったポリプロピレン粉末を用いた重合体アロイは、降伏強度、ヤング率等の機械的物性が優れる、アロイ化の効果が発揮されたものであった(実施例2)。一方、高圧放電処理を行わなかったポリプロピレン粉末は、ポリエステルとは相溶に劣り、降伏強度も低いものであった(比較例2)。
本発明は、非相容であるポリオレフィンとポリエステル樹脂とを比較的安価な手段によりアロイ化した重合体アロイであり、さらに本発明の重合体アロイは、ポリエステル樹脂の相内に分散したポリオレフィンの球状分散粒子が、接触した界面層を通じて応力を相互に伝達する新規な共連続性の組織構造を有し、未処理ポリオレフィンとポリエステル樹脂からのブレンドでは達成できないアロイ両成分の特性が同時に発揮できることから、プラスチック材料として有用なものとなる。
プラズマ処理したポリエチレンと未処理のポリエチレンのC1sスペクトル、N1sスペクトル、O1sスペクトルを示した図である。 低温プラズマ処理したポリエチレンのN1sとC1sのスペクトル強度比と処理時間との関係を示す図である。 低温プラズマ処理したポリプロピレンのN1sとC1sのスペクトルの強度比処理時間の関係を示す図である。 実施例1、比較例1、プラズマ未処理のポリエチレンの動的弾性率と温度との関係を示す図である。 実施例2、比較例2、プラズマ未処理のポリプロピレンの動的弾性率と温度との関係を示す図である。

Claims (8)

  1. ポリオレフィン重合粉末を窒素を含む気流中で高圧放電の場において処理したのち、前記ポリオレフィン粉末とポリエステル樹脂とを溶融混練して得られることを特徴とする重合体アロイ。
  2. ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル−ペンテン−1、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−4−メチル−ペンテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体からなる群から選ばれる一又は二以上のポリオレフィンであることを特徴とする請求項1に記載の重合体アロイ。
  3. ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、及びポリエステル系生分解性樹脂からなる群から選ばれる一又は二以上のポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の重合体アロイ。
  4. ポリエステル系生分解性樹脂が、ポリ乳酸系樹脂であることを特徴とする請求項3に記載の重合体アロイ
  5. 高圧放電の場において処理されたポリオレフィン粉末のX線光電子分光分析法によるN1sスペクトルの強度とC1sスペクトルの強度比が、0.1以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の重合体アロイ。
  6. 重合体アロイが、ポリオレフィン25〜99重量%とポリエステル樹脂1〜75重量%とからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の重合体アロイ。
  7. 窒素を含む気流が、窒素、窒素とヘリウム若しくは水素の少なくとも一つとの混合ガス、またはこれにアンモニアを加えた混合ガスの気流であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の重合体アロイ。
  8. 高圧放電の場において処理する工程を減圧、常圧又は加圧下で行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の重合体アロイ。
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