JP2007262062A - 組織マーカー - Google Patents

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Abstract

【課題】 新規な組織マーカーを提供することである。
【解決手段】 以下の2つの組成を有する組織マーカーが、適切な粘弾性を有し、優れた組織マーカーであることを見出した。
(1)部分脱アセチル化キチン又はキトサン及び炭素粉末を含む組織マーカー
(2)部分脱アセチル化キチン又はキトサン及び人体に適用可能な色素を含む組織マーカー
【選択図】 なし

Description

本発明は、部分脱アセチル化キチン又はキトサンを含む組織マーカーに関する。
キチン、キトサンは、化粧品分野、医療分野、食品分野などで広く使用され、天然の素材として、コラーゲン材料等と同様に好ましく使用されている。天然高分子であるキトサンは、酢酸等の酸水溶液に容易に溶解する。キトサンは陽イオンのカチオン性多糖類であり、酸性条件下で膨らみ、その後、液体に変化する。それは37℃でポリマー・ゲルに変化する(Ruel-Gariepy E, et al., Internl J Pharm 2000; 203: 89-98、Jeong B, et al., Advanced Drug Delivery Reviews 2002; 54: 37-51)。ポリマーは人体組織においてリゾチームにより解重合される(Varum KM, et al., Carbo-hydrate Res 1997; 299: 99-101)。キトサン原料は、生物分解性及び収斂性のある移植可能な手段として臨床上用いられている(Muzzarelli R, et al., Antimicrobial Agents and Chemotherapy 1990; 34: 2014-2023、Diegelmann RF, et al., Wound Rep Reg 1996; 4: 48-52、Kishimoto S, Tamaki K, Acta Dermatol-Kyoto 1987; 82: 471-479)。
また、キトサンは、キチンの脱アセチル化物と定義され、一般的には、脱アセチル化度70〜80%以上であり、水に不溶であるが、キチンでは溶解しない希酸溶液に溶解する特徴を持っている。
一方、外科的切除では、経過観察及び局在性の確認のために消化管の内視鏡的マーキングが不可欠である(非特許文献1,2,3)。そのマーカーとして、従来、墨汁が使用されている。粘膜内に墨汁で入れ墨をすることは、永続的であり、マーカー箇所を失うことはないと報告されてきた(非特許文献4,5,6)。墨汁注射による組織損傷の組織病理については、余り知られていなかった。幾つかのレポートでは、墨汁でのマーキングが原因で生じた脂肪壊死、偽腫瘍形成、限局性腹膜炎について記載されている。組織内に注射された墨汁は、周辺へ広範囲に拡散することが多い。これによりマーキング・ポイントが不明瞭で不正確になり、また墨汁の漏れにより局所的炎症や膿瘻形成が生じる(非特許文献7及び8)。墨汁の主要な成分は、菜種油あるいはゴマ油から得たlamp-sootであり、そこへプロピレン・グリコール、セラック、水酸化アンモニウム、界面活性剤、ゼラチンなど数種の接着材料が加えられている(非特許文献9)。すすと接着剤の結合構造はいまだ判明していない。
加えて、胸腔鏡による肺手術や腹腔鏡による腹腔臓器手術などの内視鏡手術の際には、通常、手術前にレントゲン、CTスキャナー等の装置を使用して手術部位を特定し、手術時の標識のために組織マーカーを特定箇所に留置させておく。しかし、従来の組織マーカーを使用した場合には、色素(染色剤)が拡散するため、手術直前にマークしても手術時には色素は広範囲に広がって病巣の位置が不明になり、又は色素が退色することが生じる問題があった。特に、腫瘍が小さい場合、その存在位置の確認が正確に行うことができず、正常な細胞までを摘除してしまうことがあった。
また、肝臓実質内腫瘍を外科的に摘除する場合、予めその腫瘍を栄養している血管を描出し、中にICG色素液を注入、グリーンに染め出した肝臓部分を切除する方法が行われている。この方法では、手術中にその境界線が不明瞭となることが多く正確な情報が得られないことがある。
Askinらは安全で効率的な結腸鏡マーカー「SPOT」を利用しており、その薬剤による合併症に直面したことはないと報告している(非特許文献9)。
また、いくつかの組織マーカーについて報告がされている(特許文献1、2)。しかし、部分脱アセチル化キチン又はキトサンを含む組織マーカーは報告されていない。
Ponsky JL, King JF, Gastrointest Endosc 1975; 22: 42-43 Shatz BA, Thavorides V, Gastrointest Endosc 1991; 37: 59-60 Hyman N, Waye JD, Gastrointest Endosc 1991; 37: 56-58 Waldmann D, Oehlert W, Endoscopy 1978; 10: 141 Poulard JB, et al., Endoscopy 1985; 17: 84-85 Botoman VA et al., Dis Colon Rectum 1994; 37: 775-776 Coman E, et al., Gastrointest Endosc 1991; 37: 65-68. Park SL, et al., Gastrointest Endosc 1991; 37: 68-71. Askin MP, et al., Gastrointest Endosc 2002; 56: 339-342. 特開平9−66063 特開平10−194998
本発明は、標的部位に一定時間退色することなく停留可能な新しい組織マーカーを提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、部分脱アセチル化キチン又はキトサンを含む組織マーカーが、適切な粘弾性を有し、かつ標的部位に一定時間退色することなく停留可能な優れた組織マーカーであることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下よりなる。
「1.部分脱アセチル化キチン又はキトサンを含む組織マーカー。
2.さらに炭素粉末を含む前項1に記載の組織マーカー。
3.前記炭素粉末の粒径が0.1μm〜500μmである前項2に記載の組織マーカー。
4.前記部分脱アセチル化キチン又は前記キトサンと前記炭素粉末の混合比率が、50:1〜1:50である前項1〜3のいずれか1に記載の組織マーカー。
5.前記部分脱アセチル化キチン又は前記キトサンと前記炭素粉末が、0.5w/v%〜50.0w/v%である前項1〜4のいずれか1に記載の組織マーカー。
6.前記炭素粒子が、前記部分脱アセチル化キチン又は前記キトサンのネットワーク構造に取り込まれている前項1〜5のいずれか1に記載の組織マーカー。
7.さらに人体に適用可能な色素を含む前項1に記載の組織マーカー。
8.前記色素は、インドシアニングリーンである前項7に記載の組織マーカー。
9.前記色素は、スルホブロモフタレインナトリウム、フルオロレインナトリウム、メチレンブルー、インジゴカルミン、トルイジンブルー、ピオクタニンブルー、又はそれらの混合物である前項7に記載の組織マーカー。
10.前記組織マーカーは、以下のいずれか1以上の用途である前項1〜9のいずれか1に記載の組織マーカー。
(1)内視鏡用マーカー
(2)手術用マーカー
(3)動物実験用マーカー」
本発明の部分脱アセチル化キチン又はキトサンを含む組織マーカーは、粘性と弾性を併せ持ち、組織に注した場合に注入箇所にとどまり、マーキングポイントを明確に示すことができる。また、従来の組織マーカーは目的部分に粘膜表面にこぼしてしまう場合がある。この場合、粘膜表面に広く拡がり、洗浄しても黒い色が取れないが、本発明の炭素粉末含有組織マーカーは生理食塩水で容易に洗浄が可能であり、使い勝手がよい。
(部分脱アセチル化キチン又はキトサン)
本発明の部分脱アセチル化キチン又はキトサンとは、カニ、エビなど甲殻類の外骨格等に含まれるアミノ多糖類の一種であるキチン由来であり、化学構造がグルコサミンと少量のN−アセチルグルコサミンとの繰り返構造である天然物由来の高分子である。一般には、甲殻類の外骨格等を苛性ソーダなどのアルカリで脱タンパクし、塩酸などの酸溶液で脱カルシウム処理して得られるキチンを、さらに苛性ソーダなどの高濃度アルカリ水溶液で部分脱アセチル化して得られる。
この際、使用するアルカリ濃度、温度、処理時間を適宜変えることにより、脱アセチル化度(DAC度ともいう)は調整することが可能である。一般的にはDAC度は60%以上のものであり、これらは、水に溶解せず酢酸など酸水溶液に溶解する性質がある。本発明で使用する部分脱アセチル化キチンの脱アセチル化度は20%以上で使用可能であり、好ましくは60%以上である。
部分脱アセチル化キチンの好ましいものとして非晶質のタイプがある。
非晶質の部分脱アセチル化キチン(以下、非晶質キチンということもある)の製造方法は、タンパク質含量が0.1重量%以下、無機物含量が0.01重量%以下の高純度キチンを約40%W/Wアルカリ中に35〜60℃、2〜7時間で分散させ、その後冷却条件下(−10℃〜−30℃)に数時間(1〜3時間)置き、アルカリ濃度を約10%W/Wになるように水を加え、アルカリキチンドープを調製する。均一系においてアルカリ加水分解する際に、アルカリキチンドープを30℃以下で目的粘度まで熟成し、さらに中和して沈殿を生成させ、脱水、洗浄、凍結真空乾燥等を経て、キチンの脱アセチル化率(DAC度ともいう)が一般的には20〜90%程度、好ましくは30〜80%程度、より好ましくは約50〜75%となるように部分脱アセチル化され、20℃において0.5%W/W溶液粘度が20〜1000mPa・s、より好ましくは300〜900mPa・s、さらに好ましくは500〜800mPa・sの非晶質の部分脱アセチル化キチンを調製する。なお、中和は、酸の添加又はアルコール類、イオン交換樹脂等で脱アルカリする。
本発明で使用する非晶質の部分脱アセチル化キチンの分子量は、一般的には、重量平均分子量(標準品にプルランを用いGPC分子量測定により算出)が5万〜400万程度のものが使用され、好ましくは10万〜300万、より好ましくは20万〜200万である。
非晶質の部分脱アセチル化キチンは一定の酸水溶液に溶かして塩として調製をすることができる。部分脱アセチル化キチンの酸溶液に使用する酸は、酢酸などの弱酸又は塩酸などの強酸でも使用できる。酸の濃度は 一般には0.01wt〜10.0wt%で、特に0.05〜5.0wt%が好ましく使用される。部分脱アセチル化キチンの濃度は、使用しやすい粘度のものを使用することが好ましく、一般的には0.1〜5.0wt%で、特に0.5〜3.0wt%が好ましく使用される。酸の添加量は、部分脱アセチル化キチンのアミノ基1モルに対して1.0〜105モル程度の酸を計算して使用してもよい。又、水溶液には、部分脱アセチル化キチンの他に、必要に応じて界面活性剤などの助剤を加えてもよいが、助剤の有り無しが、本発明の効果に影響するものではない。
なお、好ましくは酢酸等の弱酸又は塩酸等の強酸で溶解された非晶質の部分脱アセチル化キチン塩の溶液は、部分脱アセチル化キチンがほぼ完全に溶解するまで撹拌する。
製造方法は、タンパク質含量が0.1重量%以下、無機物含量が0.01重量%以下の高純度キチンを約40%w/wアルカリ中に35〜60℃、2〜5時間で分散させ、その後冷却条件下(−10〜−30℃)に数時間(1〜3時間)置き、アルカリ濃度を約10%w/wになるよう水を加え、アルカリキチンドープを調製する。均一系においてアルカリ加水分解する際に、アルカリキチンドープを30℃以下で目的粘度まで熟成し、さらに中和して沈殿を生成させ、脱水、洗浄、凍結真空乾燥を経て、キトサンの脱アセチル化率が一般的には20〜80%程度となるように部分脱アセチル化である部分脱アセチル化キチンが調製される。なお、中和は、酸の添加又はアルコール類、イオン交換樹脂等で脱アルカリする。
部分脱アセチル化キチンは一定の酸溶液に溶かして塩として調製することができる。部分脱アセチル化キチンの酸水溶液に使用する酸は、酢酸などの弱酸又は塩酸などの強酸なら何でも使用できる。
また、DAC度は、キチン又はキトサンを0.5%(w/w) 酢酸溶液に0.5%(w/w)になるように溶解し、指示薬としてトルイジンブルー溶液を用い、ポリビニル硫酸カリウム水溶液でコロイド滴定して乾物当たりのDAC度(脱アセチル化度)を求めたものである。
また、粘度は、キチン又はキトサンを0.5%(w/w) 酢酸溶液に0.5%(w/w)になるように溶解し、室温で3時間撹拌し、さらにホモジナイザーで2分間撹拌する。この溶液を恒温槽中で20℃に保ちながらB型粘度計で回転粘度(mPa・s)を測定したものである。
(炭素粉末)
本発明の炭素粉末は、非晶質でない通常のものを利用できるが好適には非晶質炭素が用いられる。広くその他の炭素材料も利用可能であり、例えばグラファイト、カーボンブラック、フラーレン等も使用可能である。炭素粉末の粒子サイズは0.1μm〜500μmで使用可能である。
(人体に適用可能な色素)
本発明の人体に適用可能な色素は、標的組織特に病巣組織の色や血液の色と明確に区別できるように、中間色系(例えば緑色など)または寒色系(例えば青色、紫色など)の色素であって、副作用がないものである。このような色素としては、例えばスルホブロモフタレインナトリウム、インドシアニングリーン、フルオロレインナトリウム、メチレンブルー、インジゴカルミン、トルイジンブルー、ピオクタニンブルー、又はそれらの混合物などが挙げられるが、特にインドシアニングリーンが好ましい。色素の濃度は、色素の種類や適用部位によっても異なるが、通常0.05〜5.0w/v%、好ましくは0.1〜1.0w/v%である。
(組織マーカー)
本発明の組織マーカーは、主に以下の2種類からなる。
(1)部分脱アセチル化キチン又はキトサン及び炭素粉末を含む組織マーカー(「炭素粉末含有組織マーカー」と称する場合がある)。
(2)部分脱アセチル化キチン又はキトサン及び人体に適用可能な色素を含む組織マーカー(「色素含有組織マーカー」と称する場合がある)。
なお、本発明の組織マーカーとは、手術用に限らず、広く標的組織をマーキングするのに用いるマーカーを意味する。好適には手術用マーカー、内視鏡用マーカー、実験動物用マーカーに利用することができる。
(炭素粉末含有組織マーカー)
本発明の炭素粉末含有組織マーカーにおいて、部分脱アセチル化キチン又はキトサンと炭素粉末の混合比率は、50:1〜1:50、好ましくは、10:1〜1:30、さらに好ましくは、1:1〜1:10で使用可能であり、特に限定されない。
また、炭素粉末含有組織マーカーの最終溶液における、部分脱アセチル化キチン又はキトサンと炭素粉末の濃度は、0.5w/v%〜50.0w/v%、好ましくは1.0-30.0w/v%、さらに好ましくは1.0-15.0w/v%で使用可能であり、特に限定されない。
(色素含有組織マーカー)
本発明の色素含有組織マーカーにおいて、部分脱アセチル化キチン又はキトサンと色素の混合比率は、50:1〜1:50、好ましくは、20:1〜1:20、さらに好ましくは、15:1〜1:15で使用可能であり、特に限定されない。
また、色素含有組織マーカーの最終溶液における、部分脱アセチル化キチン又はキトサンと色素の濃度は、0.1w/v%〜20.0w/v%、好ましくは、0.5w/v%〜15.0w/v%、さらに好ましくは0.8w/v%〜10.0w/v%で使用可能であり、特に限定されない。
また、色素含有組織マーカーの粘度(Viscosity)は、注射針を用いて組織注入可能である粘性又は粘弾性であれば良い。
なお、本発明の粘度測定は、ブルックフィールド社のプログラマブル粘度計RVDV-2 コーン/プレート型を使用する。そして、恒温槽から粘度計に温度制御した温水を流し、25℃又は37℃で測定する。
また、上記2つの組織マーカーの添加物としては、適宜中和のための調整剤を添加し、生体内のpH領域(pH6〜pH8)である中性領域にpH調整することが好ましい。
本発明において、部分脱アセチル化キチン又はキトサンと炭素粉末を溶解する溶媒としては、組織との反応性が低く、本発明の目的を損なわないものであれば、公知の溶媒を用いることができる。好適には0.1M HCl溶液を用いることができる。
さらに、上記2つの組織マーカーには第3成分を添加することも可能である。例えば、何らかの医薬品、化粧品、医薬部外品を含んだ溶液を作製し、マーキングとともに生理活性を付与することも可能である。例えば、エピネフリン等の止血作用を持つ医薬品、ガン治癒促進(あるいは再発防止)のための抗ガン剤、レントゲンのためのX線造影剤等が挙げられる。
本発明の炭素粉末含有組織マーカーは、走査電子顕微鏡の観察によると、炭素粉末が球状をしており、部分脱アセチル化キチン又はキトサンのネットワークに取り込まれている構造を有する。炭素粉末含有組織マーカーは粘弾性を持つ。該粘弾性は、関節注射として臨床上用いられるヒアルロン酸ナトリウム溶液よりも高く、ヒアルロン酸溶液の測定と同じ方法では測定することができない程度のものであることが好ましい。炭素粉末含有組織マーカーはラットの胃粘膜下層に注入されると、注入箇所の周辺にとどまり得るものである。
また、本発明の炭素粉末含有組織マーカーの組織反応性は、従来用いられている墨汁と比べて非常に穏やかである。実際にin vivo試験行ったところ、墨汁を注射したラットの胃壁には、重篤な潰瘍形成が見られた。また、墨汁は容易に拡散するため、炎症反応も広範囲に広がってしまうことが予測される。一方、炭素粉末含有組織マーカーの組織反応について病理組織学的な観察によると、生物学的に安全であり、人体の臓器及び組織に対し臨床的に非毒性なものである。
本発明の色素含有組織マーカーは、注射針を介して容易に組織内に注入が可能であり、標的組織部に一定時間(約24〜48時間)少なくとも手術終了までに退色することなく停留可能であり、さらに注入局所では、組織反応が軽微である。
(組織マーカーの製造方法)
本発明の組織マーカーの製造方法は、以下の通りである。
(1)炭素粉末含有組織マーカー
部分脱アセチル化キチン又はキトサンと炭素粉末を混合し、該混合物を溶媒に徐々に溶かす。そこにグリセロリン酸溶液を滴下して加える。これらの手順は氷浴で行う。これにより、本発明の炭素粉末含有組織マーカーが完成する(図1参照)。
(2)色素含有組織マーカー
部分脱アセチル化キチン又はキトサンを酸に溶解する。一方、人体に適用可能な色素を蒸留水に溶解する。そして、両者を混合攪拌後、pH調整剤でpHを中性領域に調整する。これにより、本発明の色素含有組織マーカーが完成する。
なお、本発明の組織マーカーは、オートクレーブ滅菌された溶液の形態で提供するのが好ましい。オートクレーブ滅菌は高圧蒸気滅菌とも言い、所定温度と圧力の飽和水蒸気を作って加熱することによる滅菌方法である。例えば、日本薬局方では、115℃で30分、121℃で20分、126℃で15分という滅菌条件が挙げられる。
(組織マーカーの使用方法)
本発明の組織マーカーは、内視鏡マーカーとして使用することができる。例えば、点墨法に用いることができる。本発明の組織マーカーを内視鏡直下に消化管壁に注射し、点状の目印を入れることにより、治療範囲の決定、治療後の部位の追跡等が可能となる。
また、本発明の組織マーカーは、注射針等を用いて組織に注入され、染色が行われる。例えば、造影剤の入ったシリンジから注射針を通して造影剤を注入し、CTにより病巣を確認した後、その注射針を残したままシリンジを組織マーカーの入ったものに変え確認した病巣の位置に注入することによって染色が行われる。これにより、組織マーカーにより病巣が確実に染色され、その後の内視鏡を用いた外科的切除手術で確実に病理組織を採取することが可能となる。
以下に本発明の実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の応用が可能である。
(炭素粉末含有組織マーカーの製造及び特性確認)
部分脱アセチル化キチン又はキトサンとして70%脱アセチル化キチン粉末(以下「DAC-70」ともいう)(分子量:1,400 kDa、ユニチカ株式会社)を100 mg、炭素粉末として非晶質炭素粉末(以下「ACP」ともいう)(ユニチカ株式会社)を500 mgを混合した。該混合物を0.1 M HCl溶液9.0 mlへ徐々に溶かし入れた。そこへ、グリセロリン酸(GP)(グリセロール2-リン酸二ナトリウムn水和物、和光純薬工業株式会社)溶液(蒸留水1.0 ml中にGP 560 mg)を1滴ずつ加えた。これらの手順は氷浴で行った。最終的に、「1% DAC-70・5% ACP」溶液10mlである炭素粉末含有組織マーカーを製造した(手順の概要を図1に示す)。
なお、炭素粉末含有組織マーカーは、粘性と弾性を併せ持つ黒色の溶液であり、23G針で容易に注射が行えるものであった。また、炭素粉末含有組織マーカーの溶液は、中性pH(pH6.6)を示し、4℃で2ヶ月保管しても外観及び粘性に変化が見られなかった。
(炭素粉末含有組織マーカーでのin vivo試験)
実施例1により製造した炭素粉末含有組織マーカーの組織反応について、ラット胃壁(雄性Sprague Dawleyラット、体重250-260 g(日本クレア株式会社))を用いて試験を行った。詳しくは、以下の通りである。
まず、ラット腹部を開腹し、胃を露出させ、胃切開を行った。粘膜表面に対して接線方向に23G針を挿入し、胃の創傷を介してマーカー溶液0.1 mlをゆっくりと粘膜下層へ注入した。注入箇所及びその周辺組織を、注射後7日目及び14日目に、病理組織学的に観察した。肉眼的癒着形成を、術後癒着スケール(Yaacobi Y, et al., J Surg Res 1993; 55: 422-426及びSeeger JM, et al., J Surg Res 1997; 68: 63-66を参照)に基づいて評価した。コントロール実験として、臨床上用いられる加熱滅菌済みの同量の20%墨汁を使用した。
すなわち、炭素粉末含有組織マーカー及び墨汁を注入した後の7日目及び14日目に病理組織検査のためにラットを解剖した。なお、各グループにおいてそれぞれ3匹のラットを使用した。
ラットの胃壁に注射したマーカーは、局所的に組織にとどまっており、直径2 mmの粘膜内マーキング・ポイントとして明確に認識することができた。癒着はほぼゼロであった。組織学的所見では、各サンプルにおいて炎症反応は見られなかった(図2A、B)。
墨汁を注入した場合では、顕著な腹膜内癒着形成が全ラットにおいて見られた。胃壁と肝臓の表面の癒着及び大網と腹膜の癒着は、特に激しかった。癒着グレードは4であった。筋肉癒着のため、注入箇所を検出することはできなかった。各病理組織は、墨汁を注入した領域で顕著なヒアリン化を示した。また、墨汁を注入した領域において重篤な潰瘍形成が見られた箇所もあった(図2C、D)。これらは、墨汁が原因で重篤な炎症反応が広範囲に起こったことを示唆している。
(滅菌された組織マーカーの確認)
実施例1で製造した炭素粉末含有組織マーカーをオートクレーブにより殺菌した。その後、枯草菌(Bacillus subtilis)増殖法を用いて、定法により、微生物生存率を確認した。枯草菌はNA004(STERIS Corporation, OH, U.S.A.)を用いた。培養培地には、Brain heart MERCK(Merk KGaA, Darmstadt, Germany)、Brain heart infusion agar(OXOID Ltd., Hampshire, England)を用いた。
オートクレーブ滅菌した炭素粉末含有組織マーカーでは、枯草菌の増殖は完全に抑えられた。オートクレーブによる滅菌は、本発明の組織マーカーにとって適切な殺菌方法であることがわかった。
(走査電子顕微鏡(SEM)による炭素粉末含有組織マーカーの観察)
炭素粉末含有組織マーカー及び非晶質粉末炭素(ACP)の一定量の溶液を、2.5 %のグルタルアルデヒド溶液で固定し、段階法によりエタノール溶液を用いて徐々に脱水し、12時間の凍結乾燥を行い、それらを走査電子顕微鏡(HITACHI S-4700、日立製作所)による観察のために四酸化オスミウム(OsO4)で覆った。なお、コントロールとしての墨汁は空気乾燥させ、同様にOsO4で覆った。
炭素粉末含有組織マーカー、ACP及び墨汁のSEM所見を図3に示す。ACPは明確な球形を示した。粒子の平均直径は、約15μmと測定された(図3A)。炭素粉末含有組織マーカーの部分アセチル化キチンは、細かいネットワーク構造を示し、その中にACP球体が取り込まれていた(図3B)。墨汁は、炭素の非常に細かい擬似格子整合粒子の集合体であることが明らかになり、当該炭素の直径は0.1μmと測定された(図3C)。そのような細かい粒子の塊によると、数種の賦形剤が墨汁の接着剤として様々な大きさの炭素粉末と共存していることを示唆する。
(炭素粉末含有組織マーカーの大腸組織内注入によるマーキング)
本実験は以下の手順に従って行った(図4参照)。
1.粘膜組織、粘膜下組織、漿膜組織の3層からなる組織を使用した。
2. マーキングのために先ず針を刺入した。一般には、針は粘膜下組織内にとどめる。なお、本発明の内視鏡マーカーの場合は針が、突き抜けてもかまわない。
3.炭素粉末含有組織マーカーを粘膜下組織内に注入した。炭素粉末含有組織マーカーは、粘性のため組織内では限定された局所に留まった。
4.注入された炭素粉末含有組織マーカーは粘膜組織、漿膜組織の両面からピンポイントサイズで透見認識可能となり、注入部位周辺の観察も妨げられずに行うことができた。
上記結果を図5に示す。図5Aは、炭素粉末含有組織マーカーを粘膜下組織内に注入したヒト大腸切除標本である。該マーカーは、注入部位に停滞し、周囲組織の汚染は見られなかった。よって、注入したポイントが明瞭に認められ、「Pin Point Marking」であった。図5Bは、墨汁を注入したヒト大腸組織の写真である。墨汁は 周囲組織内に広く拡散して、黒染された部分が広かった。隣接している炭素粉末含有組織マーカー注入がピンポイントであるのに比較して視野が汚染のため妨げられていた。図5Cは、図5AとBのそれぞれの断面の所見(ホルマリン固定標本)を示す。図5C上は、炭素粉末含有組織マーカーを注入した標本である。炭素粉末含有組織マーカーは局所に限局してとどまっていた。図5Cの下は、墨汁を注入した標本である。墨汁は広範に拡散して粘膜下組織内に広がっていた。これらの部分を組織学的に染色して観察すると、本発明のマーカーでは炎症所見が極めて少ないが、墨汁では広範なマーカーの拡散による炎症所見の広がりが著明であった。
(色素含有組織マーカーの製造)
脱アセチル化度65.0%非晶質化キチン(均一系DAC-70、Lot No.60809、粘度:750mPa・s(0.5%,20℃)、甲陽ケミカル社製)を塩酸に溶解した。一方、緑色医用色素であるインドシアニングリーンを蒸留水に溶解した。そして、両者を混合攪拌後、グリセロールリン酸(GP)水溶液でpHを中性領域に調整し"DAC-70/ ICG"を作製した。なお、最終濃度が、「1.2%DAC-70/ 0.1%ICG」と「1.2%DAC-70/ 0.25%ICG」の色素含有組織マーカーを作製した。
(色素含有組織マーカーの特性評価)
(1)組織注入特性
実施例6で作製した「1.2%DAC-70/ 0.1%ICG」及び「1.2%DAC-70/ 0.25%ICG」色素含有組織マーカー1mlをシリンジ内に充填した。次に、装着した21G注射針を介して手術で摘出したヒト肝臓に注入する際の難易性 (Injectability)を3段階で評価した。即ち、片手で注入可能の場合はExcellent(Ex)評価、両手を必要とする場合はGood(G)評価、注入不可能の場合はPoor(P)評価とした。
(2)粘性特性
実施例6で作製した「1.2%DAC-70/ 0.1%ICG」及び「1.2%DAC-70/ 0.25%ICG」色素含有組織マーカーの粘性は以下の測定方法を使用した。
粘度計はブルックフィールド社のプログラマブル粘度計RVDV-2 コーン/プレート型を使用した。恒温槽から粘度計に温度制御した温水を流し、それぞれ25℃、37℃で測定した。
上記(1)及び(2)の結果を以下の表1に示す。
「1.2%DAC-70/ 0.25%ICG」色素含有組織マーカーは高粘度のため、回転粘時計による測定は不可能であった。両「1.2%DAC-70/ 0.1%ICG」及び「1.2%DAC-70/ 0.25%ICG」色素含有組織マーカーは、容易に組織に注入可能であった。
よって、両色素含有組織マーカーを組織マーカーとして使用できることがわかった。
(色素含有組織マーカーでのin vitro試験)
「1.2%DAC-70/ 0.25%ICG」色素含有組織マーカーを、リン酸緩衝液(PBS)中37℃でインキュベートし、PBS内に放出されるICG濃度を経時的に測定して退色程度を評価した。ICG濃度は、分光光度計 (波長300nm) で測定し、放出動態を算出した。なお、コントロールとして0.25%ICG溶液を使用した。
上記色素含有組織マーカーのICG放出動態は図6に示した。なお、人体の創傷面で認められるリゾチームを添加した画分(図6:Ly(+))では、 ICG濃度は略直線的に漸増、3日間で担持量の11-13%が放出された。また、リゾチームを添加しない画分(図6:Ly(-))では、3日間で 0.1%未満であった。なお、脱アセチル化キチンを含まないICG溶液は、すぐに退色した。
以上により、本発明の色素含有組織マーカーは、一定期間少なくとも手術終了後までは退色しないが、生体内ではリゾチームに分解されるために安全であると言える。
(色素含有組織マーカーでのin vivo試験)
SD系ラット(体重 300g)を全身麻酔下で開腹した。そして、「1.2%DAC-70/ 0.1%ICG」色素含有組織マーカー(0.1-0.2ml)を肝臓内に21G針を介して注入した。色素含有組織マーカーが、注入の7日後に注入局所で標識として認識可能か否かを肉眼観察で判定した。
図7の右は、「1.2%DAC-70/ 0.1%ICG」色素含有組織マーカー 注入7日後のラット肝臓と胃壁である。また、図7の左は 1.2%DAC-70/ 12%CP(carbon powder) を注入したラット肝臓と胃壁である。ICGは肝臓表面にグリーンのスポットとして認められたが、胃壁表面では注入部位を同定することは出来なかった。
さらに、肝臓部分の病理組織学的所見を図8に示した。色素含有組織マーカー部分は、周辺組織とは異なった色調を呈し肉芽組織で囲まれている。しかし、肝臓実質には炎症所見は認められなかった。
(色素含有組織マーカーでのex vivo試験)
「1.2%DAC-70/ 0.1%ICG」及び「1.2%DAC-70/ 0.25%ICG」色素含有組織マーカー(0.2ml) を21G針にて手術で摘出したヒト肝臓の正常部分に注入した。そして、生理食塩水中4℃、48時間保存後に、注入箇所の遺残性を観察した。
手術で摘出したヒト肝臓の健常部分に色素含有組織マーカーを注入した箇所を図9に示す。上方の2点は、「1.2%DAC-70/ 0.1%ICG」であり、下方2点は「1.2%DAC-70/ 0.25%ICG」である。0.25%ICGが、0.1%ICGより鮮明なマーカーとして認められた。
なお、色素含有組織マーカーの注入箇所のフォルマリン半固定後割面像を図10に示す。図10の左 は「1.2%DAC-70/ 0.25%ICG」であり、右は「1.2%DAC-70/ 0.1%ICG」である。「1.2%DAC-70/ 0.25%ICG」は、「1.2%DAC-70/ 0.1%ICG」と比較して、局所停留性、鮮明度が優れていた。
以上の結果により、脱アセチル化キチン又はキトサン及び色素を含有した色素含有組織マーカーは、注射針を用いて容易に組織内に注入可能であった。さらに、注入後の局所停留性も良好で、手術時マーカーとして十分に実用可能であることがわかった。加えて、組織反応性が軽微で、生体内ではリゾチームにより分解されるため安全性にも問題はないと考えられる。
本発明の組織マーカーは、組織への反応性が低く、内視鏡の点墨法に好適に用いることができる。また、本マーカーは粘弾性を有するので、墨汁等のように漏洩することがなく、注入された箇所にとどまり、組織を明確にマーキングすることができる。また、部分脱アセチル化キチン又はキトサンは抗菌性があり(Kishimoto S, Tamaki K, Acta Dermatol-Kyoto 1987; 82: 471-479)、その箇所の微生物感染を防ぐため、本発明の組織マーカーは腹膜炎や膿瘻形成などの合併症を防止する可能性があり、使い勝手もよく、有用である。さらには、脱アセチル化キチン又はキトサンは止血材の効果を有し、手術時の出血量を少なくすることができる。
本発明の炭素粉末含有組織マーカーの製造手順を示す図である。(実施例1) 本発明の炭素粉末含有組織マーカーによる組織への反応性を示す図である。(実施例2) 本発明の炭素粉末含有組織マーカーの構造を示す図である。(実施例4) 本発明の組織マーカーを大腸組織内に注入する際の模式図である。(実施例5) 本発明の炭素粉末含有組織マーカーを注入したヒト大腸切除標本を示す図である。(実施例5) 本発明の色素含有組織マーカーでのICG放出動態の結果を示す。(実施例8) 本発明の色素含有組織マーカーを注入したラット肝臓と胃壁を示す。(実施例9) 肝臓部分の病理組織学的所見を示す。(実施例9) 本発明の色素含有組織マーカーを注入したヒト肝臓を示す。(実施例10) 本発明の色素含有組織マーカーの注入箇所でのフォルマリン半固定後割面像を示す(実施例10)

Claims (10)

  1. 部分脱アセチル化キチン又はキトサンを含む組織マーカー。
  2. さらに炭素粉末を含む請求項1に記載の組織マーカー。
  3. 前記炭素粉末の粒径が0.1μm〜500μmである請求項2に記載の組織マーカー。
  4. 前記部分脱アセチル化キチン又は前記キトサンと前記炭素粉末の混合比率が、50:1〜1:50である請求項1〜3のいずれか1に記載の組織マーカー。
  5. 前記部分脱アセチル化キチン又は前記キトサンと前記炭素粉末が、0.5w/v%〜50.0w/v%である請求項1〜4のいずれか1に記載の組織マーカー。
  6. 前記炭素粒子が、前記部分脱アセチル化キチン又は前記キトサンのネットワーク構造に取り込まれている請求項1〜5のいずれか1に記載の組織マーカー。
  7. さらに人体に適用可能な色素を含む請求項1に記載の組織マーカー。
  8. 前記色素は、インドシアニングリーンである請求項7に記載の組織マーカー。
  9. 前記色素は、スルホブロモフタレインナトリウム、フルオロレインナトリウム、メチレンブルー、インジゴカルミン、トルイジンブルー、ピオクタニンブルー、又はそれらの混合物である請求項7に記載の組織マーカー。
  10. 前記組織マーカーは、以下のいずれか1以上の用途である請求項1〜9のいずれか1に記載の組織マーカー。
    (1)内視鏡用マーカー
    (2)手術用マーカー
    (3)動物実験用マーカー
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