JP2007257902A - 電磁操作開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】開閉極時間測定装置50では、各相の閉極用コイル13に流れる電流を閉極電流計測器43U〜43Wから入力し、その開閉極時間予測手段64により入力された電流波形から各相の閉極予測時間を演算する。閉極タイミング調整回路53では、その閉極予測時間比較手段66により各相の閉極予想時間を比較し、その閉極タイミング制御手段67が、閉極予想時間が最長の相から順次各相の閉極指令スイッチ33U〜33Wにオン信号を出力し、三相一括動作が実現する。
【選択図】図1
Description
1.三相を連結するリンク構造が必要となり、遮断器が大きくなる、
2.大型の遮断器では、リンク構造が大型化し、高コストになる、
という問題点があった。
1.主回路電流の位相に合わせて電極を駆動するため、主回路の電圧・電流を精度良く観測する手段が必要であり、高コストになる、
2.従来から多用されている開閉装置は、そのほとんどが、三相を一括で動作できる開閉装置であるため、従来の周辺設備を流用できないことがあり、高コストになる、
という問題点があった。
各相のコイルに通電するタイミングを各相毎に調整することにより、三相交流線路の各相開閉タイミングを所定の範囲内に収めるコイル通電タイミング調整手段を備えたものである。
図1は、この発明の実施の形態1における電磁操作開閉装置としての真空遮断器の構成を示す図である。図1において、開閉器である真空バルブ3は、真空の収容器の中に開閉接点5が収容されている。開閉接点5は、図1の下方に配置された固定接点5aとこの固定接点5aに軸方向である図1の上下方向に所定の間隙を設けて対向配置された可動接点5bとを有している。可動接点5bには、駆動棒7が固着されており、可動接点5bと駆動棒7とで可動部6を構成している。この可動部6が、接圧バネ8およびバネ受け9を介して電磁操作電磁石10の可動鉄心16に連結されている。
駆動電源装置20の閉極用コンデンサ23と閉極用コイル13とを接続する接続線25には閉極指令スイッチ33U、33V、33Wが設けられ、駆動電源装置20の開極用コンデンサ24と開極用コイル14とを接続する接続線26には開極指令スイッチ34U、34V、34Wが設けられている。駆動電源装置20の閉極用コンデンサ23と閉極用コイル13とを接続する接続線27には閉極電流計測器43U、43V、43Wが設けられ、駆動電源装置20の開極用コンデンサ24と開極用コイル14とを接続する接続線28には開極電流計測器44U、44V、44Wが設けられている。
本願発明では、閉極電流計測器43U、43V、43W、開極電流計測器44U、44V、44W、開閉極時間測定装置50、閉極タイミング調整回路53、および開極タイミング調整回路54によりコイル通電タイミング調整手段を構成する。
図1において、駆動電源装置20の閉極用コンデンサ23および開極用コンデンサ24は、図示省略の充電装置により、常時所定の電圧に充電されている。図1に示す可動接点5bが開極した状態において、閉極指令スイッチ33を閉じると閉極用コンデンサ23に充電されている電荷が閉極用コイル13に供給される。すると、閉極用コイル13を流れる電流により可動鉄心16が軸方向で図1の下方に駆動され、接圧ばね8および駆動棒7を介して可動接点5bを固定接点5aに接触させて閉極する。このとき、可動接点5bが固定接点5aに接触した後、さらに接圧バネ8が圧縮され接点間の接触圧力が、圧縮された接圧バネ8により確保された状態になり、可動鉄心16の周囲に装着された永久磁石17の磁束によりこの状態を維持され、閉極状態となる。
先ず、図2に、開閉極時間測定装置50の内部構成を示す。なお、この開閉極時間測定装置50は、本願出願人が先に出願し国際公開(WO2005/111641A1)された技術を利用したもので、以下、その概要を説明する。
接続線27に流れる閉極用コイル13の電流が閉極電流計測器43U〜43Wにより、また、接続線28に流れる開極用コイル14の電流が開極電流計測器44U〜44Wにより検出され、それぞれAD変換器61でデジタル信号に変換され一旦メモリ62に記憶される。そして、開極または閉極動作時の電流波形上の変曲点を変曲点探索手段63で求め、この変曲点情報から開閉極時間予測手段64により真空遮断器の開極時間および閉極時間を相毎に演算する。これらの開極時間、閉極時間の演算結果は、後段で説明する開極、閉極タイミング調整回路54、53に出力される。
閉極タイミング制御手段67は、真空遮断器としての閉極動作指令が出されると、最初に、閉極予測時間が最長の相、例えば、V相を特定する信号を接点信号出力手段68に送り、接点信号出力手段68は、それを受けて、V相の閉極指令スイッチ33Vにオン信号を出力し、これにより、閉極用コンデンサ23からV相の閉極用コイル13に電流が流れ、V相の閉極動作が開始される。
更に、閉極タイミング制御手段67は、閉極予測時間が最長のV相の予測時間と、最短の相、例えば、U相の予測時間との差に相当する遅延時間を経て、U相を特定する信号を接点信号出力手段68に送り、接点信号出力手段68は、それを受けて、U相の閉極指令スイッチ33Uにオン信号を出力し、これにより、閉極用コンデンサ23からU相の閉極用コイル13に電流が流れ、U相の閉極動作が開始される。
図5は、この発明の実施の形態2における電磁操作開閉装置の閉極タイミング調整回路53Aを例示したものである。ここでは、製品出荷時に、各相の閉極時間を測定しておき、これら測定値を基に、各相の閉極指令スイッチ33U〜33Wにオン信号を出力する相順および時間差を演算で求め、メモリ65Aに書き込んでおき、真空遮断器としての閉極動作指令が出される毎に、そのデータをメモリ65Aから読み出し、接点信号出力手段68Aから各相の閉極指令スイッチ33U〜33Wにオン信号を出力する。
一定の開閉回数を経る毎に、各相の開閉極時間を測定し、そのデータを基に、メモリ65Aの内容を更新するようにすれば、更に精度の高い三相一括動作が可能となる。
図1では、三相分の閉極用コイル13に共通の閉極用コンデンサ23を接続し、三相分の開極用コイル14に共通の開極用コンデンサ24を接続している。コンデンサに充電された電圧は、現実には、完全な定電圧源ではないので、先の実施の形態で説明したように、各相の閉極または開極のタイミングが一致するように、時間をずらして各相のコイルへ通電すると、通電開始時のコイルへの印加電圧が相によって異なり、この結果、印加電圧一定の条件で求めた開閉時間との間に差が生じることになる。
この実施の形態3では、この各相コイルへの印加電圧の差に基づく開閉極時間の差を補正して常に精度の高い三相一括動作を達成せんとするものである。
また、予め測定されたデータに基づき相毎の印加電圧の変化量を考慮して補正した開閉極時間を使用して各相のスイッチにオン信号を出力する相順および時間差を演算で求め、メモリに書き込んでおき、先の実施の形態2に示したように、真空遮断器としての閉極動作指令が出される毎に、そのデータをメモリから読み出し、各相のスイッチにオン信号を出力するようにしてもよい。
電源となるコンデンサ23、24を三相共通に設けることによる問題点として、先の実施の形態3で取り上げた印加電圧の差によるもの以外に、コンデンサの静電容量の差によるものもあり、この実施の形態4では、この問題を取り上げる。
即ち、先の図6の時間経過を引用して説明すると、コンデンサの初期の静電容量を3Sとすると、相Aは、時刻tAからtBの間は3Sの静電容量、時刻tBからtCの間は、相Bと並列に接続されることになり、3S/2の静電容量、時刻tC以降は、相B、Cと並列に接続されることになり、Sの静電容量で駆動されることになる。
相Bは、時刻tBからtCの間は3S/2の静電容量、時刻tC以降はSの静電容量で駆動されることになる。相Cは、時刻tC以降、Sの静電容量で駆動されることになる。
図示は省略するが、閉極用コンデンサおよび開極用コンデンサとして、互いに同一の定格のコンデンサを各相毎に独立に設ける構成とし、同一の電圧に充電して使用するようにすれば、実施の形態3や4で説明した、印加電圧や静電容量の相毎の差に伴う開閉極時間の補正は不要となる。
10 電磁操作電磁石、13 閉極用コイル、14 開極用コイル、16 可動鉄心、
20 駆動電源装置、23 閉極用コンデンサ、24 開極用コンデンサ、
33 閉極指令スイッチ、34 開極指令スイッチ、43 閉極電流計測器、
44 開極電流計測器、50 開閉極時間測定装置、53 閉極タイミング調整回路、
54 開極タイミング調整回路。
Claims (5)
- 三相交流線路の各相毎に、開閉器およびこの開閉器を開閉駆動する電磁操作器を備え、上記電磁操作器は、固定鉄心とコイルと上記開閉器の可動接点に連結された可動鉄心とを備え、上記コイルに通電することにより上記可動鉄心を駆動して上記三相交流線路の開閉を行う電磁操作開閉装置において、
上記各相のコイルに通電するタイミングを上記各相毎に調整することにより、上記三相交流線路の各相開閉タイミングを所定の範囲内に収めるコイル通電タイミング調整手段を備えたことを特徴とする電磁操作開閉装置。 - 上記コイル通電タイミング調整手段は、上記各相のコイルに流れる電流波形を測定する電流測定手段、およびこの電流測定手段で測定した上記電流波形から上記各相の開閉器の開極、閉極時間を演算する開閉極時間演算手段を備え、この開閉極時間演算手段で演算した上記各相の開閉器の開極、閉極時間を基に上記三相交流線路の各相開閉タイミングが上記所定の範囲内に収まるよう上記各相のコイルに通電するタイミングを上記各相毎に調整することを特徴とする請求項1記載の電磁操作開閉装置。
- コンデンサに充電した電圧を上記三相各相のコイルに印加して通電する場合、
上記コンデンサを上記各相毎に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の電磁操作開閉装置。 - コンデンサに充電した電圧を上記三相各相のコイルに印加して通電し、かつ上記コンデンサを上記各相共通のものとする場合、
予め、上記コンデンサからコイルへの印加電圧と上記開極時間または閉極時間との関係を求めておき、上記開閉極時間演算手段は、上記関係に基づき、上記各相毎の通電開始時における上記コイルへの印加電圧値から上記開極時間または閉極時間を補正するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の電磁操作開閉装置。 - コンデンサに充電した電圧を上記三相各相のコイルに印加して通電し、かつ上記コンデンサを上記各相共通のものとする場合、
予め、1相当たりの上記コンデンサの静電容量と上記開極時間または閉極時間との関係を求めておき、上記開閉極時間演算手段は、上記関係に基づき、上記各相毎の通電開始時おける上記コンデンサの静電容量値から上記開極時間または閉極時間を補正するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の電磁操作開閉装置。
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