JP2007255814A - 火格子 - Google Patents

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Abstract

【課題】
高温の腐食環境において過度に冷却することなく、優れた耐食性を示すと共に、低コストな火格子を提供する。
【解決手段】
火格子10は、前面、上面及び側面にそれぞれNi基合金層である前面被覆層11、上面被覆層12及び側面被覆層13を有している。ただし、上面の摺動部分については被覆されておらず、腐食が懸念される火格子部位について被覆されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ストーカ焼却炉等で使用される火格子に関する。
ストーカ式焼却炉等の焼却炉においては、ダイオキシン類の発生抑制及び熱回収効率向上・発電効率向上などの観点からより高温で燃焼させることが求められており、焼却炉で使用されるストーカ火格子等は、高温酸化と共に塩化腐食や硫化腐食などが同時に生じる、より激しい腐食環境で使用される傾向にある。このような厳しい腐食環境において火格子等を使用すると材料損傷が起こるため、定期的に炉を停止し比較的短期間で火格子等を交換する必要がある。
上述した火格子等の定期的な交換は、焼却炉を使用し続けるためには必要な作業である。しかしながらこれらは焼却炉を停止して行なうため、焼却炉の稼働率が低下し、焼却と熱回収及び発電ができない期間が発生する。また、部品交換は焼却炉内部に人が入る必要があることから、ダイオキシン暴露への対応が必要となる。以上のように火格子等焼却炉部品の交換作業は、焼却炉のランニングコストの増加や作業労働負荷の増大につながり、それらを行う頻度はできるだけ少なくすることが望まれる。
ここで、火格子等には、Fe-Cr-Ni-C系の合金である耐熱鋳鋼(たとえばJIS SCH2あるいはSCH13)を用いることが知られており、更に耐食性を改善した合金も提案されている。(特許文献1参照)
また、表面に耐食性に優れるセラミックスを被覆すること(特許文献2又は3参照)や、電気メッキによりNi-Cr合金層を形成した後にCr-Alの蒸気拡散処理を施し、耐食性を増すことも提案されている。(特許文献4参照)
また、この他にも火格子を冷却して使用することにより、腐食を抑制し、延命化する方法などが広く用いられている。
特開2003−328090号公報 特開平06−340958号公報 特開昭60−008615号公報 特開昭59−157272号公報
上記の特許文献1のような耐食性のある耐熱鋳鋼を火格子に使用した場合であっても、焼却炉のように、特に塩素を含む環境では鉄は耐塩化腐食性に劣るため、更に改善する余地がある。
また、特許文献2又は3に参照されるようなセラミックスによる被覆では、被覆される側との密着性が課題となり、特に熱変動の激しい火格子においては被膜剥離が大きな問題となる。
また、特許文献4のような電気メッキでは、被覆するためのプロセスが複雑であり、全表面的に被覆層が形成されるのに加え、コーナー部への電流集中などにより膜厚が不均一になりやすいため、寸法精度が求められる部位では追加工の必要が生じる場合があり、大幅なコストアップとなる。さらに被覆層で十分な腐食に対する寿命を得るためには、被覆層を十分に厚くする必要があるが、電気メッキでは技術的に困難なことなどが挙げられる。
一方、十分な厚さの被覆層を火格子表面に形成させる方法として,溶射や肉盛溶接なども考えられる。しかし火格子全表面を厚い被覆層で覆う形態とした場合は、母材である耐熱鋳鋼と表面を被覆する耐食合金層の熱膨張係数の差異により合金層の剥離や破壊が生じると共に、過加熱により火格子が歪むことが懸念される。さらに火格子は摺動部などが存在するため、寸法精度などの観点から摺動不良が問題となる懸念がある。被覆層を再加工することによりさらなる追加コストが掛かる。
また、冷却して使用する場合においても、空冷では主燃焼域などでは十分な冷却がされず著しい火格子の腐食損傷が生じる場合が多く見られ、水冷では火格子構造が複雑になると共に、過度な冷却により火格子表面温度が低下し燃焼効率が悪化する場合もある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、高温の腐食環境において過度に冷却する事無しに優れた耐食性を示すと共に、低コストである火格子を提供するものである。
本発明の火格子は、焼却炉で使用される火格子であって、前記火格子の表面の一部は、質量%でCrを10〜30%含むNi基合金層で覆われていることを特徴とする火格子である。
火格子での燃焼は、乾燥火格子の上に投入された廃棄物等が主燃焼、後燃焼火格子へと搬送される間に燃焼する。廃棄物等が移動する事により、火格子表面は廃棄物等に覆われた状態と露出した状態が繰り返される環境である。廃棄物等中に含まれる塩類が腐食を加速させるが、過熱器管などの様に金属表面に塩が堆積し続ける環境ではなく、廃棄物等の移動により、火格子表面は、廃棄物に接している状態と、廃棄物から離れて廃棄物に含まれていた塩類が当該表面に塗布されたように残る状態とを繰り返す。
本願発明者は、このような火格子の環境を模擬して、高温中にある塩に対して、試験片の出し入れを繰り返し、該試験片の腐食試験を行った。その腐食試験結果を表1に示す。
Figure 2007255814
表1の結果から明らかな通り、発明者らは、Ni基合金が極めて優れた耐食性を有する事を見出し、火格子にNi基合金を用いることとした。また、Ni基合金は高価であるため、コスト的な面から、表面にNi基合金層を被覆させることとした。
また、本発明の火格子では、前記焼却炉はストーカ炉であり、前記Ni基合金層は、焼却物の移送方向を前方として、前記火格子の前面を覆っている、とすることができる。
発明者らは、更に、実機で約1年間使用したSCH2で製作した火格子の損傷状況を調査した。その火格子について減肉量を測定した結果を表2に示す。ここで、表2中の測定位置A〜Eは、図1に示す火格子の略図に示されている。
Figure 2007255814
表2に示されるように、前面の上段では減肉量は少なく、中段から下段にかけて激しい減肉が生じていることがわかる。火格子の上面ではごみが接触することによりごみ中の塩素などの腐食性成分に接し、さらに摺動による摩耗が生じるため高温腐食摩耗が生じ激しい減肉が生じると予想されたが、予想に反し、むしろ減肉量が僅かであることを見出した。したがって、前面の減肉を抑制すれば火格子の寿命を延ばす事が可能になることを見出し、前面を被覆することとしている。火格子の一部分のみをNi基合金層で被覆することにより、材料および製造コストが低減される。また、全表面を被覆する必要がないため、摺動部などの寸法精度を考慮する必要がなく、また被覆層が一部分であるため全体的な熱歪が生じ火格子の歪みや被覆層の割れや剥離が生じ難い形態となっている。更に、Ni基合金と鋳鋼とでは、熱膨張の差から剥離が生じる可能性が考えられるが、火格子全体でなく、部分的に被覆することによって、熱膨張差に起因する皮膜の剥離を回避することができる。
また、ストーカ炉の炉床は稼動火格子と固定火格子が交互に配置され火格子の上面の一部は摺動部分となり、また炉床に所定の隙間を保ち火格子を配置させるため、上面摺動部分と側面には寸法精度が要求される。この寸法精度によっては、上面および側面を加工する事が必要となり、加工コストが発生し火格子のコストアップに繋がってしまうことが考えられ、この場合には、前面にのみ被覆することが効果的である。
また、本発明の火格子では、前記Ni基合金層は、前記前面の上端辺から後方に延びる上面を更に覆っている、とすることができる。また、前記焼却炉は摺動式ストーカ炉であり、前記上面のうち、摺動部分は前記Ni基合金層に覆われていない、とすることができる。
また、本発明の火格子では、前記Ni基合金層は、前記前面の側端辺から後方に伸びる側面を更に覆っている、とすることができる。
この上面や側面をNi基合金層で覆う場合については、前面のみに被覆した場合、被覆層と母材界面から腐食が進行し、被覆層の剥離に至る可能性があることも考慮しなければならないためであり、腐食環境に応じてこのような被覆を行うことができる。
また、本発明の火格子では、前記Ni基合金層は、熱処理により母材とNi基合金層が金属結合による反応相を形成し冶金学的に結合されている、とすることができる。ここで、一般的に火格子は裏面を冷却しており、また、稼動火格子の場合は特に、前後への移動により急激な温度変動が生じる環境で使用される。また、ごみ質や燃焼温度、運転条件などによっては、通常の物理的な被覆のみでは熱応力による被覆層の剥離が起こる場合があり、その場合は、母材上に物理的に付着している状態を熱処理により冶金学的な結合をさせることで、被覆層の密着強度を大幅に改善させることができる。
また、本発明の火格子では、前記Ni基合金層は、Ni基自溶性合金である、とすることができる。ここで、Ni基自溶性合金とは、Niをベースに10%以上のCrを含みさらに融点降下剤であるBやSiなどを含む合金であり、1000℃付近で溶融するため上述した熱処理による冶金学的な結合を容易に実施する事が可能となる。
また、本発明の火格子では鋳包みにより製造されることができ、また、鋳包みによる製造は、前記Ni基合金層の板材またはNi基合金層を冶金学的に結合させた板材、及び母材となる溶融金属により行われるとすることができる。
ここで言う鋳包みとは、溶融金属を流し込む砂型などに、予め形成させた前記Ni基合金層等をセットし、そこに鋳造合金を鋳込むことにより前記Ni基合金層が表面に形成された火格子を形成させる方法である。鋳包み法を用いることによって、寸法精度を要求される場合であっても再加工が不要であるため、製造プロセスの簡略化、および再加工コストの削減が可能となり、高品質で低コストな製品を供給できる。
また、本発明の火格子では、前記Ni基合金層は、溶射により形成されることができる。この溶射を用いる方法は、既に製作された火格子に被覆する他使用中の火格子の延命化対策などにも有効な手段である。
以上説明したように、本発明の火格子によれば、高温の腐食環境において過度に冷却することなく、優れた耐食性を示すと共に、低コストな火格子を提供できる。
以下、図2から図4を用いて、本発明の第1の実施形態である火格子について説明する。図2は本発明の第1の実施形態の火格子を炉床とするストーカ式燃焼装置を示す図である。図2に示すように、固定火格子101と可動火格子102が交互かつごみの流れ方向に沿って階段状に配列されている。この固定火格子101は固定フレーム104に固定され、可動火格子102は駆動機である油圧シリンダ106の動作に伴って往復動する可動フレーム105に固定されている。更に固定火格子101と可動火格子102には下方に位置する固定火格子101または可動火格子102の上面を摺動するスクレーパ103が取り付けられている。(スクレーパ103を付属せず、可動火格子102または固定火格子101が下段の火格子上面を摺動する場合も有る。)これにより、可動火格子102の往復動に伴って、ごみホッパ(図示せず)から投入されたごみを攪拌しつつ順次下方に送りながら燃焼させる。この時可動火格子102は固定火格子101の上面をスクレーパ103を介して前後に接触し摺動する。
図3は可動火格子102と固定火格子101のみ示したものであり、可動火格子102は固定火格子101の先端から一定の距離を残す範囲Rで固定火格子101上を摺動する。
図4には、可動火格子102及び固定火格子101に共通に用いられる火格子10が示されている。図4に示されるように、火格子の前面、上面及び側面にそれぞれNi基合金層である前面被覆層11、上面被覆層12及び側面被覆層13を有している。ただし、上面の摺動部分と、前面肉厚部に相当する側面長さを越える部分については、被覆されていない。このNi基合金層は、Ni基自溶性合金(例えばNi-(15〜20)Cr-(3〜4.5)B-(2〜4.5)Si-(0.5-1)Cなど)であり、冶金学的に結合されている。
表1に示す腐食試験の結果より、現状のSCH2に比べNi基合金の腐食量は大よそ1/60程度であることがわかる。また、表2に示す実機での火格子減肉測定結果より、年間で30mm程度の減肉が生じている。これらの結果から火格子環境でのNi基合金の大よその年間減肉量として0.5mm以下と推算できる。この結果より、火格子の表面に0.5mm程度のNi基合金層を被覆する事により、現状では1年間で交換している火格子の寿命を2倍に伸ばす事が可能であると考えられる。ただしNi基合金層を極端に厚くすると、製造および材料コストさらに応力が生じやすく剥離が促進されるため、望ましい厚さは0.5〜5mmである。更に好ましくは1〜3mmであり、本実施形態では1mmとしている。
ここで用いられるNi基合金は、保護皮膜を形成するためCrを含む必要がある。Crは10%以上の添加で耐食性の向上が顕著になり、30%以上の添加では耐食性に悪影響を及ぼすα−Cr相が析出する可能性があるため、10〜30%が望ましい。好ましくは、15〜25%である。この他に被覆層形成方法や使用環境に応じて、耐溶融塩腐食性を向上させるためのMoやW、或いは溶射などで被覆する場合はSi、Bなどを含む合金を用いる場合などがある。
したがって、第1の実施形態の火格子では、摺動部を除き焼却炉の雰囲気に直接曝される上面および前面、さらには雰囲気ガスの廻り込みが懸念される側面にNi基合金が被覆されているため、腐食が懸念される火格子部位について広く覆うことができる。
次に本発明の第2の実施形態である火格子20について説明する。図9には、火格子20が概略的に示されている。火格子20は、第1の実施形態の火格子と同様に、図2及び図3に示されるストーカ式燃焼装置100で用いられ、可動火格子102及び固定火格子101に共通に用いられる。この火格子では、前面と上面にNi基合金層である前面被覆層11及び上面被覆層12を有している。ただし、上面の摺動部分については被覆されていない。このNi基合金層は、第1の実施形態と同様に、Ni基自溶性合金であり、冶金学的に結合されている。側面にはNi基合金層が被覆されていないが、火格子は炉床に所定の隙間を保ち並べられるため、側面には寸法精度が要求され、施工後に機械加工が必要とされる。
したがって、側面への被覆をしないことにより施工コストを押さえる事が可能となる。この実施形態は、側面への腐食性物質の廻り込みが少なく、Ni基合金/母材界面の腐食が問題とならない場合に有効である。
次に、本発明の第3の実施形態である火格子30について説明する。図10には、火格子30が概略的に示されている。火格子30は、第1及び第2の実施形態の火格子と同様に、図2及び図3に示されるストーカ式燃焼装置100で用いられ、可動火格子102及び固定火格子101に共通に用いられる。この火格子では前面にのみ、Ni基合金層である前面被覆層11を有している。このNi基合金層は、第1及び第2の実施形態と同様に、Ni基自溶性合金であり、冶金学的に結合されている。表2に示した通り、減肉は前面で優先的であるため、前面のみにNi基合金を被覆することも有効である。
したがって、この場合には施工コストを大幅に押さえる事が可能であり、側面および上面のNi基合金/母材界面からの腐食進行が問題とならない場合に特に有効である。
したがって、本発明の第1〜第3の実施形態の火格子によれば、耐食性のあるNi基合金被覆層を有しているため、過度な冷却により燃焼温度を下げることなく、長期間に渡って使用し続けることができる。その結果、火格子の交換頻度が少なくなり焼却炉の長期連続運転が可能になるとともに、ランニングコストと交換に要する労働負荷を低減することができる。
また、本発明の第1〜第3の実施形態によれば、火格子の腐食量が大きいと予測される部分にのみ、Ni基合金層を用いているため、使用するNi基合金量を少なくしコストを押さえることができる。
また、本発明の第1〜第3の実施形態の火格子は、Ni基自溶性合金を用いて溶射した後に溶融処理を行うことにより製造されたものであるが、鋳包みで製造してもよい。ここで、この火格子を鋳包み技術を用いた鋳造により製造する方法について説明する。図5には、鋳造に用いられる砂型200と、溶融金属の投入口201が示されている。この製造方法では、まず、図6に示されるように、砂型200に、Ni基合金層の板202を設置する。次に、投入口201から溶融金属を砂型に流し込み、Ni基合金層と流し込まれた金属が冶金学的に結合する。
この時に用いるNi基合金層の板は、市販のNi基合金板(例えば、Ni-16Cr-8Fe-0.08CやNi-22Cr-2Mo-14W-0.1C-0.02Laなど)、もしくは鋳造や肉盛もしくは溶射などで製造し、所定の大きさに加工したものなどを使用することが可能である。また、図7に示されるように、入熱量が多すぎてセットしたNi基合金層が溶融し鋳込んだ鋳造合金により希釈されてしまう場合には、高融点の板213上にNi基合金層211を形成させ高融点の板と鋳造合金が接触するように設置することにより、Ni基合金の希釈防止することが可能になる。逆に入熱量が少なく、Ni基合金と母材である鋳造合金との間に十分な冶金学的結合相が形成されない場合、板213を融点の低いもしくは鋳造合金と反応性の強い材質の板とし、その板上にNi基合金層211を形成させることにより、結合相の生成を促進させ界面強度を向上させることが可能となる。ここで、Ni基合金層211と板213の間には冶金学的反応層212が形成されている。また、図8に示されるように、板221とNi基合金層223との間に離型剤層222を設け、鋳造後に板221と離型剤層222を取り外すこととしてもよい。ここで、板221が外れやすい場合には、離型剤層222を設けなくてもよい。
このように、鋳包みで製造することにより、寸法精度が要求される場合であっても製造プロセスが簡略化され、低コストで製造することが可能になる。
なお、本発明の第1〜第3の実施形態では、Ni基自溶性合金であり、冶金学的に結合されているとしたが、Ni基自溶性合金でなくともよいし、冶金学的な結合でなくともよい。例えば、溶射や肉盛を用いる場合は、既に施工された火格子や使用中の火格子の延命化対策などに有効な手段であり、焼却施設での補修などの際に特に有効である。サンドブラストなどで表面の付着物や腐食生成物などを取り除いた後、溶射もしくは肉盛などでNi基合金層を被覆させる。
以上説明したように、本発明の火格子は、ストーカ式焼却炉等に用いられる火格子に適用することができる。
SCH2の火格子の減肉量の測定点を模式的に示す図である。 本発明の第1〜3の実施形態の火格子を炉床とするストーカ式燃焼装置の図である。 図1のストーカ式燃焼装置の可動火格子と固定火格子の様子を示す図である。 本発明の第1の実施形態の火格子を示す図である。 図4の火格子を製造するための砂型を示す図である。 図4の砂型にNi基合金層の板を設置したときの様子を示す図である。 図4の砂型に設置する板の変形例を示す図である。 図4の砂型に設置する板の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施形態の火格子を示す図である。 本発明の第3の実施形態の火格子を示す図である。
符号の説明
10,20,30 火格子、11 前面被覆層、12 上面被覆層、13 側面被服層、100 ストーカ式燃焼装置、101 固定火格子、102 可動火格子、103 スクレーパ、104 固定フレーム、105 可動フレーム、106 油圧シリンダ、200 砂型、201 投入口、202 Ni基合金層板、212 冶金学的反応層、213, 221 金属板、222 離型剤層

Claims (10)

  1. 焼却炉で使用される火格子であって、前記火格子の表面の一部は、質量%でCrを10〜30%含むNi基合金層で覆われていることを特徴とする火格子。
  2. 前記焼却炉はストーカ炉であり、前記Ni基合金層は、焼却物の移送方向を前方として、前記火格子の前面を覆っていることを特徴とする請求項1に記載の火格子。
  3. 前記Ni基合金層は、前記前面の上端辺から後方に延びる上面を更に覆っていることを特徴とする請求項2に記載の火格子。
  4. 前記焼却炉は摺動式ストーカ炉であり、前記上面のうち、摺動部分は前記Ni基合金層に覆われていないことを特徴とする請求項3に記載の火格子。
  5. 前記Ni基合金層は、前記前面の側端辺から後方に延びる側面を更に覆っていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の火格子。
  6. 前記Ni基合金層は、熱処理により冶金学的に結合されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の火格子。
  7. 前記Ni基合金層は、Ni基自溶性合金であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の火格子。
  8. 鋳包みにより製造されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の火格子。
  9. 前記鋳包みによる製造は、前記Ni基合金層の板材またはNi基合金層を冶金学的に結合させた板材、及び母材となる溶融金属により行われることを特徴とする請求項8に記載の火格子。
  10. 前記Ni基合金層は、溶射により形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の火格子。
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