JP2007255512A - 防振装置 - Google Patents

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紀彦 益田
Akito Kanokoda
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Abstract

【課題】設置面に生じる広い周波数帯域の振動を効果的に除去する。
【解決手段】設置面6上に支持部7を介して支持される産業用機械3を、設置面と支持部の間に介在して支持する防振装置1は、設置面に固定される筒型の側部12a内に、第1の平板11aと、支持部が載置きれる第2の平板20と、両平板の間に剛性板15を挟んで積層される複数の弾性板13を有する。弾性板は平面積が相対的に大きいほどばね定数が小さい。剛性板は上の弾性板の底面と下の弾性板の頂面に全面接触する。産業用機器の荷重で各弾性板に生じるたわみは許容範囲内となり、各弾性板は固有振動数に対応した範囲の周波数の振動を的確に減衰させる。横揺れも側部12aで制限される。
【選択図】図2

Description

本発明は、設置面上に支持部を介して設置された測定装置等の産業用機器の前記支持部に設けられ、設置面の振動を減衰して前記産業用機器の振動を防止する防振装置に関するものである。
各種産業用機器類、例えば測定装置においては、必要とされる測定精度を確保するために振動を極力押さえる必要がある。ところが、その設置面である床面上には、他の産業用機器類も設置されており、床面に有害な振動を生じる場合も少なくない。そのような場合には、当該測定装置の揺れによる測定精度の低下を防止するために、床面からの振動がなるべく測定装置に伝わらないようにしなければならない。
図11は、上述したような目的で床面上に設置される測定装置等の支持部100に設けられる従来の防振装置を示す断面図である。この防振装置は、複数枚の金属板101及びゴム板102を交互に重ねて加硫接着し、又は接着剤により接着して一体化した防振複合体を形成し、これを床面200上に固定された基板105の上に設置したものであり、測定装置はその支持部100を防振複合体の最上位の金属板106の上に載せて使用する。
しかしながら、上記従来の防振装置では、防振装置の本体である複数枚の金属板101及びゴム板102は互いに接着剤により固定されて防振複合体として分離できない単一の部品として構成されているため、設置面たる床面200に生じる振動のモードに合せて全体としてのばね定数を変更することができなかった。従って、床面200に生じる振動モードに合せて予め数種類の防振複合体を製造しておき、床面200に生じる振動モードに合せてその中から選択するか、又は振動モードが判明した時点で、これに適合するばね定数のものを新規に設計・製造する必要があった。
例えば、プリント基板の実装ラインにおいては、プリント基板上のはんだの高さからはんだの体積を測定する測定装置を使用する場合があるが、かかる実装ラインでは搬送コンベアと前記測定装置は互いに隣接して同一床面上に設置されるとともに、前記搬送コンベアと測定装置のコンベアとの隙間はプリント基板の乗り写りの便宜のためにプリント基板のサイズに応じて相応に狭く設定される場合がある。従って、このような実装ラインで上記従来の防振装置を測定装置の支持部に設けることとした場合において、床面に生じる低周波の振動を防止するためにばね定数の小さい防振装置を採用すると、防振複合体の横方向の揺れが大きい場合に測定装置に大きな水平方向の揺れが生じてしまい、隣接する搬送コンベアと測定装置のコンベアとが接触してしまうおそれがあった。
そこで本願発明者は、以上の課題を解決すべく、設置面の振動状態に応じてばね定数を設定でき、振動を効果的に除去すること目的として、図12に示す防振装置を特願2005−53602にて提案した。この防振装置は、振動する設置面200上に固定された円筒形の収納部110内に、複数枚の弾性体120と剛性板130を交互に重ねて設置し、その上に皿形の受け部150を置いたもので、受け部上に測定装置の支持部100を載せる。予想される振動モードに合せて弾性体120の種類と枚数を選択すれば、効果的に振動を減衰し、振動モードの変化にも対応でき、支持部及び受け部の横方向の移動は、収納部内に収められることにより両者の隙間分のみ許容され、効果的に抑制される。
ところが、本願発明者が防振装置の研究開発をさらに進めた結果、上述した本願発明者による先の提案に係る防振装置によっても解決が困難であると思われる次のような課題を発見するに至った。すなわち、先の提案に係る防振装置及び従来の防振装置では、ピークが2つ以上ある幅の広い周波数の振動に対しては有効に対処できない場合があり、当該周波数範囲において振動を十分に抑えることができないため、例えば測定装置に必要とされる測定精度を確保することができないという問題である。
上記問題点の原因を、本願発明者は実験等に基づく検討の結果、次のように考察した。 まず、防振装置において使用される弾性体としてのゴムは、振動を吸収する周波数帯域が材質により決まっており、相対的に硬度の小さい(柔らかい)ゴムは相対的に低い周波数の振動を除去し、相対的に硬度の大きい(硬い)ゴムは相対的に高い周波数の振動を除去する性質がある。このため、幅の広い周波数の振動に対しては材質の異なる(硬度の異なる)複数枚の弾性体を重ねて使用すればよいとも考えられる。
しかし、上記先の提案に係る防振装置の構成では積層される複数枚の弾性体は同一の外形であり、支持すべき測定装置等の加重は各々に対して同一の圧力として作用するため、柔らかい材質の弾性体が硬い弾性体に比べて相対的に変形量が大きくなり、このため弾性体でありながら使用時に変形可能な範囲が小さくなり、あたかも剛体のような挙動を示すこととなって期待していた周波数帯域での減衰性能が得にくくなってしまう。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、測定装置等の産業用機器を設置する設置面に生じる振動の中でも、特に複数のピークを有するような幅の広い周波数の振動を効果的に除去できる防振装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するためには、まず除去したい振動の周波数のピークに合わせて適当な硬度の弾性板を重ねて使用するとともに、各弾性板の形状や重ねられた各弾性板の間に介在される剛性板を水平に維持するための構造を工夫し、支持すべき産業用機器が有する一定の荷重により各弾性板に加わる圧力が、各弾性板の硬度に適した許容範囲内のたわみを発生させるものとなるようにする解決手段を採用することが必要である。
次に、上記の課題解決手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
請求項1に記載された防振装置1,1’,1a,1b,1c,1d,1eは、
設置面6上に支持部7を介して支持される産業用機械3を、前記設置面6と前記支持部7との間に介在して支持するための防振装置において、
前記設置面6に載置される剛性の第1の平板10,10d,10e,11a,11bと、前記支持部7が載置きれる剛性の第2の平板20,20b,20c,20d,20eと、前記第1の平板10,10d,10e,11a,11bと前記第2の平板20,20b,20c,20d,20eとの間に積層される複数の弾性板13,13dと、前記複数の弾性板13,13dの間にそれぞれ1つずつ介在される剛性板15,15b,15c,15dと、前記第2の平板20,20b,20c,20d,20e及び前記剛性板15,15b,15c,15dのそれぞれを水平に維持するための規制手段12,12a,12b,12d,12e,17,17d,21,22とを有し、
前記複数の弾性板13,13dは、相対的に上方に位置する弾性板13,13dと下方に位置する弾性板13,13dの各平面積が相違するとともに、その平面積が相対的に大きいほどばね定数が小さくなるように設定されており、
前記剛性板15,15b,15c,15dは、前記上方の弾性板13,13dの底面全てと前記下方の弾性板13,13dの頂面全てに対してそれぞれ接触していることを特徴とする。
請求項2に記載の防振装置1,1’,1aは、請求項1記職の防振装置において、
前記設置面6に対してほぼ垂直であり内方に収納空間Sを備えた側部12,12a,12b,17とを有し、
前記規制手段は、前記支持部7の重心と前記複数の弾性板13の重心とがほぼ一致するように前記弾性板13と前記剛性板15が交互に積層して前記収納空間Sに収納されていることを特徴とする。
請求項3に記載された防振装置1,1’,1aは、請求項2記載の防振装置において、
前記側部12,12a,12b,17の内周と前記第2の平板20及び前記剛性板15の外縁部18との間には一定の隙間が生じるように設定されていることを特徴とする。
請求項4に記載された防振装置1b,1cは、請求項1記職の防振装置において、
前記規制手段は、前記設置面6に対してほぼ垂直であり内方に収納空間Sを備えた側部12bと、前記第2の平板20b,20c及び前記剛性板15b,15cの外周縁にフランジ部21,22とを有し、
前記弾性板13と前記剛性板15b,15cが交互に積層して前記収納空間に収納されていることを特徴とする。
請求項5に記載された防振装置1b,1cは、請求項4記載の防振装置において、
前記側部12bの内周と、前記第2の平板20b,20c及び前記剛性板15b,15cのフランジ部21,22との間には一定の隙間が生じるように設定されていることを特徴とする。
請求項6に記載された防振装置1d,1eは、請求項1記職の防振装置において、
前記規制手段が、前記第1の平板10dの上面の中心と前記第2の平板20eの下面の中心の少なくともいずれか一方に設けられた軸体12d,12eと、前記弾性板13dと前記剛性板15dの各中心にそれぞれ設けられて前記軸体に挿通される貫通孔14,17dとを有し、
前記弾性板13dと前記剛性板15dが交互に積層した状態で前記貫通孔14,17dに前記軸体12d,12eが挿通されていることを特徴としている。
請求項7に記載された防振装置1d,1eは、請求項6記職の防振装置において、
前記軸体12d,12eの外周と前記剛性板15dの前記貫通孔17dの内周との間には一定の隙間が生じるように設定されていることを特徴としている。
請求項8に記載された防振装置1,1’,1a,1b,1c,1d,1eは、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の防振装置において、前記弾性板13,13dの平面積が、最も下方に位置するものが最も大きく、上方に位置するに従い順次小さくなるように設定されたことを特徴としている。
請求項9に記載された防振装置1,1’,1a,1b,1c,1d,1eは、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の防振装置において、前記第1の平板10,10d,10e,11a,11bと前記第2の平板20,20b,20c,20d,20eと前記弾性板13,13dと前記剛性板15,15b,15c,15dの各外形がいずれも円形であることを特徴としている。
請求項1に記載された防振装置によれば、剛性板を挟んで上下に積層された複数の弾性板は、それぞれの平面積が異なり、ばね定数が小さく柔らかいものほど平面積が大きくなるように設定してあり、弾性板を挟む第2の平板及び剛性板は規制手段により水平に維持され、さらに第2の平板及び剛性板は弾性板の頂面、底面全てに接触しているので、支持すべき産業用機器の荷重はばね定数が異なる各弾性板に許容範囲内のたわみを発生させることとなり、各弾性板は固有の振動数に対応した範囲の周波数の振動を的確に減衰させることができる。
請求項2に記載された防振装置によれば、請求項1記職の防振装置において、
産業用機械の支部の重心と複数の弾性板の重心とが一致しているため、第2の平板と剛性板の姿勢が水平に規制されるので、両剛性板の間に挟まれた弾性板には均等に圧力が加わることとなり、該弾性板に発生するたわみは確実に許容範囲内に収められ、当該弾性板は固有の振動数に対応した範囲の周波数の振動を的確に減衰させることができる。
請求項3に記載された防振装置によれば、請求項2記載の防振装置において、
側部の内周と、第2の平板及び剛性板の各外縁部との間には一定の隙間が生じるので、縦振動による上下運動を円滑に行うことができ、また本防振装置が支持している産業用機器と隣接のコンベア等との隙間よりも、隙間を小さくする構成をとることにより、産業用機器と隣接のコンベア等が接触するような有害な横方向の揺れを制限することができる。
請求項4に記載された防振装置によれば、請求項1記職の防振装置において、
設置面上に配置された側部の内周面に、第2の平板及び剛性板のフランジ部が接して第2の平板及び剛性板の姿勢が水平に規制されるので、第2の平板及び複数の弾性板それぞれの重心がずれていても第2の平板及び各剛性板の間に挟まれた弾性板には均等に圧力が加わることとなり、該弾性板に発生するたわみは確実に許容範囲内に収められ、当該弾性板は固有の振動数に対応した範囲の周波数の振動を的確に減衰させることができる。
請求項5に記載された防振装置によれば、請求項4記載の防振装置において、
設置面上に配置された側部の内周面と第2の平板及び剛性板のフランジ部との間には一定の隙間が生じるので、縦振動による上下運動を円滑に行うことができ、また本防振装置が支持している産業用機器と隣接のコンベア等との隙間よりも、隙間を小さくする構成をとることにより、産業用機器と隣接のコンベア等が接触するような有害な横方向の揺れを制限することができる。
請求項6に記載された防振装置によれば、請求項1記職の防振装置において、
各剛性板は、その貫通孔と該貫通孔を挿通する軸体とによって第2の平板及び剛性板の姿勢が水平に規制されるので、複数の弾性板それぞれの重心がずれていても上下の剛性板の間に挟まれた弾性板には均等に圧力が加わることとなり、該弾性板に発生するたわみは確実に許容範囲内に収められ、当該弾性板は固有の振動数に対応した範囲の周波数の振動を的確に減衰させることができる。
請求項7に記載された防振装置によれば、請求項6記載の防振装置において、
前記軸体の外周と前記剛性板の前記貫通孔の内周との間には一定の隙間が生じるので、縦振動による上下運動を円滑に行うことができ、また本防振装置が支持している産業用機器と隣接のコンベア等との隙間よりも、隙間を小さくする構成をとることにより、産業用機器と隣接のコンベア等が接触するような有害な横方向の揺れを制限することができる。
請求項8に記載された防振装置によれば、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の防振装置において、
剛性板を挟んで重ねられた複数の弾性板の平面積は、下から上にかけて順次大きくなるピラミッド状とされているので、産業用機器を安定して設置することができる。
請求項9に記載された防振装置によれば、請求項1乃至7のいずれか1つに記載の防振装置において、
第1の平板と第2の平板と弾性板と剛性板の各外形がいずれも円形とされているので、その中心に加わる支持すべき産業用機器の荷重は、当該円形の周方向のいずれの位置においても各弾性板に安定かつ均一に作用し、それぞれ確実に許容範囲内のたわみを発生させることとなり、各弾性板は固有の振動数に対応した範囲の周波数の振動を的確に減衰させることができる。また、水平面内におけるすべての横方向の揺れについて均等かつ効果的に制限することができる。さらに、前記剛性板の外縁部、フランジ部は側部に対し、貫通孔は軸体に対し、それぞれ縦方向の変位についても案内構造となるので、縦方向の揺れを安定して減衰することができる。
以下、本発明に係る防振装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は本発明による防振装置の第1実施形態を備えたプリント基板の実装ラインを示す平面図、同図(b)は同正面図、図2(a)は本発明に係る防振装置の第1実施形態を示す平面図、同図(b)は第1実施形態の一部を断面とした正面図、同図(c)は第1実施形態の変形例を示す平面図、図3は第1実施形態において弾性板がカバーする振動周波数の範囲と減衰率の関係を示す図、図4は第1実施形態において使用可能な弾性板の具体例における共振点(グラフのピーク)の周波数と共振倍率の関係を示す図である。
図5は第2実施形態の平面図である。
図6(a)は第3実施形態の断面図、同図(b)は第3実施形態の変形例を示す断面図である。
図7(a)は第4実施形態の断面図、同図(b)は第4実施形態の変形例を示す断面図である。
図8は第5実施形態の断面図、図9は第5実施形態の変形例を示す断面図である。
図10は第6実施形態の断面図である。
図11は従来の防振装置の一部を断面とした正面図、図12は本出願人が先に提案した防振装置の一部を断面とした正面図である。
1.第1の実施形態(図1〜図4)
(1)構成等
図1は、本例の防振装置1が適用される産業用機器を備えた設備の一例として、種々の装置がワークの搬送ラインに沿って配置されたプリント基板2の実装ラインを示している。この実装ラインは、プリント基板2上の所定位置にあるはんだの体積等を計測する測定装置3と、この測定装置3にプリント基板2を搬入し又は搬出するプリント基板2の搬送コンベア4と、搬出されたプリント基板2に電子部品等を実装するマウント装置5等を備えている。
前記測定装置3は、前段の搬送コンベア4によって搬送されたプリント基板2を受け入れてコンベアで搬送しながら、プリント基板2上のはんだの高さ(縦方向の位置)を光学測定手段により縦方向の変位として測定し、その結果からはんだの体積等を計測するものである。この測定装置3で検査されたプリント基板2は、後段の搬送コンベア4によって搬出され、さらに後段に配置されたマウント装置5に搬入される。
前後段の2つの搬送コンベア4,4と前記測定装置3は互いに隣接して同一設置面6上に設置されるとともに、前記両搬送コンベア4,4と測定装置3のコンベアとの隙間は、プリント基板2の乗り写りが過誤なく行われるように狭く設定されており、例えば3〜5mm程度とされている。
そして、この測定装置3は、上述したようにプリント基板2上のはんだの位置における縦方向の変位を光学測定手段により測定するものであるから、設置面6の振動によって測定中のプリント基板2が共振し、光学測定手段とプリント基板2との間隔が位置によって変化してしまうと、縦方向の変位測定における繰り返し精度が悪化し、測定結果の信頼性が低下してしまう。そのため、この測定装置3においては、設置面の振動を測定装置3の本体に可及的に伝えないようにするための手段として、支持部7に本発明の実施形態の要部に係る後述するような防振装置1を設けている。
図1に示すように、本例の防振装置1は、この測定装置3の筐体3aの下面に設けられた支持脚である支持部7の下端に設けられ、測定装置3を設置面6上に支持している。
図2に拡大して示す本例の防振装置1は、後述する各部材の横方向の移動を制限する手段として貫通した円筒状の側部12aを有しており、この側部12aは設置面6上に取り付け部材8を介して固定されている。この側部12aの内方が後述する各部材の収納空間Sとされている。この側部12aの内部の設置面6上には、第1の平板11aが載置されている。第1の平板11aは、円形の平板である。
前記側部12aの収納空間S内には、第1の平板11aに重ねて、複数枚(本例では3枚)の所定厚さの円盤型の弾性板13と、この弾性板13の数よりも1枚少ない金属製の剛性板15とが、交互に重ねて設けられている。図2(b)に示す例では、3枚の弾性板13の間に2枚の剛性板15が挟み込まれている。
弾性板13はゴム、ゲル材料、その他のばね材料等からなり、相対的に上方に位置する弾性板13と下方に位置する弾性板13の各平面積が相違するように各々直径が設定されており、本例では最も下側の弾性板13が最大の直径(従って最大の平面積)であり、順次上方に行くほど各弾性板13の直径が小さく(従って平面積が小さく)設定されている。
そして、弾性板13のばね定数は、その平面積が相対的に大きいほどばね定数が小さく、その平面積が相対的に小さいほどばね定数が大きくなるように材質が選定されている。これらの弾性板13において、ばね定数が小さいことは、材質が柔らかく、振動に対する共振点の周波数が低く、相対的に周波数の小さい帯域の振動を吸収する性質があることを意味する。逆に、ばね定数が大きいことは、材質が硬く、振動に対する共振点の周波数が高く、相対的に周波数の大きい帯域の振動を吸収する性質があることを意味する。
そして、前述したように、ばね定数が小さく(柔らかく)、小さい周波数帯域の振動を減衰しやすい材質の弾性板13は、より大きな受圧面積(前記平面積)に設定することにより、測定装置3の支持部7から一定の荷重を受けた場合に、その変形が例えば10%程度の許容たわみに収まるようになっている。すなわち、弾性板13は、所望の帯域での減衰性能を発揮しうるように、設置時のたわみが許容範囲に収まるような相対的に大きな平面積に設定されている。
逆に、前述したように、ばね定数が大きく(硬く)、大きい周波数帯域の振動を減衰しやすい材質の弾性板13は、より小さな受圧面積(前記平面積)に設定しても、測定装置3の支持部7から一定の荷重を受けた場合に、その変形を例えば10%程度の許容たわみに収まるようにすることができる。すなわち、所望の帯域での減衰性能を発揮しうるように、設置時のたわみが許容範囲に収まるような相対的に小さな平面積に設定されている。
図2(b)では、大きさ(直径)の異なる3枚の弾性板13を、剛性板15を挟んで直径が大きい順に下から重ねており、最下位にある大径でばね定数が最小の弾性板13が相対的に小さい周波数帯域での振動を吸収し、中位置にある中径でばね定数が中間の弾性板13が相対的に中間の周波数帯域での振動を吸収し、最上位にある小径でばね定数が最大の弾性板13が相対的に大きい周波数帯域での振動を吸収するように構成されている。
また、本例では、大きさ(直径)の異なる3枚の弾性板13は、各重心が支持部7の重心と一致するような配置で重ねられている。すなわち、本例の弾性板13は円板形であり、各弾性板13の中心と柱状の支持部7の中心線が一致するような配置とされている。かかる配置により、支持部7の荷重は各弾性板13により均等に安定して加わり、各弾性板13による上述した各周波数帯域での振動の減衰がより安定して行われることとなる。
上述のような配置をとるために、具体的には、設置面6上には、円筒状の側部12aが取付け部材8を介して設置されている。側部12aの収納空間Sには、第1の平板を最下方にし、弾性板13と平板状の剛性板15が交互に重ねられ、最上方に第2の平板が配置されている。このような構造とすれば弾性板13を大きさの如何に係らず上下順不同に配置することができる。このとき、これらの剛性板15は、上述したように各弾性板13の間に挟まれて配置され、剛性板15の上面は、上方の弾性板13の底面全てに接触し、剛性板15の下面は、下方の弾性板13の頂面の全てに接触し、第1の平板、第2の平板および剛性板の重心を一致させて積み重ね、さらに産業用機械の支持部7の中心もー致させることで、第2の平板および剛性横を水平に規制する機能をもたらすことができる。
更に、最上位の弾性枚13の上には、該弾性板13よりも面積が大きく、側部12aの内径よりも小さい円形の第2の平板が載置されている。第2の平板の上には、測定装置3の支持部7が載置される。本例では、支持部7の底面は第2の平板の直径と略等しい直径の円形という構成である。
上記構成では、床振動の縦振動を防振することができるが、第1の平板、第2の平板および剛性板の外縁部18は、これらを収容する筒型の側部12aの内周面との間には所定の隙間をもって接しており、その所定の隙間分のみで横振動を制限することができる。
なお、上記構成では、第1の平板11aと側部12aは別体であったが、これに限らず、第1の平板11aと側部12aとが一体成形されたものでもよい。
更に図2(c)では、剛性板15は、弾性板13と接触する円形平板状の基板部16と、基板部16の外周に沿って設置面6に対しほぼ垂直上方に立ち上がった周壁状の側部17と、側部17の外方にある外縁部18とを備えている。剛性板15と同一構造の第1の平板部11b及び剛性板15の各側部17は、円形平板状の基板部16と中心を一致させており、その直径は各々異なり、一番下の第1の平板部11aが最も大きく、一番上の剛性板15が最も小さい。そして、この側部17は弾性板13の厚さよりも低く、弾性体がたわんだとき、上の剛性板15等と下にある側部17は干渉しないようになっている。このような構造とすれば、弾性体13を大きさの如何に係わらず上下順不同に配置することができ、さらに剛性板15及び第1の平板11aの側部17は弾性板13を重心に一致させる保持手段として機能する。
これらの剛性板15は、上述したように各弾性板13の間に挟まれて配置され、剛性板15の基板部16の上面は、上方の弾性板13の底面全てに接触し、剛性板15の基板部16の下面は、前記下方の弾性板13の頂面全てに接触する。
最も上方の位置にある剛性板15の側部17内に収納された最上位の弾性板13の上には、該弾性板13よりも面積が大きく、側部12aの内径よりも直径が小さい円形の第2の平板20が載置されている。第2の平板の上には、測定装置3の支持部7が載置される。本例では、支持部7の底面は第2の平板の直径と略等しい直径の円形である。
上記構成では、床振動の縦振動を防振することができるが、第1の平板11a及び剛性板15の各外縁部18と、これらを収納する筒型の側部12aの内周面との間には、それぞれ一定の隙間が生じるように設定されているので、その一定の隙間分のみで横振動を制限することができる。
(2)作用効果等
以上説明した本例の防振装置によれば、複数の弾性板13を、ばね定数が小さいものほど平面積を大きく、かつ上位置になるほどばね定数が大きく小径となるよう設定し、剛性板15で底面及び頂面の全面に接触した状態に挟んで安定したピラミッド状に重ねている。
その結果、支持すべき産業用機器の荷重は、第1及び第2の両平板11a,20と各剛性板15の間に挟まれた各弾性板13に安定して作用し、これら各弾性板13には各々のばね定数に見合った適当な圧力が加わることとなり、それぞれに生じるたわみはそれぞれの材質が許容する許容範囲内となる。このため、各弾性板13は所期の減衰性能を備えた弾性体として機能することができ、固有の振動数に対応した範囲の周波数の振動を的確に減衰させることができる。
図3は本例において、3枚の弾性板13がそれぞれカバーする振動周波数の範囲と減衰率の関係を示す図であり、図中、最も低い周波数帯域の振動を減衰する防振ゴムAが、最下位置にある最も大きい平面積でばね定数が最小の弾性板13である。中間の周波数帯域の振動を減衰する防振ゴムBが、中間位置にある中間の平面積でばね定数が中間の弾性板13である。そして、最も高い周波数帯域の振動を減衰する防振ゴムCが、最上位置にあって最小の平面積でばね定数が最大の弾性板13である。
これら3つの弾性板13の組み合わせにより、本例の防振装置は、相対的に低い周波数帯域から高い周波数帯域までをカバーし、想定される周波数帯域の全域にわたって振動を効果的に減衰させることができる。
図4は本例において使用可能な弾性板13の具体例を示すものであり、(1) 〜(4) の4種類の合成ゴムの共振点(各グラフのピーク)の周波数と共振倍率の関係を示している。例えば(1) は共振点95Hzにおいて共振倍率が9.09dB、(2) は共振点83Hzにおいて共振倍率が7.31dB、(3) は共振点75Hzにおいて共振倍率が6.71dB、(4) は共振点65Hzにおいて共振倍率が6.98dBであり、これらを複数の前記弾性板13として組み合わせて使用すれば、上述した各共振点を含むある範囲の周波数帯域で効果の高い振動減衰効果を得ることができる。
本例では、3枚の弾性板13と2枚の剛性板15を使用したが、弾性板13の数は2枚以上であればよく、弾性板13の間に挟む剛性板15の数も弾性板13の枚数に合わせて変えることができる。
2.第2の実施形態(図5)
以上説明した第1実施形態においては、第1の平板11a,11bと第2の平板20と弾性板13と剛性板15の各外形がいずれも円形であったが、これら各部品の形状は、これら各部品を上述したように重ねて配置しうるものであれば、これ以外のものであっても差し支えない。例えば、図5に示す防振装置1aのように、これらの外形をそれぞれ正方形状としても、概ね第1例と同様の作用効果を奏することができる。なお、外形を正方形のような矩形状とすれば、その角の部分が互いに重ねた各部品の回り止めとして作用するので、支持すべき産業用機械の支持部に回転方向の外力が加わるような場合には第1例の円形の場合よりも有利である。
3.第3の実施形態(図6)
図6(a)に示す本例の防振装置1bは、設置面6上に図示しない取付け部材で固定される円板形の第1の平板11bと、第1の平板11bの外周から垂直に立ち上がる円筒形の規制手段である側部12bとを有している。側部12bの内部である第1の平板11bの上には、3個の弾性板13及び2枚の剛性板15bが交互に重ねられて載置されており、一番上の弾性板13の上には剛性板15bと同構造の第2の平板20bが載置されている。3個の弾性板13の構成は第1の例と同一である。本例の剛性板15は、円形の基板部16と、その外周縁に上下に突出して設けられた周状のフランジ部21とを有している。なお、上下の位置関係にあるフランジ部21,21の間隔Lは、弾性板13がたわんだときに剛性板15b及び第2の平板20bが互いに干渉しない程度に設定されている。
本例によれば、第1例と略同様の作用効果を得られるが、特に本例では、支持部7を支える第2の平板20b及び剛性板15bの各フランジ部21は、その外周面によって側部12bの内周面と広い面積で接して摺動するので、第2の平板20b及び剛性板15bを収納空間S内で水平に維持する機能が高い。つまり、シリンダのように面同士が摺動し、縦振動による上下動を円滑に行うことができる。
図6(b)は本例の変形例を示す断面図である。本例のような構造であれば、弾性板13を同図(b)のように上下方向順不同かつ重心がずれた配置としても、振動減衰の効果を得ることができ、横方向の振動にも対応できる。すなわち、本例の主たる形態では、図6(a)に示すように、相対的に柔らかく大きな弾性板を最下部に配置し、上位になるに従って相対的に硬く小さな弾性板を配置したが、これに限ったものではなく、同図(b)のようにそれぞれの弾性板を順不同で配置しても、弾性板を挟む剛性板が弾性板の頂面及び底面と全て接するようになっていれば、各弾性板13には許容範囲内の圧力しか加わらず、各弾性板13はその硬度に応じた減衰可能な振動の周波数帯域乃至ピーク値を適正に発揮できる。よって、各弾性板13による上述した各周波数帯域での振動の減衰は所期の通りに行われることとなり、図6(a)の主たる形態と同様の効果を得ることができる。
4.第4の実施形態(図7)
本例の防振装置1cは、第3の例(図6(a))と比べた場合、剛性板15cの外周縁に設けられたフランジ部22が基板部16の上方向のみに突出した形状である点において、第3の例における剛性板15bのフランジ部21と異なる。その他、本例の構成において、第3例と機能上対応する部分には、第7図中に第6図と同一の符号を付してその説明を援用する。
本例によれば、第3例と略同様の作用効果が得られ、支持部7を支える第2の平板20c及び剛性板15cの各フランジ部22は、その外周面によって側部12bの内周面と広い面積で接して摺動するので、第2の平板20c及び剛性板15cを収納空間S内で水平に維持する機能が高い。つまり、シリンダのように面同士が摺動し、縦振動による上下動を円滑に行うことができる。
図7(b)は本例の変形例を示す断面図である。本例のような構造であれば、弾性板13を同図(b)のように上下方向順不同かつ重心がずれた配置としても、振動減衰の効果を得ることができ、横方向の振動にも対応できる。すなわち、本例の主たる形態では、図7(a)に示すように、相対的に柔らかく大きな弾性板を最下部に配置し、上位になるに従って相対的に硬く小さな弾性板を配置したが、これに限ったものではなく、同図(b)のようにそれぞれの弾性板を順不同で配置しても、弾性板を挟む剛性板が弾性板の頂面及び底面と全て接するようになっていれば、各弾性板13には許容範囲内の圧力しか加わらず、各弾性板13はその硬度に応じた減衰可能な振動の周波数帯域乃至ピーク値を適正に発揮できる。よって、各弾性板13による上述した各周波数帯域での振動の減衰は所期の通りに行われることとなり、図7(a)の主たる形態と同様の効果を得ることができる。
5.第5の実施形態(図8)
図8に拡大して示す本例の防振装置1dは、設置面6に図示しない取り付け部材を介して固定される第1の平板10dを有している。第1の平板10dは、円形の平板部11dと、平板部11dの頂面の中央に垂直に立設された軸体12dを有している。
前記第1の平板10dの上には、複数枚(本例では3枚)の所定厚さ及び平面積の円盤型の弾性板13dと、この弾性板13dの数よりも1枚少ない金属製の剛性板15dとが、交互に上述したようなピラミッド状の配置で重ねて設けられている。これら弾性板13dと剛性板15dの各中心には、それぞれ貫通孔14,17dが設けられており、第1の平板10dの軸体12dがこれらの貫通孔14,17dを挿通している。
各剛性板15dの平面積は、少なくとも上方の弾性板13dの底面全てと下方の弾性板13dの頂面全てに対してそれぞれ接触できるように設定されている。また剛性板15dの貫通孔17dは、第1の平板10dの軸体12dとともに規制手段として機能し、荷重が加わった時に各剛性板15dの水平を維持するように構成されている。
軸体12dの長さ(高さ)は、3枚の弾性板13dの厚さと2枚の剛性板15dの厚さを合計したよりも若干大きく、これらの部材を重ねた場合に、軸体12dの最上部は最上部の弾性板13dの貫通孔14から突出し、最上部の弾性板13dの頂面の上に該頂面の全面に接触して重ねられた第2の平板20dの規制手段である貫通孔17dの中途にまで到達する。この第2の平板20dの上に支持部7が設置される。第2の平板20dの平面積は、支持部7の底面積と同一に設定してある。なお、軸体12dの外周と、剛性板15d、第2の平板20d及び弾性板13dの各貫通孔17d,14の内周との間には一定の隙間が設けられ、縦振動による上下運動を円滑に行うことができ、また本防振装置が支持している産業用機器と隣接のコンベア等との隙間よりも、隙間を小さくする構成をとることにより、産業用機器と隣接のコンベア等が接触するような有害な横方向の揺れを防止することができる。
その他の構成は第1の例と実質的に同一である。
本例の防振装置1dによれば、第1の例と同様、複数の弾性板13dを、ばね定数が小さいものほど平面積を大きく設定し、上位置になるほどばね定数が大きく小径となるよう設定し、これら弾性板13dを剛性板15dで挟み、各弾性板13dの底面及び頂面の全面に剛性板15dが接触した状態であり、かつ安定したピラミッド状で積層している。さらに各剛性板15dは貫通孔17dの内周縁において第1の平板10dの軸体12dに接して水平面内での横揺れが隙間の範囲に限定され、重心を外れた荷重が加わった場合も姿勢が水平に維持される。
その結果、第1の例と同様、支持すべき産業用機器の荷重は、第1及び第2の両平板10d,20と各剛性板15dの間に挟まれた各弾性板13dに安定して作用し、これら各弾性板13dには各々のばね定数に見合った適当な圧力が加わることとなり、それぞれに生じるたわみはそれぞれの材質が許容する許容範囲内となる。このため、各弾性板13dは所期の減衰性能を備えた弾性体として機能することができ、固有の振動数に対応した範囲の周波数の振動を的確に減衰させることができる。
その他、本例によれば、弾性板13dの重心位置に貫通孔14を形成しておけば、軸体12dで貫通されるように剛性板15dと交互に重ねていくだけで全体を均等なピラミッド型に積み上げて構成することができ、最上部の弾性板13dに中心を合せて第2の平板20を載置し、これに支持部7を載せれば、支持部7の重心と各弾性板13の重心を容易に合致させることができる。
図9は、第5の実施形態の変形例であり、第5の実施形態において各弾性板13dの重心が支持部7の重心と必ずしも一致しない配置で重ねられている場合である。しかしながら、かかる配置であっても、上述したように各弾性板13dの面積はそれぞれの硬度が大きいほど小さい面積に設定され、硬度が小さいほど大きい面積に設定されており、かつ各弾性板13dを挟む剛性板15d及び第2の平板20dは第1の平板10dと同等の広い面積に設定され、上下の弾性板13dの底面及び頂面の全面で接触しているので、各弾性板13dには許容範囲内の圧力しか加わらず、各弾性板13dはその硬度に応じた減衰可能な振動の周波数帯域乃至ピーク値を適正に発揮できる。よって、各弾性板13dによる上述した各周波数帯域での振動の減衰は所期の通りに行われることとなり、縦振動による上下運動を円滑に行うことができ、また本防振装置が支持している産業用機器と隣接のコンベア等との隙間よりも、隙間を小さくする構成をとることにより、産業用機器と隣接のコンベア等が接触するような有害な横方向の揺れを防止することができる。
6.第6の実施形態(図10)
図10に拡大して示す本例の防振装置1eは、設置面6に図示しない取り付け部材を介して固定される第1の平板10eを有している。第1の平板10eは、円形の平板であり、規制手段としての貫通孔17dを有している。
前記第1の平板10eの上には、複数枚(本例では3枚)の所定厚さ及び平面積の円盤型の弾性板13dと、この弾性板13dの数よりも1枚少ない金属製の剛性板15dとが、交互に上述したようなピラミッド状の配置で重ねて設けられている。これら弾性板13dと剛性板15dの各中心には、それぞれ貫通孔14,17dが設けられている。そして、最上位の弾性板13dの上には、第2の平板20eが載置されているが、この第2の平板20eは円形の平板部11eと該平板部11eの底面の中心に垂直下方に向けて設けられた規制手段としての軸体12eとを有しており、設置状態において軸体12eは、弾性板13d及び剛性板15dの各貫通孔14,17dを挿通し、第1の平板10eの貫通孔17dの中途にまで到達している。この軸体12eと、剛性板15d及び第1の平板10eの貫通孔17dは、剛性板15dの水平を維持するための規制手段として機能する。
各剛性板15dの平面積は、少なくとも上方の弾性板13dの底面全てと下方の弾性板13dの頂面全てに対してそれぞれ接触できるように設定されている。
軸体12eの長さ(高さ)は、3枚の弾性板13dの厚さと2枚の剛性板15dの厚さを合計したよりも若干大きく、これらの部材を重ねた場合に、軸体12eの最下部は最下部の弾性板13dの貫通孔14を突出し、第1の平板10eの貫通孔17dの中途に到達する。そして、支持部7が設置される第2の平板20eの平板部11eの平面積は、支持部7の底面積と同一に設定してある。なお、軸体12eの外周と、第1の平板10e、剛性板15d及び弾性板13dの各貫通孔17d,13dの内周との間には一定の隙間が設けられ、縦振動による上下運動を円滑に行うことができ、また本防振装置が支持している産業用機器と隣接のコンベア等との隙間よりも、隙間を小さくする構成をとることにより、産業用機器と隣接のコンベア等が接触するような有害な横方向の揺れを防止することができる。
その他の構成は第1の例乃至第5の例と実質的に同一である。本例によっても、第1の例乃至第5の例と略同様の作用効果を得ることができる。
図8〜図10に示した第5及び第6の例においては、いずれも相対的に柔らかく大きな弾性板を最下部に配置し、上位になるに従って相対的に硬く小さな弾性板を配置したが、これに限ったものではなく、それぞれの大きさの弾性板を上下方向に順不同で配置しても、弾性板を挟む剛性板が弾性板の頂面及び底面と全て接するようになっていれば、各弾性板には許容範囲内の圧力しか加わらず、各弾性板はその硬度に応じた減衰可能な振動の周波数帯域乃至ピーク値を適正に発揮できる。よって、各弾性板による上述した各周波数帯域での振動の減衰は所期の通りに行われることとなり、上記各例の主たる形態と同様の効果を得ることができる。
図1(a)は本発明による防振装置の第1実施形態を備えたプリント基板の実装ラインを示す平面図、同図(b)は同正面図である。 図2(a)は本発明に係る防振装置の第1実施形態を示す平面図、同図(b)は第1実施形態の一部を断面とした正面図、同図(c)は第1実施形態の変形例を示す平面図である。 図3は第1実施形態において弾性板がカバーする振動周波数の範囲と減衰率の関係を示す図である。 図4は第1実施形態において使用可能な弾性板の具体例における共振点(グラフのピーク)の周波数と共振倍率の関係を示す図である。 図5は第2実施形態の平面図である。 図6(a)は第3実施形態の断面図、同図(b)は第3実施形態の変形例を示す断面図である。 図7(a)は第4実施形態の断面図、同図(b)は第4実施形態の変形例を示す断面図である。 図8は第5実施形態の断面図である。 図9は第5実施形態の変形例を示す断面図である。 図10は第6実施形態の断面図である。 図11は従来の防振装置の一部を断面とした正面図である。 図12は本出願人が先に提案した防振装置の一部を断面とした正面図である。
符号の説明
1,1’,1a,1b,1c,1d,1e…防振装置
3…産業用機器としての測定装置
4…産業用機器としての搬送コンベア
6…設置面
7…支持部
10,10d,10e,11a,11b…第1の平板
12,12a…規制手段としての側部
12d,12e…規制手段としての軸体
13,13d…弾性板
14…貫通孔
15,15b,15c,15d…剛性板
17…規制手段としての側部
17d…規制手段としての貫通孔
18…外縁部
20,20b,20c,20d,20e…第2の平板
21,22…規制手段としてのフランジ部

Claims (9)

  1. 設置面(6)上に支持部(7)を介して支持される産業用機械(3)を、前記設置面と前記支持部との間に介在して支持するための防振装置において、
    前記設置面に載置される剛性の第1の平板(10,10d,10e,11a,11b)と、前記支持部が載置きれる剛性の第2の平板(20,20b,20c,20d,20e)と、前記第1の平板と前記第2の平板との間に積層される複数の弾性板(13,13d)と、前記複数の弾性板の間にそれぞれ1つずつ介在される剛性板(15,15b,15c,15d)と、前記第2の平板及び前記剛性板のそれぞれを水平に維持するための規制手段(12,12a,12b,12d,12e,17,17d,21,22)とを有し、
    前記複数の弾性板は、相対的に上方に位置する弾性板と下方に位置する弾性板の各平面積が相違するとともに、その平面積が相対的に大きいほどばね定数が小さくなるように設定されており、
    前記剛性板は、前記上方の弾性板の底面全てと前記下方の弾性板の頂面全てに対してそれぞれ接触していることを特徴とする防振装置(1,1’,1a,1b,1c,1d,1e)。
  2. 前記設置面(6)に対してほぼ垂直であり内方に収納空間(S)を備えた側部(12,12a,12b,17)を有し、
    前記規制手段は、前記支持部(7)の重心と前記複数の弾性板(13)の重心とがほぼ一致するように前記弾性板と前記剛性板が交互に積層して前記収納空間に収納されていることを特徴とする請求項1記職の防振装置(1,1’,1a)。
  3. 前記側部(12,12a,12b,17)の内周と前記第2の平板(20)及び前記剛性板(15)の外縁部(18)との間には一定の隙間が生じるように設定されていることを特徴とする請求項2記載の防振装置(1,1’,1a)。
  4. 前記規制手段は、前記設置面に対してほぼ垂直であり内方に収納空間(S)を備えた側部(12b)と、前記第2の平板(20b,20c)及び前記剛性板(15b,15c)の外周縁にフランジ部(21,22)とを有し、
    前記弾性板(13)と前記剛性板が交互に積層して前記収納空間に収納されていることを特徴とする請求項1記職の防振装置(1b,1c)。
  5. 前記側部(12b)の内周と、前記第2の平板(20b,20c)及び前記剛性板(15b,15c)のフランジ部(21,22)との間には一定の隙間が生じるように設定されていることを特徴とする請求項4記載の防振装置(1b,1c)。
  6. 前記規制手段は、前記第1の平板(10d)の上面の中心と前記第2の平板(20e)の下面の中心の少なくともいずれか一方に設けられた軸体(12d,12e)と、前記弾性板(13d)と前記剛性板(15d)の各中心にそれぞれ設けられて前記軸体に挿通される貫通孔(14,17d)とを有し、
    前記弾性板と前記剛性板が交互に積層した状態で前記貫通孔に前記軸体が挿通されていることを特徴とする請求項1記職の防振装置(1d,1e)。
  7. 前記軸体(12d,12e)の外周と前記剛性板(15d)の前記貫通孔(17d)の内周との間には一定の隙間が生じるように設定されていることを特徴とする請求項6記載の防振装置(1d,1e)。
  8. 前記弾性板(13,13d)の平面積は、最も下方に位置するものが最も大きく、上方に位置するに従い順次小さくなるように設定されたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の防振装置(1,1’,1a,1b,1c,1d,1e)。
  9. 前記第1の平板(10,10d,10e,11a,11b)と前記第2の平板(20,20b,20c,20d,20e)と前記弾性板(13,13d)と前記剛性板(15,15b,15c,15d)の各外形がいずれも円形であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の防振装置(1,1’,1b,1c,1d,1e)。
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