JP2007255309A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】Sパージ時の前段触媒でのHCの急激な燃焼による過昇温を抑制し、もって過昇温に起因するNOx吸蔵触媒のダメージを未然に防止できると共に、NOxパージ時には前段触媒でのHC吸着に起因するNOx吸蔵触媒への到達HCの減少や遅れを防止し、これにより良好なNOx浄化率を実現できる内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】NOx吸蔵触媒42の上流側に前段触媒41を配置し、前段触媒41の触媒種からHCトラップ機能を奏するHCトラップ剤、例えばゼオライトなどを排除する。
【選択図】図1

Description

本発明は、NOx吸蔵触媒の上流側に前段触媒を配置した内燃機関の排気浄化装置に関し、特に前段触媒の過昇温及びNOx吸蔵触媒のNOx浄化率低下を抑制するようにした排気浄化装置に関する。
ディーゼルエンジンやリーンバーンエンジンなどの酸素過剰雰囲気で燃焼を行う内燃機関では、その特性上、従来型の三元触媒では排ガス中のNOx(窒素酸化物)を十分に浄化できないことから、酸素過剰雰囲気でもNOxを浄化可能なNOx吸蔵触媒が備えられている。当該NOx吸蔵触媒は、酸素過剰雰囲気で排ガス中のNOxを硝酸塩X−NO3として吸蔵し、この吸蔵したNOxをHC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)が多量に存在する還元雰囲気でN2(窒素)に還元させる特性を有した触媒として構成されている。
この種のNOx吸蔵触媒では、通常の運転時にNOxを吸蔵して大気中への排出を防止すると共に、NOx吸蔵触媒が吸蔵限界に至る以前に排気通路に還元剤としてHCやCO(以下、代表してHCと表現する)を供給するリッチスパイクを定期的に行い、これによりNOx吸蔵触媒上に吸蔵されているNOxを放出還元している(NOxパージ)。また、NOx吸蔵触媒では燃料に含まれる硫黄成分と酸素との反応生成物であるSOx(硫黄酸化物)がNOxの代わりに吸蔵される硫黄被毒を生じることから、推定したSOx吸蔵量が所定値に達したときに、NOx吸蔵触媒を昇温すると共に排気中に還元剤としてHCを供給してSOxを放出還元している(Sパージ)。
効率的にSOx除去すべく上記SパージでのHC供給は間欠的に行われ、それに伴ってNOx吸蔵触媒の温度は周期的に変動するが、酸素濃度が高いNOx吸蔵触媒の前部(上流側)で過昇温が発生し易いことからHC供給量を抑制せざるを得なかった。そこで、NOx吸蔵触媒の上流側に貴金属添加量が少なく反応の緩やかな酸化触媒を前段触媒として配置する対策が行われており、供給されたHCを前段触媒上で酸化反応させることによりNOx吸蔵触媒での温度振幅の縮小を図っている(例えば、特許文献1参照)。
公知のように一般的な前段触媒にはHCの燃焼継続性を向上させるべくHCトラップ剤が添加されているが、上記特許文献1の技術では、排ガス中に含まれるH(水素)及びNH(アンモニア)もNOx吸蔵触媒でNOxの放出還元作用を奏することに着目し、これらのH(水素)やNHの前段触媒での浄化を抑制すべく、前段触媒に添加するトラップ剤としてHCやCOを選択的に浄化可能な触媒種を選択している。
特開2001−123827号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術のように前段触媒にHCトラップ剤を添加した場合には、Sパージ及びNOxパージの際に以下に述べる不具合が生じる。
図5はSパージの実行状況を示すタイムチャートであり、Sパージを開始すべく周期的なリッチ信号に対応して排ガスの目標空気過剰率λが1.0未満に設定され、この目標空気過剰率λに応じて排気通路にHCが供給されてNOx吸蔵触媒上でSOxの放出還元が行われる。上記のようにHCトラップ剤の添加により前段触媒が高いHCトラップ機能を有している場合、例えば前段触媒が低温(例えばライトオフ温度未満)の状態でSパージが開始されたときに大量のHC量が前段触媒に吸着され、その後の加速により前段触媒が温度上昇すると吸着されているHCが急激に燃焼してしまう。この現象は図中に示すように前段触媒の過昇温を引き起こし、結果として下流側のNOx吸蔵触媒にダメージを与えてしまうことになる。
また、図6はNOxパージの実行状況を示すタイムチャートであり、リッチスパイク時のリッチ信号に応じて排気通路にHCが供給され、供給されたHCが前段触媒を経てNOx吸蔵触媒に到達する。このとき、一部のHCが前段触媒に吸着されるため、図に示すように前段触媒の入口のHC量(即ち、排気通路への供給HC量)に対してNOx吸蔵触媒の入口のHC量(即ち、NOx吸蔵触媒への到達HC量)は大幅に減少し、且つHC供給タイミングにも大きな遅れを生じる。この現象はリッチスパイクの緩和を引き起こしてNOx放出還元に必要な1.0未満の空気過剰率λが得られ難くなり、結果としてNOx吸蔵触媒のNOx浄化率を低下させてしまうことになる。
本発明の目的は、Sパージ時の前段触媒でのHCの急激な燃焼による過昇温を抑制し、もって過昇温に起因するNOx吸蔵触媒のダメージを未然に防止できると共に、NOxパージ時には前段触媒でのHC吸着に起因するNOx吸蔵触媒への到達HCの減少や遅れを防止し、これにより良好なNOx浄化率を実現することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、内燃機関の排気通路に設けられたNOx吸蔵触媒と、排気通路のNOx吸蔵触媒の上流側に配設された前段触媒と、排気通路の前段触媒の上流側に還元剤を供給する還元剤供給手段と、NOx吸蔵触媒に吸蔵されたNOxの放出還元を要するとき、またはNOx吸蔵触媒にNOxの代わりに吸蔵されたSOxを放出還元するときに、還元剤供給手段を制御して排気通路に還元剤を供給する還元剤供給制御手段とを備え、前段触媒の触媒種からHCトラップ機能を奏するHCトラップ剤を排除したものである。
従って、前段触媒の触媒種からHCトラップ剤が排除されることで前段触媒はHCトラップ機能を全く或いはほとんど奏さなくなる。このため、NOxの放出還元時には還元剤供給手段から排気通路に供給された還元剤(HC)が前段触媒に吸着される現象がなくなり、供給されたHCは減少や遅れを生じることなくNOx吸蔵触媒に到達し、NOx放出還元に必要な1.0以上の空気過剰率が達成される。また、SOxの放出還元時には還元剤供給手段から排気通路に供給された還元剤(HC)が前段触媒に大量に吸着される現象がなくなり、必然的にHCの急激な燃焼による前段触媒の過昇温が抑制される。
以上説明したように請求項1の発明の内燃機関の排気浄化装置によれば、SOxの放出還元時の前段触媒でのHCの急激な燃焼による過昇温を抑制し、もって過昇温に起因するNOx吸蔵触媒のダメージを未然に防止できると共に、NOxの放出還元時には前段触媒でのHC吸着に起因するNOx吸蔵触媒への到達HCの減少や遅れを防止し、これにより良好なNOx浄化率を実現することができる。
以下、本発明をディーゼルエンジン用の排気浄化装置に具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のディーゼルエンジン用の排気浄化装置を示す全体構成図である。この図において、参照符号1は、エンジンたとえばコモンレール式ディーゼルエンジンを示し、参照符号10は、エンジン制御装置及び排気浄化装置の制御系の主要部をなす電子制御ユニット(以下、ECUという)を示す。
詳細な図示を省略するが、コモンレール式ディーゼルエンジン1は、例えば、ニードル弁ならびにニードル弁の先端側及び基端側に設けられた燃料室及び制御室を有する燃料インジェクタを気筒毎に備えており、燃料室及び制御室は燃料通路を介して蓄圧室に接続され、制御室は燃料戻し通路を介して燃料タンクに接続されている。そして、ECU10の制御下で、燃料インジェクタに設けられた電磁弁が開くと、蓄圧室内から供給された高圧燃料が燃料インジェクタを通じてエンジン1の燃焼室に噴射され、電磁弁が閉じると燃料噴射が終了するものとなっており、このように電磁弁の開弁時期を制御することで燃料噴射時期を調節することができる。
エンジン1は、吸気マニホールド11に接続された吸気管12と、排気マニホールド13に接続された排気管14(排気管)とを有している。
吸気管12の途中には、過給機20のコンプレッサ21とインタークーラ31と吸気スロットル弁32が配されている。吸気スロットル弁32の開度は、吸気スロットル弁駆動部33を介してECU10により調節可能である。
一方、排気管14の途中には、過給機20のタービン22、軽油添加インジェクタ50(還元剤供給手段)、後処理装置40、及び図示しないマフラが設けられている。
過給機20のコンプレッサ21とタービン22は同期回転可能に連結され、エンジン1から排出される排気ガスの流れにより発生したタービン22の回転力によりコンプレッサ21を回転させ、コンプレッサ21により加圧された吸気をエンジン1に供給するようになっている。また、コンプレッサ21により加圧されて高温になった空気はインタークーラ31で冷却され、これにより吸入空気の密度を高めて充填効率を向上させて、エンジン出力を増大するようにしている。そして、過給機20にはウエイストゲートを介してタービン22をバイパスするバイパス通路が設けられ、過度の過給圧となった時にウエイストゲート23を開いて過給圧を調節すると共に、ウエイストゲート23を強制的に開閉することによりタービン22を通過する排ガス量を増減させ、タービン22の回転を変化させることにより吸気管12に供給される吸気の圧力を増減できる。尚、ウエイストゲート23は、ウエイストゲート駆動部24を介してECU10により開閉される。
図1中、参照符号36は、排気マニホールド13から吸気管12に延びるEGR通路を示し、このEGR通路36を介して排ガスの一部を再還流ガスとしてエンジン1に供給するようになっている。EGR通路36の途中には、再還流ガスを冷却してエンジン1へのガス充填密度を高めるEGRクーラ37と、再還流ガスのエンジン1への供給及び供給遮断のためのEGR弁38が設けられている。EGR弁駆動部39を介してECU10によりEGR弁38の開閉あるいはその開度が調節される。
後処理装置40は、これに流入した排ガスに含まれるNOx及びPMを低減するものである。本実施形態の後処理装置40は、排ガス中のNOxを浄化するNOx吸蔵触媒42と、NOx吸蔵触媒の下流側に配され排ガス中のPMを浄化するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)43と、NOx吸蔵触媒42の上流側に配された前段触媒41とを有している。
軽油添加インジェクタ50は、排気管14中に軽油(HC)を噴射するもので、軽油添加インジェクタ駆動部51を介してECU10により開閉制御される。軽油添加インジェクタ50からの軽油の噴射量は、例えばエンジン回転数と燃料噴射量とに基づいて決定される。
ECU10は、負荷センサ及びエンジン回転数センサ(共に図示略)により検出されたエンジン負荷とエンジン回転数とに基づいて判別したエンジン1の運転領域に応じて各気筒の燃料インジェクタ(図示略)の電磁弁をオンオフして燃料噴射時期及び燃料噴射量を制御するものになっている。
図1中、参照符号60は触媒出口排気温度センサであり、NOx吸蔵触媒42とDPF43との間に挿入された温度検出端を有し、NOx吸蔵触媒42の出口側における排気温度(触媒温度と相関する)を検出するようになっている。
上記構成のディーゼルエンジン1は、リーン空燃比で運転され、このリーン空燃比運転中、エンジン1から排出される排ガス中に含まれるNOx(窒素酸化物)がNOx吸蔵触媒42に吸蔵される。そして、NOx吸蔵量が一定以上まで増大すると、公知のようにエンジン1のリッチスパイク運転によりNOx吸蔵触媒42上に還元剤が供給され、吸蔵されていたNOxを放出還元する(NOxパージ)。また、燃料中に含まれる硫黄分によりNOx吸蔵触媒42が硫黄被毒されるとNOx吸蔵触媒42の排ガス浄化作用が低下するので、NOx吸蔵触媒42の昇温制御及び還元剤の供給により吸蔵されていたSOxを放出還元する(Sパージ)。
また、リーン空燃比運転中、排ガス中に含まれるPMがDPF43により捕集される。そして、PM捕集量が一定以上まで増大するとDPF43の目詰まりによる排圧上昇によってエンジン運転性能が低下するおそれがあるので、公知のようにDPF43の昇温制御により捕集されていたPMを燃焼除去する(強制再生)。
本実施形態では、NOx吸蔵触媒42に対するNOxパージ及びSパージとDPF43に対する強制再生とにあたり、軽油添加インジェクタ50から排気管14中に供給される軽油(HC)を利用しており、軽油の燃焼によりNOx吸蔵触媒42の昇温や、NOx吸蔵触媒42の昇温によるDPF43の昇温作用を得たり、軽油を還元剤として用いてNOxやSOxの放出還元作用を得たりしている(還元剤供給制御手段)。
NOx吸蔵触媒42を昇温するSパージ時において、前段触媒41は軽油添加インジェクタ50から周期的に供給される還元剤を緩やかに反応させて、NOx吸蔵触媒42の温度変動(特に前部の温度変動)を縮小する役割を果たすが、[発明が解決しようとする課題]でも述べたように、Sパージ時において前段触媒41は大量に吸着したHCを急激に燃焼させて過昇温する弊害、及びNOxパージ時においてリッチスパイクのHCを吸着してNOx浄化率を低下させる弊害を引き起こす。このような不具合に対して、本実施形態では以下に述べる対策を講じている。
本実施形態では、前段触媒41に十分な酸化機能を付与する一方、一般的な酸化触媒と比較してHCトラップ機能を完全になくすか、或いは大幅に低減させている。具体的には、前段触媒41の触媒種として、例えば白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属が主成分として選択される共に、HCトラップ機能を奏する所謂HCトラップ剤の成分、例えばゼオライトを触媒種から排除している。結果として前段触媒41は、活性下限温度であるライトオフ温度以上の領域では、一般的な酸化触媒と同じく供給されたHCを酸化反応させる作用を発揮する一方、ライトオフ温度未満の領域では、軽油添加インジェクタ50から供給されたHCをほとんど吸着することなく流通させる。
以上の前段触媒41の特性設定は、以下の知見に基づくものである。
まず、Sパージにおける前段触媒41の過昇温、及びNOxパージにおけるNOx浄化性能の低下の要因は、前段触媒41がHCトラップ機能を発揮することにある。一方、前段触媒41の本来の役割であるSパージ時におけるNOx吸蔵触媒42の温度変動の縮小作用は、供給されたHCを前段触媒41上で緩やかに反応させることで得られるため、必ずしもHCトラップ機能は必要としない。また、NOxパージ時のリッチスパイクでは前段触媒41での燃焼でNOx吸蔵触媒42に供給されるHC量が若干減少するものの、その分を見込んで軽油添加インジェクタ50による還元剤の供給量を増加補正すれば容易に対応でき、NOxパージに関しても何ら問題は発生しない。
以上の知見の下に本実施形態では前段触媒41の触媒種からHCトラップ剤を排除しているのである。図2はSパージの実行状況を示すタイムチャートであり、Sパージの開始に伴い周期的なリッチ信号に対応して排ガスの目標空気過剰率λが1.0未満に設定され、この目標空気過剰率λに応じて軽油添加インジェクタ50から間欠的に所定量の軽油(HC)が排気管14中に供給される。供給されたHCは前段触媒41で酸化反応して下流側のNOx吸蔵触媒42を昇温させると共に、前段触媒41を通過したHCが還元剤として作用してNOx吸蔵触媒42からSOxを放出還元する。
図2では前段触媒41が低温(例えばライトオフ温度未満)の状態でSパージが開始された場合を示しているが、供給されたHCが前段触媒41にほとんど吸着されないことから、その後の車両加速などにより前段触媒41が温度上昇してもHCの急激な燃焼は一切発生しない。よって前段触媒41は過昇温することなく、HCの供給に応じた周期的な温度変動を生じながら次第に温度を上昇させるだけであり、前段触媒41の過昇温に起因するNOx吸蔵触媒42のダメージを未然に防止して安定した温度制御を実現することができる。
また、図3はNOxパージの実行状況を示すタイムチャートであり、リッチ信号に応じて軽油添加インジェクタ50から所定量の軽油(HC)が排気管14中に供給され、供給されたHCが前段触媒41を経てNOx吸蔵触媒42に到達する。このとき、ほとんどのHCは前段触媒41に吸着されることなくNOx吸蔵触媒42に到達するため、図に示すように前段触媒41の入口のHC量(即ち、軽油添加インジェクタ50からの供給HC量)に対してNOx吸蔵触媒42の入口のHC量(即ち、NOx吸蔵触媒42への到達HC量)はほとんど減少せず、且つHC供給タイミングの遅れもほとんどない。結果としてリッチスパイクが緩和される事態を防止して、NOx吸蔵触媒42の出口の空気過剰率λ(NOx吸蔵触媒42上での空気過剰率λと相関する)を確実に1.0未満に制御でき、もって良好なNOx浄化率を実現することができる。
図4はNOx浄化率の向上を検証すべく本実施形態のHCトラップ剤を排除した前段触媒41と従来例のHCトラップ剤を含む前段触媒とを比較した試験結果を示しており、当該試験は、エンジン回転速度を最高許容回転速度の60%、エンジン負荷を全負荷の60%とした運転条件で行った。図から明らかなように、本実施形態では従来例に対して約2倍のNOx浄化率が達成されており、この試験結果からも上記前段触媒41の作用効果が裏付けられる。
一方、上記のようにHCトラップ剤を排除しても前段触媒41は正常な酸化機能を有することから、Sパージ時においては間欠的に供給されたHCを前段触媒41上で緩やかに酸化反応させることでNOx吸蔵触媒42での温度変動の振幅を縮小できる。よって、従来の前段触媒を使用した場合と同様にSパージ時におけるNOx吸蔵触媒42の熱劣化によるダメージを未然に防止することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態ではディーゼルエンジン用の排気浄化装置に具体化したが、リーン空燃比で運転を行うリーンバーンエンジンや筒内噴射型エンジンでNOx吸蔵触媒42の上流側に前段触媒41を配置したものであれば適用可能であり、上記実施形態に倣って前段触媒41の触媒種を設定すれば同様の作用効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、排気中に軽油を噴射する軽油添加インジェクタ50により還元剤供給手段を構成したが、これに代えてエンジン1の排気行程や膨張行程でポスト噴射を実行して未燃燃料を前段触媒41に供給してもよいし、ガソリンエンジンであれば空燃比のリッチ化により排ガスのHC濃度やCO濃度を上昇させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、酸化触媒を前段触媒41として適用したが、これに代えて三元触媒を適用してもよい。
実施形態のディーゼルエンジン用の排気浄化装置を示す全体構成図である。 実施形態によるSパージの実行状況を示すタイムチャートである。 実施形態によるNOxパージの実行状況を示すタイムチャートである。 実施形態と従来例とのNOx浄化率を比較した試験結果を示す図である。 従来例によるSパージの実行状況を示すタイムチャートである。 従来例によるNOxパージの実行状況を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
10 ECU(還元剤供給制御手段)
14 排気管(排気通路)
41 前段触媒
42 NOx吸蔵触媒
50 軽油添加インジェクタ(還元剤供給手段)

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられたNOx吸蔵触媒と、
    上記排気通路のNOx吸蔵触媒の上流側に配設された前段触媒と、
    上記排気通路の上記前段触媒の上流側に還元剤を供給する還元剤供給手段と、
    上記NOx吸蔵触媒に吸蔵されたNOxの放出還元を要するとき、または上記NOx吸蔵触媒に上記NOxの代わりに吸蔵されたSOxを放出還元するときに、上記還元剤供給手段を制御して上記排気通路に還元剤を供給する還元剤供給制御手段と
    を備え、
    上記前段触媒の触媒種からHCトラップ機能を奏するHCトラップ剤を排除したことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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