JP2007253690A - 車両の方向指示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の方向指示装置において、方向指示入力手段の機械的な連結構造を不要とし、操舵輪に対するウインカの自動タイミングを好適にすることにある。
【解決手段】操舵機構の機械的な作動機能の作動量及び作動方向を含む作動状態を検知する作動検知手段を設け、制御手段のキャンセル手段は、作動検知手段の検知した操舵機構の作動状態に基づいて作動機能の作動に対する方向指示出力のキャンセルタイミングを設定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、車両の方向指示装置に係り、特にステアリングホイールのハンドリング操作(操舵)に伴って自動的に作動する車両の方向指示装置に関する。
車両において、ステアリングホイール(ハンドル)とステアリングギアボックスとの間が機械的に繋がれたステアリング装置を搭載した場合に、ウインカ(ターンシグナル)をオン操作した後の操舵操作終了は、ステアリングホイールの戻り回転によって機械的な機構(例えば、キャンセルカム、ラチェット等)でウインカがキャンセルされる。
従来、ウインカキャンセル装置には、自動二輪車において、ターンスイッチの操作後、所定の設定角以上のステアリングホイールの切れ角(ハンドル切れ角)で所定距離を連続して走行した時に、ターン状態としてキャンセル条件をセットするものがある。
また、駆動装置によって走行して操向方向を報知する電動四輪車等の車両には、報知手段のスイッチを動作した後で、報知手段が予め設定した所定値よりも小さい操向角度を所定時間継続して検知したときに、報知手段の動作を終了するものがある。
更に、ウインカキャンセル装置には、車両の角速度から車両の旋回角度を演算し、この旋回角度が基準値以上で、車速が基準値以上であり、且つ、角速度が基準値以下の場合に、ウインカをキャンセルするものがある。
更にまた、ウインカキャンセル装置には、車両の角速度から車両の旋回角度を演算し、この旋回角度が基準値以上で、車両が走行状態であり、且つ、角速度が基準値以下の場合に、ウインカをキャンセルするものがある。
また、ウインカキャンセル装置には、ウインカの作動を車速の変化及び走行距離を検出してキャンセルするものがある。
更に、ウインカ制御装置には、ウインカの作動スイッチがパルス信号を発したときに、このパルス信号を受けて設定された時間の間だけ第一の信号を出力する出力時間設定手段と、前記第一の信号を受けている間は電力ユニットに第二の信号を出力してウインカを作動させる信号出力手段とを設け、ワンタッチのスイッチ操作のみで設定された時間だけウインカを駆動して停止させるものがある。
特開1999−59265号公報 特開2001−334866号公報 特開2002−19520号公報 特開2002−87157号公報 特開2003−127763号公報 特開2003−291720号公報
ところで、従来、ステアリングホイールとステアリングギアボックスとの間を機械的に切り離した、いわゆるステアバイワイヤ方式のステアリング装置や、可変ギアレシオを有するアクティブステアリング装置の場合には、ステアリングホイールを旋回する角度であるハンドル角度が条件によって変化する。即ち、ハンドル角度とステアリングギアボックスのピニオン軸の回転角度であるピニオン軸角度とは、現状の1対1ではなく、ゲインを変えることで見かけのギアレシオが速度によって変化するために、速度によって可変する。また、ステアバイワイヤ方式のステアリング装置に対しては、従来の方法による機械的な機構によるウインカのキャンセルでは、ハンドル切れ角によりウインカをキャンセルした場合に、必ずしも適切にウインカがキャンセルされるとは限らず、キャンセルのタイミングに不都合が生ずるという不都合があった。
そこで、この発明の目的は、ハンドリング操作のステアリングホイールの回転角度と操舵輪のステア角度とが走行中に変化可能であって一義的に決まらないステアリング装置において、ステリングホイールのハンドリング操作(操舵)に伴って違和感なく望ましいタイミングでウインカを作動させるとともに、方向指示入力装置そのものをステアリング軸(コラム軸)の軸周囲から離間することも可能なように設置の自由度を高め、操作性を向上させ、しかも、ステアバイワイヤ方式等と称する無限転回可能なステアリングホイールの操作感や実用性を向上する車両の方向指示装置を提供することにある。
この発明は、車両の乗員によりハンドリング操作可能なステア入力手段を設け、このステア入力手段の操作状態に基づいて操舵輪を操舵する操舵機構を設け、前記ステア入力手段のハンドリング操作の一環として前記乗員により操作可能な方向指示入力手段を設け、この方向指示入力手段の操作に基づいて作動する方向指示出力手段と所定条件が成立した場合に方向指示出力をキャンセルするキャンセル手段とが備えられた制御手段を設けた車両の方向指示装置において、前記操舵機構の機械的な作動機能の作動量及び作動方向を含む作動状態を検知する作動検知手段を設け、前記キャンセル手段は、前記作動検知手段の検知した前記操舵機構の作動状態に基づいて作動機能の作動に対する方向指示出力のキャンセルタイミングを設定することを特徴とする。
この発明の車両の方向指示装置は、操舵輪に対するウインカの自動タイミングを好適にすることができる。
この発明は、操舵輪に対するウインカの自動タイミングを好適にする目的を、作動検知手段の検知した操舵機構の作動状態に基づいて作動機能の作動に対するキャンセルタイミングを設定して実現するものである。
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。
図1〜図12は、この発明の実施例を示すものである。図1において、1は車両、2はステアリング装置である。このステアリング装置2は、いわゆるステアバイワイヤ方式を採用したものであり、機械的な連結の無い操作機構3と操舵機構4とを備え、ギヤレシオを自由に可変可能である。
操作機構3には、車両1の乗員である運転者によりハンドリング操作(操舵)可能なステア入力手段5が設けられている。このステア入力手段5は、ステアリングホイール6と、このステアリングホイール6に連結したステアリング軸7とを備えている。このステアリング軸7には、ギア8を介して反力用モータ9が設けられ、また、ステア入力手段5の操作量及び操作方向を含む操作状態を検知する操作検知手段10が設けられる。
この操作検知手段10は、第1角度センサ11Aと第2角度センサ11Bとを備え、1つの故障ではシステムが使用不能とならないように、二重系に構成されたものである。第1角度センサ11Aは、ステアリングホイール6の回転角度(検出角度(θ1)、検出角速度(ω1))(以下「ハンドル角度」という)を検出する。また、第2角度センサ11Bは、同様に、ステアリングホイール6の回転角度(検出角度(θ2)、検出角速度(ω2))(以下「ハンドル角度」という)を検出する。
操舵機構4には、左右の操舵輪12L・12Rを駆動する左右のタイロッド13L・13Rと、この左右のタイロッド13L・13Rに連動してステアリングギアボックス14に設けられたステアリングラック15と、このステアリングラック15に噛み合うピニオンギア16を有するピニオン軸17と、このピニオン軸17にギア18を介して作動連結されるアクチュエータ19とが設けられる。このアクチュエータ19は、第1操舵用モータ20Aと第2操舵用モータ20Bとを備え、1つの故障ではシステムが使用不能とならないように、二重系に構成されたものである。
また、ピニオン軸17には、操舵機構4の機械的な作動機能の作動量及び作動方向を含む作動状態を検知する作動検知手段21が設けられる。この作動検知手段21は、第3角度センサ11Cと第4角度センサ11Dとを備え、1つの故障ではシステムが使用不能とならないように、二重系に構成されたものである。第3角度センサ11Cは、ピニオン軸17の回転角度(検出角度(θ3)、検出角速度(ω3))(以下「ピニオン軸角度」という)を検出する。また、第4角度センサ11Dは、同様に、ピニオン軸17の回転角度(検出角度(θ4)、検出角速度(ω4))(以下「ピニオン軸角度」という)を検出する。
この操舵機構4は、ステア入力手段5の操作状態に基づき左右の操舵輪12L・12Rを操舵する。
操作検知手段10の第1角度センサ11A、第2角度センサ11B及び作動検知手段21の第3角度センサ11C、第4角度センサ11Dは、ステアバイワイヤ方式で用いる制御手段(ステアバイワイヤコントローラ:ECM)22に連絡している。また、この制御手段22には、反力用モータ9と、アクチュエータ19の第1操舵用モータ20A、第2操舵用モータ20Bとが連絡している。
制御手段22は、操作検知手段10の第1角度センサ11A、第2角度センサ11Bの検知したステア入力手段5の操作状態に基づいてアクチュエータ19の第1操舵用モータ20A、第2操舵用モータ20Bを駆動する。
即ち、制御手段22は、ハンドル角度を操作検知手段10の第1角度センサ11A、第2角度センサ11Bからの入力角度として入力するとともに、ピニオン軸角度を作動検知手段21の第3角度センサ11C、第4角度センサ11Dから入力して目標ピニオン軸角度を決定し、そして、この目標ピニオン軸角度にするのに必要なトルクを算出し、この算出したトルクによってアクチュエータ19の第1操舵用モータ20A、第2操舵用モータ20Bを駆動制御する。また、制御手段22は、同時に、ステアリングホイール6に加えるべき操舵反力トルクを計算し、反力用モータ9を駆動制御する。
車両1には、ステアバイワイヤ方式の制御手段22を利用した方向指示装置23が設けられる。この方向指示装置23には、ステア入力手段5のハンドリング操作の一環として乗員により操作可能な方向指示入力手段24が設けられる。この方向指示入力手段24は、ウインカ入力スイッチ25を備えている。
このウインカ入力スイッチ25は、例えば、押しボタン式の電気的なスイッチであり、スイッチ本体26に左ウインカスイッチ27と右ウインカスイッチ28とウインカキャンセルスイッチ29とを備え、ウインカスイッチ入力信号を制御手段22に出力する。このウインカスイッチ入力信号は、左ウインカスイッチ27のオン・オフ信号、右ウインカスイッチ28のオン・オフ信号、ウインカキャンセルスイッチ29のオン・オフ信号からなる。
制御手段22は、ウインカ入力スイッチ25の操作に基づいて作動する方向指示出力手段22Aと、所定条件が成立した場合に方向指示出力をキャンセルするキャンセル手段22Bとを備えている。
このキャンセル手段22Bは、作動検知手段21の第3角度センサ11C、第4角度センサ11Dの検知した操舵機構4の作動状態に基づいて作動機能の作動に対する方向指示出力のキャンセルタイミングを設定する。この場合、操舵機構4の作動機能の作動量は、車両1の走行状態に基づいてステア入力手段5の操作量に対するゲイン又はギアレシオを変更可能とする。
また、キャンセル手段22Bは、前記ゲイン又は前記ギアレシオのうち一つ以上を利用して方向指示出力のキャンセルタイミングを補正して設定する。
更に、キャンセル手段22Bは、ステア入力手段5の操作範囲に対し過大であることを判定する所定の判定値を設定するとともに、この判定が成立する場合には該判定が成立しない場合に対して方向指示出力のキャンセルタイミングを変更可能とする。
更にまた、キャンセル手段22Bは、ステアリングラック15の移動距離(操舵輪12の切れ角)とピニオン軸17の回転角度(ピニオン軸角度)と第1操舵用モータ11A、第2操舵用モータ11Bの動作位置のうち一つ以上の値に基づいて方向指示出力のキャンセルタイミングを設定する。
詳しくは、図2に示すように、制御手段22には、ウインカ制御を行うように、操作検知手段10の第1角度センサ11A、第2角度センサ11Bに連絡した操作側センサ値合意処理部30と、作動検知手段21の第3角度センサ11C、第4角度センサ11Dに連絡した操舵側センサ値合意処理部31と、操作側センサ値合意処理部30及び操舵側センサ値合意処理部31に連絡した走行方向状態判定部32と、ウインカ入力スイッチ25に連絡したウインカ操作判定部33と、操作側センサ値合意処理部30と操舵側センサ値合意処理部31と走行方向状態判定部32とウインカ操作判定部33とに連絡した最適ウインカ状態判定部34とが設けられている。
操作側センサ値合意処理部30は、第1角度センサ11A、第2角度センサ11Bからの双方の信号を処理してハンドル角度信号の信頼性を高くする。
操舵側センサ値合意処理部31は、第3角度センサ11C、第4角度センサ11Dからの双方の信号を処理してピニオン軸角度信号の信頼性を高くする。
走行方向状態判定部32は、ハンドル角度とピニオン軸角度とを入力して走行方向状態信号(直進・旋回判定信号)を最適ウインカ状態判定部34に出力する。
ウインカ操作判定部33は、ウインカ入力スイッチ25からのウインカスイッチ入力信号を処理し、運転者左右折意思信号を最適ウインカ状態判定部34に出力する。
最適ウインカ状態判定部34には、設定ギアレシオ信号を出力する設定ギアレシオ信号発生手段35と、ハザードオン・オフ信号を出力するハザードスイッチ36とが連絡している。
この最適ウインカ状態判定部34は、上述の各信号を入力し、反力用モータ9の指令信号と、第1操舵用モータ11A、第2操舵用モータ11Bの指令信号と、ウインカ制御信号とを出力する。このウインカ制御信号は、各種角度情報と各種制御情報とを基に最適に決定された右ウインカ点灯信号、左ウインカ点灯信号であり、インストルメントパネルのインジケータの点灯・消灯、車両1のウインカランプの点灯・消灯、ウインカ点灯音を行わせる。
ステア入力手段5の操作量及び操作方向を含む操作状態を検知する操作検知手段10の第1角度センサ11A、第2角度センサ11Bは、ステアリングホイール6の中立位置を随時更新させる。つまり、このウインカ制御においては、ステアバイワイヤ方式の採用により、ステアリングホイール6にラックエンドが存在しないため、中点が更新され、新しい角度が中点となる可能性があり、そのときには、一定時間をおいて中点を学習する。走行方向状態判定部32においては、各角度の増減と各角速度より直進、旋回方向を判定する。そして、最適ウインカ状態判定部34においては、運転者右左折意思信号、各角度情報、走行方向状態により、適切なウインカキャンセル制御を行う。
ウインカオフ条件は、図3に示すように、オフ条件1〜6のずれか一つのオフ条件が成立した場合である。オフ条件1は、基本ウインカ制御である。オフ条件2は、ステアリングホイール6の旋回量が多い場合の最大角度に応じた制御である。オフ条件3は、ウインカキャンセルスイッチ29がオンのときである。オフ条件4は、可変ギアレシオ設定時・基本ウインカ制御である。オフ条件5は、可変ギアレシオ設定時・下限値ウインカ制御である。オフ条件6は、ハザードスイッチ36がオンからオフに切り替わったときである。
これにより、可変ギアレシオ設定のオフ時の車両走行時は、オフ条件1〜3及びオフ条件6により、ウインカをキャンセルし、また、可変ギアレシオ設定のオン時の車両走行時には、オフ条件1〜6のいずれかにより、ウインカをキャンセルする。そして、ウインカキャンセルスイッチ29のオンにより、キャンセル信号がオンとなり、オフ条件3=1になる。
図4は、車両端末側でのウインカ制御(基本ウインカ制御)のフローチャートを示す。この図4は、基本的なウインカ動作とステアリングホイール6の旋回操作と戻し操作とによるウインカのキャンセルの流れを示したウインカ制御である。オフ条件1は、後述の図5に表示されている。このウインカオフ処理は、ウインカ制御信号を零(0)として、左右のウインカ非点灯状態を維持する。
即ち、図4に示すように、プログラムがスタートすると(ステップA01)、左ウインカスイッチ27又は右ウインカスイッチ28がオンとなり(ステップA02)、そして、左旋回又は右旋回となり(ステップA03)、そして、中点戻し操作を行い(ステップA04)、オフ条件=1が偽(以下「False」という)又は真(以下「True」という)かを判断する(ステップA05)。このステップA05がFalseと判断した場合には、ステップA04に戻し、一方、このステップA05がTrueと判断した場合には、左ウインカ又は右ウインカのオフ処理を行う(ステップA06)。
また、図5には、最適ウインカ状態判定部34における基本ウインカ制御の状態遷移図を示す。この図5は、左ウインカスイッチ27又は右ウインカスイッチ28のオン・オフの状態と、ハンドル角度及びピニオン軸角度から、運転者が現在どのような操作を行っているのかを表す状態遷移図である。この図5の状態遷移図により、意図しないウインカキャンセル動作を防止し、運転者の操舵の意思に近いウインカキャンセル制御を行うことができる。オフ条件1は、ハンドル角度、ピニオン軸角度、ウイン力点灯終了判定角度により決まる。ウインカオフ条件を満たすと、オフ条件1=1となる。
即ち、図5に示すように、READY(S)において、ウインカ点灯信号がオフになっており、そして、左ウインカスイッチ27がオンになると、旋回待機中(L01)において、左ウインカ点灯信号がオンとなり、そして、ハンドル角度>θ1(左旋回中判定角度)の場合に、左旋回中(L02)において、左ウインカ点灯信号がオンのままであり、ハンドル角度が中心方向へ戻ることを検出し(右旋回中判定)、この戻り操作中(L03)においても、左ウインカ点灯信号がオンのままであり、その後、オフ条件=1として、ハンドル角度<θ2(ウインカ点灯終了判定角度)且つピニオン軸角度<θ3(ウインカ点灯終了判定角度)の場合に、終了処理(E)において、左ウインカ点灯信号がオフになり、READY(S)に戻る。
一方、READY(S)において、ウインカ点灯信号がオフになっており、そして、右ウインカスイッチ28がオンになると、旋回待機中(R01)において、右ウインカ点灯信号がオンとなり、そして、ハンドル角度>θ4(右旋回中判定角度)の場合に、右旋回中(R02)において、右ウインカ点灯信号がオンのままであり、ハンドル角度が中心方向へ戻ることを検出し(右旋回中判定)、戻り操作中(R03)においても、右ウインカ点灯信号がオンのままであり、その後、オフ条件=1として、ハンドル角度>θ5(ウインカ点灯終了判定角度)且つピニオン軸角度>θ6(ウインカ点灯終了判定角度)の場合に、終了処理(E)において、右ウインカ点灯信号がオフになり、READY(S)に戻る。
図6は、ステアリングホイール6の旋回量が多い場合の最大角度に応じた制御を示す。この図6は、左ウインカの場合であるが、右ウインカの場合も、回転方向が変わるだけで、同様である。ステアリングホイール6の旋回量が多い場合には、左ウインカスイッチ27又は右ウインカスイッチ28をオンして、ステアリングホイール6を多く回した後、ステアリングホイール6を戻すときに、ウイン力点灯終了判定角度よりも大きい角度で、左ウインカスイッチ27又は右ウインカスイッチ28のキャンセルを決定する。基本ウインカ制御を実行すると、ステアリングホイール6を回した分だけ戻さなければ左ウインカスイッチ27又は右ウインカスイッチ28がキャンセルされず、遅れが生じて運転者にとっても不快となる。
ステアリングホイール6の旋回量が多い場合の最大角度に応じた制御は、先ず、角度最大値を設定する。
つまり、
角度最大値設定オン条件は、左ウインカスイッチ27又は右ウインカスイッチ28のオンのとき、条件=Trueとする。
角度最大値設定リセットフラグは、左(右)の旋回状態のとき、リセットフラグ=0とする。
そして、ステアリングホイール6を左旋回させて行き、左旋回状態(図5に示す状態遷移図参照)となる。
さらに、ステアリングホイール6を旋回すると、多旋回量判定角度を越える。
この多旋回量判定角度を越えたら、そのハンドル角度(入力角度)を角度最大値とする。
さらに、ステアリングホイール6の回し過ぎで、左方向へ旋回を続けていると、角度最大値は連続して更新される。
ハンドル操作を止めたところで、角度最大値の更新も止まる。
その後、ステアリングホイール6を右方向へ旋回させると、角度最大値とハンドル角度とに角度差が生じる。
この角度差がθLcance1(ウインカキャンセル角度)を超えると、オフ条件2=1となる。
ここで、
θLth(多旋回量判定角度):θ2+θLcance1set
θ2:ウイン力点灯終了判定角度
θLcance1set:ウインカキャンセル設定角度
である。
即ち、図6に示すように、オフ条件2であり、プログラムがスタートすると(ステップB01)、先ず、角度最大値を零(0)とし(ステップB02)、角度最大値設定オン条件がFalse又はTrueかを判断し(ステップB03)、このステップB03がFalseと判断した場合には、前記ステップB02に戻す。
一方、このステップB03がTrueと判断した場合には、角度最大値設定リセットフラグが零(0)又は1かを判断し(ステップB04)、このステップB04が、角度最大値設定リセットフラグ=1と判断した場合には、前記ステップB02に戻す。
このステップB04が角度最大値設定リセットフラグ=0と判断した場合には、角度最大値>ウインカ終了判定角度+ウインカキャンセル設定角度がFalse又はTrueかを判断する(ステップB05)。
このステップB05がTrueと判断した場合には、角度差(角度最大値−ハンドル角度)>ウインカキャンセル角度がFalse又はTrueかを判断する(ステップB06)。
このステップB06がTrueと判断した場合には、条件2=1とし(ステップB07)、そして、角度最大値<ハンドル角度がFalse又はTrueかを判断する(ステップB08)。このステップB08がFalseと判断した場合には、前記ステップB04に戻す。しかし、このステップB08がTrueと判断した場合には、角度最大値=ハンドル角度とし(ステップB09)、前記ステップB04に戻す。
一方、前記ステップB05、B06がFalseと判断した場合には、条件2=0とし(ステップB10)、前記ステップB08に移行する。
図7には、ウインカ制御状態と設定角度について示す。この図7は、左ウインカの場合であるが、右ウインカの場合も、回転方向が変わるだけで、同様である。
この図7においては、左ウインカスイッチ27のオンを始点として、時間軸で操作状態と操作角度の対応を表している。例として、左旋回中判定角度(θ1)=30°、ウインカ点灯終了判定角度(θ2.3)=100°、左旋回戻り判定角度(θLret)=90°とすることができる。なお、θLhisは、自然なウインカキャンセルをするためのヒステリシスである。
即ち、図7に示すように、左ウインカスイッチ27のオンになると(時間t1)、左ウインカ点灯となり、旋回待機状態が開始し、左旋回中判定角(θ1)になると(時間t2)、左旋回状態が開始し、そして、左旋回最大角度(θLMAX)を経て(時間t3)、左旋回戻り判定角度(θLret)になると、つまり、ステアリングホイール6の右回転を検出し且つハンドル角度<θLretになると(時間t4)、左旋回状態が終了して戻し操作状態が開始し、その後、ウインカ点灯終了判定角度(θ2.3)になると(時間t5)、左ウインカ信号オフ処理して左ウインカ消灯にする。この場合、左旋回戻り判定角度(θLret)と左旋回中判定角度(θ1)との間には、ヒステリシス(θLhis)が設定されている。また、多旋回量判定角度(θLth)は、左旋回最大角度(θLMAX)よりも大きく設定されている。
図8には、ウインカ制御状態と設定角度について、ステアリングホイール6の旋回量が多い場合について示す。この図8は、左ウインカの場合であるが、右ウインカの場合も、回転方向が変わるだけで、同様である。
この図8においては、ステアリングホイール6の旋回量が多い場合の設定角度である。このとき、多旋回時終了角度(θLoff)は、左旋回最大角度(θLMAX)とウインカキャンセル角度(θLcancel)とにより決定される。
そして、多旋回時終了角度(θLoff)が左旋回戻り判定角度(θLret)よりも大きいときには、左旋回状態中に、オフ条件2=1となり、終了処理(左ウインカ信号オフ処理)が行われる。
即ち、図8に示すように、左ウインカスイッチ27のオンになると(時間t1)、左ウインカ点灯となり、旋回待機中状態が開始し、左旋回中判定角度(θ1)になると(時間t2)、左旋回状態が開始し、そして、左旋回最大角度(θLMAX)を経て(時間t3)、多旋回時終了角度(θLoff)になると(時間t4)、左旋回状態が終了して左ウインカ信号オフ処理をし、左ウインカ消灯にする。この場合、左旋回最大角度(θLMAX)と多旋回時終了角度(θLoff)との間に、多旋回量判定角度(θLth)が設定されている。そして、左旋回戻り判定角度(θLret)を経て(時間t5)、従来のウインカ点灯終了判定角度(θ2.3)になる(時間t6)。この場合、このウインカ点灯終了判定角度(θ2.3)と多旋回量判定角度(θLth)との間は、ウインカキャンセル設定角度(θLcancelset)が設定されている。
図9〜図11には、ステアバイワイヤ方式において可変ギアレシオ時のウインカキャンセルについての説明を示す。
図9は、可変ギアレシオ設定時の設定角度変換を示す。
ステアバイワイヤ方式の機能としては、ギアレシオ制御をオン・オフする可変ギアレシオがある。このギアレシオ制御は、車速等に応じてハンドル角度とピニオン軸比とを変化させるものである。ウインカキャンセル機能を適用した場合に、いつウインカをキャンセルをするかについて、適切なステアリングホイール6の操作位置、車両1の方向を決める必要がある。
ここで、
変換ゲイン:ハンドル角度/ピニオン軸角度
ギア比=1/変換ゲイン
例として、ギアレシオ制御オンにおいて、ハンドル角度:ピニオン軸角度=1:1.5とすると、ハンドル角度が100度に対して、ピニオン軸角度は150度回転する。このとき、変換ゲインは、1/1.5であり、ギア比は1.5となる(逆数なので相関性がある)。
設定ギア比が大きくなる程、例えば、150度のピニオン軸角度を出すためには、ハンドル角度は小さくてすむ。そして、ハンドル角度を大きくしないと、ウインカがキャンセルされない場合、ピニオン軸角度が非常に大きく変化しないとキャンセルされないことになり、違和感がある。
そこで、ウインカキャンセル機能に対して、ステアバイワイヤ方式のギアレシオ制御オン・オフ信号と設定ギア比(ギアレシオ設定値)とを利用して、ハンドル角度に関連した被変換パラメータを、変換ゲインを乗ずることで、ギアレシオ時パラメータを求める。
即ち、図9に示すように、左旋回中判定角度(θ1)とウインカ点灯終了判定角度(θ2)と戻り判定角度(θLretern)との被変換パラメータから、ハンドル角度/ピニオン軸角度の変換ゲインを求め、そして、ハンドル角度左旋回中判定角度(θ1’)とハンドル角度ウインカ点灯終了判定角度(θ2’)とハンドル角度戻り判定角度(θLretern’)とのギアレシオ時パラメータを求める。
図10には、ギア比が大きい場合の下限値設定のフローチャートを示す。
ギア比が大きい場合は、ステアリングホイール6を少し回転させた場合でも、ピニオン軸17がギア比に応じて多く回転する。このため、単純にウインカキャンセル条件をギア比だけで決めたのでは、ステアリングホイール6の小さなステアリング操作でも敏感にウインカキャンセルを行うおそれがある。
この不具合を防ぐために、あるウインカキャンセルを行うための角度の下限となる閾値を、終了判定角度下限値として設定する。これにより、ウインカキャンセルに対して、キャンセルするためのハンドル角度の許容度を大きくし、通常走行におけるウインカキャンセルで不便にならないように設定することができる。
図10のフローチャートの右側(ステップC10以降)は、変換しても、ギアレシオ時パラメータのハンドル角度ウイン力点灯終了判定角度が、終了判定角度下限値より大きい場合である。このときは、ハンドル角度ウイン力点灯終了判定角度を採用する。ハンドル角度が小さくなり、ウインカオフ条件を満たしたら、オフ条件4=1とする。
図10のフローチャートの左側(ステップC06以降)は、変換により、ギアレシオ時パラメータのハンドル角度ウイン力点灯終了判定角度が、終了判定角度下限値より小さくなった場合である。このときは、終了判定角度下限値を採用する。ハンドル角度が小さくなり、ウインカオフ条件を満たしたら、オフ条件5=1とする。
即ち、図10に示すように、ギアレシオ制御オン時に、左ウインカスイッチ27がオンの場合に、プログラムがスタートすると(ステップC1)、オフ条件4=0にするとともに(ステップC2)、オフ条件5=0とし(ステップC3)、角度パラメータ変換をする(ステップC4)。
そして、ハンドル角度ウイン力点灯終了判定角度<終了判定角度下限値がFalse又はTrueかを判断する(ステップC5)。
このステップC5がTrueと判断した場合には、ハンドル角度<終了判定角度下限値がFalse又はTrueかを判断する(ステップC6)。このステップC6がFalseと判断した場合には、前記ステップC4に戻す。
このステップC6がTrueと判断した場合には、ピニオン軸角度<θ3(ウインカ点灯終了判定角度)がFalse又はTrueかを判断する(ステップC7)。このステップC7がFalseと判断した場合には、前記ステップC4に戻す。
このステップC7がTrueと判断した場合には、オフ条件5=1とし(ステップC8)、そして、左ウインカオフ処理をする(ステップC9)。
一方、前記ステップC5がFalseと判断した場合には、ハンドル角度<ハンドル角度ウイン力点灯終了判定角度がFalse又はTrueかを判断する(ステップC10)。このステップC10がFalseと判断した場合には、前記ステップC4に戻す。
このステップC10がTrueと判断した場合には、ピニオン軸角度<θ3(ウインカ点灯終了判定角度)がFalse又はTrueかを判断する(ステップC11)。このステップC11がFalseと判断した場合には、前記ステップC4に戻す。
このステップC11がTrueと判断した場合には、オフ条件4=1とし(ステップC12)、そして、左ウインカオフ処理をする(ステップC13)。
図11には、可変ギアレシオ時ウインカ制御状態と設定角度とについて示す。
図11は、左ウインカの場合であるが、右ウインカの場合も、回転方向が変わるだけで、同様である。可変ギアレシオ時は、図7と図8において、ハンドル角度に関わる定数値が変換パラメータ時の値に置き換わり、また、終了判定角度下限値がセットされる。
即ち、図11に示すように、左ウインカスイッチ27のオンになると(時間t1)、左ウインカ点灯(オン)となり、旋回待機中状態が開始し、ハンドル角度左旋回中判定角度(θ1’)になると(時間t2)、左旋回状態が開始し、そして、ハンドル角度左旋回最大角度(θLMAX’)を経て(時間t3)、ハンドル角度左旋回戻り判定角度(θ’Lret)になると(時間t4)、左旋回状態が終了して戻し操作状態が開始し、そして、ピニオン軸角度ウインカ点灯終了判定角度(θ3)になると(時間t4)、つまり、ハンドル角度左旋回中判定角度(θ2’)になると、戻し操作状態が終了して左ウインカ信号オフ処理が行われる。この場合、ハンドル角度左旋回中判定角度(θ1’)とハンドル角度左旋回中判定角度(θ2’)との間には、ヒステリシス(θLhis’)が設定されている。また、ハンドル角度左旋回中判定角度(θ2’)とハンドル角度左旋回戻り判定角度(θ’Lret)との間に、終了判定角度下限値が設定されている。
図12には、ハザードスイッチ36をオンにした場合の制御のタイミングを示す。
ハザードスイッチ36の入力・出力信号は、一番優先度が高い。ハザードスイッチ36がオンになる前にウインカ制御信号が出力されているときは、ハザードスイッチ36のオンでハザードスイッチ36の制御が始まり、左右のウインカの点滅が開始する。そして、ハザードスイッチ36のオフ操作により(オフ条件6)、ウインカの点滅は、終了する。
即ち、図12に示すように、左ウインカ制御が実行されているときに、左ウインカが点灯・消灯を繰り返し、そして、ハザードスイッチ36のオンでハザードスイッチ36の制御が始まると(時間t1)、左ウインカが点灯・消灯に同期して右ウインカが点灯・消灯し、これにより、ハザード点滅オン時間とハザード点滅オフ時間とが繰り返し、そして、ハザードスイッチ36がオフ操作すると(時間t2)、ハザード制御が停止する。
これにより、この実施例においては、ピニオン軸角度又はステアリングラック15の移動距離(操舵輪12の切れ角)からウインカのキャンセルタイミングを算出する。ウインカ入力スイッチ25は、電気的なスイッチなので、従来の機械的な機構が不要となり、小型押しボタン等のスイッチとすることが可能であり、レイアウトの自由度を向上することができる。また、ギアレシオが変化しても、その時のギアレシオをタイミング計算に用いることにより、常に最適なタイミングでウインカキャンセルを行うことができる。更に、ウインカキャンセルのタイミングを算出する制御手段22は、ステアバイワイヤ方式の制御手段に組み込まれ、ウインカキャンセル機能の信頼性を向上することができる。更にまた、ステアバイワイヤ方式は、各角度センサ11について冗長性(二重系統で自由度が高い)を備えており、高い信頼性を達成することができる。また、意図しないウインカキャンセルが起きる旋回動作を判断し、そのウインカキャンセルが起きないようにすることができる。更に、無駄なウインカのオン・キャンセルの動作がなくなり、操作性等を向上することができる。更にまた、ステアリングホイール6を多く回したときにでも、運転者に取って自然なウインカキャンセルとなるようになる。また、ウインカ制御において、不必要なだらだらしたウインカ操作を、なくすることができる。
この結果、操舵機構4の機械的な作動機能の作動量及び作動方向を含む作動状態を検知する作動検知手段21を設け、制御手段22のキャンセル手段22Bは、作動検知手段21の検知した操舵機構4の作動状態に基づいて作動機能の作動に対する方向指示出力のキャンセルタイミングを設定する。これにより、方向指示入力手段24の機械的な連結構造が不要となり、また、操舵輪12に対するウインカの自動キャンセルのタイミングを好適にすることができる。
また、操舵機構4の作動機能の作動量は、車両1の走行状態に基づいてステア入力手段5の操作量に対するゲイン又はギアレシオを変更可能とする。また、キャンセル手段22Bは、前記ゲイン又はギアレシオのうち一つ以上を利用して方向指示出力のキャンセルタイミングを補正して設定する。これにより、ステアリングホイール6のステアリング操作と、操舵輪12ないし操舵機構4とが、互いに一義に決まらないステアリング装置2において、ウインカの自動キャンセルのタイミングを好適にすることができる。
更に、ステア入力手段5の操作量及び操作方向を含む操作状態を検知する操作検知手段10を設け、制御手段22は、操作検知手段10の検知したステア入力手段5の操作状態に基づいてアクチュエータ19の第1操舵用モータ20A、第2操舵用モータ20Bを駆動し、キャンセル手段22Bは、ステア入力手段5の操作範囲に対し課題であることを判定する所定の判定値を設定するとともにこの判定が成立する場合には成立しない場合に対して方向指示出力のキャンセルタイミングを変更可能とする。これにより、ステアリング装置2全体が機械的に繋がらない、すなわち、ステアリングホイール6の操作と、操舵輪12ないし操舵機構4とが互いに相関性のない状態をとり得るステアリング装置2においても、ウインカの自動キャンセルのタイミングを好適にすることができる。
更にまた、操舵機構4は、操舵輪12を駆動するタイロッド13に連動するステアリングラック15とこのステアリングラック15に噛み合うピニオンギア16を有するピニオン軸17とこのピニオン軸17に作動連結されるアクチュエータ19とを備えている。また、キャンセル手段22Bは、ステアリングラック15の移動距離とピニオン軸17の回転角度とアクチュエータ19の動作位置のうち一つ以上の値に基づいて方向指示出力のキャンセルタイミングを設定する。これにより、操舵機構4の構成を簡単とし、従来の機構にも対処させることができる。
また、ステア入力手段5の操作量及び操作方向を含む操作状態を検知する操作検知手段10は、ステア入力手段5の中立位置を随時更新させる。これにより、ステアリング装置2全体が機械的に繋がらない、すなわち、ステアリングホイール6の操作と、操舵輪12ないし操舵機構4とが互いに相関性のない状態をとり得るステアバイワイヤ方式のステアリング装置2において、ステアリングホイール6の中立位置と操舵輪12ないし操舵機構4の中立位置とを、正確に一致させることができ、タイミングをより正確なものとすることができる。
よって、この発明は、ハンドリング操作のステアリングホイール6の回転角度と操舵輪12のステア角度とが走行中に変化可能であって一義的に決まらないステアリング装置2において、ステリングホイール6のハンドリング操作(操舵)に伴って違和感なく望ましいタイミングでウインカを作動させるとともに、方向指示入力手段24そのものをステアリング軸(コラム軸)7の軸周囲から離間することも可能なように設置の自由度を高め、操作性を向上させ、しかも、ステアバイワイヤ方式等と称する無限転回可能なステアリングホイール6の操作感や実用性を向上する目的を達成することができる。
なお、この発明においては、上述の実施例に限定されず、種々応用改変が可能であることは勿論である。
例えば、ステアリングラックの移動量を計測し、この計測したステアリングラックの移動量からピニオン軸角度を算出してウインカ制御のハンドル角度(入力角度)とすることも可能である。
また、レゾルバ付のモータを利用してモータの回転角度を検出し、この検出した回転角度をウインカ制御のハンドル角度(入力角度)とすることも可能である。
更に、操舵輪の切れ角に換算して、操舵輪の切れ角をウインカ制御に用いることも可能である。
更にまた、運転者右左折意思信号を、操舵制御にフィードバック(ギアレシオ変化、反力変化)して操舵性を向上することも可能である。
また、車両の旋回運動と直進走行状態とを、ナビゲーションシステムとGPSシステムとを用いて検出し、この検出した車両の旋回運動と直進走行状態とによりウインカ操作の必要な操舵が終了したことを判定することで、曲がり路での旋回や直進4叉路、5叉路な複雑な経路においても高い精度でウインカの制御を行うことができる。
更に、左(右)ウインカスイッチをオンにした後、状態遷移の左(右)旋回中状態において、ハンドル角速度とピニオン軸角速度との変化が無くなってから、時間を測定開始し、一定時間経てからレーンチェンジ判定とし、この判定をウインカオフ条件とすることも可能である。
また、ウインカ入力スイッチは、押しボタン式に限られず、左右レバースイッチ(トルクスイッチ、ダイヤフラムスイッチ等)でキャンセルプッシュボタンとする等、位置や操作性を考慮して様々なスイッチの応用・組み合わせが可能である。
作動検知手段の検知した操舵機構の作動状態に基づいて作動機能の作動に対するキャンセルタイミングを設定することを、二輪車、四輪車やその他の車両にも適用することができる。
車両のステアリング装置のシステム構成図である。 制御手段のウインカ制御のブロック図である。 ウインカオフ条件を説明する図である。 ウインカ制御のフローチャートである。 最適ウインカ状態判定を説明する図である。 ステアリングホイールの旋回量が多い場合の最大角度に応じた制御のフローチャートである。 ウインカ制御状態と設定角度とのタイムチャートである。 ステアリングホイールの旋回量が多い場合のウインカ制御状態と設定角度とのタイムチャートである。 可変ギアレシオ設定時の設定角度変換を説明する図である。 ギア比が大きい場合の下限値設定を説明する図である。 可変ギアレシオ時のウインカ制御状態と設定角度とのタイムチャートである。 ハザードスイッチのオンによるウインカ制御のタイムチャートである。
符号の説明
1 車両
2 ステアリング装置
3 操作機構
4 操舵機構
5 ステア入力手段
6 ステアリングホイール
7 ステアリング軸
9 反力用モータ
10 操作検知手段
11 角度センサ
12 操舵輪
14 ステアリングギアボックス
15 ステアリングラック
16 ピニオンギア
17 ピニオン軸
19 アクチュエータ
20 操舵用モータ
21 作動検知手段
22 制御手段
23 方向指示装置
24 方向指示入力手段
25 ウインカ入力スイッチ
27 左ウインカスイッチ
28 右ウインカスイッチ
29 ウインカキャンセルスイッチ
35 設定ギアレシオ信号発生部
36 ハザードスイッチ

Claims (5)

  1. 車両の乗員によりハンドリング操作可能なステア入力手段を設け、このステア入力手段の操作状態に基づいて操舵輪を操舵する操舵機構を設け、前記ステア入力手段のハンドリング操作の一環として前記乗員により操作可能な方向指示入力手段を設け、この方向指示入力手段の操作に基づいて作動する方向指示出力手段と所定条件が成立した場合に方向指示出力をキャンセルするキャンセル手段とが備えられた制御手段を設けた車両の方向指示装置において、前記操舵機構の機械的な作動機能の作動量及び作動方向を含む作動状態を検知する作動検知手段を設け、前記キャンセル手段は、前記作動検知手段の検知した前記操舵機構の作動状態に基づいて作動機能の作動に対する方向指示出力のキャンセルタイミングを設定することを特徴とする車両の方向指示装置。
  2. 前記操舵機構の作動機能の作動量は前記車両の走行状態に基づいて前記ステア入力手段の操作量に対するゲイン又はギアレシオを変更可能とし、前記キャンセル手段は、前記ゲイン又は前記ギアレシオのうち一つ以上を利用して前記方向指示出力のキャンセルタイミングを補正して設定することを特徴とする請求項1に記載の車両の方向指示装置。
  3. 前記ステア入力手段の操作量及び操作方向を含む操作状態を検知する操作検知手段を設け、前記制御手段は、前記操作検知手段の検知した前記ステア入力手段の操作状態に基づいてアクチュエータを駆動し、前記キャンセル手段は、前記ステア入力手段の操作範囲に対し過大であることを判定する所定の判定値を設定するとともにこの判定が成立する場合には該判定が成立しない場合に対して前記方向指示出力のキャンセルタイミングを変更可能とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の方向指示装置。
  4. 前記操舵機構は、前記操舵輪を駆動するタイロッドに連動するステアリングラックとこのステアリングラックに噛み合うピニオンギアを有するピニオン軸とこのピニオン軸に作動連結されるアクチュエータとを備え、前記キャンセル手段は、前記ステアリングラックの移動距離と前記ピニオン軸の回転角度と前記アクチュエータの動作位置のうち一つ以上の値に基づいて前記方向指示出力のキャンセルタイミングを設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の方向指示装置。
  5. 前記ステア入力手段の操作量及び操作方向を含む操作状態を検知する前記操作検知手段は、前記ステア入力手段の中立位置を随時更新させることを特徴とする請求項3に記載の車両の方向指示装置。
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