JP2007253286A - ワーク加工装置および加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】実際のワーク形状を認識したうえで、ワークに対して加工工具を位置決めする技術を提供する。
【解決手段】本発明のワーク加工装置10では、第1平板部材20がワークの第1面に押し当てられ、第2平板部材24がワークの第2面に押し当てられて、それぞれの面を検出する。それぞれの平板部材の検出面には、複数の圧力センサ22が設けられる。第1平板部材20と第2平板部材24とがワークに当接されると、支軸50に軸着されている加工工具15の回転軸の方向が、リンク機構により、ワークの第1面と第2面のなす角度に応じて定められる。加工工具15は、回転軸における中間部分の刃径が小さく、回転軸の両端部における刃径が大きくなる形状をもつ刃具が用いられる。
【選択図】図5

Description

本発明は、被加工物であるワークを加工する技術に関し、特にワークの隣接する2面により構成される稜線部を加工する技術に関する。
従来から、成形品の製造工程において、成形品の稜線部に生じたバリを除去する加工装置が使用されている。この種の加工装置では、ワークを取り付けた状態で、専用の回転刃具などの加工工具をワーク稜線部に対して適切な角度で当接させる必要がある。たとえば、バリ取りロボットを用いてバリ取り工程を行う場合には、加工基準点から、ワークに対して予めプログラミングされた加工形状に沿って加工工具を移動させる制御が行われる。
しかしながら、実際の加工形状は、ワーク形状の設計値に対する誤差と、ワークを支持台に支持するときのずれ量とにより、予め設定された加工形状とは異なることが多い。そのような誤差を許容するために、長い回転刃具を用いてバリ取りを行うことになるが、その場合は、かえりバリが発生することがあり、後に手仕上げかバレル研磨などの工程が必要となる。
このような事情のもとで、たとえば、特許文献1は、ロボットやマニピュレータのアーム先端に装着する面取り装置を開示する。この面取り装置では、回転工具の回転軸と同心の円錐型ガイドローラが回転工具をワーク稜線形状に沿って動かすように作用する。また特許文献2は、位置決め部材によりワークを位置決めした状態で、ワークの稜線部が加工位置に配置される回転角度を演算により算出して、算出した角度にワークを回転して固定する技術を開示する。
特開平8−118223号公報 特開平11−114715号公報
ワーク稜線部の加工処理では、ワークと加工工具の相対位置を精度よく制御する必要がある。このとき、ワーク形状の設計値に対する誤差やワーク取付位置のばらつきを効率的に吸収する技術の開発が望まれている。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワーク稜線部を好適に加工することのできる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のワーク加工装置は、ワークの稜線部を加工するワーク加工装置であって、稜線部を構成するワークの第1面に押し当てる第1平板部材を有して当該第1面を検出する第1面検出手段と、稜線部を構成するワークの第2面に押し当てる第2平板部材を有して当該第2面を検出する第2面検出手段と、稜線部を加工する加工工具と、ワークの第1面と第2面とが構成する角度に応じて、加工工具をワークの稜線部に当接する角度を定める工具当接手段とを備える。
この態様によると、ワークの第1面および第2面を検出した後に、加工工具をワークの稜線部に当接する角度を定めることで、実際のワークの加工形状に適切に追従することのできる加工技術を提供できる。
第1面検出手段および第2面検出手段がそれぞれ有する平板部材には圧力センサが設けられており、当該圧力センサの検出値が所定の閾値を超える場合に、ワークの面を検出する機能を有してもよい。圧力センサの検出値をもとにワーク面に平板部材が当接している状態を判定することで、面検出機能の信頼性を高めることができる。面検出機能の信頼性をさらに高めるために、圧力センサは平板部材に複数設けられることが好ましい。
工具当接手段は、第1平板部材に連結する第1リンクと、第2平板部材に連結する第2リンクと、加工工具とを支軸により軸着したリンク機構で構成されてもよい。また加工工具は、回転軸における中間部分の刃径が小さく、回転軸の両端部における刃径が大きくなる形状をもつ刃具であってもよい。
本発明の別の態様は、ワーク加工方法である。この方法は、ワークの稜線部を加工する方法であって、稜線部を構成するワークの第1面を検出するステップと、稜線部を構成するワークの第2面を検出するステップと、第1面および第2面のなす角度を導出するステップと、第1面および第2面の稜線部を導出するステップと、算出した稜線部および角度をもとに、稜線部を加工する工具の位置および角度を決定するステップと、を備える。
この態様によると、ワークの第1面および第2面を検出した後に、加工工具をワークの稜線部に当接する位置および角度を定めることで、実際のワークの加工形状に適切に追従することのできる加工技術を提供できる。
ワークが切削面と鋳肌面とを有する鋳物である場合に、ワークの第1面として切削面を検出するステップのあとに、第2面として鋳肌面を検出するステップを実行してもよい。鋳肌面よりも切削面の方が平坦である可能性が高いため、切削面を加工基準面とすることで、高精度な加工技術を提供できる。
本発明によれば、ワーク稜線部を好適に加工することができる。
図1は、本実施例にかかるワーク加工システム1の構成を示す。ワーク加工システム1では、ワーク4が、ワーク支持台3上で固定治具5により固定支持されている。バリ取りロボット2は多関節ロボットとして構成され、アームの先端に取り付けた加工装置10を用いて、ワーク4の稜線部を加工する。バリ取りロボット2は基台6に回転可能に取り付けられ、多関節アームを伸縮し、また回転することで、ワーク4に対する所望の位置に加工工具を当接する。バリ取りロボット2は、自身のアームが到達する範囲内の3次元座標を、各関節の回転角などから演算により求める制御部(図示せず)を有している。バリ取りロボット2は、所望の座標位置に加工装置10を移動する機能をもつ。
本実施例の加工装置10は、加工工具として回転刃具を有して構成される。加工装置10は、ワーク4の隣接する2面により構成される稜線部に回転刃具を当接し、ワーク4の稜線部に沿って移動して、稜線部のバリ取りなどのエッジ処理を行う。
本実施例のワーク加工システム1は、ワークの標準的な加工形状として予めプログラムされたデータのみに基づいてバリ取りロボット2の位置制御を行うのではなく、実際のワークの加工形状を直接検知することで、高精度なエッジ処理を可能とする。これにより、ワークの加工形状のばらつきや、ワーク支持台3における取付位置のばらつきの影響を吸収して、加工装置10の加工工具を、ワーク4に対して所望の位置で、且つ所望の角度で当接させることができる。なお加工形状とは、加工装置10が加工する稜線部の形状(輪郭)であり、すなわちバリ取りロボット2により加工工具を動かす軌跡に相当するものである。なお、ワークの標準的な加工形状として設定されたデータが存在する場合には、そのデータを補助的に利用することで、実際の加工形状の取得を容易にできる。
図2は、ワーク4の隣接する第1面と第2面により構成される稜線部13を示す。ワーク加工システム1の加工装置10は、その加工工具を稜線部13に押圧してエッジ処理、具体的にはバリ取りを行う。以下においては、ワーク4が鋳造ホイールなどの鋳物であって、切削加工された切削面11と、切削加工されていない鋳肌面12とにより構成される稜線部13をエッジ処理する場合について説明する。一般に切削面11は、鋳肌面12と比較して平坦部分を有している可能性が高い。なお稜線部13を構成する2つの面は、両面とも切削面であってよく、また鋳肌面であってもよい。また、本実施例のワーク加工システム1においてエッジ処理可能なワーク4は鋳物に限らず、他の種類の成形品であってよい。
図3は、ワーク加工システム1においてワーク4の稜線部13をエッジ処理する際に実行される制御ロジックを説明するための説明図である。まず、ワーク4の第1面として切削面11を検出する(S10)。この検出処理は、加工装置10における第1の平板部材を切削面11に押し当てることにより行われる。このため、稜線部13から第1平板部材が押し当てられる位置の間までは、平坦な面が形成されていることが好ましく、言い換えると、本実施例の加工装置10は、稜線部13付近が平坦であるワーク4に対して利用されることが好ましい。なお加工装置10は、数cmのオーダで小さく形成されて、多様なワーク4に対して利用可能であることが望ましい。
本実施例のワーク加工システム1で使用するバリ取りロボット2は、3次元空間の位置座標をもとに加工制御を行う機能を有している。バリ取りロボット2の動作機能や座標認識機能は既存のロボットに搭載されているものと同様のものであってよい。加工装置10の第1平板部材を切削面11に押し当てると、バリ取りロボット2は第1平板部材の座標位置および姿勢を取得する。これによりバリ取りロボット2は、第1平板部材が当接された切削面11の位置および姿勢を検出する。検出された切削面11は、一般に鋳肌面12よりも平坦であることが多いと考えられるため、以下の制御ロジックでは加工基準面として取り扱うこととする。
続いて、ワーク4の第2面として鋳肌面12を検出する(S12)。この検出処理は、S10における処理と同様に、加工装置10における第2の平板部材を鋳肌面12に押し当てることにより行われる。稜線部13から第2平板部材が押し当てられる位置の間までは、平坦な面が形成されていることが好ましい。加工装置10の第2平板部材を鋳肌面12に押し当てると、バリ取りロボット2は第2平板部材の座標位置および姿勢を取得する。これによりバリ取りロボット2は、第2平板部材が当接された鋳肌面12の位置および姿勢を検出する。検出された鋳肌面12は、角度測定面として取り扱われる。なお、S10における切削面11の検出とS12における鋳肌面12の検出は、同時に実行されてもよい。
バリ取りロボット2は、ワーク4の切削面11および鋳肌面12の位置および姿勢を検出すると、切削面11と鋳肌面12とがなす角度を演算により導出する(S14)。この2面がなす角度は、それぞれの面の姿勢から求められる。切削面11と鋳肌面12とがなす角度を導出すると、基準面である切削面11と、刃具の回転軸とがなす角度を導出する(S16)。
図4は、ワーク4の稜線部13に対して当接させる加工工具15の状態を示す。加工工具15は稜線部13に対して垂直に当接され、図4では、その当接された状態の加工工具15が点線で示されている。加工工具15は、回転軸における中間部分の刃径が小さく、回転軸の両端部における刃径が大きくなる形状をもつ刃具である。両端部分から中間部分に至る刃面は、曲率Rをもつように形成されてもよい。曲率Rを有する刃面をもつ加工工具15を用いることで、刃具を揺動させずに単に稜線部13に対して当接するだけで、面取り工程を容易に行うことができる。なお、この面取り工程を行うためには、稜線部13に対して加工工具15を正確な位置および角度で当接させることが必要である。正確な位置決めは、以下に示す制御ロジックを用いることで実現できる。
ワーク加工システム1において、加工工具15は、切削面11と鋳肌面12のなす角度の2等分線A(ワーク4の外部側の直線)の垂直線を回転軸Bとする。稜線部13が直線状に構成されている場合、2等分線Aおよび回転軸Bは稜線部13に対して略垂直となる。また稜線部13が直線状でなく、たとえば曲率をもった曲線状である場合、2等分線Aおよび回転軸Bは、切削面11上における稜線部13の接線に対して略垂直となる。
切削面11から鋳肌面12までの角度(図4の例では時計回り方向の角度)をθとする。このとき、切削面11から2等分線Aまでの角度αは(π+θ/2)となる。この2等分線Aは、加工工具15の刃面を稜線部13に当接する方向である。したがって、切削面11から加工工具15の回転軸Bまでの角度βは、(α−π/2)、したがって(π+θ)/2となる。以上のようにして、切削面11と工具回転軸Bのなす角度を導出できる。
図3にもどって、バリ取りロボット2は、切削面11と鋳肌面12により構成される稜線部13の位置を演算により導出する(S18)。稜線部13の位置は、切削面11および鋳肌面12の位置および姿勢から求められる。具体的には、切削面11および鋳肌面12の姿勢により両面のなす角度が分かるので、両面が交差する位置すなわち稜線部13の位置を座標で特定できる。これにより、加工工具15を配置する加工基準点を稜線部13上に設定することができる(S20)。なお、S14、S16とS18、S20の処理は並列的に実行されているように示しているが、これらの処理は直列的に実行されてもよい。
S16により加工工具15の回転軸の角度を求めることができ、またS20により加工工具15の配置位置を求めることができたため、バリ取りロボット2は、これらの情報をもとに、加工基準点から所定の加工送り速度、方向で稜線部13のエッジ処理を行う。
以上が本実施例の制御ロジックであるが、ワーク加工システム1において、この制御ロジックは複数の場面で実現することができる。その1つとして、S10〜S20までの工程と、S22の工程とを2段階に分けて実施する方法がある。具体的には、バリ取りロボット2のアームの先端に、ワーク4の加工形状を検出するための検出装置をセットし、検出装置の第1平板部材と第2平板部材とをワーク4の切削面11と鋳肌面12にそれぞれ接触させながら動かすことで、実際の加工形状を取得する。これが1段階目の工程である。続いて、バリ取りロボット2のアーム先端に、刃具を搭載した加工装置を取り付けて、1段階目で取得した加工形状にしたがってアームを動かす。これが2段階目の工程である。実際の加工形状をもとに刃具を動かすことで、高精度なエッジ処理を実現することができる。この場合には、S10〜S20の工程においてワーク4の加工形状を取得し、S22の工程において、取得した加工形状をもとに、加工装置を動かす加工送りの速度、方向を設定して、稜線部13のエッジ処理を実行する。
別の実現方法として、S10〜S22までの工程を一度に実施することも可能である。具体的には、S16により加工工具15の回転軸の角度を求め、またS20により加工工具15の配置位置を求めると同時に、回転駆動している加工工具15を稜線部13に当接する。たとえば、S10、S12においては、加工装置10の第1平板部材と第2平板部材とをそれぞれワーク4の2面に押し当てることで、それぞれ切削面11、鋳肌面12を検出するが、このとき、同時に加工工具15を稜線部13に当接するように、加工装置10を構成してもよい。この実現方法によると、エッジ処理を1段階で終了できるため、作業効率を高めることができる。以下に、加工装置10の具体例を示す。
図5は、加工装置10の構成の一例を示す。加工装置10はバリ取りロボット2のアーム先端に設けられて、ワーク4に対して当接される。
加工装置10は、ワーク4の切削面11に押し当てるための第1平板部材20と、鋳肌面12に押し当てるための第2平板部材24とを有する。第1平板部材20の検出面21には、3つの圧力センサ22a、22b、22cが設けられる。切削面11の存在を認識するためには、第1平板部材20の検出面21が切削面11に押圧されたときに、たとえば3つの圧力センサ22a、22b、22cの検出値が所定の閾値を超えることを条件としてもよい。圧力センサ22a、22b、22cの検出値は、図示しない配線を通じてバリ取りロボット2の制御部に送られる。制御部は、圧力センサ22a、22b、22cによる検出値を所定の閾値と比較し、全ての検出値が所定の閾値を超えるまで、加工装置10を動かして適切な加工装置10の位置および姿勢を探索する。このように、本実施例のワーク加工システム1においては、第1平板部材20および制御部が、ワーク4の切削面11の検出手段を構成する。なお図示していないが、第2平板部材24においても、鋳肌面12に押し当てられる側の検出面に複数の圧力センサが設けられる。第2平板部材24および制御部は、ワーク4の鋳肌面12の検出手段を構成する。
たとえば、圧力センサ22a、22b、22cは、検出面21の上下左右における圧力を検出できるように、分散して配置されることが好ましい。加工工具15から第1平板部材20に向かう方向を上方向とし、その上方向を基準として左右の向きを定めた場合、圧力センサ22aは検出面21の左上領域に、圧力センサ22bは、検出面21の右上領域に、圧力センサ22cは、検出面21の中央下領域にそれぞれ設けられる。そのため、全圧力センサ22a、22b、22cの検出値が所定の閾値を超える場合には、第1平板部材20の全面が切削面11に対して接触している状態を検出できる。このように、複数の圧力センサ22を検出面21上で分散配置させることで、面同士の接触状態を効率的に検出できる。接触状態を高精度に検出するために、圧力センサ22は3つ以上設けることが好ましいが、たとえば2つの場合であっても検出面21の右上領域と左下領域にそれぞれ配置することで接触状態を検出することができる。
第1平板部材20は第1リンク30の先端部に連結されており、また第2平板部材24は第2リンク32の先端部に連結されている。第1リンク30および第2リンク32は、支軸50により軸着されている。支軸50には工具支持部材38により加工工具15も回転可能に取り付けられており、加工工具15の回転軸は、回転軸支持部材36により支持される。回転軸支持部材36は第3リンク34にスライド可能に連結され、第3リンク34は、その一端において支軸52により第2リンク32と軸着連結し、他端において支軸54により第1リンク30と軸着連結する。第1リンク30と第3リンク34の間には、互いに引きつけ合う方向に付勢するばね部材40が接続される。したがって、第1平板部材20および第2平板部材24は、それぞれの検出面が近づく方向に付勢されることになる。
そのため、上記したように第1平板部材20をワーク4の切削面11に押し当てるように加工装置10を動かしている場合に、第2平板部材24が鋳肌面12に押し当てられる方向にばね力が加えられるため、第2平板部材24と鋳肌面12との間の接触状態も同時に観測することができる。このように、第1平板部材20と第2平板部材24に対して、ワーク4に押圧させる力を常に印加しておくことで、切削面11と鋳肌面12の検出を円滑に行うことができる。
加工装置10において、第1リンク30は、その長手方向の中央部において支軸50に軸着される。また、第2リンク32は、第1リンク30の半分の長さを有して構成される。このリンク機構により、切削面11と工具回転軸Bとのなす角度を(π+θ)/2に自動的に設定することができる。
図6は、加工装置10のリンク機構を説明するための図である。リンク機構は、切削面11と鋳肌面12とが構成する角度に応じて加工工具15を稜線部13に当接する角度を定める工具当接手段として機能する。ここで第1リンク30の中央部に支軸50が配置され、第2リンク32の長さは、第1リンク30の長さの半分とする。
このとき、第1リンク30と第2リンク32とのなす角度θに対して、第1リンク30と第3リンク34とのなす角度はθ/2となる。したがって、第1リンク30と工具回転軸Bのなす角度は(π+θ)/2となる。このように、図5に示した加工装置10によれば、第1平板部材20によりワーク4の切削面11を検出し、第2平板部材24によりワーク4の鋳肌面12を検出した時点で、加工工具15が、ワーク4の稜線部13に対して、適切な位置で且つ適切な角度をもって当接された状態を実現できる。このように、稜線部13の検出と同時に加工工具15を適切に位置決めして加工できることにより、稜線部13のエッジ処理を迅速に且つ的確に行うことが可能となる。
なお、ワーク4の標準的な加工形状がデータ化されている場合、バリ取りロボット2の制御部が、ワーク4の標準加工形状を示すデータを用いて、加工装置10を動かしてもよい。このデータは、ワーク4の製造誤差やワーク支持台3への取付誤差などを加味したものではないが、移動すべき方向の道標として利用することができる。本実施例のワーク加工システム1においては、実際に切削面11および鋳肌面12を検出して稜線部13をエッジ処理するが、標準の加工形状データを利用することで、面検出の速度を高めることができる。
図7は、加工装置10の構成の別の例を示す。加工装置10はバリ取りロボット2のアーム先端に設けられて、ワーク4に対して当接されることができる。図5に示した構成例と比較して、長手方向のコンパクト化を実現している。図7に示す加工装置10においても、ワーク4の切削面11に押し当てるための第1平板部材20と、鋳肌面12に押し当てるための第2平板部材24とが設けられ、第1平板部材20の検出面21には、3つの圧力センサ22a、22b、22cが設けられる。なお図示していないが、第2平板部材24の検出面にも同様に3つの圧力センサが設けられる。
第1平板部材20は第1リンク60の先端部に連結されており、また第2平板部材24は第2リンク64の先端部に連結されている。第1リンク60および第2リンク64は、支軸80により軸着されている。支軸80には工具支持部材88により加工工具15も回転可能に取り付けられている。支軸80方向からみた平面において、加工工具15の回転軸は工具支持部材88により、第1リンク60および第3リンク62で構成される角度の2等分線に垂直な角度を向くように取り付けられる。第1リンク60の他端は支軸84により軸着され、第2リンク64の他端は支軸82により軸着される。
支軸80には第3リンク62の一端が軸着され、第3リンク62の他端は支軸82により第2リンク64と軸着連結される。また支軸80には第4リンク66の一端が軸着され、第4リンク66の他端は支軸84により第1リンク60と軸着連結される。支軸82には、さらに第5リンク68の一端が軸着され、第5リンク68の他端は支軸86により第6リンク70の一端と軸着連結される。第6リンク70の他端は、支軸84に軸着される。
第1リンク60と第3リンク62の間には、互いに引きつけ合う方向に付勢するばね部材72が接続される。したがって、第1平板部材20および第2平板部材24は、それぞれの検出面が近づく方向に付勢されることになる。
そのため、第1平板部材20をワーク4の切削面11に押し当てるように加工装置10を動かしている場合に、第2平板部材24が鋳肌面12に押し当てられる方向にばね力が加えられるため、第2平板部材24と鋳肌面12との間の接触状態も同時に観測することができる。このように、第1平板部材20と第2平板部材24に対して、ワーク4に押圧させる力を常に印加しておくことで、切削面11と鋳肌面12の検出を円滑に行うことができる。
加工装置10において、第1リンク60の支軸80から支軸84の間の長さと、第2リンク64の支軸80から支軸82の間の長さと、第3リンク62の長さと、第4リンク66の長さと、第5リンク68の長さと、第6リンク70の長さとは、それぞれ等しく設定される。このリンク機構により、切削面11と工具回転軸Bとのなす角度を(π+θ)/2に自動的に設定することができる。
図8は、図7に示す加工装置10のリンク機構を説明するための図である。リンク機構は、切削面11と鋳肌面12とが構成する角度に応じて加工工具15を稜線部13に当接する角度を定める工具当接手段として機能する。上記したように、第1リンク60の支軸80から支軸84の間の長さと、第2リンク64の支軸80から支軸82の間の長さと、第3リンク62の長さと、第4リンク66の長さと、第5リンク68の長さと、第6リンク70の長さとは、それぞれ等しく設定される。したがって、これらのリンクは、菱形を構成する。
このとき、第1リンク60と第2リンク64とのなす角度θに対して、支軸80と支軸86とを結ぶ直線は、第1リンク60に対してθ/2の角度をもつ。ここで加工工具15の回転軸Bは、第1リンク60および第3リンク62で構成される角度の2等分線に垂直な角度を向くように取り付けられているため、第1リンク60と工具回転軸Bのなす角度は(π+θ)/2となる。このように、図7に示した加工装置10によれば、第1平板部材20によりワーク4の切削面11を検出し、第2平板部材24によりワーク4の鋳肌面12を検出した時点で、加工工具15が、ワーク4の稜線部13に対して、適切な位置で且つ適切な角度をもって当接された状態を実現できる。このように、稜線部13の検出と同時に加工工具15を適切に位置決めして加工できることにより、稜線部13のエッジ処理を迅速に且つ的確に行うことが可能となる。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を実施例に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施例も本発明の範囲に含まれうる。たとえば、図5および図7に加工装置10のリンク機構の例を示したが、加工装置10が他のリンク機構の構造を有して構成されてもよい。
本実施例にかかるワーク加工システムの構成を示す図である。 ワークの隣接する第1面と第2面により構成される稜線部を示す図である。 ワーク加工システムにおいてワークの稜線部をエッジ処理する際に実行される制御ロジックを説明するための説明図である。 ワークの稜線部に対して当接させる加工工具の状態を示す図である。 加工装置の構成の一例を示す図である。 加工装置のリンク機構を説明するための図である。 加工装置の構成の別の例を示す図である。 図7に示す加工装置のリンク機構を説明するための図である。
符号の説明
1・・・ワーク加工システム、2・・・バリ取りロボット、3・・・ワーク支持台、4・・・ワーク、5・・・固定治具、6・・・基台、10・・・加工装置、11・・・切削面、12・・・鋳肌面、13・・・稜線部、15・・・加工工具、20・・・第1平板部材、21・・・検出面、22・・・圧力センサ、24・・・第2平板部材、30・・・第1リンク、32・・・第2リンク、34・・・第3リンク、36・・・回転軸支持部材、38・・・工具支持部材、40・・・ばね部材、50・・・支軸、52・・・支軸、54・・・支軸、60・・・第1リンク、62・・・第3リンク、64・・・第2リンク、66・・・第4リンク、68・・・第5リンク、70・・・第6リンク、72・・・ばね部材、80・・・支軸、82・・・支軸、84・・・支軸、86・・・支軸、88・・・工具支持部材。

Claims (6)

  1. ワークの稜線部を加工するワーク加工装置であって、
    稜線部を構成するワークの第1面に押し当てる第1平板部材を有して、当該第1面を検出する第1面検出手段と、
    稜線部を構成するワークの第2面に押し当てる第2平板部材を有して、当該第2面を検出する第2面検出手段と、
    稜線部を加工する加工工具と、
    ワークの第1面と第2面とが構成する角度に応じて、前記加工工具をワークの稜線部に当接する角度を定める工具当接手段と、
    を備えることを特徴とするワーク加工装置。
  2. 前記第1面検出手段および前記第2面検出手段がそれぞれ有する前記平板部材には圧力センサが設けられており、当該圧力センサの検出値が所定の閾値を超える場合に、ワークの面を検出する機能を有することを特徴とする請求項1に記載のワーク加工装置。
  3. 前記工具当接手段は、前記第1平板部材に連結する第1リンクと、前記第2平板部材に連結する第2リンクと、前記加工工具とを支軸により軸着したリンク機構で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のワーク加工装置。
  4. 前記加工工具は、回転軸における中間部分の刃径が小さく、回転軸の両端部における刃径が大きくなる形状をもつ刃具であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のワーク加工装置。
  5. ワークの稜線部を加工する方法であって、
    稜線部を構成するワークの第1面を検出するステップと、
    稜線部を構成するワークの第2面を検出するステップと、
    第1面および第2面のなす角度を導出するステップと、
    第1面および第2面の稜線部を導出するステップと、
    算出した稜線部および角度をもとに、稜線部を加工する工具の位置および角度を決定するステップと、
    を備えることを特徴とするワーク加工方法。
  6. ワークが切削面と鋳肌面とを有する鋳物である場合に、
    ワークの第1面として切削面を検出するステップのあとに、第2面として鋳肌面を検出するステップを実行することを特徴とする請求項5に記載のワーク加工方法。
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JP2012020348A (ja) * 2010-07-12 2012-02-02 Ihi Corp ロボットによるバリ除去方法

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